姫路市
兵庫県の市 ウィキペディアから
兵庫県の市 ウィキペディアから
姫路市(ひめじし)は、兵庫県の南西部(播磨地方)に位置する市。 中核市及び国際会議観光都市に指定されている。 周辺自治体を含め、2015年時点で773,389人の姫路都市圏を形成する(2020年国勢調査速報値では756,946人)。中播磨県民センターの管轄[1]。
ひめじし 姫路市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 近畿地方 | ||||
都道府県 | 兵庫県 | ||||
市町村コード | 28201-4 | ||||
法人番号 | 1000020282014 | ||||
面積 |
534.56km2 | ||||
総人口 |
519,484人 [編集] (推計人口、2024年9月1日) | ||||
人口密度 | 972人/km2 | ||||
隣接自治体 |
加古川市、高砂市、加西市、たつの市、宍粟市、揖保郡太子町、神崎郡福崎町、神河町、市川町 (以下、海上で隣接) 相生市、赤穂市 香川県小豆郡小豆島町 岡山県備前市 | ||||
市の木 | カシ | ||||
市の花 | サギソウ | ||||
市の鳥 市の蝶 市の歌 |
シラサギ ジャコウアゲハ 姫路市歌(1949年制定) | ||||
姫路市役所 | |||||
市長 | 清元秀泰 | ||||
所在地 |
〒670-8501 兵庫県姫路市安田四丁目1番地 北緯34度48分55秒 東経134度41分07秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
神戸市に次いで兵庫県下2位の商工業生産額と人口を擁する都市であり、播磨地方の中心都市である。世界遺産の姫路城、書写山圓教寺、三大荒神興の一つとされる灘のけんか祭りなどの、播州の秋祭りが有名である。
他地方出身者は「姫路」を「ひめじ」と頭高型アクセントで読むことがあるが、地元の者にとっては違和感を覚える発音で、地元の発音(播州弁)では「ひめじ」と全て高く発音する。ちなみに、日本放送協会(NHK)の日本語標準アクセントでは「ひめじ」と読んでいる[2]。
姫路城の位置する姫山の古名「日女路(ひめじ)の丘」に由来するといわれる。この地名は古くはカイコをヒメコ(蚕子)と呼んでいたことから、かつてこの地が養蚕業の盛んな地域であったことにちなんで名付けられたとの説がある。『播磨国風土記』にも、「日女道丘(ひめじおか)」の地名が登場する[注釈 1]。
兵庫県の西部、播磨地方(旧飾磨県)の中心都市で播磨平野の中西部に位置し、市域の中東部を市川が、中部を船場川や野田川(外堀川、三左衛門堀)が、中西部を夢前川や大津茂川が、西端を揖保川が、それぞれ南流して播磨灘へ注ぐ。播磨灘沖には家島諸島がある。
姫路市の中心部に姫路城が建つ姫山、中心部北部に広峰山と増位山、北西部に書写山(書寫山)、北部に明神山、雪彦山がある。市域を東西に貫通する形で山陽新幹線、山陽本線、国道2号が通り、姫路駅は姫路城の真南1kmに位置する。市街地は姫路城の城下町が原型となっている。2006年(平成18年)3月にJR山陽本線等連続立体交差事業で高架化が実現[3]、同時に姫路駅周辺の土地区画整理事業により姫路駅南側への発展も見られる。
冬は基本的には晴天の日が多いが、南岸低気圧通過時や強い冬型の気圧配置時など、年に数日積雪が見られることもある。太平洋高気圧に覆われる夏季には瀬戸内海沿岸特有の「凪」が発生し、日中の気温は35度を超える猛暑・酷暑となる日や、熱帯夜になる日もある。
年平均気温は15.6℃。降水量は年平均1254.7mmと日本国内では比較的少なめ。極値は、最低気温1963年1月24日 -10.0℃、最高気温2020年8月31日 38.0℃、月最深積雪1984年1月31日 19 cm。
旧家島町では下図の通り、より長い日照時間と少ない降水量であり、瀬戸内海式気候の特徴がさらに顕著である。
姫路市の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 17.5 (63.5) |
21.6 (70.9) |
24.6 (76.3) |
28.0 (82.4) |
31.8 (89.2) |
34.9 (94.8) |
37.3 (99.1) |
38.0 (100.4) |
36.6 (97.9) |
31.8 (89.2) |
26.6 (79.9) |
21.5 (70.7) |
38.0 (100.4) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.6 (49.3) |
10.4 (50.7) |
13.8 (56.8) |
19.1 (66.4) |
23.7 (74.7) |
26.8 (80.2) |
30.5 (86.9) |
32.5 (90.5) |
28.6 (83.5) |
23.1 (73.6) |
17.3 (63.1) |
11.9 (53.4) |
20.6 (69.1) |
日平均気温 °C (°F) | 4.4 (39.9) |
5.0 (41) |
8.3 (46.9) |
13.6 (56.5) |
18.5 (65.3) |
22.4 (72.3) |
26.4 (79.5) |
27.8 (82) |
23.8 (74.8) |
17.9 (64.2) |
11.9 (53.4) |
6.6 (43.9) |
15.6 (60.1) |
平均最低気温 °C (°F) | 0.2 (32.4) |
0.5 (32.9) |
3.2 (37.8) |
8.2 (46.8) |
13.5 (56.3) |
18.5 (65.3) |
23.0 (73.4) |
24.0 (75.2) |
19.8 (67.6) |
13.4 (56.1) |
7.3 (45.1) |
2.4 (36.3) |
11.2 (52.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −10.0 (14) |
−7.8 (18) |
−7.6 (18.3) |
−2.0 (28.4) |
1.5 (34.7) |
7.9 (46.2) |
13.0 (55.4) |
14.3 (57.7) |
8.9 (48) |
1.7 (35.1) |
−2.0 (28.4) |
−7.4 (18.7) |
−10.0 (14) |
降水量 mm (inch) | 36.9 (1.453) |
48.6 (1.913) |
92.0 (3.622) |
104.7 (4.122) |
127.3 (5.012) |
160.4 (6.315) |
184.3 (7.256) |
105.4 (4.15) |
177.8 (7) |
108.7 (4.28) |
61.2 (2.409) |
47.5 (1.87) |
1,254.7 (49.398) |
降雪量 cm (inch) | 1 (0.4) |
4 (1.6) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
1 (0.4) |
6 (2.4) |
平均降水日数 (≥1.0mm) | 4.7 | 6.0 | 8.7 | 8.8 | 9.0 | 10.8 | 10.3 | 7.0 | 9.3 | 7.5 | 5.5 | 5.3 | 92.9 |
平均降雪日数 | 8.2 | 7.8 | 3.2 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.1 | 3.4 | 22.7 |
% 湿度 | 70 | 69 | 67 | 66 | 70 | 75 | 78 | 73 | 74 | 73 | 73 | 72 | 72 |
平均月間日照時間 | 149.1 | 142.5 | 173.7 | 191.8 | 203.1 | 156.0 | 172.1 | 209.9 | 158.8 | 167.4 | 154.8 | 155.1 | 2,034.4 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1948年-現在)[5][6] |
家島 (姫路市家島町真浦字御室寺)[注釈 2]の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 17.1 (62.8) |
19.5 (67.1) |
21.3 (70.3) |
27.0 (80.6) |
28.5 (83.3) |
33.0 (91.4) |
34.8 (94.6) |
35.3 (95.5) |
34.5 (94.1) |
29.1 (84.4) |
24.5 (76.1) |
20.5 (68.9) |
35.3 (95.5) |
平均最高気温 °C (°F) | 8.4 (47.1) |
9.0 (48.2) |
12.3 (54.1) |
17.5 (63.5) |
22.1 (71.8) |
25.3 (77.5) |
29.0 (84.2) |
30.8 (87.4) |
27.3 (81.1) |
22.1 (71.8) |
16.4 (61.5) |
10.9 (51.6) |
19.3 (66.7) |
日平均気温 °C (°F) | 5.2 (41.4) |
5.3 (41.5) |
8.2 (46.8) |
13.2 (55.8) |
17.9 (64.2) |
21.5 (70.7) |
25.4 (77.7) |
27.0 (80.6) |
23.7 (74.7) |
18.5 (65.3) |
13.1 (55.6) |
7.8 (46) |
15.6 (60.1) |
平均最低気温 °C (°F) | 2.5 (36.5) |
2.3 (36.1) |
4.7 (40.5) |
9.4 (48.9) |
14.2 (57.6) |
18.7 (65.7) |
22.9 (73.2) |
24.3 (75.7) |
21.0 (69.8) |
15.6 (60.1) |
10.1 (50.2) |
5.0 (41) |
12.6 (54.7) |
最低気温記録 °C (°F) | −5.3 (22.5) |
−6.9 (19.6) |
−2.2 (28) |
1.4 (34.5) |
6.6 (43.9) |
11.7 (53.1) |
16.5 (61.7) |
18.8 (65.8) |
13.3 (55.9) |
6.7 (44.1) |
2.4 (36.3) |
−2.5 (27.5) |
−6.9 (19.6) |
降水量 mm (inch) | 33.9 (1.335) |
43.5 (1.713) |
81.1 (3.193) |
81.1 (3.193) |
113.9 (4.484) |
147.4 (5.803) |
143.1 (5.634) |
85.9 (3.382) |
168.2 (6.622) |
106.9 (4.209) |
55.0 (2.165) |
43.1 (1.697) |
1,103 (43.425) |
平均降雨日数 | 4.8 | 6.0 | 8.7 | 9.4 | 9.0 | 11.0 | 9.2 | 5.9 | 8.9 | 7.5 | 5.5 | 5.1 | 91.0 |
平均月間日照時間 | 174.0 | 163.6 | 195.7 | 212.8 | 220.4 | 176.1 | 208.0 | 246.7 | 178.0 | 185.3 | 167.4 | 170.9 | 2,298.9 |
出典:日本国気象庁 2021-6-6 |
奈良時代、播磨国の国府が置かれた。本町遺跡が国衙跡であると推定されている。
江戸時代には「西国将軍」「姫路宰相」と呼ばれた池田輝政によって姫路藩が成立し、姫路はその城下町として整備された。現在の市街地にも城下町の町割りが残る。
明治維新における廃藩置県の時期には、飾磨県の県庁所在地となった。しかし、1876年8月に飾磨県が兵庫県に編入されて以降は兵庫県に属している。
近代以前の歴史は、播磨国、姫路藩、姫路城#歴史・沿革の各項目も参照のこと。
姫路市の市制施行当初の範囲は、姫路城の周囲・内町とその周辺(船場・神谷・野里地区のそれぞれ一部)に限られていた。戦前から周囲の町村の合併を繰り返し、12回の市町村合併を経て、県下第4位の面積を有する市となった。
政令指定都市でも合併特例法で成立した市でもないが、市の一部に広域地名としての「区」が存在する。市の南部から西南部にかけて、飾磨区・広畑区・大津区・勝原区・網干区・余部区の6区がある[注釈 3]。
1946年(昭和21年)3月1日に(旧)姫路市と飾磨市、飾磨郡広畑町、白浜町、揖保郡網干町、大津村、勝原村、余部村との合併(ラモート合併)により(新)姫路市が誕生した際に、白浜町以外の6市町村に「区」をつけた名残である(当時は地方自治法施行前。白浜町のみは当初から「区」をつけなかった)。この合併は当時の市長・原惣兵衛の戦前からの悲願であり、ラモート中佐も「戦災で焼けた姫路市と、それを取り巻いている周辺市町村がばらばらになっていては、国に対する要請も力が弱いし、地域ごとの復興も微力で出来ない。弱い市町村が合併することで大きな団体になり、復興に当たるべきである」[12] と合併を促した。戦前は飾磨市など合併に否定的な市町村もあったが、戦後で状況が一変したことから原は「合併は占領軍の意向であること」[13] を根拠に合併を迫り、各市町村もこれに応じた。
これは地名の一部であり、例えば「飾磨区○○」で一つの地名であり、区役所はなく、法人格もない。地域自治区でもない。かつて福井県小浜市の一部でも同じ手法が取り入れられていたほか、山口県周南市の旧徳山市一部地域や宇部市でも同様のケースがある。
姫路市は将来的な政令指定都市への移行を公言している[注釈 4]。
2004年3月までは姫路市・家島町・夢前町・香寺町・安富町の間で姫路地域任意合併協議会が設置されていたが、翌月の4月より姫路市・香寺町・安富町との姫路地域法定合併協議会が、7月より姫路市・家島町合併協議会および姫路市・夢前町合併協議会が設置され、最終的に2005年2月8日にこの4町と姫路市の合併協定書が調印された。これにより2006年3月27日に家島町・夢前町・香寺町・安富町が姫路市へ編入された[14]。
政令指定都市の指定要件は、合併する新市を対象に人口70万人に緩和されたが、合併後の姫路市の人口は約53万人であるため、第2次、第3次の合併や指定要件の更なる緩和を働きかける等、中長期的に政令指定都市の実現を目指したが、さらなる合併交渉は進まなかった。2013年に姫路市は地方中枢拠点都市圏を提唱、これは2015年に連携中枢都市圏として法律上の裏付けのある制度となり、この構想に基づき、姫路市は加古川市やたつの市等を含む周辺7市8町と播磨圏域連携中枢都市圏連携協約を締結した[15]。当面は合併交渉よりも緩やかな周辺市町との連携を重視することとし、合併による政令市移行は事実上棚上げ状態となっている。
姫路城所在地である姫路市本町68番地には、周囲の病院・高校・美術館なども含まれており、単独の番地(街区)としては皇居の千代田区千代田1番街区に次ぐ広さといわれる。本町68番地は本来は姫路城の中曲輪の内側であり、近代には軍用地として陸軍歩兵第10連隊・同第39連隊等が置かれていた場所である。
(括弧内)は在職期間[16]
衆議院小選挙区は旧家島、夢前、香寺、安富町が兵庫県第12区、それ以外の区域(平成の大合併以前の姫路市域)が兵庫県第11区となる。
太平洋戦争前は、大日本帝国陸軍の第10師団司令部、歩兵第10連隊や姫路陸軍衛戍病院などが、姫路城内およびその周辺に置かれ、後に野砲兵第10連隊が姫路城の北方に置かれた。現在、姫路陸軍衛戍病院は国立病院機構姫路医療センターに、野砲兵連隊の跡地に陸上自衛隊中部方面特科連隊・第3高射特科大隊等が駐屯する姫路駐屯地が置かれている。
氏名 | 会派名 | 当選回数 |
---|---|---|
飯島義雄 | 維新の会 | 1 |
竹内英明 | ひょうご県民連合(無所属) | 5 |
松尾智美 | 公明党 | 1 |
天野文夫 | 公明党 | 3 |
戸井田祐輔 | 自由民主党 | 3 |
北野実 | 自由民主党 | 4 |
坂田隆徳 | 維新の会 | 1 |
水田裕一郎 | 自由民主党 | 4 |
2000年以降、人口は概ね横ばいである。
姫路市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 姫路市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 姫路市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
姫路市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
市北部を中心に野菜・果物の露地栽培が盛んである。水田も多く残っているが、近年その宅地化が著しい。市川・夢前川から流れ込む栄養分によって播磨灘の魚介類は豊富で美味であり、漁業も盛んである。兵庫県内に2つある中央卸売市場の1つ、姫路市中央卸売市場が置かれている。
播磨臨海工業地帯の中核都市である。戦前から、臨海部に日本製鉄(旧:日本製鐵→富士製鐵→新日本製鐵→新日鐵住金)広畑製鐵所や山陽特殊製鋼、合同製鐵、大和工業の工場が設置され、製鉄業が発展したが、近年は高炉の操業停止などにより、縮小傾向にある。
他に東芝姫路工場(余部区:主に個別半導体などを製造。他に近隣の太子町にある姫路半導体工場のほか、姫路市内には東芝グループ各社の工場なども存在。)や三菱電機姫路製作所(千代田町・広畑区富士町など、合計約15.2万平方メートル。主に自動車電装品事業を手掛ける。)に加え、ダイセル姫路製造所(広畑工場と網干工場)や日本化薬姫路工場(豊富町)、日本触媒姫路製造所(網干区)、住友精化姫路工場(飾磨区)などの化学品工場。またウシオ電機(姫路市で創業:現本社は東京)や吉川工業(新日鉄広畑製鐵所に併設)といったエレクトロニクス関連工場など、市内には大規模な工場が多い。さらに関西電力の姫路第一発電所・姫路第二発電所や、大阪ガスの姫路製造所(LNG(液化天然ガス)基地)なども立地している。
2010年には、飾磨区妻鹿日田町[注釈 5] にパナソニックが液晶パネル工場を稼働開始した。周辺部材工場も集積している。敷地面積は約48万m2で、総投資額は約3000億円であった[注釈 6]。併せて大日本印刷姫路工場(第8世代液晶用カラーフィルターを生産)も設けられている。
そのほか、餡菓子・餃子等製造の御座候、蒲鉾・竹輪製造のヤマサ蒲鉾、手袋の製造・販売大手のショーワグローブ、プロジェクター用ランプ大手のフェニックス電機、フラットディスプレイ光学フィルター製造・太陽光発電パネル製造販売大手のフジプレアム、モーター・ポンプ製造・販売大手の三相電機、船舶用電機最大手の西芝電機(旧東芝網干工場が分社化)、自動販売機等製造最大手のグローリーなどが姫路市に本社を置いている。
地場産業としては、皮革、ゼラチン(膠)、マッチ製造、製鎖などがある。ちなみに姫路仏壇、姫路白なめし革細工、明珍火箸、しらさぎ染、和蝋燭、姫路独楽、姫路張り子玩具は、県の伝統工芸品に指定されている。
西松屋チェーン(ベビー・子供向け衣料販売)、神姫バスなどが本社を置くほか、多数の企業が支社・支店や出張所を置く。
過去に存在した店舗
有名な播州手延素麺の揖保乃糸は、姫路でも盛んに宣伝、販売されているが、産地という点ではたつの市など揖保川中流が本場である。同様に塩味饅頭も赤穂市が本場である。
姫路市の指定金融機関は三井住友銀行で[24]、市中心部・南部に複数の支店を有する。他の都市銀行は、三菱UFJ銀行・みずほ銀行・りそな銀行がそれぞれ中播・西播地区で唯一の支店を大手前通り沿いに置いている。地方銀行・第二地方銀行では兵庫県地盤のみなと銀行・但馬銀行が市内に複数の支店を有し、ほかに中国・四国地方本拠の銀行の姫路支店が姫路駅~姫路城周辺に置かれている。
信用金庫は、播州信用金庫・姫路信用金庫・兵庫信用金庫の3庫が市内に本店及び複数の支店を置く。また隣接市に本店を置く但陽信用金庫・西兵庫信用金庫、県北部が本拠の但馬信用金庫も姫路市内に複数の支店を置いている。
信用組合は、兵庫県信用組合、兵庫県医療信用組合、淡陽信用組合、兵庫ひまわり信用組合の4組合が市内に支店を置く。
第二次大戦前には、三十八銀行と姫路銀行の本店が姫路に置かれていた。しかし、戦時体制の進展にともない、銀行や新聞社は「一県一社」にまとめられ、県庁所在地のみの立地となった。この中で、三十八銀行と姫路銀行は、合併により神戸銀行(後の太陽神戸銀行、さくら銀行、現在は三井住友銀行、みなと銀行)となった。全国的に、県庁所在地に銀行が多く、県庁所在地以外の都市に信用金庫が多いのは、この名残となっている。
市立病院は過去に伝染病予防法に基づいて設置されていた隔離病舎の「御立病院」[注釈 7] のみで、同法の廃止後は市立病院が存在しない。その背景として、市内に公営・民営の大病院がすでに多く存在している事情が大きい[25]。以下は2023年2月時点で100床以上(太字は200床以上)を有する市内の病院である。
市立小学校・中学校では、2011年(平成23年)度より、中学校区を単位とした小中一貫教育を行っている[26]。その取組みの一つとして、2018年(平成30年)度より義務教育学校の設置を始めた[27]。義務教育学校は「制度導入の効果が見込まれる学校について、設置するもの」としているが、これまで設置された3校はいずれも設置時点で中学校区内に小学校が1校しかなかった校区である。市立小学校・中学校・義務教育学校全校で完全給食を実施している。
2023年(令和5年)度より、莇野小・安富北小の2校を小規模特認校とすることになった。両校へは所定の手続きを踏めば市内全域から通学可能となる[28]。また同年度より姫路市初の夜間中学校である姫路市立あかつき中学校を東小の校内に設置する[29][30]。
通学区域の指定は「姫路市立学校校区規則」[31] による。公立校の地域分けは中学校の学校給食体制に準じる(小学校は北部・南部管内及び林田小・伊勢小で自校調理方式)[32]。児童・生徒数の多い学校は南部管内に集中する傾向がみられる[33]。
白鷺・豊富は北部、四郷は南部の管内となる。
知的障害児・生徒の通学区域は、安室・高丘・書写・大白書・琴陵・飾磨西・夢前・広畑・大津・網干・朝日・林田・置塩・鹿谷・菅野・安富・山陽(手柄・荒川小学校校区のみ)の各中学校区が姫路しらさぎ特別支援学校、その他の区域は姫路特別支援学校が指定されている[34]。
近隣地域も含めて自家用車の保有率が非常に高いモータリゼーションの特に進んだ地域であり、市内の道路では交通渋滞・交通事故が頻発している。特に山陽本線を越える道路の渋滞は慢性化しており、姫路駅周辺では数年間に渡りJR線の立体交差工事が行われ、2006年に山陽本線が、2008年に播但線と姫新線が、それぞれ高架駅に移設した。
また、交通事情改善のためにLRT導入の構想が浮上している。かつては姫路市交通局が、姫路駅 - 手柄山間で市営モノレールを運営していたが、乗客減などによって営業開始から僅か13年(実際の営業は約8年)で廃止されている。
旧香寺町との境に跨がって播磨空港の建設が計画されていたが、凍結状態にある。
2015年(平成27年)3月に改定した「姫路市都市計画マスタープラン」[39] において、公共交通ネットワークの主要拠点となる駅として、以下を挙げている。
かつては姫路市企業局交通事業部(姫路市営バス)が市内を運行していたが、2010年3月26日に廃止され、路線は神姫バスに譲渡された。
家島諸島へは長らく家島汽船が航路を運航していたが、高速いえしま、高福ライナーの参入により、2005年に倒産、運航停止となった。
姫路城は時代劇などの撮影にしばしば使用され、近年では姫路フィルムコミッションが映画『ラスト サムライ』のロケに書写山圓教寺を斡旋するなどの活動を行っている。また、姫路は日本屈指の祭りどころでもある。
2011年、全国産業観光推進協議会の第5回産業観光まちづくり大賞で金賞受賞[40][41]。
※印は姫路ふるさと大使(ひめじ観光大使)に任命されている[47]
姫路市の郵便番号は2007年2月13日より、以下の通りとなった。
姫路市の市外局番は2006年5月14日午前2時より、4桁(0792)ないし5桁(07932,07933)から3桁の局番「079」に切り替わり、旧市外局番の4桁目以降が市内局番の先頭に移行した(例:0792-xx-xxxx→079-2xx-xxxx)。但し、旧安富町の区域の市外局番は今まで通り「0790」であり、変更はない(旧安富町の区域から他の姫路市の区域(旧家島町、旧夢前町、旧香寺町を含む)には市外局番079が必要で、市外通話料金がかかる)。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.