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東日本旅客鉄道・日本貨物鉄道の鉄道路線 ウィキペディアから
信越本線(しんえつほんせん)は、群馬県高崎市の高崎駅から同県安中市の横川駅まで、長野県長野市の篠ノ井駅から同市長野駅まで、および新潟県上越市の直江津駅から同県新潟市中央区の新潟駅までの区間を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)である。このほか、越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間、上沼垂信号場 - 東新潟港駅間に貨物支線を持つ。
信越本線 | |||
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基本情報 | |||
国 | 日本 | ||
所在地 | 群馬県、長野県、新潟県 | ||
種類 | 普通鉄道(在来線・幹線) | ||
起点 | 高崎駅、篠ノ井駅、直江津駅 | ||
終点 | 横川駅、長野駅、新潟駅 | ||
駅数 | 59駅(貨物駅含む) | ||
電報略号 | シエホセ[1] | ||
開業 | 1885年10月15日 | ||
一部廃止 | 1997年10月1日(横川駅 - 軽井沢駅) | ||
所有者 |
東日本旅客鉄道(JR東日本) (上沼垂信号場 - 東新潟港駅間除く全線) 日本貨物鉄道(JR貨物) (上沼垂信号場 - 東新潟港駅間) | ||
運営者 |
上記各第1種鉄道事業者および 日本貨物鉄道 (高崎駅 - 安中駅間・篠ノ井駅 - 長野駅間・直江津駅 - 上沼垂信号場間・越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間の第2種鉄道事業者) | ||
使用車両 | 使用車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 |
29.7 km(高崎駅 - 横川駅間) 9.3 km(篠ノ井駅 - 長野駅間) 136.3 km(直江津駅 - 新潟駅間) 2.4 km(越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間) 3.8 km(上沼垂信号場 - 東新潟港駅間) | ||
軌間 | 1,067 mm | ||
線路数 | 複線(上沼垂信号場 - 東新潟港間は単線) | ||
電化方式 |
直流1,500V・架空電車線方式 (上沼垂信号場 - 東新潟港間は非電化) | ||
閉塞方式 |
複線自動閉塞式(複線区間) 連査閉塞式(上沼垂信号場 - 焼島駅間) タブレット閉塞式(焼島駅 - 東新潟港駅間、休止中) | ||
保安装置 |
ATS-P(高崎駅 - 横川駅間、篠ノ井駅 - 長野駅間、新潟駅構内) ATS-Ps(宮内駅 - 新潟駅間[注釈 1]) ATS-SN(直江津駅 - 宮内駅間)[2] | ||
最高速度 | 120 km/h | ||
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元々は高崎駅から新潟駅までを途切れる区間なく結んでいた路線であった。1997年および2015年に北陸新幹線(長野新幹線)新規開業および延伸開業に伴って廃止され、バス転換された区間または第三セクター鉄道に移管された区間については「概要」節で挙げた各記事も参照。
路線名が表すとおり、長野県と新潟県を意味する「信越地方」を通る路線であり、元々は近世の中山道・善光寺街道・北陸道に沿って、高崎駅から長野駅や直江津駅などを経て新潟駅に至る路線であった。1997年(平成9年)10月1日の北陸新幹線高崎駅 - 長野駅間先行開業に伴い、新幹線の並行在来線区間のうち、碓氷峠を越える横川駅 - 軽井沢駅間が廃止(JRバス関東の碓氷線に転換)、軽井沢駅 - 篠ノ井駅間が第三セクターのしなの鉄道に経営が移管され、当路線は2区間に分断された。さらに2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴い、長野駅 - 直江津駅間も経営分離され、長野駅 - 妙高高原駅間がしなの鉄道に、妙高高原駅 - 直江津駅間がえちごトキめき鉄道に移管され、当路線は3区間に分断された。「本線」級のJR線が分断されるのは信越本線が初の事例である。
なお、整備新幹線ではない上越新幹線の並行在来線である長岡駅 - 新潟駅間は新幹線開業後も経営分離されず、JR東日本の路線となっている。
区間 | 距離 | 事業者 | 路線名 | 移管(廃止)日 |
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高崎駅 - 横川駅 | 29.7 km | JR東日本 | 信越本線 | 存続 |
横川駅 - 軽井沢駅 | 11.7 km | 廃止(JRバス関東の碓氷線に転換) | 1997年10月1日 | |
軽井沢駅 - 篠ノ井駅 | 65.1 km | しなの鉄道 | しなの鉄道線 | |
篠ノ井駅 - 長野駅 | 9.3 km | JR東日本 | 信越本線 | 存続 |
長野駅 - 妙高高原駅 | 37.3 km | しなの鉄道 | 北しなの線 | 2015年3月14日 |
妙高高原駅 - 直江津駅 | 37.7 km | えちごトキめき鉄道 | 妙高はねうまライン | |
直江津駅 - 新潟駅 | 136.3 km | JR東日本 | 信越本線 | 存続 |
現在も信越本線として残されている区間のうち、直江津駅 - 新潟駅間は、JR東日本の羽越本線・奥羽本線、第三セクター鉄道のえちごトキめき鉄道日本海ひすいライン、あいの風とやま鉄道線、IRいしかわ鉄道線、ハピラインふくい線、西日本旅客鉄道(JR西日本)の北陸本線・湖西線とともに、日本海縦貫線を形成しており、優等列車や貨物列車が多く運行されている。また、新潟県内では、上越・中越・下越地方を結ぶ動脈ともなっている。そのうち直江津駅 - 柏崎駅間では日本海沿岸を走る。篠ノ井駅 - 長野駅間には中央本線(西線)・篠ノ井線から乗り入れる東海旅客鉄道(JR東海)の特急「しなの」が設定されており、松本・名古屋方面との広域輸送を担っている。高崎駅 - 横川駅間には定期優等列車の設定はなく、ローカル輸送が中心である。
高崎駅 - 横川駅間は旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、直江津駅 - 新潟駅間が同「新潟近郊区間」に含まれ、高崎駅 - 横川駅がIC乗車カード「Suica」の首都圏エリアに、新潟駅 - 宮内駅間の全駅および柏崎駅・直江津駅が新潟エリアに、それぞれ含まれている。
ラインカラーは、高崎駅 - 横川駅間は黄緑色、篠ノ井駅 - 長野駅間と直江津駅 - 新潟駅間はスカイブルーである[注釈 2]。
高崎駅 - 横川駅間がJR東日本高崎支社、篠ノ井駅 - 長野駅間が同長野支社、直江津駅 - 新潟駅間(越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間の支線を含む)が同新潟支社の管轄である。
停車場・施設・接続路線(横川駅 - 軽井沢駅) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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北陸新幹線の開業後も高規格な複線電化路線として残されているが、首都圏と長野県の信越本線沿線各市町を結ぶ都市間輸送は、既に北陸新幹線の開業および信越本線の分断によりその役割を終えており、高崎駅 - 横川駅間は臨時列車を除けば各駅に停車する普通列車のみの運行で、ほぼ群馬県内のローカル輸送に徹した形となっている。この区間は群馬県内で完結しているが、新幹線開業後も一貫して「信越線」と案内されている。全区間で毎時1 - 2本程度の普通列車が運転されており、全ての列車が高崎駅と横川駅を始発・終着駅とする。この区間のラインカラーは黄緑色になっている。ワンマン運転は行っていない。列車によってはJRバス関東の碓氷線に接続しており、さらに、軽井沢でしなの鉄道線の列車と接続する場合もある。
高崎駅 - 横川駅間では、蒸気機関車(SL)牽引による臨時快速列車「SLぐんま よこかわ」が、土休日を中心に設定される。往復のうちどちらかは電気機関車(EL)牽引による「ELぐんま よこかわ」かディーゼル機関車(DL)牽引による「DLぐんま よこかわ」となる。横川駅には転車台や機回し線がないため、最後尾に復路で列車を牽引する機関車を連結して運転し、折り返し時に機関車の付け替えを行わず、最後尾の機関車が先頭になって列車を牽引している。
高崎駅 - 安中駅間には、福島臨海鉄道小名浜駅との間での鉱石輸送用の高速貨物列車(通称「安中貨物」)が1日1往復運行されている[7]。
この区間は北陸新幹線開業以降も引き続きJR東日本が運営している。しかし、篠ノ井駅 - 長野駅間で完結する列車は下りが平日朝に1本、上りが日中に1本あるのみで、その他は全てが篠ノ井線またはしなの鉄道しなの鉄道線・北しなの線との直通列車であり、実質的に篠ノ井線の一部のようになっている。2023年3月18日のダイヤ改正から長野発の篠ノ井行きの区間列車が設定されたが2024年3月16日のダイヤ改正で消滅している。
普通・快速列車は基本的には長野市周辺の輸送を担っているが、しなの鉄道線直通列車は朝夕を中心に軽井沢駅発着の列車もある。篠ノ井線直通列車は日中は松本駅発着の列車が多いが、朝夕は飯田線・中央本線直通の長距離列車が多く、最遠で飯田線には飯田駅発着、中央本線には大月駅発着で運行され、特急と同じく山梨県・長野県内の主要都市間輸送を担っている面もある。
篠ノ井駅 - 長野駅間には、コンテナ車による北しなの線北長野駅への高速貨物列車が、平日に1日2往復運行されている。それぞれ、首都圏発着、中京圏発着となっており、前者は隅田川駅発着、後者は名古屋貨物ターミナル駅発・稲沢駅着である[8]。
停車場・施設・接続路線(直江津駅 - 新潟駅) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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この区間は日本海縦貫線の一部として、かつては長距離運行する優等列車が多数設定されていたが、列車の運転系統分割や再編、廃止などによって徐々に縮小された(#過去の運行形態を参照)。2015年3月の北陸新幹線金沢延伸以降の信越本線の役割は特急「しらゆき」および快速列車による県内都市間輸送と、普通列車によるローカル輸送が主になった。
新潟市と県内各都市を結ぶ高速バス「ときライナー」との競合があり、新潟駅 - 長岡駅間の格安回数券・フリーきっぷ(えちごワンデーパス等)の発売や快速の運転、などでサービスアップが図られている。長岡駅 - 新潟駅間の信越本線は信濃川東岸を走り、羽越本線・磐越西線も乗り入れる新津駅(新潟市秋葉区)などの各駅が新潟都市圏南東部の公共交通を支えている[10]のに対して、長距離輸送を担う上越新幹線は長岡駅 - 新潟駅間には燕三条駅以外に駅がなく[11]、相互に補完し合う関係となっている。
特急列車は妙高はねうまラインから直通する「しらゆき」が新井駅・上越妙高駅 - 新潟駅間で4往復運転されている。「しらゆき」は上越妙高駅で北陸新幹線に、長岡駅で上越新幹線にそれぞれ接続して乗り継ぎ料金制度が適用され、新潟・長岡地区と糸魚川・富山・金沢方面および首都圏と柏崎地域との間を連絡する役割も担っている。
快速列車は朝夕を中心に直江津駅 - 新潟駅間で1往復、直江津駅 - 長岡駅間で上り2本・下り3本、長岡駅 - 新潟駅間で1往復運転される。これらは2012年3月改正で廃止された急行「きたぐに」、2015年3月改正で廃止された特急「北越」、快速「くびき野」の代替、特急「しらゆき」の補完という性格もあり、通過駅が多い。このためいずれの列車も普通列車と比べて20分 - 1時間程度の高い速達効果を有している。2022年3月のダイヤ改正より、代走を除き全てE129系が充当されている。
なお、2015年3月改正から2017年3月改正まではえちごトキめき鉄道日本海ひすいライン糸魚川駅を発着とする列車が1往復設定され、485系3000番台が用いられた[注釈 3][12][13]。また、2022年3月改正までは新潟駅発新井駅行きの快速もあり、115系の運用もあった。また、快速「信越」の運転もあり、こちらはE653系が充当されていた。
また、新津駅 - 新潟駅間では磐越西線から直通する快速列車が運行されている。2023年3月18日ダイヤ改正までは、直江津駅 - 犀潟駅間でほくほく線直通の快速列車や超快速列車「スノーラビット」が運転されていた。
特急・快速列車の停車駅の比較は以下の通りである(2022年3月12日改正時点)。
普通列車は長岡駅でほぼ運転系統が分断されている。
直江津駅 - 柏崎駅 - 長岡駅間はおおむね1 - 2時間に1本程度の運行である。長岡駅の南隣の宮内駅を終点とする上越線は全列車が長岡駅まで運転されるほか、朝の石打駅発の1本は新潟駅まで直通する。信越本線で長岡駅を越えて新潟方面に直通する普通列車はこの列車と朝の柏崎駅発新潟駅行き、夜の直江津駅発新潟駅行きの下り3本のみである。また、長岡駅発着で上越線を経由して飯山線へ直通する列車が2往復設定されている。直江津駅 - 犀潟駅間には北越急行ほくほく線に直通する列車もあり、一部列車は黒井駅に停車する。また、朝には柏崎駅・柿崎駅からえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインへの直通列車がえちごトキめき鉄道車両で運転されており、間合い運用として夜間に直江津駅 - 長岡駅間で信越線内のみの運用も行われている。
長岡駅 - 新津駅間は日中1時間に1本程度であるが、朝夕は本数が多く設定されている。新津駅 - 新潟駅間は区間列車も多数運行されており、日中は1時間に3本(約20分間隔)、平日朝ピーク時には磐越西線からの直通列車も含めて1時間に9本程度(約5 - 8分間隔)が運行されている。新潟駅から白新線・越後線と直通運転する列車も存在する[14]。新津駅 - 新潟駅間はピーク時の輸送人員が年々増加している区間であり、混雑率は2011年度には96%であった[15]ものが2013年度には111%[16]、2018年度には143%に[17]、2020年度は新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)流行の影響で三大都市圏の輸送量が減少したこともあって、全国のJR線の中で最も高い135%の数値となった[18]。
直江津駅 - 長岡駅間・新津駅 - 新潟駅間のE129系を使用する2両編成の列車では一部を除きワンマン運転が実施されている。無人駅(黒井駅、土底浜駅、潟町駅、上下浜駅 、柿崎駅、米山駅、笠島駅、青海川駅、鯨波駅、茨目駅、安田駅、北条駅、越後広田駅、長鳥駅、塚山駅、越後岩塚駅、前川駅)では先頭車両の最も前側のドアのみが出口で、運賃は車内精算となる。新津駅 - 新潟駅間は全駅が有人駅のため駅で運賃収受を行う都市型ワンマン運転で、全てのドアより乗降できるが、営業時間外の乗降・精算は無人駅に準じる。
この区間には以下の観光列車が運行されている。
直江津駅 - 越後石山駅 - 新潟貨物ターミナル駅間は、前述のように日本海縦貫線の一部を成しており、貨物輸送が盛んである。当該区間の大半の貨物列車は、EF510形電気機関車が牽引するコンテナ車で編成された高速貨物列車である。当該区間のコンテナ取り扱い駅は、黒井駅、柏崎オフレールステーション(ORS)、南長岡駅、新潟貨物ターミナル駅である[19]。
上沼垂信号場 - 焼島駅間は、コンテナ車による高速貨物列車が、平日に1日2往復運行されている。どちらも上沼垂信号場から白新線経由で新潟貨物ターミナル駅に乗り入れ、うち上り1本は首都圏の隅田川駅まで運行される[20]。詳細は「焼島駅」の項も参照。
特急「白鳥」や、寝台特急「日本海」、急行「きたぐに」など、かつては日本海縦貫線を長距離運行する列車が多数設定されていたが、廃止や列車の系統分割などによって徐々に縮小され、最後まで残存した特急「北越」(金沢駅 - 新潟駅間)、寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪駅 - 札幌駅間)についても、2015年(平成27年)3月13日に運行を終了した。
また、同区間では特急「とき」をはじめとする首都圏から上越線経由で信越本線に入る列車や、さらに下越から山形県庄内地方など東北日本海側各県へ、上越から富山以西の北陸三県へ直通する列車も設定されていたが、上越新幹線開業後は対首都圏間の輸送のメインを新幹線に譲っており、首都圏対北陸地方間についてはさらに北陸新幹線へ遷移した。
夜行列車についても2010年(平成22年)3月12日の始発駅発車分をもって寝台特急「北陸」が廃止、急行「能登」が定期運行を終了、2014年(平成26年)3月14日の始発駅発車分をもって寝台特急「あけぼの」が定期運行を終了している。夜行の快速「ムーンライトえちご」も 2014年(平成26年)6月以降は列車が設定されていない。
1968年(昭和43年)から2010年(平成22年)までの夏には臨時列車「マリンブルーくじらなみ号」が上越線経由で高崎駅方面との間で運転されていた。また、2002年(平成14年)4月から2018年(平成30年)4月まで「SLばんえつ物語」号が新津駅から新潟駅まで延長運転されていた。
定期列車について記載。特記なき限りJR東日本(および過去の車両で1987年より前に運用終了したものは国鉄)の車両。
高崎駅 - 直江津駅間は国(官設鉄道)によって開業した区間である。このうち高崎駅 - 軽井沢駅間は東京と大阪とを結ぶ「中山道幹線」の一部として建設されたものであり、軽井沢駅 - 直江津駅間はその資材運搬のために建設されたものであった。
碓氷峠を挟む横川駅 - 軽井沢駅間は、難所のため工事が遅れた。この区間が開業する前の5年間は、先行して開業していた碓氷馬車鉄道という馬鉄でこの区間を連絡していたこともあった。
日本海沿いの直江津駅 - 新潟駅(旧駅)間は私鉄の北越鉄道によって開業した。北越鉄道は1907年(明治40年)に国有化された。
貨物支線の上沼垂信号場 - 東新潟港駅 - 大形駅(廃止)間は新潟臨港開発(現在のリンコーコーポレーション)によって開業した。新潟臨港開発線は1941年(昭和16年)に国有化された。
下記各項目に分散して記述
2004年(平成16年)10月23日に発生した新潟県中越地震では柏崎駅 - 長岡駅間が大規模な損害を受け、この区間を通る全列車が運休していたが、同年11月29日に全線が復旧した。
2007年(平成19年)7月16日に発生した新潟県中越沖地震では笠島駅 - 青海川駅間が大規模に被災したため、犀潟駅 - 宮内駅間の列車の運転が全面的に停止した。その後、JR東日本は新潟県と相互に協力して復旧作業を急ピッチで進め、不通区間を徐々に復旧開通させ、9月13日、残る不通区間であった柏崎駅 - 柿崎駅間も運転を再開し、新潟県中越沖地震発生より2か月足らずで全線の運転を再開させた。ただし、柏崎駅 - 柿崎駅間は運行再開後しばらくの間、徐行運転が行われた。
横川駅 - 軽井沢駅間の廃線跡は一部の区間が遊歩道「アプトの道」として整備されているほか、以下のように活用されている。また以下のような災害が起きている。
一般財団法人碓氷峠交流記念財団は、碓氷峠鉄道文化むらの運営の他に、ぶんかむら駅 - まるやま駅 - とうげのゆ駅において廃線を活用したトロッコ列車「シェルパくん」を、文化むらの遊具扱いとして2005年から運行している。
観光地域づくり法人(DMO)でもある一般社団法人安中市観光機構は、立入禁止の新線を歩けるイベントとして、「廃線ウォーク」を2018年10月14日(鉄道の日)から月1-2回・上下線別に[注釈 5][96]、ナイトウォーク「MELODIC LIGHT WALK」を2024年3月30日から毎週金・土・日曜日に実施している[97]。また、サポーター制度を実施しており、毎月第1土曜日に活動を行なっている[98]。
他に2024年現在で活動している団体として、NPO法人の碓氷峠歴史文化遺産研究会、任意団体の碓氷峠鉄路再生研究会、碓氷峠鉄道遺産群を愛する会が存在する。
廃止されて以降、何度か架線やレールなどの設備が盗難被害を受ける事件が起きている[99]。直近でも2022年の5月下旬から6月上旬にかけて安中市観光機構の職員が架線の一部が盗まれていることを確認した[99]。盗難にあった箇所は少なくとも2カ所で計530メートル(約16万円相当)が盗難に遭っており、線路やトンネルの所有者である安中市が安中警察署に被害届を提出した[99]。
県境に跨がる上り11号トンネルと下り18号トンネルは、長野県側も含め安中市が所有している。2017年(平成29年)、北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を繰り返していることを受けて、軽井沢町は安中市と覚書を結び、有事の際にはこのトンネルを町民・観光客の避難シェルターとする方針を決めている[100]。
2件とも熊ノ平以西で発生している。
2019年の台風19号(東日本台風)の影響で下り9号トンネルで路盤が流出した。2023年には岩井均安中市長が視察しており、「何らかの方法で修繕できるよう検討したい」とコメントしている[101]。 なお、同年10月6日[102]には被災していないぶんかむら - 熊ノ平間で市長を乗せてトロッコ列車試験運行が行われている[103]。
2024年の台風10号の影響で下り5号/上り4号トンネル - 下り6号/上り5号トンネル間にて土砂崩れが発生した[104]。一部の土砂は上り3号トンネルを越えて熊ノ平の場内にまで流れ込んでいる。2025年3月29日の廃線ウォークの「峠越え」再開に向けて[105]、山側の土砂の撤去工事を進めている[106]。
安中市観光機構は、さらなる観光客誘致を目指して2021年4月からの群馬デスティネーションキャンペーンに合わせて現在のとうげのゆ駅から熊ノ平駅までの3.6 kmで電動のレールカートを運行し、2020年の開始を目指していたが[107][108]、新型コロナウイルス感染症の流行により事実上の延期となった。
2022年には、この区間で使用されていた電気機関車(ED42やEF63)を模した電動のレールカートを、3年以内(2025年まで)に同区間で運行すると発表しており、老朽化したトンネルの修繕などを関係機関と進めている[109]。足回りは桐生市のシンクトゥギャザーが、車体は安中市のボルテックスセイワが製造し、最高速度は時速12kmから8kmに変更された。1回の充電で9時間の走行が可能である[110]。2024年現在は不定期ではあるが横川駅4番線で試乗会を行っている。
2024年1月30日には「碓氷峠の鉄道施設群」を世界遺産に登録すべく、安中市の職員による「世界遺産登録推進プロジェクトチーム」が始動し[111]、定期的に会議や講師を招いた勉強会が行われている[112][113]。以前は、富岡製糸場と絹産業遺産群の構成資産に入っていた(富岡製糸場などと同時登録される予定だった)が除外されている。
軽井沢町内の廃線跡は廃止して間もなくしなの鉄道が買い取り[114]、後に駅付近の廃線跡はアスファルトで舗装され、2017年から駐車場として使用されていたが、2023年3月15日に営業を終了した[115]。これは廃線跡をホテルや温浴施設、飲食店・物販店を建設する計画の下準備で[116]、同年4月以降には廃止後使用されていなかった横川方のホームの解体や、架線柱や矢ヶ崎踏切の警報機の撤去も行われた。完成は2026年春となる予定[117][118]。しかし、線路が接続できず復活が困難になるとして反対する動きも見られる[119]。
2022年度の時点で、JR東日本自社による乗車人員集計[124]の除外対象となる駅(完全な無人駅)は、松井田駅と西松井田駅である。
駅名 | 営業キロ | 篠ノ井線直通 | しなの鉄道線直通 | 接続路線 | |||
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駅間 | 累計 | 快速 | |||||
篠ノ井 から |
高崎 から |
愛称なし | 愛称あり | ||||
篠ノ井駅 | - | 0.0 | 106.5 | ▲ | ● | | | 東日本旅客鉄道:■篠ノ井線(松本・塩尻方面と直通運転) しなの鉄道:■しなの鉄道線(小諸・軽井沢方面と直通運転) |
今井駅 | 2.1 | 2.1 | 108.6 | | | | | | | |
川中島駅◇ | 2.2 | 4.3 | 110.8 | ▲ | ● | | | |
安茂里駅 | 2.1 | 6.4 | 112.9 | | | | | | | |
長野駅◇ | 2.9 | 9.3 | 115.8 | ● | ● | ● | 東日本旅客鉄道: 北陸新幹線・■飯山線[** 1] しなの鉄道:■北しなの線(豊野・妙高高原方面と直通運転) 長野電鉄:■長野線 (N1) |
2022年度の時点で、上記全駅がJR東日本自社による乗車人員集計[124]の対象となっている。
駅名 | 営業キロ | 快速 | 接続路線 | 所在地 | |||
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駅間 | 累計 | ||||||
直江津 から |
高崎から 長野経由 | ||||||
直江津駅 | - | 0.0 | 190.8 | ● | えちごトキめき鉄道:■妙高はねうまライン(直通運転あり)・■日本海ひすいライン | 上越市 | |
黒井駅◆ | 2.7 | 2.7 | 193.5 | ▼ | |||
犀潟駅 | 4.4 | 7.1 | 197.9 | ● | 北越急行:■ほくほく線[*** 1] | ||
土底浜駅 | 2.3 | 9.4 | 200.2 | ▼ | |||
潟町駅 | 1.8 | 11.2 | 202.0 | ▼ | |||
上下浜駅 | 2.8 | 14.0 | 204.8 | ▼ | |||
柿崎駅 | 3.6 | 17.6 | 208.4 | ● | |||
米山駅 | 5.9 | 23.5 | 214.3 | | | 柏崎市 | ||
笠島駅 | 3.9 | 27.4 | 218.2 | | | |||
青海川駅 | 2.2 | 29.6 | 220.4 | | | |||
鯨波駅 | 3.0 | 32.6 | 223.4 | | | |||
柏崎駅■ | 3.7 | 36.3 | 227.1 | ● | 東日本旅客鉄道:■越後線 | ||
茨目駅 | 3.0 | 39.3 | 230.1 | | | |||
安田駅 | 2.9 | 42.2 | 233.0 | | | |||
北条駅 | 2.6 | 44.8 | 235.6 | | | |||
越後広田駅 | 3.3 | 48.1 | 238.9 | | | |||
長鳥駅 | 2.7 | 50.8 | 241.6 | | | |||
塚山駅 | 5.0 | 55.8 | 246.6 | | | 長岡市 | ||
越後岩塚駅 | 4.7 | 60.5 | 251.3 | | | |||
来迎寺駅 | 2.8 | 63.3 | 254.1 | ● | |||
前川駅 | 4.1 | 67.4 | 258.2 | | | |||
宮内駅 | 2.6 | 70.0 | 260.8 | ● | 東日本旅客鉄道:■上越線(直通運転あり)[*** 2] | ||
(貨)南長岡駅 | 1.4 | 71.4 | 262.2 | | | |||
長岡駅 | 1.6 | 73.0 | 263.8 | ● | 東日本旅客鉄道: 上越新幹線 | ||
北長岡駅 | 2.5 | 75.5 | 266.3 | | | |||
押切駅 | 4.4 | 79.9 | 270.7 | | | |||
見附駅 | 4.5 | 84.4 | 275.2 | ● | 見附市 | ||
帯織駅 | 4.1 | 88.5 | 279.3 | | | 三条市 | ||
東光寺駅 | 2.6 | 91.1 | 281.9 | | | |||
三条駅 | 3.5 | 94.6 | 285.4 | ● | |||
東三条駅◇ | 1.6 | 96.2 | 287.0 | ● | 東日本旅客鉄道:■弥彦線 | ||
保内駅 | 3.8 | 100.0 | 290.8 | | | |||
加茂駅 | 3.8 | 103.8 | 294.6 | ● | 加茂市 | ||
羽生田駅 | 4.1 | 107.9 | 298.7 | | | 南蒲原郡 田上町 | ||
田上駅 | 3.2 | 111.1 | 301.9 | | | |||
矢代田駅 | 3.7 | 114.8 | 305.6 | ● | 新潟市 | 秋葉区 | |
古津駅 | 3.1 | 117.9 | 308.7 | | | |||
新津駅◇ | 3.2 | 121.1 | 311.9 | ● | 東日本旅客鉄道:■羽越本線・■磐越西線(直通運転あり)[*** 3] | ||
さつき野駅 | 1.5 | 122.6 | 313.4 | | | |||
荻川駅 | 2.3 | 124.9 | 315.7 | | | |||
亀田駅 | 4.9 | 129.8 | 320.6 | ● | 江南区 | ||
越後石山駅 | 2.4 | 132.2 | 323.0 | ▼ | 日本貨物鉄道:信越本線貨物支線(新潟貨物ターミナル駅方面) | 東区 | |
上沼垂信号場 | - | 134.4 | 325.2 | | | 日本貨物鉄道:信越本線貨物支線(焼島駅方面) | 中央区 | |
新潟駅 | 4.1 | 136.3 | 327.1 | ● | 東日本旅客鉄道: 上越新幹線・■白新線(直通運転あり)・ ■越後線(直通運転あり) |
2023年度の時点で、JR東日本自社による乗車人員集計[125]の対象駅は、直江津駅、犀潟駅、柏崎駅、来迎寺駅、宮内駅、長岡駅、見附駅、三条駅、東三条駅、加茂駅、矢代田駅および新津駅 - 新潟駅間の各駅。これら以外の駅は完全な無人駅のため集計対象から外されている。
両駅とも新潟県新潟市東区に所在
駅名 | 営業キロ | 接続路線 |
---|---|---|
越後石山駅 | 0.0 | 東日本旅客鉄道:信越本線(本線) |
(貨)新潟貨物ターミナル駅 | 2.4 | 東日本旅客鉄道:白新線 |
全駅が新潟県新潟市に所在
この区間は1997年(平成9年)10月1日、北陸新幹線の高崎駅 - 長野駅間(開業当初の通称および運転系統名は長野新幹線)の開業と引き換えに廃止された。
各年度の平均通過人員(人/日)は以下のとおりである。
年度 | 平均通過人員(人/日) | 出典 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全線 | 高崎 - 横川 | 篠ノ井 - 長野 | 直江津 - 犀潟 | 犀潟 - 長岡 | 長岡 - 新津 | 新津 - 新潟 | ||
2015年度(平成27年度) | 9,501 | 4,545 | 28,734 | 4,447 | 3,800 | 15,504 | [126] | |
2016年度(平成28年度) | 9,410 | 4,465 | 28,226 | 4,350 | 3,741 | 11,423 | 28,132 | [127] |
2017年度(平成29年度) | 9,266 | 4,429 | 27,796 | 4,155 | 3,596 | 11,292 | 27,942 | |
2018年度(平成30年度) | 9,233 | 4,366 | 27,759 | 3,985 | 3,576 | 11,296 | 27,855 | |
2019年度(令和元年度) | 8,988 | 4,348 | 27,079 | 3,837 | 3,418 | 11,022 | 27,136 | |
2020年度(令和 | 2年度)6,747 | 3,198 | 20,613 | 2,892 | 2,326 | 8,362 | 21,058 | |
2021年度(令和 | 3年度)6,998 | 3,460 | 21,388 | 2,801 | 2,381 | 8,725 | 21,612 | [128] |
2022年度(令和 | 4年度)7,528 | 3,682 | 23,430 | 2,924 | 2,632 | 9,375 | 22,841 | |
2023年度(令和 | 5年度)8,039 | 3,853 | 24,506 | 2,985 | 2,884 | 10,057 | 24,464 | [129] |
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