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年 ウィキペディアから
2016年(2016 ねん)は、西暦(グレゴリオ暦)による、金曜日から始まる閏年。平成28年。
この項目では、国際的な視点に基づいた2016年について記載する。
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2015年に続き、フロリダ銃乱射事件、ブリュッセル爆発、アタテュルク国際空港襲撃事件、仏ニーステロ事件など、欧米を中心に各国でISILによるテロ行為が頻発し地政学上のリスクが顕在化した。また長引くシリア内戦から波及したアレッポなど混乱した中東情勢をめぐる複数国の対立、一帯一路政策を進める中華人民共和国による南沙諸島の人工島開発、北朝鮮核問題(日本海へのミサイル発射、水爆実験)など、国際的な緊張が高まりG7による伊勢志摩サミットでの主な議題となった。
一方でキューバの雪解け、日米によるバラク・オバマの広島訪問、安倍晋三首相の真珠湾訪問など、一部で国家間の和解の動きも見られた。各国で移民流入やTPPに代表される自由貿易に反対する反グローバリズムとも呼ばれる自国第一主義が横行した。
イギリスの欧州連合からの離脱決定と、米大統領選におけるドナルド・トランプの勝利は、上記のような反グローバリズムを象徴する出来事として注目された。また、これらに関して「ポスト真実」という概念も注目された。
イギリスのテリーザ・メイ首相、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領や台湾の民主進歩党の蔡英文大統領など、女性を含めた新リーダーの当選が各国で見られた。一方で大韓民国・朴槿恵韓国大統領弾劾訴追の問題、アメリカ合衆国・ヒラリー・クリントンによる機密情報のメール問題、ブラジル・ジルマ・ルセフ元大統領の弾劾に伴う罷免など、女性首脳による不正も相次いだ。また内部文書であるパナマ文書、バハマ文書の公開により、タックス・ヘイヴンを通じて多国籍の政財界における複数の人物が不透明な金融取引を行っていたことが判明した。
経済では政治的な影響も含めて株式市場・外国為替市場ともに大きな変化の続く1年となった。年初には中国では中国株の下落により異例のサーキットブレーカー制度が発動され、年末にはFRBによる米連邦公開市場委員会での1年ぶりのアメリカドル利上げ予定発表などによりドル高に転じた。
夏季にはブラジルで2016年リオデジャネイロオリンピックが開催され難民選手団を含む206の国・地域が参加した。
天災はチリ、ニュージーランド、台湾などでの大型地震のほか、ジカ熱などが流行っていた。
インフラでは、パナマ運河の拡張工事完成、世界的な石油・ガス産業の低迷を受けたOPECによる原油減産合意などの事態改善が見られた。
タイの国王ラーマ9世やキューバのフィデル・カストロ議長、シンガポールのS・R・ナザン前大統領など、長期にわたった国家指導者や、デヴィッド・ボウイ、プリンス、ジョージ・マイケルなど1980年代を中心に活躍した米英のロックスターが死去した。
以下に、過去の主な出来事からの区切りの良い年数(周年)を記す。
日付は本国公開日。