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『デッドプール』(Deadpool)は、マーベル・コミックの同名キャラクターをベースにした、2016年のアメリカのスーパーヒーロー映画である。監督はティム・ミラー、脚本はレット・リースとポール・ワーニックが務め、ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、エド・スクライン、T・J・ミラー、ジーナ・カラーノなどが出演する。『X-MEN:フューチャー&パスト』に続く「X-MEN」フランチャイズの8作目にあたり、「デッドプール」シリーズの1作目となる。
デッドプール | |
---|---|
Deadpool | |
監督 | ティム・ミラー |
脚本 |
レット・リース ポール・ワーニック |
原作 |
ファビアン・ニシーザ ロブ・ライフェルド |
製作 |
ローレン・シュラー・ドナー サイモン・キンバーグ ライアン・レイノルズ |
製作総指揮 | スタン・リー |
出演者 |
ライアン・レイノルズ モリーナ・バッカリン エド・スクライン T・J・ミラー ジーナ・カラーノ レスリー・アガムズ ブリアナ・ヒルデブランド ステファン・カピチッチ カラン・ソーニ |
製作会社 |
20世紀フォックス映画 マーベル・エンターテインメント ザ・ドナーズ・カンパニー |
配給 | 20世紀フォックス映画 |
公開 |
2016年2月12日 2016年6月1日 |
上映時間 | 108分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $58,000,000[1] |
興行収入 |
$782,612,155[2] $363,070,709[2] 20億4000万円[3] |
前作 |
X-MEN X-MEN:フューチャー&パスト(2014年) |
次作 |
X-MEN X-MEN:アポカリプス(2016年) デッドプール デッドプール2(2018年) |
ニューヨークでトラブルシューターをしながら日銭を稼ぎ生活している傭兵のウェイド・ウィルソンは、高級娼婦のヴァネッサと出会い交際し始める。愛し合い結婚の約束をしたウェイドだったが、突然意識を失い病院に運ばれた結果末期がんと診断される。
ウェイドは親友のウィーゼルが経営している酒場に来たリクルーターの男の誘いに乗り、がんの治療と引き換えに極秘の人体実験の被験者となることを決めると同時に、ヴァネッサの前から姿を消す。ウェイドは施設でフランシス・フリーマン / エイジャックスというミュータントの男から、DNAに潜んでいるミュータント遺伝子を活性化させる血清を投与され、突然変異を誘発する為に拷問を受ける。中々ミュータント化しないウェイドだったが、カプセルに密閉させ、酸素を失くして窒息させる実験の末にウェイドの細胞は変異し、驚異的な治癒能力を手に入れるが、引き換えに全身が火傷を負ったように爛れた醜い姿に変異してしまう。フランシスの側近・エンジェルからマッチを奪い、意図的に火事を起こして施設から脱出したウェイドだったが、ヴァネッサが醜い自分の姿を受け入れるとは思えず、再会を避けて盲目の老婆アルの家に居候する。フランシスが言った言葉を頼りに元の姿に戻るため、自作の赤いコスチュームと赤い覆面を身につけて、ウィーゼルの酒場で行われていた死人が出るかどうかの賭けである「死の賭け(Dead Pool)」を元に、傭兵デッドプールと名乗り、フランシスと組織につながりのある人物を襲撃する。
リクルーターの男からフランシスの居場所を聞きだしたウェイドは、高速道路でフランシスが率いる集団を襲撃する。護衛の傭兵達を倒すとフランシスを追い詰めるが、そこにテレビ放送で騒動を見て駆けつけた、プロフェッサーX率いるミュータントのヒーローチーム「X-MEN」のコロッサスと訓練生のネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドが現れ、彼らと問答している間にフランシスに逃亡されてしまう。ウェイドもコロッサスに手錠をかけられ、プロフェッサーXの元へと連行されそうになるが、ナイフで自身の手首を切り落とすことで逃げだし、アルの家へと帰宅した。
デッドプールの正体を知ったフランシスは、人質としてヴァネッサを誘拐する。これを知って怒り心頭のウェイドは、「恵まれし子らの学園」のコロッサスとネガソニックの協力を得てフランシスのアジトである航空母艦がある廃棄場を襲撃、フランシスの傭兵を相手に戦いを始める。激闘の末、ウェイドはフランシスを追い詰め元の姿に戻すよう迫るも、フランシスからは「元通りにする方法などない」と言い放たれて拒否されてしまう。報復を思いとどまらせようと説得するコロッサスだったが、ウェイドはそれを尻目にフランシスを射殺する。
戦いの後にウェイドとヴァネッサは対面し、ウェイドは自身の素顔を見せるが、ヴァネッサはウェイドを受け入れて二人は結ばれ映画は幕を閉じる。
2000年5月、アーティサン・エンターテインメントはデッドプールをフィーチャーした映画を共同製作、配給、出資する契約をマーベル・エンターテインメントと交わした[12]。2004年2月、ニュー・ライン・シネマは脚本家・監督のデヴィッド・S・ゴイヤーと俳優のライアン・レイノルズと共にデッドプールの映画の製作に取り組もうとしていた[13][14]。しかしながら8月までにゴイヤーは他のプロジェクトを支援してデッドプールへの興味を失った[15]。2005年3月、ニュー・ライン・シネマがプロジェクトを保留した後、20世紀フォックスは『Deadpool』の製作を前進させる事に興味を持った[16]。スタジオは『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』の企画初期にレイノルズがキャスティングされた頃からデッドプールのスピンオフを検討していた[13]。『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』の初週末興行が成功すると、スタジオはドナーをプロデューサーとして『Deadpool』に取り組むと発表した[17]。ドナーは『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』のデッドプールを無視した映画にすることを望み、またキャラクターは第四の壁を破壊するといったコミックの要素を持つことになると発言した[18]。2010年1月、レット・リースとポール・ワーニックが脚本執筆のために雇われた[19]。2010年6月、脚本の初期草案がロバート・ロドリゲスに送られた[20]。ロドリゲスとの交渉が失敗に終わった後、アダム・バーグが監督の最有力候補として浮上した[21]。2011年4月、視覚効果専門家のティム・ミラーが監督として雇われた[22]。2014年7月28日、2012年に映画向けに制作され、ライアン・レイノルズが声を担当していたテスト映像がオンライン上にリークされた[23]。後日、テスト映像はそれを制作した会社であるブラー・スタジオによって公式に公開された[24]。2014年9月、テスト映像への肯定的な評価により、2016年2月12日の公開が決定された[25]。
2014年10月、プロデューサーのサイモン・キンバーグは映画が他の『X-MEN』の映画作品と世界観を共有する予定であることを明かした[26]。
2014年12月、レイノルズがウェイド・ウィルソン/デッドプール役を再演することが明かされた[27]。2015年1月、T・J・ミラーとエド・スクラインとの出演交渉が行われた[28]。2015年2月、モリーナ・バッカリンが役名不明、ジーナ・カラーノがエンジェル・ダスト役でキャスティングされた[9][5]。バッカリンの役にはテイラー・シリング、クリスタル・リード、レベッカ・リッテンハウス、セーラ・グリーン、ジェシカ・デ・ゴウが考慮されていた[29]。3月、ミラーの役がウィーゼル[10]、バッカリンの役がヴァネッサであることが明らかとなり、またブリアナ・ヒルデブランドがネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド役で雇われた[6][7][11]。4月、スクラインの役名がエイジャックスであることが明かされた[8]。
2016年2月12日に公開された[25]。
映像外部リンク | |
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日本語版予告編 |
2015年7月に開かれたサンディエゴ・コミコンで本作の予告編が公開された。このバージョンはRed Band版と呼ばれるものであり、暴力や下品な表現を多く含んでいる[31]。2015年8月25日にYoutubeで公開された際、年齢制限がかけられていたにもかかわらず、24時間で再生回数300万回を超えた[32]。コミコン後に暴力シーンや下ネタを控えたGreen Band版と呼ばれる予告編が公開された[31]。
2015年8月25日には、Red Band版を基にした日本語版予告編が公開された[33]。
レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは348件のレビューで支持率は85%、平均点は7.10/10となった[34]。Metacriticでは49件のレビューを基に加重平均値が65/100となった[35]。
R指定のアメコミ映画が観客に受け入れられたことで、2017年にディズニーのCEOだったボブ・アイガーは今後も「デッドプール」のシリーズをR指定で作ることに前向きな発言をした[36]。
年 | 映画賞 | 賞 | 対象 | 結果 |
---|---|---|---|---|
2016 | MTVムービー・アワード 2016 [37] | 最優秀映画賞 | ノミネート | |
最優秀女優賞 | モリーナ・バッカリン | ノミネート | ||
最優秀男優賞 | ライアン・レイノルズ | ノミネート | ||
ベスト・ファイト賞 | デッドプール(ライアン・レイノルズ) vs エイジャックス(エド・スクライン) | 受賞 | ||
ベスト・キス賞 | ライアン・レイノルズ & モリーナ・バッカリン | ノミネート | ||
最優秀アクション演技賞 | デッドプール(ライアン・レイノルズ) | ノミネート | ||
最優秀コメディ・パフォーマンス賞 | デッドプール(ライアン・レイノルズ) | 受賞 | ||
最優秀悪役賞 | エイジャックス(エド・スクライン) | ノミネート | ||
第22回クリティクス・チョイス・アワード[38] | コメディ映画賞 | 受賞 | ||
コメディ映画男優賞 | ライアン・レイノルズ | 受賞 | ||
2017 | 第74回ゴールデングローブ賞[39] | 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) | ノミネート | |
主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) | ライアン・レイノルズ | ノミネート | ||
2017年度全米脚本家組合賞[40] | 脚色賞 | 未決定 | ||
第28回全米製作者組合賞[41] | 映画部門 | 未決定 |
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