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群馬県安中市松井田町横川にある東日本旅客鉄道の駅 ウィキペディアから
横川駅(よこかわえき)は、群馬県安中市松井田町横川にある東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線の駅である。信越本線の群馬県側における終着駅となっている[1]。
1885年(明治18年)に官設鉄道として開業した当初は終着駅であり[2]、その後、軽井沢駅方面への延伸開業により途中駅となったが、1997年(平成9年)10月の北陸新幹線(長野新幹線)高崎駅 - 長野駅間の先行(部分)開業時に、当駅 - 軽井沢駅間が採算性等を理由に廃止(碓氷線バスへ転換)されたため[3][4]、それ以降再び終着駅となっている[5]。
信越本線の途中駅であった1997年9月以前においては、当駅 - 軽井沢駅間には急勾配(国鉄・JR路線において最急勾配となる最大66.7‰の勾配)が連続する難所の碓氷峠越えの区間があり、当該区間を走行する列車は補助機関車(補機)を連結する必要があった[5]。そのため当駅ではすべての列車が停車の上[注 2]、補助機関車の連結・切り離しが行われ[注 3]、当駅構内には補助機関車や乗務員が所属する横川運転区[注 4]が設置されているなど[6]、信越本線における運行上の要衝となっていた。
広島県の山陽本線・可部線横川駅(こちらの読みは「よこがわ」で、電報略号は「ヨワ」)と区別するため、乗車券には「(信)横川」と印字される[注 5]。
相対式ホーム2面2線を有する地上駅で[1]、中線を1線持つ構造である。古くからの木造駅舎を有する。互いのホームは中央部の跨線橋と、2011年の群馬デスティネーションキャンペーンに合わせて線路終端部に設けられた通路によって連絡している。以前は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線が中線を挟む構造で、側線も多数ある広大な構内だったが[6]、1997年10月の当駅 - 軽井沢駅間の廃止後にほとんどが撤去され[注 6]、線路は構内のはずれにコンクリート製の(第4種)車止めが設置され途切れた状態となっている。
安中駅が管理し、JR東日本ステーションサービスが受託する業務委託駅である。駅舎内部にはタッチパネル式自動券売機、Suica対応自動改札機が設置されている。過去にはみどりの窓口があったが2006年に廃止され、代替の「もしもし券売機Kaeruくん」も2012年に撤去された。
(出典:JR東日本:駅構内図) 一部の列車が3番線を使用するほかは1番線からの発着となる。
3番線ホームはかつて島式ホームであり、3番線は高崎方面からの当駅折り返し列車と、当駅で下り(軽井沢方面の)優等列車を退避するものを含む下り列車が発着し、向かいの4番線からは下り列車が発着していた[6]。4・5番線の軽井沢方は舗装されて駐車場の一部となった。線路は残っているがホーム東端(高崎方)で切断されており、本線には繋がっていない。また、ホームの旧4番線側には柵が設けられた。
2011年(平成23年)、3番線ホームの軽井沢方先端にあったスロープと通路が撤去され、1番線との間は新たにホームと同じ高さの通路で結ばれ、現在の頭端式ホームの姿となった。
旧4番線の外側にある側線(旧5番線)は碓氷峠鉄道文化むら内へと続いており、高崎方はそのまま引き上げ線となっており、そこからスイッチバックする形で3番線に接続している。 文化むら開業前にはこの線路を経由して展示車両が搬入されており、開業後はEF63の検査時に、高崎機関区との間で甲種輸送する際に用いられている。
JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は176人である[利用客数 1]。
2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 382 | [利用客数 2] |
2001年(平成13年) | 344 | [利用客数 3] |
2002年(平成14年) | 337 | [利用客数 4] |
2003年(平成15年) | 317 | [利用客数 5] |
2004年(平成16年) | 305 | [利用客数 6] |
2005年(平成17年) | 314 | [利用客数 7] |
2006年(平成18年) | 298 | [利用客数 8] |
2007年(平成19年) | 316 | [利用客数 9] |
2008年(平成20年) | 313 | [利用客数 10] |
2009年(平成21年) | 278 | [利用客数 11] |
2010年(平成22年) | 269 | [利用客数 12] |
2011年(平成23年) | 269 | [利用客数 13] |
2012年(平成24年) | 265 | [利用客数 14] |
2013年(平成25年) | 244 | [利用客数 15] |
2014年(平成26年) | 229 | [利用客数 16] |
2015年(平成27年) | 236 | [利用客数 17] |
2016年(平成28年) | 222 | [利用客数 18] |
2017年(平成29年) | 217 | [利用客数 19] |
2018年(平成30年) | 211 | [利用客数 20] |
2019年(令和元年) | 208 | [利用客数 21] |
2020年(令和 | 2年)165 | [利用客数 22] |
2021年(令和 | 3年)152 | [利用客数 23] |
2022年(令和 | 4年)171 | [利用客数 24] |
2023年(令和 | 5年)176 | [利用客数 1] |
駅舎は碓氷川が流れる谷底の左岸(北岸)にある。川の右岸(南岸)は平地がほとんどなく龍駒山という険しい岩山になっている。最寄りの横川集落は信越線に沿うように左岸側に東西に細長く延びており、江戸時代にはここに谷底の細長い地形を活かした関所が設けられていた。これが東海道の箱根関と並び難所とされた中山道の碓氷関(別名は横川関)であり、現在も駅の北西に関所の東門が移築され残っている。
駅の西側で碓氷川と支流の入山川と霧積川の3川が合流している。かつての中山道は霧積川と碓氷川の間の尾根沿いに峠を目指し、国道18号(通称:旧道)と旧・信越本線は碓氷川の谷沿いに登って峠を目指した。入山川沿いは険しい渓谷であるがこちらで峠を目指すルートも存在し、群馬県道・長野県道92号松井田軽井沢線およびこの県道92号と一部重複する形で1971年に国道18号碓氷バイパスが整備されている。駅周辺の主な集落は駅前及び駅裏手の横川集落(松井田町横川)、駅北西側の坂本集落(松井田町坂本)、東側の五料集落(松井田町五料)など。
駅前のバス停から廃止代替バスとしてJRバス関東による碓氷線が軽井沢駅まで運行されている。鉄道廃止翌日の1997年(平成9年)10月1日から運行を開始した[17]。バス停は車止めの先、改札を出て左手に徒歩1分の所にある。
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