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この項目では、テレビドラマの登場人物について説明しています。映画の登場人物については「科捜研の女 -劇場版-」をご覧ください。 |
科捜研の女の登場人物(かそうけんのおんなのとうじょうじんぶつ)は、テレビ朝日系でシリーズ化されているサスペンスドラマ『科捜研の女』(テレビシリーズ)に登場する主な架空の人物について解説する。
本項での「S」はseason、「SP」はスペシャルを表す。
ゲストの記載基準
- 役名がわかる出演者(クレジットタイトルに役名が載っていなくても出典や字幕やその他、確認できれば記載できる)
- クレジットタイトルに役柄が載っている出演者(役柄だけのゲストについてを参照)
レギュラー、前シリーズまでのレギュラー、複数回出演した登場人物のリスト
[注 1]
- 榊マリコ(さかき まりこ)
- 演 - 沢口靖子[1](14歳:上白石萌歌[2]〈SP5〉)
- 経歴:東亜大学
- → 東亜大学大学院博士課程
- → FBI
- → 京都府警科学捜査研究所の法医研究員(S1 - S3)
- → 科学警察研究所(S3最終話)
- → 京都府警科学捜査研究所の法医研究員(S4 - )
- テーマカラー:レッド&ピンク[3]
- 本作品の主人公。京都府警科学捜査研究所の法医研究員。年齢はS1第8話時点で30歳[注 2]。神奈川県横浜市出身、血液型はB型[注 3]。平成元年、東亜大学を卒業。同大大学院で後期博士課程在学時の平成3年、犯罪学の博士号を取得[注 4]。大学在学時代は法医学同好会に所属していた[注 5]。博士号取得後は同・研究室に残るも、結婚と離婚を経て、FBIに赴任した。
- はっきりとした設定はないがメスは持たぬとも、司法解剖に参加している事やS13第10話で容疑者に浮上した臨床検査技師と同じ免許を持っている事から臨床検査技師としての知識と資格を保有している事が窺える。
- 科学捜査に信念とプライドを持ち、「科学は嘘をつかない」を信条としている科捜研の名物研究員である。正義感が強く、並外れた行動力があり、どんな時でも諦めない粘り強さを持つ。仕事一筋の女性で、鑑定の腕はFBIで学んでいるため確かである。バツイチの独身。元夫は京都府警の刑事部長だった倉橋拓也で、S1より前に離婚している。二人の間に子供はいない。できる女性に見えるが、天然で、仕事以外はだらしなく、ご飯も炊けない「女子力がとても低い」ことが離婚の原因だと周囲に思われている。S2では主任になり「科捜研の女王」と呼ばれていたこともある[注 6]。
- 初期の頃はコミカルで負けん気の強い性格だったが、作風の変更およびシーズンを重ねてマリコの年齢が上がり大人の女性として成長したため冷静沈着で真面目な性格に変更されている[注 7]。しかし、仕事に集中すると周りが見えなくなり、目的の為には労力やコスト、他人の迷惑などは一切考えられなくなってしまう。人使いも荒くなり、頼みごとをする際に相手に礼を言ったり労ったりもしない事が多い。ルールを守れないタイプなため、上司からは頻繁に咎められているが、本人は全く気にしていない。無鉄砲且つ不用心な行動を取ってピンチに陥ったり[注 8]、周囲の人を巻き込んで暴走することもある。現場捜査に過度に首を突っ込み、周りの人を無自覚に振り回すせいで、初期の頃は同僚や刑事たちの理解が得られず対立したり、時には孤立してしまうこともあった[注 9]。S6からは周囲と対立することはほとんどなくなり、皆で協力して事件を解決している。S18以降からの傾向として真面目な性格は変わらないものの、マリコの言動をコミカルに描く事も増えてきている。
- 成り行きで犯人や容疑者と思われる人物と遭遇しても滅多に声を荒らげたり手を出したりはせず、冷静に説き伏せる事が多い[注 10]。しかし、相馬涼の軽口には容赦なく耳を引っ張ったり叩いたりしている。
- 科学的に数値化や物理的に可視化出来ないものが苦手で解する事ができない。完全な理系で芸術への素養が全くなく、雑談などで話題を振られたりしても自覚なくその方面の人物の神経を逆撫でしたり失望させる発言が多い[注 11]。心理学で(自分を)見破られる事や痛い点を突かれると反論する。長年の経験を通じて遺された物から人の絆や想いを汲み取った時は感動するロマンティストな一面も持っている。真実を重視し、嘘や偽りを嫌っているため、占い等の「非科学的なもの」は信じていない[注 12]。ただし手品までは暴いて空気を壊したりはしない。
- 料理が苦手で、見た目は良くても味は酷いらしく、無口な白鳥研究員に「まずい」と言葉を漏らさせたほどである。たまに鑑定の都合で料理をするが、技術が付いて行かずにレシピ通りでも似ても似つかない物になってしまう場合が多い。S15第7話では簡単な焼き魚と卵焼きでさえも真っ黒に焦がしてしまい、廊下まで煙が充満するほど料理下手に拍車がかかっている[注 13]。そのためか食事は外食やカップラーメンが多い。しかし遊びに来た母や、一時期同居していた父のおかげで食生活は改善された模様。京都の漬け物は薄口で好みではないらしい。初期の頃は手挽き式のコーヒーミルでよくコーヒー豆を挽いていた。
- 住まいは、S1ではアパート、S2はアパートの更新手続きを忘れたため城丸準子の部屋に押し掛けて同居、S3以降は町家風の一軒家に住んでおり、短期間、母いずみとの同居を経て、S6からSP3までは同じ職場に着任した父の伊知郎と同居していた。現在はマンションに住んでいる(S17第6話)。京都市下京区にある7階建て築36年のマンション「京南アーバンコート」306号室に在住しており、立て籠り事件に巻き込まれた(S19第17話)。片付けが苦手で自宅は酷く散らかっている。初期シリーズで助手の奥田奈々美に着替えを取りに行ってもらった時も部屋には汚れ物しかなかった。S1では遺留品だった金魚をルームメートといって自宅で飼い、研究室に泊まり込む際にも連れてくるほど可愛がっていた。なお、実家は神奈川県横浜市にあり、中学生までは横浜に住んでいたが、父親の仕事の都合により転居を繰り返していたようである[注 14]。
- 自宅からの通勤は自転車だが、S2第1話の直前まで長期休暇をとって自動車教習所へ通っていたことがある。この時、おびただしい回数の追加教習を受けたが運転は上達せず、結局免許はとれなかった[注 15]。
- 元夫の倉橋とはS1で離婚後4年ぶりに再会したが口喧嘩ばかりしていた。倉橋と交際していた城丸や伊塚夏子に対して嫉妬心のような複雑な感情を持つが、S3最終話で倉橋と伊塚の真摯な想いを感じたことにより、二人の未来を応援するようになる。
- また、マリコが科捜研に赴任してきた当初は科学捜査に猛進するあまり自分勝手で傍若無人な振る舞いをすることが数多く見られたが、そんなマリコを窘めて「人の心を思いやること」や「人間を見ることの大切さ」を教えたのが木場俊介警部である。木場はマリコの最初の相棒と言える存在だったが、S4最終話の事件で殉職してしまった。
- 木場の役割を引き継いだのがS5より登場した捜査一課の土門薫刑事である。土門とは15年以上に渡る長い付き合いで、最初はぶつかり合っていたものの徐々に信頼し合える関係となり、現在では強い絆で結ばれた良きパートナーとなっている。土門の過去の女性関係が明かされて動揺を見せたこともあるが、今のところは恋愛感情のない同志であり戦友のような関係である。
- S21第1話では、警察庁への異動の話があったが、警察庁の不祥事を暴く行為をしたために異動の話は無くなった。
- 日野和正(ひの かずまさ)
- 演 - 斉藤暁(S5 - )
- 経歴:警視庁科学捜査研究所
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(S5 - SP3)
- → 京都府警科学捜査研究所の所長(SP3 - )
- テーマカラー:ブラウン[3]
- 京都府警科学捜査研究所の所長兼文書担当研究員。
- 以前は一般の研究員だったが、マリコの父で前所長の榊伊知郎が退職したため、後任として所長に昇進した。
- 見た目はいい加減だが、実は正義感が強く、仕事に熱心。マリコを筆頭に変わり者が多い研究所内での常識人。自身や周囲のメンバーが仕事に熱中し過ぎて体調を崩したりしないように気を配り、仕事が一段落した時は早く帰るように促している。仕事に集中すると周りが見えなくなり、周囲の人まで巻き込んでしまうマリコのストッパー役でもある。
- 元々は警視庁科捜研にいたが、京都府警からの要請で異動してきた。そのため妻と娘は東京在住で、長らく単身赴任をしている。S17第17話で長時間労働の影響により虚血性心疾患に掛かって倒れ、一命は取り留めたものの、17話の最後まで入院を余儀なくされた。心配した妻・恵津子が東京から駆け付け、公災を申請した[注 16]。
- 典型的なメタボ体型で、頭髪は後退気味[注 17]。登場初期は常に何かを食べており、鑑定が深夜に及んだり徹夜になると、お菓子やインスタント食品を広げていた。ベビーシューはちょっと苦手である模様[注 18]。S6では肥満を気にしてカロリー計算や食事制限をしていたが、すぐに諦めた様子。S17第17話で倒れた際には、医者に高血圧・肥満・コレステロールを指摘され、それも原因で虚血性心疾患になったと話している。
- 一人称は「僕」。一般研究員だった頃はアロハシャツなどのラフな服を好んで着ていたが、所長になってからはシャツにベストといったきちんとした服装をするようになった。バイク通勤をしているため靴はスニーカーを履いている。
- S18第1話では京都府警音楽隊のコンサートに急遽参加することになり、趣味のトランペットを披露した。しかしコンサートの最中に事件が起こり、音楽隊が疑われ、コンサートに参加した日野も一時的に鑑定を外されてしまった。その後S20第7話で風丘先生へのお祝いとして誕生日の歌を演奏している。
- 宇佐見裕也(うさみ ゆうや)
- 演 - 風間トオル(SP3 - )
- 経歴:航空科学研究所
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(SP3 - )
- テーマカラー:ブルー[3]
- 京都府警科学捜査研究所の化学担当研究員。
- 所員たちを冷静に見守り、的確なアドバイスや助言を行える真面目で優しい人柄。お茶に造詣が深く、捜査会議や作業の合間には淹れたてを所員に振る舞っている。
- 以前は航空科学研究所に勤務し、航空テロなどに備えた爆発物や化学兵器の研究をしていたが、父を亡くして独り身になる母・咲枝のことを思って京都に帰省。京都府警科捜研の中途採用試験を受験し、採用された。激務な勤務の合間を縫って母の介護をしている[注 19]。
- 難関の中途採用試験を突破しただけあって非常に優秀で博識であり、気象・海洋などの航空安全に関する知識以外にも、歴史から地質学、そのほか多方面への知識も豊富。橋口呂太の専門知識ばかりの要領を得ない説明も理解し、マリコら他の科捜研メンバーに解説したことがある[注 20]。
- 大学時代は山岳部に在籍していたため登山に関する知識が深く、事件の捜査で山に登る際は先頭を歩いて皆を誘導することが多い。
- S11第11話では、10年前に東京で起きたシリコン素材を使って窒息死させる猟奇的な連続殺人事件と同様の手口の事件が起こり、当時の被害者の一人が宇佐見の妹・一穂であったため、「当該事件の被害者家族」という微妙な立場になってしまい、一時は鑑定を外されてしまった。
- S20からは鑑定中に眼鏡を掛けるようになった[注 21]。
- なお、宇佐見役の風間はS7(=新・科捜研の女3)第9話においてゲストの別役・香月誠一で出演経験がある。
- 涌田亜美(わくた あみ)
- 演 - 山本ひかる[4][5](S13第3話 - )
- テーマカラー:イエロー[3]
- 京都府警科学捜査研究所の映像データ担当研究員。
- 木島修平の大学時代の後輩。コンピューター全般に関する並外れた知識を持ち、防犯カメラの分析・解析、パソコンやスマートフォンのデータ復元などで実力を発揮している。
- 性格は天然を通り越して空気の読めないタイプだが、人当たりは良く、後輩の面倒見も良い。女性らしさはあまりなく、毎日同じ服を着ていても気にしていない。夜遅くなった時はデスクの横に寝袋を敷いて寝ており、連日の泊まり込みの作業もいとわないタフさを持っている。子供の頃からパソコンに詳しく[注 22]、唯一のスキルを仕事に使っているパソコンオタクである。
- 研究員になる前は、就職活動に失敗したため、ネットカフェで寝泊まりをしながらアルバイトをしていた。S13第3話で、科捜研に就職が決まり、入所する直前に木島から画像データ解析の依頼があり、吉崎泰乃の仕事を手伝って事件解決に貢献した。同話で泰乃の異動と入れ替わる形で科捜研に入所した。マリコら科捜研のメンバーとの初顔合わせでは「明日から初期化して頑張ります」、事件現場への初臨場の際には「(はじめて遺体を見て)すみませんフリーズしていました。再起動します」と発言するなど、パソコン用語混じりの発言をする傾向があった。
- 挨拶をする際に敬礼ポーズをしたり、了解の意味で「ラジャー」と返答することがある。褒められた際には「恐縮です!」と、返答をすることが多い。
- 亜美が開発した自作の解析プログラムが入っている「Ami Special」というUSBメモリを持ち歩き、鑑定に役立てている。
- 後輩の呂太には適度にツッコミを入れながら、仕事をサポートしている。
- S18第6話では、蒲原勇樹と共に犯人の元へ向かい、ナイフで襲ってきた犯人を蒲原と協力して物置台を使って取り押さえ逮捕に貢献した。
- 君嶋直樹(きみじま なおき)
- 演 - 小池徹平[6](S22 - )
- 経歴:京都環境生態研究センター
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(S22 - )
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。
- 真面目な性格で、”可能性”という言葉を聞くと前のめりになってしまう性分。「人の心の闇を科学で解明したい」という思いを抱いている。妻子がいて家庭を大事にしている。一人娘の莉子を溺愛していて、彼女のためにもより良い未来を作りたいと願っている。
- 以前は京都環境生態研究センターの研究員として働いていたが、研究室が突然閉鎖されることになり、無職になりそうだった時にたまたま求人募集していた科捜研に飛びつき転職を決めた。S22第1話で科捜研に着任して早々、前職場のセンター長・奥崎譲が謎の焼死を遂げた事件に遭遇してショックを受け、さらには被害者の関係者であり事件現場の近くに居たことなどから一時的に鑑定を外されるが、マリコらの尽力により君嶋は無関係だと証明され、科捜研の一員として元同僚たちが絡んだ一連の事件を鑑定することになった。
- 加瀬淳平(かせ じゅんぺい)
- 演 - 加藤諒[7](S24 - )
- 経歴:京都市役所
- → 京都府警科学捜査研究所の会計士(S24 - )
- かつて科捜研に事務員兼会計係として所属していた小向光子以来となる、科捜研専属の会計係。
- マリコがあまりにも捜査のために経費を使ってしまうため、あまり使わないように釘を刺すために派遣された。科学には疎いが、事件には興味津々。マリコたちに質問をすることが多く、捜査のためならば上層部に直訴をしに行く道筋をつけたり、仕事を手伝ったりしている。
- 趣味は古着屋巡り。
- 土門薫(どもん かおる)
- 演 - 内藤剛志[1](S5 - )(高校生:長村航希[8]〈S15第13話〉)
- 経歴:京都府警八条中央警察署刑事課強行犯係
- → 京都府警舞鶴南警察署刑事課
- → 京都府警捜査一課(S5 - S19第24話)
- → 京都府警察学校 教官(S19第24話)
- → 京都府警捜査一課(S19第27話 - )
- 階級:巡査部長 → 警部補
- 京都府警捜査一課の刑事。土門美貴の年の離れた実兄。昭和37年6月18日生まれ[注 23]。
- 科捜研を信頼しており、マリコと協力して犯人を追い詰めていく。上の指示する組織的行動には反発することが多い。
- S5では革ジャンを着た関西弁(京都弁?)を話す粗暴な刑事として登場し、「アメちゃん」と称するドロップ缶を常備していた。マリコとは最初はぶつかり合っていたものの、徐々に信頼し合える関係になっていった。S6以降はスーツ姿で登場し、性格もS5より穏やかになったが「どんな理由があっても犯罪は許されない」とやや極端な信念を持ち、犯人に対しては常に厳しい態度で接しており、取り調べの際には警察官としては過度の言動や行動を取ってしまうこともある。
- 内部で情報を秘匿されることを嫌っており、上司が内通者を警戒して土門に対して情報を一部秘匿された時には、上司に食って掛かったこともある。また、これらの理由から、組織犯罪対策第三課の落合佐妃子とは特に折り合いが悪かった。その一方で、苛めによって犯罪を強要されたケースの際には、実行者ではなく首謀者の方に怒りを向け、情状酌量の余地がある犯人を自首扱いにするなど、情に厚い面を見せる。
- S12で部下の権藤克利が独断で捜査を行い殉職したことに上司として責任を感じ、権藤の死は彼の心に大きな傷を残してしまった。しばらくは権藤の死を引きずっていたが、それを乗り越え、刑事としての職務を全うし続けている。
- 2017年10月のSP10では、勾留執行停止中の那須田哲昭を追跡中に彼を庇って列車に轢かれ、意識不明の重体になったが無事に回復し、病室で妹の美貴と久しぶりに再会した。
- S18第3話にて、京都府警への異動前は舞鶴南署に勤務しており、当時管内で発生した刺殺事件が客とのトラブルによる過失致死で処理されそうになったところを、加害者の愛人の協力で覚醒剤売買の口封じによる殺人だと立証することに成功したが、後にその覚醒剤の売買に絡む暴力団関係者の取り調べで暴力紛いな行為をしてしまい、結果として責任を取って京都府警に異動したことが判明した[注 24]。なお、この異動は藤倉甚一の前任の刑事部長だった佐久間誠の判断によるものであった。
- 2019年1月のSP12では、新設される司法取引準備室へ司法取引監督官として異動する話が持ち上がった[注 25]。その研修には捜査現場での取り調べの経験が豊富な刑事が全国から集めれ、土門もその一人に選ばれた[注 26]。そんな時に連続爆破事件が発生。捜査中に爆発が起き、マリコを庇って爆発で飛散した破片を全身に受け、重傷を負ってしまう。命に別状はなかったものの、リハビリが必要で刑事への復帰が危ぶまれる状態だったが、それでもマリコの危機を察すると病院を抜け出し、松葉杖をついて現場に向かい、無事に犯人を逮捕する。エピローグでは、後に部下である蒲原が爆破現場の土地の所有者だった無責任な女性を聴取した際にイラついた態度で接してしまったため、「暴力的な取り調べをされた」とクレームを付けられ、それがきっかけで前述の過去の暴力的な取り調べの一件が蒸し返されてしまい、司法取引準備室への異動話は無くなったことを見舞いにやって来たマリコに告げる。また、「リハビリに成功すれば、再び刑事に復帰できる」とも話し、新たな事件現場へと向かうマリコを見送った。
- S19第23話にて、過去に亡き妻である有雨子と離婚しているためバツ1だということや舞鶴南署に異動する前は八条中央署に勤務していたこと、また当時の同僚であった火浦義正の退職と彼が妻と関係があったという噂が立ったことで八条中央署に居られなくなって自ら舞鶴南署への異動を希望していたことが判明した。S19第24話にて警察学校の教官へ異動となったが、広域サイバー捜査係の新設が白紙に戻され、組織再編のため、第26話で再び蒲原勇樹と共に捜査一課に配属されることになった[注 27]。劇場版では、土門の強引な捜査が原因でマスコミを巻き込んだ大事に発展してしまい、かつての部下だった警務部の木島修平に連行され、監察官聴取を受けることになる。
- 演者である内藤が主人公・大岩純一を演じるドラマ『警視庁・捜査一課長』season 6最終話(2022年6月16日放送)では、事件捜査のために東京を訪れるという形で蒲原と共にゲスト出演している。捜査の過程で大岩の妻・小春(演 - 床嶋佳子)と遭遇し、聞き込みを行っている。またその際、小春に「刑事顔とか、全身刑事[注 28]とか言われます」と話している。
- 蒲原勇樹(かんばら ゆうき)
- 演 - 石井一彰[注 29](S15[9] - )
- 経歴:洛南署刑事課組織犯罪対策係(S15第1話)
- → 京都府警捜査一課(S15第1話 - S19第25話)
- → 京都府警生活安全部広域サイバー捜査係(S19第26話)
- → 京都府警捜査一課(S19第27話 - )
- 京都府警捜査一課の刑事で階級は巡査部長。土門薫の部下。洛南署時代は組織犯罪対策係の所属で、落合佐妃子の部下であった。
- クールな外見の優秀な若手刑事だが、素直で熱い一面も持っている。捜査一課に配属されてからは土門と組み行動を共にしているため科捜研との繋がりが深く、科捜研を信頼している。初期の頃は不愛想で刺々しくキツい印象だったが、土門や科捜研のメンバーと過ごすうちに徐々に態度が軟化していき表情や顔つきも柔らかくなり、真面目で優しく誠実な人柄が垣間見えるようになってきた。基本的には冷静な姿勢を崩さないが、自分の思っていることが言葉や態度に出てしまうことがある[注 30]。コーヒーに砂糖を大量に入れるほどの甘党で、辛い物が苦手[注 31]。刑事として出会った人物に強く影響を受けており、特に土門、マリコ、落合、堀切からは大きな影響を受け、精神的にも成長を続けている。
- S15第1話の初登場時、所轄から捜査一課に異動してきたばかりの頃は事件捜査に手段を選ばない元上司の落合に心酔しており、彼女の行動は全て正しいと信じるほどの信奉者であった。捜査一課への異動を不服に感じ、土門に対しても反抗的な態度を見せていた[注 32]。しかし落合に利用されて裏切られたことから、彼女の行き過ぎた捜査に疑問を感じ、土門やマリコにも諭されて、落合とは距離を置き、「自分の正義」を探したいと考えるようになった(S15第3話)。S15最終話で落合が殉職した時は激しくショックを受けて取り乱していたが、マリコに平手打ちをされ説教されたことにより正気を取り戻し、犯人逮捕に全力を尽くした。落合の死後、しばらくは彼女の死を引きずるような節もあったが自分の力で乗り越え[注 33]、やがて「刑事として一番大切なもの」や「刑事としての軸」を教えてくれた土門とマリコに感謝と深い尊敬の念を抱くようになる。SP10からは土門が不在でも捜査や取り調べを行えるようになり、土門に代わって一人で科捜研を訪れることが多くなった。S17以降はマリコと二人で捜査に出掛けたり、解剖医の風丘が差し入れで持ってきたお菓子を一緒に食べて雑談するなど、科捜研にもすっかり馴染んで、強い信頼感を表すようになっていった。
- S19第24話で土門が警察学校へ異動になると聞かされた時は、涙を堪えながら「今度は俺があの人のようになる番です」と藤倉刑事部長に宣言し、成長を見せていた。第25話では翌年新設される「広域サイバー捜査係」への辞令が来ており、捜査一課の刑事として土門に教えられたことを生かせないまま異動することを残念に思いながらも、共に捜査することになった堀切の「被疑者にも被害者にも寄り添い諭す姿」を見て、彼となら一緒にやっていけると感じ、辞令に従う意思を示した。第26話にて堀切が違法捜査を行い、広域サイバー捜査係の新設が白紙に戻された後でも堀切のことは尊敬していると語っている。第27話からは組織再編のため、再び捜査一課に配属され土門と組むことになった。S21第11話では、自分は「科捜研担当」であると話しており、捜査一課が動く前から一人で臨場してマリコの検視に立ち会っている[注 34]。
- S23第1話でイギリスまで捜査に行き、事件解決後は有給休暇が丸々残っていたため上司の土門に休みを取るように促されて、そのまましばらく有給休暇を取ることになった[注 35]。
- 『科捜研の女』以外では、演者の石井が警察庁理事官・白馬應治役で出演している『警視庁・捜査一課長』season 6最終話にも出演。土門と共に捜査のため東京を訪れ、その過程で大岩の妻・小春にも聞き込みを行う。
- 藤倉甚一(ふじくら じんいち)
- 演 - 金田明夫[注 36](S13 - )
- 経歴:奈良県警鑑識課[注 37]
- → 京都府警鑑識課長(S13第1話 - SP4)
- → 京都府警刑事部長(S13第9話 - )
- 階級は警視正[注 38]。元京都府警鑑識課長で、佐久間誠の後任である刑事部長。京都出身[注 37]。一般採用で奈良県警の鑑識課に配属され、S13第1話の1週間前に京都府警鑑識課長に移り、その卓越した観察眼と冷静な判断力を買われてSP4の人事異動により京都府警初のノンキャリアでの刑事部長に抜擢された。正義感が強く、曲がったことが嫌いで、人に媚びたり愛嬌を振りまくことのない、頑固で生真面目な性格。捜査に予断や忖度が入ることを良しとせず、土門の頼みも刑事の勘ではなくそれなりの根拠や証拠を提示しない限りは許可を出さない。時には犯人確保のために手段を選ばないこともある。以前は鑑識畑一筋の現場第一主義者で、鑑識や科捜研はあくまでも裏方と考え、捜査に関わっていくマリコたち科捜研の行動を邪道と思っており、科捜研や部下である土門とは対立していたが、徐々に科捜研や土門の実力を認め、彼らの行動にも一定の理解を示すようになった。ある事件では科学のみで犯人を割り出した科捜研の実力と土門たちの努力を無駄にしないために犯人に全てを気付かれることを覚悟で犯人のDNAの入手経路を提案した上で入手出来るように動いたり、相馬たちが違法捜査を犯した際は咎めながらも犯人を見つけるために見逃すなど、科捜研や土門に協力する姿勢も見せた[注 39]。S18第3話では被害者と関係があることで捜査から外された土門の代わりとして、蒲原やマリコと共に犯人の元に立ち会い、犯人に逮捕状を見せた上で一連の推理を語った。また、S15第13話では殺害された人気小説家が執筆した小説の大ファンであることや真相解明のためにマリコが再現させた小説のラストとされる原稿を渡すように要求するなどのミーハーな一面も垣間見せた。
- S19第19話では、藤倉の小学校時代からの親友でライバルでもある上京中央署の平野頼通が殺人に関与していると疑われ、この事件の捜査に忖度や余分な憶測が入らないように、自ら捜査の指揮を外れる決断を下した。鑑識の報告書に違和感を感じた藤倉は勤務時間外に独断で事件現場を調べるが、マリコに見つかってしまう。そしてマリコの発案により、藤倉がS13以来となる鑑識員の服装で鑑識作業の再現を1人で行い、それによって鑑識の報告書が改竄されていることに気付き、平野巡査の無実を証明した[注 40]。
- 佐伯志信(さえき しのぶ)
- 演 - 西田健(S12第1話・最終話 / S13第1話・第2話・第7話・最終話 / SP4 / S14[注 41] - )
- 京都府警察本部長で、京都府警察のトップと呼ばれる人物。階級は警視監。気さくな性分で、普段は言動が軽くコミカルにも見えるが、いざとなった時にはそれなりの対応を見せている。東京大学法学部出身の典型的な警察官僚として活動しており、退官までは何事もなく務めあげたいという「事勿れ主義」を持っている。何よりも京都府警の面子にこだわり、府警内で不祥事が起きた時はマスコミ対応を部下の藤倉刑事部長に押し付け、良いニュースの時だけ自分が出て行こうとするなど目立ちたがりで調子のいいところがある。
- S13第7話では、佐伯の元に猛毒のラニシンが届けられ、12年前、当時大阪府警の刑事部長だった時にラニシンを使った企業恐喝事件が起こり、公安部が情報を握り潰していたことを土門に話し、一連の事件の解決の糸口となった。
- 風丘早月(かざおか さつき)
- 演 - 若村麻由美(S8 - )
- 洛北医科大学の医学部病理学科法医学教室の教授。誕生日は8月18日[注 42]。
- のんきで陽気な性格の解剖医で「では、開いてみましょう」が口癖。マリコのムチャぶりにも完璧に対応する確かな腕を持ち、科捜研のメンバーからは絶大な信頼を寄せられている。シングルマザーで、娘・亜矢と息子・大樹の2人の子供を育てている。マリコとは同年代で性格も私生活も正反対だが、よきパートナーシップで結ばれている。日々マリコに振り回され、徹夜で解剖してもマリコからは通常通りに扱われて「愛想なし」と言うのがお約束であった。最近はマリコからのムチャぶりに「調べておきますね」と渋々ながらも素直に引き受けてしまうことが多くなった。
- 解剖結果などを科捜研に届けに来た時は、「毎度!」とほぼ必ずスイーツの差し入れを置いて行く[注 43]。差し入れはなぜか鑑定中の事件に関連するものが多いが、日野所長は「あの人は自分が食べたいものを持ってきているだけ」と分析している[注 44]。 早月自身も甘いものが大好きなようで、大学の研究室にはお菓子が沢山置いてある。
- 早月と科捜研のメンバーとの雑談が事件解決のヒントに繋がることもよくあることである。
- 仕事に関しては冷静な判断ができる優秀な法医学者だが、普段は廊下をドタバタと走り回っていたり間違えて男子更衣室に入ったりするなど、そそっかしく、おっちょこちょいな一面もある。
- 料理が得意で、10分でおかず4品を作るスキルを持っていると話している(S20第2話)。また、S15第7話では実験で使う弁当を料理下手なマリコに代わって被害者のレシピ通りに綺麗に作り上げた。
- 夫については、S8第1話の初登場時は「捨ててやったの!こっちから!」と明るく話していたが、実はS8第5話より7年前に失踪しており、気持ちに踏ん切りを付けるために失踪宣告の申し立てをしていたことが明かされた。後に山中から発見された白骨遺体が夫・洋二であったと判明し、殺人事件に巻き込まれていたと知って大きなショックを受け、涙を流した。
- S11第11話の事件では、「大切な人を失った」という共通点から、落ち込んでいた宇佐見の自宅まで差し入れを片手に励ましに向かった。S12第5話では被害者の家族であることから、警察不審に陥り心を閉ざしていた成尾蒼と話をして、彼女の心を解きほぐし、事情聴取に協力した。
- SP10では犯人確保のために列車と衝突して瀕死の重傷を負った土門薫の生前検視に協力する。
- S19第16話では人質立て篭り事件に巻き込まれ、室内から科捜研に向けて必死にメッセージを送り事件解決に貢献した。
- 劇場版では同僚の石川礼子教授が屋上から転落した瞬間を目撃し、その時に「助けて!殺される!」という声を聞いてしまったことから連続飛び降り事件について強い興味を持ち、解剖医として事件に関わっていく。
京都府警科学捜査研究所(前シリーズまでの登場人物)
- 森村茂(もりむら しげる)
- 演 - 佐戸井けん太(S1)
- 京都府警科学捜査研究所の所長兼文書担当研究員。
- 管轄や領分などの規律に厳しく、何かと突っ走ろうとするマリコの行動をあまり快く思っていない。ポリグラフ検査の実験では自身のポリグラフ検査の実績を誇張していたことが暴かれていた。
- 喘息の症状を患っている。
- 榎戸輝男(えのきど てるお)
- 演 - 斉藤暁(S1)[注 45]
- 経歴:洛北大学の助教授
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(S1)
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。洛北大学の元助教授。薄い頭髪を気にしてカツラを被ったことがあるとポリグラフ検査の実験で暴かれ、他の研究員にからかわれていた(そのカツラは科捜研の経費でこっそり作ったが、見るからにバレバレだったので結局は使わなかった)。
- 三度の離婚歴があるために養育費の支払いに困っており、周りには内緒で夜に居酒屋で皿洗いのアルバイトをしていた。
- 小清水司(こしみず つかさ)
- 演 - 橋本さとし(S1)
- 京都府警科学捜査研究所の化学担当研究員。マリコの頼み事に嫌々になることが多く、時折反抗的な態度を見せる。
- ポリグラフ検査の実験では大柄な割に小心であること・本当は刑事になりたかったことが暴かれていた。
- 奥田奈々美(おくだ ななみ)
- 演 - 小林千香子(S1)
- 京都府警科学捜査研究所の法医助手。マリコに対して協力的である。蜘蛛が大の苦手。
- 武藤要(むとう かなめ)
- 演 - 内藤剛志(S2 - S4 / SP11[注 46][10])
- 経歴:京都府警科学捜査研究所プロファイラー(S2)
- → 小説家(S3 - )
- 榊マリコを主任に据えて新編成された京都府警科学捜査研究所に赴任したプロファイラー。43歳[注 47]。料理と女と蘊蓄が好き。自宅は熱帯雨林のように植物が溢れている。デスクワークではいかなる状況でも木製の立体パズルをやっていたが、いつも苦戦していた。S3では科捜研を退職して小説家へ転身しており(デビュー作は「科捜研の男」)、マリコの良き相談相手になっている。武藤の自宅を訪れたマリコに毎回お茶や手料理などを振舞っているが、それが事件解決のヒントを掴むきっかけになっていた。S3最終話で直木賞を受賞して人気作家となり、S4ではマリコとは外出先で会うようになった。S4最終話の事件では自ら科捜研を訪れ、元プロファイラーとして積極的に捜査に協力している。
- SP11で再登場し、新作の小説「花嫁家の一族 〜そして仲人もいなくなった〜」を出版したほか、謎解きイベントでは彼が来客に挨拶する映像が上映されていた。映像を見た蒲原や亜美は「誰かに似てませんか?」と驚愕していたが、マリコは特に疑問を感じていない模様。
- 高野美華(たかの みか)
- 演 - 羽野晶紀(S2)
- 大阪府警の監察医から新編成された京都府警科学捜査研究所に転職してきた解剖医。夫と娘がいるために日々「サービス残業だけはよして欲しい」と願っている(全員が残業をする空気を察すると帰宅する準備を始める)。携帯電話のメールの早打ちが得意。第7話で事件に巻き込まれて犯人に遭遇し、電話で科捜研に犯人にばれないようにSOSを求めるが、オブラートが全く通じないマリコが相手だったために救助は遅れて負傷する。結果、最終話まで入院を余儀なくされる。
- 染谷優(そめや ゆう)
- 演 - 川岡大次郎(S2)
- 新編成された京都府警科学捜査研究所の研究員。専門は不明だが、データ解析から車の運転まで幅広く仕事をこなしている。マリコにこき使われる場面が多く、後のシリーズの乾健児と似たポジションである。遺体の直腸内温度を調べるために「ズボンを下ろして」と言われて自分のズボンを下ろすなどの天然なところがあり、現場に向かう車に爆弾が仕掛けられた事件に遭遇した際にはたまたまトイレに行っていたために命拾いをしたことがある。
- 宮前守(みやまえ まもる)
- 演 - 山崎一(S3 - S6第1話 / S13最終話 / 劇場版 / S21第9話)
- 経歴:京都府警科学捜査研究所の所長(S3 - S6第1話)
- → SPring-8の技官(S13最終話 - )
- 京都府警科学捜査研究所の所長。専門は化学のようである。典型的な事勿れ主義で、刑事部長に頭が上がらないが、正義感はあるらしく、マリコの熱意に押されて徹夜で鑑定を手伝ったこともある。また、いつも扇子を振り回しており、彼自身が座る所長席の後ろの壁には自作の標語(経費削減など)が掲げられていた[注 48]。
- S6第1話で大型放射光施設のSPring-8(スプリングエイト)に栄転[注 49]。S13最終話では超微量成分解析のために科捜研に協力する。
- 劇場版やS21第9話では科捜研から超微量成分解析の依頼があったものの、SPring-8のビームラインが空いていなかったために一度は依頼を断っている。しかし、マリコの元夫・倉橋拓也とマリコの父・榊伊知郎のツテにより科学鑑定監察所が持つビームラインを使えることになり、半ば押し切られる形で捜査に協力することになる。
- 鶴田幸太郎(つるた こうたろう)
- 演 - 遠山俊也[注 50](S3 - S4)
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。当初はマリコの捜査に対して懐疑的で嫌々付き合っていたが、そのうち「ツルちゃん、お願い!」と、いつもマリコにこき使われるようになっていった。アニメ好きで、所内の自分のデスクにはフィギュアを飾っている。
- 白鳥望湖(しらとり もこ)
- 演 - 長江英和(S3)
- 京都府警科学捜査研究所の文書担当研究員。かなりの高身長で、終始無口。1話につき1回ほど突然しゃべり出すために周囲を驚かせる。細かい作業が得意で、与えられた仕事は真面目にこなす。マリコの作った料理を食べて「まずい」と漏らしたことがある。
- 小向光子(こむかい みつこ)
- 演 - 深浦加奈子(S3 - S5 / S6最終話 - SP1 / S24第1話〈回想〉)
- 京都府警科学捜査研究所の事務員兼会計係。小向真也の母。
- 経費節減に熱心で、無駄遣いに非常に厳しい(節電のために残業すら許さず、打ち上げの際には会費を徴収するなど)。時折マリコに作業を押し付けられ、嫌々ながらも鑑定を手伝っている。ハンサムに甘く、イケメンに弱い。
- S6では産休のためにしばらく休むことになり、土門美貴が光子の代理を務めていた。最終話において生まれた赤ちゃんを連れて再登場を果たし、その後、職場に復帰。SP1まで事務員として働いていた。
- 小向役の深浦が病気療養に入ったため、S8には登場しておらず、2008年に死去したため再登場はしていない。S9以降は専属の事務員が居なくなり、経費の取りまとめはS24で加瀬が専属会計係として就任するまでの16年間、科捜研の所長が行うようになっていた。
- 久保敦夫(くぼ あつお)
- 演 - 尾崎右宗[注 51](S4)
- 京都府警科学捜査研究所の文書担当研究員。茶髪の青年で、マリコの無茶な鑑定依頼も渋々だが引き受けている。
- 乾健児(いぬい けんじ)
- 演 - 泉政行(S5 - S11第8話[11])(小学生:松坂大地〈S9第3話〉)
- 経歴:京都府警科学捜査研究所の研究員(S5 - S11第8話)
- → 退職(S11第8話)
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。画像解析、銃器鑑定、機械・建造物の破損、交通事故解析に携わっている[注 52]。マリコの助手のような立ち位置で、マリコに欠けている部分を補う常識人である。日々マリコの熱血ぶりに振り回されてコキ使われているため、日野には「マリコの飼い犬みたい」と言われ、初期の頃はペットのように扱われて仕事を押し付けられることに対して愚痴をこぼすことも多かったが、いつしか従順にマリコをサポートをするようになっていった。S11第8話では主任になっている[注 53]。趣味はパソコン[注 52]。非常に真面目な性格で、交際中の彼女がいるが、仕事を理由に度々デートを断っている。高校生の頃までは東京に住んでおり、父親の尚仁と同じ医者を目指していたが、高校三年のある日、友人の父親が尚仁の診療所に急患で運びこまれた際に十分な医療器具が揃っていない診療所だったことから処置が出来ず、治療可能な病院に緊急搬送したものの、搬送中に亡くなってしまうという辛い出来事が起こってしまった。その事が原因で尚仁と喧嘩になり確執が生まれ、その後、父親の元を離れて京都へ引っ越し、科捜研の仲間入りを果たした。S11第7話で、尚仁が末期の癌を発症して医師から余命一年を宣告されたことを知り、最初は親子の溝が生まれた事情もあって会うのを躊躇っていたが、最終的には一年間の休職願も断って尚仁を看取るために科捜研を退職した。
- その後、乾役の泉が2015年に死去したため、再登場していない。
- 吉崎泰乃(よしざき やすの)
- 演 - 奥田恵梨華(S10[12] - S13第3話[13] / S19第25話 / 劇場版 / S23第1話)
- 経歴:京都府警科学捜査研究所の臨時研究員(S10)
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(SP3 - S13第3話)
- → 京都府警生活安全部サイバー犯罪対策課解析係(S19第25話 - )
- 京都府警科学捜査研究所の映像データ担当研究員。28歳[注 54]。非常に真面目かつ几帳面な人柄で、お人好しな性格のために周囲の笑い話や冗談に対してもキチンと答えようとするなど天然なところがある。また、意外と頑固で融通が利かないため、自由奔放な相馬涼に対しては辛辣なことを言うことがある。遺体を見るのは苦手。宇佐見裕也に好意を抱いている。初登場時は民間企業(科捜研で使用する鑑定機器の製造メーカー)の研究所に6年近く勤めている社員で、官民交流の一環として短期間の予定で京都府警科捜研に派遣されてきた。科捜研へ入ってすぐに起きた事件により謹慎処分を受けた乾や日野に代わる活躍を見せたことから榊伊知郎所長に評価され、美貴が退職を決めたこともあって、伊知郎が所属先に掛け合い研修期間が3か月に延長された。その後はSP3で勤務していた民間企業を退社して京都府警科捜研に転職し、正式に研究員となる。元々の専門は防犯カメラで画像等の解析はエキスパートではなかったが、持ち前の努力とスキルにより与えられた仕事はしっかりとこなしている。研究員としては優秀だが自分を過小評価する傾向があり、S13第1話でサイバー犯罪対策課への異動の打診が来たことで、「自分は科捜研には要らない人間なのではないか?」と思い悩む。さらに第3話の事件で自分の無力さを痛感。マリコの説得により気力を取り戻し事件を解決に導いたものの、今後は科捜研の皆に甘えずに独り立ちしたいと考えて、サイバー犯罪対策課への異動を決意し科捜研を去って行った。
- S19第25話で再登場し、殺人事件にネットワークが絡んでいたため助力という形で科捜研を訪れ、自分の後任である涌田亜美と共同で解明に尽力した。劇場版にも登場しサイバー犯罪対策課の一員として事件解決に協力する。
- 相馬涼(そうま りょう)
- 演 - 長田成哉[14](S11第9話 - S16第8話[15][16] / SP12〈回想〉 / S19第3話 / 劇場版)
- 経歴:京都総合大学工学部 高崎研究室(大学時代)[注 55]
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(S11第9話 - S16第8話)
- → カナダの科学捜査センター(S19第3話 - )
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。周囲の空気を読めず、悪気なく思ったことをそのまま口にしてしまう性分である。お調子者で、単独で行動することが多いために泰乃たちから注意されており、マリコからも耳を引っ張られたり頭を叩かれたりしている。一方で観察眼が鋭く、相馬の何気ない気付きが事件解決のヒントに繋がることもある。風丘の差し入れを遠慮なくつまむことが多く、初期に丸々食べられたためか彼女からの当たりは少々きつい。行動の端々に悪戯好きな一面を垣間見せており、大学時代はライバル視していた相手に悪戯を仕掛けていたことも明かされた[注 55]。何事にもめげない陽気な性格で、努力を惜しまず粘り強くコツコツと捜査や実験を積み重ねて確証を掴んでいく秀才タイプの研究員である[注 55]。元々、民間の事故鑑定機関に勤めていたが、科捜研への就職を希望しており、全国の採用試験を受け続け、優秀な筆記とは裏腹に面接での評価が低かった為に不合格が続いていた。しかしようやく京都府警科捜研の試験に合格して採用となり、退職した乾の後任として配属された。S16第7話でカナダの科学捜査機関へ誘われ、自身のスキルアップのために転職を決意し、その時に起きた連続爆破事件を「最後の事件」と決めて解決させ、第8話で退職届を提出した。そしてマリコを除いた科捜研のメンバー達や蒲原に見送られながら科捜研を後にした。
- S19第3話では、カナダから一時帰国をした際に、同行するはずだった友人の研究者が射殺されるという事件に遭遇する。殺人事件の関係者になった相馬は科捜研を訪れるが、後任の物理研究員・橋口呂太に空気の読めない正論を言われて激昂し、つかみかかってしまう。事情聴取をされて精神的に疲れきったところで、呂太が無邪気に相馬の友人の論文を褒めるのを聞き、彼の明るく屈託のない言葉に胸を打たれて涙を流し、わだかまりが溶ける。そして呂太と協力してこの事件の鑑定を行い、事件を解決に導き、友人の無念を晴らしてカナダへ帰っていった。
- 劇場版では、カナダで起こった転落死事件と日本の連続転落死事件の共通点に気付いて科捜研に連絡を取り、マリコたちの捜査に協力することになる。なお、前回の事件解決から呂太とは仲良くなったようでプライベートでも連絡を取っており、カナダで一軒家を買ったことを呂太に自慢していた。
- 橋口呂太(はしぐち ろた)
- 演 - 渡部秀[17](SP9 - S21)(小学生:渡部好来[18]〈S21第16話〉)
- テーマカラー:グリーン[3]
- 経歴:京都府警科学捜査研究所の研究員(SP9 - S21)
- → 文部科学省の化学教育官(S22第1話)
- 京都府警科学捜査研究所の物理担当研究員。天真爛漫で愛嬌があり、憎めない性格をしている。しかし社会常識に欠ける部分があり、先輩・上司にも構わずタメ口で話し、注意されても「個性」と主張するマイペースな若者である。思ったことをすぐに口に出してしまい、日野所長や亜美に咎められている。任された仕事は三日間の徹夜でもやりとげる根性があり、鑑定が一段落している合間に職場で睡眠を摂っている。
- 物理的捜査は非常に優秀で、圧倒的な実力を発揮している。機材は説明書なしですぐに操作ができ、瞬時に拳銃の種類を特定できたり、最新機器の改造も短時間でやることができる。観察眼が鋭く、微細な物証に逸早く気付き、核心を突いた発言をすることも多い。仕事では高い集中力を発揮する天才肌の研究員である。
- 初めて遺体を見た時は動揺して逃げ出していたが、マリコや解剖医の風丘の真摯な姿勢に触れて遺体の状態を見ておくことの重要性を知り、躊躇なく遺体に触れることができるようになった。
- 甘い物が大好きで、風丘が持参するスイーツの差し入れを心待ちにしており、風丘が科捜研を訪れると真っ先に差し入れを受け取っている。研究室の机にはお菓子の瓶が沢山置いてあり、お菓子を食べながら仕事をしている。
- 一人称は「僕」で、時々「呂太」と自分の名前を呼ぶこともある。以前は「呂太、頑張る!」が口癖だった。年齢については、S19第23話でノストラダムスの大予言で人類が滅亡されると言われた1999年に8歳だったと本人が話している。
- 差し入れを独り占めしようとしたり、中学生と一緒にはしゃいだり[注 56]、パンダのリュックを欲しがる[注 57]、人見知りして陰に隠れるなど、言動や行動が子供っぽく、演じる渡部秀はしばしば「小学五年生くらい」と語っている。キャラクターを生み出した櫻井武晴により、脚本上は語尾にハートマークが付与されていることがある。
- 出勤初日の前日に事件が起きて急遽呼び出しを受けた際には、のんびりとおにぎりを食べながら遅刻して来ては「だって急に呼び出されたんだもん」と悪びれずに話し、名前を聞いたマリコからは「ロタウイルス」と言われてしまった。
- オシャレでブランド物や流行りの物に詳しい。女子会にも参加していたらしい[注 56]。運動することと虫が苦手で、可愛らしい動物が好きな模様[注 58]。S19からは、時々、鑑定中にメガネを掛けている。
- S22第1話で科捜研を退職し、小学校時代の恩師の推薦により文部科学省の科学教育官になったことが明かされた。子供の理科離れを防ぐための制度で、教師と一緒に魅力ある授業を作るのが仕事で、科学者として全国の小中学校へ派遣され”先生”となって働いていると、科捜研のメンバーが呂太の近況を話している。
京都府警察本部(前シリーズまでの登場人物)
- 木場俊介(こば しゅんすけ)
- 演 - 小林稔侍(S1 - S4 / S5第4話・第5話)
- 経歴:京都府警捜査一課(S1)
- → 辞職(S1最終話)
- → 京都府警捜査一課(S2 - S4)
- → 殉職(S4最終話)
- 階級:警部 → 警視正(殉職により二階級特進)
- 京都府警捜査一課の刑事。階級は警部。厳格な性格で、人の嘘を見破る鋭い洞察力を持ち、長年の捜査の勘で勝負する”昔気質のベテラン刑事”である。初期の頃は、化学一辺倒だったマリコと度々対立し、勝手に捜査に首を突っ込んでくるマリコのことを疎ましく思っていたが、マリコと接するうちに徐々に科学の力を信じるようになっていき、お互いに信頼するよきパートナーとなっていった。加害者よりも被害者の方が悪質だった後味の悪い事件では、心が折れそうになっていたマリコを慰めるなど温かく優しい一面を見せており、単純だったマリコに「人の心を思いやること」や「人間を見ることの大切さ」を教え込み、後のマリコの正義感に大きく影響を与える存在となった。
- 刑事としても優秀であり、城丸や吉田など木場を慕う部下は多い。また、自身が追っていた事件が原因で妻を殺害されたという過去がある。
- 一時期は停職処分や交通課に配置換えされたことがあり、S1最終話で辞職したが、S2第1話で復帰の誘いがあったために復職している。その後、S4で膵臓癌を患っているために余命がわずかであることが判明。それでもある事件を独断で調べていたが、最後は事件の黒幕が差し向けた実行犯(仲間)に刺殺され殉職した。殉職後もS5である事件の容疑者として名が挙がるが、マリコたちの尽力によって無実が証明された。
- 倉橋拓也(くらはし たくや)
- 演 - 渡辺いっけい(S1 / S3最終話 / 劇場版 / S21第1話)
- 経歴:京都府警刑事部長(S1)
- → 滋賀県警琵琶湖北警察署署長(S3最終話)
- → 警察庁刑事指導連絡室長(劇場版 - )
- 榊マリコの元夫。兵庫県警から京都府警に赴任してきた刑事部長で、S1では捜査一課の城丸準子と交際している。人当たりが良く柔軟だが、悪く言えば八方美人で、優柔不断な性格である。マリコとは離婚してから4年が経過しているが、顔を合わせるたびに口喧嘩になっていた。マリコと結婚した当初は彼女の全てが可愛いと思っていたようだが、家庭を顧みず仕事に邁進してばかりで、生活態度もだらしがない彼女に対して次第に不満が募り、喧嘩が絶えなくなったことが離婚の原因のようである。準子とは順調に交際していたものの、倉橋のマリコに対する優柔不断な態度が彼女を怒らせ、第7話で準子が尊敬していた木場警部を左遷したことがきっかけで準子との間に溝ができ、破局した。仕事に関しては優秀で、警察庁への異動話も出たが、最終話の事件での正義感が祟って地方の所轄署長へと左遷されてしまう。S3最終話にゲストとして再登場し、上層部から不祥事の一切の責任を押し付けられ懲戒処分にされそうになった部下であり交際相手の伊塚夏子を守るために、マリコに再捜査を依頼した。頭を下げて頼み込む彼を見て、マリコは「何だか男らしくなった…」と呟いていた。その後、人事に手を回して、マリコに科警研への栄転話を持ち掛ける。一度は断られたものの、事件解決後にマリコと再び会い、科警研への異動を引き受けることを聞き、握手を交わしてマリコと別れることとなった。
- 劇場版で約20年ぶりに再登場を果たし、警察庁刑事指導連絡室長として土門の監察官聴取に同席した。帰り際にマリコと久しぶりに再会し、「俺にできることがあったらいつでも頼るといい」と言って名刺を渡した。直後にマリコから連絡が入り、ムチャな要求を押し付けられてしまう。S21第1話で再び京都府警を訪れてマリコと会い、警察庁で刑事の卵に科学捜査を教える専任の指導官を求めていることを話し、マリコの優秀さを見込んで推薦したと告げた。さらに倉橋の同僚が謎の事故死を遂げた件についてマリコに再捜査を依頼する。この事件をマリコたちが解決したことにより、警察庁がメンツを潰されたとして当て付けでマリコの異動の話が取り消されることになり、混乱させて悪かったとマリコに謝罪して東京へ帰っていった。
- 城丸準子(じょうまる じゅんこ)
- 演 - 伊藤裕子(S1 - S2)
- 京都府警捜査一課の刑事で、木場俊介の部下。階級は巡査部長。クールな美人でキツい性格である。木場のことを尊敬している。死体が苦手で見ると気分を悪くしたり、気絶する姿がよく見られる。刑事部長として赴任してきた倉橋拓也と交際しており、倉橋の元妻であるマリコに対して嫉妬心を見せていたが、マリコと仕事をするうちに彼女のことを認めるようになっていった。その一方で、倉橋の優柔不断な態度に徐々に不満が募っていき、第6話では倉橋から刑事を辞めて東京に付いて来て欲しいと言われたものの返事は保留とし、第7話で尊敬する木場が交通課に左遷されたことがきっかけで倉橋との間に決定的な溝ができ、破局した。S2ではマリコに押しかけられて無理矢理同居という形になってしまう。奔放なマリコに振り回され、自分の生活を乱されることに嫌気を感じるが、そんな生活も悪くはないと思うようになる。
- 吉田大輔(よしだ だいすけ)
- 演 - 小林隆(S1)
- 京都府警捜査一課の刑事。階級は巡査。木場の部下で彼を尊敬している。階級が上の城丸に何かとこき使われている。
- 沢木(さわき)
- 演 - 立川三貴[注 59](S1第7話 - 最終話)
- 京都府警察本部長。
- 有賀行雄(ありが ゆきお)
- 演 - 松井誠(S2)
- 京都府警察刑事部長。科捜研の大改革をするが、実際は自らの存在をアピールするためと言われており、それ故にクセ者揃いの科捜研チームの行動をあまり快く思っていない。
- 石橋秀樹(いしばし ひでき)
- 演 - 松田朗(S2)
- 総務課の警察官。高野美華に「なんでもやるのが総務やろ」と言われ、何かと科捜研の手伝いをさせられる。
- 大森泉(おおもり いずみ)
- 演 - 小林千晴(S2)
- 有賀刑事部長の秘書。マリコたちに協力的で、しばしば鑑定の手助けをする。
- 上原純二(うえはら じゅんじ)
- 演 - 葛山信吾[注 60](S3 / S4最終話)
- 経歴:京都府警捜査一課(S3)
- → 京都府警久美浜警察署(S4最終話)
- 京都府警捜査一課の刑事。現場に首を突っ込むマリコを疎ましく思っているが、逆に体良く扱われていた。S4で久美浜署に異動となるが、S4最終話に登場を果たし、マリコが襲撃されていた現場に登場して間一髪で彼女を救い、木場の死の真相を解明する重要な役割を果たす。
- 黒井千佳(くろい ちか)
- 演 - 小林千晴(S3 - S4)
- 科捜研付の女性警察官。イケメンの上原刑事に片想中で必死にアプローチするが、上原からは全く相手にされていない。仕事上の関係で上原と親しくするマリコに激しく嫉妬している。S4では上原が所轄署へ異動して会えなくなったため、あっさりとワイルド系の新山刑事に心変わりしてしまう。
- 猪俣(いのまた)
- 演 - 村杉蝉之介[注 61](S3第5話・最終話)
- 京都府警察刑事部長。階級は警視正。
- 新山智美(にいやま さとみ)
- 演 - 榊英雄(S4)
- 京都府警捜査一課の刑事。髭を生やしたワイルドな風貌で、熱血な性格だが、高校時代に一人だけいた親友が母親を殺した直後にもかかわらずにいつも通りに振る舞っていたこと[注 62] などからやや人間不信な面がある。
- 三浦(みうら)
- 演 - 細川純一[注 63](S4)
- 京都府警捜査一課の刑事。
- 正宗岳尋(まさむね たけひろ)
- 演 - 小木茂光[注 64](S4)
- 京都府警察刑事部長。S4最終話で過去にある事件に関わっていることが判明し、後に独自に真相を突き止めようとしていた木場の存在を知り事件を隠蔽するために実行犯(自身の仲間)を使って木場を殺させるが、最終的にはマリコたちによって事件の真相を暴かれたことで逮捕された。
- 杉内亮(すぎうち りょう)
- 演 - 半田健人(S5)
- 京都府警捜査一課の刑事で、土門の部下。イケメン好きの光子からちやほやされている。
- 寺原智則(てらはら とものり)
- 演 - 溝呂木賢(S5)
- 京都府警捜査一課の刑事で、土門の部下。やや気弱で、抜けた面があるために杉内刑事と違って光子からは見向きもされていない。
- 佐久間誠(さくま まこと)
- 演 - 田中健(S5 - S13第8話 / SP4[19] / S18第3話〈回想〉 / 劇場版)
- 経歴:京都府警察刑事部長(S5 - SP4)
- → 辞職(SP4)
- → 警察協力受難者協会の評議員(劇場版)
- 京都府警察刑事部長。初期の頃は捜査費用を水増しして裏金作りをしていたり(S7第2話)、若干自己保身に走る傾向も見られたが、土門やマリコと接するうちに部下思いの厳しくも優しい上官になっていった。警察組織の上層部に位置するために科捜研が組織に不利な鑑定結果を出した時はマリコや土門と対立することも度々あったが、刑事部長という人脈の広さを利用してマリコらの捜査に協力したり、京都府警の刑事が麻薬の売人を射殺した事実を隠蔽した際には難色を示すなど良識ある一面を見せている(S8最終話)。きれい好きなのか、刑事部長室の机でごみ取り粘着テープをかけていることが多い。SP4のタクシー転落事件において、事件解決を急がせ過ぎたためにマリコたちによる冤罪を助長してしまった。全ての責任を取り、ひいてはマリコの処分を軽減させるために自ら辞職願を出し、京都府警を去って行った。
- S18第3話では回想で登場し、その際に遠縁に舞鶴南署の署長(土門が舞鶴署に勤務していた当時は刑事課長で、土門の上司)がいることやその縁で当時舞鶴署で不祥事を起こした土門の受け皿として彼を異動先の京都府警に招いていたことなどが判明した。
- 警察による冤罪事件のために京都府警を去ることになってしまったことから、辞職後は警察協力受難者協会の評議員に天下りして警察の被害に遭っている人を助ける仕事をしている。劇場版では土門たちの捜査よって不利益を被ったと主張する加賀野教授に会い、捜査に違法性がなかったかを調査した。
- 谷口朝男(たにぐち あさお)
- 演 - 丸山智己(S6第1話 - 第4話・第9話)
- 京都府警捜査一課の刑事。階級は巡査。長身で不器用なタイプ。土門と組んで捜査をしていた新米刑事だが、シーズンの途中(第4話)で所轄署へ異動になった。谷口の突然の異動については作中で理由が明かされておらず、土門も「納得できません」と佐久間刑事部長に詰め寄っている。第9話の事件で再登場し、土門たちと合同捜査を行った。
- 木佐貫直巳(きさぬき なおみ)
- 演 - 森本亮治(S6第4話 - S7)
- 京都府警捜査一課の刑事。階級は巡査。土門と組んで捜査をする若手刑事で、科捜研にも協力的。正義感が強く、頭の回転は速いが、刑事としての経験が足りずに、たまに抜けた行動をとることがある[注 52]。リーダーシップを取るタイプではなく、あまり目立たないが、メガネを掛けた色黒のイケメンで、捜査で女子高に聴きこみに言った際には女子高生に囲まれたり、初対面の小向光子にも気に入られている。
- なお、木佐貫以降の土門の相棒となる刑事は全員イケメンであり、タイプの違う好青年であることがお約束のようになっている。
- 国持三郎(くにもち さぶろう)
- 演 - 大林丈史[注 65](S7第2話 / S8最終話 / S10第4話)
- 京都府警察本部長。
- 香坂怜子(こうさか れいこ)
- 演 - 伊藤かずえ(S7第6話 / S8第7話 / S11第9話 / S14第5話)
- 京都府警鑑識課の警察犬担当者。S11第9話でハリーが引退したためにS14第5話からは「ジンクス」の担当に代わっている。勝ち気な性格で警察犬担当者としてのプライドが高く、警察犬の能力を絶対的に信じている。そのため科学の力で真実を見つけ出そうとするマリコとは最初は意見がぶつかり合っていた。S7第6話の銃器売買に関連する殺人事件で、科学の力と警察犬の力を合わせて犯人を見つけ出したことによって、マリコと科学の力を認めるようになった。
- かつて怜子の夫は銃器対策課の刑事だったが、銃の売人を摘発中に、売人によって射殺されてしまった。それ以来、銃の売人を激しく憎んでいる。怜子は夫と同じ銃器対策課に異動願を出し、銃器対策課の刑事としてかなりの実績をあげていたが、売人を憎むあまりに行き過ぎた取り締まりを行い、違法捜査をしたことによって銃器対策課に居られなくなり、警察犬担当に異動することになったという経緯がある。
- 堀添清文(ほりぞえ きよふみ)
- 演 - 清水絋治(SP1 / S9第9話)
- 京都府警察警備部長。
- 権藤克利(ごんどう かつとし)
- 演 - 高橋光臣(SP2[20] - S12第5話[21] ・第6話〈回想〉/ S13第7話〈回想〉[注 66])
- 経歴:京都府警捜査一課(SP2 - S12第5話)
- → 殉職(S12第5話)
- 階級:巡査部長 → 警部(殉職により二階級特進)
- 京都府警捜査一課の若手刑事。土門薫の部下。真面目で真っ直ぐな熱血タイプの性格で、土門を慕っており、土門や上からの指示には忠実に従っている。SP2で初登場し、続くS10からはずっと空席だった土門の部下というポジションに納まる。その後、S12第4話で亡くなった親友の無念を晴らすために独断で事件の解決に動いていたが、後に親友の妹を助けようとして犯人に刺されてしまい、最後はマリコたちに向けたある重要な手掛かりを残して息を引き取った。
- 大西武政(おおにし たけまさ)
- 演 - 津川雅彦(S11第1話・第15話・最終話)
- 経歴:大阪府警察刑事部長(15年前)
- → 京都府警察本部長(S11)
- → 辞職(S11最終話)
- 京都府警察本部長。15年前、大阪府警の刑事部長だった頃に起きた連続金融機関脅迫事件において、一部の隠蔽及び改ざんを行ってしまい、それが原因で犯人に狙われた上にマリコや土門に問い詰められても隠し続けたが、最終的には犯人の行動やマリコたちの説得で過去に行ったことを全てマスコミの前で暴露する。その後、過去の不祥事の責任を取って自ら辞職願を出し、警察を去る間際にマリコや土門に対して「ようやく肩の荷が下りたよ」と感謝の言葉を言い残して去って行った。
- 芝美紀江(しば みきえ)
- 演 - 戸田菜穂(S12 / SP4 / S17第17話 / 劇場版)
- 経歴:警視庁上野毛警察署刑事課長
- → 京都府警捜査一課管理官(S12)
- → 近畿管区警察局の主任監察官(SP4 - )
- 警視庁上野毛警察署から京都府警に赴任してきた管理官。事件解決を急ぐ傾向がある為にマリコや土門とたびたび対立している。警察よりも市民の安全や人権を最優先にするべきという確固とした信念があり、S17で警務部長が実行した引き継ぎのせいで冤罪を出してしまった時には、警察が最優先の主張を出した警務部長と反りが合わずに言い争いをしている。
- S12第5話より4カ月前、警視庁上野毛警察署の刑事課長だった時に、元恋人からのストーカー被害を訴えていた女性が殺されてしまうという事件が起きた。女性は刑事課の担当者にストーカー被害に遭っていることや元恋人を告訴したいと相談していたが、担当刑事が長期研修へ行っていて不在の間に、ほとんど捜査されることもなくその女性は殺されてしまった。芝は現場からの情報を一切を知らされておらず憤慨し、被害届の放置と捜査の中断を不祥事であるとして担当刑事の処分を求めて警視庁に告発した。そして自らも責任を取って京都府警に引責異動したという経緯があり、「第二第三の事件が起きる前に早期解決する」という、事件の解決だけを急がせる信念になっていることが佐久間刑事部長より語られた[注 67]。その後、上野毛ストーカー殺人事件の一審の判決が下ったことで控訴審が始まるにあたってかつて事件の担当者だった群侍利信刑事を脅してまで呼び出し、上野毛ストーカー殺人事件の被害者の両親に謝罪させようとしたが、拒絶されて再び説得しようとした際に群侍刑事殺害事件の犯人に突き飛ばされて大怪我を負ってしまう。群侍刑事殺害事件の解決後は近畿管区警察局に異動となり、監察官として理想の警察の実現を目指すことをマリコに宣言し京都府警を去って行った[注 68]。
- S17第17話では監察官という立場で再登場し、日野の妻が進言した引き継ぎの詳細を聞くために自ら京都府警に赴き、同時期に起きた火災事件の調書に関してマリコたちから聴取をする。劇場版にも登場し、土門たちが行った捜査について違法性がなかったか聴取を行った。
- 江崎和帆(えざき かずほ)
- 演 - 佐藤康恵(S13第9話 - 第13話)(少女期:大上陽奈子〈S13第11話〉)
- 経歴:京都府警総務部広報課(S13第9話 - 第13話)
- → 懲戒免職(S13第13話)
- 総務部広報課の主任(階級は巡査部長)。過去の経緯から事件解決が遅れた後悔によって真実を隠すことを過剰に嫌っており、そのために真っ直ぐな正義感を示すマリコを尊敬しており、それ故に科捜研にも非常に協力的な姿勢を見せている。行き過ぎた正義感が祟って京都日報の羽村瑞男に情報を提供していまい、事件解決後に懲戒免職[注 69]となる。
- 三枝義史(さえぐさ よしふみ)
- 演 - 川鶴晃裕[注 70](SP4 / S13第9話・第10話 / S14第5話・第8話)
- 総務部広報課の係長で、江崎和帆の上司。
- 木島修平(きじま しゅうへい)
- 演 - 崎本大海[22][23](S12第6話 - S15第1話 / 劇場版)
- 経歴:京都府警捜査一課(S12第6話 - S15第1話)
- → 警務部(劇場版)
- 京都府警捜査一課の若手刑事。殉職した権藤克利の後任として所轄署から配属された土門薫の部下。階級は巡査部長。明るく純粋な性格。初登場時のS12第6話時点で26歳。所轄の新米刑事だった頃に土門と出会い、自分のような若手でも一人前の刑事として扱ってくれたことから土門のことを尊敬しており、土門の役に立ちたいと願っている。土門に認められたいという思いが強すぎて、空回りしてしまうこともある。科捜研の涌田亜美は大学時代の後輩であり、科捜研の仕事にも協力的。
- S15第1話で捜査一課に異動してきた優秀な若手刑事の蒲原勇樹に対抗意識を燃やして張り合うが、同話で蒲原との捜査中に拳銃を所持していた高校生に撃たれて意識不明の重体に陥ってしまう。手術が成功し回復したものの、事件解決後に警務部へ異動の内示を受け、土門からの刑事への復帰の提案も断り、半ば望む形で後方支援に回る決意をした。「高校生に撃たれるなんて、刑事失格です」と自分を卑下していたが、土門からは「どこへ行っても、俺と離れても、お前は刑事だ」と声をかけられ、涙を流しながら固い握手を交わした。
- 劇場版では警務部の一員として再登場。土門が行った強引な捜査の監察という理由のため、かつての上司である土門を連行する。
- 吉岡清彦(よしおか きよひこ)
- 演 - 手塚とおる(S14第1話・第2話)
- 京都府警察捜査第二課 係長。
- 落合佐妃子(おちあい さきこ)
- 演 - 池上季実子(S15 / S16第7話〈回想〉 / S17第12話〈回想〉・第14話〈回想〉)
- 経歴:洛南署刑事課組織犯罪対策係(S15第1話)
- → 京都府警本部組織犯罪対策第三課(S15)
- → 殉職(S15最終話)
- 洛南署から京都府警本部組織犯罪対策第三課に異動してきた刑事。階級は警部補。昭和40年5月8日生まれ。女性ながら恰幅が良く、常に高圧的な態度を取っている。拳銃や薬物の摘発において優秀な成績を挙げていることから「銃器薬物のクイーン」との異名を誇る女性刑事である。一方で、強すぎる正義感と功名心ゆえに捜査手法は強引で、捜査員や科捜研の職員を自身の「駒」として扱うことも厭わず、自身が得た情報を他の捜査員と共有せずに独占したり、情報提供者を見殺しにしたり、犯人逮捕のための証拠を捏造するなど卑劣な手段を取ることもある。そのことを知っている者からは「組対の死神」と呼ばれて忌み嫌われている。その正義感は被害の縮小よりも犯罪者の逮捕に向いており、「どんな犠牲を払ってでも犯人を逮捕する」という歪んだ正義感の持ち主であることから、土門やマリコとは意見が合わずに度々対立する。
- 捜査一課に配属された蒲原勇樹は洛南署時代の元部下であり、蒲原が落合に心酔していることを利用して、捜査一課の情報を逸早く得ようとしていた。捜査一課に配属されたことに不満を持っていた蒲原に「捜査一課で手柄を上げたら私が組対三課に引っ張ってあげる」と言って、自分の駒にするつもりであったが、蒲原が殺人の被疑者と落合の関係を知っていながら伏せていたことによって、捜査は回り道を強いられ、その間に被疑者が殺されてしまうという事態が起きてしまう。この一件で蒲原は土門に叱責されマリコにも諭されて、落合の捜査手法に疑問を抱くようになり、「落合の正義」と「自分の正義」は違うことに気付いて、組対三課への誘いを断り、落合とは距離を置くことになった(S15第3話)。
- 捜査に手段を選ばないだけでなく、自分の命が危機に晒されることも全く恐れていない様子を見せている。SP7では、犯人の銃が暴発することを知った上で[注 71]、犯人を執拗に挑発して銃を暴発させるという行為を行ったため[注 72]、事件解決後にマリコと土門にその行為を非難される。しかし、その非難に全く動じることはなく「私は武器や薬物の売人が摘発できればそれで本望よ!」と反論している。
- S15最終話において、京都市内のホテルで発生した殺人事件の犯人逮捕に繋がる証拠を入手するため、単身で危険な捜査に乗り出して犯人グループに接触。その後は逮捕の証拠を残した上で自身の死体からその証拠が検出されるように上手く動き、その上で自らを犯人に殺させるために執拗に挑発、これにより自分の目論見通りにその犯人グループによって撲殺されるという最期を迎える[注 73][注 74]。この事件は、証拠の映像を送った自宅のパソコンが犯人グループに初期化された上に破壊されるが、無傷だったハードディスクの映像が亜美により復元された結果、決定的な証拠を掴んだことで逮捕に成功し、この証拠により京都市内のホテルでの殺人事件の犯人であることも立証された。事件解決後、遺体は風丘早月によって丁寧に修復され、マリコたちと対面する。
- 山崎大悟(やまざき だいご)
- 演 - 飯田基祐[注 75][24](SP7 / S15最終話)
- 京都府警察組織犯罪対策第三課の刑事で、落合佐妃子の部下。
- 柿沢一樹(かきざわ かずき)
- 演 - 渡辺大(S16第7話・第8話)
- 京都府警爆発物処理班。相馬涼の小学校の先輩。
- 堀切徹(ほりきり とおる)
- 演 - 中村俊介(S19第25話・第26話)
- 経歴:京都府警生活安全部サイバー犯罪対策課特捜係(S19第25話)
- → 京都府警生活安全部広域サイバー捜査係(S19第26話)
- → 京都府警生活安全部サイバー犯罪対策課解析係(S19第26話)
- 京都府警生活安全部サイバー犯罪対策課特捜係の刑事。階級は警部補で愛妻家。S19第25話の事件で捜査一課の蒲原勇樹と共に捜査に当たるが、その際に蒲原が翌年新設される広域サイバー捜査係への異動が内定していること告げ、彼を戸惑わせた。飄々とした人物で、犯人に対して厳しく接する土門とは違い、犯人や被害者に寄り添い諭すタイプ。これまでは死亡事件を担当したことがなかったことから、勉強のために自ら司法解剖に立ち会うことを希望した。S19第26話にて、宮司の妻が殺害された事件の真相を見抜き、新たな事件の発生を阻止して真犯人を逮捕した。しかし、解決のためとはいえ裁判所の許可を得ずに捜査対象の車にGPS発信器を取り付けるという違法行為を行ったため、この一件で訓戒処分を受け、サイバー犯罪対策課解析係へ異動となった。その結果、広域サイバー捜査係の新設は白紙に戻され、共に組むはずだった蒲原は捜査一課に戻された。第26話で発生した一連の事件は、SNSの中傷や暴力の被害者と思われていた人物による自作自演で、中傷・暴力被害も全くの嘘であり犯行動機も身勝手極まりないものであった上、犯行がマリコたちの鑑定によりはっきりと証明されても悪びれるどころか居直ったため、「あなたを諭す言葉はない。あなたに必要なのは、あなたが犯した愚かな罪への純然たる法の裁きだけだ」と厳しい表情で言い放った。なお、堀切の妻は「広域サイバー捜査係になれば出張も増えるし危険な目にも遭うかもしれない」と異動には猛反対だったらしく、愛妻家の彼は「(異動の話が)白紙になってくれてほっとしています」と語り、処分も飄々と受け入れていた。
- 篠宮小菊(しのみや こぎく)
- 演 - 松下由樹[25](S22第6話 / S23第4話 / S24第9話)
- 経歴:京都府警刑事部捜査第三課(S22第6話)
- 京都府警刑事部捜査第三課の刑事。
- 新開颯太(しんかい そうた)
- 演 - 鈴木福[7](S24第1話 / 第10話)
- 経歴:京都府警九条署地域課南交番勤務
- 京都府警九条署地域課南交番勤務の巡査
洛北医科大学(前シリーズまでの登場人物)
- 米倉太(よねくら ふとし)
- 演 - 草川祐馬(S3第3話 - SP1)
- 洛北医科大学の助教授[注 76]。関西弁を話す解剖医で、マリコを度々解剖に立ち会わせている。検視結果をマリコに話す時はなぜか食事中の時が多い。
- 安野孝(やすの たかし)
- 演 - 佐々木勝彦[注 77](S13第10話 / S15第8話 / S16第12話 / S17第12話)
- 洛北医科大学医学部長。
- 高橋亮太(たかはし りょうた)
- 演 - 吉野智貴[注 78](S15第8話・最終話 / S16第9話)
- 洛北医科大学助手。
榊家
- 榊伊知郎(さかき いちろう)
- 演 - 小野武彦(S6 - SP3 / SP4 / S19最終話 / 劇場版 / S21最終話〈声〉)
- 経歴:大学教授
- → 京都府警科学捜査研究所の所長(S6 - SP3)
- → 科学鑑定監察所の監察官(SP4 - )
- 榊マリコの父親でいずみの夫。S6第1話にて宮前守の後任として京都府警科学捜査研究所の所長兼科学研究員に就任した。
- 科学を専門とする元大学教授で考古学者[注 52]。大学教授時代に依頼された鑑定に対し、結果を提出するだけでその結果が裁判で適切に使われたかまでは責任を持たなかったために、何度か逆恨みを受けて殺人未遂に至ったことがある。また、自分が所長に就任した理由は、事件を最後まで見届けなかったことに決着をつけるためであると語っている。
- 性格はマイペースで、温厚そうに見えるが、娘のマリコに対しては結構きついことを平気で言う。若い頃は自分の研究に夢中になり過ぎて、家事や子育てにはほとんど関わっておらず、そのことについては家族に引け目を感じている。妻のいずみとの仲は良いが、度々ケンカをしていて、離婚しそうになったこともある。
- 職場でもマリコが無意識に「父さん」と呼んでいるため、2人が親子であることは周囲も了解済み。伊知郎も昔のクセで「マーちゃん」と呼ぶことがある。マリコの名付け親であるが、「どうして『マリコ』と名付けたのかは忘れた」らしい。
- SP3で、新設される「科学鑑定監察所」への異動を打診され科捜研を退職。科捜研のメンバーとはいつか同志として再び会えると信じ、置手紙を残して去って行った。SP4では科学鑑定監察所の科学監察官という立場で登場し、マリコらが引き起こした冤罪疑惑の尋問を担当した。
- S19最終話でS19第1話にて京都の科捜研の技術を高く評価した橘つかさの代理としてマリコに再鑑定を依頼した。事件解決後に、マリコは他人の迷惑を顧みず周囲の人を振り回してしまう性格なので科捜研には長く居られずに戻ってくるのではないかと思っていた事を土門に明かした。
- 劇場版では再び科学鑑定監察所の科学監察官という立場で登場しマリコたちの尋問を行った。「科学者」としてマリコの質問に答え、事件解決のために科学鑑定監察所が持つSPring-8のビームラインを特別に貸し出すように手配して捜査に協力した。S21第9話でも姿は見せなかったものの、SPring-8のビームラインを貸し出してマリコたちに協力している。
- 榊いずみ(さかき いずみ)
- 演 - 星由里子(S3第1話 - 第5話 / S4 / S6第8話 / S7第8話 / S8最終話 / SP4〈回想〉 / SP5 / S19第6話〈回想〉 / S20第7話〈回想〉 / 劇場版)
- 榊マリコの母親。横浜在住。呑気な発言をし、明るい性格。マリコの行く末を案じ、再三見合いを薦めているが、「再婚なんてしない」と突っぱねられている。なお、マリコの忘れっぽいところはいずみ譲り。
- 夫の伊知郎との仲は良いが、度々ケンカしており、一時期、横浜の家を出てマリコの家に同居したことがあった。
- S4ではコインランドリーで偶然知り合った木場俊介警部に仄かな恋心を抱き、オシャレをして木場に会いに出掛けるなどしていた。木場の殉職後、伊知郎とやり直すと決めてマリコの様子を気に掛けながらも横浜へと帰って行った。
- その後も京都へ遊びに来たり、マリコが実家へ行ったりすると時々登場していた。
- 2018年に演者である星が死去したため、S19からはマリコと電話越しで会話するのみ。姿を見せないが、マリコとは仲良くやっている設定である。
- 劇場版ではSP5の映像を流用して画面に登場させている。
風丘家
- 風丘亜矢(かざおか あや)
- 演 - 松元環季[26](少女期:S8第1話・第5話 / S9第4話 / S15第8話〈回想〉)、染野有来[27](高校生・大学生:S15第8話 / S16第9話〈回想〉 / S18最終話 / S20第7話 / 劇場版 / S21第12話 / S23第7話 / S24第8話)[注 79]
- 風丘早月の娘。S8第1話の初登場時は小学3年生で、寂しさから頻繁に嘘をついて早月の気を引こうとしており、嘘を重ねたせいで早月には信用されなくなってしまい不貞腐れていた。偶然、殺人現場の近くで大人には聞こえない不自然なモスキート音を聞いてしまったことから、この事件の捜査に協力することになる。子供の話にも真剣に耳を傾け、真実を追及しようとするマリコを慕っている。S15第8話では高校生になっており、その際に親友・保坂麻衣の父親の無実を証明しようと動く。S18最終話では大学生になっている[28]。マリコのことを「師匠」と呼んでいる[注 80]。S24第8話にて洛中総合病院の研修医として働いている。
- 風丘大樹(かざおか だいき)
- 演 - 小杉彩人[29](少年期:S8第5話 / S15第8話〈回想〉)、和田慶史朗(大学生:S18最終話 / S19第16話〈回想〉)
- 風丘早月の息子で、亜矢の兄。S18最終話では大学生になっており医学部へ進学している。高校時代は男子校で女性に免疫が無かったようだが、大学で先輩にスナックへ連れていかれ、そこで働いていた吉川菫に魅かれて交際をするようになった。菫とは年が19歳離れているが、早月にも承諾を得て正式に婚約した。S24第8話の時点で結婚している。
- 風丘洋二(かざおか ようじ)
- 演 - 石井英明(S8第5話 / S15第8話 / S18最終話〈写真〉)
- 風丘早月の夫で、外科医。7年前に失踪し、後に白骨死体で発見され、検視の結果殺害されていたことが判明するが、マリコと土門の尽力により当時ある殺人事件を目撃したことでその口封じに殺されたという真実が明らかとなった。
警察関係者の親族
- 小向真也(こむかい しんや)
- 演 - 村上雄太[30](S3第7話)
- 小向光子の息子。小学生。
- 土門美貴(どもん みき)
- 演 - 加藤貴子(S5 - S10第1話 / SP10[31] / S19第23話)
- 経歴:京都府警警察官(S5 - S6)
- → 京都府警科学捜査研究所の研究員(S7 - S10第1話)
- → 精神保健福祉士
- → 桜田メンタルクリニックのカウンセラー(SP10 - )
- 土門薫の年の離れた実妹。S5で京都府警本部のハイテク犯罪対策室に勤務する警察官として登場。兄想いの明るい性格で、初期の頃は兄とマリコがいっしょになれば良いと思っていた[注 52]。科学捜査に興味を持っていたため、S6では自ら転籍希望を出し、産休をとって休んでいる事務担当・小向光子の代理として科捜研の仲間入りを果たした。S7からは正式に研究員となり、主に映像データ解析を担当するようになる。なお、警察官から科捜研の研究員に配属されたのは美貴が初めてであり、かなり勉強したらしいことがS7第1話で語られている。その後、S10第1話で犯罪被害者のメンタルケアの仕事に興味を持っていたため、科捜研を退職して東京で精神保健福祉士の資格を取得するか否か迷っていたが、自身も被疑者に拉致監禁されて犯罪被害者となった経験をしたことでその経験がきっと役に立つはずと信じ、最終的には科捜研を退職した。
- 2017年10月のSP10では、ニュースで勾留執行停止中の那須田哲昭が逃走したことを知り、3年前にカウンセラーとして担当したことを説明するため、久しぶりに京都に帰省。事故にあった兄の薫に付き添う。
- S19第23話で再登場し、仕事のため京都に帰省しており、科捜研に顔を出した際にはマリコに兄の妻のことや過去の出来事を話した。
- 乾尚仁(いぬい ひさひと)
- 演 - 東村晃幸(S11第8話)
- 乾健児の父。東京の下町で小さな病院を開業している医師。妻とは死別し、健児と2人で暮らしていた。健児が高校三年のある日、健児の友人の父親が尚仁の病院に担ぎ込まれてきたものの、尚仁は様子を見ただけで自分の病院の設備では手に負えないと判断し、救急病院へ転送させた。しかし、搬送中に亡くなるという不幸な出来事が起きてしまう。健児は父の対応に納得がいかず確執が生まれ、健児が京都へ引っ越したことで疎遠になってしまった。その後、S11第7話で尚仁が倒れたと健児に連絡が入り、末期癌が発覚し余命一年であることを知らされる。健児は父の看病と関係修復のために科捜研を辞める決断をすることになった。
- 宇佐見一穂(うさみ かずほ)
- 演 - 稲実栞(S11第11話)
- 宇佐見裕也の妹。S11第11話より10年前、当時大学生だった一穂は、「世界一リアルなデスマスクを作る」という猟奇的な連続殺人犯に襲われ、窒息死した。
- 宇佐見咲枝(うさみ さきえ)
- 演 - 宮田圭子[注 81](S13第5話 / S17第12話〈回想〉 / 劇場版 / S21最終話)
- 宇佐見裕也と一穂の母。以前は元気で夫の介護をしていたが、夫亡き後は病気で下半身不随の状態となっている。咲枝の介護の為に裕也は航空科学研究所を辞め、京都に戻って科捜研に勤めることとなった。
- S13第5話では車椅子に乗っており、自分で移動させることができる状態の模様。
- S17第12話では容態も落ち着いてきていて、介護に専門家の手も借りられていると裕也が話している。
- 劇場版では、裕也はマリコのことを話題にする時が一番楽しそうだと話しており、いつまでも裕也が結婚しないのは自分のせいなのではないかと気にしている様子をみせていた。S21最終話でも「私なんかより大事な人のために時間を使ってあげなさい」と話している。
- 日野恵津子(ひの えつこ)
- 演 - 宮地雅子(S17第17話 / 劇場版 / S21最終話)
- 日野和正の妻。中学校教師。今まで和正の発言にのみ登場しており、単身赴任して京都に住んでいる彼と違い、子供と共に東京で暮らしている。会うのも和正が出張で東京を訪れた時か、休暇で帰省する時のみである。S17第17話で和正が長時間労働が原因で虚血性心疾患になって倒れた事を聞き、仕事を休んで京都にやって来る。長時間労働を強いたマリコたちに恨みも怒りもないものの、夫が倒れたのは警察に非があるとして公災を申請し、京都府警の警務部長が、規定勤務時間を超えると鑑定や捜査を別の担当者に引き継ぎ、強制的に帰宅させられるという勤務システム「服務規定の一部改訂」を緊急導入してしまうといったきっかけを作ってしまい、結果的にその時に起きたある事件で冤罪を作ってしまうという結果も招いてしまう。終盤でマリコにある事を説く和正の言葉を聞き、正当とはいえ自らの行いを反省した為か、最後には「服務規定の一部改訂」の件には完全に同意しなかった事がマリコの口から語られた。
- 劇場版やS21最終話にも再登場し、和正が病気で倒れて以降はたまに夫の様子を見に来ている様子が窺える。
- 真柴有雨子(ましば ゆうこ)
- 演 - 早霧せいな[32](S19第23話・第24話)
- 土門薫の元妻。昭和39年4月22日生まれ[注 23]。京都中央大学病院の看護師として働いていた時に当時八条中央署に勤務していた薫と出会い、怪我をする彼を度々手当てしたことが縁で結婚した。しかし、薫のかつての同僚である火浦義正と不倫しているとの噂が立ち、火浦と一緒に歩いているところを薫に目撃されたことを機に夫婦仲が拗れ、離婚した。それから2年後に病死したが[注 82]、臨終の間際に親戚からの連絡を受けて病室を訪れた薫と再会し、「私は許されないことをしたから」「私は忘れられない。忘れちゃいけないの」という言葉を言い残していた。
- 実は、火浦と会っていたのは不倫をしていたのではなく、公安課が担当するテロ事案の極秘捜査に協力していたからで、その際に弟のように親しくしていた情報提供者の楡井敏秋が殺される現場を目撃し、彼を見殺しにしてしまったと思い込み、自分を責めていたことや、この事件は警察に隠蔽されて闇に葬られてしまい[注 83]、捜査情報は厳重に口留めされていたために薫にも言えずに苦しんでいたことがS19第24話で明かされた。
- 君嶋莉子(きみじま りこ)
- 演 - 伴心菜[33](S23第3話・第6話 / S24第6話)
- 君嶋直樹の娘。S23第3話の時点で小学1年生。
君嶋の元同僚
- 古久沢明(こくざわ あきら)
- 演 - 石黒賢[34](S22第1話・第5話・最終話)
- 京都環境生態研究センター 環境DNA研究室・物理学専門の科学者。科学の発展のためなら、例え犯人であっても隠蔽する人物。S22第1話にてマリコらによって犯人が特定されるが、その犯人が自殺してしまった事について、古久沢はマリコに対して「現在のくだらない法律や利権で未来の科学を妨害する人間は害悪だ!」と言い放つ。第5話では連続人体発火事件で使用された蓄電池の開発を引き継ぎ、研究を行っている。自身の研究を他国に売りつけるため犯罪者を匿う行動をとり、マリコにそれを追求されたが、証拠がないため犯人隠匿罪の罪に問われなかった。最終話にて、科学を妨害する対象者としてマリコも殺害しようとしたが、失敗し、逮捕された。だが、彼が殺害に使用した技術は他国に売りつけたと取調べにて証言した。
- 由井沙織(ゆい さおり)
- 演 - 高田里穂[注 84][34](S22第1話・第5話)
- 京都環境生態研究センター 環境DNA研究室・生物学専門の科学者。自作の機械で空気を採取して大気や水・土に含まれるDNA(環境DNA)を調べ、その環境にどんな生物がいるのかを研究している。S22第1話では環境DNAを研究するうちに人間のオーラのようなものが見えるようになったと語り、同僚の才川の異様なオーラを察知して京都府警本部に相談にやってくる。第5話ではフリーの研究者になっていて、マリコと蒲原の居た場所から日本に生息するはずのない稀少なカメのDNAを採取したことで科捜研を訪れて情報提供をした。
その他
- 西大路恵(にしおおじ めぐみ)
- 演 - 一路真輝(S1第2話・第6話 - 最終話)
- 京都医科大学の助教授で、検死医。美人で、頭の切れる検死医と評されるが、一方では冗談が苦手で、特にマリコの出現で調子を狂わされている。8話で夫を殺害され、自ら検死を行った。
- 篠田正幸(しのだ まさゆき)
- 演 - 長谷川初範[注 85](S1第6話 - 第8話)
- 西大路恵の夫で、ジャーナリスト。木場俊介の妻が巻き込まれた事件についての新情報をマリコに提供しようとしたが、犯人に殺害される。
- 友田香織(ともだ かおり)
- 演 - 今村恵子(S2)
- 京都日報の記者。スクープを取るために科捜研に狙いを絞るも逆に振り回されてしまう。
- 羽村瑞男(はむら みずお)
- 演 - 小豆畑雅一(S13第9話・第10話・第13話)
- 京都日報社会部の記者。妻と一人息子がいる[注 69]。S13第13話で江崎和帆に情報を聞き出し、そこから紀澤屋仲居殺害事件の犯人を見つけ出すが、最後はその犯人に接触して真相を聞き出そうとしたところを刺殺された[注 69]。
- 佐沢真(さざわ まこと)
- 演 - 野村宏伸(S13第10話 / S14第8話・最終話 / 劇場版)
- 京都医科歯科大学の解剖医。S13第10話では風丘早月に代わって遺体の解剖を担当する。気遣いは出来るが、マイペースで他人と会話を噛み合わせられず、ずれた会話で誤解が多い。S14第8話では連続殺人の被害者の死因を誤認し、それが原因で早月や土門達から犯人としての疑いの目を向けられてしまう。最終的には自身が「特異的無嗅覚症」であることやそのせいで死因を誤認していたことをマリコから告げられ、それにより無実が証明される。その後はマリコに感謝の意を示し、連続殺人の犯人に繋がる重要な情報を伝えた。最終話で再び同じ事件が起きた際にはマリコに協力したり、彼女が犯人に襲われた時には応急処置をして彼女の命を救った。事件解決後はマリコにプロポーズするが、あっさりと断られてしまった。
- 劇場版では、同じ大学に勤務する斎藤朗准教授が転落した現場を目撃し、ショックで失神してしまう。斎藤准教授が転落死する直前に自分に向かって「助けて」と言っていたのに助けられなかったことを思い出し、原因究明のために自分に解剖させて欲しいと懇願する。なお、マリコのことはいまだに諦めきれない様子である。
- 江藤壱(えとう はじめ)
- 演 - 中川大志[35](S17第1話・第17話〈回想〉・最終話)
- テーマカラー:パープル[3]
- 関西科学鑑定所の鑑定員。民間の鑑定員だがS17第1話の事件で京都府警を訪れ、佐伯本部長の意向により事件解決まで科捜研で一緒に鑑定をすることになる。実は前年の物理研究員の欠員募集の際に江藤も応募しており、橋口呂太と共に最終選考まで残っていたが、呂太に敗れたことが明かされた。クールな性格で愛想がなく呂太とは対照的である。仕事はスピード重視で合理的に優先順位を決めてから取り組むべきという持論の持ち主で、呂太がやっていた手間と時間の掛かる鑑定は無駄だと切り捨て、自分の鑑定こそ優先すべきと主張し、日野所長やマリコに窘められた。非常に頭の切れる優秀な人物だが、何日もの徹夜を辞さない職人気質な科捜研の働き方に疑問を持ち、「非効率的に仕事をして毎晩徹夜なんて間違ってます」「寝食を忘れるほどの使命感ですか…。異常ですね。人間的じゃない」と発言した。事件は呂太の無駄と言われてもやり続けた地道な鑑定により解決したが、帰り際に日野所長から「君の優秀さは認めるよ。(中略)でも、君はここには合わないよ」と言われてしまい、結局最後まで自らの考えを改めることなく科捜研を後にした。
- S17最終話で日野所長に依頼されて再び科捜研に協力する。実は、第17話の事件で呂太の引継ぎをした人物は江藤の先輩であり、引継ぎ自体は問題なかったものの、一番肝心な使命感を引き継げなかったことを悔やんでいたと聞かされる。これを機に使命感というものに興味を持ったと話し、今度は友好的に仕事を進めて科捜研を去っていった。
- 森聡美(もり さとみ)
- 演 - 鶴田真由[36] (S19第6話・第33話)
- 資産家を血中から検出されにくいエチレングリコールを使用して不審死に見せかけて莫大な遺産を相続した悪女妻。敵意をむき出しにする性格で、自身を「男尊女卑」と指摘したマリコにも「あなたはブスね」と反論しており、マスコミからは「令和の毒婦」と呼ばれている。第6話にてエチレングリコールを使用したことをマリコはつかむが、証拠不十分のため逮捕されなかった。後に神奈川での不審死に関して神奈川県警に再捜査される事になり、取り調べの後は行方知らずとなっていたが、第33話でニューヨークで死亡した本多嘉壱の遺言公正証書を作らせていた。その際に起きた殺人事件で自ら京都府警に無実だと出頭する。結果は死体遺棄、証拠隠滅の罪で殺人については無罪となったが、凶器に付着したネイルにエチレングリコールの成分が見つかり、本多の口にエチレングリコールを注射した後が見つかった。その結果、京都府警とニューヨーク市警の合同捜査となったため、殺人についての取り調べを受ける事になった。取り調べを終えた土門からは「人生を犠牲にして大金を得て、生きている実感を得ている化け物」と評される[注 86]。
- 宮越優真(みやごし ゆま)
- 演 - 美村里江[37](S21第8話・最終話)
- 経歴:京都中央大学 理学部 情報科学科
- → 京都中央AIセンター
- 京都AIセンターの主任で、管理システムのAI「UMA-II」開発者。第8話にてマリコは自身のAI「UMA-II」でフェイクニュースを流して殺人を操っていたのではないかと疑惑を持っていたが、確かな確証はなく追い詰めることはできなかった。
- 15年前、京都中央大学時代に自身が作成したAI「UMA」を同じ研究室にいた山神の不手際でコンピューターウイルスに感染されて壊されてしまい、さらに機械に対して軽はずみな発言をした事から山神に対して怨みを持つようになる。最終話にて山神の殺害と同時にマリコに「UMA-II」を侮辱したような発言から殺害と同時にマリコを陥れようと考える。だが、マリコら科捜研メンバーや土門、蒲原の協力で殺害の証拠を見つけ、殺人容疑で逮捕された。連行される前、自身の手で「UMA-II」を終了させた。
- 奥居秀俊
- 演 - 福士誠治[38](S22第3話・最終話)
- 科学者専門のブローカー。10年前京陵大学 兼平研究室 研究員。
特別出演
- 信者
- 演 - 柴田淳(特別出演・SP5)[39][40]
- 教会修道女。放送当時の主題歌を柴田淳が担当していた。
- 宅間善人(たくま よしと)
- 演 - 草彅剛(S15第8話)[27][41]
- 警視庁刑事部総合事犯対応係(仮称) 刑事。『スペシャリスト』の主役。これは、『スペシャリスト』の初回放送の番宣を兼ねた出演だが、サブタイトルも「スペシャリストたち」となっていて宅間の荷物が事件解決に役立つことになる。
- 次回(S15第9話以降)は、本作終了後の『スペシャリスト』へのクロスプログラムで共演する[注 87]。
- 時矢暦彦(ときや れきひこ)
- 演 - 沢村一樹[42](SP12)
- 京都府警本部刑事部捜査一課13係の刑事。階級は警部補。記憶を失う前の時矢で登場する。
注釈
登場人物がどこのセクションにいるのか探すのを省くため設置。
ただし、3年後のS4第6話では35歳、さらに12年後の2014年年末SPでは44歳(ちょうど30年前に14歳)と、設定はたびたび変更されている。
S4第5話、S7第1話より。ただし、S1第8話ではAB型となっている。
S1第8話より。なお、同大・研究室に残って研究を続け、倉橋拓也と結婚。離婚した後にFBIに赴任している。
初の女性主任だったが、現在では主任の設定はうやむやになっており、「科捜研の女王」と呼ばれることもなくなっている。
近年の作品ではなくなったが、古い作品では同僚が別の鑑定や仕事がある状態にもかかわらず自分の目的だけを優先するダブルスタンダードだったことも疎まれる一因だった。
SP4ではマリコたちの鑑定と捜査一課のせいで冤罪を生み、監察官の取り調べ中に科捜研を抜け出し、被害を被ってしまった当事者に勝手に謝罪に行き、24時間体制の保護観察となった。さらに事件の当事者が殺され、マリコが謝罪に行った現場写真を記者に撮られてしまったことで憶測を含む大スキャンダルとなり、免職処分になりかけた。事件解決後に、鑑定を急がせた佐久間刑事部長が全ての責任を取って辞職したことにより、マリコは停職1週間の処分となった。
マリコの父・伊知郎は、マリコの無自覚に他人に迷惑をかけてしまう性格のせいで、科捜研には長く居られずに、追い出されるのではないかと思っていたことをS19最終話で明かしている。
マリコが怒りを露わにし、手を上げた犯罪者には、S8第6話の連続爆弾犯が存在する。警察関係者では、マリコが講習会で教えた知識を私利私欲と保身のために悪用した女性警察官がこれに該当する。マリコは彼女に容赦なく手を上げた上、「あなたが刑事という職業に求めていたのは自分のことばかり!そこに正義はない。だから殺人現場でご遺体の偽装なんて恐ろしいことができたのよ!」と辛辣な言葉で罪を咎めて追い打ちをかけている(S17第7話)。また、蒲原勇樹もマリコが手を上げた相手である。S15最終話で元上司だった落合佐妃子が殉職し、彼女の遺体に縋りついて激しく取り乱した蒲原に平手打ちをした上、「大切なご遺体を守る!そのご遺体から亡くなった人の声を聴く!それが私の仕事…!蒲原さん、あなたの仕事はいったい何!?」と強い口調で制している。
ただし、自分と似た感性で他人の顰蹙を買う相馬の姿を見て、多少の不満をみせている。
ただし、S20第7話では科捜研の分析機器を使用する事で風丘先生宛のサプライズプレゼントとして誕生日ケーキを作り、見た目は不格好ながらも味は大絶賛を受けている。
運転免許を取得するための合宿中に主任昇格が決まったため、新聞に大々的に報道されたにもかかわらず会見に当人が出ない、という事態になった。また、第1話の事件の最中に仮免中にもかかわらず一人で公道を運転したが、性格上わずかな遠回りでルールを守るという発想がなく交通規則を破ってしまった。
恵津子は中学教師の仕事を辞めて京都で一緒に暮らそうとしていたが、今のところはまだ単身赴任中である。
所長に昇進する前は研究員の土門美貴から頻繁にオデコを叩かれていた。
S11第2話。風丘の差し入れに、音声のみで感想を言うシーンがある。
宇佐見役の風間トオルの老眼が進み、「細かい物が見えなくなってきたから眼鏡を掛けている」とS20放送直前のライブ配信で明かしている。なお、風間は自分の眼鏡姿が視聴者にどう見えているかを気にして、視聴者にアンケートを行い、大好評だったため、安心した様子であった。
1999年12月31日の小学生だった頃に、2000年問題でパソコンが誤作動しないか心配で小学校中のパソコンに対応ソフトを入れていたと語り、日野所長から「恐ろしい小学生だね」と言われた(S19第23話)。
S19第23話、土門と有雨子の婚姻届記載の生年月日より。
15年後、当時の加害者と愛人が殺害されたことを機に、当時の上司が覚醒剤の顧客の父親と友人同士であったので事件の真相が公にならないように客とのトラブルとして処理しようとしていたことや、土門にこれ以上捜査させないために取り調べの不祥事ということを大きくして土門を異動に追いやったことなど、事件の真相が判明した。
S19第7話でも研修に行っており、回想として出演した。
通常、警察学校の教官は補職されると数年は務めることから、短期間での異動はあり得ないことである。
『全身刑事』は内藤主演による2時間ドラマ(2020年2月2日放送)で、神奈川県警総務課に所属する主人公・名瀬裕太郎を演じている。
演じる石井は、同局の『警視庁・捜査一課長』でも内藤と共演しているが、上下関係が入れ替わっている(内藤は警視正の捜査一課長で、石井は警察庁所属の警察官僚を演じる)。
SP12では、爆破現場の土地の所有者だった無責任な女性を聴取した際にイラついた態度で接してしまったため、「暴力的な取り調べをされた」とクレームを付けられ、結果的に上司である土門の栄転話を潰してしまった。
相馬涼が蒲原に「砂糖は入れすぎるなよ」と忠告するくらいの甘党であり(S16第8話)、激辛せんべいを食べて悶絶するほど辛い物が苦手であることが判明している(S20第3話)。
土門だけでなく、マリコをはじめとする科捜研の面々にも心を開かず、冷淡な態度を取っていた。
S16第7話では、「ひとつ判断を間違えれば人が死ぬんだよ!俺は怪しいと思ったら、相手が同僚でも疑う。疑わなければいけなかったんだ!」と相馬と口論になる場面があり、それを見ていたマリコは、蒲原がまだ落合の死を引きずっているのではないかと心配していた。
蒲原が捜査一課の中でも科捜研担当の刑事であることはS19第25話で堀切刑事からも語られている。
蒲原役の石井一彰がS23撮影開始時に舞台出演中で撮影に参加できなかったためである。
演じる金田は、同局の『警視庁・捜査一課長』でも内藤と共演しているが、上下関係が入れ替わっている。
SP4エピソードより。階級章から判明。ちなみに公式サイトでは警視となっているが、警視の階級にある警察官が道府県警察本部の部長職に就くことは現実の警察においてはあり得ない。また、ノンキャリアでも警視正以上の階級になれば都道府県を跨ぐ異動はあるが、警視以下で都道府県を跨ぐ異動は有り得ない。ただし、転籍届により所属組織を変えた場合や、他の都道府県警察との人事交流で一時的に都道府県を跨ぐ異動人事は有り得る。
SP7の終盤では、落合が容疑者の所有した銃を暴発するように仕掛けて容疑者を負傷させるなど、暴走行為を加速していることに藤倉もお手上げの状態となり、遂には「彼女の暴走を食い止めてほしい」と土門やマリコに嘆願した上で頭を下げたりと、二人を信頼している面も見せた。また、S15最終話で落合が行った違法捜査に関しても、マリコや土門の意見を尊重してマスコミに伏せることなく全てを公表した。落合の生前の行動すべてを公表することを知った佐伯本部長は「君は頭が固すぎるんだ!」と引き止めようとしたが、止めるには至らなかった。
このエピソードでは、平野巡査と刑事部長就任のお祝いを兼ねて二人で料亭で飲んでいるシーンが回想で流れるが、藤倉は「鑑識バカの俺が刑事部長なんて、荷が重いよ。鑑識道具や証拠品を相手にしている方がよっぽど楽だ」と零している。
この行動はS20第8話にて、恩師である新海登志子の格言で、糖分は脳の疲労を取り、アイデアを生み出せること、1人よりみんなで食べた方がおいしいからという理由のため。
この回では演者の内藤が現在、土門刑事で出演しているため、一人二役となる。
この標語の掲げられた掲示板は新・科捜研の女時代にも存在する。
S15第2話とS19第21話にそれぞれ別役で出演。
DVD『新・科捜研の女’06』のキャストデータファイルより。
物理研究室の扉の名札に「主任 乾健児」と書いてあり、科捜研を退職する際にその名札を外している。
S11第15話より。作中で年齢は明言されないが、16年前に12歳だった描写がある。
S14第6話より。相馬は自分が逆立ちしても叶わないと感じた天才型のライバルがいたために己の実力を知り、悔しさから悪戯を仕掛けていたと語っている。また、このライバルが殺人事件の犯人であることを知り、かつて仕掛けた悪戯を用いることで彼の逮捕に貢献した。
犬、猫、インコ、アルパカなどに興味を示し、捜査で科捜研に連れて来た時には可愛がっている。また、S19第7話で和歌山の動物園に行った時もテンションが高くはしゃいでいた。
S10第1話とS16第16話にそれぞれ別役で出演。
京都府警に異動したのはストーカー被害者の両親が住んでいたことも関係している(S12第5話より)。
S10第3話とS16第4話とS19第7・8話にそれぞれ別役で出演。
犯人の持っていた銃はモデルガンを改造した物であったため、耐久性が著しく低かった。犯人は既に一発発砲していたため、次に発砲すれば暴発する可能性が極めて高くなっていた。
暴発すれば犯人はもちろんのこと、落合自身も命の危機にさらされる可能性が高かった。
殺される直前に手紙を残しており、前述の事を明かすだけでなく証拠の検出や後のこともマリコに託すといった旨も書き残している。マリコは手紙を読み終える前に崩れ落ちてしまい、所長である日野が代わりに読んでいる。
発見された遺体は全身傷だらけの惨たらしいものであったため、距離を置くようになったとはいえ心酔していた蒲原はショックのあまり取り乱し、マリコも取り乱す蒲原の姿を見て思わず泣き出すほどだった。
平成14年10月10日没、享年38歳と墓石に記されている。
未遂とはいえ、京都でテロが行われる恐れがあったことや、模倣犯が出現することを懸念して公表をしなかったことが明かされる。ただし、楡井の死が他殺ではなく自殺とされた経緯については触れられなかった。
S12第2話とS17第4話とS20最終話とS23第3話にそれぞれ別役で出演。
聡美は、マリコと土門を「犯罪者を逮捕することで生きている実感を得ている化け物」と言い返したが、2人は何も言い返すことなく取調室を後にした。
クロスプログラムで双方のキャラが共演するケースは、テレビアニメではよくあるが(『アイカツ!』シリーズと『たまごっち!』シリーズなど)、ドラマでは珍しい。なお2月11日は直前番組が『徹子の部屋』40周年記念2時間SPになったため、共演クロスプログラムは無し(マリコは元より黒柳徹子共)、またS15終了翌週の『スペシャリスト』最終回では、直前番組が『福田和子 整形逃亡15年』になったため、やはり共演クロスプログラム無し。
SP3より、科捜研の研究員・宇佐見裕也役としてレギュラー出演をする。
第18話にて判明。第17話では名前も表記されなかった。