中山忍

日本の女優、元歌手、アイドル (1973-) ウィキペディアから

中山 忍(なかやま しのぶ、1973年昭和48年〉1月18日[1][2] - )は、日本女優[3]、元アイドル歌手[4]

概要 なかやま しのぶ 中山 忍, 本名 ...
なかやま しのぶ
中山 忍
本名 中山 忍
生年月日 (1973-01-18) 1973年1月18日(52歳)
出身地 東京都東久留米市
身長 165 cm
血液型 B型
職業 女優歌手
ジャンル 映画テレビドラマ舞台CM
活動期間 1988年 -
著名な家族 中山美穂(姉)
事務所 オフィスミューズ
公式サイト 中山忍オフィシャルサイト
主な作品
日本映画
ゴジラvsメカゴジラ
ガメラ 大怪獣空中決戦
千年の恋〜ひかる源氏物語〜
バルトの楽園
『TANKA 短歌』
テレビドラマ
万引きGメン・二階堂雪
刑事吉永誠一 涙の事件簿
美人三姉妹の推理旅行
大奥〜華の乱〜
はみだし刑事情熱系
受賞
日本アカデミー賞
ブルーリボン賞
  • 助演女優賞
  • 1996年『ガメラ 大怪獣空中決戦』
その他の賞
ヨコハマ映画祭
助演女優賞
1996年『ガメラ 大怪獣空中決戦』
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東京都東久留米市出身[4][注釈 1]亜細亜大学経済学部中退[5]。所属事務所はオフィスミューズ。実姉は女優の中山美穂[1]

略歴

スカウト~デビューまで

姉と弟に挟まれた3人姉弟の次女として生まれる。日出女子学園高校卒業[要出典]

すでにアイドルとして活躍していた、姉の美穂を家族と共に成田空港へ見送りに来ていた時に、美穂の事務所スタッフの目にとまり、スカウトをされる[6]吉田啓一郎監督から声を掛けられた[7][8])。「20歳までやってみて、芽が出なかったら辞めたらいい」との母の言葉に背中を押され、デビューを決めた。

アイドル時代

1988年、テレビドラマ『オトコだろッ!』で女優デビューし[6]、同年11月2日CBS・ソニーから『小さな決心』でアイドル歌手デビュー[4]。同期歌手デビューに島崎和歌子マルシア田村英里子深津絵里石原詢子千葉美加・河田純子・細川直美川越美和らがいた。ソロ活動のほか河田純子田山真美子との"楽天使"、さらにメンバーを増やした"七つ星"などの期間限定のアイドルユニットとしても活動したが、歌手活動は1990年いっぱいで休止する[6]

"楽天使"の天使の衣装を身に纏ったコスプレは当時としては画期的なコンセプトであり[9]、純白の天使の衣装を着ての全国キャンペーンは、1989年のアイドル・シーンで一番のハイライトであったともされる[10]。本人は歌に自信がなく歌手活動にあまり積極的ではなかったこともあり、本番で歌詞や振付けを忘れることが時々あったという[注釈 2]。CBS・ソニーでは河合その子のディレクターを務めた藤岡孝章が中山のディレクションを担当した[11]

女優としての活動

1991年からは女優業に専念。『ナースステーション』(TBS系)『ピットに賭ける恋』(フジテレビ系)『刑事貴族3』(日本テレビ系)などのテレビドラマに出演し、主に清楚で可憐な少女のイメージが固まっていく。1993年には『夜逃げ屋本舗2』で劇場映画初出演。1994年にはジェット・リーと共演した『フィスト・オブ・レジェンド』で香港映画にも出演したが、ここまでは華を添えるヒロインの域を出ていなかった[6]

1995年、金子修介監督『ガメラ 大怪獣空中決戦』では、アクティブな鳥類学者の役を演じて一躍脚光を浴び、それまでの清楚な少女のイメージから完全に脱却。第19回日本アカデミー賞優秀助演女優賞をはじめとして、各映画祭で助演女優賞を獲得した[6]。なかでもヨコハマ映画祭ブルーリボン賞では姉の中山美穂が『Love Letter』で主演女優賞を受賞しており、史上初の姉妹同時受賞となった。以降2時間ドラマを中心に[12]連続ドラマ、舞台、CMなどで活躍している[6]

2018年にデビュー30周年を迎えた。

50歳を迎えた2023年1月、「COTTON CLUB」(東京・丸の内)で歌手として30数年ぶりとなるライブを開催[8]

人物

要約
視点

「中山美穂の妹」と呼ばれて

デビュー当時は忍を取り上げた記事やインタビューに必ず「中山美穂の妹」とキャプションがつくことから「やはり姉の傘の下に守られているから仕事の依頼がくるのではないのか」と自らの仕事や在り方に悩んだこともあり、「妹と言われることも嫌だった」という[13]。デビューからしばらくは、そうした形容で注目されたため、内心「“中山忍”という個人はどこに行っちゃうんだろう」という不安を抱えていた[注釈 3]。とはいえ姉とは不仲にならず、天才肌な姉を羨ましく思っていた[注釈 4]

1991年、フジテレビの番組『ものまね珍坊』に出演した時、所属事務所から番組側に「姉の話題はNG」と通達が出ていたにもかかわらず、同番組出演者の清水アキラから姉・美穂のものまねを要求された(これは清水のアドリブで、番組の台本にも無かったことだったという)ことで、本人曰く「心が傷付き」泣きながら「もうバラエティーには出たくない」と訴えて、結局この一件がアイドルを辞める原因となった[13][14]。この件については、中山が2018年9月19日放送のフジテレビ系「梅沢富美男のズバッと聞きます!」に出演した際に清水から謝罪されている[13]。このようなことから“女優として経験を積み重ねていくしかない”と決意し、歌手活動も休止することになった。

上記以外にも仕事に関して色々と悩むこともあったが、デビューから15年ほど経った頃にようやく吹っ切れたとのこと[注釈 5]。2023年現在は「私の中で“推し活”はお姉ちゃんなんです」と評しており、美穂のコンサートをプライベートでよく観に行っているという[注釈 6]

2024年12月6日、美穂が54歳で急逝[15]。同月12日に営まれた家族葬で忍は喪主を務めた[16]

美穂の最後のテレビドラマ出演作となった『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(2025年1月期放送、フジテレビ)において、美穂が演じた役の設定を引き継ぐ役柄で忍が出演することになった[17]

その他

1993年に『ゴジラvsメカゴジラ』、1995年に『ガメラ 大怪獣空中決戦』に出演したことでゴジラ映画とガメラ映画の双方に出演した初の女優となった[8]NHKの科学番組などへの出演も多い。

2時間ドラマの助演回数は120回以上とすべての女優において歴代屈指の記録であり[18]、メディア研究者の大野茂は、「オモテの女王」の沢口靖子に対し、中山を2時間ドラマの「ウラの女王」と評している[19]

2時間ドラマに本気で向き合い、役者人生が変わったきっかけともなった渡瀬恒彦からは、兄・渡哲也と比べられるなど自分と似たような境遇があっただけに良く思いやられたことがあった[12]

2022年から「メイ」と名付けたポメラニアンを飼っている[8]

アイドル時代の同期である島崎和歌子とは、2023年現在も二人で食事に行くなど長年に渡って交流が続いている[8]

2023年頃にトークバラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に3回出演し、このうち2回「今週の踊る!ヒット賞」をもらった[8]

出演

テレビドラマ

1980年代

1988年

1990年代

1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
  • 新・御宿かわせみ(テレビ朝日系列)
  • 浅見光彦シリーズ10・隠岐伝説殺人事件(3月23日、TBS系列、月曜ドラマスペシャル) - 佐治貴恵 役
  • 石光真清の生涯(5月4日 - 7日、NHK)
  • 江戸川乱歩の十字路(9月19日、テレビ朝日系列、土曜ワイド劇場) - 相馬芳江 役
  • はみだし刑事情熱系(PART III)(10月7日 - 1999年3月24日、テレビ朝日系列) - 山口さくら
1999年
  • 彼女たちの時代(7月7日 - 9月22日、フジテレビ系列) - 浅井次子 役
  • はみだし刑事情熱系(PART IV)(10月6日 - 2000年3月29日、テレビ朝日系列) - 山口さくら 役

2000年代

2000年
2001年
  • 鞍馬天狗(2001年3月9日、フジテレビ系列、金曜エンタテイメント)
  • ビッグウイング「最終話(第10話)」(3月20日、TBS)
  • 泥棒家族・第2弾後編(4月18日、日本テレビ) - 南町署の女性警察官 役
  • 壁ぎわ税務官(1) (5月4日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント) - 比企益代 役
  • 監察医薮野善次郎9〜死体は知っている〜(5月21日、TBS、月曜ミステリー劇場)
  • 京都迷宮案内3「第18話 復讐を呼ぶスクープ! 悪女になった美人記者!!」(6月21日、テレビ朝日系列) - 河野美幸 役
  • 浅見光彦シリーズ12・三州吉良殺人事件(7月6日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント) - 鹿島里美 役
  • 身辺警護(8) (8月14日、日本テレビ系列、火曜サスペンス劇場) - 坂崎宏美 役
  • 茂七の事件簿 ふしぎ草紙 第1シリーズ「第7話 迷子のしるべ」(NHK) - おたえ 役
  • 高木検事室の事件簿「紫陽花は死の香り」(9月5日、テレビ東京系列、女と愛とミステリー) - 野村麻由美 役
  • 眼科医 小室瞳の推理カルテ1(9月15日、テレビ朝日系列、土曜ワイド劇場) - 氷川雪乃 役
  • ミステリー作家小春センセイの事件簿2(2001年10月19日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント)
  • ピッキングトリオの事件簿(11月2日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント) - 神谷麻里 役
  • 1億2千万人のボーイフレンド・出会い系サイト殺人事件(12月21日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント) - 篠原リエ 役
2002年
  • 警察医・花井吾朗の殺人カルテ・神戸〜江戸川殺人水路(2月17日、テレビ東京系列、女と愛とミステリー) - 中川静江 役
  • 蘇る陰陽師 誰も行かない墓殺人事件(3月25日、フジテレビ系) - 直子(若女将) 役
  • 弁護士 朝吹里矢子2・衝動殺人の謎(6月17日、TBS系列、月曜ミステリー劇場) - 春日三千代 役
  • 科捜研の女4「FILE.2 私は殺してない! 記憶を奪われた美女の謎」(8月1日、テレビ朝日系列) - 高須洋子 役
  • おばはん刑事!流石姫子7・横浜港涙の連続殺人(9月7日、テレビ朝日系列、土曜ワイド劇場) - 白島真奈美 役
  • 赤ひげ(12月28日、フジテレビ系) - ちぐさ 役
2003年
  • 信濃のコロンボ事件ファイル3・「信濃の国」殺人事件(2月5日、テレビ東京系列、女と愛とミステリー) - 馬渕洋子 役
  • 女将になります!(3月31日 - 、NHK総合テレビ) - 永山久美 役
  • 伊豆〜金沢・犀賀焼殺人事件(7月6日、テレビ東京系列、女と愛とミステリー) - 尾崎春名 役
  • 子連れ狼第2部 第1話(7月7日、テレビ朝日系列)
  • 共犯者(10月15日 - 12月17日、日本テレビ系列) - 塔山紗江 役
  • 新・京都祇園芸妓シリーズ 都おどり殺人事件(11月28日、フジテレビ系、金曜エンタテイメント) - 千代乃(芸妓) 役
  • 独身3!!(12月12・19日、テレビ朝日系列)
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年

2010年代

2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年

2020年代

2020年
2021年
  • 遺留捜査 第6シーズン 第1話(1月14日、テレビ朝日) - 奥田彩月 役
2022年
  • ダブル(2022年6月4日 - 8月6日、WOWOW) - 神野美波 役[25]
  • 記憶捜査3 第1話(2022年11月4日、テレビ東京) - 鳥谷ゆり子 役
2023年
2024年
2025年

2時間サスペンスドラマ シリーズ・レギュラー出演分

  • 万引きGメン・二階堂雪シリーズ(1〜17・20)(1998年 - 2008年・2011年、TBS系列、月曜ミステリー劇場) - 白石(旧姓・二階堂)千秋 役
  • 刑事吉永誠一 涙の事件簿シリーズ(1〜7・8・11・12)(2004年 - 2008年・2011年・2013年、テレビ東京系列、水曜ミステリー9) - 吉永照子 役
  • 美人三姉妹の推理旅行シリーズ(2004年 - 2007年、テレビ朝日系列、土曜ワイド劇場) - 園田里美 役

その他のテレビ番組

WEBドラマ

アニメ

ラジオ番組

映画

Vシネマ

舞台

  • 聖闘士星矢(1991年) - 城戸沙織 役 ※SMAP主演
  • まぼろし探偵(1994年)
  • 新・名古屋嫁入り物語(2000年)
  • 世界中がアイ・ラヴ・ユー(2000年)
  • 大奥(2007年) - 大奥総取締代理・初島 役(木村多江降板の代役)
  • 大奥(2010年) - 大奥総取締代理・初島 役
  • 梅と桜と木瓜の花(2016年)
  • レッドスネーク、カモン!(2019年) - 主演・猪狩千恵子 役

CM

音楽番組

音楽作品

※最高位はオリコン調べによる。

シングル

さらに見る 発売日, 規格 ...
発売日 規格 規格品番 タイトル 作詞 作曲 編曲 最高位
1988年11月2日 EP 07SH-3117 A 小さな決心[51] 森雪之丞 後藤次利 佐藤準 18位
8cmCD 10EH-3117 B 明日の恋人
1989年2月1日 EP 07SH-3158 A 涙、止まれ![52] 12位
8cmCD 10EH-3158 B 夢と風の季節
1989年5月1日 EP 07SH-3274 A 負けないで、勇気[53] 米光亮 18位
8cmCD 10EH-3274 B 夏のエトランゼ 及川眠子 網倉一也 佐藤準
1989年8月10日 EP 07SH-3318 A 夏に恋するAWATENBO 森雪之丞 後藤次利 米光亮 17位
8cmCD 11EH-3318 B 雨に濡れた制服
1989年11月1日 CSDL-3022 1 駈けてきた処女(おとめ)[54] 阿木燿子 井上陽水 佐藤準 24位
2 軽蔑 森雪之丞 後藤次利
1990年3月1日 CSDL-3067 1 光のオペラ 巻上公一 奥田民生 有賀啓雄 24位
2 ときめきを唇に 石川あゆ子 中崎英也 鷺巣詩郎
1990年7月1日 CSDL-3119 1 箱入り娘の嘆き YOU 戸田誠司 53位
2 告白インフォメーション 森若香織 有賀啓雄
1990年12月21日 CSDL-3214 1 ロマンティック 山崎羽咲 高浪慶太郎 小西康陽 61位
2 ふたりは出逢える 中山忍 木戸泰弘 清水信之
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楽天使」名義(河田純子田山真美子との期間限定ユニット)

  • 天使たちのシンフォニー (1989年12月17日、CSDL-3047)
    • c/w 天使たちのシンフォニー(インストゥルメンタル)

七つ星」名義(河田純子、田山真美子、Lip's宍戸留美との期間限定ユニット)

  • リボン結びのWAKU WAKU(1990年11月21日、CSDL-3193)
    • c/w 12月の特別な夜

アルバム

オリジナル・アルバム

  1. 決心(1989年6月1日)
  2. 虹のリトグラフ(1989年12月1日)
  3. 箱入り娘〜このままじゃいられないわ〜(1990年8月1日)

ベスト・アルバム

  1. 今日までそして明日から(1991年1月1日)
    「花は何処にあるの?」(作詞・作曲:村下孝蔵)収録
  2. アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 中山忍(2005年11月30日)

書籍

写真集

  • でかダンク 中山忍 16才・夏 女子高生通信(1989年7月30日、集英社、撮影:根本好伸)
  • SILKY(1990年11月、ワニブックス、撮影:野村誠一)ISBN 978-4-84702-162-6
  • blue tomato〈TYO tiny pictures〉(1991年1月、CBSソニー出版)ISBN 978-4-78970-624-7

脚注

参考文献

外部リンク

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