『3年B組金八先生』(さんねんビーぐみ きんぱちせんせい)は、1979年(昭和54年)から2011年(平成23年)までの32年間[1][注 1]にわたって、TBS系で断続的に制作・放送されたテレビドラマシリーズ。
1979年からTBSで放送されていた学園ドラマ『桜中学シリーズ』のメインとなる作品。東京都の区立桜中学校[注 2](第3シリーズとスペシャル7・8のみ区立松ヶ崎中学校。いずれも架空)を舞台に、中学校の教員である坂本金八が、学級担任をしている3年B組内に起こる様々な問題を体当たりで解決していく。そんな彼の姿に心を打たれた生徒たちが考えを改め、人間として成長していく様子を描く。
製作本数はスペシャルを含め185本。金八が定年となるのを理由に[注 3]、2011年3月27日放送のファイナルをもって物語の幕を閉じた。断続的ではあったが、放送期間32年という長期作品であり、『水戸黄門』や『渡る世間は鬼ばかり』とともに、TBSを代表するドラマ作品となった[注 4]。
番組終了直後の2011年夏には、赤坂サカスの「夏サカス2011〜笑顔の扉〜」イベントで3年B組の教室が再現され『金八』の歴史が展示された。
2019年7月に行われた「理想の教師が出てくるドラマ人気ランキング」では、金八先生が2位を獲得した[2]。
2020年10月から2021年3月までParaviで全シリーズの配信が行われた[3]。
2023年4月から10月まで、全8シリーズに12のスペシャル回を合わせた全185話が、TVerとTBS FREEで無料配信された(毎日1話ずつ更新)[4]。
(2024年10月からも全話配信がスタート)
ストーリーの主要部は1時間枠の連続ドラマとして放送され、第1シリーズから第8シリーズまでのレギュラー放送があった。このほか、連続ドラマの各シリーズ間に挿入される形で、単発のスペシャルドラマが12作品放送された。
各シリーズは週1回で放送され、期間は10月開始の翌年3月終了の原則2クール(半年)だが、第3シリーズのみ12月終了の1クール(3か月)となっている。シリーズ開始当初、民放のテレビドラマは2~4クールの放送が一般的であったが、テレビドラマの1クールが定着した1990年代以降[注 5]は異色の存在となっていった。
ドラマで扱われるテーマには時勢も反映され、教育現場においての時代に応じた課題が扱われることも多かった。
生徒とその家族・親戚については他クラス生徒も含めて「3年B組金八先生の生徒一覧」を参照のこと。坂本家と親族関係でない限りは基本的に名字で記載する。兄弟姉妹や保護者は基本的に記載しないが、複数作に渡り出演している者に限り記載する。
- キャスト横の()欄の出演した作品については
- 本編、スペシャル(SP)、特番、他作品の順に記載。
- 特番については、同は金八25周年同窓会、直はファイナル直前スペシャル、Fはファイナルへの出演。
- 他作品への出演については、新は新八、仙は仙八、貫は貫八への出演とする。
- 基本的に結婚前の旧姓で記載する。
坂本家
- 坂本 金八
- 演 - 武田鉄矢
- 本作の主人公で、国語科担当。初期のシリーズは長髪。SP1以降は髪が短くなった。
- 福岡県福岡市出身。1950年(昭和25年)8月8日生まれ[ep 1][注 6]。福岡教育大学教育学部を卒業し、東京都の教員採用試験を受け、中学校の国語教員となる[注 7]。学生時代は柔道をしていたが、柔道部の顧問ではない。第4シリーズではスポチャン同好会の顧問を務めたが、第7シリーズでは遠藤と小田切がスポチャン部の顧問を務めている。
- 大森とは赴任初日に痴漢の誤認逮捕で知り合い、当初は大森に「こんな奴見たことない」と言われたが、君塚が「今日赴任してきたばかり」と仲裁に入る。以後友人として毎朝口論するのがお約束となっている。
- 坂本龍馬を尊敬している。喫煙者。運転免許は持たず、遠出するときはほとんど自転車で移動しており、必要であれば同僚や教え子に同乗している。
- 第7・8シリーズでは、中学時代の好きだった女子のことを生徒に話している[注 8]。
- 基本的には「金八先生」又は「坂本先生」と呼ばれている。砕けた呼び方(愛称)は「きんぱっつぁん」だが、1・2期生と服部しか使用してない。左右田は英語読の「ゴールドエイト」、柴崎だけが「ハッチ」と呼んでいた。旧友からは「金ちゃん」と呼ばれていた[ep 2]。第7シリーズで桜中学に復帰した当初、自己紹介で黒板に名前を書いた際、中村に「かねはち」と読み間違えられた[ep 3]。
- 第1、2シリーズでは、福岡出身であることもあり博多弁で喋るシーンも散見されたが、第3シリーズ以降は露骨に博多弁を喋るシーンはほぼ登場しなくなっている。好きなタイプはかたせ梨乃。得意料理は焼きそば[注 9]、好物はプリン[注 10]。
- 衣装はツイード生地のジャケットにベージュのパンツ、茶色のベスト(着用しないときもあり)、臙脂色のネクタイと、シリーズでは一貫してこのファッションで通した。この衣装は『ダーティハリー』でクリント・イーストウッドが演じたハリー・キャラハン刑事のものと類似しており、それを意識したのではないかとの意見もある[5]。
- 道徳に反する行動や成すべきことから目を背けることを嫌い、第7シリーズではソーラン節を蔑ろにした生徒たちを謝るように促したり、覚醒剤を使用して錯乱状態になった3Bの丸山に詩を聞かせたり、第8シリーズでは引きこもっていた3Bの里中に立ち直るきっかけを与えている。
- エアポケットが苦手で、「ジュラルミンのでっかい奴が空を飛ぶのが未だに理解できない」という理由で飛行機嫌い。第2シーズンで福岡の若杉病院を訪れた際は新幹線で行き、帰りは最終の東京行新幹線に乗りそびれ、まだ時間的に飛行機であれば当日の帰京が可能なため看護師が予約をしようとしたのを断り、あえて寝台特急と新幹線を乗り継ぐ方法で帰京、月曜朝の出勤時間に遅刻して戻ったほど。
- 劇中では、桜中学と松ヶ崎中学を舞台としており、ほぼ毎年3年B組を担任している[注 11]。また、世田谷一中では生徒会の顧問を務めた他、第5シリーズでは生活指導主任を担当した[注 12]。
- 桜中学赴任当初は片道1時間以上かかる狛江駅近隣のアパートで一人暮らしをしていたが、吉村の失踪事件[ep 4]を機に、君塚から下宿先として池内商店を紹介され[ep 5]、以降はこの池内家で生活[注 13]。第2シリーズでは生徒から「天路と田沢のどっちがタイプ?」と聞かれている。その後、天路と結婚し[注 14]、2人の子供を授かる。のちに妻に先立たれ[注 15]、子供達と3人で暮らすようになるが、再婚はしていない。ファイナルでは子供が全員独立したため、再び一人暮らしになっている。子供である乙女・幸作は共に桜中学の出身である。また、息子の幸作は第5シリーズの3年B組と同級生であり、年度途中から父親が担任になるまでは3年B組に在籍していた為、幸作自身の人柄と3年B組一同が父親に世話になったのが重なり卒業後は金八3Bの一員となっている。
- 両親については、第2シリーズ1話で福岡の若杉病院に向かう為に博多駅に着いた際に母親に電話していたり、初期のシリーズでは空に向かって博多の母親にお祈りするシーンがあったものの、第5シリーズの段階では両親は共に死去していると言及している[注 16]。
- 父兄からのお中元やお歳暮は受取拒否をしており全て返却しており、九十九に返送させていた。狛江から池内家への引越の際に生徒の父が代金の受け取りを拒否しようとした際も断固として譲らず支払っている。
- 結婚後は池内家からアパートに引っ越し、妻の死後は団地に移り、第5シリーズでは教え子に紹介してもらった荒川土手近くの中古の一軒家を購入している。
- 第2シリーズで我が子の成績を過小評価されていると思い込んだ保護者が学校を訪れ成績資料を開示するよう求めてきた際、どの教員も拒否したのに対し、金八が以前参加した「教研」で類似の実践発表があったことを話し、成績の開示を勧めている場面がある[ep 6]。
- 第3シリーズまでは職員室や放課後の教室、または家庭訪問先の生徒宅でも煙草を吸うなどしていたが、金八が喫煙するシーンは第5シリーズ21話で職員室で喫煙するシーンを最後に描かれておらず、第6シリーズでは序盤では坂本家の自室に灰皿と煙草の吸殻が映されていたものの、中盤以降は悪性リンパ腫の闘病で我慢している幸作の為に自分も我慢しなければと禁煙していた。第7シリーズ以降も喫煙者ではあるが喫煙シーンは描かれておらず、坂本家の茶の間からも灰皿は撤去された。
- 第5シリーズでは大西の誠意を侮辱したばかりか負傷させたことについて「人の心を踏みにじった者は殴る」という公約のもと数名の生徒に平手打ちを見舞ったが、市村と山田は「叩かれて嬉しかった、初めて真剣に叱ってくれた」と感謝している他、戸田は初めて褒めてくれた先生だと言っている。過去は吉村、加藤、松浦の3人だけと語っているが、第2シリーズでは佐々木、スペシャルでは岩沼、山本のことも殴っている(その後の第6シリーズでは成迫も殴っている)。また、第5シリーズで兼末らを殴った後、桜田友子に殴られ、辞表を提出しようとしていることを彼女に看破された。前述の件以外にも、辞表を提出するシーンが2回あり、いずれも同僚や生徒の訴えにより、辞表は受理されていない(第7シリーズでも覚醒剤に手を染め逮捕された丸山の件で辞表を提出したが、上記と同じ理由で受理はされず最後は金八自ら撤回した)。
- 生徒を色眼鏡で見ることはなく、ファイナルの景浦のような生徒でも信用し、「香坂死ね」と書いた生徒を字を見れば特定出来ると景浦ではないと看破し、香坂に景浦への謝罪が先とクレームを入れたり、給食残飯をカバンに詰めた事も看破している。景浦が香坂を殴った事については真相を知った後に素行の悪さを理由に未だに景浦を受け入れようとしなかった宮崎と柴崎に、「景浦が助けて庇ってくれた」と諭している。
- SP9では、おやじ狩りに遭い、救急搬送される。その時、大森は本官の友人と語っている。中高生の頃、不良をやっていた経験があり、長ラン着た星野清と一緒に街を徘徊し楓中の不良生徒を叩きのめした他、ディスコでは伊東と一緒に踊る、荒谷二中に生徒と殴り込みに行く、深川の野宿を小田切が連れ戻そうとするものの「君も将来担任になるかもしれない。深川にとっては大冒険」と諭して、大森、道政利行と付き合う、一緒にインターネットカフェに寝泊まりする、松ヶ崎中時代は3人で一緒に女装して記念撮影するなど、生徒ととことん付き合ったり、ヤクザに絡まれた生徒を命懸けで助けたりなど、男気がある性格である。また、第6シリーズでは今井家が火事になった際、小鳥を命懸けで救出した。後年、星野は「あの時の出来事は宝物。あの時のきんぱっつぁん強かったなぁ」と言っている他、同級生に「金八先生は強いから絶対に逆らうな」と忠告し、景浦にも諭している。
- 第1 - 第3シリーズでは、金八が武田鉄矢のもとに出向いて武田(一人二役)と対面するシーンが設けられていた。
- 金八がシリーズ内で卒業させた生徒は240名(池内一郎や佐藤良美、山本マドカの弟など、単発SPの生徒は含まない)[6]。SP7『第3シリーズ卒業スペシャル』以外の単発スペシャルで唯一卒業までを描いたFの生徒25名を含めると265名の生徒が卒業している。金八の定年を描いたファイナル『最後の贈る言葉』では、桜中学の卒業生が金八の卒業式を企画し、松ヶ崎中学が舞台となった3期生以外の各シリーズで生徒役を演じた150名と、金八の最後の生徒となったFの生徒25名の合わせて175名が出席したが、引退・逮捕・死去、あるいはスケジュールの都合等の事情で240名全員は揃っていない。金八の卒業式では、広島と佐藤が司会を担当し、伊丸岡が『仰げば尊し』をピアノ伴奏した。
- 国井から定年後のことを聞かれた時、服部からは「フリースクール」、池内からは「心の相談窓口、命の電話」、左右田からは「地域教育協議会」への勧誘もされるぐらい人望もあるが、池内に「心の相談窓口、命の電話」への誘いを忘れてとぼけることもあった。
- カワイイ子が好きで、特に各回のマドンナ役がお気に入りで、1では東條、2は迫田と赤上、4では蓑田、5は安井、6では赤嶺、7は稲葉、8は忽那がお気に入りで、同窓会で大川明子が「カワイイ子とブス系に露骨な差別があって、迫田と赤上には優しくて、自分と立見の様なブス系には厳しくて叱られまくった」と語り、金八は「麦踏みと同じ」と言い、「上戸彩は特に可愛かった」と言うが、上戸本人は「佐藤めぐみが一番のお気に入りで、山田が赤嶺に抱きつくシーンを演技指導と称して金八が抱きついて、いい匂いがする」と語っている。最も嫌いな生徒は濱田岳だった。
- 同窓会で、岩沼を「裏切り者」と言った他、入浴シーンで岩沼が胸の谷間を作ったため木村が「反応した」と語っている。印象に残ったシーンは、3で山田の父(前田吟)が死去した時に鶴田がお経を上げた時だと言う。
- 金八の職歴
- 1973年4月 - 1979年9月 東京都世田谷区立世田谷第一中学校 教諭[注 17]
- 1979年10月 - 1988年3月 東京都足立区立桜中学校 教諭
- 1988年4月 - 不明 東京都足立区立松ケ崎中学校→マツガエ中学 教諭
- 1995年4月 - 1995年10月 文部省教材研究課
- 1995年10月 - 2002年3月 東京都足立区立桜中学校 教諭
- 2002年4月 - 2004年3月 東京都足立区教育委員会事務局改革推進課 指導主事
- 2004年4月 - 2011年3月 東京都足立区立桜中学校 教諭
- 天路 里美→坂本里美
- 演 - 倍賞美津子(1 - 4、SP1 - 9、新、4以降は遺影・声のみ)
- 金八の妻で、養護教諭。豪放磊落な性格で、独身時代から苗字をもじって「アマゾネス」[注 18]と呼ばれ、生徒から恐れられるほど男勝りだった。
- その反面、人一倍涙もろく、金八赴任以前の卒業式で感極まって号泣、その事が原因で式の進行を妨げてしまい翌年以降は卒業式には臨席せず、職員室や保健室で待機していた。
- 第1シリーズでは、「愛の授業」の必要性を訴える金八に賛同し、自らも女生徒に対する授業を行った。
- 第2シリーズとSP1の間に金八と結婚し、楓中学校へ転任。SP1の時には乙女を、SP2のときには幸作を身ごもっていた。SP8と第4シリーズ第1回の間に乳癌[ep 7]のため病死する。結婚、死去ともに設定のみでストーリー中は描かれていないが、第7シリーズ『命とは何だろう…?金八先生、涙の授業』で里美を看取った様子を金八が涙ながらに生徒に話すシーンがある。死後も金八の夢枕に立ったり、一時的に霊能力を得た川上に金八への伝言を頼んだりするが、倍賞は出演していない[注 19]。
- 坂本 乙女
- 演 - 大路明日香(SP2・3)→江口美穂(3、SP4 - 8)→星野真里(4以降、4では星野真理、SP9以降改名)
- 金八の長女。東京都足立区出身で、1982年生まれ。桜中学校→東京都立晴海総合高等学校(SP9の終盤の入学式では東京総合高等学校と表記されていた)→千葉大学教育学部を卒業し、樫の木養護学校教諭になる。幼少期から明るくしっかり者。かなり気が強いが、外面は良い。
- 4期生の伊丸岡とは公私で交友があり、高校入学時も「待ってた」と言われている。そのほか、杉山・坂田・遠藤に一目惚れされており、この3人が乙女のことで喧嘩したこともある[注 20]。その他、4期生男子からも「猿が白雪姫を産んだ」とか「本当に金八先生の娘?」などといわれ、カワイイともてはやされていた。
- 中1の段階では母親を担当した看護婦を見ていて看護師を目指していたが、高2では養護教諭に変わっており、最終的に母親と同じ道を歩む事になる。大学1年で教育学部に入った第6シリーズでは自身の大学生活のことを樫木・桜木・佐藤け・広島ら先輩と中里に話す。
- 赤ん坊の頃、腸重積を患い病院に運ばれたことがあり、Rh-AB型という稀少な血液型のために輸血が困難になり、危篤状態になるが同じ血液型で2期生の岩沼からの輸血で一命を取り留めた[ep 8]ので幸作の命名に岩沼から1字取った。ファイナルでは青沼のプランの元、湯山と結婚・挙式したが、金八は「杉山にやっとけば良かった」発言している。
- 第4シリーズでは1年A組に在籍、入学から半年後に金八が桜中学に復帰して3年B組担任に就任している。SP9では3年B組に在籍しているが、この時金八は2年B組の担任であり、幸作のように後に父親が担任になるクラスに在籍していたわけではない為、幸作とは違い金八3Bの一員ではない。
- 第5シリーズで宇多田ヒカルのファンであることが語られている。SP9では、4期生が作ったタコヤキお守りを合格祈願お守りとして4期生から送られているが、杉山と坂田のは縁起が悪いからと金八が受取拒否している。
- 名前は坂本乙女から。
- 坂本 幸作
- 演 - 江口雄大(3、SP4 - 8)→佐野泰臣(4以降)
- 金八の長男。東京都足立区出身で、1984年生まれ。桜中学校→東京都立青嵐高等学校→埼玉大学教育学部を卒業。第5シリーズでは当初3年B組に在籍していたが、当時の担任・中野の入院に伴い、父の担任就任で3年C組に組替えされる[注 21]。3B生徒による中野への集団暴行時は途中から教室に戻ってきて兼末達を止めようとした。中野の事は不快に思っていた。兼末や安井とは幼馴染。第5シリーズでは父の担任就任まで3年B組に在籍していたため3B生徒たちとは親しく、6期生からも慕われていた[注 22]小野寺のような発達性障害を持っている者や不登校児の面倒見が良い。第6シリーズでは悪性リンパ腫を発症し、一時は自暴自棄になり、生死の境を彷徨ったが克服する。この時倉田正子(伊藤麻里也)と親しくなるが、その後の動向は不明。長期入院で留年と大学不合格で一浪しているので兼末らとは2年離れていることになる。第7シリーズでは大学受験に失敗し浪人していたが、その後埼玉大学教育学部に合格。第8シリーズ第7回から第11回まで教育実習生として教育実習を受けていた[注 23]。英語が苦手な茅ヶ崎がキング牧師の演説を正確にスラスラと読めた事に驚愕し、茅ヶ崎の為に英語の時間にキング牧師に関する社会の授業をやってしまっている。この事は矢沢と遠藤から叱責を受けたが、本田と乾は「やりますね、金八のDNAを受け継いでいる」と感心している。第7シリーズまでは安井に惚れていたが、第8シリーズでは同じ大学の沖縄県出身の1学年上の女性と交際している。当初は結婚を前提に交際しており、彼女の地元で暮らすために沖縄の教員採用試験を受けようとしていたが破局し、東京都の教員採用試験を受けようと考えた。結局は群馬県の中学校教員となった(ファイナルで翌年度に3年B組の担任に就任することが内定していた)。なお、演じている佐野自身も教員免許(国語科)を取得している。3年B組の一員として扱われており、謝恩会や同窓会にも出席しているが、兼末から「あれ?3年C組北先生でしょ?」とつっこまれる他、小野寺から「3Bの宴会部長」と言われている。坂本家内では調理することが多い。
- 名前の由来は、乙女の命を救った岩沼幸一郎から一文字をとったもの。「幸せを作る人」という意味で名付けられている。
- 書籍上では4期生の佐藤賢治と友人関係。
- 湯山 朋弘
- 演 - 蟹江一平 (8、F)
- 樫の木養護学校教師で乙女の先輩で交際相手。バツイチ子持ちで、娘との約束を果たすために乙女との結婚を拒んでいたが、金八の後押しもありファイナルで結婚した。金八は乙女を杉山の嫁にやっとけば良かったと言っている。
地域
- 大森 巡査
- 演 - 鈴木正幸
- 金八同様、スペシャル・特番・姉妹作も含めた全作に出演。千住東警察署北千住派出所勤務[注 24]の巡査で、津軽弁で口うるさくおせっかいで金八に絡む。SP2では血液型がB型であることが明らかになる。深川の件では彼を職質した足立警察署管内の警官から庇っている他、成迫の件では金八に直接連絡を入れている。金八と知り合ったキッカケは痴漢の誤認逮捕で、君塚の介入で無罪放免になった。以後、毎朝荒川土手で金八と口論をくりひろげる「ケンカ友達」であるが、「喧嘩する程仲が良い」という証拠で、SP9では金八のことを上司に「友人」と公言している他、国井に「朝っぱらからみっともない」と言われた際も、「これは気合入れる為の僕と金八君との朝の挨拶」だと返している。正義感が強く根は悪くないが単純で、すぐ地域の人々の問題に首を突っ込む。第4シリーズでは生い立ちと警官になった理由が語られ[注 25]、これに感化された北郷が警察官を目指すきっかけとなった[ep 9]。出世は望んでおらず、地域勤務であることを誇りに思っている。
- 普段は拳銃を発砲しないが、SP9で金八がオヤジ狩りに遭った際、金八に暴行を加えた少年に対し威嚇発砲をし、そのせいで危うく謹慎処分となりかけた[ep 10]。
- 金八帰郷時の土産は干物。
- 自転車「ホワイトアロー号」を愛用。ただ、愛用している自転車にも拘わらず、なかなか上手く乗りこなすことができない。不審者を発見した時など大事なシーンに限って、運転を誤りよく転倒する。また、金八らを追いかけようとした直後に三輪車に乗った幼児と衝突し、その幼児を泣かせてしまったこともある。第5シリーズでは、兼末雄一郎を追いかけている最中に、道政の運転する車にはねられる。
- ファイナルでは、定年する金八と時を同じくして、自身も定年となり、交番相談員として今後も地域のために活躍することが語られた。SP3では安恵の義母が起こした交通事故では横暴な態度を取っていた。池内シカには「バカお巡り」、星野には変な奴、SP10では室岡の隣人からヘボ巡査と言われている。
- 巡の名は、本来作中では設定されておらず、第5シリーズ当時公式ウェブサイトのインタビューで鈴木本人が答えたものである[7]。
- 道政 利行
- 演 - 山木正義(4以降全て)
- かつての金八の受け持ち生徒である大川明子の夫でスーパーマーケット「スーパーさくら」の経営者。第4シリーズから登場。入院時に世話になった明子に惚れて結婚した。明子と共に桜中学の生徒によく声をかけており、桜中学の行事開催時に差し入れする事も多い。坂本家とは親密な交流があり、スーパーの常連でもある。書籍上では桜中学のOBとなっているが、過去作には未登場。
- 道政 太郎
- 演 - 田中雄士(5 - 7、SP9)
- 道政夫妻の長男。第5シリーズでは礼儀正しい幼稚園児。第7シリーズでは小学生に成長し、3話でマリファナで気絶している小野と長坂を発見し、失禁してる小野を「うわぁ寝小便してるぅ」、嘔吐してる長坂を「うわぁ汚ねえ!」と発言しており幼年期とは逆に言葉遣いはやや悪い。第8シリーズでは名前のみ登場。
- 池内 シカ
- 演 - 都家かつ江(1、SP1、遺影)、千石規子(2)、大路三千緒(SP2)
- 池内友子の母で雑貨店を経営していた。愛称は「おシカばあさん」。吉村を徹夜で捜索していた金八がたばこを買いに立ち寄った際が金八との初対面だったが、目を真っ赤にした金八を徹夜麻雀明けと勘違いして説教している。第1シリーズでは妊娠が発覚した浅井雪乃の強い信念に感銘し、娘と君塚と共に教育委員会と福祉事務所を説得、実家から見放された浅井を自宅に引き取り出産まで面倒を見た[ep 11]。SP3では故人。第2シリーズでは通学途中に公園で倒れた高橋を助け、大森に救急車を呼ばせておきながら、大森を「バカお巡り」呼ばわりしている。第3シリーズ3話で三浦の飲酒事件が起きた際、金八は山津と杉山に、彼女は必ず年齢を聞いてから酒を売っていたことを話している。基本的には面倒見のいい世話好きで、君塚によれば金八が下宿する前も数名の桜中学の教師を下宿させていたという。
- 安井
- 演 - 柴俊夫(5 - 7、F)
- 安井病院→安井総合病院長。娘のちはるもファイナルでは当病院の看護師となっている。兼末麻美の兄とは高校の同級生であり、兼末家とは家族ぐるみの付き合いをしている。健次郎達のことも幼い頃から知っており、兼末家の家庭事情を知る数少ない人物でもある。第6シリーズでは、悪性リンパ腫を発症した幸作の事で金八の相談に乗ったりもした他、第7シリーズでは病院を移転させて総合病院に昇格させた他、丸山の覚醒剤事件の発生時には、丸山の体内から覚醒剤を抜く治療を引き受けた他、保護者やPTA、地域住民達に未成年者の薬物汚染の現状についての説明を行い、ファイナルでは狭心症となった金八の検査を行う。安井病院はSP10以降も、坂本家と桜中学の生徒や教職員の掛かりつけ医院として登場しており、SP10では空き巣の疑いを掛けられて逃走中に負傷した入船が、第6シリーズでは悪性リンパ腫で入院した幸作の他に、自殺未遂した木村の父親と虐待を受けていた信太の継母の娘が入院した他、自宅出産の打ち合わせと経過観察で乾(小椋)英子と、性同一性障害のカウンセリングで鶴本が通院しており、第7シリーズでは小林(渡辺)が出産で、千田が狭心症で、小塚が自殺未遂で、小野と長坂がマリファナ中毒で入院した他、丸山も前述の覚醒剤事件の発生前に河合と下部から暴行を受けて負傷した際、当病院に搬送されて治療を受けており、性同一性障害のカウンセリングを受けた鶴本も、当病院で男性ホルモン投与が始まる直前であり、第8シリーズでは江藤がエコノミークラス症候群で、北山の父がアルコール依存性で、ファイナルでは金八が狭心症で、加藤が盲腸炎で入院した他、院内学級も設置されており、第6シリーズでは三宅が院内学級の講師として勤務しており、金八は木村達からいじめを受けて不登校になった江藤を、院内学級に通わせる形で預けていた。
- 兼末雄一郎
- 演 - 須藤公一(5・6、SP10)
- 兼末健次郎の兄。年齢は第5シリーズの時点で21歳。開栄高校から東京大学に一発で合格できる程の秀才であるが、元々人付き合いが苦手だったこともあり、入学後に人間関係に悩み始める。アメリカ留学を勧める母とそれに反対する姉の板挟みに耐えかね、部屋にひきこもり、家庭内暴力を振るうようになる。その後は深夜になると度々家を抜け出して町を徘徊しており、大森からは「怪物」と呼ばれて追われていた。金八、道政家も夜道で遭遇しているが、当初は正体に気付かなかった。また2年以上も自室に閉じこもって偏った食生活をしていたため、過食症になっていたほか、嘘発覚後に病院を抜け出して満腹亭に通っていた。周囲にはアメリカに留学したことになっていたが、大森から逃げる際に彼と共に道政の車にはねられたことで嘘がばれてしまう。それからは家を出て一人暮らしを始めようとするも、息子を手放したくない一心で心中を仄めかし包丁を持ち出した母と揉みあいになり、止めに入った健次郎が麻美を刺してしまう結果となってしまう。その後家族と和解し、新聞配達のアルバイトをしながら、フリースクール「風」を手伝うことになる。引きこもっていた頃は暴力的な性格だったが、根は弟思いの優しい性格であり、健次郎が麻美を刺して逃亡中雄一郎を発見した際には健次郎を殴って失神させ、その間に自ら罪を被ろうとしたり、友人との確執で悩む健次郎を励ましたりした他、「風」の子供達からも慕われていた。SP10と第6シリーズでもボランティアで「風」の手伝いを続けており、東大にも復学していた。成迫が悪質な出版社を相手に名誉毀損の訴訟を起こす際に、自身の体験を成迫に話し、服部達と共に彼を応援することを申し出た。
- 麻美の話によれば、開栄と都立青嵐の両方合格したという。
- 宇部・河野
- 演 - 中牟田俊男・千葉和臣(1・2)
- 博多駅に見送りに来た福岡在住の金八の旧友で、彼を「金ちゃん」と呼ぶ[ep 2]。第1シリーズでは海援隊の他、卒業式のギタリストなど、端役で度々出演し、舞台版にも出演している[ep 12]。
桜中学校教員
劇中では地域住民との交流を活発に行っている様子が度々見られ、第5~7シリーズでは空き教室にデイサービスセンターが開設している。その一方で宮沢と浅井、加藤と松浦の番長コンビ、兼末、丸山が起こした騒動や事件が原因で、第7シリーズで学校選択制が導入されて以降は生徒数が減少傾向にあり、実際に丸山の覚醒剤事件の直後に入学した第8シリーズの学年からは、それまで第1シリーズ&第2シリーズでは各学年4クラス、第4~7シリーズでは各学年3クラスで、各クラスの生徒人数も第1~7シリーズまで30名前後いたが、各学年2クラス、各クラス25名前後にまで生徒人数が大幅に減少し、ファイナルで3年生となる第8シリーズの翌年度の入学者数は、46名(前年中の希望アンケートの時点では32名)であったが、ファイナルの年度には各学年2クラスだが、3年生は各クラス25名前後、1年生と2年生は各クラス30名前後にまで回復した。ファイナルでも父兄の間では「伝統的に問題児の多い学校」という認識が広まっており、さらに上記の騒動や事件は、全て金八の担任生徒が起こしたものだということが、ファイナルで金八が景浦を再度桜中学に受け入れる問題で父兄からは疑問視されていた。他にも金八が松ヶ崎中学に在籍中だった1993年の卒業式前に、当時の3年生が都内で集団万引き騒ぎを起こした為、各高校から桜中学に合格取り消し通知が殺到していたことを、第4シリーズ17話で国井が話している。
金八と乾は喫煙者だが、第6シリーズ以降は健康増進法が制定され、校内禁煙化の煽りで桜中学も全面禁煙となり[8]、同シリーズ第22回にて千田が教育長室で喫煙したシーンを最後に、喫煙シーンがなくなった。また、金八は前述の通り第5シリーズ21話で職員室で喫煙しているシーンを最後に喫煙シーンは描かれておらず、乾も第5シリーズ以降は喫煙シーンは描かれていない。
- 乾 友彦[注 26]
- 演 - 森田順平[9](3・SP7・8を除く全作品、同直F、貫)
- 金八の盟友で一番の理解者。数学科担当。年齢は第7シリーズの時点で50歳。普段は車で通勤しており、同僚や生徒の送り迎えをすることもしばしばあるが、SP5では廊下で転び捻挫した為、杖を突きながら電車で通勤していた。
- SP4では2年D組担任、第4シリーズでは担任を外れて学年主任、第5シリーズから第7シリーズまで3年A組担任(第5シリーズは学年主任兼任)で、第8シリーズでは担任を外れ再び学年主任を担当するが[注 27]、後半では週刊誌問題によって3年B組担任を外された金八に代わり、3年B組担任となる。松ヶ崎中学が舞台になった第3シリーズ以外には全作出演しており、全編を通じて金八の次に登場回数が多い。何度か桜中学を離れている金八に対し、彼は第1シリーズから一貫して桜中学に在籍している[注 28]。基本的にクールな性格だが、その生真面目さが災いしてトラブルに発展することも多く、九十九らに殴られる[ep 13][ep 14][注 29]、中井の命令により山本に高級靴を雨天の校庭に放り出されるなどトラブルも絶えなかった他、授業放棄もしたが、これについては左右田と国井と君塚から叱責された。また、加藤の学力を測る為の特別授業を「加藤が嫌いだから」と言う理由で放棄しており、これも君塚から「差別はいけません」と叱責され、田沢が「中学生の基礎位なら」と言って行おうとしたが数学担当であった君塚が担当した。
- 初期シリーズで、趣味は帆船モデル製作と音楽鑑賞となっているが、第4シリーズ以降では趣味については描かれていない。第4シリーズ以降の数学の授業は2人体制でじっくりコースと頑張りコースに分かれている[注 30]。
- あだ名は「カンカン」。理由は乾が「カン」とも読める他、短気で怒りっぽく、上野動物園のパンダカンカンがランランにふられて情緒不安定だった事に似ていたことから付けられた。第2シリーズで金八は「愛嬌があっていいニックネーム」と言っているが、自身は「パンダじゃあるまいし不愉快」と怒っていた[ep 15]。しかし、第4シリーズでは田沢に電話越で自ら「乾です。数学のカンカンです」と言い[ep 16]、第6シリーズでは「結構気に入っている」と千田に対して語ってもいる。しかし、第7シリーズ以降は、あだ名で呼ばれてはいない。逆に第8シリーズでは生徒をあだ名で呼ぶようになった。
- 初期はことあるごとに金八と対立し、生徒を低能やサル呼ばわりし、数学の成績が悪い10名を「ピーマン10」と晒したり[ep 13]、わざと落とし穴的問題を試験に出題したり[ep 14]、残業を嫌って早々に帰宅するなど、傲慢な言動が目立つ他、九十九に「損得感情で授業してる」と批判をうけ殴られる、金八に教師になった理由を「安定株だから」などと答えていたが、第8シリーズでは川瀬が教師になりたいという発言で補習を行う。
- SP4・5は体罰教師の河田に賛同していたが、星野は「今はカンカンの方が物分かりが良い」と言っており、SP6の川野の妊娠問題や宮沢の結婚式をきっかけに金八の一番の理解者となった。第5シリーズから性格が丸くなり、SP10では金八と共に生涯ヒラとして過ごす決意をする。また、「ツッパリ山田麗子や腐ったミカンの加藤優と松浦悟らとやり合ってた頃が懐かしい」と発言したり[ep 17]、授業にギャンブル要素を取り入れたりもしている[注 31][注 32]。成迫政之も知っており「立派な教師」と評価している。第7シリーズの丸山の覚醒剤問題では、服部の所に相談に行ったりしながら、辞表を提出する金八を必死に説得した[ep 18]。SP10終了後、小椋と結婚し、自宅で長男・英彦を出産したあとの3年B組の授業では生徒から祝福され感動している姿があった[ep 19]。第8シリーズでは新しく娘・メグミがおり[ep 20]、現在は3人の子[注 33]を持つ父でもある。娘が2人いるため乙女のことが他人事ではなくなり、第8シリーズでは居酒屋で湯山のことを相談する金八に対し、「乙女は湯山に騙されている」などと必要以上に感情的になったこともあった。
- 国語力低下について嘆いており[注 34]、第5シリーズの「朝の読書」には賛成していた。
- 2では青木が泥酔したと聞いた田沢が「スナックZ」に行こうとすると、「あの店はどう言う店か知ってるの」と言った時には、「じゃあ一緒に行ってください」と言われてしまったので渋々同行している。田沢は加藤を、伊藤が椎野を送って行ったため、嫌々松浦を送って行く羽目になっている。
- 国井 美代子
- 演 - 茅島成美(3・8・SP7・8を除く全作品、同F、仙)
- 第4シリーズまでは理科を担当し、SP9より教頭に就任した。第1シリーズは3年D組、第2シリーズは3年C組を担任、初期のシリーズでは、生真面目すぎる性格とヒステリックな言動で、乾と同様に生徒とのトラブルも多かった。第2シリーズの5年前、3年A組の担任だった際、冬休み明けに金髪の生徒を叱り付けすぎ、暴走族に乗り込まれるという事件に巻き込まれた為、不良生徒に対し極端な拒否反応を見せるようになった[注 35]。一方で、山本に内職を注意している最中、加藤に「漫画読んでたわけじゃなく学校の本を読んでいたんだから、あんましケツの穴の小さいこといいなさんな、オバハン」と言われた時だけは、何も言い返せずに職員室に引っ込んでいる[ep 15]。また、第2シリーズでは、金八と国井が前年だった第1シリーズに続いて2年連続3年生を担任しているにも関わらず、服部(第1シリーズは3年A組の担任だったが、第2シリーズは2年A組の担任)に金八だけが2年連続3年生を担任しているのを慰労されて、自分は慰労されないのを僻んでいた(服部は意地悪ではなく国井まで頭が回らなかっただけだが、野村も国井も2年連続だと突っ込んでいる)。
- 病気療養中のSP4では辞表を提出した金八に辞表撤回を訴え、「金八辞表撤回嘆願書」にサインをした。この事件からSP6にかけて徐々に金八の理解者となっていった。
- 第4シリーズでは、3年A組の担任とともに主幹教諭兼務となったため、立場上石川に同調して金八を批判することも多かったが、以前よりは容姿も含めて多少丸くなり、長い付き合いの金八の手腕を高く買っていて信頼を寄せている。岩崎が卒業生全員を覚えている事を感心するが、「卒業生全員は覚えてないけど、加藤は特別な生徒だから覚えている」と言っている[ep 21]。
- 教頭就任後の第5シリーズでは、中野から金八への3年B組担任交代を国井の判断で決めて和田に了承させた。また、デイケアセンターの併設は国井が良い学校の校長を狙っている為の点数稼ぎの為に併設したと一部保護者から非難されている事を聞いた際には激怒している。千田時代は、校長と教職員との対立の板挟みに遭い悩む姿が多かった。定年間近になっても校長昇進の夢が諦めきれなかったが、ついに叶わなかった[注 36]。また桜中学への愛校心も強く、荒谷二中との統廃合の話が持ち上がった際には反対しており、大西の遺影の前で「桜中学がなくなったら歴代の校長先生方に申し訳ない」と涙を流したこともある[ep 22]。乾と同様、第1シリーズより一貫して桜中学勤務だったが、SP11を最後に勇退。ファイナルでは乙女の結婚披露宴に参加。道政の差入れも、渡辺が「校内で食べると煩いのが居る」と断っている所に「校門の外で食べれば問題無い」と受け入れている。
- 千田の病気療養から板橋が就任するまでの間は校長代理として桜中学を取り仕切った他、第6シリーズでは書店で研修中の遠藤に代わり、理科の教鞭を執った。板橋が校長として赴任してきた当初は彼女に嫉妬しきつい態度を取っていたが、丸山が逮捕されて以降は彼女をサポートする立場となった。
- 服部 肇
- 演 - 上條恒彦(1 - 2・4 - 7、SP1・2・9・10、同F、新)
- 社会科担当。第1シリーズ3年A組担任で学年主任、第2シリーズは2年A組担任。野球部顧問。桜中学時代のアダ名は「髭ダルマ」で、授業中の内職は大目に見ていた。当初「愛の授業」には否定的だったが、結局は自らの体験も交えた授業を男子生徒に対し行った。問題に体当たりでぶつかる金八の教育への情熱を認め、先輩教師として暖かく見守り、今でも乾や金八の良き相談相手。第1シリーズの中盤辺りから金八の事は「坂本先生」ではなく「金八っつあん」と呼んでいる。息子は第2シリーズの年度に中学3年になっている。
- 池内と同様に第4シリーズ以降も桜中学からは離れているが頻繁に登場しており、第4シリーズは梅園中学オープン学級、SP9以降は公立フリースクール「風」園長になっている。不登校の友達の面倒を見るために、幸作も出入りしている。風では「肇さん」と呼ばれ、荒くれ3人衆にも慕われている。SP9ではオヤジ狩りに遭った金八を即日退院させるよう院長に直談判し、車で池内家に送り届けるなど、力強い一面を見せた。髭がトレードマーク。第5シリーズでは荒くれ3人衆や中野のリハビリに付き合い、金八の体罰辞表提出事件では地区協議会メンバーとして問題解決に尽力。また、兼末雄一郎を「風」の手伝いに受け入れ、家裁の審判前の為に卒業式に出られなく校長室での卒業証書授与となった兼末健次郎及び兼末家一同と校長室で待機していた。SP10では乙女の依頼で一緒に合格発表を見に行った。また、第6シリーズでは兼末雄一郎とともに成迫を応援し、卒業式の式中に金八の異動が発覚して混乱が起きて式典が中断した際には成迫の保護者代理で卒業式に出席していた元同僚の池内からの連絡で卒業式に駆け付けて事態の収束に奔走した。第7シリーズでは丸山の覚醒剤問題で悩む金八の相談に乗った。
- ファイナルでは乙女の結婚披露宴に出席している。
- 田沢 悦子
- 演 - 名取裕子(1・2・4、SP1 - 3・9、F)
- 美術科担当。マドンナ的存在で、天路と結婚するまでの金八、乾といった教員の他、生徒である沢村も想いを寄せていた。池内友子の従妹で「えっちゃん」「お姉さん」呼び合っている。第1・2シリーズでは金八と共に池内商店に住む。SP3を最後に退職し、個展を開くなどしながら画家として活動していたが、第4シリーズで金八と再会を果たす。SP9では自殺しようとしていた佐藤良美を捜索するなど、オヤジ狩り事件解決後の金八を助けた。SP2では血液型がB型であることが明らかになる。ファイナルではスケジュールの都合で結婚式には出られなかったが、後に金八と会い、絵をプレゼントした。桜中学勤務時は授業中の内職は黙認していたが、その分卒業製作に打ち込むように指導していた。
- 池内 友子
- 演 - 吉行和子(1・2・4・5 - 7、SP1 - 3・6・9・10、同F)
- 家庭科担当で離婚歴のあるシングルマザー。自宅は雑貨屋「池内商店」で、独身時代の金八を下宿させた[注 37]。また、乙女と幸作が幼少期は金八と里美が仕事している時間は池内家で預かっていた。穏やかな性格で服部らと金八を暖かく見守る。基本的に穏やかな性格だが、越智が自殺騒動を起こした時など時には生徒を殴る厳しさもある。第2シリーズでは3年D組担任。担任経験が少ない事や、所謂「5教科」担当ではない事で一部保護者から(進路)指導力に疑問を持たれている事を気にかけ、それもあって(C組担任かつ理科担当の)国井に対して若干ライバル意識を見せる。一郎が生徒の時は心配もしている。SP3では中学生になった息子にハラハラさせられていた。服部と同様に桜中学を離れた第4シリーズ以降も頻繁に出演しており、第4シリーズでは宮沢歩を一晩宿泊させ、第5シリーズでは元日の坂本家の新年会に山田麗子と浅井雪乃に誘われて参加。また、第6シリーズでは、かつての職場の同僚であった成迫正之の息子・政則を自宅に下宿させ、保護者代理として世話をする。第7シリーズでは子供からの電話相談を受ける「あだちチャイルドライン」勤務、丸山しゅうと対話している(ただし、丸山は電話の相手が担任である金八の元同僚教師である事、池内も電話の相手が金八のクラスの生徒だとは分かっていない)。ファイナルでは乙女の結婚披露宴に出席。
- 北 尚明
- 演 - 金田明夫(4 - 8、SP9 - 11、同直F)
- 社会科担当。金八が松ヶ崎中学に在籍していた期間に桜中学に赴任している。社会科担当し、第8シリーズより副校長に就任した。職員室のムードメーカー。生徒の間では「北風小僧」「カン太郎」と呼ばれている。現実主義者である為、金八の大胆なやり方に苦言を呈し、普段は金八を信頼する他の教師とは一歩引いた立場にいる。しかし影では、その教育手腕を認めていて、時には熱い言動で金八を擁護することもある。
- 第4シリーズから第7シリーズまで3年C組担任を務め(SP9では2年C組の担任。SP10では金八と同じく担任を離れていた)、第4シリーズでは生活指導主任兼務。異動直後から問題ばかり起こす3年B組と金八に対して、石川や国井と共に批判的であったが、徐々に理解を示す言動も増え、卒業直前のインドカレーの特別授業では自ら感動して涙ぐむ場面も。第5シリーズでは優秀な兄に引け目を感じてコギャルになってしまった娘・瑠美が心配で、生徒の指導がおろそかになったこともある[注 38]。娘を探すために渋谷でギャルに片っ端から声をかける場面を生徒に目撃され援助交際の嫌疑をかけられるが、金八の提案で生徒たちの前で涙ながらに真相を語ったことで生徒たちの誤解を解くことができた。また、第7シリーズでは歴史の年号の覚え方の新しい語呂合わせを生徒から教えて貰い感心している。
- 金八が3年B組担任になったことで3年C組に回ってきた幸作は半年しか担任をしていなかったが、彼が高校入試で合格した際には抱き合って喜んだり、第6シリーズ最終回で坂本家を訪問した際には彼と抱擁したり、第8シリーズで桜中学に教育実習にやってきた際にも2人で喜んだり、ファイナルでは乙女の結婚式で彼と再会し喜び合うなど、幸作を自分の教え子として誇りに思っている模様。
- 第6シリーズでは、義母の病気などの家庭問題を抱えていたため、千田が敵視する金八の味方をして他校に異動させられるのを恐れ、千田に同調することもたびたびあった。しかし内心は葛藤を抱えていて、金八の味方をする他の教師に同調できないことを涙ながらに金八に詫びた。さらにその後の卒業式で金八の異動が発覚して、式を中断して行った緊急会議では「通信簿だけが学力ではありません」「人間を作る、坂本先生に賛成です」と千田を前に毅然と発言し、彼を裏切った。第7シリーズでは丸山が覚醒剤事件で逮捕されたことに責任を感じて辞表を出した金八に、目を潤ませながら辞表撤回を訴えた[ep 23]。
- 「廊下は走らない!!」が口癖。学生時代は陸上部に所属[注 39]。第6・7シリーズでは少しでも良い印象を与えるために千田にゴマをすったりして腰巾着的な立ち位置だった。第7シリーズの千田の療養期間は自称「教頭代理」として口うるさい言動が多くなった。第8シリーズで副校長に就任して以降は鹿島田にゴマをすったり、学校の評判を気にするなど管理職として言動が多くなったが、その後も金八の手腕は認めている。
- 本田 知美
- 演 - 高畑淳子(4 - 8、SP9 - 11、同F)
- 養護教諭。優しくサバサバした性格で生徒からの信頼も厚い。金八の良き理解者で相談に乗ることも多く、様々な問題に金八と二人三脚で立ち向かうが、第4シリーズでは息子の件で感情的になった石川に同情した他[ep 24]、第8シリーズでは喧嘩の多い3年B組に対して呆れていた。また、遊び半分で性行為をしようとする生徒に対しては厳しい態度で接する。北と同様に金八が松ヶ崎中学校に在籍していた期間に桜中学に赴任したため、第4シリーズではほとんど面識が無い金八とは距離感があったが、第5シリーズ以降は金八の理解者であり相談相手になっている。天路とも面識があり、第1シリーズの「愛の授業」の事も知っている。復活した「愛の授業」では、自身の性体験の話を生徒に聞かせ、「過激な性教育」を行った[ep 25]。第8シリーズでは、生徒数減少による桜中学の存続の危機をどうするかの職員会議で、金八が生徒を大事にしなければ教育ではないといった持論を展開していったことに対し、「坂本先生の言っていることは理解できますが、このまま生徒数が減少するのであれば、3年B組がなくなってしまうのも事実です」[注 40]といって桜中学存続のため何でもやると宣言した。その後、第8シリーズ後半で入学希望者数が増加したことで「3年B組がなくならなくてよかったですね、坂本先生」とコメントしている。また、立花が「カオリン」と呼ばれているのを聞いて、「トモリンって呼ばれたいわ」という発言をしていたが、金八から「ホンちゃんって感じ」と突っ込まれていた[ep 26]。
- 遠藤 達也
- 演 - 山崎銀之丞(5 - 8、SP10・11、同・語り手、F)
- 理科担当。福岡県出身。登場当初は無気力教師だったが、文化祭のソーラン節指導をきっかけに暴走気味の熱血教師に変貌。単純かつ喧嘩っ早い性格。今では本屋への出向や「夜回り隊」など校外で活動的に動く。空手部顧問(5)→スポチャン同好会顧問(7)であり、「ブルース・リー」(5)・「エンちゃん」(6以降)と呼ばれることもある。第8シリーズを除く卒業式ではトラブル[注 41]に見舞われる「お約束」が存在する。普段は単純な性格だが第6シリーズでは今井の部屋を掃除したほか、押し掛けてきたチンピラを空手で撃退し、家宅捜索に入った刑事のやり方を非難するなど男気を見せたこともある。卒業式で金八の異動が発覚した際には兼末ら卒業生の先頭に立って千田に抗議をした。3年B組がソーラン節を踊る際には毎回指導しているが、第5シリーズでは渡辺と女子達のダンスに張り合って無茶な指導をしたことが原因で心臓に持病のある山田が倒れてしまったり、第7シリーズでは半纏を下駄箱に突っ込んだ生徒を注意しに来た田中の「どアホ」発言にキレて取っ組み合いの喧嘩に発展するなど熱くなりすぎるあまりトラブルになることが多い。運転免許を持っていない為、車の知識は疎く、バイオディーゼルの実習では小田切のバイクを使用しようとして小田切に止められ、「本当に理科教師?」と言われてしまう。
- ソーラン節の件で坂本家を訪問した際、夕食をご馳走になり乙女に一目惚れする。北に一日中「素敵なお嬢さん」と話しており、それに対して北は「ロリコン」と言っており、心を奪われた様子と言っている。翌日、乙女に薔薇の生地をプレゼントするが、乙女は嬉しくないと言ったので金八がマフラーにし、山田にあげてしまう。以後、坂本家によく入り浸っているうえ、金八のことを勝手に「お義父さん」と呼び、幸作を自分の弟のように可愛がっているが、教育実習に来た幸作の担当をした際は「湯山のことを話さなかったら点数を下げる」と脅した。杉山や青木とは口論になったこともあるが、杉山とは一緒に夜回り隊に参加しており、乙女が結婚した際も杉山と一緒に乙女のもとに挨拶にうかがった。ただし、乙女とは坂本家に訪れるまで面識が全く無かった。
- 入院中の幸作へのお見舞い品は飲食物も花もダメということで、小児癌に関する本を贈っている。
- また、酒癖が非常に悪く、第6シリーズで企業研修に行く送別で金八と本田と飲んだ際や、第7シリーズで坂本家を訪れて青木と遭遇した際はかなりの泥酔をしていて、後者の方では冬休み期間中だったが翌日に二日酔いで学校に来て職員室でグダを巻いている状態だった。
- 第8シリーズでは、3年A組担任[注 42]とともに主幹教諭に就任。生活指導主任という立場上、校則のあり方で金八とよく衝突を起こしたり、権力をかさに高圧的な態度もとることが多く、これまでのシリーズにおけるコミカルさは徐々に少なくなっているが、徐々に生真面目な部分を残しつつコミカルさも見られるようになり、3年B組の生徒が自分のクラスの生徒の自殺を阻止した際には話を詳しく聞かずにヒーロー扱いしたこともある。鹿島田や北と同様、金八の手腕は認めており、自分のクラスで都立高校不合格者を7人も出したこと、青嵐高校の合格者が1人しか出なかったことで教師としての自信を無くし、金八の元に相談に訪れた他、自身の軽率な発言が原因で金八が3年B組の担任を外されてしまった際には責任を感じて髪を切って坊主頭したこともある。
- ファイナルでは荒谷二中に異動し教頭に就任しているが、金八のために桜中学へ駆け付け、景浦の補習を担当した。
- 小田切、矢沢、木村は女子生徒からバレンタインチョコをもらえるのに対し、彼はもらえない[注 43]。
- 基本的に年下でも敬語で先生付けで呼ぶ事が多い金八が、遠藤と小田切には君付けで敬語で話さない事が多く、小田切がいなくなって遠藤自身が副校長に昇格した北や乾、本田と同様に先生で古株になっていた第8シリーズでも、第8シリーズから参加した先生には校長の鹿島田を除いて遠藤より全員年下なのに金八は敬語で先生付けが多かったが、遠藤に対しては第7シリーズ以前の接し方と変わらなかった。
- 左右田
- 演 - 財津一郎(1、SP9、F)
- 英語科担当。3年C組の担任を務め、授業放棄した乾を叱責した事もある。生活指導主任で浅井が2年生の時は左右田のクラスに在籍していた為、クラス替えで生徒の入れ替わりはあるが持ち上がりで3年生を担任している。英語教諭なこともあり発言に頻繁に英単語が入り、何事にも大袈裟で奇声を発するなど桜中学教員のボケ役。金八を「ゴールドエイト」・「ゴールデンエイト」と呼ぶことがあった。焼酎を牛乳割りで飲むのを好む。「愛の授業」では男性教員ながら女生徒に授業を行った。SP9では地域教育協議会に参加し、金八がオヤジ狩りにあった際の週刊誌問題では、記者会見の座長を務めたり、佐藤が失踪した際には捜索する桜中学の教職員をサポートした。息子・洋を中学1年生で亡くし[注 44]、その後妻と別れて長らく独り身だったが、ファイナルでは乙女の結婚式に出席し、フィンランドの大学で講師をしており、2009年に現地の人と再婚したことを発表した。
- 遠藤 伊知子
- 演 - 宇田川智子(1)
- 保健体育担当。
- 伊東
- 演 - 福田勝洋(1・2、SP1 - 3・5・6・9、同)
- 保健体育科担当。3年B組女子のディスコ事件で、華麗なステップを披露する[ep 27]。日本体育大学時代は応援団で、星野と梅原、鈴木、高倉の長ラン騒動では金八に裏地に登り龍の刺繍入りの長ランを貸し、荒谷二中の騒動では金八と君塚、上林と共に荒谷二中に駆けつけた。未登場だったSP4の年度から別の中学校へ転勤するが、SP5では金八に自分の学校では保護者から子供の人権を無視した管理教育の見直しを求める声が出ていることを話し、SP6の宮沢の結婚式にも出席した。SP9で桜中学に復帰し、金八が出版社に抗議に出かける際に同行を申し出るが、国井が止めに入った為に乾が同行した。佐藤良美の失踪が判明した際は岩崎と共に捜索に出かけた。
- 川村
- 演 - 三木弘子(1・2、SP1 - 3・5・6、新・仙)
- 学校用務員(用務主任)。第1シリーズでは、3年B組の生徒で最後まで進路が決まらなかった中尾の為に、都立2次試験まで毎日お百度参りした[ep 28]。第2シリーズではトイレ掃除をした金八と生徒の服の洗濯と物干しをし、第1シリーズの生徒の同窓会が行われた13話で宮沢歩のお守りを担当し、最終回では無事に卒業式を終えて職員室に戻った金八達に、荒谷二中の米倉が早朝に死去したことを伝えた。SP1では用務員を退職しており、パチンコ屋で吉村を発見し、SP2では腸重責で入院した乙女の見舞いに訪れ、SP3ではバイク事故で負傷した安恵の義母の見舞いに訪れ、SP5では君塚と伊東、浅井と共に金八を激励し、SP6の宮沢の結婚式にも出席した。
- 渡辺
- 演 - 嶽道優子(1)、渡辺三枝子(2)
- 音楽科担当。
- 上林
- 演 - 川津祐介(2、SP2、貫)
- 英語科担当。第2シリーズの3年A組担任で学年主任。物静かで筋の通った人物で、親は住職な為、朝の学活では警策を持ち生徒に座禅をさせていた。かつて荒谷二中で教鞭をとっていた経験があり、当時受け持っていた岸森ら不良達からも信望があり、彼を応援団長に仕立て上げた他、音羽とも面識がある。加藤の転校初日の騒動では岸森とのパイプ役を担当した他、荒谷二中の騒動では金八と君塚、伊東と共に荒谷二中に駆けつける等、事態収拾に奔走した。あだ名は「宇宙人」。給食時間帯以外で職員室での教師同士の飲食については生徒に悪影響があると批判している。入試直前の18話で風邪を引き、20話で療養を勧められ、21話で迷惑を掛けたことを謝罪していた。
- 石津
- 演 - 平沢公太郎(2)
- 事務職員(主任)。
- 森村
- 演 - 南果歩(SP4 - 6)
- 国井の病気療養の代理として桜中学に赴任した理科担当で、物分かりの良い性格。金八を尊敬しており、SP4では辞職覚悟で臨んだ金八最後の特別授業を見て「初めて本当の授業を見た」といい、感動する。国井の退院後も桜中学で教鞭を執り続け、SP5では乙女と幸作を坂本家に送り届けて食事の世話もしており、SP6では金八と共に雨の中走り回って川野を捜索し、入院した川野に金八と天路、宮沢、浅井、広瀬と共に付き添い、宮沢の結婚式にも出席した。
- 河田
- 演 - 加藤善博(SP4 - 6)
- 保健体育科担当で、SP4の年度に別の中学校へ転勤した伊東の後任である。生活指導主任でもあり、SP4では2年A組担任、SP5・6では3年C組担任を務めた。すぐに生徒の頭を竹刀で叩く暴力教師だが、自分なりに生徒のことを考えており、SP5では生徒の前で金八と教育論で口論するが敗北し、SP6で乾と野村が金八の派閥となった中で唯一、本田派に留まった。
- 佐々木
- 演 - 大方斐紗子(SP4)
- 英語科担当。2年C組担任。山本が乾の靴を雨の中、朝礼台に置いたのを見た生徒が自身のクラスにいたことを乾に報告した。
- 広瀬
- 演 - 室井滋(SP6)
- 養護教諭。他の養護教諭と比べると、やや軽率で無責任な所があり、川野の付き添いを任せて帰ろうとしたが、天路から残るよう注意された為、金八と天路らと共に付き添っていたが、河田と本田と比べれば人格者であり、事件の解決に協力した宮沢の結婚式にも森村と共に出席した。同じ室井が演じている田原麻知と、性格は正反対である。
- 八木 宏美
- 演 - 城之内ミサ(4 - 7、SP11)
- 音楽科担当。文化祭と卒業式(最終回)のみの出演。第4シリーズ『涙の大合唱』では、熱血指導を展開し、第5シリーズ『生きる事・死ぬ事』では、大西の葬儀で桜中学の校歌の指揮者を担当し、第6シリーズと第7シリーズでは、乾が担任を務める3年A組の文化祭での合唱の伴奏と指導を担当し、SP11では3年B組の教室で行われた丸山の卒業式の校歌の伴奏を担当した。第8シリーズとファイナルには未登場だが、3年B組の時間割表の音楽担当は八木と書いてあるので、ファイナルまで桜中学に在籍していた。
- スタッフとして作中の音楽全般・指導も担当している。
- 阿部 一智
- 演 - 前田淳(4)
- 数学担当で3年A組副担任(加配教員)。菅久美子に好意を持たれ日記に「元旦に阿部と亀戸天神でデートした」と書いた為に騒動が起きるが、年末年始は友人と安比高原スキー場に行っており、そこで撮影した日付入り写真を提出し、友人も呼んでアリバイ証言してもらう。スキーやキャンプなどのアウトドアが趣味。スポチャン同好会の顧問を務めるが、1・2年生の参加を断った者が居た事には金八から叱責される。2次募集合格に向けて杉山と坂田の補習も行う。前田吟は実父であるが、役上は無関係である。
- 岩崎 恵
- 演 - 児島未散(4、SP9)
- 英語科担当。SP9では幸作の在籍する1年B組担任となった。阿部と共に3Bの肩を持ち協力的。タコ焼きお守りと旗の製作時に数名の生徒が抜け出した事で石川から大目玉を食らい、下品な発言をした北郷の頭を叩いている。加藤優が訪問した時は、国井が加藤優との再会を喜ぶ姿を見て、卒業生を覚えていることに感心する。SP9で佐藤良美から自殺予告の電話が掛かった後の確認作業で、1年B組の女子生徒の所在確認がまだ完了していないことを報告した際、対応が丁寧すぎると伊東に言われてしまったが、佐藤良美の失踪が判明した際には伊東と共に捜索に出かけている。幸作が何度も早退している事を心配し、金八に相談している。
- 三宅 範正
- 演 - 平山陽祐(4・6)
- 保健体育科担当。第6シリーズでは安井病院の院内学級の講師として勤務。
- 問題ばかり起こす3年B組と金八に対して批判的な態度を取ることもあるが、金八の手腕は評価している。竹刀を持ち歩いているが、普段は職員室で素振りをしており、生徒に体罰を加えるために持ち歩いているのではない。カラオケについてはストレス発散に良いと奨励している。学校を抜け出してスーパーさくらにパンツを買いに行った時に、学校を抜けだした大畑と桜木を見つけ連れ戻した。金八から特別授業についての意見を求められた時、自分と同期の男性教師が、子供用のビニールプールを使って死海を作ったことを話した。
- 加藤優に「校庭は駐車場じゃないから車は正規の駐車場に止めろ」と注意するが、「うるせえなこの分からず屋」と一蹴され、乾が仲裁に入り、「何年経っても融通の効かない先生が居る」と言われている。
- 中野 明
- 演 - ラサール石井(5)
- 国語科担当。第5シリーズでの当初の3年B組担任。元楓中学勤務で、生徒に対する締め付けが強く、贔屓や差別があり、言うことを聞かない生徒には体罰も辞さないため、初期の乾同様「損得感情で授業している」と批判された。幸作以外の大半の生徒は1年から受け持っているが、SPには描写がない[注 45][注 46]。太田や落合が騒いでいても叱らないのに深川や日野らには些細な事で叱りつけていた事から、幸作も含め大半の生徒と小田切からあまり良く思われていなかった[注 47]。そのことが原因で兼末らに暴行を受け、救急搬送されてしまい、金八が3年B組担任を引き継いだ[注 48]。さらに静養中に兼末の命令により市村(葬式花とは知らずに送ってしまったが、知っていたら送らずに不登校を選んでたと発言)に造花を贈られたことに当初は喜んでいたものの、妻から葬式花と告げられてショックのあまり泣き崩れ、叫び声をあげてしまう。さらに、酒をイッキ飲みした上精神安定剤を多量服用してしまい、再び救急搬送されてしまう。だが、幸いにも妻が早い段階で119番通報したことで一命を取り留め、金八の勧めでフリースクール「風」の手伝いをすることで心を癒し、生徒には桜中学の時とは全く違い、明るく優しく接する。さらに反省した市村が、後には兼末自身が謝罪に出向いたことで復帰を決意。直後に3年B組の生徒全員からがかつての暴挙を謝罪されたことで、自身も横柄な態度やランク付けを詫び生徒達と和解する。復帰と同時には服部の勧めで不登校になっている教師たちを救う「教師を支える会」[注 49]の参加も希望した。卒業式では3年B組担任として生徒の名前を読み上げる金八の隣で生徒を見守っていた[注 50]。第6シリーズ以降の登場は無く状況は不明(第6シリーズでは兼末が中野への暴行を自責する描写がある)。柔道の学生チャンピオンであった。妻・節子(深浦加奈子)曰く、やや常識知らずな面があるとのこと。遠藤は、風で荒くれ3人衆と喧嘩してしまうと予想していたが、トラブルはなかった。楓中学時代は数々の武勇伝があり、不登校児を柔道技で投げ飛ばしたりもしていた事が語られている。風での不登校児や荒くれ3人衆と触れ合った事は貴重な体験だったと語る。
- 当初平田満が中野を演じる予定だったが、交通事故で負傷した為、ラサールに交代となった。平田は後に第7シリーズ最終回で、丸山に判決を言い渡す家庭裁判所の裁判長を演じた。
- 2019年1月9日放送の『あいつ今何してる?』では、武田の高校時代の親友の名が彼と同姓同名の「中野明」だということが明かされ、そのことに対して武田は「「中野」が決まってたんで下を「明」にしてもらったんじゃないかな俺が」と述べている。
- 小田切 誠
- 演 - 深江卓次(5 - 7、SP10・11、同)
- 英語科担当。バイクで通勤する熱血教師。通称「GTO」(5・6)[注 51]・「ギリ様」(7)。女子生徒に人気。第7シリーズでは遠藤・シルビアと「夜回り隊」の一員になる。バイクに乗りたい生徒がいれば乗せるなどしている他、市村の件では毎日彼を乗せてツーリングしており、市村がレーサーになりたいと言い出す。その後騒動が起き、国井に「バイク通勤禁止」と命令されたが、バイク通勤は止めなかった[ep 29]。風に初訪問した際はカルチャーショックを受け、感動している。
- SP10では金八と同様担任を離れた北に代わって3年C組の担任を務めた。「問題児は可愛い」と第5シリーズの生徒に対して言っており、その直後、桜田を佐伯と間違えた。
- 朝の10分間読書には当初反対していたが、第6シリーズで千田が朝読書廃止を命令した際には「朝読書のおかげで教室がざわつかなくなった」と言っている。
- 第7シリーズでは、1年A組の担任で園上の弟が在籍。弟をいじめたと園上が人違いして天野に暴行した際は、金八と共に事態の収束に奔走している。
- 男女別名簿の復活に関しては、男女同権の精神を阻害するという信念から、作り替えなかった[ep 30]。
- 渡辺→小林 花子
- 演 - 小西美帆(5 - 7、SP10・11、同)
- 家庭科担当。バレーボール部顧問。生徒に人気の新任教師として、第5シリーズから登場。第6シリーズでは2年A組担任。第6シリーズから第7シリーズの間に小林昌義と結婚。第7シリーズでは2年B組[注 52]を受け持ち、生徒達からは慕われていたものの、学級崩壊に近い状態で産休・育児休暇に入ってしまい、金八が担任を引き継ぐことになる[注 53]。復帰直前に育児ノイローゼになり、休暇延長となった為、復帰はシリーズ後半となった[注 54]。第5シリーズでは新任であるため失敗することが多く、授業中に生徒(戸田、日野、比留間の3人)が悪戯でプロジェクターにエロ画像を出した際には生徒を放置して真っ先に教室を飛び出し、その事で金八から叱責を受けることになったが、第6シリーズでは千田に堂々と意見を言うといった面も見られるようになる。第7シリーズではかつての教え子だった小野に関しては杉田曰く授業中に彼がゲームをしているのを放っておいたらしいが、小野と長坂のことは下の名前で呼んでおりソーラン節を成功させた際は非常に褒めていた。
- 第5シリーズで初めてソーラン節が披露された際、当初は彼女が指導を担当していたが、途中から遠藤が割り込んで来て、遠藤の指導方法の違いが原因で対立して分裂状態になっていたが、遠藤のしごきが原因で心臓に持病のある山田が倒れて金八に遠藤が叱責されたことで和解して以降は遠藤と2人で指導を担当した。第6シリーズは自身のクラスの展示の指導を担当(優勝して生徒に胴上げされる)、元々は自分が担任だった第7シリーズは自身が産休中のためいずれも遠藤や卒業生[注 55]が指導を担当したため指導には参加していない。
- 小林 昌義
- 演 - 黒川恭佑(6・7、同)
- 非常勤の数学科担当。第6シリーズで笠井に好意を持たれ、小林の下駄箱に手紙を入れるなど、付きまとわれたことから騒動に発展した際には、千田に「犯人扱いするんじゃねえ!」と怒鳴り散らして掴みかかるほど感情的になったこともある。第6シリーズから第7シリーズの間に、渡辺と結婚する。第7シリーズでは楓中学校に常勤教諭として赴任。その後も楓中や妻の愚痴を言いに金八のもとを度々訪れている。酒癖は遠藤並に悪い。
- ジュリア・ローソン
- 演 - サリマタ・ビビ・バ(6)
- 英語実習助手。歌を唄うことが得意[ep 31]。日本語は片言である。
- シルビア・マンデラ
- 演 - マリエム・マサリ(7、SP11)
- 英語実習助手。セネガル出身[ep 32]。走りが早く、第7シリーズで地域におきていたある事件を解決するきっかけを作る[ep 33]。ジュリアと比べ、日本語は流暢である。
- 矢沢 亮
- 演 - 山田純大(8、F)
- 英語科担当。初期の乾と似通った性格で現実主義者ではあるが、景浦の補修に付き合うなど金八の教育方針に多少は理解を示しており、生徒からは慕われている。授業に対する姿勢においてはプロ意識を持っており、桜中学の英語レベルを上げてきた功績[注 56]は鹿島田からも評価されている。思っていることはすぐに口走る上、会話をしていてもすぐに英語で話をする癖がある。そのため金八から「あなた、ここは日本の学校なんですから、日本語で話しかけてくださいよ」と言われている[注 57]。琉球大学出身で、柔術の心得もあり、ファイナルでは暴れる景浦を抑え込んでいる。父親を想う茅ヶ崎のスピーチに涙したり、北山の母親が息子や夫と別れ、別の男性と暮らすようになった話を聞いた際には「そんな母親と暮らす必要はない、施設に入れられた方がまだマシだ」などと必要以上に感情的になるなど、自身も両親と複雑な親子関係があったことを暗に匂わせている[注 58]。茅ヶ崎のスピーチを聞いてからは、彼に父親への手紙を書く時には相談に来るように告げたり、入試前にはエールを送るなど彼のことを気にかけている。ファイナルでは3年A組の担任教師で、卒業式終了後に体育館で金八の卒業式が始まった時は、立花と共に3年A組の謝恩会に出席する為、職員室を離れていた。
- 川口 董子
- 演 - 明星真由美(8、F)
- 社会科担当。やや口が軽いため、鹿島田から釘を刺されている。
- 保育園に通う子供を持つ母親でもあるため、子供が体調を崩したときは仕事を休んだり早退したりしている[注 59]。このことから教育熱心とは言えない一面もあり、彼女が不在の際の代役は元社会科担当である北が行っている。
- 竹刀を持ち歩き、質問に答えられないとペナルティを課している(「覚えるまでその項目をノートに書く」「校庭を3周走る」など[注 60])。子育ても忙しいが、熱心に頑張ろうとする生徒の熱意に負け、川瀬や景浦の補習を行うなど協力的な面もうかがえる。
- 立花 かおり
- 演 - 藤澤恵麻(8、F)
- 新任の美術科担当。一部の生徒からは「カオリン」と呼ばれて親しまれている。東京都教育委員会主催の教育美術展への風景画の出展をめぐっては長谷川の絵は玄人が書いた絵だと見抜いたが、黙っていた。保護者から理不尽なクレームをつけられ悪い評判を広められるが[注 61]、金八の助言もあり教師としての自信を取り戻す。目標は「教師だけど生徒目線」。美術科担当ではあるが、川瀬の勉強も手伝っており、川瀬の都立高校合格を喜んでいた。ファイナルで金八の卒業式が体育館で始まった時は、矢沢が担任を務める3年A組の謝恩会に出席していた。
- 木村 正
- 演 - 瀬川亮(8、F)
- 保健体育科担当でサッカー部顧問。第8シリーズ最終回で大西悠司が、3年間サッカー部を指導してくれたことに感謝の言葉を述べていたことから、少なくとも第8シリーズの生徒達が1年生だったSP11の年度には桜中学に赴任している。鹿島田が招いた関口による理不尽な指導の影響で、サッカー部の1・2年生が退部するという事態に追い込まれる[ep 34]。表立って反対もしないタイプであるが、北が強引に持ち物検査を実施した際には、矢沢と川口と共に彼を非難した。保健体育科担当ではあるが、川瀬の勉強も手伝っており、川瀬の都立高校合格を喜んでいた。
- 香坂 保
- 演 - 加藤虎ノ介(F)
- 荒谷二中の教頭に就任した遠藤の後任で赴任した理科担当。ファイナルでは、遠藤と香坂が入れ替わった以外は第8シリーズの先生のままで変わっていない。生徒を見下す態度を取り、たとえテストで高得点を取っても自身のやり方に従わない生徒には良い成績をつけないため、多くの生徒から嫌われている。黒板に「香坂死ね。地獄に落ちろ」と書かれた際に真っ先に景浦を犯人扱いし、真犯人の関と宮崎が名乗り出ても景浦に謝罪しなかった挙句、宮崎を電流実験の実験台にしようとするなど非常に陰険な性格。そのことで景浦に暴行され、金八が景浦を桜中学に復帰させたいと言い出した時には他の教師が賛成する中、最後まで反対した。しかし結局は景浦の受験勉強の頑張りを認め、入試用の予想問題を作り手渡した。
- 君塚 美弥子
- 演 - 赤木春恵(1・2・4・7、SP1・2・4 - 6・9、F、新・仙・貫)
- 当時は珍しい女性校長。喫煙者[注 62]。時折事件に巻き込まれる金八の理解者であり、第2シリーズでは『卒業式前の暴力』で金八や自治会の面々と共に警察との折衝に当たり、警察側にいたかつての教え子である滝田の問題行動に目をつぶった、という過去を持ち出しての文字通りの「捨て身の説得」によって、逮捕された加藤や松浦らを注意のみで即日放免させている。神風特別攻撃隊の一員として戦死した兄がおり、同シリーズの学習発表会では劇「雪の夜ばなし」を成功させた後、特攻服を着て登壇した3B生徒とそれを持て囃した他の生徒らに対し、壇上から涙ながらに苦言を呈したこともある[注 63]。兄の件もあり、九十九が自衛隊に入隊することを反対していた。
- 専門教科は数学科で、第2シリーズで加藤の学力を計る特別授業を、拒否した乾の代理で担当した他、定年退職直後のSP4では教育110番のテレホンオペレター勤務で、北沢からのいじめ告発の電話内容を金八に知らせており、SP5では伊東と川村、浅井と共に金八を激励し、SP6では宮沢の結婚式を桜中学で開催する許可は、自分の在任中に当時の教育長から得ている旨を本田に説明し、結婚式に出席した。第4シリーズでは文部省(当時)での研修を終えた金八を松ヶ崎中学ではなく、桜中学に復帰させるよう金八と共に教育委員会に頼んでおり、SP9では「金八オヤジ狩り事件」の取材から乙女と幸作を守る為、2人を池内家に匿い、第7シリーズでは和田に板橋のアテンドを頼まれて桜中学を訪問するが、素性を知らない生徒にデイサービスに連れて行かれたが、旧友に会えて楽しかったと述べており、ファイナルでは乙女の結婚式で祝辞を述べた。退職後も金八の良き理解者である。乾(小椋)英子と出会った時、すぐに乾の妻と看破する。
- 野村 孝一郎[注 64]
- 演 - 早崎文司(1・2・4、SP1 - 6、新・仙・貫)
- SP6までは教頭を務め、第4シリーズでは校長に昇進した。大阪出身であるため関西弁も話すこともあった。教頭時代は何より世間体を気にする小心者であり、金八の大胆な行動と、彼を容認する君塚にハラハラさせられていた。また、第1シリーズでは息子が受験生で横浜国立大学に合格する。
- 乾同様、SP6の宮沢の結婚式をきっかけに金八親派となり、校長に昇進した第4シリーズでは金八を桜中学に呼び戻す。高校三年生が十八番な他[ep 35]、息子の大学の合格発表当日には緊張のあまり煙草を逆向きに咥えたこともあった[ep 36]。
- 第2シリーズで加藤が転校して来た際は教育委員会に対し「教育の限界を超えた場合、本校では加藤優についての責任は取りかねる」と君塚に無断で報告したが、第4シリーズで加藤が母校訪問した際は喜んでいた[ep 21]。
- 主な校長の決定として体操着と女子制服をリニューアルし、校舎を改装した。また、出席簿は男女混合にし、校長退任後の第5シリーズから本格的な男女混合名簿となった。病気がちという設定で影は薄かったが[注 65]、教頭時代とは違って金八に全幅の信頼を寄せ、穏やかに教員生活の最後を迎える[注 66]。第4シリーズ劇中で昭和4年度生まれという設定がつけられ、生徒達に専門教科が保健体育科であると語る。また小学生の頃東京に疎開した際に、当時の担任があまりにもひどい教師だったため、生徒を思いやれる教師になろうと教員を目指したが、管理職に昇進し生徒を締め付けるような立場になってしまったことを生徒に詫びた[ep 37]。「キンキン声は石川の方が上」と発言し、石川に「都合のいい耳」と言われている。早崎自身は最終回放送日に亡くなっている。
- 本田[注 67]
- 演 - 織本順吉(SP4 - 6)
- 君塚の後任の校長。徹底的な管理体制・部活動の強化・河田らの行う暴力的指導等に賛同するが、いじめ問題には事なかれ主義が見られる。乾・野村・河田らを味方につけ、金八と対立を続けていたが、SP6の川野の妊娠騒動で乾と野村が裏切った為に、味方は河田のみとなった。
- 織本は第5シリーズではケアセンターの利用者大西として出演。書籍上は同一人物とされているが、両者は性格が違う他、ドラマ版では別人扱い[注 68]。
- 石川 千春
- 演 - 李麗仙(4)
- カタブツ系の教頭だが思秋期。病気がちの野村に代わり桜中学を厳しく取り仕切り、生徒からも教師からも恐れられていたが、実際は金八の手腕も評価しており、シリーズ後半から徐々に金八や3年B組に理解を示すようになった。影では野村を尊敬しており、野村の体調を心配するあまり涙を流すことすらあった。かつて一流企業に入ったものの、退社してセネガルで井戸掘りをし、現地の女性と結婚した息子がいる。その事でいつも以上に感情的になった事もある。野村は自身の教頭時代とは異なり、彼女をなだめる立場となった。カタブツな人物とは裏腹に、編み物が趣味で、生徒がたこやきお守りを作るときに不足していた毛糸を与え、不思議な目で見られたが、その出来栄えに感心することもあった[ep 38]他、第21回ではインドの服装や生活などについて説明した[ep 37]。
- 校長に昇進することを目指している[ep 39]他、「男女」という言葉を使った金八に対し、「女男という日本語はないのか」と質問した[ep 40]。
- 山屋
- 演 - 石田太郎(SP9)
- 校長としては頼りない性格。歴代校長の中で彼の写真のみ校長室に飾られていない[注 69]。石田は第7シリーズ20話で、土橋町会長を演じた。
- 和田 政伸
- 演 - 長谷川哲夫(5 - 7、SP10、同)
- 第5シリーズでは校長としてデイサービスセンターを開設させた他、ルーズソックスや女子のズボン着用を許可した[注 70]。同シリーズでは教頭の国井に押されることが多かったが、不登校となった市村がレポートを提出することで出席と認めたり、生徒に対する体罰の責任を取って辞表を提出した金八の処遇を謹慎1週間と減俸1ヵ月とするなどした。温厚な性格だが、大西が負傷したことで動揺する3年B組には毅然とした態度で接した。
- 第5シリーズでの3年B組の担任を中野から金八に交代させたのは、教頭である国井の判断で決めたのを和田が了承した形だが、年度途中からの担任就任かつトラブルの多い3年B組をまとめ上げようと尽力する金八を暖かい目で見守り、デイケアセンターの併設や多動性の小野寺を普通学級に置くのは教頭の点数稼ぎだと北と遠藤から国井が非難された際は、「点数を稼ごうとしているのは私です」と言って国井を庇っている。
- 第6シリーズ第1回で教育長の松村純一郎が死去したことに伴い、後任の教育長として転出。千田とは旧知の仲で、水と油な千田と金八とを公平に評価し、金八の教育委員会への転出を勧めた。金八異動が発覚した卒業式では「地域全体の金八先生になってもらいたい」と説明し混乱を鎮め、その後も金八と共に板橋の校長就任に尽力するなど、ことあるたびに登場している。また、教育委員会異動後も、教育長室での喫煙を容認している[ep 41]。
- 全シリーズの校長の中でも特に金八の手腕を高く評価しており、彼に全幅な信頼を寄せていた。
- 大西 豊
- 演 - 織本順吉(5)
- 君塚の前任で、国井が新卒時の校長。第5シリーズで桜中学に開設されたケアセンターの利用者として登場。足が悪く車椅子を使用していた。妻と息子に先立たれており、孫は息子の嫁の再婚先の北海道に住んでいる。
- 金髪やバイク通勤に苦言を呈すなど、多少気難しい面もあるが、話好きかつ世話好きで、3年B組の生徒たちとも親しくなり、金八も自宅に招き入れたこともあり、幸作は一緒に入浴までしている。しかし、3学期始業式当日に兼末が仕組んだことで3年B組生徒との間で揉め事が発生し、塩沢に「死ね」と言われ激怒。塩沢に詰め寄り、突き飛ばされ、頭と肋骨を強く打って入院。後に塩沢とは和解するが、直後に肺炎で病死。葬儀は桜中学校内のデイケアセンターで執り行われ、桜中学の教職員・全校生徒、息子の妻や孫、服部や池内、デイセンターの職員・利用者など大勢の人々が集まり、桜中学の校歌で送り出されたあと、富士見斎場で荼毘に付された[注 71]。なお、彼の遺骨は比留間の寺院に埋葬されることになる。SP10内で一周忌の法要が執り行われた。
- 千田 喜朗
- 演 - 木場勝己(6・7、同)[注 72]
- 和田の教育長就任に伴い松ヶ崎中学校の教頭より着任した校長。
- 短気で頑固な性格であり、傲慢で尊大な言動が目立つ。系統主義的な教育観から学力低下を危惧し、携帯電話やゲーム機の持込禁止をはじめ、鶴本のロングスカートを自ら指導するなど、それまでの桜中学の伝統を覆す学力第一主義。学校行事の削減や卒業証書製作のためのケナフの栽培[10]、文化祭の等級の廃止[11]を独断で通達する[注 73]など、デイサービスセンター・地域交流の軽視などの方針をとった。
- 「男は男らしく、女は女らしく」が口癖で、本田が高鳥から預かっていた過激な性教育用人形を問題視したり、他の教員の机に性の本があれば無断で没収したり、男女別名簿の復活などを唱えたりと、行き過ぎた「ジェンダーフリー」に歯止めをかけようとしたりする保守派の校長でもある。また、自分の意向に従わない教諭を大胆に更迭するなど、校長として豪腕ぶりを他の教師や生徒に見せ付けた。
- 性同一性障害などの障害に対する理解が低い反面、発達障害のある山田や飯島を普通学級に在籍させることに関しては、山田は自身の赴任前から在籍しており、飯島は教育委員会からの提案もあったため容認しており、第7シリーズ『踊れ!魂のソーラン』では文化祭に特別支援学校の生徒達を招待した他、和田に対し、「本校の生徒にも、ハンデのある生徒に対しての理解が深まってくれたとしたら何よりだ」と話している[注 74]。また外国人教師や非常勤講師に対しては蔑視的な態度を取り見下していた。小椋の出産で教員一同が大騒ぎをした際は「くだらない」と見下げていた。また、第6シリーズ最終回では卒業生の出入りを制限するような発言も見られたが、第7シリーズでは普通に3年B組の卒業生が桜中学に出入りしている[注 75]。
- 和田は保護者や地域住民らの異なる意見などにブレないで信念を貫き通す頑固さを適正に評価しているが、だからこそ生徒の気持ちが分かる校長にしたいという考えを持っていたが、全く態度を改めようとしなかった為、第7シリーズの年度で退任させられる遠因となってしまう。
- 一方、教員同士がファーストネームで呼び合うことを禁止した割には渡辺を「花子先生」と呼んだり[注 76]、ゴミ箱を蹴飛ばして足をぶつけたり、健康増進法の影響で校内禁煙化が進んでいるにも関わらず教育長室で喫煙したり、北と一緒に帰宅する際に暴走族に驚いて北に抱き着いてしまうこともあった。また、第7シリーズでは給食費を入学時から未納の狩野の給食費を2年半立て替えるといった面も見られた。第6シリーズ終盤、衝突を繰り返す金八を教育委員会へ異動させることに成功するが、卒業式で鶴本をはじめとする卒業生・在校生、全教師・全保護者、来賓者など全員に集中非難され、ついには味方につけていた北にも裏切られる。
- 第7シリーズでも教育委員会から復帰した金八やデイケアセンターと対立するが、民間校長の件でストレスを抱えており、精神安定剤などの薬を常用し、薬物依存状態だった。そのため同シリーズ第6回にて狭心症の発作で倒れた。倒れる以前から体調不良を理由に早退し、仕事を国井任せにすることが多かったが、仮病かどうかは不明。当初の入院期間は1ヶ月の予定だったが、自己流のリハビリを行ったことで体調が悪化し、退院が延びてしまった。結局は板橋が後任の校長に就任することになったため、最後まで桜中学に復帰することはなかった[注 77]。
- 板橋 香奈
- 演 - 木野花(7、SP11)
- 桜中学を日本で初めての「理事会制度」の学校とするため、金八と和田に懇願され、休養を取ることになった千田の事実上の後任として出版社勤務より民間人校長に就任。本来は第7シリーズの翌年度から校長となる予定であったが、千田の急な入院により研修として桜中学に赴任する事になった。「学校は子供が主役であるべき」を理由に、丸山の問題に立ち向かう金八を後押しし、「責任は私が取ります」と言った上で、金八の丸山を含めた3年B組への薬物の授業を容認した。その後SP11で正式に校長に就任し、金八と共に地域と連携した麻薬撲滅キャンペーンを主導した。
- 鹿島田 浩二
- 演 - 浅野和之(8、F)
- 金八より年下の校長。主な校長の決定としてデイケアセンターを廃止し、前後期制を導入した他、教頭の呼称を「副校長」に変更した。学校選択制導入により、生徒のことより先に学校の評価をとても気にする。少しでも学校の評判を上げるため、弱小サッカー部に関口をコーチとして招いたり、生徒の個別補習を認めたりしている。第8シリーズ中盤では北山の面接の練習の際に彼の気に障る質問をして彼から「クソ校長」「バカ」呼ばわりされたことがある。その際に「バカじゃない」とムキになったり、そのことを職員から咎められ森月から抗議を受けた際には怒って校長室に引っ込んでしまうこともあった[注 78]。その一方で森月の父親が国会議員と聞いてビビるなどやや短気かつ小心者な一面も見せるようになる。終盤では悪質な週刊誌[注 79]の報道から金八や生徒たちを守るため、やむを得ず森月の父親の圧力に屈し金八を3年B組の担任から外し、卒業式の出席を辞退させるが金八が森月の父親を説得し、さらに3年B組生徒や教職員の説得で金八の担任復帰と卒業式出席を認める。ファイナルでは、香坂を殴って警察に捕まった景浦の復帰を当初は渋っていたが、金八が保護者への説明会で父兄を説得したため、景浦の復帰を認める。教育熱心な金八とは意見が合わず衝突も多いが、手腕は認めており、個人的感情から一時金八を桜中学から追い出した千田とは違い金八との意見の違いを個人的感情に持ち込んではおらず、第8シリーズ終盤での金八の担任復帰問題も最終的には金八からは処分の検討を言われたが、「意見は合わないが、この学校を良くする為にはあなたの協力が必要」と金八に話してお咎め無しとし、ファイナルでの歴代卒業生が集まった金八の卒業式も、乾や他の先生達(矢沢と立花は3年A組の謝恩会に出席)と共に職員室で温かく見守った。
老人デイサービスセンター
第5 - 7シリーズに登場。第6シリーズでは託児スペースも設けられている。
- 田中
- 演 - 堀内正美
- センター長。地区協議会にも参加している。温厚な性格だが、第7シリーズではソーラン節の衣装を下駄箱につっこんだ生徒に激怒して「ドアホ!」と啖呵を切り、そのことで遠藤と取っ組み合いの喧嘩をしたこともある。千田がデイサービスセンター・地域交流を軽視した態度をとり、「老人ホーム」呼ばわりしたため、意見が対立していた。
- 小椋 英子→乾 英子
- 演 - 原日出子
- 主任。第5シリーズでは未亡人のシングルマザーだったが、第6シリーズでは乾友彦の妻となり、長男・英彦を自宅で出産した。田中同様、センターを桜中学の居候扱いする千田とは対立していた。第7シリーズでは産休中の小林と互いの夫に対する愚痴を言い合ったりするなど彼女と親しくなっている他、桜中学を訪れた君塚を利用者と勘違いしたこともあった。第7シリーズ終了後、第3子・メグミを産む。第8シリーズには出演しなかったが、同シリーズ『父親はウザイか?』では智美(彼女の連れ子で乾の実子ではない)や英彦の学校の用事に参加するため、メグミを乾に預けた。
- 乾と結婚した後の第6シリーズでは仕事の時は小椋のままで仕事していたが、第7シリーズでは仕事でも乾に苗字を変更している。また、乾英子と名乗った為に、元校長の君塚に乾の妻である事を知られる事になる。
- 高橋 良雄
- 演 - 山田アキラ
- 介護福祉士。モットーは「気は優しくて力持ち」。第5シリーズの文化祭では、お年寄りが製作した紙の鶴の寸法を間違えるというミスをした。
- 木村 トキ江
- 演 - 幸田直子
- 栄養士・給食担当。第6シリーズでは今井にバッグをひったくられたが、その後和解した。
- 沢野 洋造
- 演 - 守田比呂也
- 第5シリーズ『金八涙の体罰…3B騒然辞表提出』で学校とセンターとの合同餅つき大会で餅を喉に詰まらせ危険な状態に陥るも、金八や職員の応急処置で一命を取り留める。大西が搬送された際は3Bの生徒たちに「悪ガキ共!」と怒りを露わにした。『特別授業は大混乱』では、戦争中の話を交えながら紙すきの演示を行った。
- 松崎 キヨ
- 演 - 町田博子
- センターの利用者。当初は飼犬のタローを一人ぼっちにはできないとセンターに連れてきて一騒動起こるが、桜中学の2年生が犬小屋を製作したことでセンターにタローを連れてくることができた。第5シリーズ『ギャルの父は先生』では風邪をひいたタローを徹夜で看病をしていたが、逆に自分が倒れ、入院してしまう。彼女の入院中はタローは犬の訓練士となった桜木が預かっている。
- 三木 サヨ
- 演 - 戸川暁子
- 第5シリーズのセンターの利用者。他人から「おばあちゃん」呼ばわりされることを嫌っている。息子が大西が校長をしていた頃の桜中学の卒業生であり、当時から気難しい性格の大西を良く思っていなかった。
松ヶ崎中学校教員
第3シリーズとSP7・8における金八の勤務校であり、千田の前任校でもある。桜中学や荒谷二中等の近隣校よりも広い校庭と近代的な校舎、校庭と生活道路を挟んだ敷地にバスケットボール部とテニス部専用のコートも備えているが、学区内は共働きの家庭が多い為か、第3シリーズ第1話で行った生活実態調査のアンケートで、生徒の4人に1人が朝食を食べずに登校している等、生徒の生活リズムが酷く乱れていることが判明した際、金八は「桜中学よりも酷い」と評し、石田も「去年(金八が桜中学に在籍中だったSP6の年度)よりも悪くなっている」と評した。体操着のジャージはSP6まで男女共に水色の桜中学と違い、男子は黒色、女子は赤色のジャージを使用。
- 田原 麻知(たはら まち)
- 演 - 室井滋(3、SP7)
- 数学科担当で3年C組担任。性格はサバサバしており、無駄な物を排除する傾向がある。サイン色紙やネックレスを没収する為、生徒から恐れられ、評判は芳しくない。ただし、ネックレスについては山田に「先生だってぶら下げてる」と批判されている。保健室で三上が、リンゴを使って三浦に分数の授業を行っていたことを話す真野の態度に、数学教師としてのプライドを傷つけられて激怒し、金八が第1シリーズ第9話で阿部と九十九、中尾から相談を受けた時の話をして宥めるシーンもあった[ep 42]。その反面、寺尾の授業放棄事件では慰め役となっていた。SP7では高校受験に失敗した自分のクラスの男子生徒が、都立高校の合格発表の翌日に親の金を何十万円も持ち出して家出したという連絡を受けて、出勤してきた金八が職員室に入る寸前に、石田と共に大慌てで職員室から飛び出して捜索に出かけ、その後男子生徒が、成田空港でホノルル行の航空券をパスポートなしで購入しようとしていたところを、成田国際空港警察署に保護されたことを電話で山津に報告した。その後自分の生徒が織田と三浦と共に都立高校の2次試験の願書を提出する際、3人の受験候補校の願書の出願状況を確認する為、金八と田原と共に職員室で連絡を待っていた石川と梅田、柿野、柴田と、切符を購入する為に堀切駅で待機していた畔柳と山田以外の3年B組の生徒達が、3人の受験候補校に偵察に出かけている。
- 真野 明
- 演 - 石黒賢(3、SP7・8)
- 英語科担当で3年B組副担任。第3シリーズの年度の4月に新採用教員として、山津と金八と共に松ヶ崎中学に赴任した。情熱を持った熱血教師ではあるが、時に空回りもし、給食の食べ残しゼロを目指すあまり、人参が苦手な辻村が食べ残した人参を、自宅に押し掛けてまで食べさせようとした結果、辻村を泣かせて不登校にさせたり[ep 43]、倉橋にせがまれて通信簿を渡す前に成績を教えてしまった結果、翌朝倉橋が早朝に職員室に忍び込んで他の教科の成績表を盗み見している現場を目撃し、厳しく叱責するが、この時倉橋が転んだ拍子で左足を捻挫したことに気づかずに追い返した為、倉橋が母親に「真野に突き飛ばされた」と嘘をつき、母親が診断書を教育委員会に提出して抗議する騒動に発展したが、金八の取り成しによって無事に解決した。放課後に倉橋に裏切られた事に自信を失い、辞職を口にした為に金八が激怒して長時間説教をする名シーンがある。チェッカーズのファン。大学時代にテニスのインストラクターのバイトをした経験があり、赴任以来1日置きに参加していた初任者研修が終了した第5話でテニス部の顧問に就任し、放課後にテニス部部長だった梅田とテニスを楽しむシーンがあるが、この時に真野がハンサムなのに、すね毛が毛深い事を知った大竹がショックで泣き出すシーンもある。
- 石田 久志
- 演 - 岩下浩(3、SP7)
- 理科担当で3年A組担任。金八の桜中学時代の先輩教師だった服部と左右田、上林、国井、池内よりも年上のベテラン教師。年代のせいもあるが、現代の教育事情に対する嘆きを語ることもある。水虫を患っており、第4話では職員室でその治療を行っていた。教育論については第2話で給食の食べ残しゼロを達成した金八に対して、自分はどのような方法で給食の食べ残しゼロの指導を行っているのかを話す等、ベテランらしいアドバイスを送る場面もあった。
- 寺尾 純子
- 演 - 岡本舞(3、SP7・8)
- 社会科担当で3年D組担任。第3シリーズの年度で初めて3年生の担任となった、教師歴3年目の若手女性教師で、華やかで穏やかな雰囲気を持っており、職員室の中でもアイドル的な存在であるが、期末テスト前日の3年B組の授業中に生徒の私語が酷く、静かにならない為にイライラして、思わず名簿を机に叩きつけ「てめえら静かにしろーー!」と怒鳴ってしまい、そのことに自分自身がビックリしてしまい、泣き出しながら職員室に帰ってしまう事件があった[ep 44]。
- 村井 剛
- 演 - 白石貴網(3、SP7・8)
- 保健体育科担当で野球部顧問。山津からテニス部廃部の話が出された時、自分が野球部と顧問を兼任するので考え直して欲しいと金八と共に懇願した他、高所恐怖症で建設会社のタンクの上から降りられなくなった鶴田を金八と梅田と共に救出し、柿野と河合の大喧嘩を止めようとした時、柿野と大喧嘩したことを反省して、金八と柿野と共に正座した。SP8では朝のひと声運動に率先して参加し、ツッパリの格好をして登校してきた葉山を追い返すが、金八の説得で葉山の追い返しは辞めるが、その翌日に化粧をして登校してきた高村を追い返している。
- 三上 良子
- 演 - 樫山文枝(3・6、SP7)
- 養護教諭。第6シリーズでは都立ひかり高校定時制に勤務。
- 松ヶ崎中学時代は水野の保健室登校を容認し、ひかり高校異動後も性同一性障害を抱える鶴本の進路についての相談に乗ったり、闘病中の幸作を気に掛ける等、金八には協力的である。
- 舞台が桜中学に戻る第4シリーズ以降で、松ヶ崎中学時代(第3シリーズとSP7・8)の先生や生徒で、役者の設定変更無しでそのまま出演しているのは、三上を演じた樫山のみである。
- 青山
- 演 - 鷲尾真知子(SP8)
- 数学科担当。生活指導を担当しており、ヒステリーな性格。鷲尾は他にも西野兄弟(SP6)、高峰(第3シリーズ)、日下(第4シリーズ)、日野(第5シリーズ)のヒステリックな保護者を演じた。
- 屋敷
- 演 - 沼田爆(SP8)
- 理科担当。沼田は第4シリーズ以降、杉山修一の父親を演じる。
- 杉山 泰三
- 演 - 内藤武敏(3、SP7)、入江正徳(SP8)
- 校長。優柔不断な性格で、高所恐怖症の鶴田が建設会社のタンクの上から降りられなくなった際には、真野が校長室に来て鶴田の救出を報告するまで、119番通報するのを躊躇っていた。金八の教育方針には一定の理解を示しており、11話で金八から山田の父親の告別式に出席する為に、当日の三者面談の日時変更を懇願された際は、憎まれ口を叩く山津を宥めて了承した。SP8は内藤は都合で出演できなかった為、入江が代役を務めている。
- 山津 茂
- 演 - 橋爪功(3、SP7・8)
- 教頭。典型的な学力重視の教育方針。自動車の運転は乱暴[ep 43]。第9話で杉山と共に夜回隊をしており、姉を牛田駅まで見送りに行って帰宅途中の柿野を不良と決めつけて目の敵にした。前任校は山の手[ep 45]で、第3シリーズの年度の4月に金八と真野と共に松ヶ崎中学に赴任した。郷に入っては郷に従う性格で、桜中学の話題を出す金八に「前任校の話を持ち出すな」と釘を刺している。戦時中と戦後の食糧難の時代に米の代用食で食べていたサツマイモとカボチャが苦手で、第2話で金八は山津が7月の会食で、寺尾に頼んでサツマイモの天ぷらをクルマエビと交換するのを目撃したと語ったが、山津は交換したのはクルマエビではないと反論している。寺尾の授業放棄事件では、寺尾の代わりに3年B組の社会科の自習の監督を担当した。SP7では成田空港で保護された田原の生徒を迎え行く際、真野に3年C組の自習の監督を指示している。
2004年9月4日に目黒雅叙園で同窓会が行われた。9月19日にその模様を放送した2時間特番。
- 列席者は3年B組金八先生の生徒一覧のうち119名・教師14名・関係者その他4名
- また、上記以外に赤木春恵と上戸彩、ラサール石井の3名がVTR出演している。
- 第6シリーズまでをVTRで振り返るとともに出演者へのインタビューを収録
- 7期生のお披露目および制作発表も兼ねて行われた
- 司会は斎藤哲也・久保田智子、ナレーションは遠藤達也
『金八あの出演者は今、大追跡SP』のタイトルで、2017年6月9日に放送。
追跡者
- 片桐貴代司(岩沼幸一郎・あきる野市でトラック運転手)
- 幸さえこ(樫木真穂・長崎市で和菓子屋の女将)
- 高橋幸喜(岡村一男・神田で芸能事務所社長)
- 茂木昌則(平山英吉・東神奈川で鍼灸師)
- 森田順平夫妻
- 佐野泰臣(LINEスタンプクリエイター)
- 貴山ゆうみ(東條絹子)
- 赤木春恵親子
下記3県ではいずれも、第4シリーズから系列局にて同時ネットで放送。
製作された185話全てがDVD化されている。発売元はTBSビデオ、販売元はビクターエンタテインメント。
- 第1シリーズ
- 【3年B組金八先生 第1シリーズ昭和54年版VIDEO】(第1回〜第21回:1998年11月27日発売、第22回、最終回:1998年12月18日発売)
- 【3年B組金八先生 第1シリーズ昭和54年版DVD】(2002年4月26日発売)
- 【3年B組金八先生 第1シリーズ昭和54年版DVD-BOX】(2002年4月26日発売)
- DVD-BOXでは、初回限定版のみの特典として、ブックレットが封入された。
- 第2シリーズ
- 【3年B組金八先生 第2シリーズ昭和55年版VIDEO】(1999年3月26日発売)
- 【3年B組金八先生 第2シリーズ昭和55年版DVD】(2003年3月28日発売)
- 【3年B組金八先生 第2シリーズ昭和55年版DVD-BOX】(2003年3月28日発売)
- DVD-BOXでは、初回限定版のみの特典として、桜中学校特製レトロジャージ、ブックレット「B組学級日誌」、全巻収納BOXが封入された。
- 第3シリーズ
- 【3年B組金八先生 第3シリーズ昭和63年版DVD-BOX1】(第1回〜第7回:2007年10月26日発売)
- 【3年B組金八先生 第3シリーズ昭和63年版DVD-BOX2】(第8回〜最終回、スペシャル7:2007年11月23日発売)
- 第4シリーズ
- 【3年B組金八先生 第4シリーズ平成7年版VIDEO】(1996年4月26日発売)
- 傑作選として編集されており、第2、8、12〜15、17、18、20、22回は未収録である。
- 【3年B組金八先生 第4シリーズ平成7年版DVD-BOX1】(第1回〜第11回:2008年2月8日発売)
- 【3年B組金八先生 第4シリーズ平成7年版DVD-BOX2】(第12回〜最終回:2008年3月7日発売)
- 第5シリーズ
- 【3年B組金八先生 第5シリーズVIDEO】(第1回〜第12回:2000年6月23日発売、第13回〜最終回:2000年8月16日発売)
- 【3年B組金八先生 第5シリーズDVD】(2001年12月21日発売)
- 【3年B組金八先生 第5シリーズDVD-BOX】(2011年3月25日発売)
- DVD・DVD-BOXに、映像特典として、製作発表やリハーサル、撮影風景や出演者へのインタビューなどが収録されている。
- 第6シリーズ
- 【3年B組金八先生 第6シリーズVIDEO】(第1回〜第10回:2002年1月25日発売、第11回〜第18回:2002年3月22日発売、第19回〜最終回:2002年4月26日発売)
- 【3年B組金八先生 第6シリーズDVD】(2004年6月25日発売)
- 【3年B組金八先生 第6シリーズDVD-BOX】(2004年6月25日発売)
- 映像特典として、スタッフへのインタビュー(「金八を支える人たち」)が収録されている。
- 第7シリーズ
- 【3年B組金八先生 第7シリーズDVD】(第1回〜第10回:2005年3月25日発売、第11回〜最終回:2005年5月27日発売)
- 【3年B組金八先生 第7シリーズDVD-BOX1】(第1回〜第10回:2005年3月25日発売)
- 【3年B組金八先生 第7シリーズDVD-BOX2】(第11回〜最終回:2005年5月27日発売)
- DVD第1巻・DVD-BOX1に、映像特典として、リハーサルや生徒紹介、撮影風景や出演者へのインタビューなどが収録されている。
- DVD-BOX2では、初回限定版のみの特典として、金八が登下校時に使用している「金八バッグ」が封入された。
- 第8シリーズ
- 【3年B組金八先生 第8シリーズDVD-BOX I】(第1回〜第11回:2008年3月28日発売)
- 【3年B組金八先生 第8シリーズDVD-BOX II】(第12回〜最終回:2008年6月27日発売)
- 映像特典として、生徒紹介、撮影風景や出演者へのインタビュー、クランクアップの様子、NG映像などが収録されている。
- スペシャル
- 【3年B組金八先生スペシャルPart1「贈る言葉」VIDEO】(1987年12月4日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart2「イレ墨をした教え子」VIDEO】(1987年12月11日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart3「小さな嘘」VIDEO】(1987年12月18日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart4「イジメられっ子金八先生」VIDEO】(1987年12月25日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart5「先生の暴力 生徒の暴力」VIDEO】(1988年1月1日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart6「新・十五歳の母」VIDEO】(1988年4月22日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart7「卒業スペシャル」VIDEO】(1989年8月16日発売)
- 第3シリーズDVD-BOXに収録。
- 【3年B組金八先生スペシャルPart9「道は遠くても」VIDEO】(1998年7月24日発売)
- 【3年B組金八先生スペシャルPart10「友を信じる心」VIDEO】(2001年6月22日発売)
- 第5シリーズDVD第9巻に収録。特典映像として「武田鉄矢インタビュー『金八シリーズを振り返って』」が収録されている。
- 【3年B組金八先生スペシャルPart11「未来へつなげ 3B友情のタスキ」DVD】(2006年3月24日発売)
- 第7シリーズDVDの続編(第10巻)として発売。特典映像としてメイキングの様子とインタビューが収録されている。
- コンプリートBOX
- 【3年B組金八先生 DVDコンプリートBOX】(2011年11月25日発売)
- 過去に放送されたシリーズ173本、スペシャル12本を収録。このうちスペシャルI〜VI、VIII、IX、ファイナルは初のDVD化。DVD・VIDEOともに未収録であったスペシャルVIII、ファイナルがパッケージ化されたことにより、製作された全作品がDVD化された。ファイナル『最後の贈る言葉』は、放送でカットされたシーンも含めたディレクターズカット版。85枚組のセットとなっており、総収録時間は10,344分である。先行予約でしか手に入らない完全予約生産とされ、特典として登場人物の歩みやインタビューなどを収録したブックレットと特製の懐中時計が同梱されている。
2020年4月24日より動画配信サービスParaviにおいて、185話全てを順次配信。2021年2月まで毎月第一金曜日の20時にエピソードが追加された[3]。
2023年4月から10月まで、全185話が、TVerとTBS FREEで毎日1話ずつ更新され、無料配信された[4]。
本作は長期間にわたって制作・放送されたため、数多くのパロディ・オマージュが制作された。本稿では特記事項のある項目について説明する。
- 新すぃ○○! - 武田が出演したバラエティ番組で「3年すぃ組金八ィ先生」というパロディを行った。
- ベムベムハンターこてんぐテン丸 - 「赤いキツネと木七先生」というパロディが登場。テン丸の知人ヨーコが通う「もののけ小学校」の教師・武田木七が、赤いキツネの妖怪ドン助に襲われ、ドン助は木七先生に化けて教え子をキツネうどんで洗脳させるという話。「木七」という名は『こてんぐテン丸』の放送時刻が木曜夜7:00に由来し、「武田」の姓と「赤いキツネ」は、いずれも金八を演じた武田鉄矢に因む。また劇中ではフジテレビ番組にもかかわらず、テン丸が「金八じゃなくて、木七か」という台詞もある。
- バトル・ロワイアル - 高見広春原作の日本の小説。劇中に「坂本金八」のパロディとして「坂持金発」という人物が登場する。更に同書の冒頭には「生徒はミカンじゃないんです」という金八がドラマ内で発していた台詞も掲載されている。
- 妖怪ウォッチ - 「3年Y組ニャンパチ先生」というパロディが登場する。これに関しては武田が「金八先生は終わったけれど、猫に化けて生きている」と歓迎する発言をしていた[41]。その後映画第2弾に実際に武田がゲスト声優として出演することになり[42]、公開前日の2015年12月18日に放送された『妖怪ウォッチ』では武田とニャンパチ先生の共演が実現している。
- 3年B組一八先生 - 錦ソクラによる本作のパロディ作品であるが、本作のみならず様々な漫画作品のパロディが登場した。