ムロツヨシ

日本の俳優、コメディアン (1976-) ウィキペディアから

ムロツヨシ(本名・非公開[4]1976年昭和51年〉1月23日[1] - )は、日本俳優タレント喜劇役者[5]

神奈川県横浜市港北区菊名出身[1][2]、アッシュアンドエー所属[6]東京理科大学理学部数学科中退[7][8]

略歴

要約
視点

4歳のときに両親が離婚、親権は父になったが父は別の女性と親密になったため、5歳上の姉と共に叔母のもとで育つ[9][10]横浜市立神大寺小学校[2]横浜市立六角橋中学校[11][12][13][14]神奈川県立鶴見高等学校を経て[2]、一浪して東京理科大学理学部数学科に進学[11][15]。入学後に「学びたいことがあってこの学科に来た」と語る同級生たちに出会い、「その志がまぶしく、偏差値の高い大学に入ることしか考えていなかった自分が恥ずかしかった。彼らみたいに、夢を持つ側の人になりたい」と思う[15]。ファンだった深津絵里が出演する舞台『陽だまりの樹』を観に行き、1幕ラストで段田安則が涙を流す芝居を見て感銘を受け、俳優を志した[11][5]

大学は3週間で中退して俳優養成所(東京アクターズスタジオ)に入所[11][16][8]劇団東京乾電池の研究生だった時期もあった[17]中央卸売市場やコンサート会場でアルバイトで生活しながら小さな劇団の舞台に出る生活を続ける[11][15]。1999年から単独で舞台活動を開始するも下積み時代が続く[11]。2001年、演劇バトル「E-1グランプリ」[18]に出場するため役者数人を誘って演劇ユニット「劇団ヤニーズ」[注 1]を結成する[5][19]。しかし「ムロはアツすぎて俺たちとは違う」とクーデターが起きて発起人にもかかわらずクビになり、その後もう一度参加したりもしたが結局退団する[5][19]

2005年の映画『サマータイムマシン・ブルース』を足掛かりに、映画にも出演するようになる[16][20]

2008年から、舞台「muro式」を定期的に開催[21]。脚本・演出・出演をしている[20][22]。2009年12月から舞台『muro式』の広報活動の一環として、muro式トークライブ「ムロツヨシ、バナシ」を開催している。自身が所属する事務所のコントライブ『東京コントメン』のMCを立ち上げから2018年まで担当した。

2014年、情報誌日経トレンディ』が選ぶ「今年のヒット人」に選ばれる[23]

2015年11月10日、喉の手術のために入院[24]。11日に手術を受け、12日に退院する[25]

2017年4月25日、渡辺直美に教わってInstagramアカウントを開設。開設後5時間でフォロワー数が20万人[26]、1日で36万人を突破するなどして話題になった[27]

2018年、42歳でエランドール賞新人賞を受賞[28]。5月10日には2008年から続けてきた舞台の集大成となる『muro式.10』の千穐楽を迎え、これを一区切りとして次は新しい舞台を作ると発表した[29]

2021年秋公開の映画『マイ・ダディ』で実写映画初主演[30]

2022年3月31日にASH&Dコーポレーションを退社し、“暖簾分け”で4月1日から新事務所「アッシュアンドエー」(ash&A) に所属となることを発表した。「A」は「始まりのA」「ActorのA」「AnswerのA」が含まれている[31]

以前から6月24日を「ムロツヨシの日」と自ら発信していたが、主演映画『神は見返りを求める』の宣伝担当者が6月24日を「ムロツヨシの日」として一般社団法人日本記念日協会に申請し、正式に認定されたことが2022年の当日に本人にもサプライズで発表された[32]

2023年10月11日、ドラマ撮影中に腹部に痛みを感じたことから病院で検査をしたところ、腹膜炎と診断されそのまま入院した[33]

人物

  • 芸名のムロツヨシに姓名の区別はなく、映像作品のクレジットタイトルが英語の時はMurotsuyoshiと無空白で連続して記述されている。芸名にしたのは、両親の離婚以来会っていない母に知られたくないと考えたため。芸能界入りした頃には母親にも新たな家庭があったため、息子が芸能人になったと知られたら「目障りだろうな、と思った」[9]。波瀾万丈な子供時代だったが、父親について「嫌いではなく、軽蔑もしてない。楽しそうに生きているんだな」と感情を表し、「仕事が大工でこれがカッコ良かった」と語っている[10]。本名を非公開にしているのも、本名を公開すると母に知られるからではないからだと思われる。
  • 小劇場に出演していた頃、演出を試行錯誤する中で、ある役者が他の役者からずるいと言われ出した演出を手掛かりにして、飄々とした独特の間やテンポの「ずるい」芝居のスタイルが始まった[34]。下積み時代は長かったが、無名の役者として多数の作品に出演し真面目な役から三枚目まで幅広く演じたことで、様々な俳優や監督とのつながりが広がった[35]。特に佐藤二朗らと共に「福田組」の常連として映画『銀魂[36]や『50回目のファースト・キス[37]など多くの作品に出演しているが、これらを手掛けた福田雄一監督と知り合ったことがブレイクに一役買っていると言われる[35]。作品出演だけでなく、それをPRする記者会見の場でも俳優たちの間でうまく立ち回って作品の話題性を上げるなど、制作側からの評価も高い[35]
  • 映画『交渉人 真下正義』(2005年公開)で共演して以降[38]小泉孝太郎と親交が深く、小泉家とも家族ぐるみの付き合いがある[39]。メディアアーティストの真鍋大度は大学の同級生[40]。大学には1か月程度しか通わなかったが、この間に一緒にキャンプに出掛けている。2014年にラジオ番組スパカン!』(文化放送)のゲストに真鍋を招き、20年ぶりの再会を果たした[41]
  • 映画『疾風ロンド』出演の際、スキーを練習した。それ以来、趣味はスキー[42]
  • トーク番組サワコの朝』(TBSテレビ)に出演した際、「思い出の中で今でも輝いている曲」にとんねるずの『雨の西麻布』、「今、心に響く曲」にウルフルズの『笑えれば』を挙げている[43][44]
  • 好きな映画は、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン主演の『最高の人生の見つけ方[45]。好きな本は、伊坂幸太郎著の『アヒルと鴨のコインロッカー[45]
  • 「大洋ホエールズ」時代からの横浜DeNAベイスターズファンで[46]、全選手の記録を言えるほど[47]。2019年に劇場公開された球団のドキュメンタリー映画『FOR REAL-戻らない瞬間、残されるもの。-』のナレーションのオファーが来た際には、嬉しくて即答でやりたいと返事をした[47]

出演

映画

配信映画

テレビドラマ

舞台

  • 劇団ヤニーズ[19]
    • 第一回公演 ケーブルテレビ(2001年)(演劇バトルE-1グランプリ出場)
    • 第四回公演 コシバイみっつ(2002年)
  • ある一人の青年(一人舞台) - 作・演出・出演
  • 芸人を夢見たある二人の男 - 作・演出・出演
  • スペクタクルガーデン
    • スペクタクルガーデンVol.3『テイルズ・ザット・ザ・ムーン・ノウズ』
    • スペクタクルガーデンVol.4『バット・スプリング・ハズ・カム』(2003年)
    • スペクタクルガーデンVol.5『インシュアランス・アドベンチャー』
    • スペクタクルガーデンVol.6『マスト・イグジット・ダスト』
    • スペクタクルガーデンVol.7『ポリゴンハーツ・デュアル』
  • 紳士スラックス
    • 紳士スラックス『スラックス紳士』
    • 紳士スラックス『日帰りミステリアス』
  • 劇団たいしゅう小説家 第10回公演『泥棒役者』(2006年9月9日 - 18日、東京芸術劇場ホール2 / 9月23日・24日、神戸オリエンタル劇場)[141]
  • シティーボーイズミックスPRESENTS『モーゴの人々』(ゲスト出演)
  • Fabrica[10.0.1]「LIFE FILM」
  • muro式
    • muro式.1「幾」(2008年)
    • muro式.2「例」(2009年)
    • muro式.3「算」(2009年)
    • muro式.4「xyz」(2010年)
    • muro式.5「+」(2011年)
    • muro式.6「グラフ」(2012年)
    • muro式.7「∴」(2013年)
    • muro式.8「2 3 5 7 11 13 17 ...」(2014年)
    • muro式.9「=」(2015年)
    • muro式.9.5「答え」(2016年)
    • muro式.10「シキ」(2018年)[29]
    • muro式.がくげいかい(2021年)[142]
    • muro式.「トイ」(2025年)[143]
  • U-1グランプリ case03 『職員室』
  • 時計じかけのオレンジ(2011年)
  • モンティ・パイソンスパマロット(2012年) - マルチ 役
  • フル・モンティ(2014年1月31日 - 2月16日、東京国際フォーラム ホールC) - イーサン 役[145]
  • ミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』(2017年8月11日 - 9月3日、東京国際フォーラム ホールC / 2017年9月7日 - 10日、オリックス劇場) - ケンプ警部 役[146]
  • 恋のヴェネチア狂騒曲(2019年7月5日 - 28日、新国立劇場 中劇場) - 主演・トゥルファルディーノ 役[147]
  • セイジ・オザワ 松本フェスティバル2019 「オーケストラ コンサート プロコフィエフピーターと狼 Op. 67(日本語上演)」(2019年9月1日、まつもと市民芸術館) - 語り[148][注 2]

テレビアニメ

劇場アニメ

吹き替え

テレビ番組

ラジオ

配信ドラマ

CM・広告

PV

作品

書籍

  • ムロ本、(2017年3月29日、ワニブックスISBN 978-4-8470-9542-9[210]

楽曲

監督

  • MIRRORLIAR FILMS Season4『バイバイ』(2022年9月2日)- 兼・出演[212][213]

受賞

2014年

  • 日経トレンディ「今年のヒット人」[23]

2018年

2019年

脚注

外部リンク

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