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『スパカン!』は、文化放送で毎週金曜日22:00 - 24:00(JST)に放送されていた音楽ラジオ番組。
なお、前身の番組である『TOYOTA SUPER COUNTDOWN 50』(トヨタ スーパーカウントダウン・フィフティ)・『FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』(フライデースーパーカウントダウン・フィフティ)も、本項で述べる。番組タイトルはこれらの愛称「スパカン」からとったものであった。
リスナーから募集したEメールによるリクエストを中心に、オリコンランキングを交え、最新J-POPチャートを50位から1位までランキング形式で紹介する[1]。2008年5月以降、東京のAMラジオ局に於いて、時間を割いて(ベスト10も全曲フラッシュ形式ではない)J-POPチャートを紹介している、唯一の番組であった[2]。CD発売(もしくは配信での発売)前でも、曲が放送できる状況にあればランキング入りの対象となる。
金曜日移行後の1994年4月から2004年6月までは、電話に加えてFAX・ハガキでのリクエストもランキング集計の対象となっていた[3]。また『SCD50』の前身番組『決定!全日本歌謡選抜』よりもさらに歴史の古い『全国歌謡ベストテン』が打ち切られた1997年(平成9年)10月改編から、同番組を制作していた火曜会ネットワーク34局の総合ランキングも選考対象となり、『全国歌謡』の直接の後継番組『SCD10』は、本番組で決まったランキングの上位10曲のみを放送する録音番組の形式となった。2006年4月改編で『SCD10』が終了し『J-Hits COUNTDOWN』にリニューアルした後も、2008年4月改編まで利用された。
本番組のランキングはリクエスト中心であるため、リクエストの集票能力が高いジャニーズ事務所所属の歌手が圧倒的に強くなる傾向にあり、ジャニーズの曲を中心にCD発売前にもかかわらず1位を取ったり、セールスが不振だった曲にもかかわらず数週間1位になったり、ミリオンセラーになった曲が最高で3ヶ月に渡って1位をキープする事も頻出するなどしていた(後述)。また、ジャニーズに限らず、文化放送でレギュラー番組を持っていたアイドルの楽曲が上位、長期間ランク入りする傾向もあり、特に『TOYOTA SCD50』では、全盛期だった光GENJIとメジャーデビューしたばかりのSMAPのジャニーズ陣営に、一時本番組の直前枠で放送された『5カラットのロマンス』のCoCoが対抗するという構図が事実上のメインストーリーと化していた。
なお、1995年(平成7年)4月改編でスタートした『ドリカン』との棲み分けのため、アニメ、ゲームの主題歌かつ声優を本業とする者が歌った楽曲については『ドリカン』終了まで本番組でのリクエストの対象から除外された。逆に声優以外の歌手が歌った楽曲は本番組でのリクエスト受付が優先されたが、2002年(平成14年)10月改編で『こむちゃ』へリニューアルされた際にこのルールは撤廃。以後は声優が歌った楽曲もリクエストOKとなり、実際にトップ10入りした声優歌唱の曲も多数出た。
12月の年間ベスト50(後述)発表週を除く放送日の20時からEメール(2010年4月改編までは電話も)リクエストを受け付け、リクエストしたすべてのリスナーの中から抽選で10名に3000円分の音楽ギフトカード(スペシャルウィーク期間中は抽選で10名に現金1万円、20名に3000円分の音楽ギフトカード)がプレゼントされる。その後は現金1万円が3名へ、さらにリクエストしたアーティストのノベルティグッズが5名へのプレゼントに変わった(また、スペシャルウィーク期間中は抽選で10名に現金1万円、20名にリクエストしたアーティストのノベルティグッズをプレゼント)。また、毎週リクエストを紹介されたリスナー全員に、番組特製のステッカーと、その週のトップ50を掲載したチャート表がプレゼントされる。
月 - 木曜の同時間帯ワイド番組『レコメン!』と比較して、CM回数・本数は最小限にとどめられており、23時の時報CMや時報音も流れずに進行された(いわゆる、時報(定時)またぎ状態)。秋田放送が22時に飛び乗るため22時にオープニングが追加された。以前は、月 - 金曜でのスポンサーも多く存在したが、末期は2社程度となっていた。1999年1月から2001年12月には日本マクドナルド提供の「マクドナルドベスト10」のコーナーも放送されていた。
番組内では触れられていないが、同局のポッドキャストサービス「Podcast QR」にて、本番組の毎週のベスト10とランダムで選ばれた過去のヒットチャートベスト10を紹介していた。
4〜10月のナイター延長に伴う遅れスタートの場合でも、終了時刻は変更されないため、この限りではない[4]。
※年の最終週(元日が金曜日に当たる場合も同様)には「年間ベスト50」として、年間で上位にランクされた50曲を、番組開始後すぐにカウントダウンする。そのためこの週のみEメールリクエストは行われない。2011年は秋田放送の開始時間に連動して、22時過ぎからの発表となった。年間ランキングは、レギュラーチャート(週間ランキング)の順位を1位が50p、2位が49p、3位が48p…50位が1pと換算し、年間通算で獲得したポイント数(同点の場合は同順位となる)により決定される(後述する1000回分のベスト50でも同じ決定方式である)。なお、1994年は12月23日に、1999年・2004年は12月24日に、2003年は2004年1月2日に発表した。
1976年(昭和51年)4月改編で立ち上げられた『決定!全日本歌謡選抜』が全面リニューアルすることになり、1990年(平成2年)10月14日、その後継番組『TOYOTA SUPER COUNTDOWN 50』がスタートした。当時の放送時間は毎週日曜日 13:00 - 16:30。
出演者は上記の竹内アナと井上のコンビに加え、集計ルームから声優の森功至(1992年10月以降は同じく声優の遠藤武)がレポートを担当していた[5]。
番組構成は前番組をほぼ踏襲していた(トヨタ自動車が冠スポンサー[6]だった点も同じ)が、ベスト50の発表開始時刻がやや早まり、11位以下の注目曲は1コーラス程度流れるようになった。またベスト10発表時のオペレーターの拍手は開始当初廃止されていたが、その後復活した。またリクエスト受付用の電話回線がNTTのINSネット1500ベースに切り替えられたことにより強化され、電話リクエストの番号末尾制限が前番組の「番号順」から1992年に「奇数・偶数」に緩和。放送日移動直前の1994年(平成6年)1月に末尾制限は廃止された。
さらに前番組で行われていた、紅白(男女別)での得点による勝敗制度[7] も廃止された。
『歌謡選抜』を放送していた地方局もパーソナリティや放送時間を継承して『TOYOTA SCD50』を放送したが、東海ラジオは後に自社制作のワイド番組編成開始で11:00 - 13:00の2時間番組となり、企画ネット局での時間統一が崩れている。
FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50 | |
---|---|
愛称 | スパカン[9] |
ジャンル |
リクエスト番組 ランキング番組 |
放送方式 | 生放送 |
放送期間 | 1994年4月15日 - 2012年3月30日 |
放送時間 | 金曜日 21:30 - 24:00 |
放送回数 | 914(通算1096) |
放送局 | 文化放送 |
ネットワーク | 秋田放送(22:00飛び乗り) |
パーソナリティ | 一覧を参照 |
公式サイト | 公式サイト |
特記事項: 開始当初から1997年4月4日までは『斉藤一美のとんカツワイド FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』。1997年4月4日より『FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』となる。秋田放送でのネット開始は2011年4月8日から。 |
1994年4月15日から、当時の帯番組であった『斉藤一美のとんカツワイド』の金曜版の位置づけとして『斉藤一美のとんカツワイド FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』(さいとうかずみのとんカツワイド フライデースーパーカウントダウン・フィフティ)となった。この時、企画ネット各局では『TOYOTA SCD50』が終了している(これに伴いラジオ大阪は前述の通り『オールジャパン』に企画移行した)。日曜放送時と比較して1時間縮小されたこともあり、ゲストトークなどのコーナーは撤廃され、純粋にカウントダウンのみの番組となった。いわゆるスペシャルウィーク(聴取率調査週間)の実施週でも、プレゼントが通常より増強される程度で、番組内容には変更がない。
また、『とんカツ』と同様にプロ野球中継『ライオンズナイター』が放送時間延長となった場合、当時は試合終了まで放送した関係でその分時間短縮となった。
1997年(平成9年)4月改編で『とんカツ』の終了に伴い、番組名から『とんカツ』の文字が外れて単に『FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』となった。斉藤アナもスポーツ部へ配置転換のため降板し、田中雄望(現:田中雄介)と吉田涙子アナがパーソナリティを担当。2人はこの後2006年(平成18年)4月改編まで、番組歴代最長の9年間に渡ってコンビを組んだ。番組中に通算放送回数がアナウンスされていたが、これは『TOYOTA SCD50』となった1990年10月14日放送からの通算回数であり、第183回放送分から『FRIDAY SCD50』となっている(ただし年間ランキング発表もしくは番組内容変更の場合はカウントしない)。また、番組テーマ曲も『TOYOTA SCD50』から変更されていない(第500回より若干アレンジされた)。
次の1997年10月改編では、『歌謡選抜』よりも前の1962年(昭和37年)から放送されてきた『全国歌謡ベストテン』が終了することになり、『全国歌謡』をネットしていた地方局向けに当番組のランキング上位10曲のみを紹介する録音ダイジェスト番組『SUPER COUNTDOWN 10』が新たに立ち上げられた。こちらには田中は出演せず、吉田アナが1人で担当した。
1996年から1999年にはニッポン放送[10]、TOKYO FM[11]、FM-FUJI[12] がそれぞれ金曜の同じ時間帯にカウントダウン番組をスタートさせ、一時期はNHK-FM[13] を含めた5番組が乱立したが、本番組は当日受け付ける電話リクエストを最大の武器に、それら裏番組を軒並み短期間で終了に追い込み、首都圏民放ラジオ局を代表するヒットチャート番組として確固たる地位を築いた。2000年のBSQR489の開局時はBSQR489でも時差ネットされた。
2008年4月から『レコメン!』のパーソナリティであるK太郎(砂山アナ)が本番組のメインパーソナリティも担当したが、斉藤担当時代と違って『レコメン!』の冠は付かず、従来通り『FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50』のままだった。また、『レコメン!』番組内では、報道系以外の速報(気象・交通情報)はK太郎自身が伝えるが、本番組では石田アナが担当した。
2008年8月15日放送分は電話リクエストの受付を行ったものの、番組自体は金曜日移動となってから初めて休止となった。これは、直前に放送していた北京オリンピック野球予選・日本対オランダ戦の中継(20時〜)に引き続いて、なでしこジャパンが出場した、北京オリンピックサッカー女子準々決勝・日本対中国戦を中継することが、急遽決まったためである。
スペシャルウィーク実施週であった2009年4月24日の放送は、新譜紹介コーナーを中断して、前日に公然猥褻の現行犯で逮捕され、放送当日に釈放された、SMAPの草彅剛の記者会見の模様をニュースの扱いで6分間放送した(担当は扇一平アナ)。同会見の模様は、直前枠の『ライオンズナイター』でも当日放送カードの「西武×ロッテ」が早く終了したため放送していたが、本番組内でも再度取り上げられた。コーナーを中断して速報以外のニュースを取り上げるのは、本番組では異例のことである。
2010年(平成22年)4月30日には放送回数1000回を迎えた。これを記念して、直後の5月4日・5日の2日間、試合開始時間の関係でライオンズナイターが放送されない夕方の時間帯に特別番組『センパツ! SUPER COUNTDOWN 50 1000回スペシャル』が放送され、『TOYOTA SCD50』以来19年6カ月・1000回分をまとめた歴代通算ベスト50を発表した(年間ランキング1位獲得曲においての順位・ポイントは下記表を参照)。
しかし同年9月24日の放送で、『歌謡選抜』時代から35年に渡って行われていた電話リクエストが翌週(10月1日)の放送分で終了し、同年10月8日の放送からはEメールと携帯電話サイト・文化放送モバイルからのリクエストになると発表された。これにより、関東のラジオ局の夜間・深夜帯のリクエスト番組からの電リクが完全に無くなったことになる(日中の番組まで含めれば現在も『三宅裕司のサンデーヒットパラダイス』(ニッポン放送)などが電リクを行っている)。
2011年(平成23年)3月11日は同日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の緊急報道特番のため、放送休止となった。翌週3月18日もランキング発表を休止し番組内容を変更した(なお、同日はK太郎1人で担当したほか震災関連のニュースも挿入した)。急遽放送休止となったのは、『歌謡選抜』末期の1989年(平成元年)1月8日(前日に昭和天皇崩御)以来となった。同年4月8日からは、秋田放送(ABSラジオ)への同時ネットがスタートした(22:00 - 24:00のみ放送。同局は月 - 木曜の『レコメン!』も完全ネットしている)。
2012年(平成24年)4月6日の放送から番組が大きくリニューアルし、番組タイトルが『スパカン!』に改められた。パーソナリティに舞台俳優のムロツヨシが抜擢されたが、ムロの相方となる女性アシスタントが『歌謡選抜』立ち上げ以来37年目にして初めて付けられず、ムロは一人で2時間半の長丁場を仕切った。『FRIDAY SCD50』時代は、内容はチャート発表のみだったが、リニューアル後は、音楽バラエティ番組として、番組オリジナルの音楽チャートのカウントダウンを中心に、様々なコーナーで構成されている。また、リスナーからのメッセージを募集している他、『TOYOTA SCD50』以来18年ぶりにゲストコーナーが設けられた。
2013年(平成25年)4月5日からは2局目のネット局となるラジオ福島(rfc)への同時ネットがスタート。同年10月4日からは文化放送で20 - 21時台のベルト番組『オトナカレッジ』が編成された関係で、21時台の関東ローカル枠は撤廃。文化放送も22時開始となる。
2014年(平成26年)4月4日放送分からは、ムロ就任後の「総合音楽チャートバラエティプログラム」というコンセプトを守りつつ、その週の音楽のカウントダウンや、ゲストなど、音楽のみならず、いろんなエンターテインメントの情報を取り入れ、また、トーク番組として楽しめるコーナーも取り入れ、「週末の夜にふさわしい、総合エンタテインメントバラエティプログラムへ進化する」[14]というポリシーが定められた。一方、2年ぶりに女性アシスタントが復活し、元AKB48の大島麻衣が着任した。
2015年(平成27年)3月13日の放送にて、2週先の同月27日の放送を最後に終了すると発表され、『TOYOTA SCD50』から数えて25年、『歌謡選抜』からでは39年におよんだ歴史に終止符を打つことになった[15]。またこれは、1962年(昭和37年)4月改編スタートの『全国歌謡』以来、53年間に渡った文化放送制作ヒットチャート番組の歴史が途絶えることも意味した(A&G関連曲専門の『こむちゃ』は除く)。
そして2015年3月27日の最終回は、歴代最終パーソナリティにあたるムロの「俳優仲間」たちがゲスト出演して、25年にわたって続いてきた本シリーズのフィナーレを飾った[15]。
2022年4月1日、文化放送 開局70周年ウィークの一環として、『SUPER COUNTDOWN 50 復活特番!』を放送した。放送時間は同日 11:00 - 13:00。パーソナリティは砂山圭大郎[16]アナが10年振りに担当した。年間ランキング1位 獲得曲(後述)をフルコーラスで、2006年まで紹介。歴代のパーソナリティを務めた竹内、斉藤、吉田が番組にコメントを寄せた。
年度 | 曲名 | アーティスト名 | 最高位 | 登場週数 | ポイント | 1000回ランク |
---|---|---|---|---|---|---|
TOYOTA SUPER COUNTDOWN 50 | ||||||
1991年 | はじまりはいつも雨 | ASKA | 3位 | 32週 | 1197 | 1位(1197P) |
1992年 | 君がいるだけで | 米米CLUB | 1位(2週連続) | 25週 | 906 | 11位(906P) |
1993年 | Get Along Together | 山根康広 | 4位 | 27週 | 706 | ランク外 |
FRIDAY SUPER COUNTDOWN 50 | ||||||
1994年 | innocent world | Mr.Children | 1位(3週連続) | 22週 | 888 | 15位(888P) |
1995年 | ロビンソン | スピッツ | 4位 | 28週 | 769 | 31位(769P) |
1996年 | You're my sunshine | 安室奈美恵 | 1位(6週連続) | 19週 | 766 | 32位(766P) |
1997年 | 硝子の少年 | KinKi Kids | 1位(10週連続) | 21週 | 855 | 17位(855P) |
1998年 | 青の時代 | 1位(9週連続) | 20週 | 832 | 21位(832P) | |
1999年 | LOVEマシーン | モーニング娘。 | 1位(3週連続) | 21週 | 788 | 8位(922P) |
2000年 | らいおんハート | SMAP | 1位(10週連続) | 22週 | 1006 | 2位(1147P) |
2001年 | PIECES OF A DREAM | CHEMISTRY | 4位 | 22週 | 753 | 40位(753P) |
2002年 | 大切なもの | ロードオブメジャー | 6位 | 16週 | 625 | 18位(852P) |
2003年 | 世界に一つだけの花 | SMAP | 1位(12週連続) | 20週 | 859 | 4位(1016P) |
2004年 | 瞳をとじて | 平井堅 | 3位 | 28週 | 891 | 13位(891P) |
2005年 | さくら | ケツメイシ | 2位 | 18週 | 762 | 35位(762P) |
2006年 | 純恋歌 | 湘南乃風 | 3位 | 17週 | 649 | ランク外 |
2007年 | weeeek | NEWS | 1位(3週連続) | 10週 | 453 | |
2008年 | そばにいるね | 青山テルマ feat. SoulJa | 8位 | 18週 | 607 | |
2009年 | Believe | 嵐 | 1位(10週連続) | 17週 | 713 | |
2010年 | Troublemaker | 1位(通算6週) | 16週 | 670 | - | |
2011年 | マル・マル・モリ・モリ! | 薫と友樹、たまにムック。 | 4位 | 32週 | 800 |
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