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日本の東京都港区にある映像・音楽ソフトメーカー ウィキペディアから
株式会社ポニーキャニオン(英: PONY CANYON INC.)は、日本の大手映像・音楽ソフトメーカー。フジ・メディア・ホールディングスの連結子会社で、フジサンケイグループに属する。通称は「ポニキャン」[2][注釈 1]。
本社が入居する泉ガーデンANNEX | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | PC、ポニキャン(ぽにきゃん) |
本社所在地 |
日本 〒106-8487 東京都港区六本木一丁目5番17号 泉ガーデンANNEX |
設立 |
1966年(昭和41年)10月1日 (株式会社ニッポン放送サービス) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 5010401035036 |
事業内容 | 音楽、教養、文芸、スポーツ、映画、娯楽など各種オーディオ・ビジュアルソフト・デジタルコンテンツ・書籍の企画、制作、販売、映画配給、コンサート・イベント企画制作、地域プロモーション事業 |
代表者 | 代表取締役社長 吉村隆 |
資本金 | 12億円(2018年3月20日時点)[1] |
売上高 | 335億8,800万円(2018年3月期)[1] |
営業利益 | 3億6,600万円(2018年3月期)[1] |
経常利益 | 4億4,800万円(2018年3月期)[1] |
純利益 | 1億3,300万円(2018年3月期)[1] |
純資産 |
184億4,900万円 (2018年3月20日時点)[1] |
総資産 |
278億2,800万円 (2018年3月20日時点)[1] |
従業員数 | 466名(2024年7月現在) |
決算期 | 3月20日 |
主要株主 | 株式会社フジ・メディア・ホールディングス 100% |
主要子会社 | |
関係する人物 | |
外部リンク |
www |
特記事項:株式会社ニッポン放送事業社は1955年1月18日設立。1970年1月1日に株式会社ニッポン放送サービスから株式会社ポニーへ商号変更。1987年10月21日に株式会社キャニオン・レコードを吸収合併、現商号へ商号変更。 |
日本映像ソフト協会(JVA)、日本レコード協会(RIAJ)の正会員であり、過去両協会に会長を輩出している[注釈 2]。
日本で最初期にミュージックテープ、ビデオソフトを販売したことで知られ、欧米メジャーに属さない独立系レコード会社としては世界有数の規模である[注釈 3](ソニーグループの音楽映像事業は、それ自体が欧米のメジャー領域で大きな一角を占めている)。
1955年、ニッポン放送の関連会社として設立された「株式会社ニッポン放送事業社」(ニッポンほうそうじぎょうしゃ)が前身。
1966年10月1日、当時ニッポン放送の常務だった石田達郎がカーステレオの普及を見越し8トラックによるミュージックテープを販売するため、現法人「株式会社ニッポン放送サービス」(ニッポンほうそうサービス)を設立。翌1967年4月に8トラック「ポニーパック」を発売。
1970年1月1日に「株式会社ポニー」と社名変更、コンパクトカセットを使用したミュージックテープ、およびビデオソフトの販売も開始した。同年8月1日に、ニッポン放送系列のレコード会社として「株式会社キャニオン・レコード」も石田が設立した。
1975年に発売された「およげ!たいやきくん」が450万枚(オリコン調べ)の大ヒットを記録。1978年には九段北に新社屋を建設、通称「たいやきビル」と呼ばれた(1986年九段NPビルに移転、2012年まで一口坂スタジオが使用)。
1982年に直系販売会社の「株式会社ポニーキャニオン販売」を設立。
設立の経緯からキャニオン・レコードがレコード・ミュージックテープ・CD、ポニーがミュージックテープ・CD・ビジュアルソフトと事業分野が分けられていたが、1987年10月21日に両社は合併し「株式会社ポニーキャニオン」となった。
1992年に製造部門(足立センター。ニッポン放送送信所の跡地(現:ニッポン放送足立予備送信所)にあった)と子会社のピーシープロジェクトが統合してポニーキャニオンエンタープライズとして独立した。その一方で、1994年にポニーキャニオン販売を吸収合併、本社を八丁堀に移転。
2006年4月1日にフジサンケイグループ(FCG)の再編[注釈 4]が実施され、ニッポン放送の子会社からフジテレビの子会社に移行した。
2007年3月にはフジテレビの全額出資による完全子会社(扶桑社も同時期に完全子会社化された)となり、2008年10月フジテレビ等のFCGに属する放送事業者各社を認定放送持株会社傘下に統合することを核としたグループ再々編に伴い、グループ統括会社であり認定放送持株会社であるフジ・メディア・ホールディングスの完全子会社となった。
2009年、ポニーキャニオン音楽出版とPCI MUSIC設立。
2011年、アミディア設立。
2012年、ポニーキャニオン代々木スタジオ開設。閉鎖された一口坂スタジオから機材の一部を受け継いだ。
2013年、ポニーキャニオン渋谷スタジオ開設。ぽにきゃんBOOKS創刊 書籍事業がスタート。
2014年、エグジットチューンズ株式会社を完全子会社化。
2019年、エグジットチューンズから音楽出版事業と作家マネジメント以外の全事業を、ポニーキャニオンアーティスツから声優マネジメント事業を吸収し、エグジットチューンズはエグジット音楽出版に改称。
1998年から約20年に渡り、本社を虎ノ門(2020年開業の東京メトロ日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅に隣接)にある住友不動産虎ノ門ビル(一棟借り[3])に置いていたが、2022年度竣工予定の虎ノ門ヒルズステーションタワーの隣接地(「都市再生特別地区(虎ノ門一・二丁目地区)」のA-4街区[4])にあたるため、2019年5月7日に六本木一丁目の泉ガーデンアネックス(一棟借り[5])に本社を移転している。
映像ソフト販売会社としては老舗であり1970年3月11日に石田が「1980年には日本のビデオソフトが5,000億円産業に成長する」という趣旨の「ビデオソフト5千億産業宣言」を行い[6]、同年7月1日にビデオソフト(オープンリール式)『ポニービデオ』を発売[7][注釈 5]。オリジナル作品・およびフジテレビ系列の番組・映画の映像化作品はもとより、系列外の放送局(NHK・TBSテレビ・テレビ朝日・テレビ東京など)の番組DVDなども販売している。特にTBS系列はTBSホールディングスがカルチュア・コンビニエンス・クラブ、毎日放送などと共同出資したTCエンタテインメントがあるが、2010年時点でも『けいおん!!』や『アイリス』(フジ・メディア・ホールディングスの2011年3月期中間報告書[9]にヒット作品として記載)などが当社からリリースされている。2000年には日本で初めて有料映像配信を開始。
なお、日本テレビ系の番組に関しては原則として日本テレビ子会社で系列各社も出資しているバップからリリースされているが、ドラマ『大都会』シリーズや、読売テレビ制作のアニメ『結界師』などのソフトは当社からリリースされている。
また、1984年にはウォルト・ディズニー・カンパニー(日本法人も)と契約、同社の映像ソフトの販売を受託していた(そのため、日本テレビが製作に名を連ねるスタジオジブリ作品についても、ジブリとディズニーの間で映像ソフト販売契約を結んでいるため当社が販売を担当した(現在はウォルト・ディズニー・ジャパンが発売元を、ハピネット・メディアマーケティングが発売・販売元を担当))。
かつてはMGM/UA・コロンビア ピクチャーズとも契約していたが、前者はワーナー・ホーム・ビデオに移管(現在はワーナー ブラザース ジャパン合同会社が発売元を、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社が販売元を担当)、後者は株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが自ら販売業務を担当していた(現在は株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが権利元を、株式会社ハピネット・メディアマーケティングが発売・販売元を担当[注釈 6])。また、かつてはVestron Video International(後のベストロン・ビデオ社 → アスキーベストロン映画 → アスキー映画 → アスキービジュアルエンタテインメント)・英国放送協会(BBC)・ニューワールド・ビデオ(後のニューワールド・ピクチャーズ)・スパイグラス・エンターテインメント(現:スパイグラス・メディア・グループ)とも契約していた。
2006年4月に日本国内初のHD DVDソフトを発売し、最も意欲的にHD DVDソフトをリリースしているメーカーの一つであった。現在はBlu-ray Discソフトに関して積極的にリリースしている。HD DVDの幹事企業、メモリーテックの主要株主である事からHD DVD陣営であると見られていたが、同年12月にアニメ『AIR』のBlu-ray Disc版BOXを発売した(こちらも国内初のBDソフトとなる予定だったが、発売日を延期したためそうならなかった)。
ポニーパック発売当初は自社で音源は持たず、他のレコード会社から供給された音源を使っていた。しかし、同業他社からもミュージックテープが販売され、音源供給が難しくなることを見越し、自ら音源を保有するために設立されたのがキャニオン・レコードである。石田や高崎一郎(当時ニッポン放送プロデューサー)との縁から、東芝音楽工業(のちの東芝EMI → EMIミュージック・ジャパンを経て現在のユニバーサルミュージックジャパン)のディレクターであった高嶋弘之を取締役制作部長として迎えた[10]。
前述の通り、8トラックやコンパクトカセットなど、カセットテープの音楽ソフトの販売はポニー、レコードやCD等、それ以外の音楽ソフトの販売はキャニオン・レコードと、事業が棲み分けられており、その関係で、キャニオン・レコード発売のカセットテープは、ポニーから販売されていた。特に中期以降のポニー販売のカセットテープは、競合する大手レコード会社の殆どがカセットテープの販売に参入していることから、キャニオン・レコードおよび同社に販売を委託しているレコード会社が発売するカセットテープの音楽作品の販売が殆どだった。
キャニオン・レコード設立からしばらくはニューミュージックの歌手が多く、1972年設立のアードバークレーベルにはヤマハ音楽振興会(現:ヤマハミュージックアーティスト)所属のアーティストが多く所属した。また、1975年のフォーライフ・レコード設立に際しては、レコード業界からの圧力に対し、石田が救いの手を差しのべ、レコード盤のプレスや販売を引き受けた。
1980年に田原俊彦と岩崎良美が新人賞を同時受賞したのを契機にアイドル歌手の依頼が急増し、アイドル部門に力を入れるようになった[11]。ミュージシャン出身で1970年代からニューミュージック部門を手がけていた渡辺有三(後のポニーキャニオン顧問)らが責任者を務め、1980年代のアイドル歌謡全盛期には一人勝ちに近い状態であった。
その後、1990年代以降のアイドル歌謡の衰退(「アイドル冬の時代」)により手がける作品は少なくなっていたが、2000年代にはアップフロントグループによって設立された「ハチャマ」レーベルの販売受託(2004年アップフロントワークスに統合後も社内レーベルとして継続。2013年には「ピッコロタウン」[12]「ライスミュージック」の各種社内レーベルがキングレコードから移管)や、フジテレビ発のアイドルグループである「アイドリング!!!」(2007年デビュー)等を経て、2013年には『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』(ニコニコ生放送)を立ち上げ、「アイドル戦国時代」に対応している。しかし、2017年に同番組が終了、2018年にはベイビーレイズJAPAN等の解散、マジカル・パンチライン等の移籍、さらに2020年には若手のホープとして期待されていたSexy Zone等も離脱等再度縮小傾向にある。
嘗て山本譲二や石川さゆり等が所属していた演歌・歌謡曲部門等は売上不振から1999年をもってジャンル等を薄れ、2000年のヤマハミュージックコミュニケーションズ設立により、中島みゆき等ヤマハ所属アーティスト等が離脱した。以降、J-POP・アイドル歌謡曲・演歌・歌謡曲・洋楽等を特化している。これらの経緯もあり、レコード会社としては非常に長い歴史を持つにもかかわらず、所属アーティストの大半はA.B.C-Z等1990年代以降にデビューまたは移籍等してきたアーティストによって占められている[注釈 7]。
2002年の夏からアイドル系レーベル「FLIGHT MASTER」所属アーティストにコピーコントロールCD(CCCD)を導入した。aiko・白鳥マイカ等の所属アーティストも導入していたが、2005年5月発売分以降は導入していない。所属アーティストはその導入時期においてもCCCDを導入せずCD-DAでリリースしており、全体的な導入には至らなかった。
2006年よりエグジットチューンズ(当時クエイクホールディングス)に資本参加、2014年に完全子会社化している。
2024年7月3日、新たに世界で活躍する日本発のバンド、アーティストを輩出するという目的のもと、株式会社GRIP、ホープレス・レコードともに共同プロジェクト『New Global Rock Artist』の始動を発表した[13]。
2018年3月まで子会社であったポニーキャニオンエンタープライズが設置・運営するポストプロダクション「P'sスタジオ(P's STUDIO)」にてアフレコスタジオを完備し、自社が製作委員会に参加するアニメ作品のアフレコを行う他、自社グループでアニメも含めた全ての音響制作が一貫して行える体勢を整えていた。
1992年2月24日にマネジメント会社として、キャニオンミュージック(後の株式会社ピーシーミュージック、株式会社ポニーキャニオンミュージック、株式会社ポニーキャニオンアーティスツ)を設立。
2014年11月にポニーキャニオンアーティスツ社内に声優のマネージメントを行うスワロウを開設し、以降、花守ゆみり、遠藤ゆりかといった声優を輩出している[14]。
2016年10月には、プロの声優アーティストの育成を目指すスクール「P's Voice Artist School」(ピーズボイスアーティストスクール)を開講させている[15]。
2019年7月に、ポニーキャニオンアーティスツの声優マネジメントおよび声優スクール事業がポニーキャニオン本体に移管された。
1980年代は旧ポニーの「ポニカ(PONYCA)」ブランドで各種パーソナルコンピュータやファミリーコンピュータなどのパソコン・家庭用ゲーム機向けゲームソフトを発売していた。MSXにおいては自社版権を用いたオリジナル作品や海外作品に加え、セガのライセンスを受けたSG-1000およびSC-3000・マークIIIソフトの移植版を多数発売した。
映画配給部門を2013年2月に新設している[16]。2017年公開の『ラ・ラ・ランド』が興行収入40億円を超える大ヒットとなった[17]。
書籍部門は2013年4月に新設し、同年12月より「ぽにきゃんBOOKS」レーベルで書籍の刊行を開始。メインコンテンツとなるライトノベルでは「アニメ化」を見据えた上での「アニメ制作会社と連携した作品作り」があげられる。翌2014年に同レーベルからのアニメ化第1号作品として『ランス・アンド・マスクス』の制作が発表されている(2015年放送)。このほか同レーベルではアニメ関連ムックや契約声優の写真集などを発行している。
2014年4月からniconicoおよび音泉で情報番組『ぽにきゃんぜん部!』の放送を開始(隔週更新)。同年5月8日からはwebコミックサイト「ぽにマガ」を公開。毎週木曜に更新される。また、自社アニメ専門ECサイト「きゃにめ.jp」を出店し、独自特典を充実させている。
移転前の虎ノ門本社ビルの1階にはイベントスペースがあり、各種小イベントや記者会見等を行うことができた。2019年7月7日、六本木一丁目の新社屋3階に新イベントスペースが開設された[18]。
2019年11月1日にはライブ劇場『harevutai』を開業。大型のスクリーンと最先端の3DによるCG技術を使用したスクリーンが設備されたライブハウスとなっている。
ロゴマークはかつてレーベルごとに異なるものだったが、1982年10月以降、俗に「PC(パックマン)マーク」と呼ばれる幾何学模様のロゴを統一採用した。
1986年には目玉マークが付記され、企業ロゴタイプは馬場雄二が手掛けたフジサンケイグループの統一標準書体に変更された。
2004年には左から黒・灰・赤の3つの丸が並んだビジュアル・イメージ(VI)が併用(CM及びオープニングロゴでは"poc"の文字がこのロゴへと変化するジングルが流れている)され、商品やプロモーション等の主に一般向けにはこちらのVIが使用されるようになった。
設立50周年を迎えた2016年10月には「PC Pony Canyon」という新ロゴが登場し、現在はこのロゴが基本的に使用されている[注釈 8]。
1980年代以降、全商品のジャケットやパッケージ側面に角が丸く黒い四角形に白抜きの「Z」が描かれた(描かれた場所の地色が黒の場合、赤い四角形に黒抜きで描かれた場合もある)ロゴが印刷された全商品が存在する。この通称「Zマーク」はレーベルを示すのではなく、販売店ごとに設定された「返品枠」の対象外商品である事を示す。光GENJI、CoCo等発売後数週で販売機会が失われるアイドル歌謡曲や新人アーティスト等の作品に多く記載されており、自由に返品を受け付けることでより多くの販売店に仕入れてもらい、露出させたい意図がある。なお、同社が販売を請け負っていたフォーライフ・レコード(当時)のごく一部の作品にもZマークが記載されている[注釈 19]。
キャニオンレコードが発足してしばらく、キャニオンレーベルから発売する邦楽制作のシングルレコードのジャケットのほとんどで、全面に「C」の文字があしらわれた(歌手の顔のまわりに「C」がくるようなデザインとなる)。このデザインは71年6月まで続いた。その後、'72年1月からジャケットの上部数ミリに7色の色見本を模したデザインがなされ[注釈 20]、こちらは'74年2月まで続いた。
過去に受託していた企業は以下の通り。
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
2020年以降、それ以前からの所属者については元々メインレーベル所属
アニメ・映像事業本部アニメプロデュース3部・4部(元アニメクリエイティブ本部)担当、2021年6月以降。それ以前からの所属者は元々はメインレーベル扱い[29][30]
2023年以降、chilldspotは元々メインレーベル所属
※ は、P's Records設立前のアニメ系アーティスト
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
アニメクリエイティブ本部スワロウグループ(ポニーキャニオンアーティスツ担当よりポニーキャニオン本体へ分割統合)
株式会社ポニーキャニオンアーティスツ所属
UHFアニメも、製作局あるいは製作委員会に参加している局が独立局ではない場合、キー局の欄に記載する。
基本的には子会社のバップから販売されるが、一部作品はポニーキャニオンが担当している。
ゲーム機(発売順)
パソコン
スマートフォン
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