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日本の漫画作品、テレビアニメ番組 ウィキペディアから
『大正処女御伽話』(タイシャウヲトメ[注 1] おとぎばなし)は、桐丘さなによる日本の漫画作品。『ジャンプSQ.19』(集英社)Vol.18に読み切りとして掲載された後、『ジャンプスクエア』(集英社)にて2015年8月号から2017年10月号まで連載された。続編となる『昭和オトメ御伽話』(ショウワオトメおとぎばなし)は『少年ジャンプ+』(集英社)にて2018年8月21日より2020年5月12日まで連載された。最終話は25万閲覧、2300コメントを突破し、Twitterでもトレンド入りを果たした[1]。スピンオフとなる『大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-』(タイシャウヲトメおとぎばなし ペシミストノショクタク)が『少年ジャンプ+』(集英社)にて2021年7月23日より連載されていた。
大正処女御伽話 | |
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ジャンル | 少年漫画 歴史(大正時代)、恋愛 |
漫画 | |
作者 | 桐丘さな |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | ジャンプスクエア |
レーベル | ジャンプ・コミックス (JUMP COMICS SQ.) |
発表号 | 2015年8月号 - 2017年10月号 |
発表期間 | 2015年7月4日 - 2017年9月4日 |
巻数 | 全5巻 |
話数 | 全38話 |
漫画:昭和オトメ御伽話 | |
作者 | 桐丘さな |
出版社 | 集英社 |
掲載サイト | 少年ジャンプ+ |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表期間 | 2018年8月21日 - 2020年5月12日 |
巻数 | 全5巻 |
話数 | 全42話 |
漫画:大正処女御伽話-厭世家ノ食卓- | |
作者 | 桐丘さな |
出版社 | 集英社 |
掲載サイト | 少年ジャンプ+ |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表期間 | 2021年7月23日 - 2021年12月31日 |
巻数 | 全2巻 |
話数 | 全22話 |
アニメ:大正オトメ御伽話 | |
原作 | 桐丘さな |
監督 | 羽鳥潤 |
シリーズ構成 | 福田裕子 |
脚本 | 福田裕子 |
キャラクターデザイン | 渡辺まゆみ |
音楽 | 高梨康治 |
アニメーション制作 | SynergySP |
製作 | 大正オトメ御伽話製作委員会 |
放送局 | テレビ東京ほか |
放送期間 | 2021年10月9日 - 12月25日 |
話数 | 全12話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
『大正オトメ御伽話』(タイシャウオトメおとぎばなし)のタイトルで、2021年10月から12月までテレビ東京ほかにて放送された。
大正10年(1921年)の冬、交通事故がもとで実母と利き手である右手の自由、父の期待を失った"羅刹の一族"志磨家の次男・珠彦は、千葉の上遠野村(架空、アニメでは現・千葉県佐倉市付近)にある別荘を自宅として与えられ、養生という名目で厄介払いされていた。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家(ペシミスト)となり果てている珠彦のもとに、ユヅこと夕月(ゆづき)という少女がやってくる。彼女は父が珠彦の世話をさせるために金で買った嫁であった。珠彦は夕月を迎え入れはするものの、それは彼女が路頭に迷わないためで世話をされるつもりはなかったが、共に暮らす内に珠彦は夕月に心を許し始め、仲睦まじく生活を送っていく。
大正11年の始夏[2]、珠彦の妹・珠子が家出をして珠彦のもとへやってくる。2人に悪態をつく珠子だが、珠彦が菩薩と表現するほどの夕月の優しさに触れ、夕月を「ユヅ姉様」と慕うまでに変貌する。過労のため倒れた夕月の看病をした珠子は医者を目指すことを決め、兄との確執も解消して医者である叔父・珠介のいる神戸へと旅立っていった。
9月になり、誕生日を初めて祝われたことに珠彦が感動していると、自宅に侵入してきた村の少女・綾(りょう)と出くわし、夕月から贈られたばかりの栞と財布を盗まれてしまう。珠彦は栞を取り返すべく麓の村まで行き綾と会うが、上手くかわされて取り返すことができなかった。その翌朝、栞を持って自宅に現れた綾は夕月に嘘を吹き込むが、夕月が最も傷付いたのは、珠彦に贈った栞を綾の匂いが付くほど彼女が持っていたことだった。夕月は手元に戻ってきた栞を破り捨て、綾との一件を水に流したというが、珠彦はどうにも腑に落ちない。そんな折、誕生日を祝う珠子の電話によって栞に込められた夕月の想いに気付いた珠彦は、夕月から本音を引き出してわだかまりを解消することができた。
大正12年になると綾との関係も改善され、珠彦は夕月を幸せにするため前向きに生きることを決めると、父に学校に通いたいという旨の手紙を送るようになる。夏頃、夕月の親友で文通を続けている美鳥が妊娠し、結婚するために東京から九州へと移り住むことを知らされる。再会できる最後の機会かもしれないと夕月を送り出した珠彦だが、彼女が帰ってくる予定日であり、珠彦の誕生日でもある9月1日、関東大震災が起きる。
夕月の身を案じる珠彦は最悪の事態ばかり考えてしまい、崩壊を免れた家に閉じこもって1人すすり泣くが、夕月が用意していた手紙や手作りのマフラーとキャラメルを見つけると、気力と希望を取り戻す。綾と共に珠彦が東京に到着すると、珠介と共に怪我人治療にあたる珠子と再会する。地獄のような光景の中、珠子と協力してやっとの思いで見つけた夕月は美鳥を瓦礫から庇って頭を打ち、昏睡状態にあった。珠介のいる東京駅に運び込み治療を施しても眠り続ける夕月だったが、珠彦の必死の呼び掛けに応じるかのように目を覚ます。夕月の無事を喜んだのも束の間、珠介を頼って珠彦の父・珠義と姉・珠代が現れ、兄・珠樹が重傷を負ったから治療しに来いというが、叔父は知り合いの医者を紹介して2人を追い返す。
珠彦と夕月が千葉の自宅へ戻ると、側近より珠義が学校への編入を許可したと知らされる。厳しい条件をクリアした珠彦は10月から同日に編入した白鳥策と共に学校へ通うことになるが、12月に兄が亡くなったという訃報が届く。葬式で再会した父や弟・珠央の温和な態度に珠彦が違和感を覚えつつ帰路についていた頃、自宅では夕月を誰かが訪問していた。
大晦日の夜、誕生日を迎えた夕月にプレゼントとプロポーズの言葉を贈った珠彦だが、翌朝の自宅に夕月の姿はなく、気がつけば丸二日が経過していた。新年の挨拶をしにきた綾から心当たりを聞き出すと、失踪の原因が珠代の訪問であることが判明する。激怒した珠彦が志磨家の屋敷にいる珠代に会いに行くと、夕月の母が身篭っている事を利用して夕月を脅迫したこと、兄が死んだことで自分が次期当主とされていることを知らされる。父の温和な態度も嘘偽りだと気付いた珠彦は志磨家との関係を絶つことを決意すると、弟・珠央の世話係にされている夕月を発見し、自分の幸せを第一に考えろと説得する。しかし夕月は、母のお腹にいる子供を見殺しにできないこと、そもそも珠彦をわざと傷付ける形で姿を消した自分に結ばれる資格はないと拒絶してきた。珠彦は夕月がいない世界に絶望し果物ナイフを手に取ると、自分の死を望んでいた珠央にナイフを握らせ、自分を殺すように満面の笑顔で迫る。珠彦の喉にナイフが突き刺さる寸前、怖気づいた珠央が叫ぶと同時に飛び出してきた夕月がナイフを払い落とし、母よりも珠彦の方が大切だという本心を吐き出す。
その場に現れた珠義は志磨家との決別を宣言する珠彦をなんとか留まらせようとするが、珠彦は夕月を買った金額と同じ借用書をその場で書き上げると、必ず返済することを約束して屋敷から去っていく。珠彦と夕月はすぐに夕月の故郷である岩手へ向かって彼女の両親と会い、結婚する決意を伝えると共に、志磨家と決別した経緯を説明する。最初は珠彦のことを警戒していた夕月の母親も珠彦を信頼できる人間だと認め、2人の結婚を祝福する。2人は友人達が待つ神戸へ移り、新たな生活へ向けて歩み始めた。 1年後、尋常小学校の教師となった珠彦とは夕月と共に珠子のサプライズでささやかながらも結婚式を行い、集った友人達と幸せを噛みしめる。
昭和3年(1928年)、神戸で孤独な日々を送る志磨仁太郎にとって、隣に住まう華族の娘黒咲常世との触れ合いだけが心の癒しだった。しかし、彼女に酷い仕打ちを行う常世の継母の所業に耐えかね、刀を持ち出して常世を連れ出したことで警察沙汰となり、東京の親戚の家へと養子に出されてしまう。
3年後の昭和6年。常世が仁太郎との思い出を心の支えに継母と弟からの仕打ちに耐えていたある日、仁太郎が突然目の前に現れる。歓喜する常世だが仁太郎の態度は冷たく、以前とはまるで別人のようだった。常世は悲しむものの、同時に自分も強く変わらなければならないと決意する。奮起して住み込みの仕事を探し始める常世だが、不況のため碌に見つけることができず橋で呆けていると、眺めていた仁太郎とのツーショット写真が風に飛ばされてしまい、それを追って川に落ちてしまう。幸いにも偶然居合わせた仁太郎や珠子によって助けられた常世は、自身を突き放す仁太郎に対し「絶対に信じる」という想いを告げる。
6月1日。仁太郎が風邪を引いたことをリゼという少女から知った常世は、看病のために珠子を連れて仁太郎が住処とする志磨キネマを訪れ、珠子も仁太郎と同じ志磨家の人間であったことを知る。常世とリゼによる甲斐甲斐しい看病によって快復した仁太郎は珠子に求婚するが、軽くあしらわれてしまった。
ある日、常世が彼女の弟である雄一に虐げられている様子を見た仁太郎は、駆けつけた継母の相変わらずの様子に辟易し、常世を志磨キネマへと連れ帰りしばらく共に暮らすことを決める。2人の同棲を知ったリゼが押しかけてきた日の夜、彼女から東京での仁太郎の様子を聞いた常世は、意を決して東京で何があったのかを聞き出す。
仁太郎を養子として迎え入れた親戚とは、志磨財閥の当主となった志磨珠代だった。彼女は心優しい養母として振舞うが、真の目的は自分と同類として見初めた仁太郎に、自分への殺意を抱かせ傷つけさせることで彼を縛り付けることであり、その目論見は成功してしまう。自身の本性が珠代と同じ羅刹であると思い至った仁太郎は、成長した常世の様子を一目見て死ぬつもりで神戸に戻ってきたという。
話を聞き終えた常世は仁太郎が孤独に死ぬことを認めず、仁太郎が死ぬなら自分も死ぬと言って譲らない。仁太郎はいつか常世さえも傷つけてしまうのではと怯えるが、鬼気迫る常世の説得を受け入れ、彼女と共に生きる事を決める。新しい生活を送るにあたり、家事が苦手な常世が珠子に助けを求めると、夕月を紹介されて花嫁修業を受けることになる。常世の腕前は順調に上達し、3か月ほど経った11月には免許皆伝を言い渡されるまでに上達していた。
常世の誕生日前日である11月10日、帰宅した仁太郎の前に珠代が現れる。珠代は仁太郎と珠子を夫婦にすることで志磨家を再興すると語り、常世を人質にしていることを明かす。常世を監禁している屋敷で仁太郎と珠子を待つ珠代だが、現れたのは刀を持った仁太郎ただ1人だった。仁太郎が常世を連れて屋敷から逃げ出すと、金で雇われた追っ手が迫ってくる。先回りした珠代によって志磨キネマが燃やされる様を目撃し、完全に逃げ場を失った2人は、遺書を残し橋の淵から川を見下ろしていた。 警察で珠代が虚偽の証言をしていると、そこに仁太郎の遺書を持った珠子がやってくる。遺書を読んだ珠代は仁太郎が死を選んだ理由を理解できないまま、彼が用意していた証拠によって警察に逮捕される。
昭和7年1月。狂言自殺によって珠代を欺くことに成功した仁太郎と常世は、有馬の温泉街で働いていた。2人はある日、亡くなった夫が仁太郎にそっくりだという老婆を助けたことで、古びた民宿を譲り受けることになる。仁太郎は民宿を始めるだけでなく、そこに常世が幼い頃に夢見たパーラーを設けることを提案し、2人は衝突しながらも開店に向けて準備を進めていく。しかし、体調を崩して常世が倒れてしまったため、開店予定であった4月になっても民宿とパーラーを開くことはできないでいた。そんな折、常世が喀血してしまい、結核による肺炎を患っていることが発覚する。常世は近くの山の中にある小屋に隔離されることを選び、2人の闘病生活が始まった。
昭和9年4月。民宿とパーラーの経営は軌道に乗り、仁太郎は裏方と常世の看病に専念する生活を送っていたが、常世の容態は改善する兆しが見えなかった。常世は絶望感から自殺を考えるまでになっていたが、仁太郎の説得で再び希望を抱くようになる。9月になり徴兵検査を受け甲種合格となった仁太郎は、2年の兵役を課される前に常世と正式に結婚することを決めると、常世の誕生日である11月11日にささやかな結婚式を挙げ、翌年に兵役に就きに行った。
昭和17年。未だ兵役から帰ってこない仁太郎を待っていた常世のもとに、血で染まった仁太郎の認識票と遺書、小さな骨の欠片が届けられる。翌年の4月、仁太郎の葬式を挙げた常世は劇薬による自殺を図るが、事前に砂糖水とすり替えられており失敗に終わると、それを仁太郎からの生きてほしいというメッセージだと受け取り、1人で前向きに生きていく覚悟を決める。
昭和21年。再び弱音を吐き涙を流していた常世の前に、生き延びていた仁太郎が姿を現した。
年齢は全て数え年。声の項はテレビアニメ版の声優。
『大正オトメ御伽話』(タイシャウオトメおとぎばなし)のタイトルで、2021年10月から12月までテレビ東京ほかにて放送された[16][17]。ナレーションは大林隆介。
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日[20] |
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第1話 | 夕月 来タル | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 |
| 渡辺まゆみ | 2021年 10月9日 |
第2話 | 珠彦 死ス | 杉島邦久 | 奥村よしあき | 田辺謙司 | 10月16日 | |
第3話 | 黒百合ノ娘 | 羽鳥潤 | 熊野千尋 |
|
| 10月23日 |
第4話 | 幸セハ月明カリノ下ニ | 杉島邦久 | 鈴木孝聡 |
| 渡辺まゆみ | 10月30日 |
第5話 | 九月一日 | 大嶋博之 |
|
| 田辺謙司 | 11月6日 |
第6話 | 悪イ娘 | 杉島邦久 | 平田政宗 | 大豆一博 |
| 11月13日 |
第7話 | 珠彦先生 | 西田健一 | 熊野千尋 |
|
| 11月20日 |
第8話 | 珠彦 学校ヘ | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 |
| 田辺謙司 | 11月27日 |
第9話 | 策トコトリ | 杉島邦久 | 斉藤秀二 |
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| 12月4日 |
第10話 | 夕月 東京ヘ行ク | 西田健一 |
| 12月11日 | ||
第11話 | 夕月ヲ求メテ | 杉島邦久 | 平田政宗 | 大豆一博 | 12月18日 | |
第12話 | 春ノ嵐 | 羽鳥潤 | 鈴木孝聡 |
|
| 12月25日 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [21] | 備考 |
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2021年10月9日 - 12月25日 | 土曜 1:53 - 2:23(金曜深夜) | テレビ東京 | 関東広域圏 | 製作参加 |
土曜 2:10 - 2:40(金曜深夜) | テレビ大阪 | 大阪府 | ||
土曜 21:00 - 21:30 | AT-X | 日本全域 | 製作参加 / CS放送 字幕放送[22] / リピート放送あり |
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土曜 22:00 - 22:30 | BS11 | 日本全域 | 製作参加 / BS放送 / 『ANIME+』枠 | |
2021年11月5日 - 2022年1月28日 | 金曜 0:35 - 1:05(木曜深夜) | テレビ和歌山 | 和歌山県 | [23] |
テレビ和歌山以外の放送局では、本放送前週に特別番組『大正オトメ御伽話 アニメ前日譚』が放送された[24]。 |
テレビ東京 土曜 1:53 - 2:23(金曜深夜) | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ガイド(1:53 - 2:00)
流派-R since2001(2:00 - 2:30、音楽番組) |
大正オトメ御伽話
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|
巻 | 発売日[28] | 収録話 | 規格品番 | |
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BD | DVD | |||
上 | 2022年1月5日 | 第1話 - 第6話 | PCXG-50783 | PCBG-53498 |
下 | 2022年2月2日 | 第7話 - 第12話 | PCXG-50784 | PCBG-53499 |
志磨珠彦役の小林裕介と立花夕月役の会沢紗弥によるWebラジオ『大正オトメ御伽ラヂオ』が、2021年10月6日より音泉にて毎週水曜昼ごろに配信[29][30]。また、YouTubeぽにきゃんチャンネルでも同日より毎週水曜19時ごろにアーカイブ配信[30][31]。
いずれもYouTubeぽにきゃんチャンネルにて期間限定で配信[32][33]。
出演声優によるフリートーク番組『大正オトメ御伽話 アフレコアフタートーク』が、2021年10月11日より毎週月曜19時に更新[34][35]。
シリーズ構成の福田裕子脚本によるオーディオドラマ『大正オトメ御伽話-コボレバナシ-』が、同年10月12日より毎週火曜19時に更新[34][36]。
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