てれびくんは、小学館より発行されている雑誌。講談社のテレビマガジン(テレマガ)と同じく未就学児童の男子を主な読者層としている。
『小学館BOOK』の流れを汲む形で1976年5月に創刊。創刊当時から2001年3月号までは教育評論家の阿部進が監修を行っていた。特撮、アニメ、ホビー(玩具など)の特集、漫画、厚紙を組み立てる付録で構成される。創刊当初は『週刊少年サンデー』、小学館の学習雑誌で掲載されていた作品および、講談社が掲載権を獲得していなかった作品を主に連載。かつては、徳間書店の『テレビランド』や秋田書店の『冒険王』も存在しており、ライバルとしてしのぎを削っていた。なお、創刊間もないころの『てれびくん』の広告では、同じ出版社から出されている『コロコロコミック』を名指しでライバル視した表現がされていた。2022年3月現在、児童向けテレビ情報誌は、『テレマガ』と本誌のみである。
創刊時のキャッチコピーは「小学館のテレビ教育雑誌」。1977年の中頃から1979年の初めごろまで「小学館のテレビ雑誌」、その後「テレビ雑誌日本一」1980年4月号から「日本一のテレビ雑誌」となり、実に25年間も続いた。2006年から2017年までは「日本一のヒーロー雑誌!!」、2018年から2023年までは「日本一売れているヒーロー雑誌!!」、2024年からは「日本一アツい!超ヒーロー雑誌!!」となっている。誌名ロゴは創刊から現在まで変わっていない。[注 1]
2021年、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の影響により、創刊以来初となる合併号の6・7月号が刊行された。以降しばらくは不定期で合併号の刊行があったものの、原則として月刊での刊行が維持されたが、2024年2・3月号以降は合併号が主流となり、2024年6・7・8月号にて年6回発行となることがアナウンスされた[1]。競合誌の『テレビマガジン』は、2021年8・9月号以降は隔月刊誌となり、2023年度から季刊誌に移行している。
記事
ホビー
- 巻末に、この月に発売される玩具、食玩、ゲームの情報を簡単に紹介するコーナーを掲載中。競合誌テレマガではモノクロページだが、こちらはカラーページでの掲載になっている。2014年12月号からは、玩具紹介動画サイト『レオンチャンネル』との連動企画を実装。
- タイアップは、タカラトミーとバンダイのホビーがメインとなっており、特に講談社系ホビー(『トランスフォーマー』『ダイアクロン』)を除くタカラトミーホビーの関連記事は、『コロコロ』が先行展開した後『てれびくん』でも並行して掲載するようになっている。また、セガの『甲虫王者ムシキング』に関するタイアップは、『コロコロ』や他の小学館の学習雑誌以上に多い。
- 2006年から展開されたタカラトミーの『トミカハイパーシリーズ』は、てれびくんとテレビマガジン両誌で連載されていたが、テレビマガジンが2010年10月号からバンダイの玩具『VOOV』の連載に移行したため『トミカハイパーシリーズ』は、一時期てれびくん独占掲載になった。テレマガは2015年に発売されたハイパーブルーポリス・ライジングソニックを期に連載を再開し2016年までは両誌掲載体制になったが、2017年放送のアニメ『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド機動救急警察』からは、再び小学館児童誌独占掲載に戻った。ただし通常のトミカ関連はこれまで通り掲載を続けている。
- 2000年代後半から2010年代中盤までは『ウルトラシリーズ』関連と『仮面ライダーバトル ガンバライジング』中心の『データカードダス』の情報とバンダイ、タカラトミーの商品情報を中心としたDVD付録を出していた。
- コンピューターゲームの特集にも力を入れていた時期もあり、代表的な物に『ゲーム&ウオッチ』がある。また、当時メジャーになりつつあったファミコンは、兄弟誌の『月刊コロコロコミック』で、毎回のようにファミコンの特集を行っていたこともあり、他の児童雑誌より先に大々的に特集しており、1986年がその最盛期である。このときは紹介するソフトによっては、攻略記事も掲載されることもあり(藤子不二雄系が多い)、その内容は当時の『ファミコン通信』や『ファミマガ』などのゲーム雑誌に勝るとも劣らなかった。『スターソルジャー』や『スーパーマリオブラザーズ』などのゲームをテーマにした付録が存在したのも、それがひとつの理由となっている。また電子ゲーム掲載時代も、『ゲームセンターあらし』が掲載されていたこともあり攻略記事が掲載されていた。時代が下るごとに取り上げる幅は狭くなっていったが、それでも『ストリートファイターII』といった人気ゲームについては、特集記事を組むこともあった。ちなみに、『コロコロ』と同様にハドソン系や任天堂系のゲームを多く扱っていた。
付録・全員サービスなど
- 付録は掲載されている作品のキャラクターや登場メカのペーパークラフト、『仮面ライダーバトル ガンバライジング』の限定カードがメインである。稀にトランプやポスターの付録を出すこともある。なお、掲載されている作品のキャラクターのペーパークラフトを使ったなりきりコンテストも開催されている。コンテスト審査員には制作会社の関係者や番組出演者など。また、掲載されている作品に登場する関連アイテム(DXなりきり玩具などにも対応)や彩色フィギュアなどの雑誌限定玩具付録を出すこともある。近年は、下記の全員有料サービス『仮面ライダーハイパーバトルDVD』に連動したDXなりきり玩具対応玩具を付録に出すようになった。また、『仮面ライダードライブ』に至っては、2015年1月号にて年末の映画に連動した付録DVDを出した。平成ライダーに限らず、スーパー戦隊でもDXなりきり玩具対応限定玩具を付録をだしている。
- 1990年代以降CDやDVD・ビデオなどの読者全員サービスを行っている。かつては競合誌『テレビマガジン』と共に、平成仮面ライダーの最強形態、スーパー戦隊のレッド戦士、ウルトラマンなど特撮ヒーローの大型サイズの彩色PVCフィギュアの読者全員サービスを行っていた。2022年1月現在は、『仮面ライダー』シリーズのオリジナルDVDの読者全員サービスのみ行われている。オリジナルDVDは本編には登場しなかったもう一つの戦闘形態や新武器などを披露している。DVDは『てれびくん』に限らず、東映の公式サイトや他社の特撮情報誌、模型情報誌にも情報が掲載される。また、東映の動画配信サイト(『東映特撮YouTube Official』(PC)『東映特撮ファンクラブ』(アプリ))でも紹介している。2017年展開の『仮面ライダーエグゼイド』ハイパーバトルDVDは、玩具付きDVDセット版を先着順受注生産で受付を開始したものの応募者が殺到したことにより、のちDVD単品版の受注も行われた。『スーパー戦隊』関連のDVDは2015年までテレビマガジン主導で行っていたが、2018年展開の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』からは、てれびくん主導に切り替わった。なお、競合誌テレビマガジンで展開していた『スーパー戦隊』テレマガとくせいDVDとその作品のみ登場する別フォームのレッド戦士は、東映の公式サイトや他社の特撮情報誌、模型情報誌、本誌責任編集の公式資料本『超全集』では一切掲載していない。
- 掲載された特撮作品の中で人気があった作品は『超全集』シリーズというムックも発売されることがあった。最初の発売は1992年初頭。特に読者に人気が高かった作品は上下巻に分割して発売されることが多い。場合によっては、上巻、下巻、最終巻と3冊に分割して発売されることもある。仮面ライダークウガ超全集、仮面ライダー龍騎超全集がそれに該当する。アニメの場合でも、『超全書』シリーズというムックも発売されている。(超全集シリーズの項目も参考のこと)
- バンダイナムコフィルムワークスの『ウルトラシリーズ』のDVD商品の解説書の製作やボーイズトイパーク(バンダイ)と魂ウェブ(BANDAI SPIRITS)のホームページ製作協力やバンダイの玩具の商品開発や21世紀以降の『ウルトラシリーズ』劇場版の制作や映画の公式パンフレット製作にも関わっている。
最初の増刊号の発売時期は不明。2014年5月現在までに63冊刊行されている。21世紀に入ってからは辰巳出版の発行誌だった「ウルトラマンAGE」の後継誌「ウルトラマンDNA」を定期で発刊していた。現在はデータカードダス関連のファンブックをコンスタントに刊行している。この他、ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊などの特撮作品の情報をさらに盛り込んだ臨時増刊号「SUPERてれびくん」(名目上はコロコロイチバン!の増刊)も刊行されている。増刊号によっては電子書籍版もある[3]。
※()内は掲載期間を表す。
※太字はメインに取り扱っている作品。
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- 別冊てれびくん
- てれびくん特別編集
- てれびくんデラックス(超全集シリーズは特撮、超全書シリーズはアニメ)
- 超全集シリーズ(以前は大全集シリーズ)
- 超全書シリーズ
- ヒーロー超ひゃっか(てれびくん編集)
- 小学館のテレビ絵本(てれびくん編集部が関わっている場合のみ)
- てれコロコミック - コロコロコミック編集部共同
注釈
ただし1977年の一時期のみ、別のロゴに変更されていた。
その後『トランスフォーマー』は、講談社唯一のタカラトミーホビーとして独占掲載。テレビマガジンでは、トランスフォーマー関連漫画を連載のほか、2023年現在も関連商品の広告掲載を続けている。