『アンドロメロス』は、雑誌グラビア連載、漫画、特撮テレビ番組などからなるメディアミックス作品、および、その主役のヒーローの名前。
アンドロ警備隊のアンドロメロス、アンドロウルフ、アンドロマルス、アンドロフロルの4人の戦士と、グア軍団の戦いを描いた作品[1]。ウルトラシリーズの外伝的作品である[1]。
『ウルトラマン80』の放映が終了した1981年に、小学館の児童雑誌「てれびくん」5月号で「ウルトラマンメロス」と紹介され、6月号から『ウルトラ兄弟物語アンドロメロス』として居村眞二の漫画『ウルトラ超伝説』とグラビアによる展開で連載された[2][3]。漫画は2年目は『ウルトラ超伝説アンドロ超戦士』に改題されている。
ウルトラ兄弟の長兄ゾフィーがグア軍団との闘いに敗れてブラックホールをさまよっていた際、アンドロ族の戦士・セザルに救出され、彼のコスモテクターを借りてブラックホールを脱出した後は正体を隠してアンドロメロスと名乗り、グア軍団との闘いに復帰した。やがて、宿敵ジュダとの一応の決着がついた時点でゾフィーがコスモテクターをウルフの手に委ねて本来の任務に戻った後、コスモテクターを返却されたセザルの実子ブノワが2代目アンドロメロスとしてアンドロ警備隊の隊長に就任し、引き続き宇宙の平和のために戦った。その際、ブノワはゾフィーから光の勲章・ウルトラクロスを授かっている。
なお、鎧を着たウルトラ戦士という設定は、内山まもるの漫画『ザ・ウルトラマン』に登場した漫画オリジナルのウルトラ戦士・メロスが原形となっている[出典 1]。
アンドロ艇のプロップは、『ウルトラマンレオ』のマッキー3号の改造[5]。
雑誌展開
グラビア
- 連載「ウルトラ兄弟物語(ウルトラ超伝説アンドロ超戦士)」(1981年 - 1983年)
グラビア版ではマルス以外のアンドロ超戦士のスーツはヘルメットのバイザーは透明パーツではなく、バイザーとその奥の卵形の黄色い眼はペイントや製版上による印刷によって表現されている[3][6]。
グラビア版での怪獣は、初期は円谷プロダクションに残っていたスーツを中心としていたが、改造ゴラや改造ブラックキングなどの改造を施したものを経て、漫画の展開に合わせてメカバルタンやナックル星人、キングジョーなどスーツが新規に作られるようになった[2]。
漫画
- 『ウルトラ超伝説』(てれびくん1981年5月号 - 1986年3月号連載)作画:居村眞二
- 『ウルトラ戦士銀河大戦争予告編』(小学三年生1981年5月号掲載)作画:制野秀一
- 『ウルトラ戦士銀河大戦争』(小学三年生1981年6月号 - 1982年3月号連載)作画:内山まもる
- 『戦え!アンドロ戦士』(小学三年生1982年5月号付録掲載)作画:制野秀一
- 『ウルトラ兄弟物語』(小学一年生1981年4月号 - 1982年3月号連載)作画:かたおか徹治
- 『ウルトラ兄弟物語アンドロメロス』(小学一年生1982年4月号 - 1983年3月号連載)作画:かたおか徹治
- 『たたかえ!ウルトラ兄弟』(小学二年生1981年4月号 - 1982年3月号連載)作画:坂丘のぼる
- 『たたかえ!ウルトラ戦士』(小学二年生1982年4月号 - 同年10月号連載)作画:坂丘のぼる
- 『アンドロメロス』(小学二年生1982年4月号 - 1983年3月号連載)作画:山田ゴロ
- 『アンドロメロスの逆襲』(別冊コロコロスペシャル4(1981年11月)号掲載)作画:かたおか徹治
- 『アンドロメロス物語』(別冊コロコロスペシャル6(1982年3月)号掲載)作画:かたおか徹治
- 『宇宙戦士アンドロマルスの戦い』(別冊コロコロスペシャル7(1982年5月)号掲載)作画:かたおか徹治
- オリジナルキャラクターとして美少女のイメルダが登場するが、後年にかたおかが明かしたところによれば、読者の姉によるファンレターに描かれていたデザインをそのまま採用したという[7]。
- 『宇宙戦士アンドロマルス』(別冊コロコロスペシャル8(1982年7月)号掲載)作画:かたおか徹治
このうち、居村の漫画『ウルトラ超伝説』は大都社より刊行された単行本全2巻にまとめられ、かたおかの漫画は双葉社より刊行された『ウルトラ兄弟物語』の単行本第5巻に『アンドロメロス物語』と『宇宙戦士アンドロマルスの戦い』が収録され、内山の漫画は小学館より販売された『ウルトラコレクションボックス ザ・内山まもる』に冊子として収録された。
全宇宙の支配を企む悪の侵略異星人による混成軍団にして宇宙の悪魔。グア帝国侵略軍団とも呼ばれる。グア星を本拠地とし、帝王グアを頂点に、侵略軍団長の3兄弟が下記の戦力・構成員を使役してアンドロ超戦士たち[注釈 2]と死闘を繰り広げる。
- グア
- グア軍団を支配する帝王であり、全ての悪の元凶。胸部にある大きな顔の上に、ジュダ、ギナ、モルドの3幹部の顔が並ぶという不気味な容姿をしている。
- 特撮版ではジュダ、ギナ、モルドの魂の集合体であり[54]、メロスは「元々は1つの存在でそれがジュダ、ギナ、モルドの姿に分かれていた」と推測している。ストーム攻撃とサンダーフラッシュが必殺技[54]。敵を異次元空間に誘い込み[54]、能力を三分の一に落として倒す戦法を得意とする。
- グラビア版ではてれびくん1983年2月号[52]から登場、ジュダ、ギナ、モルドがアンドロ超戦士たちに倒された直後に出現した。こちらでは3兄弟が合体したものとはされておらず、「3人の子の精霊を体に取り込んだ」と記載されている。ウルトラ超伝説に語られている最終兵器(グランテクター)を奪おうとするも、グランテクターマルスとの戦いの末に、グランテクターの超エネルギーと相打ちになって爆死した[24]。
- 居村眞二の漫画版では特撮版同様に3兄弟が合体した姿だが、その正体はアメーバの集合体で、通常攻撃や光線技で死ぬことはない。グランテクターマルスとの決戦の末にグランテクターを奪い取るも、漫画版のグランテクターは、コスモテクターの上から装着しなければ使いこなせないものであり、それを知らなかったためにグランテクター諸共消滅してしまった。
- ジュダ
- グア軍団侵略軍団長の1人で、グア3兄弟の次男[55][54]。アンドロ超戦士たちの宿敵。長剣バット・キャリバーを武器とし[55][54]、怪獣軍団の指揮を執る。モルドやギナの弟と扱われているが、実際は軍団長中、戦陣ではアンドロ超戦士と最も多く死闘を繰り広げた実績を持つ。洒落を言うなど、お茶目さもある。肩にトカゲ型通信機を付けている。
- 特撮版では、バッド・キャリバーからコスモテクターも貫く手裏剣や、敵を閉じ込めるジュダバリアーを放つなどの能力を見せ、ナッツ星βの戦いでメロスに一度倒されたが、後に胸から金縛り光線を放つ、一度受けた技は通用しなくなるなどの超能力を得て復活、グランテクターを装着したメロスと互角の戦闘力を得た。モルドが倒された直後にメロスに挑むも、グランフリーズで凍りつき、4戦士合体光線で倒された。
- グラビア版ではてれびくん1981年11月号[19]に影武者のサイボーグ・ジュダがジュダを名乗って初登場。本物との違いは、頭のマークや角の根元の模様や左肩のトカゲ型通信機が無く、背中に大きな翼を持ち、マントを身に着けていない点である。メロス、ウルフとの最終決戦[20]で、手から放つ魔力でウルフを異次元岩に封印するも、メロスとの戦いの末にバッドキャリバーを奪われて腹に突き立てられて倒された。1982年5月号[51]から本物のジュダが登場、怪獣戦艦による2度のエープ星襲撃と宇宙でのアンドロ超戦士襲撃の後、地球で活動するギナに合流した。
- 居村眞二の漫画版でもグラビア版とほぼ同じ展開で、最初は影武者が登場し、月の裏側に建設した侵略基地でメロスと戦った末に、アンドロの力を得てコスモテクターを脱いだゾフィーの超M87光線で倒されている。その後は本物が登場した。
- 後の映画『ウルトラマン物語』にも敵として登場するが、設定が宇宙の帝王と扱われており、メロス版と異なりシリアスさも伴い同一人物の感はない[注釈 3]。本作品の漫画版の1つ『すすめタロウ』ではグランドキングを操る。
- 『ウルトラマンフェスティバル』のライブステージ(2006年第1部や2014年第1部など)や2015年のテレビ作品『ウルトラファイトビクトリー』でも[注釈 4]登場している。いずれも映画『ウルトラマン物語』の設定に踏襲されているが、バット・キャリバーを武器として使うなど本作品の設定も意識されており、特にジュダ・スペクターにおいては後に続く形として後述のギナ・スペクターやモルド・スペクターが『ウルトラマンX』に登場している。
- ギナ
- グア軍団侵略軍団長の1人で、グア3兄弟の長女[55][54]。ジュダから「姉上」と呼ばれる。あらゆる作戦の立案を得意とし、蛇型の電磁ムチの使い手[55][54]。怒るとヒステリーを起こすヒステリックな性格[54]。
- 特撮版ではアンドロフロルをライバル視しており、最終兵器であるグランテクターを探しに地球に向かったアンドロフロルを追いグランテクターを横取りしようとしたが、アンドロフロルに逆襲に遭い仕留められてしまう。
- グラビア版ではてれびくん1982年8月号[42]から登場、怪獣戦艦で度々地球を襲撃する。
- 居村眞二の漫画版では人間大サイズになって地球に潜入、ウルトラマンを消滅させるバーチクルガンで地球人に化けたウルトラマンたちを暗殺していたが、その際に美雪ケイ(フロルの人間態)と遭遇する。その後は他の兄弟と共に怪獣戦艦でアンドロ超戦士への襲撃を繰り返している。
- モルド
- グア軍団侵略軍団長の1人で、グア3兄弟の長男[55][54]。ジュダやギナから「兄上」と呼ばれる。戦斧の使い手[55][54]。部下や弟と妹への思いやりは深いが、姉弟喧嘩を起こしかけた2人を一喝して鎮めるなど、長男としての威厳も併せ持つ。コミカライズでもこの面が幾つか強調されている。
- 特撮版では、姿を消す能力や、ジュダのバッド・キャリバーにスーパーパワー光線を当てて周囲にばら撒く能力を見せた。最期はギナと怪獣戦艦をアンドロ超戦士たちに倒されたことへの怒りにかられ、メロスに単独決戦を挑んで倒された。
- グラビア版ではてれびくん1982年11月号[38]から登場、ジュダやギナと共に怪獣戦艦でウルフとマルスを追い詰めるも、フロルの妨害[47]、アンドロ艇で駆け付けたメロス、ウルトラマン、ゾフィー、セブンの参戦によって怪獣戦艦を全滅させられ[43]、兄弟を率いてのアンドロ超戦士たちとの直接対決の末に全滅した[52]。
- 居村眞二の漫画版ではグラビア版とほぼ同様の展開で怪獣戦艦も自身らも倒されている。
- グア兵
- 特撮版のみに登場。グア軍団の戦闘兵士[57][54]。高い機動力を持ち、身軽な動きで戦う[54]。武器はカッター[54]や小型爆弾。掛け声は「グアー」。
- マグマ星人三人衆
- 改造怪獣
- 漫画版とグラビア版に登場。過去にウルトラ兄弟を苦しめた怪獣や宇宙人に強化改造を施したもの。以前よりパワーアップしており、体の一部にメカパーツが付いているものもいる[注釈 5]。漫画版・グラビア版では、前述のマグマ星人三人衆や後述のメカバルタンもこれに含まれる。
- ギエラ兵
- グラビア版にのみ登場[51][3]。怪獣戦艦ギエロニア1号機に多数搭乗している兵士。武器は大鎌。
- ペスダ兵
- グラビア版にのみ登場[36][3]。怪獣戦艦ペストリアに多数搭乗している兵士。武器はサーベル。
ファイティング・ベム
グア軍団の侵略活動を行う一般構成員。人型の戦闘用人工生物で言葉を話すなど、明確な意思を持っているため、怪獣というより怪人に近い[5]。軍団長それぞれがタイプの異なる直属のファイティング・ベムを従えている。
- ファイティング・ベム ダクミラン
- ジュダ配下の甲殻類に似たファイティング・ベム。ナッツ星βでマルスと戦った。戦闘力が高く、凶暴な性質だが[54]、意外と冷静でジュダに意見することもある。両手の鍵爪ダクミランフック[出典 23]や怪力でマルスを追い詰めるがコスモバズーカで倒された。
- ネーミングは脚本の藤森匠(タクミ)から[61]。
- ファイティング・ベム バゼリア
- ギナ配下の植物型ファイティングベム。魔力で惑星グルータスの植物を催眠物質・スリーピーマルボを放射する眠りの花サタンビューティーに変えていた[54]。ちょこまかとポーズをつける。両手の鞭状の蔦[60]や頭から発する毒性の霧・バゼリア風[54]でメロスやフロルを追い詰めるが弱点である頭をダブルサーベルで攻撃されて消滅した。
- ネーミングはパセリからとられた[62]。
- ファイティング・ベム シズルン
- モルド配下のファイティング・ベム。「蟻地獄ファイティング・ベム」の別名を持つ。一人称は「僕」で、子供のような口調とは裏腹に残虐な性格。砂を使った攻撃が得意で[60]、デルーマ星の砂漠でテレパシーを妨害するシズルン砂嵐でメロスとマルスを罠にかけ、マルスを巨大な蟻地獄に引きずり込み[54]、メロスも追い詰めるがウルフの登場で形勢逆転。ダブルサーベルとスオードUの同時攻撃で倒された。
- ネーミングは「脚本の打合せが行われた飲み屋の女性」(シズエ)からという[63]。
- ファイティング・ベム ザビデン
- ジュダの新たなファイティング・ベム。両手の銀色の鋭い鉤爪が武器[60]。メカバルタンとのコンビで行動する。「ザビデン~」とやたらと自分の名前を連呼する。一度はマルスオーラに倒されるがジュダの超能力で復活した。一度受けた技は通用しなくなり、コスモバズーカにも耐えられるようになるが、フロルのバリアーにはね返された陽電子流撃砲を受けてメカバルタンやグア兵たち共々絶命。遺体はアンドロ超戦士たちによって丁重に葬られ、墓が作られた。
- ネーミングは脚本の福島征英(マサヒデ)から[64]。
- ファイティング・ベム メカバルタン
- ファイティング・ベム エドラス
- ジュダの新たなファイティング・ベム。エルパを捕えてにせエルパに変身し、ウルフを1人誘き出して倒そうとするが失敗する。投げると爆発するブーメラン・カッター[54]でウルフとマルスを追い詰めるが、エルパを倒された怒りで逆転される。マルスに羽交い絞めにされたところをスオードUを受け、コスモバズーカで止めを刺される。
- ネーミングは脚本の江藤(エトウ)直行から[65]。
怪獣戦艦
過去に現れた怪獣をベースにして作られた戦艦。
- 怪獣戦艦 ギエロニア
- ギエロン星獣をモデルにした怪獣戦艦[9]。ギナが座乗する[57][54]。口に陽電子流撃砲[出典 25]を内蔵する。
- 漫画版やグラビア版では、緑色のボディに金色の耳と嘴と両手を持ち、足を持たない形状の1号機、上記とは形状がやや異なり黒い全身の2号機も登場している。
- グラビア版では、1号機はてれびくん1982年5月号[51]に登場、ジュダが座乗してエープ星を襲撃するも、メロス、ウルフ、マルスの3人に破壊される。1号機自体はイラストで記載されているのみに留まり、着ぐるみは作られていない。
- 2号機は1982年8月号[42]に登場、胸に陽電子流撃砲を装備しており、ギナが座乗して地球を襲撃するも、ジャイアントマルスに倒される。
- 3号機は1982年10月号[37]に登場、口にブラックホール砲を装備しており、ギナが座乗してベムズン2号機と共にウルフとマルスを襲うも、やはりジャイアントマルスにベムズン共々倒される。その後は1982年11月号~1983年1月号[出典 26]に他2体の怪獣戦艦と共に再登場してアンドロ超戦士たちを追い詰める。
- 雑誌連載版の1号機は、てれびくん版ではメロス、ウルフ、マルスのコスモスピンで破壊されたとされているが、小学二年生1982年5月号ではアンドロ超戦士たちが操縦する最高速度マッハ60の2人乗り小型戦闘機・アンドロファイターとの戦いで倒されたとされている[66][注釈 7]。
- 居村眞二の漫画版では、当初は1号機のデザインで、口にブラックホール砲を装備しており、ジュダによってエープ星への爆撃に使用されたが、前線基地カーツ星で新造ギエロニアに改修された後はギナに引き継がれ、その際に胸に陽電子流撃砲が追加され、さらにベムズンの可変機能が流用されて2号機のデザインの姿に変形できるようになった。他2体の怪獣戦艦と共にアンドロ超戦士たちを追い詰めるも、駆けつけたアンドロ艇の重電子砲で破壊された。
- 怪獣戦艦 ベムズン
- ベムスターをモデルにした怪獣戦艦[9]。ジュダが座乗する[57][54]。腹部から陽電子流撃砲[出典 25]を撃つ。
- グラビア版では腹部の色や形状が異なり、陽電子流撃砲の威力も試作段階の、「1号機」と呼ばれるプロトタイプも登場している。
- グラビア版では、1号機はてれびくん1982年7月号[40]に登場、メロス、ウルフ、マルスの3人を襲うも、ジャイアントマルスに倒される。
- 2号機は1982年10月号[37]に登場、腹部にブラックホール砲を装備しており、ギエロニア3号機と共にウルフとマルスを襲う。その後は他2体の怪獣戦艦と共に再登場してアンドロ超戦士たちを追い詰める。
- てれびくん1982年7月号には、ベムズンのモデルとして初代ベムスターに加え、「新マンに襲い掛かってメロスとの一騎打ちに敗れ去ったメカベムスター」について言及されているが、グラビア版にはメカベムスターに相当する怪獣は登場していない(居村眞二の漫画版にはベムスターロボが登場した例がある)。
- 居村眞二の漫画版では巡航形態から格闘形態のベムアーマーに可変(アーマーチェンジ)が可能。こちらも1号機と2号機が存在し、1号機はやはりジャイアントマルスに倒され、2号機は他2体の怪獣戦艦と共にアンドロ超戦士たちを追い詰めるも、アンドロ艇で駆けつけたメロス達に気を取られた隙にジャイアントマルスに倒された。
- 怪獣戦艦 キングジョーグ
- キングジョーをベースにした怪獣戦艦。モルドが座乗する[57][54]。手の甲から陽電子流撃砲とミサイル[9][54]を撃つ。怪獣戦艦の中ではギエロニアやベムズンより後に製造された最新型でグア星を防衛する迎撃部隊の主力艦[54]。
- グラビア版では1982年9月号[41]に登場、この時はギナの命令で動き、南極でウルフを襲うも、ジャイアントマルスに倒される。その後は頭部にブラックホール砲を装備してモルドが座乗、他2体の怪獣戦艦と共に再登場してアンドロ超戦士たちを追い詰める。
- 居村眞二の漫画版にはモルドが座乗する戦闘用キングジョーグと、自律行動可能で戦闘力の劣る探査用キングジョーグが登場する。探査用は南極に眠る氷の神殿を捜索していたが、ウルフのスォードUで側頭部を切断され、ウルフのウルフスペシャルとマルスのコスモバズーカで挟撃されて倒された。戦闘用は他2体の怪獣戦艦と共にアンドロ超戦士たちを追い詰めるも、駆けつけたアンドロ艇の重電子砲で破壊された。
概要 ペストリア ...
諸元
ペストリア |
別名 | 怪獣戦艦 |
体長 | (中心の胴体)391 m[36] |
翼長 | |
重量 | 690万 t[36] |
出身地 | グア星[9] |
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- 怪獣戦艦 ペストリア
- グラビア版にのみ登場。ペスターをモデルにした怪獣戦艦[36]。ジュダが座乗する。機体両側にブラックホール砲を装備。
- てれびくん1982年6月号[42]で、ジュダが2度目のエープ星襲撃の際に使用し、大量のペスダ兵を送り込んでエープ星を制圧、エープ星人たちを捕らえ、改造エープ星人に改造、洗脳して自軍の戦力とする。
- その後、駆け付けたメロスたちにペスダ兵と改造エープ星人たちを蹴散らされると撤退した。その後は登場していない。
- ペストリア自体はイラストで記載されているのみに留まり、着ぐるみは作られていない。
- 『ウルトラマンタイガ』の『トライスクワッド ボイスドラマ』第15話には、ペスターに酷似した怪獣戦艦が登場しており、作中では名称は明かされていなかったが、『ウルトラマンタイガ超全集』ではこれもペストリアであるとされている[67]。
1983年2月28日から同年4月29日まで、毎週月曜日 - 金曜日 17:45 - 17:55にTBSで放送された[68]。森永製菓の一社提供。全45話。
雑誌展開の好評を受け、1983年に日本初のオールVTR方式での収録・製作となる特撮テレビ番組として制作された[68][3]。雑誌連載時の『ウルトラ兄弟物語アンドロメロス』および『ウルトラ超伝説アンドロ超戦士』をベースにしているが、登場人物以外の要素はすべて別物であり、結末も異なっている。ウルトラシリーズの外伝として、シリーズと直接つながる設定は描かれなかった[出典 28]。メロスなどのスーツは、雑誌版のものを改修して使用している。
VTR方式は画面の合成など特殊効果が容易な点や撮影段階での映像確認ができる点で有利だった反面、従来から主流だったフィルム方式と比べてフレームレートや画質の違いから動作・描写・合成のズレなどが明瞭に出過ぎる欠点があり[注釈 8]、機材や技術的な部分の都合で1980年代 - 1990年代はVTR方式の特撮テレビ番組はあまり製作されずフィルム方式での撮影で行われ、技術的な部分が確立する1990年代後半以降にVTR方式での撮影・制作が普及するようになった[注釈 9]。
各話にサブタイトルはない[68]。本編は、初期話数に限って戦闘シーン中に明るいスタジオ内へ場面転換し、アンドロ警備隊たちのプロフィールを紹介するコーナーが挿入され、それが終わると戦闘シーンに戻るという構成になっている[注釈 10]。
劇伴は、テレビアニメ『ザ☆ウルトラマン』の海外再編集版『The Adventures of Ultraman』でのマーク・マッキニスによる楽曲を流用している[70]。1992年発売の15枚組CD-BOX『TSUBURAYA PRODUCTION HISTORY OF MUSIC』(日本コロムビア)において数曲のみの初商品化がなされた後、2020年に5枚組CD-BOX『ウルトラマン80 アンドロメロス MUSIC COLLECTION』(同)Disc-5にて、初めてまとまった形での商品化がなされた。
放送開始は『てれびくん』での連載が終了間近となった時期であり、放送期間も1か月半と短かったため、月刊誌がほとんどである幼児向け雑誌では特集が組まれなかった[2]。
地上波では従来のウルトラシリーズと同じくTBSでの放送だったものの関東ローカルだったため、多くの未放送地域では「幻の番組」でもあった[2]。
衛星放送では、2011年11月から2012年1月までチャンネルNECOの「円谷特撮アワー」枠にて放送された[注釈 11]。
主題歌
両曲とも元々は雑誌連載のイメージソングとして制作された[70]。
- オープニングテーマ「アンドロメロス」
- 作詩:谷のぼる / 作曲:菊池俊輔 / 編曲:吉村浩二 / 歌:水木一郎、コロムビアゆりかご会
- 雑誌連載時に製作された曲であるため、「謎のヒーロー」や「ブラックホール」など、テレビ版では登場しない要素が歌詞に盛り込まれている。
- エンディングテーマ「帰って来いよアンドロメロス」
- 作詞:谷のぼる / 作曲:菊池俊輔 / 編曲:吉村浩二 / 歌:水木一郎
スーツアクター
- アンドロメロス:小泉豊
- ウルフ:上田弘司
- マルス:城谷光俊
- フロル:国本恵美子
- ジュダ:笹本和良
- モルド:伊東勇治
- ギナ:松島啓子
放映リスト
各話にタイトルは付いていない。期間中、月曜から金曜まで休止なしで放送された。
さらに見る 話数, 放映日 ...
話数 | 放映日 | 登場怪獣 |
1 | 2月28日 | マグマ星人三人衆 |
2 | 3月1日 |
|
3 | 3月2日 |
4 | 3月3日 |
5 | 3月4日 |
6 | 3月7日 |
7 | 3月8日 |
8 | 3月9日 | ダクミラン |
9 | 3月10日 | バゼリア |
10 | 3月11日 |
11 | 3月14日 |
12 | 3月15日 |
13 | 3月16日 |
14 | 3月17日 |
15 | 3月18日 | シズルン |
16 | 3月21日 |
17 | 3月22日 |
18 | 3月23日 |
19 | 3月24日 |
20 | 3月25日 | 無 |
21 | 3月28日 | 無 |
22 | 3月29日 |
- ギエロニア
- ベムズン
- キングジョーグ
- ザビデン(第25話 - 第27話のみ)
- メカバルタン(第26話のみ)
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23 | 3月30日 |
24 | 3月31日 |
25 | 4月1日 |
26 | 4月4日 |
27 | 4月5日 |
28 | 4月6日 |
29 | 4月7日 |
30 | 4月8日 |
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31 | 4月11日 |
32 | 4月12日 |
33 | 4月13日 |
34 | 4月14日 |
35 | 4月15日 |
36 | 4月18日 |
37 | 4月19日 |
38 | 4月20日 |
39 | 4月21日 |
40 | 4月22日 |
- ギエロニア
- ベムズン
- キングジョーグ(第40話 - 第41話のみ)
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41 | 4月25日 |
42 | 4月26日 |
43 | 4月27日 | |
44 | 4月28日 | グア |
45 | 4月29日 |
閉じる
『ウルトラマン物語』の次回作として、アンドロメロスとウルトラマンのクロスオーバー映画が予定されていた。