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日本の円谷プロ制作の特撮テレビ番組、およびその作品に登場する巨大変身ヒーローの名称 ウィキペディアから
『ウルトラマンレオ』は、1974年(昭和49年)4月12日から1975年(昭和50年)3月28日までTBS系で毎週金曜19:00 - 19:30に全51話が放送された円谷プロダクション・TBS製作の特撮テレビドラマと、その劇中に登場する巨大変身ヒーローの名前である。ウルトラシリーズ第7作であり、第2期ウルトラシリーズの最終作にあたる。
昭和第2期ウルトラシリーズ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第1作 | 帰ってきたウルトラマン | 1971年4月 - 1972年3月 |
第2作 | ウルトラマンA | 1972年4月 - 1973年3月 |
第3作 | ウルトラマンタロウ | 1973年4月 - 1974年4月 |
第4作 | ウルトラマンレオ | 1974年4月 - 1975年3月 |
画像外部リンク | |
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タイトルロゴ|英語版Wikipedia |
本作品もそれまでのウルトラシリーズと基本的には同じフォーマットを踏襲したドラマの制作がなされているが、その作風は大きな変化を遂げている。
ドラマのレベルを『ウルトラマンタロウ』よりも上げるため、企画書には「骨肉相食む人間ドラマ!!!」の方針が明記され[1]、第39話までのシナリオの表紙には「生きる厳しさと哀しさを鮮烈に謳う」のキャッチコピーが掲げられた[2]。これらのコンセプトに則り、主人公・おゝとり(おおとり)ゲンが強敵や周囲の人間たちとの軋轢によって過酷な状況に追い込まれて苦悩し、成長していくストーリーとなった。そのための特色として、ゲン=ウルトラマンレオがそれまでのウルトラ兄弟のようにM78星雲光の国(ウルトラの国)出身ではなく、別の星系にあった故郷(獅子座L77星)を失った宇宙人と設定されている。レオの活動時間が2分40秒となり、格闘シーンが短縮された分、孤独ながらも道を切り開くヒーロー像の確立と企画意図であったヒーローの神秘性の回復のため、相克の人間ドラマに充てられることとなった[3]。作風の変化には『ノストラダムスの大予言』『日本沈没』などの流行による終末ブームの影響もあるとされる[4]。また、円谷英明は、著書『ウルトラマンが泣いている』の中で、「ネーミングからして手塚治虫の『ジャングル大帝』のレオの影響は否めなかった」「『ウルトラセブン』の指導を受け、ウルトラマンレオが過酷な訓練を経て成長するストーリーは、『巨人の星』『あしたのジョー』などのスポーツ根性ものにインスパイアされていた」とコメントしている[5]。
後述の影響もあり、前作『ウルトラマンタロウ』の後半以上に光学合成や火薬効果に制限が求められたため、当時の空手・カンフー映画ブームを受け、レオはそれまでウルトラマンに比べて光線技を多用せず格闘技を用いて戦うスタイルが強調され[3]、コストダウンのために特撮からアクションに番組の見せ場を移行し、等身大の宇宙人を登場させて本編班の比重を大きくし[1]、怪獣の特撮的な描写や光線技などを減らしてアクションを主体としたことから、師弟関係の構図などスポ根ドラマやアクション要素を全面に押し出した作風となっている[6][7]。そして、変身できなくなったウルトラセブン=モロボシ・ダンが、地球防衛部隊の隊長でありながら主人公の正体を知っており指導する役を担い、それを取り巻く民間人が中心になってドラマを進めるスタイルが採られている。また、メインターゲット視聴者の子供たちの視点に立つ人物として梅田トオル・カオル兄妹が登場し、もう一方の主人公と言える立場で後半のドラマを担っていくことになる。
企画段階では、「A(エース)」「T(タロウ)」に続くアルファベット1文字のタイトル表記を受け継ぐ案があり[8]、1974年早々に作られた企画案などのいくつかの資料では「ウルトラマンL(レオ)」と表記されていた[1][7]。
放送開始については当初、1974年4月5日から放送を予定していたが、『ウルトラマンタロウ』の放送期間が1週間延長されたために同年4月12日から放送開始となった。この理由には、「『レオ』の製作が遅れたために『タロウ』を1話撮り増した[9]」「4月から放送開始する他の特撮ヒーロー番組と競合する編成を避けるためだった[10]」という2つの説が存在する[7]。
レオは故郷・獅子座L77星をマグマ星人によって全滅させられて地球に移住し、地球人・おゝとりゲンの姿となって城南スポーツセンターの指導員として生活。第1話ではL77星崩壊から地球時間で1か月後であることがゲンによって語られている。
一方、ウルトラセブンはウルトラマンタロウの後を受けて再び地球防衛の任務に就き、モロボシ・ダンとして宇宙パトロール隊
マグマ星人は双子怪獣ブラックギラスやレッドギラスを率いて、地球にも侵略の魔手を伸ばす。この戦いで右脚が不自由となったうえ、セブンへの変身能力を失ったダンに代わってゲン=レオは第二の故郷・地球を守ることを決意し、MACに入隊。戦士として未熟な彼はダンの特訓を受けながら、異星人や怪獣たちと戦う。
企画当初、MAC(宇宙パトロール隊)の隊長は地球人・川上鉄太郎であり、ゲンの正体を知って鍛錬・協力する設定であった[2][7]。川上役には森次晃嗣を起用する予定だったが、森次がウルトラシリーズでダン以外の役を演じることに異を唱えて出演を逡巡[11]。制作側は隊長をダンに変更して再度オファーを行って了承を得たが、第1話でダン(ウルトラセブン)が負傷してセブンへの変身能力を失う設定が加わった[7][12][注釈 1]。
第16話までの本作品のハードな展開は、制作サイドのイメージよりも「ウルトラ」の視聴者層が低年齢化していたこともあり、『ウルトラマンタロウ』の明るい作風からの落差もあって低年齢層の視聴者の反応が芳しくなく[7]、1クール目の視聴率は14.1%[13]という、当時としては低い結果となった。これに対し、第17話からは序盤の特色であった過酷な特訓描写は徐々に抑えられるようになり、前作までと同様の「怪奇シリーズ」や「民話シリーズ」を導入し、『ウルトラマンタロウ』同様のコメディ調の話も混ざるようになる[4][7][注釈 2]。
視聴率の低迷に加えて当時のオイルショックによる物価高騰などが制作体制を直撃し、番組は制作費の緊縮を余儀なくされてしまう[14][4]。ギャラの節約を狙ったレギュラーの削減や、毎回の怪獣着ぐるみの製造費[注釈 3]・防衛チーム基地のセット維持費などのカットが断行された結果、番組はホームドラマ志向[15]に近い大幅な路線変更[注釈 4]を強いられることになった[4]。
当時、同人サークル「怪獣倶楽部」に所属していた原口智生は、自身は参加していないが怪獣倶楽部のメンバーが円谷プロダクションプロデューサーの熊谷健に呼ばれ、「カプセル怪獣」や「円盤生物」などの強化案を提案したと証言している[17]。
最終(第4)クールはウルトラファミリーが大円盤に乗ってウルトラの国を巻き込んだ宇宙戦争を戦い抜く姿を描くという案もあり[12]、第38・39話はその名残である[18]。この案は後に『ザ☆ウルトラマン』に引き継がれている[18]。
こうした状況が「努力が実り始めると特訓の必要もなくなり、ダンから独り立ちし始める[19]」というゲンの激動の成長ドラマとして機能。最終的には当初のテーマに沿う内容として結実したが、年間平均視聴率は10.9%[13]にとどまった。
本作品をもって第2期ウルトラシリーズは終了となるが、メインライターの田口成光は本作品が『ウルトラマンタロウ』の視聴率を越えられないことは予想できており、当初からシリーズに区切りを付けることが決まっていたと証言[20]。『毎日新聞』の1975年3月13日付の夕刊で「さよならウルトラマン」と題し、本作と第2期ウルトラシリーズ終了を報じた[14]。
上述通り、ウルトラ兄弟と異なってM78星雲光の国ではなく獅子座L77星の出身である。L77星壊滅時、生き別れになった弟のアストラや、ペットのロンがいる。
物語開始から1か月前に故郷をマグマ星人に滅ぼされたため、故郷と瓜二つの地球にやって来て地球人おゝとりゲンとして城南スポーツセンターで働きながら生活しており、いわば宇宙の難民である。そのため、故郷や一族を失った悲しみを劇中で見せることもあった。
故郷を滅ぼされたエピソードについては、実業之日本社のこどもポケット百科『ウルトラマンvs怪獣軍団』掲載の漫画「レオの国物語」や永岡書店発行、監修・円谷プロダクション、構成・竹内博『ピコピコブックス13 輝け!ウルトラ戦士!!』等の書籍にて触れられている。
ウルトラ兄弟同様にカラータイマーを胸部に備えているが、変身後の活動時間は彼らよりも短い2分40秒[注釈 6]である。ただし、実際にカラータイマーが点滅してピンチになる演出は少ない。第50話以降はカラータイマーの点滅音が初代ウルトラマンと同じものになった。また、巨大化しなければエネルギーの消費が抑えられるため、第26話でプレッシャーによって一寸法師のような小人にされた際や、第50話でブニョから宇宙ロープで縛られて人間大のまま変身した際は、長時間レオの姿を保っていた。
第45話でのブリザードとの戦いでは、自ら体温を上昇させている。
宇宙拳法の達人であることや、他のウルトラ戦士を遥かに凌駕する高い身体能力を生かした体術で活動時間の短さを補っている。また、ウルトラセブン=モロボシ・ダンの課す特訓や数々の戦いを経て、次第に力強い戦士となっていった。第1話でのセブン=ダンとの初対面時に「ウルトラマンレオ」と名乗り、第38・39話でババルウ星人の策略による地球とウルトラの星の危機をアストラとともに救ったことで、正式にウルトラ兄弟の一員に迎えられた。
光線技は初期から使用していた(初使用は第8話)が、決め技になる回は少なかった。4クールの円盤生物編では光線技が決め技になることが多くなる。
腹部のシークレットサインはL77星人が使用する文字で「レオ」を意味し[24]、L77星人の証でもある。「元々レオは獅子座L77星の王子で、腹部の紋章・レオサインはその証である」[29]という公式設定が存在する。ただし、本編では言及されていない。また、両腕にはめているブレスレットはL77星の王家の印とされている[30][31]。本来はレオとアストラが兄弟で1つずつ所持していたのだが、L77星が爆発する直前、建物の下敷きになって死を覚悟したアストラが形見としてレオに渡したため、今はレオが2つとも持っているのだという[30][31]。
おゝとりゲンが、左手薬指にはめている金色の指輪[24]。リング部本体が獅子の顔となっており、上部に赤い宝石が埋め込まれている。第51話でレオリングを外したが手放したわけではなく、『ウルトラマンメビウス』第34話に客演時には再び左手薬指にはめていた。
放送当時は獅子の瞳という名称だけだったが、後年の後付設定で「レオリング」の名称も付けられ、資料によってどちらかが本名・別名と分かれて記されている。また、「レオリングの赤い宝石が獅子の瞳」と記述している資料も存在する[出典 2]。
ゲンはレオリングを使用し、空手の正拳突きに近い宇宙拳法の型を取って「レオー!」(第3・4話のみ「レオ!」)と叫びながら前に左腕を突き出すことで、レオリングの金の獅子が光り輝いて変身エネルギーが放出されてレオに変身する[24]。ポーズは2パターンし、第1・2話、第6話、第9話のみ異なっている。
両手を封じられてポーズがとれないときは、その場で回転して変身する(第50話)。第1・2話ではポーズを取った直後にレオリングの宝石部分が白く発光していたが、第3話以降と『ウルトラマンメビウス』第34話ではレオリングの本体部分が金色に発光している。
レオのデザインは東宝から円谷プロに出向し、『ウルトラマンA』以降美術を担当していた鈴木儀雄によるもの[出典 8]。従来のウルトラ戦士とは出自が異なるということで一線を画すため、頭部のデザインが複雑化され、一見すると人間の髪型を思わせるものになっている。目と口はセブンのタイプを踏襲しているが、鼻が明確に造型されている。
造型は開米プロダクションが担当[67]。鈴木とプロデューサーの熊谷健が共同で原型を制作した[67]。
NG版スーツには、腹部のシークレットサインがなく、胴から脚にかけてセブンやタロウと酷似した銀のライン模様があったが[68][7]、採用版では廃されて赤一色になった[69][12]。最終決定するまでに描かれたNGデザインのうちの一つは、『ウルトラマンタロウ』に登場したバルキー星人のデザインとして転用された[7][69]。
スーツアクターが第1話後半で川口和則から二家本辰巳へ交代したことに伴いスーツも新調された[50]。しかし、マスクはそのままであったため二家本は目の位置が覗き穴に合わず、片目しか見えない状態で最終回まで演じた[50]。
スーツについて二家本は、伸縮性がなく、胸には詰め物があり、胸の模様は革製であったため、動きにくかったと証言している[50]。
後に撮影用スーツの1体は映画監督・特技監督の原口智生が所有している[17][67]。ウェットスーツ地やラテックス製のプロテクター部は劣化しているため、胸像として保存している[67]。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』以降シリーズに参加している監督の坂本浩一はレオのファンを公言しており[70][71]、自作品に度々登場させている。
レオの双子の弟で、レオ同様に獅子座L77星の出身。一人称は「俺」[81]。劇中は単に「弟」としか紹介されておらず、放映当時は双子であると説明されていたが、後に公式設定となった。
レオからはL77星が壊滅した際に死亡したと思われており、劇中でもそれを踏まえた発言が散見される。放送前に公表された紹介記事[82]では、
改造に伴う容姿の変化説は『週刊 ウルトラマンオフィシャルデータファイル』にも記載されている[84]が、第22話でのゲン=レオの回想シーンでは既に現在の姿になっている。また、永岡書店発行、監修・円谷プロダクション、構成・竹内博『ピコピコブックス13 輝け!ウルトラ戦士!!』に掲載されている、つくしの真琴作画のレオ兄弟の物語や、実業之日本社発行『ウルトラマン大集合』に掲載されている内山まもるの劇画「レオの国物語」では、当初(永岡書店版では誕生時)から現在の姿で描かれている。 『小学三年生』(小学館)の1974年9月号では、ウルトラの父が宇宙警備隊にマグマ星人の捕虜になっているアストラの探索を命じたと紹介されていたが[要ページ番号]、ウルトラマンキングに助けられた[60]という設定に変更された。
マグマチックチェーンは、キングの超能力も受け付けず、今でも外せないままとなっている[60][注釈 13]。この鎖を外すためには、マグマ星人の鍵が必要だとされている[30][31]。アストラ自身はマグマチックチェーンを戦いの勲章として誇りに思っており、鎖を見るたびにかつての苦難を思い出しては闘志を燃やすのだという[30][31]。
腹部のシークレットサインは「アストラ」を意味し、L77星人の証でもある。資料によっては「L77星の王子で、腹部のアストラサインは王子の証である」との記述があるが、本編では語られていない。また、敵が接近すると額のビームランプが点滅して危険を知らせる。
第22話でガロンやリットルとの戦いで危機に陥ったレオを助けに現れたのを皮切りに、第33話では戦闘不能に陥ったレオを助け、第36話では壊滅の危機に瀕したMAC本部を救うなどの活躍を見せた。第38・39話ではババルウ星人に捕らわれ、レオとウルトラ兄弟が同士討ちを始めるきっかけを作ってしまったこともある(にせアストラ参照)。だが、キングの助けでレオとともに事態を収拾した後、ウルトラ兄弟の一員として迎え入れられた。
戦闘中に半ば乱入するような形で登場する場合がほとんどだったため、レオのサポート役という印象も強いが、本作品最後の登場となった第46話では、負傷でまともに戦えずに苦戦するレオに代わり、ハングラーを倒すなど、その戦闘力はレオに勝るとも劣らない。
普段は宇宙を旅しており、ナレーションで「どこへ行くのか誰も知らない」と語られるなど、どこで何をしているのかは兄のレオですら知らない。また、劇中では地球上で人間体の姿で活動したこともない[注釈 14]。
城南スポーツセンター(またはクラブ)は、大村正司を責任者とするスポーツ振興を図る民間組織[98]。ゲンはMAC隊員であると同時に休日にはここの指導員として勤めている[98]。
第1・2話では、東京都新宿区百人町(JR大久保駅近く)にある「スポーツ会館」(現:GENスポーツパレス)を用いてロケーションがなされているが、第3話以降は東京都世田谷区鎌田(東急田園都市線・東急大井町線二子玉川駅、小田急小田原線成城学園前駅に近い)にある「簡易保険東京青少年レクセンター」(現・ゆうぽうと世田谷レクセンター)を使用している。本作品の劇中で日常の空間を描く場合には、多摩川の河川敷近辺でロケを行っている場合が多い。
城南スポーツセンターの関係者でゲンと親しい人々が第40話(シルバーブルーメの襲来)で絶命してしまうものの、センター自体は存続しており、第40話Bパート冒頭でゲンが出勤する場面が、第41話と第51話でゲンが勤務している描写がある[注釈 21]。
下記に紹介する以外にも多数の会員が所属しており、猛の婚約者でウルフ星人に憑依される冴子(第17話に登場)や、後に月星人と判明する弥生(第32話に登場)も一時期所属していたことがある。
「恐怖の円盤生物シリーズ!」(第40話 - 最終話)に登場[注釈 24]。
アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの主要都市上空にそれぞれの本部基地である宇宙ステーションMACステーションを構え[104]、宇宙船の航行の安全確保と、怪獣や宇宙人の襲来をいち早く察知・撃退を任務とする[103]。地上の主要地域にもMAC東京支部などの拠点となる基地は存在する(第34話)が、メインベースはあくまでも宇宙ステーションである。劇中に登場したのはアジア本部のみでダン隊長の指揮するレギュラー部隊は宇宙パトロール隊と呼ばれている。
物語の構成ゆえ、今までの防衛チームに比べて活躍の機会が少ないように見られやすく、流動的に隊員の入れ替わりが多い他、殉職者や転任者も多く出ている[98]。ただし、第39話までの殉職者はすべてMACの一般隊員であり、精鋭である宇宙パトロール隊では歴代の防衛チーム同様、特に犠牲者は出ていなかった。第40話でシルバーブルーメの急襲によってアジア本部は壊滅し、ゲンとダン以外のアジア本部メンバーは殉職した。
結成以前には前身的組織・地球防衛隊[105]が活動していたようで、第16話ではアトラー星人を追跡した隊員が蝋人形のような姿になって殉職したことがダンによって語られた。また、第25話には地球防衛委員会という組織が登場しているが、詳細は不明。
宇宙船の安全を守るためや侵略からの防衛のために作られた円錐型の大型宇宙ステーションで、「MACステーション」「MAC基地」とも呼ばれるMACの中枢[108]。宇宙防衛の最前線となると同時に、宇宙灯台の役割を担っている。日本上空400キロメートルに静止し、100名の人員が常時勤務している[98]。内部には、隊員たちが勤務する司令室と居住施設をはじめ、マッキー各機の格納庫や発進ゲート、開発工場などを備える[98]。有事の際には、大気圏内に降下して戦闘することも可能だが、武装などの詳細は不明。
第40話でシルバーブルーメに飲み込まれてしまった。
男性隊員は、オレンジの生地にシルバーのラインをあしらった2ピースのマックスーツを着用し、戦闘時にはベストタイプの上着で、右胸にマックガンのカートリッジを5本差し込んだシルバーのマックジャケットをスーツの上に装着する。女性隊員の場合はミニスカート形式のワンピースタイプが採用されており、真紅色とホワイトを基調としている。白川、桃井両隊員は基地内でオレンジのベレー帽を着用しているシーンが初期には見られた[112][注釈 25]が無帽のシーンもある。地上での戦闘時には男性隊員共々ヘルメットを着用している。第1話から登場している隊員にのみ、制服の右肩と腕に背番号が付いている(第9話から登場の平山隊員のみ例外的に背番号3)[注釈 26]。
レオ役の二家本辰巳は、当初怪獣役を務めていたが、セブン役のスーツアクターが慣れていなかったため交代し、その後当初レオ役を務めていた川口和則も水を入れての撮影に苦慮していたためこちらも交代し、以後最終回まで担当した[50]。
放送日 | 話数 | サブタイトル | 登場怪獣・宇宙人 | 脚本 | 監督 | 特殊技術 | 視聴率 |
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1974年 4月12日 |
1 | セブンが死ぬ時!東京は沈没する! |
|
田口成光 | 真船禎 | 高野宏一 | 17.6% |
4月19日 | 2 | 大沈没!日本列島最後の日 | 16.5% | ||||
4月26日 | 3 | 涙よさよなら… | ツルク星人 | 深沢清澄 | (ノンクレジット) | 14.6% | |
5月3日 | 4 | 男と男の誓い | 15.9% | ||||
5月10日 | 5 | 泣くな! おまえは男の子 | カネドラス | 阿井文瓶 | 東條昭平 | 13.8% | |
5月17日 | 6 | 男だ! 燃えろ! | カーリー星人 | 田口成光 | 13.9% | ||
5月24日 | 7 | 美しい男の意地 | ケンドロス | 阿井文瓶 | 外山徹 | 矢島信男 | 12.3% |
5月31日 | 8 | 必殺! 怪獣仕掛人 | ベキラ | 13.2% | |||
6月7日 | 9 | 宇宙にかける友情の橋 | ギロ星獣 | 土門鉄郎 | 深沢清澄 | 高野宏一 | 12.0% |
6月14日 | 10 | かなしみのさすらい怪獣 | ロン | 阿井文瓶 | 13.5% | ||
6月21日 | 11 | 泥まみれ男ひとり | ケットル星人 | 田口成光 | 筧正典 | 矢島信男 | 13.8% |
6月28日 | 12 | 冒険野郎が来た! | バンゴ | 阿井文瓶 | 13.5% | ||
7月5日 | 13 | 大爆発! 捨身の宇宙人ふたり | バイブ星人 | 田口成光 | 前田勲 | 東條昭平 | 13.4% |
7月12日 | 14 | 必殺拳! 嵐を呼ぶ少年 | アンタレス | 阿井文瓶 | 11.2% | ||
7月19日 | 15 | くらやみ殺法! 闘魂の一撃 | フリップ星人 | 田口成光 | 外山徹 | 大木淳 | 10.7% |
7月26日 | 16 | 真夜中に消えた女 | アトラー星人 | 若槻文三 | 10.9% | ||
8月2日 | 17 | 見よ! ウルトラ怪奇シリーズ 狼男の花嫁 |
ウルフ星人 | 田口成光 | 山本正孝 | 矢島信男 | 8.9% |
8月9日 | 18 | 見よ! ウルトラ怪奇シリーズ 吸血鬼! こうもり少女 |
|
阿井文瓶 | 8.2% | ||
8月16日 | 19 | 見よ! ウルトラ怪奇シリーズ よみがえる半魚人 |
ボーズ星人 | 田口成光 | 外山徹 | 東條昭平 | 6.6% |
8月23日 | 20 | 見よ! ウルトラ怪奇シリーズ ふしぎな子熊座の少年 |
|
阿井文瓶 | - | ||
8月30日 | 21 | 見よ! ウルトラ怪奇シリーズ 北の果てに女神を見た! |
|
田口成光 | 7.9% | ||
9月6日 | 22 | レオ兄弟対怪獣兄弟 |
|
深沢清澄 | 高野宏一 | 12.0% | |
9月13日 | 23 | ベッドから落ちたいたずら星人 |
|
若槻文三 | 11.8% | ||
9月20日 | 24 | 美しいおとめ座の少女 |
|
奥津啓二郎 | 前田勲 | 矢島信男 | 11.8% |
9月27日 | 25 | かぶと虫は宇宙の侵略者! |
|
若槻文三 | 13.6% | ||
10月4日 | 26 | 日本名作民話シリーズ! ウルトラマンキング対魔法使い[注釈 51] 一寸法師より |
|
田口成光 | 大木淳 | 東條昭平 | 8.4% |
10月11日 | 27 | 日本名作民話シリーズ! 強いぞ! 桃太郎! 桃太郎より |
|
阿井文瓶 | 8.9% | ||
10月18日 | 28 | 日本名作民話シリーズ! 帰ってきたひげ船長! 浦島太郎より |
|
若槻文三 | 山本正孝 | 矢島信男 | 9.5% |
10月25日 | 29 | 日本名作民話シリーズ! 運命の再会! ダンとアンヌ 狐がくれた子より |
ウリンガ(ウリー) | 阿井文瓶 | 10.3% | ||
11月1日 | 30 | 日本名作民話シリーズ! 怪獣の恩返し 鶴の恩返しより |
|
田口成光 | 筧正典 |
|
10.6% |
11月8日 | 31 | 日本名作民話シリーズ! 地球を守る白い花 花咲か爺さんより |
|
奥津啓二郎 | 10.9% | ||
11月15日 | 32 | 日本名作民話シリーズ! さようならかぐや姫 竹取り物語より |
|
石堂淑朗 | 中川信夫 | 矢島信男 | 8.8% |
11月22日 | 33 | レオ兄弟対宇宙悪霊星人 |
|
若槻文三 | 11.0% | ||
11月29日 | 34 | ウルトラ兄弟永遠の誓い |
|
阿井文瓶 | 前田勲 | 大木淳 | 10.4% |
12月6日 | 35 | おいらは怪獣大将だ! | タイショー | 田口成光 | 10.2% | ||
12月13日 | 36 | 飛べ! レオ兄弟 宇宙基地を救え! |
|
岡村精 | 吉村善之 | 9.0% | |
12月20日 | 37 | 怪奇! 悪魔のすむ鏡 |
|
8.7% | |||
12月27日 | 38 | 決闘!レオ兄弟対ウルトラ兄弟 |
|
若槻文三 | 東條昭平 | 矢島信男 | 11.8% |
1975年 1月3日 |
39 | レオ兄弟 ウルトラ兄弟 勝利の時 | 田口成光 | 9.0% | |||
1月10日 | 40 | 恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった! |
|
深沢清澄 | 大木淳 | 11.1% | |
1月17日 | 41 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 悪魔の惑星から円盤生物が来た! |
|
10.7% | |||
1月24日 | 42 | 恐怖の円盤生物シリーズ! レオが危い!暗殺者は円盤生物 |
|
阿井文瓶 | 前田勲 | 吉村善之 | 9.9% |
1月31日 | 43 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 挑戦! 吸血円盤の恐怖 |
|
若槻文三 | 9.1% | ||
2月7日 | 44 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 地獄から来た流れ星! |
|
田口成光 | 外山徹 | 矢島信男 | 9.5% |
2月14日 | 45 | 恐怖の円盤生物シリーズ! まぼろしの少女 |
|
阿井文瓶 | 10.5% | ||
2月21日 | 46 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 戦うレオ兄弟!円盤生物の最後! |
|
田口成光 | 東條昭平 | 大木淳 | 8.3% |
2月28日 | 47 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 悪魔の星くずを集める少女 |
|
若槻文三 | 9.1% | ||
3月7日 | 48 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 大怪鳥円盤 日本列島を襲う! |
|
山本正孝 | 吉村善之 | 10.0% | |
3月14日 | 49 | 恐怖の円盤生物シリーズ! 死を呼ぶ赤い暗殺者! |
ノーバ | 阿井文瓶 | - | ||
3月21日 | 50 | 恐怖の円盤生物シリーズ! レオの命よ! キングの奇跡! |
|
石堂淑朗 | 山際永三 | 矢島信男 | 7.2% |
3月28日 | 51 | 恐怖の円盤生物シリーズ! さようならレオ!太陽への |
|
田口成光 | 8.3% |
本作品は『帰ってきたウルトラマン』と同じく主演俳優が主題歌(前期のみ)と挿入歌を担当した作品である(ただしカバー版や放送当時のイベントでは、子門真人が歌っている)。曲調は、勇壮なアップテンポ調。第14話より主題歌が「戦え! ウルトラマンレオ」に変更されたが、変更後でも「ウルトラマンレオ」はインストゥメンタルが最終回まで使用されたほか、歌入りが第15・22・24話で使われている。また、次回予告の音楽は第13話までが「ウルトラマンレオ」の間奏部分、第14話以降は「ウルトラマンレオ」の歌入りが最終回まで使用された(歌詞の「獅子の瞳が輝いて〜」の部分から始まる)。
劇中の楽曲・BGMは、主題歌のインストゥメンタルの編曲も含め冬木透が担当している。劇伴担当としての冬木の登板は、ウルトラシリーズでは『ウルトラセブン』、『帰ってきたウルトラマン』、『ウルトラマンA』に次いで4度目。他のシリーズ作品には見られない重厚で悲壮感・緊迫感漂う楽曲が多く作られた。本作品では物語本編でダン=セブンが活躍することもあり、随所に『ウルトラセブン』のオリジナルBGMの流用・再演奏曲や、本作品のテーマ曲と交錯した曲なども新たに作られた。それ以外にも、同じ冬木作曲の『ミラーマン』のBGMが流用されたこともある。
この他、MACが活躍する際のBGMはワンダバ入りテイク(いわゆる「ワンダバMAC」)も作られたが、劇中ではワンダバなしヴァージョンしか使用されなかった。使おうとしても、ワンダバの声がMAC戦闘機の効果音とぶつかるなどして使いにくかったからだという[注釈 55]。番組終了後、「ワンダバMAC」のマスターテープは永らく行方不明になっていたが、1992年発売の「TSUBURAYA PRODUCTION HISTORY OF MUSIC」に収録するための音楽を選ぶ過程で、「タックの歌」と書かれたテープリールケースに入っているのが発見された[144]。
オープニング映像は前作『ウルトラマンタロウ』に続き、防衛チームの主要メカ発進シークエンスを用いたものとなっており、主題歌変更後とMAC壊滅後も最終回までほぼ同じものが使われた[注釈 56]。メインタイトル映像では星の爆発とともにウルトラマンレオが現れた後、タイトルロゴが表示される。第5話以降ではメインタイトル部分に効果音が挿入されている。
※なお、以上の4曲とも子門真人によるカバー版が存在する。特に「ウルトラマンレオ」は、日本コロムビア、キャニオン・レコード、CBS・ソニー、ビクター音産の4社から発売されている。
第15話では森山良子の「この広い野原いっぱい」、第23話ではフィンガー5の「学園天国」、第29話では都はるみの「好きになった人」、第34話では「帰ってきたウルトラマン」(外山浩爾のカヴァー・バージョン)、第37話ではカオル役の富永美子(冨永みーな)が自ら作詞した歌「大の字のうた」が使用されている。
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