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1998年放送の日本のテレビドラマ(メタルヒーローシリーズ) ウィキペディアから
『テツワン探偵ロボタック』(テツワンたんていロボタック)は、1998年3月8日から1999年1月24日までテレビ朝日系列で、毎週日曜8時 - 8時30分(JST)に全45話が放送された東映制作の特撮テレビドラマ、および作中に登場するロボットの名称。
メタルヒーローシリーズ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第16作 | ビーロボ カブタック |
1997年2月 - 1998年3月 |
第17作 | テツワン探偵 ロボタック |
1998年3月 - 1999年1月 |
メタルヒーローシリーズの第17作目に当たると共に、テレビシリーズとしての最終作品である[1][2][注釈 1]。前作『ビーロボカブタック』の「ロボットを主人公としたコメディドラマ」としての路線を踏襲した作品であり[2]、ストーリーや設定などにも前作との共通点がいくつか見られるが、ストーリー上の繋がりや世界観の共有はない[3][注釈 2]。
子供による探偵チームの活躍や怪盗との対決、謎解き、宝探しなど子供向け冒険活劇の要素をふんだんに取り入れつつ[2][3]、個々の展開にアバンギャルドの対置としてメインライターの山田隆司の持ち味となるキッチュな作風が盛り込まれるなど[4]、ストーリー面に重点を置いた作品作りがなされている。中盤のトラボルト登場以降、ハラッパ国の存亡に関わるストーリーが前面に出されたことで、よりコメディ色は薄れ、ドラマ性が濃くなっていった[3]。監督の渡辺勝也は、探偵要素とコメディのさじ加減が難しかったと述べている[5]。
前半では謎解きの後にゲーム形式のアイテム争奪戦が行われていたが、キャラクターの増加した後半では謎解きと戦闘メインのアイテム争奪戦が同時に行われるようになった[1]。東映プロデューサーの日笠淳は、後年のインタビューでルールが複雑だと指摘を受けたことを証言しており、ステップが1つ2つ多かったと述懐している[6]。
平均視聴率では『カブタック』の9.7%に対し本作品は9.6%を記録、また最高視聴率は前作を上回るなど視聴率面では堅調であったが、次番組『燃えろ!!ロボコン』を石ノ森章太郎の一周忌に合わせて放送開始すると決定したことを受け、当初の予定よりも1ヶ月近く放送期間が短縮された。
これに伴い、『宇宙刑事ギャバン』から始まった一連の「メタルヒーローシリーズ」も17年の歴史に幕を閉じ[3][2]、その後の日曜8時台前半の特撮テレビドラマは翌年の『ロボコン』を皮切りに、続く「平成仮面ライダーシリーズ」も含めて石ノ森原作作品へと移行することとなる。
平和な夢が丘の町に現れたイヌ型ロボットのロボタック。彼の目的は祖国・ハラッパ国を救うというアイテム「ランドツール」を探すことだった。シャードック探偵社で働く羽目になったロボタックは、探偵社社長の杉薫や、その甥・雪柳カケル少年ら「夢が丘少年探偵団」と協力し、シャードックのライバル・ゴールドプラチナ社夢が丘支店のダークロー一味を相手に、ランドツール争奪戦を繰り広げる。
本作品に登場するロボットには人間が製造するケースと、他のロボットが製造するケースの2つがある。各ロボットに共通して、生まれた時にある程度の設計基準はあるが、それ以降はほぼ独自に生活し財産を蓄えるなど、人間と同等の生活をしている。そのため、登場ロボットは何かしらの一般職業に就いており、常に行動を共にするわけではない。また、人間と同様の食物を摂取することが可能。
ハラッパ国で製造されたワンダータイプロボットはハラッパ式ロボットとも呼ばれており、一部のワンダータイプはジシャックチェンジという機能を備える。ジシャックチェンジ機能を持つロボットは、普段の姿であるノーマルモード(以下Nモード)から、ジー・シャックの掛け声により、性能向上形態のスペシャルモード(以下Sモード)に変形できる。
Sモードへの変形は、一度胴体・両腕[注釈 3]・両脚[注釈 4]の5体のパーツを磁力で分離して再結合という方法で統一[注釈 5]されている[7]。また、ワンダータイプでジシャックチェンジできる者はそれぞれ同じ磁石をジョイントに使っているため、腕や足を付け替えてその特性を得ることもできる。カメロックによると話には聞いていても一度も見たことがなかったようで、第7話では近くで同時に変形した際、互いのパーツが入れ替わったことに混乱する描写があった[注釈 6]。
人間側のメインキャラクターは、名前の一部に植物の名前が含まれている。
最終回のエンディングクレジットではロボタック、カメロック、ダークロー、カバドス、ミミーナ、モグラッキー、トラボルト、タッカード、マイトバーン、スピーダムの担当が表示された。
カメロック役の宮崎剛は、本作品ではスーツアクター勢や杉薫役の大高洋夫と自由にアドリブの掛け合いを行っていたといい、このことが後に自身がアクション監督を務めた『仮面ライダー電王』でのデンライナーの描写につながっていったと述べている[15]。
メインライターの山田隆司や、自身初となるパイロットを手がけた渡辺勝也を含め、主要なスタッフの大半は前作からの続投組で占められている。劇伴には本シリーズにも度々参加経験のある若草恵が起用された他、やはり本シリーズでも挿入歌の歌い手として参加することがあった影山ヒロノブが、本作品にて初めて主題歌を担当している。
放送日 | 放送回 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | 最後の試練 / 試練の書 | アドバンテージ[注釈 47] | 優勝 | 敗者 | 罰ゲーム[注釈 48] | 賞品・アイテム[注釈 49] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1998年 | 3月 8日1 | 犬も歩けば迷探偵 | 山田隆司 | 渡辺勝也 | 障害物レース[注釈 50] | ダークロー[注釈 51] | ロボタック | カバドス[注釈 52] ダークロー ミミーナ |
ランニングマシーン[注釈 53] (カバドス) |
ワンダフルート |
3月15日 | 2 | 助けた亀の恩返し | サバイバルレース[注釈 54] | ロボタック[注釈 55] | カメロック | ミミーナ 雪柳カケル 梅田コータ 榊シゲル 橘ミサキ ロボタック カバドス ダークロー | 無人島でのサバイバル (ミミーナ) |
|||
3月22日 | 3 | 迷走!! 巨大すごろく | 宮下隼一 | 岩原直樹 | すごろくレース[注釈 56] 玉入れ[注釈 57] | ロボタック[注釈 58] | ロボタック | ミミーナ[注釈 59] ダークロー[注釈 60] 雪柳カケル[注釈 61] カバドス[注釈 62] カメロック |
なし | |
3月29日 | 4 | 進め!! 少年探偵団 | 西園悟 | 椅子取りゲーム (ロボット限定戦) | なし[注釈 63] | ダークロー[注釈 64] ミミーナ カメロック カバドス | 爆弾椅子 (ダークロー) 大砲で月まで飛ばされる (ミミーナ) 落ちてきた岩石に埋もれる (カメロック) 網焼きの刑 (カバドス) |
ハナメガネ | ||
4月 | 5日5 | 怪盗チェリー現る!! | 山田隆司 | ヒデ・I | 野球拳 (ロボット限定戦) | ロボタック[注釈 65] | ダークロー | カバドス ミミーナ カメロック ロボタック | 氷責め (ミミーナ) |
|
4月12日 | 6 | 行方不明の初恋捜し | 富士山登山レース (ロボット限定戦) | カメロック[注釈 66] | ロボタック | カメロック ダークロー カバドス | 銭湯の掃除[注釈 67] (カメロック、ダークロー、カバドス) | |||
4月19日 | 7 | 笛に呼ばれて犬忙し[注釈 68] | 西園悟 | 坂本太郎 | 鼠小僧レース[注釈 69] | ロボタック[注釈 70] | カバドス | ロボタック カメロック 橘ミサキ ミミーナ 雪柳カケル 梅田コータ 榊シゲル ダークロー[注釈 71] |
なし | |
4月26日 | 8 | 犬の一念岩をも砕く | 扇澤延男 | クルミ割り競争[注釈 72] | ダークロー[注釈 73] | ロボタック | カメロック[注釈 74] ミミーナ[注釈 75] カバドス ダークロー | |||
5月 | 3日9 | 因縁対決カラスvs亀 | 山田隆司 | 渡辺勝也 | 空き缶積み競争[注釈 76] | ロボタック[注釈 77] | カメロック | ロボタック 橘ミサキ ミミーナ カバドス ダークロー |
空き缶拾い (ダークロー) | |
5月10日 | 10 | おじさん探偵ド根性 | 宮下隼一 | リヤカーレース[注釈 78] | なし[注釈 79] | ロボタック&杉 薫[注釈 80] | カバドス&ダークロー カメロック&コータ&シゲル[注釈 81] |
靴磨き (カメロック) |
パワーアーム | |
5月17日 | 11 | 不死身の男はハゲ頭? | 西園悟 | 岩原直樹 | 泥棒追跡[注釈 82] | なし[注釈 83] | ロボタック | カメロック ダークロー カバドス 唐松チハル 杉 薫 雪柳カケル 梅田コータ 榊シゲル 橘ミサキ |
なし | |
5月24日 | 12 | 正義のはぐれカラス | お~いとしのぶ | 新聞配達レース[注釈 84] | なし[注釈 85] | カメロック | ミミーナ ロボタック ダークロー[注釈 86] |
動物に追われる (ロボタック) | ||
5月31日 | 13 | 山茶花さん最悪の日 | 山田隆司 | ヒデ・I | ロデオ対決[注釈 87] | ロボタック[注釈 88] | ダークロー | ロボタック カバドス カメロック[注釈 89] |
なし | 金のランドツール[注釈 90] |
6月 | 7日14 | 恋する餃子の涙 | 浦沢義雄 | ドンケツトーナメント (ロボット限定戦) |
ロボタック[注釈 91] | ロボタック | カバドス カメロック[注釈 92] ミミーナ[注釈 92] ダークロー[注釈 93] |
|||
6月14日 | 15 | ライバルは天才探偵 | 扇澤延男 | 坂本太郎 | マラソン対決 (ロボット限定戦) |
ロボタック[注釈 94] | ダークロー カバドス ミミーナ カメロック | |||
6月28日 | 16 | ボンジュールでーす | 山田隆司 | PK合戦 | 雪柳カケル[注釈 95] | モグラッキー | ロボタック カバドス ダークロー カメロック 雪柳カケル | |||
7月 | 5日17 | モグラ刑事に乾杯! | 西園悟 | 渡辺勝也 | ワイン風呂レース[注釈 96] | 雪柳カケル[注釈 97] | ロボタック 榊シゲル 梅田コータ 雪柳カケル カバドス ダークロー | |||
7月12日 | 18 | 黒い悪魔の危険な罠 | 宮下隼一 | 鉄人トライアスロンレース[注釈 98] | なし[注釈 99] | ロボタック | ダークロー モグラッキー カバドス ミミーナ カメロック |
お婆さんの肩たたき (ダークロー) |
ランドバッテリー | |
7月19日 | 19 | ウサギの恋愛大作戦 | 浦沢義雄 | 岩原直樹 | 古代ローマの神を守る格闘技[注釈 100] | なし | カメロック (ミミーナ) | カバドス モグラッキー ロボタック ダークロー | なし | レストランのペア招待券[注釈 101] |
7月26日 | 20 | 猛虎爆発! トラ会長 | 山田隆司 | バッティングレース[注釈 102] | ダークロー[注釈 103] | トラボルト[注釈 104] | カバドス モグラッキー カメロック ロボタック ダークロー |
金のランドツール[注釈 105] | ||
8月 | 2日21 | 急展開! 新たな決意 | 坂本太郎 | 白の巻その1[注釈 106] | (競技なし) | |||||
8月 | 9日22 | 邪魔してバンザイ! | 西園悟 | 白の巻その2[注釈 107] | ||||||
8月16日 | 23 | 美少女幽霊の秘密 | 浦沢義雄 | 渡辺勝也 | 白の巻その3[注釈 108] | |||||
8月23日 | 24 | 熱血ロボ先生の青春 | 扇澤延男 | 白の巻その4[注釈 109] | ||||||
8月30日 | 25 | 怪盗チェリー死す!? | 宮下隼一 | 岩原直樹 | 白の巻その5[注釈 110] | |||||
9月 | 6日26 | タカ先生炎の新学期 | 山田隆司 | 白の巻その6[注釈 111] | ||||||
9月13日 | 27 | 愛の助っ人料理人 | 西園悟 | ヒデ・I | 白の巻その7[注釈 112] | |||||
9月20日 | 28 | 嵐の中の最終試練 | 山田隆司 | 白の巻最終章[注釈 113] | 白のランドツール | |||||
9月27日 | 29 | 腹ペコ探偵を探せ | 宮下隼一 | 黒の巻その1[注釈 114] | ||||||
10月 | 4日30 | フラレ男の一発逆転 | お~いとしのぶ | 坂本太郎 | 黒の巻その2[注釈 115] | |||||
10月11日 | 31 | 万能電話ワンダホン | 扇澤延男 | 黒の巻その3[注釈 116] | ワンダホン | |||||
10月18日 | 32 | 合体ロボは犬猿の仲 | 山田隆司 | 渡辺勝也 | 黒の巻その4[注釈 117] | ワンダシード | ||||
10月25日 | 33 | 流れ星を受け止めろ | 黒の巻その5[注釈 118] | ワンダシードの種 | ||||||
[注釈 119]11月 8日 | 34 | 試練の橋を爆破せよ | 西園悟 | ヒデ・I | 黒の巻最終章[注釈 120] | 黒のランドツール | ||||
11月15日 | 35 | 最強合体ロボの弱点[注釈 121] | 宮下隼一 | 赤の巻その1[注釈 122] | ||||||
11月22日 | 36 | 消えた覆面レスラー | 西園悟 | 坂本太郎 | 赤の巻その2[注釈 123] | |||||
11月29日 | 37 | 友情は大切デース! | 浦沢義雄 | 赤の巻その3[注釈 124] | ||||||
12月 | 6日38 | チェリーからの挑戦 | 山田隆司 | 渡辺勝也 | 赤の巻その4[注釈 125] | |||||
12月13日 | 39 | 初雪に猿ロボの初恋 | 宮下隼一 | 赤の巻最終章[注釈 126] | 赤のランドツール | |||||
12月20日 | 40 | サンタをくすぐれ! | 西園悟 | 岩原直樹 | 青の巻その1[注釈 127] | |||||
12月27日 | 41 | 除夜の鐘は大嫌い! | 浦沢義雄 | 青の巻その2[注釈 128] | ||||||
1999年 | 1月 3日42 | 悩めるKのお正月 | 扇澤延男 | 青の巻その3[注釈 129] | ||||||
1月10日 | 43 | 思い出は最高の宝物 | 宮下隼一 | ヒデ・I | 青の巻最終章[注釈 130] ↓ 障害物レース[注釈 131] |
なし | ロボタック | ダークロー&カバドス[注釈 132] カメロック[注釈 133] モグラッキー[注釈 134] ミミーナ[注釈 135] スピーダム&マイトバーン[注釈 136] |
なし | 青のランドツール |
1月17日 | 44 | 犬と猫! 運命の兄弟 | 山田隆司 |
競技なし |
||||||
1月24日 | 45 | ロボタック海に死す |
放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 備考 |
---|---|---|---|
関東広域圏 | テレビ朝日 | テレビ朝日系列 | 制作局 |
北海道 | 北海道テレビ | ||
青森県 | 青森朝日放送 | ||
岩手県 | 岩手朝日テレビ | ||
宮城県 | 東日本放送 | ||
秋田県 | 秋田朝日放送 | ||
山形県 | 山形テレビ | ||
福島県 | 福島放送 | ||
新潟県 | 新潟テレビ21 | ||
長野県 | 長野朝日放送 | ||
山梨県 | テレビ山梨 | TBS系列 | |
静岡県 | 静岡朝日テレビ | テレビ朝日系列 | [注釈 137] |
富山県 | チューリップテレビ | TBS系列 | |
石川県 | 北陸朝日放送 | テレビ朝日系列 | |
福井県 | 福井放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 |
|
中京広域圏 | 名古屋テレビ | テレビ朝日系列 | |
近畿広域圏 | 朝日放送 | [注釈 138] | |
島根県 鳥取県 |
山陰放送 | TBS系列 | |
広島県 | 広島ホームテレビ | テレビ朝日系列 | |
山口県 | 山口朝日放送 | ||
香川県 岡山県 |
瀬戸内海放送 | ||
愛媛県 | 愛媛朝日テレビ | ||
高知県 | テレビ高知 | TBS系列 | |
徳島県 | 四国放送 | 日本テレビ系列 | |
福岡県 | 九州朝日放送 | テレビ朝日系列 | |
長崎県 | 長崎文化放送 | ||
熊本県 | 熊本朝日放送 | ||
大分県 | 大分朝日放送 | ||
鹿児島県 | 鹿児島放送 | ||
沖縄県 | 琉球朝日放送 |
発売元はいずれも東映ビデオ。
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