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ポケットモンスター (1997-2002年のアニメ)
日本のテレビアニメ作品 ウィキペディアから
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『ポケットモンスター』(POCKET MONSTERS)は、ゲームソフト「ポケットモンスターシリーズ」を原作とするOLM制作の日本のテレビアニメ。1997年4月1日から2002年11月14日までテレビ東京系列放送された。アニメ版ポケットモンスター第1シリーズとなる。全275話。
後発シリーズと区別するため、本作は「PM」、「第1シリーズ」、「無印」[1]、「1997年版」、「平成版」[要出典]とも表記される(後述)。
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概要
要約
視点
→「ポケットモンスター (アニメ)」も参照
原作の設定を踏襲しつつ、キャラクター間の関係や悪役の配役などには独自の設定が多数作られており、テンポのよい冒険活劇として表現されている。独特の言い回しやパロディを使用するなど、シリーズ構成を担当した首藤剛志によるただゲームをアニメにしただけにはとどまらない世界観を築き上げた。主人公サトシと共に、ジムリーダーのタケシとカスミが旅をする仲間とした位置付けであったり、常連の敵役としてロケット団のムサシとコジロウ、そして人間の言葉を話せるニャースといったキャラクターが創作された。また、首藤はロケット団の登場時の口上「なんだかんだと聞かれたら - 」というセリフも生み出している。
ストーリーは、原作のゲームの『赤・緑』のストーリーを基本とした「カントー編」(全81話)、オリジナルエピソードの「オレンジ諸島編」(全36話)、『金・銀』を基本とした「ジョウト編」(全158話)に大別される。なお、当シリーズの正式タイトルは『ポケットモンスター』だが、後発の『アドバンスジェネレーション』(AG)、『ダイヤモンド&パール』(DP)、『ベストウイッシュ』(BW)、『XY』、『サン&ムーン』(SM)と対比するために、このシリーズ全体を「無印」と呼ぶことがある[1][注 2]。また、2019年から2023年まで放送された同名のテレビシリーズ『ポケットモンスター』(PM2)については「新無印」等と呼称され本作とは区別されている[注 3]。「オレンジ諸島編」では、タケシはウチキド研究所に残り(後にサトシ達よりも先に、マサラタウンのサトシの家に戻り、再度仲間になることになる)、ポケモンウォッチャーのケンジが同行している。
サブタイトル表示では、第1話のみ「ポケモン!きみにきめた!」は緑だったが、第2話「たいけつ!ポケモンセンター!」からは青に変更された。なお、第16話「ポケモンひょうりゅうき」の冒頭辺りで、船が沈没したことによって少し暗い曲となった場面もある。ジョウト編の後期からは緑をベースにモンスターボールとジョウト地方のジムバッジの背景に変更された。開始当初から2001年3月までは、CM前後のアイキャッチにその回にちなんだポケモンのシルエットクイズが出題されていた。CMの前には「だーれだ?」という掛け声と共に問題が出題され、CM終了後に答えを発表する形式であった。また、次回予告の最初にも次の回にちなんだポケモンのシルエットが表示されていた。シルエットは次回予告を見た時点ですぐに推測できるものがほとんどだったが、数回「引っかけ問題」が出題されたことがある(出題された時期は集中していた)。2001年4月5日放送の第194(金銀編第76)話からは、従来のシルエットのみに加えて図鑑ナンバーを使ったクイズに変更された。それまで暗いイメージだった背景は多色化によりモンスターボールを基調とした明るいポップ調のものに一新され、出題時の掛け声もそれまでの「だーれだ?」から、英語の「Who 's that POKEMON?」に変更され、当シリーズの最終回まで続いた。その後、「ジョウト編」の途中以降行なわれていなかったCM前後のアイキャッチで行われるシルエットクイズは『ベストウイッシュ』の第61話から復活した。
ミニコーナー「オーキド博士のポケモン講座」は第61話(9月3日)からスタートした。「さぁって、今回のポケモンは…、ピッピカチュウ!!」とスロットで回す場面が見られる。なお、「カントー編」および「ジョウト編」の終盤でポケモンリーグのエピソードを放送している間はその解説を、劇場版の封切りが近付くとその情報を伝える「特別編」として放送することもあった。
放送開始当初は1年間の放送予定だったとされる[2](シリーズ構成を担当した首藤剛志は、後に「最低でも1年半は続けるのが目標だった」と語っている[3][4])。しかし、初回視聴率は10.2%(関東地区)、平均視聴率は10.0%、最高視聴率は関東地区が1997年11月11日放送の18.6%、関西地区が1997年10月28日放送の11.2%(ビデオリサーチ調べ)と好調で推移し、最終的には2023年3月24日のPM2編終了まで26年間続く長寿シリーズ番組となった[注 4]。なお、1997年10月4日に19時台に跨って放送されたスペシャル回では最高視聴率17.4%(関東地区)、1998年11月26日に木曜日の放送枠では最高視聴率17.0%(関東地区)を記録し、同日に放送された19時台の番組で視聴率トップとなった。
1997年12月16日に放送された第38話「でんのうせんしポリゴン」にて一部視聴者が体調不良を訴える事件が発生(ポケモンショック)、これに伴い一時放送が休止となり、4ヶ月後の1998年4月16日に放送枠を移動して再開した。放送再開後はOPの一部シーンやタイトルロゴのアニメーションが変更されている。
本シリーズのみ第1話 - 第14話が小学館・スーパークエスト文庫において『ポケットモンスター The Animation』のタイトルで小説化されている。著者は首藤剛志で、アニメ版では隠されているシビアな現実が書かれており、主人公達の住む世界の実情やシステムが明かされた。
放送初期、ピカチュウ役の大谷育江がピカチュウ語の練習をしている隣で松本梨香が他の事をしているとき、松本はふと呼ばれたような気がして「何?」と振り返ると、大谷は「わかったの?」とびっくりしていた。大谷はピカチュウ語としてサトシと呼んでいたところだった[5]。他のキャストもポケモン語での感情表現は四苦八苦していたという。
金銀編後半では『ルビー・サファイア』発売に先駆け、その舞台となるホウエン地方出身のトレーナーや新ポケモンがゲスト出演している。
本作の最終回のラストでサトシとピカチュウがホウエン地方に到着し、最終回の出来事がAG第1話での出来事に繋がる。そのため事実上金銀編最終回はAG第1話へのプロローグとも言える。シリーズ全放送後は、引き続き全てのネット局で『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』を放送している。
後に『週刊ポケモン放送局』で放送されたサイドストーリーでは、タケシとカスミがサトシと別れた後の話が放送されている。
CS放送キッズステーションでも放送中であるが、前述の第38話は省かれている。当初はセル画で制作されていたが、2002年8月15日放送の第263話「ナナコとエレキッド」より(OPとEDや一部コーナーはそれ以前から)デジタル制作に移行した。
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あらすじ
不思議な生き物、ポケットモンスター(ポケモン)と人間が互いに助け合って生きている世界。この世界ではポケモン同士を戦わせる「ポケモンバトル」が盛んに行われており、多くの少年少女たちが最強のトレーナーを目指して旅をしていた。
マサラタウンに住む少年・サトシも「ポケモンマスター」に憧れる1人。彼は10歳の誕生日に、町に住むポケモン研究者のオーキド博士からポケモンを貰って旅立つことになっていた。しかしサトシはその旅立ちの朝に大寝坊、慌てて研究所に向かったもののヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメの3匹は全てライバル達に持って行かれた後だった。そんなサトシに博士が差し出したのは、ねずみポケモン・ピカチュウ。可愛らしい容姿のピカチュウにサトシは一目ぼれ。こうしてサトシの旅は始まったが、相棒のピカチュウはサトシに対して心を開こうとしなかった。
対立しながらの旅を始める1人と1匹であったが、ふとしたことから起きたオニスズメの大群との戦いを通して打ち解け、唯一無二のパートナーとなる。そして多くの人やポケモンとの出会いと別れを繰り返しながら、サトシと仲間たちの冒険の日々は続いていく。
- カントー編
- 10歳になったサトシはピカチュウをパートナーに旅立つ。カスミ、タケシが仲間になり、ポケモンリーグセキエイ大会出場に必要な8つのバッジを集める為カントー地方のポケモンジムを回る。
- オレンジ諸島編
- ポケモンリーグセキエイ大会終了後、サトシはオーキド博士からGSボールをウチキド博士からもらってきてほしいというお使いを頼まれる。ウチキド研究所に向かい、タケシと別れ帰ろうとするものの野生のプリンのせいで別の島に不時着してしまう。そこでサトシとカスミはケンジとラプラスと出会い、共にオレンジ諸島の島々を巡る。
- ジョウト編
- オレンジ諸島での旅を終えたサトシはシゲルがジョウト地方に旅立ったことに触発されジョウトリーグ出場を目指すため、ケンジと別れカスミ、タケシと共にジョウト地方へ旅立つ。
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登場人物
→「アニメ版ポケットモンスターの登場人物」を参照
以下の人物・団体は個別項目を参照。
- サトシと手持ちポケモン
スタッフ
- 原案 - 田尻智
- スーパーバイザー - 石原恒和
- アソシエイトプロデューサー - 吉川兆二
- アニメーション監修 - 小田部羊一
- 企画 - 岩田圭介(第1話 - 第15話、第92話 - 第276話)、川口孝司、久保雅一
- 総監督 - 湯山邦彦
- 監督 - 日高政光
- シリーズコンストラクション - 首藤剛志(第1話 - 第158話)
- 設定協力(コーディネイト) - 陣内弘之、川村久仁美(第119話 - 第276話)、野本岳志(第119話 - 第276話)
- キャラクター原案(コーディネイト) - 杉森建、藤原基史、森本茂樹、西田敦子→にしだあつこ、吉田宏信(第119話 - 第276話)、斎藤むねお(第119話 - 第276話)、太田敏(第119話 - 第276話)、吉川玲奈(第119話 - 第276話)
- アニメーションキャラクター→キャラクターデザイン - 一石小百合
- 総作画監督 - 山田俊也(第92話 - 第276話)
- 総作画監督補 - 小菅和久(第210話・第212話 - 第240話)
- 美術監督 - 金村勝義
- 色彩設計 - 吉野記通、大関たつ枝(第93話 - 第112話)
- 撮影監督 - 池上元秋(第1話 - 第262話)→白井久男(第263話 - 第276話)
- 編集 - 辺見俊夫、伊藤裕(第1話 - 第82話)
- 音響監督 - 三間雅文
- 音楽 - 宮崎慎二
- 一部原曲 - 増田順一、一之瀬剛(第119話 - 第276話)、青木森一(第119話 - 第276話)
- 音楽協力 - テレビ東京ミュージック
- ナレーター - 石塚運昇
- 協力 - ジェイアール東日本企画
- プロデューサー - 村瀬由美(第1話 - 第15話)→岩田圭介(第15話 - 第91話)→岩田牧子(第92話 - 第259話)→松山進(第260話 - 第276話)、柳沢隆行(第1話 - 第259話)→深澤幹彦(第260話 - 第276話)、盛武源
- アニメーションプロデューサー - 神田修吉
- アニメーション制作 - OLM TEAM OTA
- 製作 - テレビ東京、SOFTX→MEDIANET、小学館プロダクション
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主題歌
要約
視点
オープニングテーマ
エンディングテーマ
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各話リスト
要約
視点
カントー編およびオレンジ諸島編および金・銀編の放送日は全てテレビ東京系列のもの。
話数はポケットモンスターオフィシャルサイトのもの。総話数は番外編を含むが欠番は除く[注 6]。また、オレンジ諸島編及び金銀編はポケットモンスターオフィシャルサイトでは1話からカウントしたためそれに従う。
カントー編
1997年 - 1999年
オレンジ諸島編
1999年
金・銀編
1999年 - 2000年
2001年 - 2002年
欠番
- 1997年12月16日、アニメ版『ポケットモンスター』第38話「でんのうせんしポリゴン」中の演出効果に激しく画面が明滅するものがあり、これを原因として一部の視聴者が痙攣など光過敏性発作を発症、病院に搬送される事件が発生。詳細についてはポケモンショックを参照。
- 日本国外版のテレビアニメにおいても、先述のポケモンショックの回以外にも欠番となったり、一部の国で未放送の回が存在する。en:Pokémon episodes removed from rotationも参照。
- 第4話の「サムライしょうねんのちょうせん!」は韓国では放送されていない。日本文化である侍が登場したため。同様の理由で他にも第20話がカットされている[6][注 15]。
- 第18話の「アオプルコのきゅうじつ」は日本国外版(台湾を除く)では欠番となっている。ミスコンやコジロウのビキニ女装など一部キャラクターの描写が女性蔑視を助長するとされたため。
- 第26話の「エリカとクサイハナ」はサトシの女装シーンがあるため、中東諸国などでは放送されていない。
- 第35話の「ミニリュウのでんせつ」ではサトシたちが不適切に銃を突きつけられるシーンがあるため、日本国外版(台湾を除く)では欠番となっている。
- 第64話「ルージュラのクリスマス」、第251話「こおりのどうくつ!」は日本国外版(台湾を除く)では欠番となっている。この二話に登場しているひとがたポケモン「ルージュラ」の黒い皮膚や大きな唇が、黒人差別を助長するという批判を受けたため。また、この件を受けて『ファイアレッド・リーフグリーン』以降公式的にルージュラの肌の色は黒から紫に変更された(当該記事参照)。
ポケモンショックによる放送予定変更
変更内容
VHS(レンタル・セル共に)には欠番の「でんのうせんしポリゴン」を除けば、放送順で収録されている。ただし番外編3「ルージュラのクリスマス」は短編映画『ピカチュウのなつやすみ』に収録されている。以後、短編映画のVHS、DVDには本編のうち1話を収録することが恒例となっていた。
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年末特番作品
- ミュウツー! 我ハココニ在リ(2000年12月30日)
- ライコウ雷の伝説(2001年12月30日)
コミックス
- カントー編が20巻、オレンジ諸島編が9巻、金・銀編が33巻発売されている。基本的にテレビアニメと同じだが一部のシーンや台詞がカット、もしくは別のものに置き換えられているものがあり、話数が長いため金銀編の後半からは一部の話が2 - 3ページのダイジェスト紹介となっている。金銀最終巻でミシロタウンには到着しているがピカチュウの熱のシーンはカットされ、AG以降のコミックスは出ていない。
劇場版
この他、厳密には本作の劇場版としての制作ではないが、ポケモン映画20作記念として制作された『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』(2017年公開)は、無印の「劇場版ポケットモンスター」を冠す15年ぶりの新作である。TVシリーズの第1話に並ぶパラレルワールドを舞台とした作品であり、ストーリー構成や劇伴など本作へのオマージュが多分に含まれている。本編初期でのシリーズ構成と、劇場版第3作目まで脚本を担当し、2010年に死去した首藤剛志が一部脚本としてクレジットに記載された。 また、第22作『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』(2019年公開)は第1作のフル3DCGリメイクである。
脚注
関連項目
外部リンク
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