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日本の大阪府大阪市にある医薬品・衛生雑貨メーカー ウィキペディアから
小林製薬株式会社(こばやしせいやく、Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd.)は、大阪市中央区道修町4丁目に本社を置く、処方箋が不要な一般用医薬品と衛生雑貨(トイレタリー)の企画・製造・販売をおこなう日本の企業である。みどり会の会員企業であり三和グループに属している[2]。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒541-8507 大阪府大阪市中央区道修町4丁目4番10号 KDX小林道修町ビル |
設立 | 1919年(大正8年)8月22日(創業:1886年(明治19年)) |
業種 | 化学 |
法人番号 | 4120001077402 |
事業内容 | 医薬品、医薬部外品、芳香剤、衛生材料などの製造販売を行う製造販売事業 |
代表者 | 代表取締役社長 山根聡 |
資本金 |
34億5000万円 (2023年12月31日現在)[1] |
発行済株式総数 |
7805万株 (2023年12月31日現在) |
売上高 |
連結:1734億5500万円 (2023年12月期) |
営業利益 |
連結:257億8000万円 (2023年12月期) |
経常利益 |
連結:273億3000万円 (2023年12月期) |
純利益 |
連結:203億3800万円 (2023年12月期) |
純資産 |
連結:2048億1600万円 (2023年12月31日現在) |
総資産 |
連結:2674億7300万円 (2023年12月31日現在) |
従業員数 |
連結:3,534人、単体:1,645人 (2023年12月31日現在) |
決算期 | 12月31日 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
主要株主 |
小林 章浩 12.17% 日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口) 10.34% (公財)小林財団 7.88% ㈱日本カストディ銀行(信託口) 3.99% 渡部 育子 3.05% ㈲鵬 2.86% ㈱フォーラム 2.72% 井植 由佳子 2.45% 宮田 彰久 2.02% 小林製薬取引先持株会 1.91% (2023年6月30日現在) |
主要子会社 |
富山小林製薬株式会社 仙台小林製薬株式会社 愛媛小林製薬株式会社 |
外部リンク |
www |
コーポレート・スローガンは「"あったらいいな"をカタチにする」。
創業者の小林忠兵衛が1886年(明治19年)に愛知県名古屋市で「小林盛大堂」を開き、雑貨・化粧品・洋酒の販売を始める。2年後には薬品卸部門を設立し、「タムシチンキ」「大効丸」「一日丸」などの薬品の販売を開始。1919年(大正8年)には、大阪に進出し、本社を設置した。
その後、1956年(昭和31年)に改組。後に「アンメルツ」「ブルーレット」「サワデー」「トイレその後に」「サラサーティ」「熱さまシート」「フェミニーナ」「アイボン」「消臭元」「ケシミン」「ナイシトール」などの製品を開発し、テレビCMの放映も相まって、ヒット商品となる。
武田薬品工業・塩野義製薬・田辺三菱製薬等、医薬品製造企業の本社が集まることで有名な、大阪・道修町に本社を置いているが、在阪医薬品メーカーでは珍しく、事業としては医薬品よりも、衛生雑貨関係の露出が強い。株式の上場は1999年(大証2部)であり、現在は東証1部(現・プライム)に上場している。
製品開発において、非常に小回りの利く企業の一つとしてその名を知られると共に、ユニークなネーミングが冠された商品を多数持つ。
2000年代に入ると他社が発売していたブランドを取得し「キムコ」「イージーファイバー」「小林製薬の杜仲茶」「命の母」「間宮アロエ軟膏a」「ビスラット」「オードムーゲ」「丸薬七ふく(がんやくひちふく)」「ヘモリンド」「Bioil(バイオイル)」「桐灰カイロ」「足の冷えない不思議なくつ下」「マダムジュジュ」が順次自社製品となり、販路の拡大や知名度の向上に貢献している製品もある。
2001年(平成13年)に使い捨てカイロメーカーである桐灰化学を子会社化したのを皮切りに、2006年(平成18年)には「間宮アロエ軟膏a」をはじめとするアロエを使用した製品の製造を行っているアロエ製薬を子会社化。さらに、2013年(平成25年)には六陽製薬とジュジュ化粧品(2020年に吸収合併[3])を傘下とし、2014年春にスキンケア事業部を新設[4]。2016年8月には米国の外用消炎鎮痛剤と化粧品の製造販売会社Berlin社とその子会社Perfecta社を完全子会社化した[5]。ほか、2019年12月期までに中国などに300億円のM&A投資を行うとしている[6]。
2024年3月には、「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した消費者が腎臓の病気などを発症し5人が死亡する紅麹サプリ事件が発生。サプリメントの安全性に関する社会問題に発展した[7]。 なお週刊文春の調査では1993年以降の31年間で確認できただけでも17回の製品回収を行っている[8]
小林忠兵衛#系譜図も参照
小林製薬が1993年(平成5年)に発売した「キズドライ」は当初、傷口を洗浄した後に使用する旨の周知が不十分であったために、傷口を洗わずに使用して化膿などの副作用を生じたとの苦情が国民生活センターに複数寄せられた。さらに1997年(平成9年)夏には神奈川県横浜市の開業医グループから学校医へ、「キズドライ」の使用を止めるよう要請が行われている。これらの状況から、1997年冬に当時の厚生省医薬安全局は同社から事情説明を受けた後に、使用者が傷口を十分に洗浄してから利用するよう表記を改善することを指導した。これを受けて同社は水洗いを促すパッケージへの変更と、CMでの周知を行った[45]。その後、処方変更により「新キズドライ」へ改名され、現在も発売されているが、使用前に水洗いを行うことを促すパッケージデザインは踏襲されている[46]。
2024年(令和6年)3月22日、小林製薬は紅麹の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症したことが報告されたと明らかにし、同成分を含む3つの健康食品を自主回収するとともに、使用を中止するよう呼びかけた[41]。同月26日、小林製薬は腎疾患で亡くなった患者が生前に紅麹コレステヘルプを摂取していたとの連絡があり、死亡との因果関係が疑われる事象があったと発表した[47]。厚生労働省は、小林製薬の紅麹の成分を含む「紅麹コレステヘルプ」などのサプリメント3種類について、有害な物質が含まれる疑いがあるとして、小林製薬の本社のある大阪市に対して廃棄命令などの措置をとるように通知をだした[48]。
同29日、厚生労働省は小林製薬より、健康被害が確認された人が摂取していた製品を製造したロットで有害な物質と考えられる「未知の物質」が「プベルル酸」である可能性の報告を受けたことを発表した。プベルル酸は青カビか混入源からできる化合物で非常に毒性の強い物質である[49] が、29日現在、腎疾患との関係と混入源は確認が取れていない[50]。
また、紅麹の原料を国内外の企業[注釈 3] にも供給しており、日本酒や食品などとして使用されていたとして、供給先のメーカーでも使用された製品の自主回収を行う事態となった[51][52][53]。小林製薬以外で製造された紅麹を使用している企業にも問い合わせが殺到するなどの風評被害も発生した[54]。
紅麹を原材料とするサプリメントによる健康被害は、すでに2014年頃からヨーロッパで報告されており、日本でも食品安全委員会は、2014年3月、「紅麹を由来とするサプリメントに注意」とする注意喚起を行っていた。欧州連合(EU)は、一部の紅麹菌株が生産する有毒物質であるシトリニンのサプリメント中の基準値を設定したほか、フランスは摂取前に医師に相談するように注意喚起しており、スイスでは紅麹を成分とする製品は、食品としても薬品としても売買は違法とされていた[55]。
健康被害が伝えられた2024年3月22日以後「(ベニコウジの関連商品の購入者に対する)顧客・取引先の対応優先のため」として、同社が提供するすべてのコマーシャル放送を自粛しているほか[注釈 4]、2024年度の新入社員入社式(同4月1日・大阪市内)についても取りやめ、その代わりとして大阪本社で新入社員に対する挨拶と事案説明にとどめるとしているが、同年度の新入社員(グループ会社含め81人)の入社辞退には至っていない[57]。また、2025年度の新卒学生などを対象とした採用活動の休止を行った[58]。
また、2025年(令和7年)に本社のある大阪市で開催が予定されている2025年日本国際博覧会の「大阪ヘルスケアパビリオン」への協賛並びに出展を取り止めることを2024年6月に発表した[59]。
7月23日、臨時取締役会を開き、小林一雅会長と小林章浩社長が辞任する人事を決議。会長の辞任は同日付で、社長は8月8日付。後任の社長には山根聡専務を充てる。創業家以外の社長は初めて[60]。
同名または近似の会社名を持つ企業がいくつか存在する。バスタニックやモスノーで知られた小林脳行は元々無関係な会社だったが、倒産後に同社が引き継いだ[注釈 5]。ただし、医療用医薬品会社でネオファーマグループ傘下の「小林製薬工業」(小林薬工、現・ネオクリティケア製薬)とは無関係で、人的資本的な関係は一切無い。また、風邪薬「ヒストミン」で知られる「小林薬品工業」とも無関係である。
ライオン、花王と同様、外国人への配慮として、パッケージには商品カテゴリーの英語表記がなされている(例えば、「のどぬ~る ぬれマスク」の場合は、Mask with wet filter(ウエットフィルター付マスク)と表記される)。
小林製薬が大阪市内の複数の病院に依頼し実施した肥満薬の臨床試験について、実施した病院が被験者の身長を偽り肥満度を上げるなどの改竄工作を行っていたことが発覚。治療の条件を満たすために行われた可能性があり、同社ではこれらの病院に対し、法的手段を含めた対応を取りたいとしている[61][62]。治験の業務を委託したサイトサポート・インスティテュートはデータ改竄を認めた[63]。
桃太郎電鉄シリーズの物件駅北浜駅にはこの会社が元ネタである「あったらいいな製薬」が登場する。価格は小林製薬の資本金とほぼ同じ35億円[要出典]。
※紅麹サプリ事件発生による提供自粛前の記載となっているが、一部番組はPTによるお詫びCMが放送されている。
この他にも3カ月限定や週替スポンサーにつくこともある。
※全て株式会社である。
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