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日本の東京都台東区にある生活用品メーカー ウィキペディアから
ライオン株式会社(英語: Lion Corporation)は、洗剤・石鹸・歯磨きなどトイレタリー用品、医薬品、通販、 ペット用品、化学品を手がける日本の大手生活用品メーカーである。本社ビル「JPライオンビルディング」は東京都台東区蔵前の「蔵前JPテラス」にあり、東京証券取引所プライム市場に上場している。
JPライオンビルディング | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
略称 | LION(ライオン) |
本社所在地 |
日本 〒111-8644 東京都台東区蔵前一丁目3番28号 |
設立 |
1918年(大正7年)9月3日 (株式会社小林商店) |
業種 | 化学 |
法人番号 | 1010601016863 |
事業内容 | 洗剤、石鹸、歯磨き、化粧品, 医薬品 |
代表者 |
掬川正純(代表取締役会長) 竹森征之(代表取締役兼社長執行役員) |
資本金 | 344億33百万円 |
売上高 |
連結:3553億5200万円 (2020年12月期) |
営業利益 |
連結:440億7400万円 (2020年12月期) |
純利益 |
連結:298億7000万円 (2020年12月期) |
総資産 |
連結:4355億100万円 (2020年12月期) |
従業員数 |
連結:7,452名 (2020年12月期) |
決算期 | 12月31日 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
主要株主 |
日本カストディ銀行(信託口) 10.51% 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.10% みずほ信託銀行退職給付信託みずほ銀行口 5.59% 三菱UFJ銀行 2.95% (2020年12月31日現在) |
主要子会社 | ライオングループ参照 |
関係する人物 | 小林富次郎(創業者) |
外部リンク |
www |
企業スローガンは「今日を愛する。」[1]
同じく「ライオン」と通称される事務機器の「ライオン事務器」や、外食事業者の「サッポロライオン」(サッポロホールディングス傘下)、菓子メーカーの「ライオン菓子」、インドネシアの格安航空会社(LCC)「ライオン・エア」とは一切関係がない。
1891年(明治24年)10月に小林富次郎によって設立された小林富次郎商店を祖とする。小林はそれまで、播磨幸七が1880年に創業した神戸の石鹸製造会社に招かれて共同経営していた[2][3]。
化粧石鹸、洗濯用石鹸を出発点として、1896年(明治29年)に粉歯磨き「獅子印ライオン歯磨」を発売した。
現在の社名は、前述の「獅子印ライオン歯磨」がヒット商品になったことに由来する。「象印歯磨」「キリン歯磨」といった、動物の名前を冠した歯磨剤が世間に広く流通していた時代に、百獣の王を指し丈夫な牙を持つ「ライオン」が、歯磨剤のネーミングとして相応しいということで採用に至ったものとされる。
商品開発力は高く、1966年(昭和41年)に発売されたローションタイプの台所用洗剤「ママレモン」は、台所用洗剤の代名詞として有名な存在である。 さらに、1956年(昭和31年)8月に発売した粉末タイプの台所用洗剤である「ライポンF」[4]は、世界初の台所用洗剤であると社史に記されている。なお欧米諸国では、台所洗剤というと液体洗剤を指すため、台所用液体洗剤としては、世界初のアメリカ、世界第2位,第3位の欧州諸国に次いで、「液体ライポンF」がアジア初ならびに世界第4位となる。
展開する事業分野においては、花王が日本国内最大の競合企業である。競合するほとんどの商品シェアは花王に次ぐ第2位であるが、創業品目の歯磨きは現在でもトップシェアを誇る。
戦前の一時期、プロ野球「ライオン軍」(現在の横浜DeNAベイスターズの系譜の前身)のスポンサーとなり、戦後はパシフィック・リーグ(パ・リーグ)を中心に野球との関わりが強い時期があった。ちなみに戦後パ・リーグ発足とともに設立された西鉄ライオンズ(設立当初は西鉄クリッパース、現在の埼玉西武ライオンズ)とは資本上の関係はないが、「ライオン」で共通することから宣伝面でのタイアップを申し出て球団歌「西鉄ライオンズの歌」を贈呈している。
みずほグループ(旧十五社会(日本勧業銀行系)→三金会)の一員でもある。
ライオンのサステナビリティ(持続可能性)の原点は、創業者・初代 小林富次郎の言葉「人のため世のため役立つ仕事」にあり、社是・経営理念は次のようになっている。
「愛の精神の実践」を経営の基本とし、人々の幸福と生活の向上に寄与する。
年度 | 出来事 |
---|---|
1891年(明治24年)10月30日 | 初代小林富次郎が東京・神田に小林富次郎商店を創業。 |
1899年(明治32年) | 大阪支店開設。 |
1908年(明治31年) | 匿名組合小林商店に改組。 |
1910年(明治43年) | 名古屋支店開設。合資会社ライオン石鹸工場を設立。 |
1914年(大正3年)12月 | ライオンコドモハミガキを発売。1ダース30銭、付録つき[5]。 |
1918年(大正7年)9月3日 | 株式会社小林商店に改組。 |
1919年(大正8年)8月1日 | 石鹸部門を分離し、ライオン石鹸株式会社を設立。 |
1940年(昭和15年)9月11日 | ライオン石鹸株式会社をライオン油脂株式会社に改称。 |
1949年(昭和24年)2月1日 | 株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社に改称。 |
1971年(昭和46年) | 墨田区本所にライオン歯磨の新社屋(後の本社社屋)、墨田区横網にもライオン油脂の新社屋(現在の東京オフィス)がそれぞれ竣工。 |
1975年(昭和50年) | ニチバンから海外の絆創膏ブランドであった「サビオ」の日本国内での販売権を譲り受け、新規に発売(現在は絶版)。 |
1980年(昭和55年)1月1日 | ライオン歯磨とライオン油脂が対等合併し(新)ライオン株式会社発足[注 1] を記念して、「ゆく年くる年」の放送後、午前1時からTBSが制作幹事となり全民放テレビ局(びわ湖放送除く)に向けて1社提供番組「ライオンスペシャル・'80年未来をこの手に!」が放送された。この番組のCMから、企業スローガンが「おはようからおやすみまで、暮らしをみつめる」となる。 |
1985年(昭和60年) | 藤沢薬品(現在:アステラス製薬及び第一三共ヘルスケア)の家庭用品事業(パイプマン・ピコレット・油っ固)を譲受[注 2]。 |
1991年(平成3年)1月1日 | 創業100周年を機にコーポレートアイデンティティ導入、ライオンの雄叫びシルエットを用いたカタカナの「ライオン」ロゴから、現在の緑色の「LION」ロゴに変更(この際、企業スローガンを「いつも暮らしの中に」に改訂)。雄叫びシルエットを用いたロゴは現在も正式な社章・社旗として使用されている。 |
1993年(平成5年)3月16日 | 紫外線防止対策で髪のUVダメージを防ぐヘアケア「レイブロック(RAY BLOCK)UVシャンプー&リンス」を発売。アンネ株式会社を吸収合併。 |
1996年(平成8年) | ホームページ開設。通産大臣(現在:経済産業大臣)表彰「消費者志向優良企業賞」を受賞。 |
2001年(平成13年) | 創業110周年を機に、企業スローガンを「あしたに、あなたに」に改訂。 |
2002年(平成14年) | ライオンが生理用品から撤退、エルディタンポンをユニ・チャームへ譲渡。 |
2003年(平成15年) | 「マコーミック」ブランドの販売権をミツカンに譲渡。 |
2004年(平成16年) | 韓国のCJグループの生活用品部門を譲り受け、韓国での商号をCJライオンとする。藤重貞慶が代表取締役社長に就任する。 |
2004年(平成16年)12月29日 | 中外製薬の一般用医薬品・医薬部外品(グロンサン・グロモント・新中外胃腸薬(現在のスクラート胃腸薬)・バルサンなど。一時期米MSD社との合弁会社から発売していたことがある)の製造・販売権等を譲受、ただし事業として重複する外用鎮痛消炎薬は譲受せず(「ゼノール」は大鵬薬品が譲り受ける)。 |
2006年(平成18年) | 子会社ライオンビルメンテナンス株式会社の全株式を日本管財株式会社に譲渡。社名は管財ファシリティ(後に日本管財サービスとなり、日本管財に吸収合併)となる。 |
2007年(平成19年) | 第16回地球環境大賞を受賞。 |
2007年(平成19年)7月31日 | ブリストルマイヤーズ・ライオン(ブリストル・マイヤーズスクイブとの合弁)から、「バファリン」と「エキセドリン」の商標権を304億円で取得[6]。ライオンの商標権取得額としては過去最高金額で、同日合弁会社ブリストルマイヤーズ・ライオンを解散し、8月1日から、ライオン単独での事業運営を開始した[7]。 |
2008年(平成20年)6月24日 | 環境省の「エコファースト制度」に認定。 |
2010年(平成22年)11月 | 国内初となる全国ネットの当社提供番組におけるクローズドキャプション方式による日本語字幕付テレビCMのトライアル放映を開始[8]。 |
2011年(平成23年) | 創業120周年(10月30日)を迎え、2分=120秒という同社の中では最も長い、企業イメージCM「タイムスリップ家族」編を制作。雑誌「東京グラフィティ」とのコラボ企画で、内容は昔の写真から現在の人物が昔と似た衣装で登場するというものである。中には上記における旧式のロゴや、同社製品の新旧対比の写真、さらに本物のライオンが登場する場面もあった。 |
2012年(平成24年)1月1日 | 前述の創業120周年を機に企業ステートメントを定め、同時に企業スローガンを「今日を愛する。(英語版では「life.love.」)」に改訂[1]。 |
2015年(平成27年) | 完全子会社の一方社油脂工業株式会社に、化学品事業を会社分割により承継。同時に一方社油脂工業株式会社はライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社(初代)を吸収合併し、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社(2代目)に商号変更(逆さ合併による統合)。 |
2016年(平成28年) | 株式会社資生堂の子会社で、小売業の店頭メンテナンス事業を行う株式会社ジャパンリテールイノベーションの株式の一部をユニ・チャーム株式会社と共に取得して、3社の合弁会社(資生堂:60%、当社およびユニ・チャーム:各20%ずつ)に移行し、小売店での店頭メンテナンスや売り場づくりによる協同を開始。 |
2017年(平成29年) | 韓国の子会社であるCJライオンを完全子会社化の上で、商号をライオンコリアに変更[9]。 |
2018年(平成30年)12月28日 | 「バルサン」の商標権・製造権・販売権並びにライオンパッケージング株式会社の全株式をレック株式会社へ譲渡。同時に殺虫剤事業から撤退(但し、氷殺ジェットの自主回収業務は継続)[10][11][12]。 |
2019年(令和元年)7月31日 | 株式会社資生堂の子会社である資生堂薬品株式会社の皮膚用薬ブランド「フェルゼア」と「エンクロン」に係る知的財産権等を譲受(「フェルゼア」は乾燥肌治療薬のみで、入浴剤などのボディケアは譲受せず。「エンクロン」は2021年3月までに順次製造が終了となり、「メソッド」へ統合)[13][14]。 |
2021年(令和3年)4月1日 | 出光ライオンコンポジット株式会社のライオン保有分の株式全てを、出光興産株式会社へ譲渡[15][16](7月1日付で出光ファインコンポジット株式会社へ社名変更される[17])。 |
2023年(令和5年)1月1日 | 本社を墨田区本所から台東区蔵前へ移転[18](日本郵政不動産株式会社が開発した「蔵前JPテラス」のオフィス棟「JPライオンビルディング」に入居[19])。日本国内で放映されている全てのテレビCMを日本語字幕付きに完全移行[8]。 |
2023年(令和5年)4月3日 | JPライオンビルディングへの本社移転が完了し、グランドオープンを迎える[20]。 |
2023年(令和5年)11月30日 | 通信販売ルート向けの機能性表示食品に係る事業を吸収分割により日清食品株式会社へ承継[21]。これにより、「LIONウェルネスダイレクト」の名称で展開していた通信販売事業から撤退。 |
2024年(令和6年)3月29日 | 外用鎮痛消炎薬「ハリックス」の商標権・製造権・販売権を帝國製薬株式会社へ譲渡[22][23](ロールオンタイプの「ハリックス ほぐリラ」は譲渡を行わず製造終了、貼り薬3製品は帝国製薬株式会社の子会社であるテイコクファルマケア株式会社を通じて同年4月3日に発売された[24]) |
2024年(令和6年)6月28日 | 「グロンサン」「新グロモント」の商標権・製造権・販売権をレック株式会社へ譲渡[22][25]。同時にドリンク剤市場から撤退。 |
大正末期から昭和初期にかけて、大阪の通天閣(初代)の塔の側面に「ライオン歯磨」の巨大ネオン広告を掲げていた。ロゴの「LION」を逆さまにして見ると「NO17(エヌオーいちなな、ナンバーじゅうなな)」に見えることから、同社はその「NO17」も商標登録している(商標登録第2419294号)[26][注 3]。
1964年 - 1990年12月 一社提供のテレビ・ラジオ番組にはライオン独自のオープニングキャッチが放送されていた。
歯磨・油脂の2社体制時代は、TBS系『ケンちゃんチャコちゃん』シリーズや読売テレビ・日本テレビ系『ライオンお笑いネットワーク』、フジテレビ系の『ライオン劇場』(『ライオン奥様劇場』)、ニッポン放送『テレフォン人生相談』にて、サバンナでライオンが吠える様子の実写のオープニングキャッチがジングルとともに放送されていた。
一社に統一と同時に、同じサバンナでライオンの親子が戯れている(吠える場面はなし)実写のオープニングキャッチに変更。1983年にはライオンちゃんをメインとする家族が登場するアニメーションと、緑色をバックにした提供クレジットで構成された物に変更[注 8]。番組のオープニングコーナーが終了してCMに入る直前に、ライオンのオープニングキャッチを流していた。また、エンディングにキャッチが放送される番組もあった(『〜わがまましてます50人』など)。また、番組によって異なるバージョンもあり、かつての『全国高等学校クイズ選手権』や『びっくり新年会』などの『ライオンスペシャル』では、上記のオープニングキャッチの別バージョンと30秒にわたって関連企業各社を表示する長時間バージョンが放送された[注 9]。このジングルの歌詞は、やや聴き取り難いが「ヘルシー&ビューティー」である。提供読みは伊藤英敏が担当。沖縄テレビで放送されていた『ライオン天気予報』はこれらのオープニングキャッチからテロップを抜いたものを使用していた時期がある。30秒バージョンのロゴが出る直前で黒画面にフェードアウトし、終わっている。BGMはフランク・ミルズの「詩人と私」だった。
2012年1月1日に企業スローガンが「今日を愛する。」[1]に改定したことに伴って、『ライオンのごきげんよう』の2012年1月5日放送分から、以前からのオープニング映像をそのまま利用する形で、冒頭に「♪今日を愛する、ライオン〜」のジングルが追加された。このオープニングは2012年9月頃で廃止された。
なお上掲のスローガンは、複数スポンサーの共同協賛番組で90秒以上の提供をする場合でもこれらの読み上げ、および字幕表示が行われる(但しこれは通常のアナウンサー読み上げである)。
(2024年4月現在)
全国ネット番組
日本テレビ系列※薄い白絨毯の上にカラー表示。
テレビ朝日系列※薄い白絨毯の上にカラー表示。
TBSテレビ系列
フジテレビ系列
その他
ローカル番組、独立局
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
TBS系列
テレビ東京系列
フジテレビ系列
独立局
この節の加筆が望まれています。 |
ライオンの公式サイトにある「CM情報:タレント一覧」の情報に基づく(一部未掲載あり)[30]。
※赤字の製品はライオン油脂時代のCM出演、緑字の製品はライオン歯磨時代のCM出演。
他多数
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