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西暦1801年から西暦1900年までの100年間 ウィキペディアから
19世紀(じゅうきゅうせいき)は、西暦1801年から西暦1900年までの100年間を指す世紀。
西欧ではフランス革命の影響により自由主義とナショナリズムが広がった。19世紀初頭のナポレオンの興亡や反動的なウィーン体制、「諸国民の春」や数々の市民革命の勃発の後、ナショナリズムの高揚によりドイツ、イタリアなどの新たな統一された強力な国家が登場した。 またナポレオン戦争による混乱に乗じて1810年代から1820年代にはスペイン・ポルトガルの支配からラテンアメリカ諸国が各地で独立した。しかし大土地所有者の優遇やモノカルチャー栽培などで独立してからも近代化は進まず、欧米列強への従属がこの後も長く続いた(非公式帝国)。
19世紀のイギリスは工業化による生産力の増大により得た、圧倒的な経済力と軍事力で世界の覇権を握った。イギリスは時には武力をも用いて世界各国に自由貿易を認めさせ、イギリスを中心とした国際経済体制に世界を組み込んでいった(パクス・ブリタニカ)。この過程で、大陸国家である清やロシアと海洋国家のイギリスとの間に度重なる衝突が発生し、20世紀における世界大戦の遠因が形成された。
アジア・アフリカにとっては苦渋の時代であり、トルコ、タイ王国などの国では西欧文化を取り入れ近代化が試みられた。清の半植民地化が実質的に始まったのは、アロー戦争敗北後に天津条約、北京条約を締結してからである。オスマン帝国もヨーロッパ諸国による介入でギリシャ独立戦争において敗北し、ムハンマド・アリーのエジプトでの台頭を止めることが出来なかった。インドではイギリスが19世紀にマラーター戦争、シク戦争を行い、インドを植民地化した。1857年にはインド大反乱が勃発したが、翌年にイギリスはこれを鎮圧し、ムガル帝国は終焉を迎えた。
日本でも1853年、アメリカのペリーが浦賀に来航、江戸幕府に開国を認めさせ、日本も欧米を中心とした世界経済に組み込まれた。1868年には長らく続いた幕藩体制は崩壊し(明治維新)、新たに発足した明治政府は欧米文化を摂取して急速な近代化を目指した。19世紀末には、近代化に成功した日本やタイ王国などの一部の国以外は、西欧列強の植民地にされるか、強い影響下におかれた。
19世紀中頃に、フランス、プロイセン王国を中心としたドイツ諸邦、アメリカ合衆国はイギリスに続いて工業化を推し進めた。こうした後進産業国では政府の強力なリードのもとで産業育成がなされた。19世紀の末期には資源の豊富なアメリカ合衆国や重化学工業分野が成長したドイツの発展が著しく、事実上イギリスの覇権は崩れた(第二次産業革命参照)。これにより1870年代の露土戦争前後から19世紀末にかけて列強の植民地争奪競争がおこなわれた。日本も日清戦争などを通じ、こうした植民地争奪戦に乗り出していく。
1900年生まれが104歳となる2004年頃より19世紀生まれの男性がゼロになった県が出て、108歳となる2008年頃より19世紀生まれの人物がゼロになった県が出ていた。
2013年6月12日、日本の木村次郎右衛門(男性での史上最高齢者)が116歳と54日で死去し、19世紀生まれの男性は全員がこの世を去った。一方、2017年4月15日にはエンマ・モラーノが117歳と137日で死去し、1800年代生まれの人物は全員がこの世を去った。なお、日本最後の1800年代生まれの人物は2015年4月1日に117歳と27日で死去した大川ミサヲである。これで19世紀生まれは残り2人(ヴァイオレット・ブラウン、田島ナビの2人、いずれも女性)となった。さらに同年9月15日にブラウンが117歳と189日で死去したため、田島が19世紀生まれの最後の生き残りとなった。そして2018年4月21日午後7時58分、田島が117歳と260日で死去したことにより、生年月日に確実な証拠のある19世紀生まれの人物は全員この世を去ったこととなった[2]。田島は死亡時点で日本歴代最長寿者であり、世界全体でも史上3番目の長寿記録を保持していた。
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