東京空港交通
東京都に本社を置くバス会社 ウィキペディアから
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東京空港交通株式会社(とうきょうくうこうこうつう)は、東京都中央区日本橋箱崎町に本社を置くバス会社[2]。東京国際空港(羽田空港)・成田国際空港(成田空港)発着の高速リムジンバスを運行する。空港発着バスのほか、羽田空港及び成田空港内で旅客ターミナルビルから離れて駐機する航空機と旅客ターミナル(搭乗口)とを結ぶランプバスによる航空旅客輸送も行ない、貸切バス事業も営む。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | リムジンバス、空港交通 |
本社所在地 |
日本 〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町22番1号 北緯35度40分52.54秒 東経139度47分10.93秒 |
設立 | 1954年(昭和29年)12月16日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 8010001061264 |
代表者 | 代表取締役社長 内波 謙一 |
資本金 | 14億4,000万円 |
売上高 | 182億1700万円(2020年03月31日時点)[1] |
営業利益 | ▲2000万円(2020年03月31日時点)[1] |
経常利益 | 1億4400万円(2020年03月31日時点)[1] |
純利益 | 5500万円(2020年03月31日時点)[1] |
純資産 | 84億7800万円(2020年03月31日時点)[1] |
総資産 | 253億8200万円(2020年03月31日時点)[1] |
従業員数 | 1,020人(2018年3月31日現在) |
主要株主 |
日本空港ビルデング 27.42% 京成電鉄 27.33% 成田国際空港 13.76% 東京シティエアターミナル 11.84% ANAホールディングス 10.07% 京浜急行電鉄 7.16% (2018年6月22日現在) |
主要子会社 | リムジン・パッセンジャーサービス |
外部リンク | https://www.limousinebus.co.jp/ |
特記事項:日本空港ビルデングおよび京成電鉄の持分法適用会社である。 |
愛称は「
本社所在地は首都高速箱崎ジャンクション、東京シティエアターミナル(T-CAT)に近接する。日本空港ビルデング、鉄道会社(京成電鉄・京浜急行電鉄)、羽田空港旅客ターミナルビル運営会社、成田空港管理会社などが出資する(後述)。
サンフランシスコ平和条約が発効された1952年、接収されていた羽田飛行場が返還され、東京国際空港として民間飛行場となった。戦後の日本は疲弊から立ち直ったばかりであり、新しい空港ターミナルビルを建設する余裕はなかったが、さまざまな人が努力や折衝を重ねた結果、1953年7月16日に日本空港ビルデング株式会社が設立され、空港ターミナルビルの建設が進められた。
このような中、運輸省(当時)から日本空港ビルデングにリムジンサービスの開設の要請が行われた。しかし当時は空港に発着する国際線も国内線も少なく、空港内に権益を持っていた京浜観光開発(現:京急交通)、太洋興業、メトロ交通(現:メトロ自動車)の3社は、採算が取れないとしてこの事業には乗り気ではなかった。
そこで、日本空港ビルデング自体が実験的に運行を行うこととなった。前述の3社と航空当局に協力を求め、1954年6月1日から営業を開始した。実験的に航空旅客の陸上輸送を行うこととなった日本空港ビルデングであったが、できる限り早く専門の会社を設立し運行を行わせるという考え方で進んでいった。その方針の下で同1954年12月16日、東京都千代田区丸ノ内一丁目2番地に日本空港リムジン交通株式会社が設立された。リムジンバスという前例がないこともあり、この発足までにはさまざまなことで運輸省と折衝することとなった。
当初の株主構成は以下のとおりである。
初期に運行された路線は、東京国際空港 - ホテルテート(現 パレスホテル東京)、東京国際空港 - 銀座日航ホテル(現 ホテルザセレスティン銀座)、東京国際空港 - ホテル・ニューグランド、東京国際空港 - 松平ホテル(新宿区南元町、1960年閉鎖)、エールフランス航空・スカンジナビア航空・KLMオランダ航空クルー宿舎の計4路線であった。車両は、フォード・カントリーセダン、キャデラック、クライスラー・クラウン インペリアルなどが用いられた。
1971年10月1日、商号を東京空港交通株式会社に変更。その後、1978年5月20日の新東京国際空港開港時に、当時の成田空港駅(現・東成田駅)が新東京国際空港の空港ターミナルビルから離れており、鉄道での空港アクセスが弱い状況であったことから、リムジンバスが有力なアクセス手段として注目されるようになった。
この節の加筆が望まれています。 |
一部の路線では羽田空港に向かう便のみ、2014年1月21日よりPASMO・Suicaなどの交通系ICカード10種が利用可能になった。2024年5月時点で、『★』のある路線もしくはバス停からはICカードによる利用が可能である。なお、羽田空港発の便では直接利用することができず、窓口もしくは券売機にて乗車券を購入する必要がある。なお、羽田空港発の便ではディズニーリゾート線を除き、すべての路線で交通系ICカード決済に対応している。( )は、共同運行会社である(「LPS」は、株式会社リムジン・パッセンジャーサービス)。
下記に羽田空港第3ターミナルと各地を結ぶ路線(深夜運賃設定便除く)を示す。
同社の運行上の特徴として、柔軟な迂回運行が挙げられる。管制室で一般道を含めた道路状況をリアルタイムに把握し、無線で各車両に指示することで、その時点で一番所要時間が短いと見込まれるルートを走行する。
迂回ルートはいくつものパターンが用意してあり、道路状況に応じて管制室でルートを選択して迂回させる。状況によっては、迂回を繰り返し、高速道路と一般道を二度三度と行き来する場合もある。以前は本線料金所の渋滞を避けて、料金所の前後区間のみ迂回することも多かったが、ETC普及による料金所渋滞の減少により、料金所迂回もやや減少している。自動放送にも、道路渋滞のため迂回運行する旨の放送が用意されており、運転士が操作して放送する。
バス輸送の開始当初はメルセデス・ベンツのマイクロバスを用いていたが、その後は国産大型車が導入され、現在はUDトラックス(旧・日産ディーゼル)、日野自動車、三菱ふそうの車両を使用している(いすゞ車の導入実績もあるが、ごくわずかとなっている)。車体の塗装は白地にオレンジのツートンカラーで、一部にラッピングバスも存在する(ラッピングバスは成田所属が多い)。
UD車は、ユーロツアーを1996年に大量に発注したことから、以後関係が深まり、従来主力であった日野および三菱ふそう車に代わって1990年代後半から2000年代の主力となった。
空港リムジンの目的に供用されるため、路線車はハイデッカー型の車両では320台あまりの在籍がある。成田空港発着路線用と、羽田空港発着路線の長距離用は、乗車時間の長さからトイレを車両後部に装備する。現在運用されている車両の乗車定員は38〜55人まで、トイレと補助席の有無で数種類存在する。かつては木更津仕様と呼ばれるトイレなしの60人乗りの車両が存在した。行先表示は2001年3月以前の購入車は側面のみ、それ以降は側面のほか前面上部と後面の窓内に表示機を搭載している。更に2017年7月にはフルカラーデジタル行先表示器を試験的に採用し、以降導入される車両はフルカラーデジタル行先表示器が標準装備されるようになった。かつては側面の行先表示に方向幕か行先標を用いていたが1990年代後半からはLED式を採用、2007年度購入車両からは車内案内表示装置に液晶ディスプレイを採用している。大型の荷物を預けるため、床下の前輪・後輪間(ホイールベース)は荷物室としており、冷房装置は直結式を屋根上に搭載、他社のリムジンバスにも影響を与えた。なおスケルトンボディ+床下荷物室が普及する1980年代以前は車両後部を荷物室としていた。また荷物室は、手荷物落下防止のためのベルトが全車に装備されている。
無線連絡システムとして、移動無線センターの集中基地局を使用する(タクシー無線と同じ)390MHz帯の専用無線で音声連絡をメインとしてきたが、2001年にはGPSモジュールと3G通信モジュールを内蔵した専用端末を用いた運行管理システムを導入している。各車両からの情報収集は、あらかじめ設定されたポイントを通過した際に車両現在位置を伝送(チェックポイント発呼)、高速道路走行中は2分おき・一般道走行中は5分おきに現在位置を伝送(時間発呼)、出発・到着の車内ボタンにより現在位置を伝送(スイッチ発呼)の3種類の方法により行われ、これによりほぼリアルタイムに運行状況を把握できる。
なお、音声無線システムも音声連絡用として携帯電話の代わりに維持している。
荷物積載量に優れることから、廃車後インバウンド輸送を主力とする貸切バス事業者への移籍例が多く見受けられる。
貸切観光バスは、38台在籍している。貸切観光バスは、見た目は路線車に酷似しているが、行先表示装置がないことや社番などで区別は可能である。スーパーハイデッカー車も在籍する。通常の貸切輸送の他、繁忙期の応援や点検時の代車として空港路線を走ることもある。
日本航空系列の旅行会社・ジャルパックの委託を受けて、同社の主催する東京ディズニーリゾートツアー参加者専用シャトルバス「JALハピネスライナー」(旧・マジカルファンタジー号)を羽田空港 - 東京ディズニーリゾート間で運行している[7]。専用車はラッピング装飾されており、絵柄は1-4年ごとに更新される。2014年には同じくジャルパックの委託によるオプショナルツアーの東京都内観光周遊バス「東京GO!GO!観光バス」を運行していた[8]。
羽田、成田両空港内での、ターミナルビルから離れた駐機スポットに発着する飛行機搭乗口との行き来が主とする乗客輸送とするバスで、法的には「特定輸送」となる。73台のランプバスは一部空港外(公道)での運行が可能になっているほかは、空港内での輸送に専念しており、100名を収容できる車体幅の広い特殊な車両も用いられている。幅広車には、公道用のナンバープレートはないが、航空局発行の空港用ナンバープレートがついている。
ランプバスは一般のバスに比べ寿命が長い。特殊仕様のため高価、走行距離が少ない、他所への転用や他社への譲渡が困難、空港内専用車のためNOx規制などの各種排ガス規制を受けないなどの理由から、20年程度使われているものも存在する。
ほかに、車椅子利用者が使えるように、昇降式のキャビンを備えたトラックベースの車両も存在する。過去にはネオプラン製ランプバスも在籍した。
空港路線車と同型の専用端末が搭載され、その他に赤外線受光器、液晶ディスプレイを併用して運行管理システムを構築している。現在位置の伝送は各車両から10秒おきに(時間)、ターミナルビルのバス発着場に設置された赤外線投光器からの信号を受信した時(到着)、液晶ディスプレイのタッチ操作(イベント)の3種類を主に行われ、これによりほぼリアルタイムに運行状況を把握できる。 運行指示は管制室から3G通信によって専用端末へ伝送され、液晶ディスプレイに表示される。運行指示とは異なる駐機スポット、あるいはバス発着場にて、バス乗務員がドアを開いて旅客の乗降を行おうとした場合、専用端末がドアの開放を抑制する。非常時に乗務員が通常とは異なる操作によって強制的にドアの開放を行う事は可能。
2桁〜3桁の数字で構成され、百の位が所属先と用途を表し、十の位と一の位は連番となる。百の位が4の車両にはトイレが設置されていない。
限定車(路線車)と貸切車の前扉には車番の他に車両情報を表す5桁の数字と型式を表す1〜3字の英数字が併記され、上3桁は購入年度(西暦の一の位)と月、下2桁が補助席込みの座席定員となる。なお、型式を表す記号については表記方法がその都度決められているため、下記に挙げたものは一例である。
※印は当社からは除籍され現存しない車種。 ナンバーは都内の営業所は品川ナンバー。成田営業所は千葉ナンバー、ご当地ナンバー導入後は成田ナンバー。以前は習志野市芝園(京成バス新都心営業所の近傍)に車庫があったので習志野ナンバーの車両もあった。かつて在籍していた連接バスも習志野ナンバーだった。
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