三菱ふそうトラック・バス

日本の神奈川県川崎市にあるバス・トラックメーカー ウィキペディアから

三菱ふそうトラック・バス

三菱ふそうトラック・バス株式会社(みつびしふそうトラック・バス)は、神奈川県川崎市中原区に本社を置く、商用車トラックバス等)および産業用エンジンの製造会社である。

概要 種類, 市場情報 ...
三菱ふそうトラック・バス株式会社
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corporation
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川崎市中原区の本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 三菱ふそう、ふそう、FUSO、MFTBC
本社所在地 日本
212-0058
神奈川県川崎市中原区大倉町10番地
北緯35度33分29秒 東経139度39分53秒
設立 2003年平成15年)1月6日
業種 輸送用機器
法人番号 7020001078696
事業内容 商用車トラックバス)、産業用エンジンの製造
代表者
  • 代表取締役会長 永塚 誠一
  • 代表取締役社長CEO カール・デッペン
  • 代表取締役副社長CFO ヘタル・ラリギ
資本金 350億円
売上高
  • 7,946億5,200万円
(2024年12月期)[1]
営業利益
  • 353億8,600万円
(2024年12月期)[1]
経常利益
  • 366億3,200万円
(2024年12月期)[1]
純利益
  • 285億3,800万円
(2024年12月期)[1]
純資産
  • 2,572億4,100万円
(2024年12月期)[1]
総資産
  • 5,589億2,200万円
(2024年12月期)[1]
従業員数 約10,000人
決算期 12月31日
会計監査人 有限責任あずさ監査法人[2]
主要株主
主要子会社 三菱ふそうバス製造
外部リンク www.mitsubishi-fuso.com
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2000年、三菱自動車がトラック・バス事業をABボルボとの提携[注釈 1]により社内カンパニー三菱ふそうトラック・バスカンパニーを設立。2001年、提携パートナーがダイムラー・クライスラー(現・ダイムラー・トラック)に変更され、2003年に独立会社三菱ふそうトラック・バス株式会社として設立した。2005年までに三菱自動車は所有する全株式をダイムラー・クライスラーと三菱グループ会社に売却・譲渡し、資本関係は解消された。

会社概要

ドイツのダイムラー・トラックの傘下である。三菱グループ各社とも資本関係を含めた一定の関係を維持しており、三菱金曜会[3] 及び三菱広報委員会[4] の会員企業である[5][6]。競合するいすゞ自動車日野自動車と異なり、2021年時点でも非上場である。兵庫県尼崎市に本社を置く産業機械メーカーのFUSO株式会社とは社名が似ているが一切無関係である。

社名の由来

社名の「ふそう」は、1932年当時三菱重工業(初代)の前身である三菱造船にて、大型車事業を開始したときに社内公募により決定されたもので、日本の別称「扶桑」に由来する。

なお、自動車検査証における車名は分社化前と同じく「三菱」だが、車名コードは三菱自工が「313」なのに対して、2016年以降に型式指定を受けた車両は「318」として区分される。なお、過去には車名が「ふそう(272)」となっていたこともあった。

代表者

  • 代表取締役会長 永塚 誠一
  • 代表取締役社長・CEO カール・デッペン
  • 代表取締役副社長・CFO・財務管理本部長 ヘタル・ラリギ

株主構成

沿革

三菱造船

  • 1917年 - 三菱合資会社から造船業の一切を引き継いだ三菱造船が設立される。
  • 1918年 - 三菱の自動車生産の先駆けとなる「三菱A型乗用車」が誕生。
  • 1932年 - 三菱造船神戸造船所でB46型ガソリンバス完成、「ふそう」と命名。

三菱重工業(三菱日本重工業)

三菱自動車工業

三菱ふそうトラック・バス

事件・不祥事

独占禁止法に基づく社名公表

2024年3月15日、公正取引委員会は「下請け企業との価格転嫁の交渉に適切に応じなかった企業名の公表」を行い、三菱ふそうトラック・バスが該当企業であったことが判明した[20][21][22]

開発・生産拠点

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現在の本社
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K1地区
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K2地区
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写真中央奥に喜連川研究所のテストコースがある。矢板市上空よりさくら市方向を望む。
小型・大型トラックは上記住所の地区(通称K1地区)、中型トラックは同区西加瀬地区(通称K2地区)にて製造されていたが、K2地区については工場機能の再編整備に伴い大和ハウス工業に売却された[23]。なおK2地区は荏原製作所川崎工場であった。

グループ会社

  • ふそうテクニカルサービス株式会社(本社:神奈川県川崎市中原区)
    • 三菱ふそう生産技術・ラインメンテナンス関連業務請負
    • 三菱自動車・三菱ふそう社内のインハウス旅行代理業
    • 不動産仲介業 その他

2016年現在、三菱ふそう生産技術・ラインメンテナンス関連業務請負部門は、三菱ふそうトラック・バス株式会社本体に人員とも吸収されている。

  • 株式会社ふそうテック(本社:神奈川県愛甲郡愛川町)
    • トラック・バス特装事業
    • オプション事業
    • 試作事業
  • 株式会社パブコ(本社:神奈川県海老名市
    • トラック荷台製造
    • 三菱ふそうトラックのキャビン周りアフターパーツ供給
  • Mitsubishi Fuso Truck Europe(本社:ポルトガル
    • 欧州向け小型トラック(キャンター)を製造する欧州中核拠点
  • Mitsubishi Fuso Truck Thailand(本社:タイバンコク
    • アジア向け小型トラック(キャンター)を製造するアジア中核拠点

現行車種一覧

トラック

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スーパーグレートFS

バス

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エアロクィーン
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エアロスター
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ローザ

2007年からUDトラックス(旧・日産ディーゼル工業、以下UD)とバス製造事業において業務提携を行い、両社間で部品単位や完成品単位でのOEM供給が行われた。さらに2009年8月よりUDとバス事業の統合に向け協議が進められていたが、その間にUD側で製造してきた西日本車体工業が2010年8月をもってバス製造事業を終えたため、2010年9月以降UDのバスは三菱ふそうからのOEM車種のみになった。さらに、同年10月29日に統合に関する協議を打ち切り、これまで通り三菱ふそうでの事業続行とUDへのOEM供給の終了が発表された[11][12]。UD側は2012年に国内でのバス事業を終了した。

バン

産業用エンジン

  • Mシリーズ(排気量2.8〜7.5L、4・6気筒)
  • D3シリーズ(排気量3.6〜5.9L、4・6気筒)
  • D1シリーズ(排気量7.5L、6気筒)
  • D2シリーズ(排気量11.9L、6気筒)
  • DCシリーズ(排気量16L、8気筒)

絶版車種一覧

生産年次順に記載。

トラック

バス

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エアロバス
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エアロキング
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エアロクイーン(2代目) と エアロクイーン(3代目)

特記がない限り、路線バス・観光バス双方の製造。

その他

  • クレーン車専用シャーシ
    • Kシリーズ
    • ローボーイ

海外向けトラックブランド

販売会社

要約
視点

連結統合

  • 2006年3月1日付で、ふそう系販売会社36社のうち連結子会社販売会社である26社を統合して「26の会社」という扱いから「26の部門」という扱いになった。これによりふそう系販売会社は地域販売部門26部門と、地元資本会社10社の2つのグループに大別されるようになった(地元資本会社10社の内、函館ふそう、神奈川ふそう、岡山ふそうの3社は三菱ふそうトラック・バス株式会社の持分法適用会社である)。
統合された26社は三菱ふそうトラック・バス本社の国内販売本部長直下の組織とされ、名称は「三菱ふそうトラック・バス ○○ふそう」に統一変更された(○○には旧社名の頭文字に含まれていた地域名が入る)。
  • 2007年8月1日付で更に組織改編が行われ、地域販売部門は26から11に集約された(地元資本会社10社との関係は従来通り)。
  • 2021年に四国機器のふそうディーラー事業(香川・徳島)と三菱ふそうトラック・バス本体が統括する西四国ふそう(愛媛・高知)を統合し、四国4県を販売エリアとする「四国三菱ふそう販売株式会社」を四国機器95%、三菱ふそうトラック・バス5%の出資比率で設立、同年10月1日に事業を開始[24][25]

販売会社一覧

  • 三菱ふそうトラック・バス
    • 北海道ふそう (札幌・旭川・室蘭・釧路・帯広・北見)
    • 東北ふそう (宮城・仙台・福島・いわき・会津(旧宮城ふそう・福島ふそう))
    • 北関東ふそう (水戸・土浦・つくば・宇都宮・とちぎ・那須・群馬(旧茨城ふそう、栃木ふそう、群馬ふそう))
    • 南関東ふそう (浦和・川越・所沢・深谷・春日部・八潮・北本・栗橋・秩父・千葉・市川・柏・袖ヶ浦・茂原・成田・品川・板橋・足立・江東・大田・八王子・西多摩(旧埼玉ふそう、千葉ふそう、東京ふそう))
    • 甲信ふそう (山梨・長野・松本・諏訪(旧山梨ふそう、長野ふそう))
    • 東海ふそう (静岡・浜松・沼津・伊豆・岐阜・飛騨・名古屋・尾張小牧・春日井・一宮・三河・豊田・岡崎・三重・四日市・鈴鹿・伊勢志摩(旧静岡ふそう、名古屋ふそう、三重ふそう))
    • 北陸ふそう (富山・石川・福井(旧富山ふそう、石川ふそう、福井ふそう))
    • 近畿ふそう (滋賀・京都・大阪・なにわ・和泉・堺・奈良・神戸・姫路(旧京滋ふそう、大阪ふそう、兵庫ふそう))
    • 九州ふそう (福岡・北九州・久留米・筑豊・佐賀・大分・長崎・佐世保・熊本・宮崎・鹿児島(旧九州ふそう、長崎ふそう、熊本ふそう、南九州ふそう))
  • 函館三菱ふそう自動車販売(函館)
  • 青森三菱ふそう自動車販売(青森・八戸・弘前・十和田・五所川原・むつ)
  • 岩手三菱ふそう自動車販売(盛岡・盛岡南・花北・水沢・一関・県北・久慈・宮古・釜石・大船渡)
  • 太平興業(秋田・能代・横手・大館・山形・米沢・鶴岡・荘内・新潟・長岡・三条・新発田・上越・佐渡・魚沼):本社は東京都千代田区丸の内。大型自動車の独立資本系販売会社としては日本最大である。
  • 神奈川三菱ふそう自動車販売 (横浜・本牧・金沢・戸塚・川崎・横須賀・湘南・相模原):神奈中グループ(小田急グループ
  • 豊橋三菱ふそう自動車販売(豊橋)
  • 和歌山三菱ふそう自動車販売(田辺・和歌山)
  • 岡山三菱ふそう自動車販売(岡山東・岡山西・水島・津山・総社):両備グループの販売会社で、両備ホールディングス(同社の持分法適用会社)と三菱ふそうトラック・バスが50%ずつ出資。
  • 三菱ふそう中国地区販売(広島・福山・鳥取・島根・山口・下関(旧広島ふそう、山陰ふそう、山口ふそう→三菱ふそうトラック・バス 中国ふそう)):両備グループの販売会社で、2025年2月より三菱ふそうトラック・バス直轄から業務移管。三菱ふそうトラック・バス(20%)・両備ホールディングス(40%)、両備ファイナンス(40%)の3社共同出資。
  • 四国三菱ふそう販売(香川・徳島(旧四国機器)、愛媛・高知(旧三菱ふそうトラック・バス 西四国ふそう))
  • 沖縄ふそう自動車(港川・北部・中部):沖縄バスグループ

かつてはふそう系販売会社でメルセデス・ベンツトラック、及びトランスポーターを販売していた。2016年現在ではサービス(修理・整備・部品販売)を受け付けている。なお、メルセデス・ベンツ製のシターロ連節バスは現在もふそう系販売会社が取り扱う。

歴代会長・社長

さらに見る 代, 名前 ...
歴代会長
名前 就任 退任 年数 役職
初代 宇佐美 隆 2003年1月6日 2004年4月16日 1.3 代表取締役会長 企業倫理担当役員(CBEO)
2代 堀 道夫 2004年4月20日 2005年6月27日 1.2 代表取締役会長
3代 江頭 啓輔 2005年6月27日 2009年3月27日 3.8 代表取締役会長 企業倫理担当役員(CBEO)
4代 鈴木 孝男 2009年3月27日 2015年4月1日 6.0 代表取締役会長
5代 アルバート・キルヒマン 2015年4月1日 2017年1月1日 1.8 取締役会長、

ダイムラー・トラック・アジア部門会長

6代 松永 和夫 2017年1月1日 2025年3月28日 8.2 代表取締役会長
7代 永塚 誠一 2025年3月28日 現在 代表取締役会長
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歴代社長
名前 就任 退任 年数 役職
初代 ヴィルフリート・ポート 2003年1月6日 2005年6月27日 2.5 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
2代 ハラルド・ブルストラー 2005年6月27日 2009年6月1日 3.9 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
3代 アルバート・キルヒマン 2009年6月1日 2015年4月1日 5.8 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
4代 マーク・リストセーヤ 2015年4月1日 2018年3月31日 3.0 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
5代 ハートムット・シック 2018年4月1日 2021年12月1日 3.7 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
6代 カール・デッペン 2021年12月1日 現在 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)
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提供番組

テレビ

ラジオ

※スポンサー降板した番組、三菱自動車工業が「三菱ふそう」ブランドで提供していた番組(●印)を含む。

脚注

関連項目

外部リンク

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