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新宿駅のバス乗り場(しんじゅくえきのバスのりば)では、新宿駅西口・東口・南口・新南口ならびに駅周辺の路線バス・高速バスの乗り場について述べる。
なお、以下のバスターミナルについてはそれぞれの単独記事を参照のこと。
東京都新宿区と渋谷区にまたがる新宿駅周辺には多くの一般路線バスや高速バスが発着する。ただし、新宿エリアには各方面に成熟した鉄道網が形成されているため、一般路線バスについては系統数・利用者数共都内の主要駅の中で必ずしも上位にある訳ではない。
新宿エリアは東京における高速バスのターミナルの一つとなっているが、乗降場所は運行会社・路線ごとに西口を中心に19か所に分散していた[1]。この状況を解消するため、新宿駅南口地区に交通ターミナルである「バスタ新宿」が建設され、2016年4月4日以降は原則としてバスタ新宿内の新宿高速バスターミナル(以下、バスタ新宿)での発着に統一された[1]。ただし、一部の路線や便では従来の乗降場を使用している。
2023年4月14日には、東口地区に建設された東急歌舞伎町タワーのバスターミナルと羽田空港・成田空港を結ぶ高速バス路線が新規に開設された[2]。
一般路線バスをはじめとして、新宿駅周辺の停留所の多くは西口に集中している。「新宿駅西口」のバス停には1番から36番までの通番(欠番あり)が与えられており、以下のように分布している。
駅の東側へ運行する路線であっても西口を起点としており、東口側では「新宿駅東口」(新宿アルタ付近)や「歌舞伎町」(タイトーステーション付近)などの停留所に停車する。この他、南口から少し離れた明治通り(東京都道305号)上に「新宿四丁目」停留所があり、池袋エリアと渋谷駅を結ぶ池86系統が停車する。
東京で最初に走ったバス路線は、1913年に開通した京王の新宿 - 笹塚間である。新宿駅周辺を最初に走ったバスもこれという事になるが、この路線は京王線の鉄道未開通区間を暫定的に連絡する目的のものであったため、1915年の当該区間の鉄道開通との入れ替わりで廃止となった。
バスが本格的に普及し始めるのは関東大震災前後から昭和の始め頃にかけてであり、新宿駅周辺ではこの頃に東京乗合自動車(通称青バス、後に市営に統合)が青梅街道・新宿通り方面へ、東京市が新宿通り方面へ、万歳自動車(甲州街道乗合自動車に改称された後に京王電気軌道が買収)が甲州街道方面へ、関東乗合自動車が小滝橋通り方面へとそれぞれバスを走らせていった。
戦後はこれらをベースとする都営・京王・関東バスの他、相互乗り入れの形で小田急・西武バスが新宿駅への乗り入れを開始した。また、一時期は東急も同様に3路線を乗り入れていたが、昭和50年代半ばまでに撤退している。
以下、特記なきのりば番号は西口バスターミナル内のホーム番号である。
東京都交通局の都営バスの路線は、上記の通り旧東京市営バスに青バス路線と京王電気軌道の山手線以内の路線(牛込方面)を承継したのが基礎となっているが、戦後になって郊外に向けて大幅に路線延長を行った。
現在の行先は様々で、短距離では都庁循環・早稲田・東京女子医大、長距離では王子駅・新代田駅(かつては大森駅まで)・練馬車庫(桜台)・品川駅(品川車庫)などがある。
新宿駅への乗り入れ路線は、都営地下鉄大江戸線(旧:12号線)の開通に際して行われたバス路線の再編によって大幅に縮小された。1997年12月19日の練馬からの延伸に合わせて宿62が新江古田駅までに短縮、そして2000年12月12日の全線開通時に田70と秋76が廃止されると共に都03の四谷駅までの短縮により姿を消した他、これまで同駅発着だった四97が品97に改称されて新宿駅まで乗り入れる様になった。
停留所名はいずれも「新宿駅西口」である。
西武バスは新宿駅を発着する路線・回数が少なく、現在はこの路線が乗り入れているだけである。都営が宿62を新江古田駅まで短縮(後に廃止)した現在、山手通りを東中野方面に向かう唯一の路線である。
関東バスは小滝橋通りを大久保方面に運行し、大久保通りを中野方面、早稲田通りを中野、下落合・戸山方面の3方向に分かれる。
停留所名は、長らく他社局が「新宿駅西口」としているのに対して関東バスは「新宿西口」を名乗っていたが、2011年11月15日から他社局と同様に「新宿駅西口」に改称された。2016年1月25日から新宿中央通り上の三菱UFJ銀行前に「新宿西口」バス停(70番のりば)を新設し、新規に運行開始した宿01-1系統(小滝橋 → 新宿西口)が降車に使用している。
京王系の京王バスの沿革は、前述の甲州街道自動車を源流とする京王電気軌道系のバスと東京横浜電鉄系のバスの2系統がある。京王電気軌道系は現在の当駅周辺の路線網の源流である。これに対し、東横系は当駅には乗り入れなかったものの、中野地区や永福町周辺の路線の路線網の源流となっている。
京王バスは、方南通りを経由して杉並方面、水道道路・中野通りを経由して中野方面、参宮橋を経由して渋谷方面に運行するものが主である。近年は新都心における短距離路線にも力を入れており、都営バスに続いてC・H01(都庁循環)系統に参入した他(2024年3月をもって撤退)、100円バスとして、S01(新都心循環)系統を2003年4月に、新宿駅周辺施設循環系統「新宿WEバス」を2009年9月にそれぞれ開設した。
戦前は京王線に並行して甲州街道を運行するものが主だったが、戦後になって事業エリアの変化や新道の開通により、独自性の高い方南通りや水道道路を運行する路線が増えていった。なお、2004年11月30日までは新宿駅を起点に初台周辺まで至る新宿循環も運行されていた。
小田急バスの新宿駅乗り入れの歴史は浅い。元々は武蔵野市と三鷹市に営業基盤を持っていた同社の前身、武蔵野乗合自動車が戦後に都営・京王との3社相互乗り入れによる武蔵境駅 - 東京駅線を開設して新宿へ足を伸ばしたもので、現在はその一部として残った新宿駅西口 - 吉祥寺駅間を単独で運行している。
この他、2000年9月からは小田急バスがよみうりランドに至る路線を季節限定で休日のみ運行している。
共に西口の他、角筈二丁目(新線新宿駅真上)にも停車するが、京王線との並行区間が多いため本数は極めて少ない。小田急ハルク前(35番のりば)に発着する。
現在は乗り入れていないが、かつて3路線が乗り入れていた(このうち宿97は東口発着で、西口へは乗り入れていない)。いずれも都営か京王との相互乗り入れによって新宿へ足を伸ばし、昭和50年代半ばまでに廃止・短縮された。宿50系統は、現在閉鎖されている京王百貨店と明治安田生命新宿ビルの間にあったプラットホームに発着していた。
都内を走るバス路線の系統番号は、漢字(原則、一部ひらがな・英文字)+数字の組み合わせから構成され、新宿駅発着路線を示す漢字記号として都営バスを除き「宿」が用いられる。また、数字部分は都営と民営各社で付け方のルールが異なり、以下の様になっている。
都営バスは、都心から見て新宿方面(さらに西側も含む)に向かう路線に70番台を付けるルールがある(一部の特殊系統を除く)。このため、駅乗り入れ系統番号の多くも70番台である。漢字部分を「宿」とせずに着点側を示す漢字を用いることにより、漢字+数字の組み合わせから発着点を把握できる様にしている。なお、新宿から練馬方面と城南地域へ向かう路線には、それらの地域を示す60番台や90番台を用いている。
民営バスは原則として漢字記号に「宿」を使用し、都営との数字部分の重複を避けるため、00 - 50番台の間に収まっている。これは当駅を基準として方面別に以下の様に割り当てられている。
前述の通り、高速バス乗り場は原則としてバスタ新宿に集約されたが、以下の一部の路線や便については従来通りの場所での発着を継続している[1]。乗降場の分布をバスタ新宿開業後の存続の有無と東京側の運行会社ごとに区分すると、以下のようになる。
小田急ハイウェイバスが運行する都市間高速バスは、夜行高速路線が一部を除いてハイアットリージェンシー東京前を起点とし、西口の小田急ハルク前35番のりば(駅B17出入口前)に停車する。また、昼行高速路線では新宿 - 三井アウトレットパーク直行便の全便が当のりばに発車する。夜行高速路線の1号車は、当のりば発車後にバスタ新宿を経由する。
到着便については、新宿 - 袖ヶ浦・木更津線(三井アウトレットパーク発直行便の全便と土休日ダイヤの木更津発最終便)および以下に記載のある夜行高速路線(臨時続行便を除く)が降車場として使用している[3][4]。
このほか、ルミナス号のうち3号車以降の便は、後述の27番のりばに停車する[5]。
バスタ新宿開業以前は、小田急シティバスの路線のうちニューブリーズ号がスバルビル(SUBARU旧本社)前の31番のりば(一般路線バスの新宿駅西口中央通り停留所)を使用していたが、現在は同停留所に発着する路線はない[4]。
(旧)小田急箱根高速バスの路線については、各路線の新宿に到着した便が35番のりばを降車場として使用している[6][7][8]。
出発便については、バスタ新宿開業後も三島エクスプレスの午後の1便(東海バスオレンジシャトル担当)のみ35番のりばから発車していたが[9]、2017年4月1日よりバスタ新宿に変更となった[10]。バスタ新宿開業以前は同社が運行する各路線の出発便も使用しており、2011年の一時期は箱根湯本駅への直通バスも運行されていた。
関東バスの高速バスのうち新宿豊橋エクスプレスほの国号(昼行便)が一般路線が使用する12番のりばに停車している。
関東バスの高速バスのうち新宿 - 羽後本荘間エクスプレス鳥海号と新宿・東京 - 横手・大曲・田沢湖間レイク&ポート号が一般路線が14番のりばを使用している。かつてはドリームスリーパー東京大阪号も使用していたが、路線変更で奈良まで延伸しバスタ新宿発着に変更になった。
この他明治安田生命新宿ビル前(26番・27番のりば)にも高速バスのりばがあり、関東バスの路線のうち以下の路線の増便(2号車以降)は従来通り当のりばに発着する[11]。バスタ新宿開業以前はこれらの本便(1号車)も発着していた。
西武バスの一般路線(宿20系統)が使用する7番のりばはバスタ新宿開業後も南紀勝浦線が発着していたが、2017年1月16日よりバスタ新宿発着に変更となった[12]。そのため、現在当バス停には高速バスが発着していない。バスタ新宿開業以前は同社が運行する高速路線のうち、新宿に発着する便が乗り入れていた。
また、成田空港発・羽田空港発(一部を除く)の到着便の降車場としても使用される[14][15]。
京王グループやその共同運行会社などの路線のうち、季節運行の安曇野・白馬線の扇沢行きとその他の路線の予め指定された臨時便が明治安田生命新宿ビル近くののりばに発着する[16]。出発便は26番、到着便は28番のりばをそれぞれ使用する[17]。
東急バス及び東京空港交通が、成田空港・羽田空港と東急歌舞伎町タワーの間を直接連絡する路線を共同で運行している[18]。
盛夏期には東急バス・西武観光バス・富山地方鉄道による、立山黒部アルペンルート・室堂バスターミナル行きが運行される。
以下ののりばは、特記なき限りバスタ新宿開業に伴い高速バスの停留所としては廃止された[19][20][21]。
「新宿駅JR高速バスターミナル」は東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目の、NTTドコモ代々木ビル向かい(JR代々木駅東口北側)にあったバスターミナル。「新宿駅新南口(代々木)」とも案内された。ジェイアールバス関東が運営するバスターミナルで、JRバス各社と共同運行会社が発着した。
元々東京におけるJRバスのターミナルは東京駅八重洲南口であったが、1987年に中央高速バス諏訪・岡谷線に参入したのを機に新宿に自前のターミナルを保有することになり、新宿駅南口南方のジェイアールバス関東新宿営業センターに併設する形でターミナルを設けた。当初はプレハブの建物に切符売り場と待合室があり、その先に乗り場が設けてあったが、新南口開設に伴い同改札口(当時)の真下1階部分の位置に移転したものであった。
その後、国土交通省が主導の、新宿駅新南口に交通ターミナル「バスタ新宿」を建設する工事[22] の進捗にあわせて、2011年5月11日にJR東日本代々木総合事務所に隣接した現在の場所に移転された[23][24][25]。「バスタ新宿」完成後には高速バスターミナルは同施設内に集約されることになっていた。新宿駅よりも代々木駅の方が明らかに近いにもかかわらず「新宿駅JR高速バスターミナル」と案内されたのはこの経緯による。なお、代々木駅東口はバリアフリー設備(エレベーター・エスカレーター)が設けられていないことから、JRバスでは大きな荷物がある場合には新宿駅新南口からの徒歩(約8分)を乗り換えルートとして推奨していた。また、新宿三丁目駅から徒歩5分程度、南新宿駅からも徒歩10分程度でアクセス可能であった。
上記の通り元々一時的に設置されたバスターミナルであり、JRの線路と道路に挟まれた場所に設けられたバスターミナルであることから、ホーム数が少なく、基本的には乗車のみの取扱いとしており、新宿行きの路線は東京ディズニーリゾート発便を除いて新宿駅東口(ルミネエスト前降車場または新宿アルタ向かい降車場)停車となっていた。
待合室と小規模な売店の他、ジェイアールバス関東新宿営業支店が入居しており、JR高速バスの予約・発券を受け持つ窓口があった。ジェイアールバス関東担当便の中央高速バス路線やジェイアール東海バスの渋谷・新宿ライナー静岡号・渋谷・新宿ライナー浜松号は旧・新宿高速バスターミナルに発着していたため、予約・発券業務も同ターミナルで行っていた。
京王バスやその共同運行会社などのバスが発着。バスタ新宿開業後も一部の臨時便などが発着を継続していたが、2016年5月8日を以って運用を終了した[27]。
西新宿にあるホテルヒルトン東京の正面玄関前に日本中央バスの乗降場があった。最寄駅は大江戸線都庁前駅、丸ノ内線西新宿駅[28]。なお、東京空港交通が運行する新宿地区発着の空港連絡バスは引き続き停車する[14][15]。
新宿住友ビルディング1F。WILLER GROUPのターミナルで、ツアーバス時代の2010年4月5日から待合施設として利用[29]、高速路線バスへの転換にあたって2013年7月31日夜行分より正式にバスターミナルとしての使用を開始した。借室内にチケットカウンターと待合室があり、バス乗降は当ビルの大型バス駐車場(ビル裏手に立地)で行われていたが、バス乗車時間までは待合室等で待機が求められていた。また、降車扱いは原則として後述の高速バス西新宿(コクーンタワー前)で行っていたが、一部住友ビルで降車扱いを行う便も設定されていた。
高速バス西新宿は、ツアーバス事業者が高速路線バスに転換するにあたり、国土交通省自動車局・関東運輸局、高速ツアーバス連絡協議会および各事業者などで組織された「新宿駅周辺高速バス停留所調整協議会」での調整により、一般路線バス停留所などを高速路線バスの乗り場と併用するにあたって設定されたバス乗り場の総称である。同協議会に参加したバス事業者で結成された「一般社団法人新宿地区高速バス停留所管理事務所」が運営管理している(管理事務所の所在地は、従前から新宿地区に待合スペースを設けていた平成エンタープライズの待合所と同じ住所となっている)。
乗車にあたっては、あらかじめ各事業者ごとに指定された以下の集合場所に乗客を集合させた上で各バス停まで誘導する形態をとっていた。
乗降場所は以下の停留所を使用した。「コクーンタワー前」を除いて、同名の都営バス・新宿WEバスの停留所と共用であった。バスタ新宿開業後もコクーンタワー前の停留所が一部事業者の到着便の降車場所として使用されていたが[40]、2016年7月1日到着便より降車場所がバスタ新宿に変更された[41]。
真珠宮ビルの跡地で、ホテルサンルートプラザ新宿の向い、JR東日本本社ビルの裏手にあった。最寄駅は大江戸線新宿駅。ツアーバスから転換した一部の事業者などが使用していた。高速バスの乗り入れが少ない日中時間帯は一般の利用も可能だった(完全予約制)[42]。
トラビスジャパン・東京富士交通・広栄交通バス・サンシャインエクスプレス・山一サービス・武井観光・中央交通バス・泉観光バス・ウエスト観光バス・ジャムジャムエクスプレス・ジャムジャムエクスプレス関西[43]・さくら観光バス[44]・千葉みらい観光バス[45]・昌栄交通[46] が乗り入れていた[47]。
このうちバスタ新宿開業後もジャムジャムエクスプレス・ジャムジャムエクスプレス関西[43]・昌栄交通[48] は一部の便が発着を継続していたが、2016年7月31日をもって閉鎖された[48]。これらの便は当時バスタ新宿への乗り入れができなかったことから、翌日より東京駅鍛冶橋駐車場発着となっていた[48]。
定期観光バスは、はとバスが新宿駅東口の新宿アルタ向かいにある1・2番乗り場と大ガード寄りの3・4番乗り場[49]、および西口の明治安田生命新宿ビル横にある永和ビル前の乗り場から発着する[50]。コースによっては新宿駅に戻らず東京駅が終点となる。
新宿駅からは以下の深夜急行バスが運行されている。
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