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日本の総合エンターテインメント企業 ウィキペディアから
株式会社KADOKAWA(カドカワ、英: KADOKAWA CORPORATION)は、日本のエンターテイメント企業。出版・IP創出事業、アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、webサービス事業、教育・EdTech事業、MD(ライツ・マーチャンダイジング)事業、IP(知的財産権)体験施設の運営事業などを行う。
KADOKAWAの本社 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 指名委員会等設置会社[1] |
市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒102-8177 東京都千代田区富士見二丁目13番3号[2] |
設立 |
2014年10月1日 (株式会社KADOKAWA・DWANGO) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 2010001163289 |
事業内容 | 出版事業、映像事業、版権事業、デジタルコンテンツ事業、ネットワーク・エンタテインメント・サービス及びコンテンツの企画・開発・運営、動画コミュニティサービスの運営等を行う会社の経営管理及びそれに付帯又は関連する事業等 |
代表者 |
夏野剛(取締役・代表執行役社長兼CEO)[3][4] 山下直久(取締役・代表執行役CHRO兼CLFO) |
資本金 | 406億2400万円[5] |
発行済株式総数 | 1億4178万4120株[5] |
売上高 |
連結:2554億29百万円 単独:1298億83百万円 (2023年3月期) [5] |
営業利益 |
連結:259億31百万円 単独:14億96百万円 (2022年3月期)[5] |
経常利益 |
連結:266億69百万円 単独:51億11百万円 (2023年3月期)[5] |
純利益 |
連結:126億79百万円 単独:8億9百万円 (2023年3月期)[5] |
純資産 |
連結:2231億71百万円 単独:1280億95百万円 (2023年3月期)[5] |
総資産 |
連結:3828億98百万円 単独:3351億41百万円 (2023年3月期)[5] |
従業員数 |
連結:5,856名 (2023年3月31日現在) 単独:1,998名 (2023年3月31日現在) |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人 |
主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 11.41% KOREA SECURITIES DEPOSITORY-SAMSUNG(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) 11.37% GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人ゴールドマン・サックス証券株式会社) 8.39% 株式会社日本カストディ銀行(信託口) 6.56% 川上量生 5.00% 日本電信電話株式会社 3.01% 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) 2.53% 株式会社バンダイナムコホールディングス 2.26% 株式会社サイバーエージェント 2.10% ソニーグループ株式会社 2.10% (2024年3月31日現在) |
主要子会社 |
株式会社ドワンゴ 株式会社ブックウォーカー 株式会社フロム・ソフトウェア |
関係する人物 |
川上量生(取締役・元社長) 角川歴彦(元会長) 松原眞樹(元副会長・元社長) 佐藤辰男(初代社長) |
外部リンク | https://group.kadokawa.co.jp/ |
特記事項:2019年7月1日にカドカワ株式会社から社名変更 |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒102-8177 東京都千代田区富士見二丁目13番3号 |
設立 |
1954年4月2日 (株式会社角川書店) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 1010001013874 |
事業内容 | 組版・製版・電子書籍製作、重版時修正・製版再調整、マルチユース品の製作等 |
代表者 | 伊藤正人 |
資本金 | 5000万円(2023年3月) |
売上高 |
265億37百万円 (2020年3月期)[6] |
営業利益 |
△109万9千円 (2023年3月期)[7] |
経常利益 |
△109万9千円 (2023年3月期) |
純利益 |
△9万77千円 (2023年3月期) |
純資産 |
11億4018万7千円 (2023年3月期) |
総資産 |
11億4055万8千円 (2023年3月期) |
主要株主 | 株式会社KADOKAWA 100% |
主要子会社 | 株式会社ビルディング・ブックセンター |
外部リンク | https://keyprocess.kadokawa.co.jp/ |
特記事項:2019年7月1日に株式会社KADOKAWA(初代)から商号変更、2023年12月1日に株式会社KADOKAWA Future Publishingから商号変更 |
初代・KADOKAWAは、1954年に設立された株式会社角川書店(後の角川ホールディングス、角川グループホールディングス)が2013年に角川グループホールディングスから社名変更して発足され、2019年に初代・KADOKAWAから株式会社KADOKAWA Future Publishing社名変更し、2023年に再び社名変更し株式会社KADOKAWA KEY-PROCESS(2代目)となった。
2代目・KADOKAWAは、2014年に設立された株式会社KADOKAWA・DWANGO(後のカドカワ)が2019年に初代・KADOKAWAの事業を継承およびカドカワから社名変更して発足された。
両社とも1945年に創設された角川書店を創業とする企業である。
1945年、国文学者の角川源義により角川書店として創業。 出版第1号は佐藤佐太郎歌集「歩道」。角川の鳳凰のマークは、1946年創刊の飛鳥新書で使用したことに始まる[8]。1949年創刊の「角川文庫」と1952年発刊の「昭和文学全集」が成功し、文芸出版社として基礎を確立する。1956年「角川国語辞典」を刊行し、辞典分野に進出。1957年には高等学校の国語教科書に参入[9]。1972年に富士見書房を設立。源義時代の角川では、漫画と女性の裸とスキャンダル(週刊誌)はやってはいけないという掟が存在した[10]。
1975年に角川春樹が社長就任後、角川文庫を文芸路線から横溝正史を初めとする一般大衆向けに路線転換し、翌年には『犬神家の一族』で映画製作に進出。1979年に角川レコードを設立し、音楽産業へ参入。自社発行書籍を原作として映画を製作し、テレビコマーシャルを利用して大々的に宣伝し、原作書籍と自社グループ製作の映画・音楽を販売する出版と映像と音楽のメディアミックスを成功させ、日本映画界に角川映画旋風を巻き起こした。
1982年にテレビ情報誌の「ザテレビジョン」創刊以降、ゲームソフト情報誌「コンプティーク(1983年)」やアニメ情報誌「Newtype(1985年)」、ビデオ情報誌「ビデオでーた(1987年。その後、ビデオ&DVDでーた→DVD&ビデオでーた→DVDでーた→DVD&ブルーレイでーた→DVD&動画配信でーた(現在)と雑誌名変更)」、都市情報誌「東京ウォーカー」などの各種メディア対応の情報誌を立て続けに創刊。
1983年に映画『幻魔大戦』でアニメ製作に参入。1984年角川ビデオを設立し、ビデオグラムの製作に参入。
1985年に少女コミック誌「ASUKA」を創刊し、コミック出版に本格進出。後発参入だった角川は、アニメやゲームといった近接ジャンルのプロや同人誌卸売会からスカウトした同人作家を漫画家・漫画原作者として起用することで先行する出版社にはないタイプの作家や作品が生まれる[11]。
1988年に「富士見ファンタジア文庫」と「角川スニーカー文庫」を創刊し、ライトノベルというジャンルが確立されて以来、電撃文庫・MF文庫Jなどをあわせてライトノベル市場の国内最大手となる[12]。
1989年に「ソード・ワールドRPG」を発売し、アナログゲーム事業に参入した[13]。
1993年にメディアワークスの代表を兼務する形で社長に就任した角川歴彦は、メガソフトウェア・パブリッシャーを標榜し、資本と経営の分離、M&Aや業務提携、コンテンツのマルチメディア展開を行う。
1993年の『無責任艦長タイラー』からKADOKAWAの発行書籍を原作としたテレビアニメが放送されるようになる。
1995年にスーパーファミコンソフト『妖怪バスター ルカの大冒険』でゲームパブリッシャー事業に参入。
2000年にはWeb媒体と紙媒体が連動した情報サイト『ウォーカープラス』を開設。2002年11月に大映の営業権を取得し、スタジオ運営事業に進出。
2003年4月に角川書店は、角川書店(二代目法人)、メディアワークス、SSコミュニケーションズ、角川大映映画、ビルディング・ブックセンターを統括する出版と映像、ネット事業の持株会社角川ホールディングスへ移行。同年9月にストック型フリーペーパー事業に参入。2004年1月に映像ソフト販売会社角川エンタテインメントを設立し、それまで他社に委託していたビデオグラム(DVDソフト)の販売を自社販売に切り替えた。2005年3月に日本ヘラルド映画を子会社化したことで、外国映画の輸入配給、映画の興行、吹替・字幕版制作に本格進出。
2006年7月に角川グループの持株会社であることを社名に示すため角川ホールディングスから角川グループホールディングスに社名変更。2009年に角川グループ合同児童書レーベル角川つばさ文庫を創刊し、2012年から児童文庫レーベルシェアNo.1となる[14] 。
2013年4月に角川グループホールディングスが角川グループパブリッシングと合併し事業持株会社となる[15]。これに伴い同年6月に角川グループホールディングスは、KADOKAWA(初代)へ社名変更[16]。2013年10月に連結子会社9社と合併しOne CompanyになったKADOKAWAは、角川源義が創業した角川書店と角川春樹が1976年に設立した角川春樹事務所、角川歴彦が創業したメディアワークス以外に、旧・セゾングループのSSコミュニケーションズ、旧・大映の営業権を継承した角川大映、旧・ヘラルドグループの日本ヘラルド映画、西和彦らが創業したアスキー、魔法のiらんど、旧・リクルートグループのメディアファクトリー、中経出版、新人物往来社を出身母体とする企業となった。
2014年10月、株式会社ドワンゴと世界に類のないコンテンツプラットフォームを確立することを目的して統合会社「KADOKAWA・DWANGO」(後のカドカワ)を設立。
2015年6月に「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」を創刊し、学習まんがに参入[17] 。同年10月にWEB小説のレーベル「カドカワBOOKS」を創刊し、既存のUGC(ユーザージェネレイテッドコンテンツ)と呼ばれる、ネット上で発表された作品を書籍・電子書籍化して出版する小説の総称を「新文芸」と名付け、新たなジャンルとして展開[18]。
2019年7月に初代・KADOKAWAは、ビルディング・ブックセンターとKADOKAWA KEY-PROCESSの株式所有に関わる事業を除く全事業をカドカワに簡易吸収分割で承継させた。これに伴い初代・KADOKAWAはKADOKAWA Future Publishing(現・KADOKAWA KEY-PROCESS(2代目))へ、カドカワはKADOKAWA(2代目)へ商号変更。
アニメ・実写映像事業では、実写映像及びアニメの企画・製作・配給等、映像配信権等の権利許諾、映像パッケージソフト(セル・レンタル)の販売などを行っている。
ライセンス収入において、映像部門参加のアニメはアニメ・実写映像セグメントのライセンス収入として、出版部門参加のアニメは出版・IPセグメントのライセンス収入としてそれぞれ計上されている。
映像配信では『とある魔術の禁書目録シリーズ』(アスキー・メディアワークス製作)などKADOKAWAからビデオグラム化されていない作品も含まれている[283]。
アニメ・映画音楽の制作と音楽配信権の権利許諾、音楽CDの販売、音楽著作権の管理を行っている。
ゲームソフトウエアおよびネットワークゲームの企画・開発・販売、権利許諾を行っている。ここでは、近年、KADOKAWA名義およびGotcha Gotcha Games名義でゲーム事業を展開しているゲームを記載する。その他のものに関しては、角川書店#ゲームソフト、アスキー・メディアワークス#ゲームソフト、エンターブレイン#主なコンピュータゲーム、富士見書房#主なゲーム、メディアファクトリー#コンピュータゲーム、角川ゲームス#主なタイトル、フロム・ソフトウェア#ゲームソフトウェア、ドワンゴ#ゲーム関連事業、ドワンゴ#終了したサービス、スパイク・チュンソフト#タイトル一覧、アクワイア (ゲーム会社)#ゲームソフトを参照。
2020年10月にダンスチームKADOKAWA DREAMSを設立しダンスリーグのD.LEAGUEに参戦。
1992年9月、当時の社長・角川春樹の下で副社長を務めていた春樹の弟・角川歴彦が春樹との路線対立から突如辞任し、同年10月、株式会社メディアワークスを設立。これに伴い歴彦が社長を務めていた角川メディアオフィスの従業員も大挙して退社、メディアワークスに移籍するという分裂状態が発生した。
歴彦辞任後、取締役国際部長兼社長室長に昇格した春樹の長男による角川書店社員へのセクハラ疑惑が週刊文春より報じられた。1993年7月、角川書店写真室係長が成田空港にてコカイン密輸の現行犯で逮捕され、8月11日、角川書店関連会社役員が逮捕、同月12日、ロサンゼルスにあるKADOKAWA PRODUCTIONS U.S. INCが、同月26日、角川書店本社が家宅捜索を受ける。これを受けて同日に角川書店労働組合が、翌27日に春樹を除く角川書店役員全員が春樹社長の解任を要求する。同月28日には春樹社長がコカイン密輸容疑で逮捕された。
9月2日、開催の取締役会で春樹の社長辞任が承認され、後任に大洞國光が社長に就任、同月15日、歴彦が顧問として復帰する。同月24日、森村誠一と松原治らが、角川書店の将来を考える会を発足。10月19日、開催の臨時株主総会を経て歴彦がメディアワークスの社長を兼務する形で角川書店社長に就任。最終的にはメディアワークスを角川書店の事実上子会社化することで決着を見た。
同社は2020年東京オリンピック・パラリンピックの公式スポンサーでもある「オフィシャルサポーター」となっていた。だが、開催から1年後の2022年9月に、スポンサー契約後に大会組織委員会の理事であった高橋治之の知人が経営する会社に対し、コンサルティング料の名目で約7000万円を支払い、その一部が高橋の手に渡っていたという疑惑が明らかになった[322]。
高橋は大会組織委員会のマーケティング専任代理店としてスポンサー選定に関与していた電通の元専務・顧問であり、電通退職後に大会組織委員会理事となった後も、スポンサー選定に深く関与していた。東京大会の出版分野のスポンサーにはKADOKAWAのほか、1社が応募したが、高橋の計らいでKADOKAWAがスポンサーに選定されるよう大会組織委員会に働きかけたとされる。その後、2019年4月にKADOKAWAはスポンサーに選定された。KADOKAWAは五輪スポンサーとしては最も小さい扱いのオフィシャルサポーターであり、大会においては自社ロゴマークは使用できなかったが、2021年夏の大会開催に合わせ公式ガイドブックを発売するなどして、五輪に携わっていた。
なお、大会組織委員会理事であった高橋はみなし公務員であり、企業からの金品の受領は収賄罪にあたる。高橋は同じオフィシャルサポーターであったAOKIホールディングスからの受託収賄罪の疑いで、2022年8月17日に東京地検特捜部に逮捕され、高橋とAOKI以外のスポンサーとのやり取りについても捜査が進められており、KADOKAWAへの疑惑が浮上した。しかし、KADOKAWA側は、特捜部の任意聴取に対し「コンサルティング料はスポンサーになるためではない」と贈賄を否定していた。その後、特捜部は同年9月6日、東京都千代田区のKADOKAWA本社および東京都新宿区にある同社会長角川歴彦、東京都杉並区にある同社副会長松原眞樹の自宅を家宅捜索[323]。同日、当時の専務・芳原世幸、担当室長・馬庭教二を逮捕した[324]。馬庭は逮捕後の取り調べで、贈賄を認めている[325]。
特捜部の捜査によると、KADOKAWAはスポンサー選定後、スポンサー料の2億8000万円に加え、高橋らの指示により、2019年7月~2021年1月の間、10回に渡り、高橋の知人である深見和政(9月6日に収賄容疑で逮捕)が経営する東京都中央区のコンサルティング会社「コモンズ2」名義の預金口座に計7600万円を支払ったとされる[326]。なお、KADOKAWAの贈賄分については、7600万円のうち、贈賄罪の公訴時効である3年が経過した部分を差し引いた6900万円が容疑の対象となっている[327]。
一方、2022年9月5日に記者会見を開き、「AOKIの事件とは違う」と贈賄を強く否定していた会長の角川歴彦も[328][329]、同年9月14日に東京地検特捜部に贈賄容疑で逮捕された[330]。10月5日付で角川会長および松原眞樹が辞職し、中村直人を委員長とするガバナンス検証委員会が設置された[166]。
2023年6月15日、東京地裁は馬庭教二に対し懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した[331]。同年10月10日、東京地裁は芳原世幸に懲役2年、執行猶予4年の判決を言い渡した[332]。
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