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ケイオシアムが発行したテーブルトークRPG ウィキペディアから
『クトゥルフの呼び声』(クトゥルフのよびごえ、Call of Cthulhu)とは、アメリカのゲーム会社であるケイオシアム社が1981年に製作したテーブルトークRPG(TRPG)。クトゥルフ神話の世界観を体験するホラー・ジャンルの作品である。バージョンアップを重ねており、最新バージョンは2014年発売の第7版(日本語版は2019年発売)。略称はCoC。
クトゥルフの呼び声 Call of Cthulhu | ||
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著者 | サンディ・ピーターセン | |
発行日 | 1981 | |
発行元 | ケイオシアム | |
ジャンル | ラヴクラフト的恐怖 | |
国 | アメリカ合衆国 | |
言語 | 英語 | |
形態 | テーブルトップ・ロールプレイング・ゲーム、作品群 | |
公式サイト | http://www.chaosium.com/call-of-cthulhu-rpg | |
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日本では1986年以後ホビージャパンによる第2版および第5版の翻訳が、また、2003年よりはKADOKAWA(エンターブレイン)から『クトゥルフ神話TRPG』と改題された第6版、『新クトゥルフ神話TRPG』と改題された第7版の翻訳が発売されている。
ゲームデザインは『ルーンクエスト』などにも関わっているサンディ・ピーターセンや『ストームブリンガー』などにも関わっているリン・ウィリス(Lynn Willis)らが担当していた。
また、本作の世界観やシステムを採用した公式のビデオゲームとして『コール・オブ・クトゥルフ』が存在する。
『クトゥルフの呼び声』というタイトルはホビージャパンがゲーム分野での商標登録出願を行い1993年に登録が受理されている[1]。後にホビージャパンがケイオシアムのTRPG作品の翻訳権を手放した後もこの商標は保持し続けた為、アークライトは翻訳権を獲得した[2]後に上述の改題を行い再展開を行う事となった[3]。
さらに、ホビージャパンは商標維持のために「クトゥルフの呼び声」の名前を使ったカードゲームやボードゲームを定期的に発売し続け、2022年に"Sandy Petersen's Cthulhu Mythos"というTRPGサプリメント(『ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版』のOGLライセンス作品)を翻訳出版する際にこの商標および同一のロゴを再び用い、『サンディ・ピーターセンの暗黒神話体系 クトゥルフの呼び声TRPG』[4]とした。このため、現在の日本のTRPG界では原題"Call of Cthulhu" = 現日本語版『クトゥルフ神話』、原題"Cthulhu Mythos" = 現日本語版『クトゥルフの呼び声』となる転倒現象が起こっている。
また、d20システムをつかったスピンオフ作品である『コール・オブ・クトゥルフ d20』という製品も新紀元社より翻訳されていたが、この項目で主に扱うのはあくまでケイオシアム社の原題"Call of Cthulhu" = ホビージャパン発売の旧『クトゥルフの呼び声』、アークライト翻訳/KADOKAWAエンターブレイン発売の『クトゥルフ神話TRPG』『新クトゥルフ神話TRPG』である。なお、「クトゥルフ神話RPG」は2020年に個人により(第6435529号。区分09,41)、「クトゥルフ神話TRPG」は2022年にKADOKAWAにより(第6672211号。区分16)商標登録されている。
英語版 | 出版年, フォーマット | 日本語版, 訳者 | 出版年, 出版社, フォーマット | 詳細 |
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1st edition | 1981[5], Boxed set | - | - | メインのルールブックの他に16ページのBasic Role-Playingブックレットが付属[6]。 |
2nd edition | 1983, Boxed set | クトゥルフの呼び声(訳:有坂純) | 1986年, ホビージャパン, ボックス版 | ルールブックは1冊のみ。小規模なルール変更。[7]日本語版は3版の内容も加味されている。 |
3rd edition | 1986, Boxed set | - | - | ルールはInvestigator's BookとKeeper's Book2冊のブックレットに分割された[8]。 |
4th edition | 1989, Softcover | - | - | サプリメントのCthulhu CompanionおよびFragments of Fear: The Second Cthulhu Companionの内容が追加されている[9]。 |
5th edition | 1992, Softcover | クトゥルフの呼び声(改訂版)(訳:中山てい子) | 1993年, ホビージャパン, ソフトカバー | 日本語版の表紙絵は独自のもので、直後に発売されたHC版の翻訳の為5.1版となっている。 |
Edition 5.5 | 1998, Softcover | - | - | 5版の内容を再編集したアップデート版、表紙の絵が変更されると共にタイトルページに"Edition 5.5"と明記された[10]。 |
20th Anniversary Edition | 2001, Leather-bound hardcover book | - | - | 限定版。緑の皮装丁で、古文書風のレイアウトがなされている[11][12]。 |
6th edition | 2004, Hardcover, softcover, or PDF file | クトゥルフ神話TRPG(訳:中山てい子、松本雅之) | 2004年, エンターブレイン, ソフトカバー | 20th Anniversary Editionと全く同一の内容とレイアウト[13]。限定版に対する普及・廉価版という扱い。日本語版の表紙絵は独自のもの。 |
7th edition | 2014, electronic file, Hardcover, softcover | 新クトゥルフ神話TRPG(訳:松本雅之ほか、アーカム・メンバーズ) | 2019年, KADOKAWAエンターブレイン, ソフトカバー | Paul FrickerおよびMike Masonによるルールの大規模改訂。英語版の書籍形態一般発売は2016年春[14]。日本語版の表紙絵は独自のもの。 |
『クトゥルフの呼び声』はケイオシアム社の浮き沈みに影響されながら、40年近くに渡って同社の主力商品のひとつであり続けた。1998年以後のトレーディングカードゲームの失敗による危機を20th Anniversary Editionの収益でカバーし、2003年以後の経営難を凌ぐのにも日本での同作品のヒットが寄与した。2013年にアナウンスされた最新版の第7版の開発はクラウドファンディングサイト・キックスターターにより56万ドルの出資を獲得して行われたが、経営陣の交替等紆余曲折を経て難航し、電子版から約2年遅れで書籍版が支援者に発送される事となった[15]。
各版の違いは程度の差こそあれ少なく、バージョン間のコンバート等は他のTRPGと比較しても容易な部類に入る。サプリメントの類も版をまたがって使用できるものが多い。第7版での主なルール変更は「プッシュ・ロール」システムの追加、『ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版』の普及に影響された「ボーナス・ダイス」システムの導入、煩雑であった「抵抗表」の撤廃などである。
このゲームではゲームマスターではなくプレイヤーの中の「キーパー」と呼ばれる役割の人物がゲームの進行をする。これはThe Keeper of Arcane Loreの略であり、日本語にするなら「神秘の護り手」「いにしえの知識の守護者」のような意味となる。また、日本語版のルールブックおよび関連製品では本作のプレイヤーキャラクター(PC)を「探索者」と呼称しているが、これは日本語版の独自の呼称で、原語版では“Investigator”であり、調査官や研究者と言った意味合いである。これ以後は日本語版に合わせた表記とする。
基幹システムは『ルーンクエスト』や『ストームブリンガー』などと同じベーシック・ロールプレイング(BRP)を採用している。キャラクターは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に代表されるキャラクタークラスによって能力が規定される形ではなく、「技能(スキル)」ポイントの配分と「職業」テンプレートの適用によってカスタマイズが行われるという形を採用している。行為判定の成否はD100パーセンテージロールによる下方ロール(低い目を出す事で良い結果を得る)で統一されている。
特徴的なルールとして「正気度」という概念がある。英語のSanityから、「SAN値」とも呼ばれるが誤用[注釈 1]である。
正気度の数値は、Power(精神力)という能力値から算出される「正気度ポイント(Sanity Point)」であらわされる。おおむね、意志の強さや感情的なショック耐性を示す数値である[注釈 2]。ショッキングな出来事に遭遇した場合、「正気度ロール」と呼ばれる行為判定を行い、成功すると正気度ポイントの減少無しか減少量が失敗に比べ少なく済むが、失敗すると多く減る。正気度ポイントが多く減るとプレイヤーキャラクターは狂気に陥り奇異的な行動を行う可能性がある。これを「発狂」という[注釈 3]。
狂気は「一時的狂気」と「不定の狂気」に分かれており、一度のロールで5ポイント以上の正気度を失い、かつアイデアロールに成功した場合、つまり現状を正しく把握した場合に「一時的狂気」に陥る。これは数秒から数日(最短で1D10戦闘ラウンド、最長で1D10日)でおさまるパニック状態に過ぎないが、1ゲーム中にトータルで正気度の20%分を失った場合には「不定の狂気」に陥る。これは精神病院に入って適切な治療を受けなければ正気に戻ることはない。正気に戻ったとしても、後遺症が残る。なお、正気度が0になった探索者は、永久的狂気に陥り、基本的にはゲームアウトとなる(回復するかは、各キーパーの裁量)。
正気と狂気が細かくルールで表現されているのは、ラヴクラフトの小説の多くにおいて宇宙的恐怖に出遭った被害者が狂人として描かれているからである。
「狂乱の時代」といわれた1920年代アメリカを主な舞台としている。これはラヴクラフトの怪奇小説の多くの舞台がこの時代に設定されているためである。
ただし、それ以外の時代・場所を舞台にしてゲームを行うことも問題なく出来る。第5版以降の基本ルールブックでは、「1890年代」、「1920年代」、「現代」の3つの時代をフォローしており、探索者を作るときはシナリオの時代設定に併せて、どの時代かを選んでから作るようになっている。
クトゥルフの呼び声の世界観と現実の世界観では一部相違がみられる。架空の都市であるアーカムやインスマス、架空の書物であるネクロノミコン、ラヴクラフトの小説群に登場するキャラクター、神話生物の存在などがあげられる。
世界観は上述のものに限られる訳ではなく、追加ルールを記したサプリメントの中にはこれら以外の時代/地域を舞台に遊ぶための情報が載っている物もある。それらのサプリメントにはその時代 / 地域出身のプレイヤーキャラクターを創造するためのルールやデータが掲載されており、その時代 / 地域の風俗や文化、物品の価格なども掲載されている。
これらサプリメントを導入する事で歴史上のローマ時代[注釈 4]から中世ヨーロッパ(『クトゥルフ ダークエイジ』)、戦国時代日本(『比叡山炎上』)、革命期フランス[注釈 5]、西部劇時代[注釈 6]、ヴィクトリア朝イギリス(『クトゥルフ・バイ・ガスライト』)、軍国主義日本(『クトゥルフと帝国』)、また、近未来[注釈 7]やサイバーパンク[注釈 8]を舞台などあらゆる設定が可能である。このうち日本で最も普及しているのは主に『クトゥルフ・ナウ』『2010』を始めとする「現代もの」のサプリメントである(次節の事情を参照)。
また、海外では当作品の軽量版や翻案版といった趣の小規模なシステム[注釈 9]が正規・非正規ライセンス(現在では非正規ライセンスを販売していたロシアは一部作品を除き追認された)を含め多く出版されている。
例えば、1993年にアメリカのPagan Publishing社から発売されたサプリメントである『デルタグリーン』は民間伝承、UFO陰謀論、その他の現代的な伝説を取り扱う。アメリカ政府の秘密結社である抗神組織の隊員や協力者となって、アメリカの平和を守るために神話生物やカルティストと戦うクトゥルフ神話TRPGの未訳サプリメントである。デルタグリーンは、2018年にArc Dream Publishing社とDelta Green Partnershipによって、クトゥルフ神話TRPGから独立したスタンドアロンのデルタグリーンロールプレイングゲームを新しく販売した。このゲームは新クトゥルフ神話TRPGと同じ同じベーシック・ロールプレイング(BRP)システムを採用しており、ルールが異なるがデータを双方のゲームにコンバートして利用できる。[16]
また、2022年にアメリカのケイオシアム社から『ロンドン警視庁特殊犯罪課(Rivers of London)』というタイトルでイギリスのファンタジー小説シリーズを原作とした未訳TRPGが発売された。2011年に日本では4巻まで和訳版の小説が早川書房から発売された。TRPGではプレイヤーがスコットランドヤードのロンドン特殊犯罪課の刑事や警官、警察関係者や協力者となり、魔法使い、吸血鬼、妖精、幽霊、神様など超常現象に関わる事件を解決する。クトゥルフ神話TRPGとは異なるルールで遊ぶ、現代のロンドンを舞台にした明るい雰囲気のモダンファンタジーのゲームである。クトゥルフ神話TRPGの製作に携わったイギリス人のゲームデザイナーのポール・フリッカーがベーシック・ロールプレイング(BRP)システムを使用してゲームをデザインしており、『ロンドン警視庁特殊犯罪課(Rivers of London)』TRPGの世界観とクトゥルフ神話TRPGの世界観を互いに組み合わせて遊ぶ方法を本書で提案している。[17]
『クトゥルフの呼び声』は日本において、ホラーゲームとしてだけでなく「近現代を舞台にしたテーブルトークRPG」としてもクトゥルフ神話ファン以外にも人気が出たタイトルである。
『クトゥルフの呼び声』が初めて日本語で販売されたのは、日本でのテーブルトークRPG黎明期である1986年のことであった。当時は日本語版ダンジョンズ&ドラゴンズが初登場して間もない頃で、ファミコンで『ドラゴンクエスト』が出たばかりの年でもある。TRPGどころかRPGそのものの知名度も低い時代であり、その中で「剣と魔法のファンタジーではないRPG」というのはかなり挑戦的なタイトルであった。
クトゥルフ神話自体も日本では知名度があまり高くなかったこともあり、このゲームは発売のかなり当初から「20世紀を舞台にしている」ことの方が注目された。日本市場において中世ファンタジー世界以外を舞台にしたTRPGが主流になるのは1990年代後半以降のことであり、1980年代において20世紀を舞台にしたTRPGというのはそれだけで強いインパクトを持っていたのである。
特に、基幹システムであるベーシック・ロールプレイングは世界観を限定しない汎用システムであるため、ほとんど無改造で現代日本を舞台にすることも可能なことが注目された。『クトゥルフの呼び声』は1920年代の人間を前提とした技能が揃っているが、多くの技能は実は20世紀末の人間に適応してもほとんど違和感がなかったのである。
ユーザーの間では伝奇アクションもの、探偵もの、学園ものなど、およそクトゥルフ神話とは直接関係ないようなテーマのシナリオも、このシステムで遊ばれることが多かったようだ。ベーシック・ロールプレイングを搭載しているため、恐怖要素に関するルールを排除しても十分「現代を舞台にしたゲーム」として遊ぶことができたのである。特に文献調査に関するルールが詳細な点は、ホラーと関係ない現代ものとも相性が良かった。
このようなユーザー側の需要を加味して、日本独自に『クトゥルフの呼び声』を現代日本で遊べるサプリメントが作られた。また、『クトゥルフの呼び声』をベースにした学園ドラマRPG『放課後怪奇くらぶ』(ただし、「RPGマガジン」に掲載された『クトゥルフ・イン・スクール』とはコンセプトが違うものになっている)が発売された。
ただしこのような需要はあくまで日本のテーブルトークRPGに「現代もの」のゲームがほとんどなかった1990年代前半までで一旦は終息した。ホビージャパンでの『クトゥルフの呼び声』の展開が停止した1990年代後半からは日本のテーブルトークRPGの世界に「現代もの」のゲームが一気に増え始めたのである。
21世紀に入り『クトゥルフ』TRPGの日本語版は新紀元社やエンターブレインから再展開される事となった。当時の日本のTRPG業界は「TRPG冬の時代」からの回復の途上にあり、そうした事情がルールブックの価格設定やムックという形態に現れていた。しかし、2008年頃からニコニコ動画上の「ゆっくり実況」を始めとする動画配信を契機としてTRPGの人気が一部復活し[18]、またその後ユーザー間でオンラインセッションが加速度的に普及した事、『這いよれ! ニャル子さん』によるクトゥルフ神話の知名度の向上、H・P・ラヴクラフトの書籍の版切れが起こらなかった事など、複合的な要素によりロングセラーとなった第6版の日本での累計部数は20万部を超え[19]、2012年以降、ニコニコ動画で盛り上がったクトゥルフ神話TRPGのリプレイ動画のブームを契機として日本のTRPGプレイヤーの間で最も普及しているシステムとなっている。[20]
『クトゥルフ』でTRPGを初体験した層の急激な拡大により、ホラー要素抜きに単なる「現代もの」を遊びたい場合でも『クトゥルフ』TRPGを使った方がプレイヤーが受け入れやすくなるという状況が発生しており、汎用的な「現代もの」ゲームとしての地位を再び取り戻すことになった。
2019年以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受けてTRPGの会場を使ったイベントや対面でのゲームの開催が自粛され、インターネット環境を通じて様々なオンラインセッションツール、例えば『ココフォリア』などを使って遊ぶ形式やオンラインで開催するTRPGのイベントが普及していった。また2010年代後半頃までニコニコ動画で流行していたTRPGの動画配信のブームは、2010年代末頃からYoutubeを利用した動画配信に移り変わっていき、多くのYouTuberやVtuberや有名人などがクトゥルフ神話TRPGで遊ぶ動画配信を行った。Youtuberの中にはTRPGを専門に取り扱うチャンネルも存在する。2022年以降、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の解除および制限の段階的な緩和に伴ってTRPGのイベントや対面でのゲームの開催が復活している。
2021年に株式会社KADOKAWAがクトゥルフ神話TRPGの公式サイトをオープンし、クトゥルフ神話TRPGの書籍とシナリオの販売やイベントの告知、オンラインツールで利用できる素材やシナリオを一部無料で公開している。[21]2023年に株式会社KADOKAWAはスマートフォン向けアプリ『クトゥルフ神話TRPG ルールブックPLUS』をリリースし、クトゥルフ神話TRPGや新クトゥルフ神話TRPGのルールブックやサプリメントやシナリオなどを閲覧できる。利用料金は無料のアイテム課金制となっており,一部のコンテンツを無料で閲覧することができ、課金を行うことで有料のルールブックやサプリメントやシナリオを閲覧できる。[22]また、2023年に『クトゥルフ神話TRPG』の公式Discordサーバーがオープンし、公式情報の先行公開、セッション募集、自己紹介、探索者紹介、おすすめシナリオ紹介などのコミュニティ機能、便利なリンク集などの機能が実装され、公式主導のもとでのコミュニティが形成された。[23]
2024年以降、株式会社KADOKAWAは同人誌や電子書籍、各種グッズなどを販売するサイトのBOOTHおよびTALTOから電子書籍媒体のシナリオ販売を開始した。また、2024年にクトゥルフ神話TRPGの公式サイト上で、短時間で遊べるショート×ショートシナリオをテーマとしたシェアワールドの架空都市『七伏市奇譚』の設定を公開した。様々な業界の著名人とコラボした『七伏市奇譚』のシナリオを電子書籍形式で販売し、シェアワールドの設定をユーザーと共有するようになった。同様に2024年3月には新クトゥルフ神話TRPGの関連書籍などの日本語展開を行う有志の集まりだった『アーカム・メンバーズ』が 法人化し、『株式会社スタジオ・アーカム』を設立している。[24]
2024年6月8日の早朝のより確認された2024年KADOKAWA・ニコニコ動画へのサイバー攻撃により、 KADOKAWAグループ全体へのランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃の被害を受けた。[25] 被害範囲はニコニコ動画を始めとしたKADOKAWAオフィシャルサイトやエビテン(ebten)などに及んでいる 。[26]ニコニコ動画やクトゥルフ神話TRPGの公式サイトなど多くのサイトが一時的に閉鎖された。ニコニコ動画は仮設サイト「ニコニコ動画(Re:仮)」 を経て2024年8月5日に 「帰ってきたニコニコ」として復活した。[27]クトゥルフ神話TRPGの公式サイトを再開予定であるが具体的な時期は不明であり、Xやクトゥルフ神話TRPGの公式Discordやnote等のSNSサービスを利用して公式からアナウンスを出す状態が続いている。
日本語で展開されている製品のみ記述する。発売年は特に注釈がない限りは日本語版が発売された年を示している。便宜上、1986年から1994年までホビージャパンを中心に展開されていた時期を「第一期」、2003年から2019年12月までエンターブレイン(現KADOKAWA)と新紀元社により展開されている時期を「第二期」、2019年12月以降にエンターブレイン(現KADOKAWA)とホビージャパンにより展開されている時期を「第三期」とする。
第一期では「タクテクス」誌とその後継である「RPGマガジン」誌でゲームのサポートが行われており、雑誌掲載されたシナリオの中には製品化されていないものも数多くある。
日本の『クトゥルフ』のTRPGの歴史は約10年の沈黙の後、雑誌『Role&Roll』の創刊と共に復活した。 エンターブレイン(現KADOKAWA)から、ホビージャパン版と同じくケイオシアム社のテーブルトークRPG『Call of Cthulhu』の系譜に属するものが継続的に出版されているが、『クトゥルフの呼び声』はホビージャパンにより商標登録されているため、第二期では製品名に『クトゥルフの呼び声』という名前が使われていない。
『クトゥルフ神話TRPGリプレイ るるいえとらべらーず』に付属。「るるいえ・うぃっち・ぷろじぇくと」「るるいえ堂改造計画」の2つのエピソードが収録されている。
日本のエンターブレイン(現KADOKAWA)から2019年12月により『クトゥルフ神話TRPG』の6版から7版への版上を行ってタイトルを『新クトゥルフ神話TRPG』に改めた。新しいルールブックへの移行により、公式からの『クトゥルフ神話TRPG』に対するサポートは終了している。それに伴い、6版以前の『クトゥルフ神話TRPG』に関わるシナリオのことを『クラシック』というカテゴリに定義している。KADOKAWAは2021年にクトゥルフ神話TRPGの公式サイトを立ち上げて情報発信を行なっている。
『クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム』の7版アップデート版。ボリュームの増加により分冊となった。
『クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム』の7版アップデート版。ボリュームの増加により分冊となった。
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