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迷信における不吉な日 ウィキペディアから
13日の金曜日(じゅうさんにちのきんようび、英語: Friday the 13th)とは、西洋の迷信において不吉とされる日である。
「イエス・キリストが磔刑に処されたのが13日の金曜日であり、クリスチャンは忌むべき日である」と考えられているが、忌み数の13と関係があるという説もある。
なお、現在多くの国家で用いられているグレゴリオ暦では、1年の間に必ず1回以上、最大で年3回、13日の金曜日が現れる(第1日が日曜日である月にある)。またグレゴリオ暦の置閏法は400年を周期とし、400年間の日数14万6097日は丁度2万871週なので、400年で同じ曜日のパターンが繰り返される。そのパターンでは、13日の曜日の中で最も多いのは金曜日である(木曜日から始まる平年と日曜日から始まる閏年は、年に3回13日の金曜日がある)。
なお、当時はローマの暦とユダヤの陰暦が併用されており、福音書の日付は陰暦である。
キリスト教の影響が強い国家であっても、イタリアで不吉な日は17日の金曜日であり[1]、スペイン語圏では13日の火曜日が不吉だとされている。13日の金曜日を不吉とするのは、英語圏とドイツ、フランスなどに限られる。ただしフランスでは宝くじの売り上げが急上昇する、幸運な日でもある。
これらの国で13日の金曜日が不吉とされる理由には、いくつもの説があるが、定かでない。13を不吉な数とするものと、金曜日を不吉とするものが独立して生じ、それらが合体したものであるという説が有力である。13日の金曜日を不吉とするのは 19世紀になってからだとする意見もある。
1907年のトーマス・ウィリアム・ローソンの小説「13日の金曜日」は、この迷信を広めるために出版された可能性がある。この小説の中では、悪者が13日の金曜日にウォール街を混乱に陥れるために迷信を利用した。
コンスタンティノープルの第4回十字軍は、1204年の4月13日火曜日に、オスマン帝国は1453年5月29日火曜日に出来上がったことで、不吉な出来事は火曜日に起こるとされた。加えて、ギリシャではその日を3という意味で「Triti」と呼び、不吉な事は3からくるといわれている。なお13日の火曜日が来るのは、木曜日から月が始まる時である。
イタリアでは13日ではなく、17日の金曜日がその日にあたり、運の悪い1日になる。
ノースカロライナ州アッシュビルにあるストレス管理センターと恐怖症研究所によると、アメリカ合衆国にいる推定1,700~2,100万人が、この日の影響を受けて恐怖を抱いて、歴史上で最も怖がられている日「13日の金曜日恐怖症(英語: friggatriskaidekaphobia)」とされている。中には恐怖で非常に麻痺してしまい、ルーティーンから避けて遠くへ逃げてしまう人もいる。そして、推定800~900米ドルのお金が、この日に消費される。にもかかわらず、デルタ航空とコンチネンタル航空は、13日の金曜日に目立った低下は見られないとしている。
13日の金曜日に関して、いくつかの説を挙げる。
13日の金曜日は危険なのか、それとも安全なのかというのは、欧米で交通事故や医療事故などを題材に、調査や研究が行われている[2]。交通事故の観点からすると、フィンランドのデータを元に「危険だ」「いや、その調査は不確実な部分が多い」[2]といった報告や、オランダのデータを元に「むしろ13日の金曜日は安全では」[3]といった報告がある。医療事故では、扁桃摘出術を題材に「13日の金曜日だからといって危険になることはない」といった報告がある[2]。
これら調査は、単に「迷信を否定する」だけにとどまらない理由がある。医療現場関係者においても「13日の金曜日は不吉」と信じる者がいること、患者の精神状態が病症に影響を与えることを考慮すれば、このような調査により13日の金曜日の危険性がないことを説明できることは、きちんとした意味を持つ[2]。
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