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日本の実業家 ウィキペディアから
夏野 剛(なつの たけし、1965年〈昭和40年〉3月17日 - )は、日本の実業家。株式会社KADOKAWA取締役・代表執行役社長兼CEO、株式会社ドワンゴ代表取締役社長CEO、学校法人角川ドワンゴ学園理事、近畿大学情報学研究所所長兼特別招聘教授。神奈川県出身。学位は経営学修士(ペンシルベニア大学・1995年)。
NTTドコモにてマルチメディアサービス部の部長や執行役員などを歴任し、榎啓一・松永真理・栗田穣崇らとともにiモードを立ち上げたメンバーの一人として知られる。エヌ・ティ・ティ・ドコモ退任後は、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の特別招聘教授に就任した。また、ドワンゴでは代表取締役社長CEOを務めている。World Wide Web Consortiumでは、アジア出身者として初の顧問会議(Advisory Board)の委員に就任した[1]。
神奈川県出身。東京都立井草高等学校(爆笑問題の田中裕二は同級生[2])を経て、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。1988年に東京ガスに入社。1993年にペンシルベニア大学ウォートン校の経営大学院に留学、1995年に経営学修士(MBA)を取得。同年日本に戻り、いわゆる一般的な広告モデルとは一線を画すダイレクトマーケティングモデルによるインターネットサービスプロバイダ(ISP)支援システムとしても一時話題となった、板倉雄一郎設立の株式会社ハイパーネットで、「ハイパーシステム」事業立ち上げに社外ブレーンとして参画し、後に自ら同社の副社長に就任した。
1997年にハイパーネットが破産[3]したため、松永真理らの誘いで同年エヌ・ティ・ティ移動通信網に転職、iモードビジネスの立ち上げに携わる。
iモード以後もiアプリ、デコメ、おサイフケータイをはじめとするドコモの新規事業を企画・実践、他社との幅広い提携を推進した。同社在籍中は、モバイル事業に関連する合弁会社などを多数立ち上げている。モバイル広告分野では、電通、NTTアドと「ディーツーコミュニケーションズ」(D2C)を設立。日本マクドナルドとはモバイルを活用したマーケティング企業「The JV」、楽天とは「楽天オークション」、ソニーとは「フェリカネットワークス」、カシオとは「CXDネクスト」を設立、それぞれ取締役に就任した。また出資先である「タワーレコード」や「三井住友カード」の取締役も兼務していた。
2005年6月、同社の執行役員に就任。取締役に次ぐポストで、NTTグループとしては異例の昇進となった。
iモードビジネスにおける功績は、国際的にも知られている。米国の経済誌『ビジネスウィーク』は、2000年1月17日号において、iモードビジネスに関する特集記事を組んだ。続いて、2001年5月には「世界のeビジネスリーダー25人」に選出された。このほか2002年5月には、出身校のペンシルベニア大学ウォートン校から「ウォートン・インフォシスビジネス改革大賞」のTechnology Change Leader賞を受賞している。
2008年6月にエヌ・ティ・ティ・ドコモを退社。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の特別招聘教授に就任。同月、セガサミーホールディングス、ぴあ、トランスコスモス、エヌ・ティ・ティレゾナント、SBIホールディングスなどの取締役に就任した。同年7月4日、ドワンゴ常勤顧問に就任、同年12月25日に取締役就任。ニコニコ動画の「黒字化担当」として活動し、2010年1-3月期に初めて黒字化を達成した[4]。2009年HTMLの標準化団体であるWorld Wide Web Consortium(W3C)の顧問会議委員(Advisory Board member)に選挙により[要出典]選出される。アジア出身者初のBoardに就任[要出典](2011年再選)。2009年9月グリー社外取締役。2009年より、経産省と情報処理推進機構(IPA)の未踏IT人材育成発掘事業のPM(プロジェクトマネージャー)に就任。現在は統括PMとして未踏事業を牽引している。2014年に東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の参与となり、炎上して撤回された後のエンブレム委員会、マスコット審査会、チケット委員会、メダル委員会などを歴任。マスコット委員会では小学生によるクラス単位投票を発案した[要出典]。
2019年2月13日、ドワンゴの親会社であるカドカワの下方修正、赤字転落を受けカドカワ代表取締役社長の川上量生が事実上の引責辞任。それに伴い一度ニコニコ動画の黒字化に成功している夏野がドワンゴの代表取締役社長に就任[5]。翌2020年3月期にはV時回復を実現。2020年2月の新型コロナウィルスの感染者増にいち早く反応し、他社に先んじて[要出典]完全リモートワークを宣言。その後7月には恒久的リモートワークの会社になることを発表した。
2019年10月から内閣府規制改革推進会議の委員に任命される。コロナ禍により規制改革が大きく注目を集める中、2020年4月に総理特命のオンライン初診診療・オンライン教育緩和実現のための「新型コロナ感染症対策に関する特命タスクフォース」にも任命される。その後、印鑑・押印の廃止に向けた議論に参画した。
2020年4月1日に開設された近畿大学情報学研究所の所長に就任。
2021年6月21日付で、ドワンゴの親会社であるKADOKAWA(旧・カドカワ)の代表取締役社長に就任した。
7月21日、ABEMA Primeにおいて“オリンピックはやるのにピアノの発表会や学校行事は中止か”という声が出ていることに対して「クソなピアノの発表会なんてどうでもいい。それを一緒にするアホな国民感情に今年選挙があるから乗らざるを得ない」と発言[6]。これについて株式会社KADOKAWAは27日、「夏野剛が7月21日に出演いたしました AbemaTVの番組内での発言は、個人の立場として番組に参加したものでしたが、当社代表取締役社長 として大変不適切なもの」として「当社役員の報酬の一部自主返上について」というニュースリリースを発表した[7][8]。
2021年8月23日、政府の規制改革推進会議 議長に指名される[9]。
2022年10月4日、東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件でKADOKAWA会長角川歴彦が東京地検特捜部に贈賄罪で起訴されたことを受け、夏野は記者会見を開き「関係する全ての皆さんの当社への信頼を裏切ることになり、深くおわび申し上げる」と謝罪した[10]。同じ記者会見で、規制改革推進会議議長を辞任する事を表明し[11]、12日付で委員を辞任した[12]。
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