ルパン三世 (TV第2シリーズ) の登場人物(ルパンさんせい (テレビだい2シリーズ)のとうじょうじんぶつ)では、『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』で登場する人物を列挙する。
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本項では、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の第2シリーズで登場した様々な人物を列挙している。ただし、レギュラーの5人(ルパン三世、次元大介、石川五ェ門、峰不二子、銭形警部)は対象外とする。
なお、本シリーズにおいて「五ェ門」は「五右ェ門」表記であるため(OPクレジット、第21・112・131話サブタイトル)、本項もそれに準拠する。
また、本項目では、名前の判明している人物(一部例外を除く)のみを取り扱う。
舞台:ポルトガルのリスボン国際空港、豪華客船「サーロイン号」
- ミスターX
- 声 - 滝口順平
- 犯罪組織「スコーピオン」のコミッショナー。『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』(以下、『TV第1シリーズ』)の第1話で登場し、ルパン暗殺に失敗した男。前作で焼死したかに見えたが、超人間(いわゆるサイボーグ)として甦り、小太りだった体格も筋肉質な巨体に変わっていて、超人的な怪力を身に付けている。ルパンを殺す事に常軌を逸した執念を抱いており、『TV第1シリーズ』第1話では50億ドル(1兆5千4百億円。TV第1シリーズ放映時のドル換算では、1ドル=308円)、今回は1兆2千億円という大金を、いずれもルパン暗殺のためだけに費やしている。また、『TV第1シリーズ』でルパンたちを追って「スコーピオン」の開催したレースに関わっていた銭形も、本作でミスターXはルパン一味抹殺計画の中の手駒の一つとして利用。ルパンの海外逃亡を許し左遷されていた彼の元に、インターポールの船舶犯罪系取締課を語った辞令を送りつけておびき寄せている。
- 豪華客船「サーロイン号」にルパンの名を騙って招待状を送りつけ、ルパン達一行をおびき寄せるが、ルパンだけは正体にまでは気付かれ無くとも罠である事は見破られていた。サーロイン号の船内で、吊り天井、毒蛇、殺し屋、プールに鮫を放つ等、殺しの罠を次々と仕掛けるもことごとくかわされるが、本人曰く「これはあくまでも余興」。その後、ディナーショーで正体を明かし、超人間としての自らの力で復讐を遂げようとする。しかし、ハンデとしてルパン達に与えた武器や車両の中にある車を用いたルパンと不二子によりスプリンクラーが作動。部屋が水浸しになり、ルパンがスポットライトを銃で撃ち落とした事によって感電する形で敗北し、最後は奥歯に仕込んだ爆破装置で船を大破させ、ルパン達を亡き者にしようとするも失敗に終わった。
- 『TV第1シリーズ』第1話の時点で、五右ェ門はルパンやミスターXと無関係だったが、その後ルパン一味に加わった経緯で、本作ではミスターXの標的として狙われている。五右ェ門自身はルパンから犯罪組織「スコーピオン」の名前を聞いても何者か詳細を尋ねず、当然の敵として対応していることで、『TV第1シリーズ』当時もすでに「スコーピオン」やミスターXの存在は知っていたことが示されている。
舞台:ドイツの西ベルリン、東ベルリン(放送当時)、地中海
- クロイツェン・ゲンハルト
- 声 - 永井一郎
- アドルフ・ヒトラーの元秘密補佐官であった老人。現在は東ドイツで雑貨店を営み、ひっそり暮らしている。
- 「ヒトラーの遺産」の隠蔽の指揮を執っていた過去があり、その在処を知る唯一の人物として世界中に指名手配されている身であったが、ベルリン陥落とヒトラーの死のショックによって、ヒトラーの遺産の隠し場所どころか敬愛していたヒトラー本人の事さえもすっかり忘れてしまっている。
- ヒトラーの遺産を知ったルパン達によって拉致され、ベルリンの壁を越える形で西ドイツにまで連れ出されてしまうも、半ば耄碌しているゲンハルトには脅してもすかしても効果が無かった。その結果、ルパン達は撮影所を借り切って、「ヒトラー最期の日」を再現するというショック療法で、彼に財宝の在処を思い出させる事を画策。ヒトラーに扮したルパンの姿を目の当たりにした事で記憶を取り戻したゲンハルトは、地中海のロゴス島40海里に存在する事を叫ぶ。
- その後、ルパン達は指定された地中海の海里に沈められていたUボートの中から遺産の入ったトランクを探し当てたが、それはヒトラーの小学校時代の成績表や自画像だった。
舞台:スイスのマッターホルン、イタリア、フランスのニース
- 車椅子の男
- 声 - 大木民夫
- 車椅子に乗った謎の男。サングラスを掛け髭を生やしている等、素顔の分からない風貌をしている。
- 不二子と組んで、マッターホルンに滞在していたルパン達に接触し、スイスの某銀行から金塊を強奪する計画を提案。ルパン達に出し抜かれない様にするためか、用心深く情報を伏せた上で計画を進めていき、強奪に成功した金塊を溶鉱炉で溶かし、強奪に用いたシトロエン・タイプHのボディ状に固める事で、「黄金カー」を制作するという奇抜なアイデアを実行させる。その上に通常車と同じ塗装を施し国外まで運ばせる中、わざと情報を銭形に流す事で黄金カーから一時的に離れざるを得ないようにし、その隙に不二子と共に黄金カーを持ち逃げするも、その不二子も乾杯の席で彼女の杯に睡眠薬を入れて眠らせ、金塊を独り占めしようとした。
- 正体は金塊を盗んだ某銀行の頭取本人で、自分の経営する銀行で金塊がルパン達に盗まれた様に見せ、自分自身の懐に収めるための大掛かりな芝居だった。しかし、不二子が完全に眠らなかった状態で正体を明かしてしまった事に加え、ルパン達も写真で自分の素顔を覚えていた結果、結局正体と目論みがばれてしまう事になり、最終的には銭形率いる警察に引き渡された。
- 事件後、海の中に沈み引き上げられた黄金カーを前に、銭形に向かって「あれを考え出したのは自分だ」と言う等、自己顕示欲の強さを覗かせている。しかし、散々振り回された銭形には、「ルパンもお前みたいに簡単に捕まりゃ、苦労しねえんだ!」と、激怒と共に罵倒された。
舞台:モンゴル、ソ連のハバロフスク空港、日本の岩手県平泉町
- ジンギスカン
- 声 - 相模太郎
- かの大帝国を築いたジンギスカンの末裔。
- ルパンに双頭の黄金獅子を盗まれ、その際に猿轡にされて屈辱を受ける。ルパン達を追って、日本の平泉にジンギスカンの埋蔵金があることを知ると、その隠し場所である五重塔でルパン達を殺して埋蔵金を奪おうとするが、五右ェ門に足場を崩されて転落、失神する。
- この話は、今も伝わる義経=ジンギスカン説が元になっている。
- 住職
- 声 - 神山卓三
- 平泉(現在の岩手県西磐井郡平泉町)にある寺の住職。
- 竜神沼にあった源義経の埋蔵金(ジンギスカンの埋蔵金)をルパン達よりも先に掘り起こして五重塔の奥に隠し、静御前の亡霊になりすまして毎夜笛を吹き続けることで、その塔に誰も近づけないようにしていた。しかしルパン達によってその正体を暴かれ、五重塔の地下通路からたどりついた金庫に隠してあった埋蔵金も奪われてしまう。だが、実はそこは一般の銀行の金庫の一角であり、たちどころに通報されてルパン達は逃走。住職は原付自転車に乗って「わしの金を返せ!」と叫んでルパン達を追跡し、その後ろに銭形も飛び乗って追いかけて行った。
舞台:イギリスのロンドン、スコットランドヤード タイトルはイアン・フレミングの小説女王陛下の007にちなむ。
- ペッパー警部
- 声 - 永井一郎
- ロンドン警視庁の警部。ドーバー警部とコンビを組んでいる。
- ドーバーに煙草のポイ捨て現行犯で逮捕された銭形から、ルパンが「インペリアル・ステート・クラウン」を盗もうとしている事を聞かされ、銭形を牢獄に閉じ込めてルパンを逮捕しようと画策する。
- 銭形の名を出してルパンを欺く等、打算的な男だが、お化けを怖がる小心者。名前の通り胡椒を使うこともある。
- 一度はルパンを追い詰めるも、結局は王女の結婚式で王冠を盗まれて逃げられてしまう。
- ドーバー警部
- 声 - 雨森雅司
- ロンドン警視庁の警部。ペッパー警部とコンビを組んでいる。
- 若者が捨てて引火仕掛かっていた煙草の吸殻を、銭形が足で揉み消している所を目撃し、誤解から銭形を煙草のポイ捨て現行犯で逮捕してしまう(イギリスでは、煙草のポイ捨てはれっきとした犯罪として扱われる)。
- 食いしん坊で肥満体であり、痩せ薬を毎日昼の12時に服用している。
舞台:アメリカのフロリダのホテル・パンテオン、ベネズエラの霊園
- コーネリア
- 声 - 上田みゆき
- ドクター・ゼルの娘。1950年生まれ。
- 父の行う狂気の実験と資金集めに疑問を感じていたある日、父の研究所に忍び込んできたルパンと知り合い懇意の仲となった後、ルパンがゼルによって捕えられるとルパンを助け、手を取って逃げようとしたが追い詰められ、ルパンを庇ってゼルの銃弾を受け死亡、その後ゼルの死体催眠術によって父に洗脳される形でこの世に蘇った。
- フロリダのホテル・パンテオンの屋上で行われた密輸オークションで司会を務めていた際、密輸品を狙って会場に来ていたルパンと再会、ルパンから名前を呼ばれたことで記憶が蘇りかけて苦しむようになる。ベネズエラの霊園にやって来たルパンを、コンピュータと同化した父から殺すように命令され、過去の本当の記憶と父の命令とが頭の中で交錯し、引き金を引こうとしたところに次元の銃撃を受けて倒れ、その際過去の記憶が蘇ったことで、ルパンに「あなたのことを愛していた」と告げ、別れの言葉を言った後、小型神経ユニットの死体保存能力が失われて再び永遠の眠りについた。
- ドクター・ゼル
- 声 - 真木恭介
- コーネリアの父。元ナチス親衛隊の将校で、数々の人体実験によって多くの人間の命を奪った狂気の科学者。
- ナチス・ドイツの敗北後、その手で集めた数々の美術品とともに南米のベネズエラに潜んでいたが、娘のコーネリアが、研究所に忍び込んだルパンと逃げ出そうとしたためにルパンを射殺しようとして、誤ってコーネリアを殺してしまい、ナチス時代の研究だった死体催眠術を完成させ、コーネリアの死体に超小型神経ユニットを埋め込んで記憶を操作して蘇らせた。現在は彼自身も死亡しているが、自らをコンピューターに同化させることで頭脳は生き延び、ナチス復活計画を続行している。
- コーネリアや死体の群れを操ってルパン達を襲わせ、コーネリアに「ルパンはお前を人質にとって逃げ、足手まといになったから殺した」と言い聞かせることでルパンを殺させようとするが、次元の銃撃を受けてコーネリアが倒れ、その際に記憶を取り戻したことで負けを認め、最後にルパンにコーネリアの朽ち果てた無残な姿を見ないでほしいと頼んだ後、自爆した。
- 死体催眠術
- ゼルが大戦中、ナチスの元で研究していたもの。死んだ人間の体を半永久的に保存し、さらに超小型神経ユニットを埋め込むことでその死体を操る。この方法で操られた死者は、元々死んでいるためどんな攻撃を受けても直ぐに復活し、手からは燃えない代わりに息が出来なくなる特殊な炎を出す。その非人道的かつあまりのおぞましさに次元からは「人間の考えることじゃない」と言われた。
- 現在はコンピューターに同化したゼルが行っているが、ゼルの自爆と同時に死体に埋め込まれた超小型神経ユニットが効力を失い、全ての死体は朽ち果てた。
- セルジオ
- 声 - 田口昂
- ドクター・ゼルの研究所の霊園の年老いた墓守。
- ゼルからコーネリアの過去の記憶を蘇らせてはならないと命令されていた(蘇らせると、埋め込まれた超小型神経ユニットが死体の保存能力を失ってしまうため)。爆発した研究所から、銭形を助け出している。
- ルパンから霊園の一番陽当たりのいい場所にコーネリアの墓を建てて欲しいと頼まれた。
舞台:アメリカのシカゴ、アフリカの東ナイール、西ナイール
- アル・カモネ
- 声 - 加藤修
- 「シカゴの帝王」とも言われるシンジケートのボス。
- 不二子が五右ェ門から盗み出した斬鉄剣を百万ドルで買い取るが、その真の目的は死の商人・シャーロックと組んで、斬鉄剣をリモコン操作式の小型飛行機に組み込んだ「リモコン斬鉄剣」で中央アフリカに戦争を起こし、一儲けする事にあった。
- セスナ機でやって来たルパン達を、リモコン斬鉄剣を使って返り討ちにし、自身の破壊工作の現場を撮影して脅迫しようとした不二子も容易くあしらう。しかし、こんにゃくが斬鉄剣の弱点である事を五右ェ門が思い出し、ルパン達はアフリカのジャングルで蒟蒻芋を掘り出して、一晩かけて修復したセスナ機にこんにゃくでコーティングした「こんにゃくおでん車」を製作。斬鉄剣を使った攻撃でもこんにゃくは全く斬れず、焦ったコントロールの末に遂には斬鉄剣がこんにゃくに刺さって抜けなくなってしまい、脱出しようと暴れる衝撃に耐え切れずにリモコン飛行機の方が自壊。斬鉄剣はルパン達によって奪い返され、自身もルパン達に吹っ飛ばされ、証拠写真と共にICPOに突き出された。
- なお不二子は、カモネが逮捕された後、斬鉄剣を盗んだことのお仕置きとして五右ェ門に手製の不味いこんにゃくを食わされる羽目になった。
- シャーロック
- 声 - 北村弘一
- シャーロック兵器工場の社長で、ベトナム戦争の頃から兵器販売で稼いでいた死の商人。
- 自らの利益の為ならば他者はおろか国家ですら犠牲にしようとする冷酷非道な人物で、戦争の終結以来、自社の兵器が殆ど売れなくなった結果、「兵器を売る為の戦争」を起こす事を画策する。カモネに不二子を買収させて斬鉄剣を入手し、それをリモコン飛行機に組み込んだ「リモコン斬鉄剣」を開発。カモネに操縦させたリモコン斬鉄剣によって、一時的な休戦協定を結んでいる東ナイール・西ナイールの軍事基地を攻撃させ、お互いの仕業だと思い込んだ両国に戦争を再開させた後、自社で大量生産させた新型戦車を双方に売りつけて大儲けしようとする。
- 作戦は大成功したが、ルパン達に斬鉄剣を奪還されてしまい、更に逮捕されたカモネが全てを白状したために陰謀が露見。銭形率いる警官隊に追われ、リムジンで逃亡していた所を、待ち構えていた五右ェ門に斬鉄剣でリムジンごと真っ二つにされ爆死する。
舞台:アメリカ=ニューヨーク・マンハッタン(5番街)
- マルグリット・ティファニー
- 声 - 佐原妙子
- ティファニー宝石店のオーナーで、テレビ番組の司会もやっている。通称マギー。
- 自分の番組の視聴率稼ぎと、開店以来一度も泥棒が入ったことがないという店の警備装置の宣伝のため、自分の宝石店にルパンが盗みに来たところをテレビで放映することを画策。豪華なホテルや報酬10万ドルを用意してルパンに盗みに入るよう依頼する。しかし勝手に話を進める彼女のやり方が気に食わないルパン達に「俺たちは盗みはやらない」と断られたため、不二子を焚きつけて贅沢な買い物で浪費させた結果、マルグリットがその代金を全て立て替えるのを条件に、強引に引き受けさせる。万全な警備によってルパン達が絶対に失敗すると信じ切っていたが、ルパンは奇抜な作戦で、ティファニー宝石店の宝石を根こそぎ奪い取った。斬鉄剣で建物を真っ二つにされた上に、空っぽになった店の惨状を見た彼女は、敗北を認めた。
- ただし、これらの宝石はルパンが欲しくて盗んだものではないため、一部の取り分を除いて自由の女神の体や松明に飾られるという形で返却された。
- ゲボビー
- 声 - 宮内幸平
- ルパンと次元が釣りに出ていた船で知り合った老人。
- インチキ科学者で名が通っていて、スター・ウォーズのライトサーベルを発明したのも自分だと言っているが、特許の申請を忘れたことで未だに貧乏暮らしをしているという。自ら発明した電光接着光線を使ってルパン達と共にティファニー宝石店から根こそぎ宝石を奪う。
舞台:アメリカの「カジノパラダイス」(カジノとホテルが一体となった建物)
- ニーナ
- 声 - 小山まみ
- ドミノの娘。好きな物は「ビートルズ」「父親」「ルパン三世」。セントチューリヒ大学の学生で、そこの犯罪学同好会に所属するルパンファンである。
- 卒業論文のためにルパンに協力し、共にカジノパラダイスの金庫破りをしようとするが、父を裏切ったロバートの策略により、ルパン共々殺されそうになる。しかし、なんとか難を逃れ、ルパンからカジノパラダイスの5億ドルをプレゼントされた。
- 事件解決後、「ビートルズ」と「父親」は彼女の好きな物ではなくなったとルパンに打ち明けており、自ら父親と決別した様子が示唆されている。
- ドミノ
- 声 - 吉沢久嘉
- ニューヨーク沖に浮かぶ人工島 「カジノパラダイス」の経営者で、大統領選に出馬しようとしている。
- 「カジノパラダイスの金庫に収められた5億ドルを盗めるか」とルパンを挑発して侵入させたところで、カジノパラダイスを180度転覆させる大事故を引き起こし、保険会社から保険金100億ドルを手に入れようとする計画を実行する。計画実行後、選挙参謀を務めるロバートの裏切りにより殺されそうになるも、ルパンが間一髪のところで阻止。ニーナは命の危機を脱していたが、ルパンが言い放った「ニーナは、お前の大統領になる夢のために死んだよ!」という嘘を信じ込み、愕然となる。
- 5億ドルもルパンの手によって全てニーナの手に渡り、銭形に逮捕されるに至った。
- ロバート
- 声 - 筈見純
- ドミノの選挙参謀。打算的で冷酷な男。
- ドミノの命令でカジノパラダイスを逆さまにして、建物内にいた多くの客を死亡させる大惨事を引き起こした。さらにドミノとニーナを殺し、保険金の第3受取人である自分がカジノパラダイスの保険金100億ドルを手に入れようと目論んだが、最終的にルパン・次元・五右ェ門によって作戦は失敗、次元達がFBIに通報したことで、1セントも得られぬまま銭形に逮捕された。
舞台:アフリカのボロディアス連邦国、ヨーロッパ某大国
- アンジェリカ
- 声 - 松島みのり
- 黒人が迫害されるボロディアス連邦国にて、独立運動に協力するシスター。
- 元はイタリアの大富豪の令嬢で、8年前、マフィアに追われる次元と出会い、その後しばらく一緒に暮らす内に彼を愛してしまう。次元が去った後は、神に愛を求めシスターになり、アフリカに渡ってオセロ博士と協力しボロディアス連邦国の黒人政府樹立を目指していた。
- 博士の国外脱出をルパン達に依頼し、博士を逃がした後、1人残った次元と一緒に黒人達を助けようとするが、空爆から逃れた後、焼け跡の中で死んだ黒人達を見て取り乱し、次元の静止も聞かずに走り回った最中に不発弾を踏んでしまい、次元の腕の中で次元に会えたこととオセロ博士を逃がすことが出来たことへの喜びを語り、次元に別れを告げて涙ながらに息絶えた。
- 『ルパン三世』シリーズでは珍しい、堅物のイメージが強い次元と両思いだった女性キャラクターの一人[24]。
- オセロ博士
- 声 - 平林尚三
- ボロディアス連邦国にて、白人支配から独立すべく立ち上がった黒人達の指導者を務める世界的医学博士。
- アンジェリカや黒人達からの信頼も篤く、ルパン達からの救出の申し出に対しても「同胞を見捨てるわけにはいかない」と断ったが、アンジェリカや黒人達の懇願もあって承諾、アンジェリカに自分のロザリオを預けた後、ルパンや五右ェ門に連れられて、飛行機に乗り込んで脱出したが、ミサイルに撃墜されて死亡した。
- しかしその正体はヨーロッパ某大国の諜報機関GIBの長官ブレナン。不治の病に冒されたと偽り、ブレナンとしては表舞台からしばらく姿を消して、紫外線装置で肌を焼き、青い目もコンタクトレンズで黒くして黒人になりすまし、黒人解放を叫ぶ「オセロ博士」として長期間ボロディアスに潜入、黒人の味方のふりをしながら、内部情報を流して黒人反乱軍が不利になるよう仕組んでいた。
- 亡命中の飛行機が撃墜されて死亡したかに見せかけて、本国に帰還後、肌を漂白して元のブレナンの姿に戻るが、空爆から逃れる際にオセロ医院地下の紫外線装置を発見した次元に疑念を抱かれる。ルパンの一計で、不二子とのディナー中に自身の指紋がついたグラスを持ち出され、そのグラスから採取された指紋がアンジェリカに預けたロザリオについたオセロ博士の指紋と一致したことでオセロ博士=ブレナンであることが露見した。
- 大統領とゴルフを楽しんでいたところ、現れたルパン達に今回の真相をすべて暴かれ、シェイクスピアの『オセロ』を引き合いに糾弾されるも開き直り、口封じの為に大統領と共に武装ヘリコプターに搭乗してルパン達を抹殺しようとするが、ルパンと五右ェ門の連携攻撃によってヘリのバランスが崩れた隙に次元に燃料タンクを撃たれ、大統領共々爆死した。
- 大統領
- 声 - 大木民夫
- ヨーロッパ某大国の大統領。
- オセロ博士を支援し、ヨーロッパに亡命政府を樹立させるために、ルパンに博士の救出を依頼するが、真の目的は、オセロ博士に化けていた部下のブレナンを本国へ無事帰還させることであった。
- ルパン達に依頼する際は「ボロディアスの黒人迫害は目に余る」などと発言していたが、本音では黒人の独立国家など望んではおらず、むしろ白人の利益を守ることに力を注ぐ人物である。
- 帰還したブレナンとゴルフを楽しんでいたところ、現れたルパン達に今回の真相をすべて暴かれ、「盗人の言葉など誰も信じない」とシラを切って吐き捨てながら、証拠隠滅と口封じの為にブレナンと共に武装ヘリに乗り込んで襲いかかるも、ルパンと五右ェ門の連携攻撃によってヘリのバランスが崩れた隙に次元にヘリの燃料タンクを撃たれ、ブレナン共々爆死した。
舞台:フランスのパリ、マルセイユ、アメリカのニューヨーク
- スペードのジョー
- 声 - 久松保夫
- かつて世界一の殺し屋と呼ばれたガンマン。
- 駆け出しだった頃の次元の射撃の先生でもあり、射撃以外にも次元に様々なことを教えた師匠のような男。今では年老いて拳銃にまともに弾も込められないほど衰えており、殺しにしくじって次元に助けを求めてきた。
- しかしそれは全て芝居であり、実は泥棒に転向していて、商売の邪魔になるルパンを次元もろとも消すことが真の目的で、もはや殺し屋時代のプライドは完全に失われていた。
- ハーバード大学卒のNASAの科学者である息子にプレゼントされた物質電送機を使って、ニューヨークの高層マンションのアジトに転送させるという方法で様々な宝石を盗んでいたが、最後は次元が物質電送機で送りつけたダイナマイトで吹き飛ばされた。
- マリア
- 声 - 此島愛子
- ジョーの古い馴染みで、バーを経営している女性。
- マシンガンでギャングを撃ち倒すなど、肝が据わっている。次元にジョーを助けるように頼むが、実はジョーの情婦であり始めから彼とグルだった。
- ニューヨークのアジトでは、「1年中、雪の降らない町で過ごすのが夢」だと語っていたが、次元がジョーに送りつけたダイナマイトが爆発した時には部屋に不在で、マリアの消息は描かれていない。
舞台:フランスのパリ・ヴェルサイユ宮殿、ノルマンディーの海岸
- オスカル
- 声 - 二木てるみ
- 貴族社会の復活を企む秘密結社「黒百合党」の幹部。
- 麗しき美形の若者だが、実は男装した女性。ルパンは劇中で女であるとは気づかずにオスカルに惚れかけており、次元や五右ェ門も戸惑いを見せていた。
- 『ベルサイユのばら』には見られない女性語を途中から話し、偶然ルパンの肘が胸に当たった時は、胸を両腕で覆うなどの恥じらいも見せている。
- マリー・アントワネットの宝冠の所在を教えて、ルパンにそれを盗ませ折半にするという提案をするが、成功したルパンを睡眠ガスで眠らせて葬り去ろうとし、「黒百合党」をも裏切って宝冠の独占を図る。ルパンの助力で危難を脱した後、アントワネットの呪いで石にされたという伝説のある兵士の石像の前で、宝冠を賭けてルパンと1対1の決闘を行う。剣術に長けたオスカルが有利だったが、五右ェ門の斬鉄剣を借りたルパンはオスカルの服を切り裂き、その裸身を見て初めてオスカルが女性であることを知った。
- オスカルの真の目的は、宝冠の中の青真珠の1粒に封入された秘薬を飲んで、石化した永遠の恋人アンドレの許に行くことであった。ルパンに「あなたは世界で2番目に好きな人」と礼を言い、薬を飲んだオスカルの体は、アンドレの石像に寄り添いながら石化。望み通りアンドレと永遠に添い遂げることになった。
- アニメのルパン三世シリーズで、唯一ともいえる友情出演キャラクターである。「ベルサイユのばら」に登場するオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェと同一人物のようにも思えるが、原典ではフランス革命の際に銃弾を受けて死亡したアンドレが今話では王妃の呪い(実際は石化の秘薬の効果)で石像化したことになっており、また18世紀に生存していたオスカルが、当時のままの容姿で20世紀に生きていることについては特に説明されていない。
- アンドレ
- オスカルの恋人。マリー・アントワネットの怒りを買い、石化の秘薬で石にされ、ノルマンディーの海岸に石像として飾られている。
- ジャン
- 声 - 塩見竜介
- 「黒百合党」の党首。
- マリー・アントワネットの宝冠を手に入れようとするも、オスカルの裏切りに激怒して刺客を差し向ける。しかしルパンの協力で刺客は返り討ちに遭い、その勢いでアジトに飛行機で突っ込まれ、壁と飛行機のサンドイッチになって失神。ルパンに「貴族社会を復活しようなんて、鬘をかぶって若ぶるより悪い冗談」と笑われた。
舞台:アメリカのワシントンD.C.、スミソニアン博物館
- ホープのダイヤの悪魔
- 声 - 水鳥鉄夫
- 44.5カラットはあるというダイヤ「ホープのダイヤ」に取り憑いた悪魔。
- 見た目はコミカルだが、「ホープのダイヤ」を盗もうとする者、その所有者に次々と災難を見舞わせ、その様子を面白がって見るなど所謂悪ガキな性格をしており、また、突風を起こしたり天候を嵐に変えるなどその力は人智を越えている。。
- この「ホープのダイヤ」は過去700年もの間、ルイ14世、ルイ15世、マリー・アントワネットなどといった所有者を悉く不幸に陥れているため、「呪われた悲劇のダイヤ」と言われた。
- スミソニアン博物館に侵入したルパンは、悪魔の引き起こす数々の怪奇現象や天変地異を掻い潜ってダイヤを手に入れるが、例によって不二子に騙されて奪われる。しかしその不二子も次々と災難に見舞われた挙句、自分が年老いた老婆になった幻影を見せられ、悲鳴を上げて放擲してしまった。
舞台:フランスのパリ、アラブのオイルエンタル美術館
- フェイカー教授
- 声 - 真木恭介
- ルーブル美術館の管理責任者。
- アラブに貸し出されたモナリザを、ルパンは厳戒な警備装置をかいくぐって盗み出すが、それは偽物だった。本物のモナリザの在り処をフェイカーを脅して問い詰めると、彼は無数のモナリザが飾られた自分の部屋に案内する。
- モナリザの微笑みに魅せられたフェイカーは、何かに取り憑かれたかのように何十年もの間、モナリザを模写し続けていて、そのために彼の複製したモナリザは、「本物過ぎる」までの出来となっており、遂には自分でも本物を判別できなくなってしまった。ルパンに「君が本物だと確信した画を持っていきたまえ」と言うが、モナリザへの愛に人生を捧げたフェイカーの生き様に感服したルパンは、「あんたの作品はすべて本物」と答え、画を一枚も持ち出す事はなかった。その事に感謝しルパンの去り際に礼を言い別れた。
舞台:パリ、ウィーン、タヒチのフレンチホルン研究所
- ジスボーイ・ドターン
- 声 - 大木民夫
- ECC(現EU)議長。かの有名なナポレオン・ボナパルトの側近を先祖に持ち、先祖の日記からナポレオンの財宝の存在を知り、それを手に入れる事を目論んでいる。フランス人である事から発音にはうるさく、彼の前では名前の母音を鼻にかけるようにして発音しなければならない(銭形曰く、「蓄膿症の森進一で喋ればいいんだな」)。その本性は傲慢かつ強欲な人物で、「イッシッシッシッシ」という厭らしい笑い方が特徴。また、日本人に対する侮蔑感情が強く、「ウサギ小屋のエコノミックアニマル」と評している。
- 不二子と結託し、ナポレオンの財宝の原点となるハプスブルク城の城主に成り済ますといった形でルパンが財宝を探すよう誘導する一方、銭形には連続パイ投げ銃とパイ剥がしスプレーを与えてルパンを逮捕させる。その後、ECCの基地であるタヒチのフレンチホルン研究所に連行し、釈放を条件にルパンにナポレオンの財宝の隠し場所を解かせようとするが、ドターンは最初から約束を反故にするつもりでおり(不二子の条件があまりにも贅沢だったのも理由と言えるが)、ルパンと不二子を研究所のミサイル砲身に閉じ込め、そのままミサイルを発射するという方法で処刑しようとする。しかし、五右ェ門の妨害で砲身を斬られる形で失敗。ルパンに渡された地図も真っ赤な偽物で、洞窟におびき寄せられたドターン議長は、次元が用意したペンキで偽装した偽の宝物に騙され、自分の行いを棚に上げて「ルパンの悪魔め!」と罵るが、直後に制御不能に陥った自身の打ち上げたミサイルが洞窟の真上に直撃し、落盤で生き埋めになり死亡する。
- なお、ナポレオンの財宝の本当の隠し場所はビキニ環礁であり、アメリカがそこで行った水爆実験で吹き飛んでしまっていた。
- チョーレンパオトン・ドメンタンピン
- 声 - 山田康雄
- 歴史学者と名乗ってハプスブルク城を訪れるが、実はルパンの変装。姓名とも麻雀用語のふざけた偽名である。
舞台:フランスとスペイン国境付近の街、グランド・ヘクサゴン
- アルバート・エッシェンバッハ
- 声 - 緑川稔
- 川に囲まれた六角形の街、グランド・ヘクサゴンの中心に位置するライカ銀行の頭取。
- かつてはナチス党員で、ヒトラーの命令でUボートに金塊を入れて沈め、その金塊をライカ銀行の金庫室に納めてナチス再興に利用しようとしていた。積み上げられた50トンの金塊は、1つでも抜き取れば警報装置が鳴る仕組みだったが、ルパンの「金塊・煉瓦入れ替え作戦」によって見事に全て盗まれてしまう。
- 実はグランド・ヘクサゴンの街全体がカラクリ仕掛けのトラップであり、ルパン一味を追い詰めるが、ルパンの時限爆弾がUボートの船底で爆発し、そのはずみで発射された魚雷により銀行は壊滅。アルバートは「ハイル・ヒトラー」と言い残して息絶えた。
- ガウス
- 声 - 矢田耕司
- ライカ銀行の保安部長でアルバートの部下。
- ルパンが侵入した際はナチスの軍服に着替え、執拗にルパンを抹殺しようとした。
- アドルフ・ヒトラー
- 声 - 小比類巻孝一
- ナチス総統。3話と同様、本編に登場するのはルパンの変装。
舞台:1981年(放映は1980年で近未来扱い)の日本・東京
- 小山田 真希(おやまだ まき)
- 声 - 島本須美
- 本作のヒロインで永田重工の協力の元、ロボット兵ラムダ・シグマを開発した小山田鉄一の一人娘。
- 父の有能な助手だったが、ロボット兵の恐ろしさを知り、宝石店をロボット兵で襲って脅威を知らしめることで、開発をやめさせようとルパン達に協力する。通行人を盾にする事で国防軍を躊躇させようとしたが、国防軍戦車隊の形振り構わない発砲で、却って大惨事を招いてしまい、そのことをアジトに潜入した銭形警部に非難される。更に自分に協力していたルパンも偽物で、全てはロボット兵の宣伝に利用するべく、永田重工の社長の仕組んだ陰謀であった事を知って落胆する。用済みになり殺されるところを銭形警部に変装していた本物のルパンに助けられ、協力してようやく研究所を爆破。最後には自らの罪滅ぼしのため、帰国してきた本物の銭形に自首した。
- 小山田 鉄一(おやまだ てついち)
- 小山田真希の実父。ロボット兵ラムダ・シグマの開発者。1980年に他界している。
- ロボット兵開発しか眼中になく、資金繰りに詰まって永田重工の提携の申し出に飛びつくが、社長に全てのパテント・研究データを奪われた末に研究所も追われてしまい、失意の内に亡くなった。ロボット兵の軍事利用には反対していた。
- 警視総監
- 声 - 上田敏也
- 銭形の上司で、帰国してきた銭形(ルパンの変装)にラムダや小山田親子の秘密を話す。いつになくテンションの高い銭形を変装と見抜けなかった。
- 社長
- 声 - 大宮悌二
- 永田重工の社長。
- 国防省に依頼され、小山田鉄一博士に装甲ロボット兵「ラムダ」と「シグマ」を開発させた。さらに息子達をルパン、次元、五右ェ門に変装させた上、小山田真希にラムダを操縦させて犯罪を起こさせ、ロボットの宣伝に利用した。
- その後、国防会議によりロボット兵の正式採用が決定し、用済みとなった真希を始末させ、息子達に海外逃亡を勧めるも、永田重工研究所に乗り込んできた本物のルパン一味により、息子達はあっと言う間に倒されてしまう。そして、最後の手段としてラムダの改良型であるシグマを起動させるが、真希により研究所破壊と自爆をプログラムされ制御装置を外されたシグマによって研究所は爆発炎上。気絶し息子達と共にラムダに抱えられながら、帰国した銭形に引き渡された。
- 偽ルパン三世(永田重工の御曹司)
- 声 - 山田康雄
- 永田重工の重役の1人。父親を「パパ」と呼ぶなど、作中の会話から社長の息子であることがわかる。多額の小遣いと引き換えに工作員として働き、各地でロボット兵の売り込みをしている。
- 変装技術は高く、ルパンに変装して真希の純真な心を利用してロボット兵を使った宝石強盗をさせる。正体や真の目的が判明すると証拠隠滅の為に真希殺害を企てたが、銭形に変装した本物のルパンの妨害で失敗に終わり、ルパンの投げつけた靴を顔面に受けて気絶。本物の銭形に引き渡される。
- 使用拳銃も本物と同じワルサーP38。
- 本人は本気でルパンになろうとしていたが結局は本物には及ばなかった。本物のルパン(が変装した銭形)曰く、「マヌケ面」。
- 偽次元(永田重工の要員)
- 声 - 小林清志
- 永田重工の重役の1人。仕事仲間である社長の息子とは対等に会話をし、2人と同じく金にがめつい。
- 使用拳銃は本物とは違いコルト・パイソンを使用するが、走行中の自動車のタイヤをわずかな隙間から撃ち抜くなど、腕はかなりのもの。
- しかし本物の次元には全く相手にならず、次元の右ストレート1発で気絶し、銭形に引き渡される。
- 偽五右ェ門(永田重工の要員)
- 声 - 井上真樹夫
- 永田重工の重役の1人。
- 前者2人に比べ、斬鉄剣の様な刀剣は装備しておらず、タバコを吸ったり銃を武器にする、金に汚いなど、本物との違いがかなりある。
- 本物の五右ェ門に怯えるなど臆病な面もあり、斬鉄剣で服と髪を切り刻まれた挙句、鞘で頭を殴られて失神し、本物の銭形に引き渡される。