サンテレビジョン
兵庫県のテレビジョン放送局 ウィキペディアから
兵庫県のテレビジョン放送局 ウィキペディアから
株式会社サンテレビジョン(英: Sun Television Co., Ltd.)は、兵庫県を放送対象地域としたテレビジョン放送の特定地上基幹放送事業者である。
![]() | |
![]() | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | SUN、サンテレビ、SUN-TV[注 1] |
本社所在地 |
日本 〒650-8536[1] 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番1号 神戸駅前JUSTスクエア内[1][2] 北緯34度40分51.5秒 東経135度10分47.9秒 |
設立 |
1968年3月8日[1] (兵庫テレビ放送株式会社として設立) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 4140001007976 |
事業内容 |
|
代表者 | 代表取締役社長 門野隆弘[1] |
資本金 |
9億7000万円 (2021年3月31日現在)[3] |
売上高 | 55億3368万1750円(2022年度)[4] |
営業利益 | 3億3222万3210円(2022年度)[4] |
経常利益 | 3億1067万4210円(2022年度)[4] |
純利益 | 2億0654万5063円(2022年度)[4] |
純資産 |
33億9043万4279円 (2023年3月31日現在)[4] |
総資産 |
99億1598万7134円 (2023年3月31日現在)[4] |
従業員数 | 110名(2022年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月[1] |
主要株主 | |
主要子会社 | サン神戸映画社 |
外部リンク |
sun-tv |
特記事項:1968年4月15日に「兵庫テレビ放送株式会社」から「株式会社 サンテレビジョン」へ商号変更。 |
サンテレビジョン | |
---|---|
英名 | Sun Television Co.,Ltd |
放送対象地域 | 兵庫県 |
ニュース系列 | - |
番組供給系列 | 全国独立放送協議会 |
略称 | SUN |
愛称 | サンテレビ、サン |
呼出符号 | JOUH-DTV |
呼出名称 |
サン デジタル テレビジョン |
開局日 | 1969年5月1日 |
本社 |
〒650-8536[1] 兵庫県神戸市 中央区東川崎町 1丁目1番1号 神戸駅前 JUSTスクエア内 [1][2] |
演奏所 | 本社と同じ |
リモコンキーID | 3 |
デジタル親局 | 神戸 26ch |
アナログ親局 | 神戸 36ch |
ガイドチャンネル | 36ch |
主なデジタル中継局 | デジタル中継局を参照 |
主なアナログ中継局 | アナログ中継局を参照 |
公式サイト | https://sun-tv.co.jp/ |
特記事項: テレビ大阪が開局するまでは、テレビ東京の番組の大半が、マイクロネットで放送されていた。 |
通称はサンテレビ・SUN-TV、略称はそれをさらに短くしたSUN(サン)。コールサインはJOUH-DTV(神戸 26ch)、リモコンキーIDは局名と同じ「3」。ステーションキャッチフレーズは「いつもあなたのお隣サン」(2021年5月31日 - )。
兵庫県域のテレビ局開局の前史として、姫路市とその周辺市町村(主に西播と呼ばれる兵庫県南西地域)をサービスエリアとした放送局(現・地上基幹放送局)への周波数割当てが挙げられる。
そもそも姫路市は、ラジオ放送の時代からNHK大阪放送局の電波が届きにくい地域があったため、1950年に姫路市が独自に姫路市営放送という中波放送局を開局する計画を策定、予備免許まで取得したが、これが市民の反対運動により立ち消え、1952年に予備免許も取り消された。
1954年には、姫路市と姫路商工会議所が中心となり「姫路テレビ放送」を法人化させたが、これをきっかけに、神戸放送(現・ラジオ関西)、神戸新聞社、さらには県政までを巻き込んで兵庫県全体をサービスエリアとするテレビ局の開局運動がおこった。これを受け郵政省は「テレビジョン放送用周波数の割当計画」(通称「第1次チャンネルプラン」)策定時には、既存のNHK大阪放送局の総合テレビ、大阪テレビ放送(現・朝日放送テレビ)とは別に、新しく2つのチャンネルを京阪神地域に、もう1チャンネルを姫路地区に割り当てるとする特例をいったんは採択した。しかし、田中角栄郵政大臣(当時)がこれを見直し、姫路地区に割り当てられる予定だった1チャンネルを京阪神のチャンネル増枠に変更させて1957年6月に制定した。当時のテレビ電波はVHF波のみで、偶数チャンネルが全て埋まって空きがなくなってしまい、西播地域への放送局開局は不可能となってしまった。
後に郵政省は1967年にUHF波の本局使用解禁によるテレビジョン放送用周波数の割当計画(通称「第2次チャンネルプラン」、後に放送用周波数使用計画、これらは基幹放送用周波数使用計画の前身)を改正し、放送局の増枠を念頭に兵庫県域のテレビ局開局が認められることになった[6]。神戸新聞社、ラジオ関西、姫路テレビ放送が一本化した形で「兵庫テレビ放送株式会社」として免許を申請し、1967年の11月1日に予備免許が交付された(68年4月にサンテレビジョンと改名)[7]。
兵庫県・大阪府の全域、京都府の12.8%(以下人口比)・奈良県の29.5%・徳島県の82.1%・香川県の30.2%・鳥取県の47.1%・岡山県の34.2%及びその周辺の約750万世帯・1700万人で視聴可能(直接受信または共聴・ケーブルテレビでの視聴)[8]。
神戸新聞社の連結子会社で、系列新聞は神戸新聞とデイリースポーツ。日本で最初に「プロ野球の(試合終了までの)完全生中継」を開始した局である。
同じ独立放送局で近隣の京都府にある京都放送(KBS京都)との関係が深く、2002年には相互に三都ネットを形成し、2007年に発足した東名阪ネット6にも共に参加している。
多数の自社制作番組があり、数々の番組が全国に番組販売されて放送されている[注 2]。特に、開局当初から続くプロ野球中継を初めとしたスポーツ番組や、釣りやゴルフといったアウトドア分野の番組をいくつも手掛けている。また、毎年元日に放送される『新春!!漫才大爆ショー』は長寿番組であり、年始の定番でもある。
どの独立放送局でも中継している全国高等学校野球選手権地方大会の中継について当局のエリアである兵庫大会は1980年代までは3回戦以降だったが徐々に縮小し2008年以降は決勝戦のみ中継している。独立放送局で決勝戦のみ生中継しているのは当局だけである。ただ、近年は兵庫大会終了後総集編の『夏のキセキ 高校野球兵庫大会』を放送したり2023年には兵庫大会開催中の日曜日に30分間のダイジェスト『夏のキセキ 週間ハイライト』を放送している[9][10][11]。また、2022年の第104回大会から高校野球サイトの「バーチャル高校野球」では兵庫大会の全試合を配信し先に挙げた二つの番組も配信した映像を元に試合内容を伝えていることから当局では同サイトへのアクセスを呼びかけている。
その一方で慢性的な人員不足などにより、報道番組や情報番組はあまり多くないが、1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発生した折には、開局以来最大規模の報道体制が執られた(詳細は後述)。
2004年12月1日より地上デジタル放送を開始し、画面解像度1920×1080ピクセルのフルハイビジョン放送を実施していた(2021年6月13日深夜の放送終了まで、社屋移転に伴い翌6月14日から1440×1080に変更)[要出典][注 3]。これにより現在フルハイビジョンによる放送を行っている地上波放送は京都放送のみとなった。
また、2005年12月1日より新キャラクターとして「おっ!サン」が、新キャッチコピーとして「おっ!サンテレビ」[注 4]が登場した[12]。
2012年からは、民放3局目となる平日のマルチチャンネルの定時放送を開始(SD+SD)、2021年6月の社屋移転後はメインチャンネル(031ch)がHD放送(HD+SD)となった。
2022年現在、近畿2府4県の民放テレビ局の中では最も遅く放送を開始し最も早く放送が終了する(一日の放送時間が最も短い)[注 5]。緊急を要する場合を除き24時間放送は原則行わず、早朝は5時台後半(日によっては6時台)、放送終了は遅くても2時半ごろまでであるが、曜日や野球中継、UHFアニメの編成の次第によっては1時台で終わる日もあり、終了後~翌朝早朝の放送開始前までは試験電波のカラーバーが放送されている。早朝の本放送開始前に15分間、試験電波を兼ねたフィラーとして、兵庫県内各地のピンポイント天気予報が放送されている。
また、1981年3月の社屋移転から、2004年12月のデジタル放送開始前までの34年近く、放送終了時には、スゥィート・ピープルのチェレスタによるNuits Blanchesをバックに、約5分のクロージンググラフィック[13]が放送されていた。これは、デジタルキャラクター・ジェネレーターと呼ばれるコンピュータ・グラフィックを作り出す機械を使い、限られた色数の中で県内各地の風景や季節のイベントを描写したものである。
ニュース速報のテロップは、2022年の新社屋移転以降は、局ロゴは使用していない[14]。
サンテレビでは、アナログ放送時代、文字多重放送・データ放送を使った字幕放送は、自社制作・および他局からの購入販売などを含め、一切行われなかった。
デジタル放送移行後、全国高等学校サッカー選手権大会など、在京キー局や一部の地方系列局、東名阪ネット6による共同制作番組、東京メトロポリタンテレビジョンなどが制作した番組などで字幕放送信号が付与される場合がある。
現在でも、サンテレビ製作の番組には、字幕放送信号が付与されている番組はなく、自治体提供・製作番組では映像に字幕スーパーを入れて放送している[いつ?]。また、一部の番組では副音声を利用した解説放送を行っている。
※かつては、名古屋や岡山にも支局があったが、現在は閉鎖。
企業・団体は当時の名称。出典:[4][15][16][17]
資本金 | 発行済株式総数 | 株主数 |
---|---|---|
9億7000万円 | 1,940,000株 | 90 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
神戸新聞社 | 906,000株 | 46.70% |
兵庫県 | 360,000株 | 18.55% |
神戸市 | 336,000株 | 17.31% |
三井住友銀行 | 97,000株 | 5.00% |
あいおいニッセイ同和損害保険 | 30,000株 | 1.54% |
竹中工務店 | 20,000株 | 1.03% |
パナソニック システムネットワークス | 18,000株 | 0.92% |
関西電力 | 10,000株 | 0.51% |
東芝インフラシステムズ | 10,000株 | 0.51% |
川崎重工業 | 9,000株 | 0.46% |
尼崎市 | 7,200株 | 0.37% |
聚楽 | 6,200株 | 0.32% |
姫路市 | 6,000株 | 0.30% |
アシックス | 6,000株 | 0.30% |
出光興産 | 6,000株 | 0.30% |
大阪瓦斯 | 6,000株 | 0.30% |
神戸製鋼所 | 6,000株 | 0.30% |
山陽電気鉄道 | 6,000株 | 0.30% |
日本製鉄 | 6,000株 | 0.30% |
兵庫県信用農業協同組合連合会 | 6,000株 | 0.30% |
森本倉庫 | 6,000株 | 0.30% |
資本金 | 授権資本 | 1株 | 発行済株式総数 |
---|---|---|---|
6億円 | 10億円 | 500円 | 1,200,000株 |
資本金 | 授権資本 | 1株 | 発行済株式総数 |
---|---|---|---|
9億7000万円 | 10億5000万円 | 500円 | 1,940,000株 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
兵庫県 | 560,000株 | 28.86% |
神戸市 | 336,000株 | 17.31% |
神戸新聞社 | 334,000株 | 17.21% |
ダイエー | 334,000株 | 17.21% |
さくら銀行 | 97,000株 | 5.00% |
同和火災海上保険 | 30,000株 | 1.54% |
竹中工務店 | 20,000株 | 1.03% |
松下電器産業 | 18,000株 | 0.92% |
関西電力 | 10,000株 | 0.51% |
東芝 | 10,000株 | 0.51% |
川崎重工業 | 9,000株 | 0.46% |
尼崎市 | 7,200株 | 0.37% |
姫路市 | 6,000株 | 0.30% |
アシックス | 6,000株 | 0.30% |
出光興産 | 6,000株 | 0.30% |
大阪瓦斯 | 6,000株 | 0.30% |
川崎製鉄 | 6,000株 | 0.30% |
神戸製鋼所 | 6,000株 | 0.30% |
山陽電気鉄道 | 6,000株 | 0.30% |
新日本製鐵 | 6,000株 | 0.30% |
兵庫県信用農業協同組合連合会 | 6,000株 | 0.30% |
森本倉庫 | 6,000株 | 0.30% |
資本金 | 発行済株式総数 |
---|---|
9億7000万円 | 1,940,000株 |
株主 | 株式数 | 比率 |
---|---|---|
神戸新聞社 | 734,000株 | 37.83% |
兵庫県 | 360,000株 | 18.55% |
神戸市 | 336,000株 | 17.31% |
ダイエー | 134,000株 | 6.90% |
三井住友銀行 | 97,000株 | 5.00% |
ニッセイ同和損害保険 | 30,000株 | 1.54% |
竹中工務店 | 20,000株 | 1.03% |
松下電器産業 | 18,000株 | 0.92% |
関西電力 | 10,000株 | 0.51% |
東芝 | 10,000株 | 0.51% |
川崎重工業 | 9,000株 | 0.46% |
尼崎市 | 7,200株 | 0.37% |
姫路市 | 6,000株 | 0.30% |
アシックス | 6,000株 | 0.30% |
出光興産 | 6,000株 | 0.30% |
大阪瓦斯 | 6,000株 | 0.30% |
JFEスチール | 6,000株 | 0.30% |
神戸製鋼所 | 6,000株 | 0.30% |
山陽電気鉄道 | 6,000株 | 0.30% |
新日本製鐵 | 6,000株 | 0.30% |
兵庫県信用農業協同組合連合会 | 6,000株 | 0.30% |
森本倉庫 | 6,000株 | 0.30% |
1995年1月17日未明に発生した阪神・淡路大震災では本社も被災し、またほぼ全ての社員が被災者となったことから、震災の発生から数ヵ月間は特別な放送体制を取ることを強いられた。
地震が発生した5時46分の時点ではまだ放送開始前で、5時41分にテストパターン映像による試験電波を発射し始めて5分経ったところだった。
マスターは耐震設計で無事だったため、機材の確認作業を経て6時30分からのフィラーの天気予報、6時56分からのオープニング、7時からの『BBCワールドニュース』のサイマル放送と、自動送出で通常通りの放送を行ったが、本社ではスタッフがなかなか揃わない上に震動によって多くの物品が散乱し、スプリンクラーも作動して水浸しになる等、すぐには震災に関する放送を行うことができなかった。
スタッフの多くが交通網の寸断によってポートアイランド内の本社になかなか辿り着けない中、最低限のスタッフが揃った所で8時14分頃にCMを中断して震災関連のニュース番組を放送。これをきっかけに通常の番組を全て休止し、午後からはCMもカットしてひたすら震災関連のニュースに専念した。
当初は、技術スタッフが不足しており字幕スーパーを画面に表示するオペーク装置を作動させることができず[注 17]、画用紙に手書きした文章を映して対応した。初日は、何とか本社に辿り着いた社員に道中の模様をリポートさせるという形で現状を伝えた。翌日からは、電気・水道・ガスといったライフラインや情報通信・交通などの生活に関する情報をはじめ、学校から生徒に向けた連絡、被災者の諸手続について、さらには公衆浴場の復旧に関する情報まで、被災者からのあらゆる要望に応じた情報の提供が主となった。
22日までの間も番組やCMを一切休止し、早朝から夜間の一定の間隔を設けてスタジオからの震災関連情報を、アナウンサー等ほぼ全ての社員・スタッフが交代で放送した。スタジオ放送が休止されている時間帯は、お天気カメラや市街地からの中継映像をフィラー映像として放送することで、切れ目なく電波を出し続けた。
震災から1週間が経過した23日からはほぼ通常の編成に戻ったが、休止した番組の代替編成を始めとしてニュースの時間帯等で震災関連の文字情報を提供する等、3月末までは変則的な編成で放送した。
2月17日にはテレビ朝日系列のニュース番組『ニュースステーション』をサンテレビジョンより、通常より60分長い21:00-23:18で生放送された[51]。これは、業務提携している朝日放送の協力により実現したものである。朝日放送と並行して同内容のものが放送されたことになり、これは極めて異例である(番組内でも並行放送している旨が紹介された)。番組内では前述した震災当日の動きが伝えられ、その一環で当時の本局の放送開始時のオープニング映像のごく一部も放送された。また、通常はローカルニュースを放送する時間に編成されたことから、通常の『SUN-TVニュース』にあたるニュースや天気予報も全国放送された。なおスタッフロールでは、淡路島からの中継を担当した瀬戸内海放送と並んで「制作協力」と扱われた。
1996年以降も、毎年1月17日には、曜日を問わず震災関連の報道特別番組を長時間にわたって編成。前夜(同月16日)から被災地域の数カ所で開かれる追悼行事「阪神・淡路大震災1.17のつどい」の模様を、主要会場の1つである東遊園地(神戸市役所南側)からの生中継方式で、発生時刻(5時46分)の前後に放送している。同年や2005年には、ほぼ1日を通して特別番組を編成していた。
この地震発生からの動きは、当社のウェブサイト内の「震災報道の記録」にも詳述されているので参照のこと。なお、この日は、上記に記載の通り「震災から20年の特別番組」放送のため、2:50放送開始となり、前日の放送終了が26:50となった事から終夜放送となった。
また、発生から25年目に当たる2020年1月17日(金曜日)には、4部構成による震災25年報道特別番組『バトン1.17~あなたへ~』を17:00 - 21:55に編成。発生当時テレビ朝日のアナウンサーとして『ニュースステーション』[注 20]のサブキャスターを務めていた小宮悦子(フリーアナウンサー)が、第2部(かつての契約キャスターだった松本純の取材・ナレーションによる事前収録のドキュメンタリー「震災の記憶~家族4人を亡くした同級生は~」を放送した19:00 - 20:00)・第4部(谷口のナレーションによる事前収録のドキュメンタリー「いたみ分けあい歩む道~震災障害者のいま~」を放送した21:00 - 21:55)以外の時間帯にゲストで出演した[52]。
サンテレビは2021年6月から本社を神戸駅前JUSTスクエアへ移転したため、発生後も使用してきたポートアイランド内の本社屋から放送する震災報道特別番組は、同年1月17日(日曜日)の『バトン1・17~パンデミック時代のあなたへ~』(NHKのアナウンサー時代に神戸市灘区の実家で震災に遭遇した住田功一[注 21]を迎えて17:00 - 19:00に生放送)が最後になった。もっとも、本社屋移転後の2022年以降も、1月17日には自社制作による震災報道特別番組を編成している。
なお、サンテレビは2020年に、発生直後からの取材アーカイブ映像を神戸大学付属図書館震災文庫に提供。デジタルアーカイブ学会の肖像権ガイドライン案を参考に、大学院の人文学研究科地域連携センターとの間で協議を重ねた末に、提供した映像の一部を2021年1月14日(木曜日)から震災文庫のデジタルアーカイブページで順次公開している。
また、神戸駅前JUSTスクエアの建築に際しては、耐震性に優れた構造を採用。サンテレビ本社のフロア(1 - 4階)では、耐震性の高い天井を放送設備関連の全ての部屋に備えたほか、停電が発生した場合にも最長で72時間までの連続放送に対応できる発電機を設置している。
2011年3月11日の東日本大震災発生時にも、通常番組の一部を休止し、震災関連特別番組を編成。コマーシャルも公共広告や自社・及び関連の神戸新聞社・デイリースポーツに関連するイベント等に縮小。
またこの日から3月24日頃まで、コマーシャルの時間を含む全ての放送時間帯(途中からコマーシャル中の表示は停止)に、震災の救援物資情報、義援金募集情報のL字型画面ロールテロップを放送した。
2024年1月1日の16:10頃に発生した令和6年能登半島地震では、兵庫県の北部に津波警報が出されたことを受けて、8ヶ国語(日本語[注 22]・英語・中国語・韓国語・ベトナム語・ネパール語・タガログ語・ポルトガル語)で視聴者に避難を呼びかけるVTRを警報発表の7分後(16:29)に初めて放送した[53]。このVTRは、『NEWS×情報 キャッチ+』のニュースキャスター(報道部の所属)でサンテレビへの入社前(青森朝日放送のアナウンサー時代)に東日本大震災関連の取材・報道活動へ従事していた藤岡勇貴からの提案がきっかけで、前月(2023年12月)に完成させたばかりであった。なお、サンテレビのYouTube公式チャンネルとX公式アカウントでも、このVTRと同じ内容の動画のサイマル(地上波放送との同時)配信を実施[54]。
開局当初は東京12チャンネルと連携し、『こんにちは!奥さん2時です』などの共同制作番組も手掛けていた。
しかし、テレビ東京は「メガTONネットワーク」(現・TXNネットワーク)と称した全国放送網を構築すべく、その本格展開第1号となった1982年3月1日のテレビ大阪の開局により、大阪府内でも広範囲で視聴できる本局との競合を避ける意向から、サンテレビへのテレビ東京系列の番組供給を中止[注 23]。これにより、テレビ大阪が受信できない兵庫県内の内陸部[注 24]では、BSテレ東を受信しない限りはテレビ東京の番組を全く視聴できない状況となっている。
よって、現在に至ってもサンテレビとテレビ東京は通常の番組編成面では、ほぼ無縁の状態に等しい。ただし例外的にテレビ東京からネット受けを行ったケースは過去にあり、1989年1月の昭和天皇崩御の特番[注 25][注 26]や、神戸市が提供スポンサーに入っていた宝くじ番組、2000年代のプロ野球日本シリーズの中継が挙げられる[注 27]。
また、番組販売を通じて過去にテレビ東京で放送された番組の取引は現在も限定的ながら行なわれている(『ポケモンゲット☆TV』など[注 28][注 29])[注 30]。また、外部制作扱いのものでは『熱血電波倶楽部』のようにテレビ大阪で未放送となった番組を遅れネットした事例がある他[注 31]、サンテレビが参加している制作委員会形式のテレビドラマでは、系列のTVQ九州放送・テレビせとうちが参加している作品がある。
この他、KBS京都からネット受けしている『うまDOKI』においても、関西以外の地方でのメインレースはテレビ東京や系列各局からの中継を受けている[注 32]。これは、サンテレビがテレビ大阪の開局前から競馬中継を放送していることによるもので、テレビ大阪(2012年4月以降はテレビ愛知も)では、中央競馬中継を放送していない。
こうした中、テレビ東京社長(当時)の菅谷定彦は、2007年5月31日の定例記者会見で、アナログ放送が終了する2011年からを目途に、放送対象地域が大阪府に限定されているテレビ大阪について兵庫県や京都府へも拡大する構想を発表したが[58]、その後特に動きはない。
独立局であるが、ANNとは、開局当初から番組販売での取引関係が深く、MBSテレビ→朝日放送テレビでネットしないテレビ朝日や各系列局制作の番組を番組販売により多数購入して時差放送しているほか[注 33]、1985年以後の『全国高校野球選手権大会中継』と水曜・日曜の阪神戦では、朝日放送テレビとの相互リレー中継(日曜阪神戦ナイターやサッカー日本代表の強化試合・世界水泳といったテレビ朝日系全国ネットのスポーツ中継が組まれている時など、朝日放送テレビが差し替えできない場合は体裁上共同制作による完全中継)を実施している。また2013年には『海賊戦隊ゴーカイジャー』・『仮面ライダーオーズ/OOO』を皮切りにテレビ朝日製作の特撮番組の再放送を始めている。
L1・L2スタジオとも、照明をLEDに統一[59]。2021年5月31日から6月13日(日曜日)までの放送は旧社屋内の送出設備を経由していたが、6月14日(月曜日)未明の放送休止時間帯(午前3:00)にカットオーバー(新社屋からの放送への切り替え作業)が完了した。
以上のスタジオと対応する副調整室(L1サブ・L2サブ)のほか、『サンテレビボックス席』などの放送時に現地の中継車とつなぐ副調整室(L3サブ)が設けられていた[61]。
なお、神戸国際交流会館の近隣で同時に竣工した神戸ポートピアホテルには、朝日放送テレビと共同で運用するお天気カメラを常設。サンテレビがカメラの管理業務を担いながら、このカメラで撮影された神戸市内の映像を、自社制作の番組で多用していた。サンテレビの本社を神戸駅前JUSTスクエアへ移転した後も、このカメラの共同運用と管理を継続。
サンテレビでは新作テレビアニメ番組を継続的に放送しており、特に深夜帯の作品群(いわゆるUHFアニメ・深夜アニメ)においては関西地区における主要なネット局の1つとして重要な位置付けにある。なお、サンテレビではプロ野球中継を試合終了まで行うため、延長に備えて放送休止時間を長く取っている。そのため深夜帯の放送枠は関東圏の独立局と比べると少ないことから、UHFアニメの草創期から毎日放送など在阪各局でも放送されてきた。
平日の朝7時台には帯番組として、長年に渡って番組販売により購入した旧作を再放送している[注 34]。ただし2007年4月以降は金曜が他ジャンルの番組に変更され(一時期を除く)、2013年3月21日 - は7時枠が『Kids劇場』(キッズげきじょう)と題した『テレビ朝日制作の特撮番組再放送枠』となるなど、やや規模を縮小している。稀にこの枠で新作を放送することがある[注 35]。2016年4月には土曜朝7時台にも枠を新設し、『12歳。〜ちっちゃなムネのトキメキ〜』(新作)を放送した。
朝以外の作品は大多数が深夜帯に放送されている[注 36]が、週末には22時台に編成することもある。深夜帯は2005年7月に水曜・木曜の26時台にアニメ番組枠が新設されたのを契機に作品数の増加に比例して枠は拡大。時期によっては平日の26時台が全てアニメ番組枠となる[注 37]他、2011年4月以降は日曜にも番組枠が常設されている。
一方で日曜未明(土曜深夜)帯は毎日放送の『アニメシャワー』が関西圏のアニメファンの視聴習慣に大きく根付いている事から[62]、原則として競合を避けるように編成している。
2000年代以降はキー局が制作に関与している作品を放送する場合がある。特にTBSテレビや同系列局のCBCテレビ、日本テレビが関与している作品にその事例が多く、本局と同様にアニメ番組を多数編成している毎日放送や読売テレビで放送枠から外れた作品をネットするというケースが多い[注 38]。ただし、2017年4月以降は関西圏でも異系列ネットすら行われないキー局の作品もある。
なお、平日26時台を中心に他局(府県域局のテレビ大阪やKBS京都を含む)のアニメ番組と競合するケースも珍しくない。ただし、プロ野球中継が組まれる日に中継時間が延長された場合は競合の有無が変化することがある。
これらの他、昼間時間帯以外で5分(一部の作品は10分)程度のミニアニメも多数放送されている。
時間帯を問わず、番組の冒頭では視聴時の注意喚起のテロップが表示される(『めだかのコタロー』では表示無し。連続放送する場合も同様。)。以前は必ず本編の冒頭で画面上端または下端に表示されていたが、現在はオープニング主題歌の冒頭で表示される場合もある[注 39]。また深夜枠では野球中継で時間が繰り下がった場合、その旨も併せて表記される(他ジャンルの番組でも同様。編成によっては、最大4回表示されることもある。)。
地上デジタル放送への完全移行まではハイビジョン制作の作品はデジタル放送において画角比16:9のフルサイズで放送していた[注 40]。しかし、同じ16:9サイズでも標準画質のマスターで制作されているものは額縁放送となっていた(2008年9月30日に放送マスターを更新してからも継続)。
開局当初から1990年代の中盤までは、男女とも正社員として採用。女性アナウンサーについては、1990年代の後半以降、関西圏のアナウンサー・タレント事務所からの派遣扱いで契約社員として一定期間(最大3年間)勤務するフリーアナウンサーが多い[63]。
自社制作の番組や、主催・後援のイベントでアシスタントを務めるユニット。結成は開局前年の1968年で、第1期は10人で構成されていた[66]。
任期は毎年4月からの1年間[注 44]。毎年12月から翌年2月にかけて、採用年の4月1日時点で兵庫県内[注 45]に居住する女性を対象にメンバーを公募する。ただし、上記の条件を満たしている女性でも、企業・団体に勤務している場合や、すでに芸能プロダクションに所属している場合には応募できない。また、宿泊を伴う活動が任期中にあることを募集要項で明記している。1995年度は、前年度中の1995年1月17日に阪神・淡路大震災が発災した影響で募集自体を見送った[66]。2018年度までは年齢制限を設けていなかったが、2019年度からは「3月31日の時点で20歳以上」という条件が加わっている[66]。
メンバー選考に際して、「さわやか」「まじめ」「何事にも挑戦する気持ちがある」といった基準を設けている[66]。近年は、メンバー紹介を兼ねたプロモーションビデオ風のスポットCMを任期中に放送する[67]関係で、歌ったり踊ったりすることが得意な女性からの応募が増えているという[66]。
新たに採用されたメンバーは、毎年3月下旬から4月上旬にかけて、自社制作の番組で披露される。2024年4月からは、第55期の5名が活動中。
主なOGは、あいはら友子、やすみりえ(第22期)、赤江珠緒(元・朝日放送アナウンサー、現在はフリーアナウンサー)、藤川みな代(現在はテレビ朝日コメンテーター)、遠藤奈美(KBS京都アナウンサー)、塚本麻里衣(第39期)・津田理帆(第46期)(いずれも現在は朝日放送テレビアナウンサー)、時枝里好(第37期)、塩見泰子(第40期。元・福井テレビアナウンサー、現在は気象予報士・NHK大阪放送局契約キャスター)、松井佐祐里(第42期、NHK津放送局・仙台放送局の契約キャスターや文化放送の契約アナウンサーを経て現在はフリーアナウンサー)、東優花(第45期、元・テレビユー福島契約アナウンサー)、羽田優里奈(第47期)、橋本和花子(第49期、関西テレビアナウンサー)、緒方ゆい(第51期、四国放送アナウンサー)、柴田祐里菜(第52期、北海道文化放送アナウンサー、大阪近鉄バファローズ→日本ハムファイターズ→阪神の投手だった柴田佳主也の長女[68])、佐藤理子(第52期、岡山放送アナウンサー)。2011年度選出の武田訓佳(第42期)は、任期終了後から羽田と同じく舞夢プロへ所属するとともに、2013年度から『熱血!タイガース党』で「秘書」(アシスタント)を務めているほか、2020年度から『あんてなサン』(サンテレビガールズが在任中にリポーターとして出演する情報番組)のナビゲーターへ羽田と共に名を連ねている。また、第49期では、フィギュアスケート選手として国際大会に出場した経験を持つ岩元こころも採用していた[69](任期中は関西学院大学に在学→任期満了後にセント・フォース関西に所属)。
なお、サンテレビが開局50周年を迎えた2019年には、過去のメンバーを集めた「大同窓会」を初めて開催。集まったメンバーは、5月に神戸まつりのパレードにも参加した[66]。また、2022年度(第52期)には、「サンテレビアナウンスセミナー」の受講生から2名が初めて選出。以降のメンバーの一部は、「アナウンスセミナー」を改組した「サンテレビアナウンススクールMOON」のテレビCMへ在任中に出演している。
JOUH-DTV サンデジタルテレビジョン
※2011年7月24日に終了。
JOUH-TV
上記のほか、ミニサテライト局が県内に多く存在した。
![]() |
以下の県外のケーブルテレビ局では、区域外再放送が行われている。なお、大阪府については全てのケーブルテレビ局で再放送を行っているため、省略している。
近畿地方や岡山県・香川県では、原則としてリモコンキーIDも「3」としている[注 48]。
和歌山県では、アナログ放送の頃から(共同アンテナを除く)区域外再放送が行われていない。
また、かつては高知県の高知ケーブルテレビ、三重県のアドバンスコープ、滋賀県の滋賀ケーブルネットワークなどでもアナログ放送のみ再放送を行っていたが、2011年7月24日のアナログ放送停波と共に終了した。
また、光放送の「ひかりTV」では、2019年11月17日現在も、原則として他都道府県の放送については配信同意を得ていないため、直接受信や他のケーブルテレビ、及びスカパー!プレミアムサービス光・フレッツ・テレビとは異なり、大阪府の大多数では配信・放送の対象となっていない(スカパープレミアム光については、四條畷市と島本町の一部ではサンテレビが受信できず、KBS京都、奈良テレビ(四條畷市一部のみ)で代替している)。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.