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日本経済新聞社の発行する日刊新聞 ウィキペディアから
日本経済新聞(にほんけいざいしんぶん、題字: 日本經濟新聞、英: NIKKEI、Nihon Keizai Shimbun)は、日本経済新聞社の発行する新聞(経済紙)である。広義の全国紙の一つ、略称は日経(にっけい)、または日経新聞(にっけいしんぶん)である。社是は「中正公平、我が国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」である。
日本経済新聞 NIKKEI Nihon Keizai Shimbun | |
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種類 | 日刊紙 |
サイズ | ブランケット判 |
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事業者 |
(株式会社中外商業新報社→) (株式会社日本産業経済新聞社→) 株式会社日本経済新聞社 |
本社 |
【東京本社】 (東京都千代田区大手町1-9-5→) 東京都千代田区大手町1-3-7 【大阪本社】 (大阪府大阪市中央区大手前1-1-1→) 大阪府大阪市中央区高麗橋1-4-2 |
代表者 | 長谷部剛(代表取締役社長・法人代表) |
創刊 | 1946年(昭和21年)3月1日 |
前身 |
中外物価新報 (1876年12月2日-1889年1月26日) 中外商業新報 (1889年1月27日-1942年10月31日) 日本産業経済 (1942年11月1日-1946年2月28日) |
言語 | 日本語 |
価格 |
1部 (朝刊)200円 (夕刊)100円 月極 【紙版】 朝夕刊セット5,500円 朝刊のみ4,800円 【紙版+電子版】 朝夕刊セット6,500円 朝刊のみ5,800円 【電子版】 日経電子版のみ4,277円 |
発行数 | 【電子版有料会員】97.2万人 |
ウェブサイト |
www |
関係する人物 |
益田孝 野崎廣太 小汀利得 萬直次 圓城寺次郎 新井明 鶴田卓彦 杉田亮毅 |
画像外部リンク | |
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題字 公式サイト |
全国紙(読売・朝日・毎日・日経・産経)唯一の経済紙(経済専門紙)で、株価欄を始め経済や産業関係記事が多い。東京銀行と三菱銀行の合併[注釈 1]など、経済関係の記事で日本新聞協会賞を数多く受賞している。大学生や経済学に関心のある社会人向けの連載記事として、『経済教室』のページもある。
日本経済新聞社が算出・公表する日経平均株価(日経平均、日経225)は、東京証券取引所が発表する東証株価指数(TOPIX)とともに日本を代表する株価指数であり[3]、「NIKKEI 225」として世界的に認知されている。株式市況欄は東京証券取引所の全銘柄[注釈 2]、札幌証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所[注釈 3]の各々の独自銘柄も収録されている。
記事中の数字表記は、大手新聞社がアラビア数字(1・2・3……)表記に変更する中で、一般記事内では年齢表記など一部を除いて漢数字(一・二・三……)表記を中心としていた。地方紙も含む他紙がスポーツ面の記事中の数字表記をアラビア数字表記とする中で、一部を除いて漢数字表記としていた。記事中のパーセント表記中の数字表記の漢数字表記は、日経以外の他紙ではほぼなくなっていた。2009年6月1日付朝刊から一般記事内でアラビア数字の表記に改めた。
特有の内容として、企業が発表する決算公告などの各種公告の掲載が多かった。3月期決算の主要企業の株主総会の集中する6月下旬の紙面は、財務諸表の決算公告で数十ページの別刷り(二部紙)紙面が付録され、本紙を含め全部で100ページ近くになる場合があった。2005年2月の商法改正で利用が認められた電子公告制度(インターネットを利用したプレスリリース公告方式であるEDINET)の普及に伴い、原則的に自社のウェブページにのみ掲載する企業が急増したため、別刷り紙面は激減した。
スポーツ関係は、サッカー関連を特集記事として一般紙よりも大きく取り上げる場合があるが、最も得意としているのは競馬である。農林水産省の外郭団体日本中央競馬会(JRA)が主催する中央競馬の全競走を当社子会社の日経ラジオ社(NSB→ラジオたんぱ→ラジオNIKKEI、『中央競馬実況中継』)が公式に実況放送し、東京・大阪両本社に1人づついる競馬専門の記者がラジオNIKKEIに出演して解説する。また、東西で複数の競走に寄贈賞を出している。
社会面では、個別の芸能人の動静を取り上げることは殆どない。社会面の4コマ漫画は1990年代中頃まで連載されていたが消滅し、読者による投稿欄(読売新聞の『気流』、朝日新聞の『声』に相当)は元からない。
土曜日は二部紙にあたる『日経プラス1』が発行されている。これは厳密な意味での二部紙ではないが、2017年3月からセンター織り込み型の日曜版「NIKKEI The Style」も掲載されている。
第1テレビ欄は、他紙は最終面だが本紙は中面掲載である。最終面は「文化」「私の履歴書」・連載小説などを記載する。2009年3月まで、一部地域は地元紙に倣って、TXN系列局をNHKの次に掲載していた[注釈 4]が、1996年に日本の地上波テレビ局として初めて韓国連続ドラマの放送を開始した際には、福岡県向けの紙面で毎週その内容を載せるなど、TXN系列局のある地域版では当該局の番組内容紹介に力を入れている。
自社系列の販売店が少なく、全国紙の読売新聞や朝日新聞・毎日新聞、ブロック紙の中日新聞・西日本新聞の各販売店に委託をしている地域が多い。契約に際して販売店が独自の判断で契約者に日用品などを提供することを認める新聞社が多いが、本紙は行なわない。年度がわりの4月に、本社が経済用語辞典他、冊子を編集して契約者へ配布する。
価格は、1部売り(朝刊200円、夕刊100円)月極め(朝夕刊セット5,500円、全日版4,800円)である。自社工場の他、1980年代以後日本各地の主要な地方新聞社と印刷面での委託提携を積極的に行っている。
インターネット上では『NIKKEI NET』を開設して無料(一部有料購読制あり)のニュース記事を提供していた。2010年3月23日以降『日本経済新聞電子版』(愛称:Web刊、日経電子版)にサイトリニューアル[4]、これに伴って記事閲覧を原則有料化すると共に、全ての掲載記事の閲覧に際して有料会員登録が必要となり、同年3月1日より会員登録受付を開始した。URLも「https://www.nikkei.com/」に移行、旧ドメイン「http://www.nikkei.co.jp」下で掲載されてきた過去記事は、全てリンク切れとなった。現在は有料会員登録に際し月額4,277円を要する。日経新聞宅配定期購読者については月極購読料に1,000円増しにすると、同じく有料会員登録出来るようになっている《支払手段はサイトリニューアル当初からクレジットカードに限定[5]》。無料会員登録のプランも用意されており、この場合、有料会員限定の記事が数量限定ながら閲覧可能[注釈 5][6]。2019年7月10日からは日本経済新聞社とテレビ東京ホールディングスも出資しているインターネット動画配信サービス「Paravi」とのセット割引も用意されている[7]。
サイトリニューアルに伴う記事閲覧の原則有料化について、社長の喜多恒雄は「ネット上のコンテンツは無料という観念があるが、良質のコンテンツはタダではない。欧米のメディアは既に(有料化に)挑戦している」と語っている。これについては、当時広告収入に頼っていたニュースサイトの運営が岐路に立たされていることを吐露したものと受け止められている[8]。
電子版はマルチデバイスに対応し、PCブラウザ向けのWebサイト、モバイル端末向けWebサイト、モバイル端末向けアプリケーションとしてモバイル端末向けのレイアウトに再構築された『日本経済新聞 電子版』アプリ、紙紙面を読むことができる『日本経済新聞 紙面ビューアー』アプリ、を用意する。それぞれiOS、Android、8以降のMicrosoft Windowsに対応しており、同一のIDで使用することができる。
人工知能 (AI) 技術を利用した記事作成を研究しており、東京大学松尾豊研究室や言語理解研究所と共同で開発した技術を用いて、上場企業の決算データを基に公表後数分で決算サマリーを完全自動で作成し、公開している[9]。
2017年1月現在、「日経電子版」の有料会員数は50万人を超え、日本の既存新聞社として最も早くデジタルシフトに成功。2023年12月には関連サービスを含めた契約者数で、有料ニュース媒体としては日本で初めてとなる100万人の大台に乗せた。周辺サービスの拡充が功を奏した。英語以外の有料ニュース媒体としては世界1位、全言語でもニューヨーク・タイムズ(941万人)、ウォール・ストリート・ジャーナル(461万人)、ワシントン・ポスト(250万人)、同じ日経グループのフィナンシャル・タイムズ(219万人)に次いで5位に位置する[10]。2010年代後半以降は半年おきに朝刊紙面の発行部数と「日経電子版」の会員数を公表することにしており、2021年7月時点の「日経電子版」有料会員数は76万人、無料登録会員を含む会員数は493万人[11]。その後も2022年1月1日時点で有料会員が79万7,362人[12]、2024年1月時点で90万人、同年7月時点で97万人と順調に数を伸ばしている[13][14]。
2023年6月、物価高による新聞用紙の高騰、配送費用や人件費などのコスト上昇の影響で販売網の維持が困難になっていることから、同年7月1日から5年8か月ぶりに日経電子版を除く購読料の値上げを行うことになった。価格改定後の日経新聞購読料は朝夕刊セットが5,500円(電子版セット6,500円)、全日版は4,800円(電子版セット5,800円)となった。電子版単独の場合はこれまでと同じく4,277円である[15]。
ロイター・ジャーナリズム研究所の調査によると、日経は日本の新聞の中で最も信頼されている(50%)との結果が出ている[16]。
購読世帯の平均世帯年収は他の全国紙よりも高く、企業幹部との親和性も強い[17]。大卒・院卒の割合も主要全国紙の中で最も高い。
2009年の新聞通信調査会の調査で、「最も保守的=10点、最も革新的=0点」という分布の中で5.2点であった。全国紙の中で最も保守的であるとされた読売新聞は5.6点、次点が産経新聞の5.3点、毎日新聞は5.0点、最も革新的な朝日新聞は4.4点である[18]。
日本経済新聞社はテレビ東京と定期的に共同で世論調査している。
2013年から「日本経済新聞電子版(Web刊)」の有料・無料アカウント登録者が投票出来るクイックVoteでアンケート調査も独自に行っている[19]。2017年6月初頭にクイックVoteによる内閣支持率がテレビ東京との共同調査結果より約30%も低くなった。それに対して、日本経済新聞はクイックVoteは政府に不満を持つ多くの方がわざわざ訪れたことで回答者に偏りがあり、全国の有権者の縮図といえるデータ標本調査とは異なる低支持率になったと批評している[20]。
版元の日本経済新聞社自体に関する沿革、旧中外商業新報時代の詳細な沿革はそれぞれの項目を参照
夕刊が発行される「セット版」の地域は2024年11月時点で関東地方(栃木県、群馬県を除く)、東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)、近畿地方2府4県、福岡県で、それぞれ山間部などの遠隔地・離島の一部は除外する(参考)。
他道県は朝刊のみの全日版、同業他社の「統合版」である。朝刊は題字下部の当社所在地一覧に「札幌支社」とあるが、北海道では全道で夕刊が現地発行されていないため、夕刊では札幌支社の所在地一覧が割愛されている。定期購読に際してはセット版地域では全日版、逆に全日版地域ではセット版をそれぞれ購読することはできないことになっているが、販売店の判断でセット版地域で朝刊のみあるいは夕刊のみの購読は可能である。かつては沖縄県も2008年の発行開始当初はセット版だったが、2018年1月から沖縄県地方紙の琉球新報・沖縄タイムスなどと同様に、全日版へ変更された。
フルサイズの民放局のみ掲載。各地域ごとの詳細は各発行本支社ごとの記事参照[要説明]
一カ月分(東京本社発行最終版)の全紙面をA4サイズに縮小し、一冊の書籍にまとめた新聞縮刷版が毎月下旬に発行されている。
2020年8月10日、香港の蘋果日報本社が捜索され、同日、日本経済新聞の香港オフィスも香港警察に捜索されている[61]。
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