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かつて日本のソニーが製造販売したハードディスク搭載DVDレコーダ ウィキペディアから
PSX(ピーエスエックス)は、ソニー株式会社が2003年12月13日から2005年にかけて販売していた、ハードディスク搭載DVDレコーダー(ハイブリッド・レコーダー)。
製造元 | ソニー |
---|---|
種別 | DVDレコーダー / ゲーム機 |
発売日 | 2003年12月13日 |
対応メディア |
DVD-ROM[CD-ROM] DVD-R DVD-RW(DVD+RW) DVD-RAM |
ストレージ | ハードディスク、メモリーカード |
後方互換 |
PlayStation (PocketStationを利用するソフトを除く) |
前世代ハード | PlayStation |
次世代ハード | PlayStation 3 |
ハイブリッド・レコーダーにPlayStation 2としての機能を併せ持つのが特徴で、後のソニー関連製品で広く採用された「クロスメディアバー」を最初に導入した製品としても知られる。
ソニーはPSXを「ハードディスクが搭載されたハイブリッド(HDD・DVD)レコーダー」としているが、基本的な部品はPlayStation 2で使われているものを流用しており、まさに「録画ができるプレステ」であった。なお、本機はPlayStation 2を展開するソニー子会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の発売製品ではない。発売当初からATRAC3に対応していた。
2003年12月13日に、250GB HDD搭載の「DESR-7000(希望小売価格99,800円)」、160GB HDD搭載の「DESR-5000(同79,800円)」が発売された。この希望小売価格は当時主流であった地上アナログチューナーのみ内蔵のDVDレコーダー(HDD無し)のエントリーモデルと同水準であった。
2004年9月ごろにDESR-5100(2代目)の実勢価格が当時のハイブリッドレコーダーでは珍しい4万円台にまで下がったことがネット掲示板などで話題となり、多少は販売台数が伸びた。発売から半年後に家電量販店などではDVDレコーダーの月間売上1位を獲得し、HDD・DVDレコーダーの普及に役立ったと言われる。
2005年2月、PSXのWebページ上で2004年12月に発売されたばかりの新機種の生産完了が告知された。翌3月には一貫してPSXプロジェクトを推進してきた久夛良木健副社長が辞任。また、PlayStation Portableとの連係機能は機能を改良して、2005年11月に発売されたスゴ録に搭載された。さらに、PSX開発陣をスゴ録開発陣が吸収しソニーはスゴ録(2007年以降はBDZシリーズ)を発売している。
2013年10月に全機種修理の受付を終了。
メニュー画面にクロスバーと言われる横列の機能別メニューと縦列の項目ボタンを交差させて機能選択する、新感覚のGUI「クロスメディアバー(XMB)」を導入した最初の機種でもある。録画データをはじめとするコンテンツのサムネイルを高速で縦横にスクロールさせる処理は、2003年当時のハイブリッドレコーダーのグラフィック性能では負荷が高いものであり、これを実現するためにPlayStation 2のグラフィック処理能力を応用している。
CMもこの機能を強調する仕様であり、「ヨコタテピ」という言葉をひたすら連呼するものであった。
その後、XMBはPlayStation Portable・VAIO(Do VAIO・VAIO Media)・PlayStation 3・ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現ソニーモバイルコミュニケーションズ)製携帯電話やブラビア・BDレコーダーにも続々と採用されるようになり、2000年代中期~後期のソニー製AV家電製品のスタンダードなGUIとなっていった。
発売された2003年-2004年時点ではデジタルチューナーが幾分高価格であったため、地上波・BS(DESR5000、5100以降は7500,7700番台のみ)アナログチューナーのみ搭載された(PSX以外のハイブリッドレコーダーで地上波デジタルチューナーが搭載された機種が発売されるのは2004年に入ってからであり、先陣を切ったスゴ録やDIGAでは実勢価格が10万円を上回る上位モデルとして発売されていた)。また、先に発売されていたHDD(単体)レコーダー「cocoon」や「スゴ録」と同じくGガイドによるEPGが搭載されている。
メモリースティックスロット(ドライブ)が搭載されており、メモリースティックに保存されたJPEG方式などの画像やATRACオーディオのファイルをスライドショー形式で再生することができる。この部分は2004年以降のスゴ録やBDZシリーズの一部機種と、PlayStation 3の本体機能にも反映されている。更に2004年のアップデートで、PSXのHDD上の録画番組(デジタルチューナーからのダビングによるコピーワンス付きを除く)をメモリースティックにコピーし、PlayStation Portable等で再生できる機能も追加された。これはBDZシリーズの「おまかせ転送機能」や、PlayStation 3の地上波デジタル放送視聴キット「torne」の機能に踏襲された。
デジタル放送の録画は、デジタルチューナー(デッキ単体・内蔵テレビ)とRCA端子(S端子含む)でコンポジット(アナログ)接続し、出力された標準画質を内蔵HDDへムーブする方法しか無かった。コピーワンスのためCPRM非対応の初代機種ではこのムーブは不可である。
2011年7月に地上波アナログ放送とBSアナログ放送の停波を迎えたため、デジアナ変換されていない住宅では本機単体でのテレビ放送の録画が不可能となるため注意が必要である。
PlayStationおよびPlayStation 2の規格のソフトがプレイ可能である。HDD空き容量の40GBをゲーム側へ割り当て、内蔵のイーサネットポートを使用することでPlayStation BB Unitと同等の機能を持たせることもできる(ただし、DESR-5500・7500モデル以降PlayStation BB Navigator非対応となった)。
PlayStation 2と比較すると、コントローラポートは背面にあるため、コントローラは4メートルほどのケーブルが付いた専用のものかサードパーティ製の延長ケーブル[1]を使う必要があること、USBポートが1つしかない、メモリースティック用スロットがある、メモリーカード差込口の形状から来る物理的な制限のため、PocketStationに非対応などの相違がある。また、PSX本体はデジタル放送に対応していないため、双方向放送やDLNAにも非対応となるが、LAN端子が搭載されている。これはかつて本体のアップデートを行う時か、PlayStation 2用ソフトでPlayStation BBに対応・非対応両方を含めたオンラインプレイを行う時にのみ使用するものであるため、ほとんどのユーザーには需要がないものであった。音楽の再生時には、DESR-5500/7500モデル以降でのみDJBOXを模したビジュアライザーが起動できる。
10年間にわたって継続されてきたPSX アップデート(アップグレード)ディスクの配付も2014年2月28日をもって、完全終了する事がSONY公式ホームページで発表された。
基本的にPlayStation 2と共通だが、ハードウェアも含めて以下の点が異なる。
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