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日本放送協会と日本将棋連盟が主催する、日本の将棋の棋戦 ウィキペディアから
NHK杯テレビ将棋トーナメント(エヌエイチケイはいテレビしょうぎトーナメント)は日本放送協会(NHK)及び日本将棋連盟が主催する将棋の棋戦であり、NHK Eテレで放送されているテレビ番組である。創設当初から第42回(1992年度)までは「NHK杯争奪 将棋トーナメント」と称されていた。
テレビ番組・中継内での各種情報(終了した番組・中継を含みます)は、DVDやBlu-rayなどでの販売や公式なネット配信、または信頼できる紙媒体またはウェブ媒体が紹介するまで、出典として用いないで下さい。 |
NHK杯将棋トーナメント | |
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棋戦の分類 | 一般棋戦(全棋士参加棋戦) |
旧イベント名 | NHK杯争奪 将棋トーナメント |
開催概要 | |
開催時期 | 3月(決勝) |
初回開催 | 1951年度(第1回) |
持ち時間 |
予選:20分 本戦:10分+考慮時間1分×10回 (いずれも切れたら1手30秒) |
番勝負 | 一番勝負 |
優勝賞金 | 未公表[注釈 1] |
主催 | NHK、日本将棋連盟 |
公式サイト | 対局予定・結果 - NHK将棋 - NHK |
記録 | |
現NHK杯 | 佐々木勇気(初優勝) |
永世資格者 | 羽生善治(名誉NHK杯選手権者) |
最多優勝 | 羽生善治(通算11回) |
最長連覇 | 羽生善治(4連覇) |
1951年(昭和26年)、当時の経営委員で旧東京日日新聞在職中に実力制名人戦を企画した阿部眞之助の肝入りで創設。当時はラジオ番組(『室内遊戯の時間』)であった。阿部が第9代NHK会長に就任した後の第12回(1962年度)大会からテレビ放送がスタートした。
対局者双方の持ち時間が少ない早指し戦であり、トーナメント方式で争われる。 優勝者には「NHK杯選手権者」(略称「NHK杯」)の称号が贈られ、次期の優勝者にその称号が贈られるまで主にNHKの将棋番組内や将棋講座テキスト(NHK出版)誌上で呼称される[注釈 2]。
予選と本戦からなり、本戦には棋士49名と女流棋士1名の計50名が出場する。本戦の対局はNHKのテレビスタジオで収録され、その模様が毎年4月から翌年3月にかけて毎週1局ずつ放送される。
本棋戦は全棋士参加棋戦である[注釈 3]。
第1回(1951年度)から第30回(1980年度)までは上位棋士選抜棋戦であり、第1回(1951年度)の参加者は8名、第16回(1966年度)から16名に増え、第27回(1977年度)から26名に増えた。
第31回(1981年度)から全棋士参加棋戦に移行し、現行のシステムとなっている。
抽選時(前年12月末時点)において下記の条件を満たす者(32名)は予選が免除され、本戦シードとなる。またそのうち14名は本戦2回戦シードとなる。シード順は以下の通り(2024年度現在)。
1回戦の組み合わせは、2024年度より36名の抽選方式になった。以前は予選通過者18名に1回戦シード17名・女流1名との組み合わせによる抽選方式であった。2回戦から登場のシード14名は基本的に1~4の者が該当するが、シード権保持者の人数によっては調整により、時に順位戦A級でも下位の棋士(主にB級1組からの昇級者)は1回戦からの参加になったり[注釈 9]、あるいはB級1組でも上位の棋士(主にA級からの降級者)は2回戦からの参加[注釈 10]となることもある。
この他、名誉NHK杯選手権者も上記のシード要件に該当しない場合にシード対象となる(後述)。
持ち時間は各10分(対局時計使用)で、それを使い切ると1手30秒未満となる。ただし、秒読みに入ってから1分単位で合計10回の「考慮時間」をそれぞれ使用できる[注釈 12]。
千日手となった場合は、他の棋戦と同様、先後を入れ替えての指し直しとなる。指し直し局は千日手局での持ち時間と考慮時間が引き継がれる。ただし、残りが考慮時間4回以下であった対局者がいる場合は考慮時間は少ない方の対局者が5回になるまで両者に平等に加算されるが、この措置で考慮時間が10回を超える分はどのよう形で持ち時間に加算されるかは不明である[注釈 13]。持将棋となった場合も、千日手と同様に指し直しで決着を付ける。
本戦シード以外の棋士は東西の将棋会館でトーナメント方式の予選を行い、勝ち残った18名(関東12名、関西6名[注釈 14])が本戦に出場する。予選は持ち時間各20分・切れると一手30秒の早指し戦を1日最大3局(棋士によっては2局[注釈 15])行う。
本戦に出場する女流棋士1名は、前年12月末時点の女流タイトル保持者で行う、出場女流棋士決定戦(NHK杯のうち、これのみ非公式戦)の勝者である。出場女流棋士決定戦の決勝・準決勝などは本戦と同じ対局場で行われ、毎期のNHK杯決勝戦が放映された後の3月下旬に、NHK杯と将棋フォーカスの時間枠(日曜日の10時 - 12時)で放映される[注釈 16]。
詳細は「出場女流棋士決定戦」節を参照。
通算10回優勝すると名誉NHK杯選手権者(名誉NHK杯)の称号が贈られる。タイトル戦の永世称号や名誉称号に類似するが、「原則引退後に名乗る」ものではなく、そのまま名乗ることができる。第74回(2024年度)までにこの称号を得たのは羽生善治のみである[注釈 22]。ただし羽生が第68回途中で竜王を失冠し無冠となった際は、以降の放送分では「名誉NHK杯」ではなく他棋戦と同様「九段」で呼称されている。なお、囲碁のNHK杯戦では通算11回優勝の坂田栄男(故人)が名誉NHK杯の称号を保持している。
なお、当棋戦では「永世」ではなく、囲碁トーナメントの称号と同じく「名誉」を冠している[注釈 23]。
称号・段位は当時のもの。優勝欄の数字は、その時点での通算優勝回数。
(第61回以降は、回表示の数字が単独回の項へのリンク。)
回 | 年度 | 優勝 (優勝回数) | 準優勝 | ベスト4 | 備考 | ||
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1 | 1951 | 木村義雄 名人 | 升田幸三 八段 | 丸田祐三 八段 | 塚田正夫 八段 | ラジオ放送でスタート。8人制。 | |
2 | 1952 | 升田幸三 八段 | 丸田祐三 八段 | 原田泰夫 八段 | 大山康晴 名人 | ||
3 | 1953 | 塚田正夫 九段 | 花村元司 八段 | 小堀清一 八段 | 松田茂行 八段 | ||
4 | 1954 | 大山康晴 名人 | 塚田正夫 NHK杯 | 花村元司 八段 | 松田茂行 八段 | ||
5 | 1955 | 大山康晴 NHK杯 | 2 | 灘蓮照 八段 | 大野源一 八段 | 塚田正夫 九段 | |
6 | 1956 | 原田泰夫 八段 | 灘蓮照 八段 | 花村元司 八段 | 大山康晴 NHK杯 | ||
7 | 1957 | 升田幸三 名人 | 2 | 灘蓮照 八段 | 花村元司 八段 | 大山康晴 前名人 | |
8 | 1958 | 灘蓮照 八段 | 大山康晴 王将 | 丸田祐三 八段 | 二上達也 八段 | ||
9 | 1959 | 丸田祐三 八段 | 大野源一 八段 | 大山康晴 名人 | 塚田正夫 九段 | ||
10 | 1960 | 加藤一二三 八段 | 大山康晴 名人 | 塚田正夫 九段 | 灘蓮照 八段 | ||
11 | 1961 | 大山康晴 名人 | 3 | 加藤博二 八段 | 二上達也 八段 | 花村元司 八段 | |
12 | 1962 | 灘蓮照 八段 | 2 | 升田幸三 九段 | 大山康晴 NHK杯 | 二上達也 八段 | テレビ放送に移行。 |
13 | 1963 | 升田幸三 九段 | 3 | 加藤一二三 八段 | 丸田祐三 八段 | 灘蓮照 八段 | |
14 | 1964 | 大山康晴 名人 | 4 | 塚田正夫 九段 | 丸田祐三 八段 | 二上達也 八段 | |
15 | 1965 | 丸田祐三 八段 | 2 | 升田幸三 九段 | 山田道美 八段 | 塚田正夫 九段 | |
16 | 1966 | 加藤一二三 八段 | 2 | 二上達也 八段 | 山田道美 八段 | 灘蓮照 八段 | 出場16名となる。 |
17 | 1967 | 大友昇 七段 | 二上達也 八段 | 加藤一二三 NHK杯 | 有吉道夫 八段 | ||
18 | 1968 | 丸田祐三 八段 | 3 | 山田道美 八段 | 加藤博二 八段 | 升田幸三 九段 | |
19 | 1969 | 内藤國雄 棋聖 | 関根茂 八段 | 芹沢博文 八段 | 花村元司 八段 | ||
20 | 1970 | 大山康晴 名人 | 5 | 中原誠 十段 | 加藤博二 八段 | 升田幸三 九段 | |
21 | 1971 | 加藤一二三 八段 | 3 | 大内延介 七段 | 大山康晴 NHK杯 | 米長邦雄 八段 | |
22 | 1972 | 大山康晴 九段 | 6 | 米長邦雄 八段 | 佐藤大五郎 八段 | 加藤一二三 NHK杯 | |
23 | 1973 | 加藤一二三 九段 | 4 | 内藤國雄 棋聖 | 丸田祐三 八段 | 二上達也 八段 | |
24 | 1974 | 中原誠 名人 | 内藤國雄 九段 | 大山康晴 十段 | 加藤一二三 NHK杯 | ||
25 | 1975 | 大内延介 八段 | 二上達也 九段 | 森雞二 七段 | 中原誠 NHK杯 | ||
26 | 1976 | 加藤一二三 九段 | 5 | 米長邦雄 八段 | 桐山清澄 八段 | 板谷進 八段 | カラー放送となる。 |
27 | 1977 | 中原誠 名人 | 2 | 加藤一二三 NHK杯 | 米長邦雄 八段 | 大内延介 八段 | 出場26名となる。 |
28 | 1978 | 米長邦雄 八段 | 真部一男 六段 | 加藤一二三 棋王 | 芹沢博文 八段 | ||
29 | 1979 | 大山康晴 王将 | 7 | 森雞二 八段 | 勝浦修 八段 | 有吉道夫 九段 | |
30 | 1980 | 有吉道夫 九段 | 中原誠 名人 | 石田和雄 八段 | 森安秀光 八段 |
回 | 年度 | 優勝 (優勝回数) | 準優勝 | ベスト4 | 備考 | ||
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31 | 1981 | 加藤一二三 十段 | 6 | 伊藤果 五段 | 木下晃 五段 | 桜井昇 六段 | 全棋士参加、本戦50名、予選制導入。毎週の放送となる。 |
32 | 1982 | 中原誠 十段 | 3 | 青野照市 七段 | 谷川浩司 八段 | 桐山清澄 八段 | |
33 | 1983 | 大山康晴十五世名人 | 8 | 加藤一二三前名人 | 大内延介 八段 | 米長邦雄 二冠 | 大山が最年長優勝。 |
34 | 1984 | 田中寅彦 八段 | 加藤一二三 王位 | 内藤國雄 九段 | 淡路仁茂 八段 | ||
35 | 1985 | 谷川浩司 前名人 | 内藤國雄 九段 | 西村一義 八段 | 佐伯昌優 七段 | ||
36 | 1986 | 前田祐司 七段 | 森雞二 九段 | 中原誠 名人 | 淡路仁茂 八段 | 千日手指し直しの熱戦を前田が制す。 | |
37 | 1987 | 中原誠 名人 | 4 | 中村修 王将 | 福崎文吾 十段 | 高橋道雄 二冠 | |
38 | 1988 | 羽生善治 五段 | 中原誠 NHK杯 | 谷川浩司 王位 | 内藤國雄 九段 | 羽生が最年少優勝。 | |
39 | 1989 | 櫛田陽一 四段 | 島朗 前竜王 | 中原誠 二冠 | 森下卓 五段 | 四段の棋士が本戦初出場で優勝。 | |
40 | 1990 | 先崎学 五段 | 南芳一 棋王 | 羽生善治 竜王 | 谷川浩司 名人 | ||
41 | 1991 | 羽生善治 棋王 | 2 | 塚田泰明 八段 | 丸山忠久 四段 | 高橋道雄 九段 | |
42 | 1992 | 中原誠 名人 | 5 | 島朗 七段 | 加藤一二三 九段 | 谷川浩司 竜王 | 高柳敏夫門下の兄弟弟子対決。 |
43 | 1993 | 加藤一二三 九段 | 7 | 佐藤康光 竜王 | 南芳一 九段 | 森内俊之 六段 | 女流棋士出場枠が設けられる。 |
44 | 1994 | 中原誠 永世十段 | 6 | 米長邦雄 前名人 | 佐藤康光 竜王 | 羽生善治 四冠 | |
45 | 1995 | 羽生善治 竜王名人 | 3 | 中川大輔 六段 | 深浦康市 五段 | 行方尚史 四段 | 決勝が初の公開対局。 羽生がタイトル七冠制覇とNHK杯戦でも優勝。 |
46 | 1996 | 森内俊之 八段 | 屋敷伸之 七段 | 丸山忠久 六段 | 島朗 八段 | ||
47 | 1997 | 羽生善治 四冠 | 4 | 村山聖 八段 | 中原誠 永世十段 | 島朗 八段 | |
48 | 1998 | 羽生善治 NHK杯 | 5 | 堀口一史座 五段 | 久保利明 五段 | 杉本昌隆 五段 | |
49 | 1999 | 鈴木大介 六段 | 郷田真隆 八段 | 加藤一二三 九段 | 森下卓 八段 | 決勝が公開対局(テント(2000)みんなの広場)。 | |
50 | 2000 | 羽生善治 五冠 | 6 | 久保利明 六段 | 森下卓 八段 | 森内俊之 八段 | 記念大会、総勢53名[注釈 25]。 決勝対局場が初の東京以外(関西将棋会館)。 |
51 | 2001 | 森内俊之 八段 | 2 | 佐藤康光 王将 | 羽生善治 NHK杯 | 藤井猛 竜王 | |
52 | 2002 | 三浦弘行 八段 | 先崎学 八段 | 丸山忠久 名人 | 谷川浩司 九段 | ||
53 | 2003 | 久保利明 八段 | 羽生善治 名人 | 谷川浩司 王位 | 丸山忠久 棋王 | ||
54 | 2004 | 山崎隆之 六段 | 羽生善治 四冠 | 郷田真隆 九段 | 森内俊之 竜王 | ||
55 | 2005 | 丸山忠久 九段 | 渡辺明 竜王 | 羽生善治 四冠 | 三浦弘行 八段 | ||
56 | 2006 | 佐藤康光 棋聖 | 森内俊之 名人 | 野月浩貴 七段 | 窪田義行 五段 | ||
57 | 2007 | 佐藤康光 NHK杯 | 2 | 鈴木大介 八段 | 長沼洋 七段 | 渡辺明 竜王 | 決勝がNHK杯囲碁・将棋を通じて史上初の生放送[5]。 |
58 | 2008 | 羽生善治 名人 | 7 | 森内俊之 九段 | 久保利明 八段 | 佐藤康光 NHK杯 | |
59 | 2009 | 羽生善治 NHK杯 | 8 | 糸谷哲郎 五段 | 丸山忠久 九段 | 渡辺明 竜王 | |
60 | 2010 | 羽生善治 NHK杯 | 9 | 糸谷哲郎 五段 | 渡辺明 竜王 | 丸山忠久 九段 | 記念大会、女流枠2で総勢51名。羽生が史上初の3連覇。 決勝戦のラジオ放送を実施。 2年連続同一決勝カード(史上初)、2年連続同一ベスト4(史上初) |
61 | 2011 | 羽生善治 NHK杯 | 10 | 渡辺明 竜王 | 畠山鎮 七段 | 久保利明 二冠 | 羽生が4連覇、10度目の優勝で名誉NHK杯の称号を得る。 決勝戦のラジオ放送を実施。 |
62 | 2012 | 渡辺明 竜王 | 羽生善治 NHK杯 | 鈴木大介 八段 | 郷田真隆 棋王 | 羽生のNHK杯連勝記録が24でストップ。 決勝戦のラジオ放送を実施。 2年連続同一決勝カード(史上2度目) | |
63 | 2013 | 郷田真隆 九段 | 丸山忠久 九段 | 西川和宏 四段 | 大石直嗣 四段 | ||
64 | 2014 | 森内俊之 九段 | 3 | 行方尚史 八段 | 深浦康市 九段 | 橋本崇載 八段 | |
65 | 2015 | 村山慈明 七段 | 千田翔太 五段 | 広瀬章人 八段 | 久保利明 九段 | ||
66 | 2016 | 佐藤康光 九段 | 3 | 佐藤和俊 六段 | 佐藤天彦 八段 | 橋本崇載 八段 | 佐藤が将棋連盟会長としての優勝。 |
67 | 2017 | 山崎隆之 八段 | 2 | 稲葉陽 八段 | 郷田真隆 九段 | 豊島将之 八段 | 2回戦第5局、藤井-森内戦が2度目の生放送。 |
68 | 2018 | 羽生善治 九段 | 11 | 郷田真隆 九段 | 丸山忠久 九段 | 森内俊之 九段 | 羽生が最多優勝記録を11に伸ばす。 |
69 | 2019 | 深浦康市 九段 | 稲葉陽 八段 | 行方尚史 八段 | 斎藤慎太郎 王座 | ||
70 | 2020 | 稲葉陽 八段 | 斎藤慎太郎 八段 | 佐藤天彦 九段 | 山崎隆之 八段 | ||
71 | 2021 | 豊島将之 九段 | 松尾歩 八段 | 羽生善治 九段 | 深浦康市 九段 | ||
72 | 2022 | 藤井聡太 竜王 | 佐々木勇気 八段 | 八代弥 七段 | 広瀬章人 八段 | 藤井が2022年度一般棋戦全制覇[注釈 26]。 | |
73 | 2023 | 佐々木勇気 八段 | 藤井聡太 NHK杯 | 羽生善治 九段 | 増田康宏 七段 | 2年連続同一決勝カード(史上3度目) |
2021年2月より、本戦トーナメントベスト4まで勝ち進んだ女流棋士に、棋士編入試験の受験資格が与えられることとなっている[6]。
女流枠出場者の本戦成績(表記は同年度内の対局順) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第53回(2003年度)で中井広恵女流三冠が畠山鎮六段を破り、NHK杯では女流棋士として初めて棋士からの白星を挙げた。中井はさらに2回戦で順位戦A級在籍中であった青野照市九段に勝利した(3回戦で中原誠永世十段に敗れた)。中井は翌54回(2004年度)にも出場し、1回戦で佐藤秀司六段に勝利した(2回戦で佐藤康光棋聖に敗れた)。なお、第50回は清水と中井の女流棋士2名が本戦初戦で対決している(公式棋戦扱い)。
中井が2年連続でNHK杯で白星を挙げたものの、その後はNHK杯で勝利する女流棋士は久しく現れなかった。しかし、第68回(2018年)で加藤桃子女王が及川拓馬六段に勝利し、女流棋士枠出場者[注釈 27]として14年ぶりとなるNHK杯での白星を挙げた。続く第69回(2019年度)では、9年ぶりに出場した里見香奈女流五冠が高崎一生六段に勝利し、2年連続で女流棋士としてのNHK杯での白星を挙げた。
本戦に出場する女流棋士1名は「出場女流棋士決定戦」の勝者である[注釈 28]。出場女流棋士決定戦はNHK杯の予選に含まれず[注釈 29]、非公式戦である。
第50回(2000年度)に女流棋士6名により行われたのが最初である。勝ち上がった清水市代女流三冠と中井広恵女流五段の2名が本戦に出場し、1回戦で清水と中井が対局した。この対局の勝敗は、両対局者が女流棋士であったにもかかわらず、日本将棋連盟公式サイトの「女流棋士公式戦(「男性棋戦」)通算成績一覧」に「2000/5/22 NHK杯 中井○−●清水」として掲載されている[8][注釈 30]。
第55回(2005年度)からは原則として毎年行われている[注釈 31]。参加資格は女流棋界の状況により変動する。参加者が3名以上の場合はトーナメント戦となる。第67回(2017年度)からは、タイトルを保持する女性奨励会員も参加している。
※ 第60回(2010年度)は、記念大会として本戦に出場する女流棋士が2名に増員された。
回 | 年度 | 勝者(本戦出場) | 決勝敗退 | 決勝戦以外の対局組合せ | 備考 | 参加資格 |
43 | 49 | 1993 | 1999 | ( 1名 本戦出場 ) | ( - ) | ( - ) | ||
50 | 2000 | 清水市代 女流三冠 | 斎田晴子 女流三段 | ○斎田晴子 女流三段 - ●蛸島彰子 女流五段 | 本戦で女流同士対局(勝者は中井) 予選は女流棋戦の扱い | - |
中井広恵 女流五段 | 石橋幸緒 女流王将 | ○中井広恵 女流五段 - ●山下カズ子 女流五段 | ||||
51 | 54 | 2001 | 2004 | ( 1名 本戦出場 ) | ( - ) | ( - ) | ||
55 | 2005 | 清水市代 女流三冠 | 中井広恵 女流王将 | (他の出場資格者なし) | タイトル保持者 (奨励会員以外) | |
56 | 2006 | 千葉涼子 女流王将 | 清水市代 女流三冠 | (他の出場資格者なし) | ||
57 | 2007 | 千葉涼子 女流王将 | 清水市代 女流王位 | ○千葉涼子 女流王将 - ●斎田晴子 倉敷藤花 ○清水市代 女流王位 - ●矢内理絵子 女流名人 | ||
58 | 2008 | 清水市代 女流二冠 | 矢内理絵子 女流名人 | ○矢内理絵子 女流名人 - ●石橋幸緒 女流王位 | ||
59 | 2009 | 矢内理絵子 女王 | 石橋幸緒 女流王位 | ○矢内理絵子 女王 - ●清水市代 女流名人・女流王将 ○石橋幸緒 女流王位 - ●里見香奈 倉敷藤花 | ||
60 | 2010 | 里見香奈 女流二冠 | 矢内理絵子 女王 | 【負け残りトーナメント方式】 (1回戦) ○里見香奈 - ●矢内理絵子 (2回戦) ○清水市代 - ●矢内理絵子 | 記念大会のため女流出場枠2名 (本戦51名で実施) | |
清水市代 女流二冠 | ||||||
61 | 2011 | 甲斐智美 女流二冠 | 里見香奈 女流三冠 | (他の出場資格者なし) | ||
62 | 2012 | 甲斐智美 女流王位 | 上田初美 女王 | (他の出場資格者なし) | [注釈 32] | |
63 | 2013 | (上田初美 女王) | - |
(他の出場資格者なし) | [注釈 33] | |
64 | 2014 | 香川愛生 女流王将 | 甲斐智美 女流二冠 | (他の出場資格者なし) | [注釈 34] | |
65 | 2015 | 甲斐智美 女流二冠 | 香川愛生 女流王将 | (他の出場資格者なし) | [注釈 34] | |
66 | 2016 | (加藤桃子 女流二冠) | - |
(出場資格者なし) (連盟推薦により加藤が本戦出場) | [注釈 35] | |
67 | 2017 | 加藤桃子 女王 | 伊藤沙恵 女流二段 | (1回戦)○岩根忍 女流三段 - ●香川愛生 女流三段 (1回戦)○伊藤沙恵 女流二段 - ●清水市代 女流六段 (2回戦)○伊藤沙恵 女流二段 - ●岩根忍 女流三段 (3回戦)○伊藤沙恵 女流二段 - ●室谷由紀 女流二段 | [注釈 36] | (奨励会員含む) タイトル保持者 及び タイトル挑戦者 |
68 | 2018 | 加藤桃子 女王 | 伊藤沙恵 女流二段 | (1回戦) ○伊藤沙恵 女流二段 - ●上田初美 女流三段 | [注釈 36] | |
69 | 2019 | 里見香奈 女流四冠 | 西山朋佳 女王 | (1回戦) ○西山朋佳 女王 - ●渡部愛 女流王位 | (奨励会員含む) タイトル保持者 | |
70 | 2020 | 西山朋佳 女流三冠 | 里見香奈 女流四冠 | (他の出場資格者なし) | ||
71 | 2021 | 西山朋佳 女流三冠 | 里見香奈 女流四冠 | (他の出場資格者なし) | ||
72 | 2022 | 里見香奈 女流四冠 | 加藤桃子 清麗 | (1回戦) ○加藤桃子 清麗 - ●西山朋佳 白玲・女王 | ||
73 | 2023 | 里見香奈 女流五冠 | 西山朋佳 女流二冠 | (1回戦) ○西山朋佳 女流二冠 - ●伊藤沙恵 女流名人 | ||
74 | 2024 | 西山朋佳 女流三冠 | 福間香奈 女流五冠 | (他の出場資格者なし) |
この節の加筆が望まれています。 |
1962年10月14日から「NHK杯争奪トーナメント」のテレビ放送を開始、将棋(第12回)と囲碁(第10回)との隔週交代の形式で日曜16:30-17:55(85分間)の枠で放送された[9]。第12回の決勝戦は1963年1月3日の12:00-13:30(90分間)の枠で「優勝戦」として放送された[9]。「第13回」(将棋)は1回戦第1局が1964年1月3日の枠で放送[10]、以後、同年3月22日まで日曜日の12:00-13:30の枠で「NHK杯争奪トーナメント」として囲碁との隔週交代の形式で放送された[11]。1964年4月からは日曜昼の12:30-14:00(90分間)の放送枠において囲碁将棋講座の番組を編成、同枠で1月から3月にかけての3か月間「NHK杯争奪トーナメント」を囲碁と将棋とで隔週交代する形式での放送が、1966年3月まで続いた。
1966年度の第16回から出場者が16名に倍増したこともあり、「NHK杯争奪トーナメント」は1966年9月から1967年3月まで日曜昼の12:00-13:30(90分間)の枠で囲碁と将棋とで隔週交代する形式で放送。以後、1976年度まで同様の日程で放送された。
1977年度の第27回から出場者が26名に増え、1977年4月から翌年3月までの通年で、囲碁と将棋とで隔週交代する形式で日曜昼の12:30-14:00の枠(90分間)で放送された。
全棋士参加棋戦となった第31回以降は毎週日曜午前の放送となっている[12]。
【選抜棋戦】
【全棋士参加棋戦】
2012年4月以降は、NHK Eテレで毎週日曜日に、「将棋フォーカス」から引き続く10:30 - 12:00[注釈 37]に放送している。
2010年3月までは「将棋の時間」(日曜10:00 - 12:00)の第2部(10:20 - 12:00)として放送されていた[注釈 38]。2010年4月-2012年3月は「囲碁・将棋フォーカス」放送に伴い、「将棋講座」(10:00 - 10:15)から引き続く10:15 - 11:45に放送されていた。高校野球の開催時期には放送時間が変更になることがある。
原則として事前収録の録画放送である(極稀であるが生放送の事例あり。#エピソード参照)。収録は、東京都渋谷区のNHK放送センターで原則として隔週月曜の午前と午後に各1局ずつ行われ、収録の約1ヶ月後に放映される。対局は畳の敷かれた和室を模したスタジオセットの対局場で行われ、その隅に解説者と聞き手が進行と解説を行う10畳ほどの小部屋がある。小部屋から対局者までの距離は約20メートルあり、小部屋の扉を閉めれば通常の声の大きさなら解説の声は聞こえない[13]。
対局者は座布団に正座で対局に臨む(椅子に着席して対局するNHK杯テレビ囲碁トーナメントとは異なる)。この対局場には上座と下座の区別がなく、将棋盤を挟んで画面向かって左側に先手、右側に後手が着座する[注釈 39][注釈 40]。
ラジオ放送から始まったため、司会[注釈 41](女流棋士)、解説者(棋士)、記録係(通常は奨励会員の初段以上)のほか棋譜読み上げ(女流棋士)が加わる[注釈 42]。
駒は、初代光匠作の彫埋駒、書体はテレビ画面でも見やすいように初代書(一字書)を使用している。彫埋駒を使っている理由は、テレビに駒が映った時に漆が光らないようにするためである。
録画放送だが放送日以降にならないと、日本将棋連盟のホームページや「将棋世界」等に結果は掲載されない。棋譜はNHK出版のテキスト「将棋講座」に掲載される(概ね放送月の2ヶ月後に発行されるテキスト)。ただし連勝記録が関係する場合など、稀に放送日前に結果が報道されることもある[注釈 43]。
オープニング映像ではBGMとともに、2020年度までは、前年度ベスト16進出者の静止画が流れ、最後に前年度NHK杯選手権者が初手を指すシーンで終わったが、2021年度からはリニューアルされ、放送当日の対局者2名の顔がアップで映り、対局者と記録係を映して終わる。オープニング映像に続く司会者の挨拶で番組が始まる。司会者によってトーナメント表の勝ち上がりの状況が示されて[注釈 44]、その後に両対局者の紹介[注釈 45]と解説者の紹介が対局前に行われる。また、序盤の段階で両対局者のこれまでの対戦成績も紹介される[注釈 46]。
入玉、千日手、その他の事情などで指し直し等長時間の将棋になった場合、途中を省略して手順のみを放送することがある。また、短時間で終わって放送時間が余りすぎた場合は過去の名勝負や棋界情報などを紹介する臨時番組(将棋の時間 を参照)が放送されることがあった。一般的には感想戦を放送して丁度良い程度に時間が余ることが多い。
第60回からは1回戦から毎回、対局者へのインタビューが放送されている。司会者(聞き手)による対局者一人ずつのインタビューであり、内容は、対局相手の印象、対局に当たっての抱負などである。放送映像では対局者のみが映り、聞き手は声のみである。なお、第65回では、3回戦以降インタビューは行われていない。
第67回からは大盤での解説の際に、対局室の様子と実際の盤面の様子がそれぞれワイプで表示される場合がある。また終局時に勝利棋士に対して表示されたテロップに、要した手数が表示されるようになった。
第68回からは対局時の消費時間がおよそ20~30秒を超えている場面で上方から盤面を映し出す際に、☗黒駒の中に「手番」の表示(後手番では☖白駒で上下反転)をするようになった。
第70回(2020年)から、字幕放送を実施する。字幕の色分けは司会者(聞き手)が黄色、解説者が水色、棋譜読み上げ係が緑色、記録係や対局者は白で表示される。
他社のインターネット配信番組でAIによる形勢判断が好評であることや、初心者にどちらの棋士が優勢なのかを分かりやすく説明するために、本番組でも第71回(2021年)から、AIによる形勢判断が画面上部に表示されるようになった[14]。翌年度の第72回からはAI形勢表示に加え、1手ごとに「(先後の)手番」と「AI候補手」(3つまで)[注釈 47]が表示されるようになった。
第72回(2022年)からは全般的に番組構成が見直され、冒頭のトーナメント紹介は当日の対局のブロックを画面で見せるだけとし、四段昇段時期や竜王戦・順位戦の在籍クラスなどの対局者紹介も省略し、実質的に対局放送時間の拡充が図られている。一方、対局後には感想戦の直前に「勝利者インタビュー」(2回戦からは勝者・敗者の両者へのインタビュー)が行われるようになった。感想戦の際には対局者名に勝者側を明示し、放送終了間際では対局者の感想戦を続けたままで、この日の対局結果と次回の対局者紹介を司会がナレーションで紹介し、感想戦を続ける勝利者を映しながら番組を終える構成になった。なお、対局後の感想戦を終えた時点で放送時間に余裕がある場合には、当日の対局の様子を「初手から終局までの早送り」で再現し、更に放送時間に余裕がある際には「対局のポイント解説」を解説者が行なう構成が用いられた[注釈 48]。
第74回(2024年)から、適時、対局盤面と対局室の様子、及び解説盤面の3画面が表示される。
決勝戦の放送は毎年3月下旬になるが、気象業務法及び災害対策基本法の規定により、災害報道が優先される為、災害発生時は放送が中止され、後日に振り替えられる。
対局の勝負結果と棋譜については、放送翌日頃に公式サイトにて公開している。また、2020年4月より配信サービスを開始したNHKプラスでは、当番組についても地上波との同時配信と放送終了後のオンデマンド配信(見逃し番組配信)を行っている。なお、日本将棋連盟の棋譜中継アプリでは配信対象外となっている。
第70回(2020年度)本戦は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の影響により、改正・新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発令された4月7日にNHKが「ニュースなどを除いて外部からの出演者を入れた収録や生放送を当面見合わせる」と発表した為、4月26日放送の1回戦第4局松尾歩-出口若武戦を最後に収録が停止された。5月3日放送分は前年度の69回大会の決勝戦、5月10日放送分は70回大会の女流棋士出場者決定戦をアンコール放送した後、4週にわたりNHK杯戦アーカイブスと題して第38回(1988年度)での羽生善治(当時五段)と当時の名人経験者4人(大山康晴、加藤一二三、谷川浩司、中原誠)との対局を再放送した[19]。この間は放送終了時間を11:54に繰り上げており、11:54 - 12:00は「新型コロナウイルス 医師が伝えたいこと」の放送に充てられた。6月7日の放送終了前の画面と12日に更新された公式サイトにて14日よりの放送再開が告知され、6月14日放送の谷川浩司-中村太地戦からトーナメント再開となった。
トーナメント再開ととも感染対策としてセットを一新し、囲碁と同様に椅子に座っての対局になった他、対局者の前にアクリル板が設置された。対局者のほか、従来は対局場に同席していた棋譜読み上げと記録係のうち、棋譜読み上げ担当はスタジオ内の離れた場所(正面撮影カメラの脇に席が設置されている)で棋譜読み上げを行なうようになった(対局開始の挨拶時のみ登場し、開始後は自席に移動しテレビ画面に登場しない。棋譜の確認は盤面をモニタで確認しながら行なっている。)[20]。また、解説用の大盤は従来より大型化して、大盤の左側にいる司会と右側にいる解説者の距離が若干広がり、司会のサイドにはアクリル板が設置されたため、大盤の駒操作は解説者が単独で行うようになった。対局後に感想戦を行う場合は、大盤解説者のみが記録係の席に着席(記録係は退席)する形になり、司会者は挨拶時の棋譜読み上げ担当同様に対局席の斜め前に立つ形となった。
なお、このセットは第73回大会(2023年度)の5月21日分まで使用されたが、新型コロナウイルスの感染法上の分類が5類に移行[21]した事に伴い、5月28日から再度セットを変更し、対局者が座布団の上に座り、棋譜読み上げと記録係ともに同席するという、従来に近い形に戻されている。ただし感想戦の際はそれまでと同様に大盤解説者のみが立ち会う形を続けている(棋譜読み上げと記録係は退席。司会者は大盤のセットに残り、声のみで対局場とやり取りする)。
なお、1回戦のうち以下の5局は深夜に放送され、トーナメント表の変更は行われない。
第71回(2021年度)本戦は「2020年東京オリンピック」及び「2020年東京パラリンピック」の影響で、1回戦及び2回戦の一部の対局の放送時間が変更された。[22][23]
加えて3回戦第6局を放送する予定であった2022年1月16日は、前日のトンガ沖火山噴火に起因する津波警報を受けた特別編成が敷かれたため、番組そのものが急遽休止となり、同様に深夜枠で振替放送されることになった。
なお、放送時間が変更される対局は以下の通り。
なお、週同じ女流棋士が務め、解説は毎週異なる棋士が担当している(若手棋士が本戦に初出場した場合はその師匠や同門の棋士或いは個人的に繋がりのある棋士が、準決勝・決勝戦では順位戦A級在籍の棋士や、永世称号者がこれを担当するケースが多い)。1991年に女流棋士が司会となってからは3年ごとに司会者が交代しているが、矢内理絵子は2009年から5年連続で担当した。逆に、清水市代は2014年と2015年の2年のみで交代した。
回 | 年度 | 司会 |
---|---|---|
? - 30 | ? - 1980 | 二代目神田山陽(講談師) |
31 - 40 | 1981 - 1990 | 永井英明(近代将棋会長)※41回以降でも司会をしている映像がある |
41 - 43 | 1991 - 1993 | 谷川治恵 |
44 - 46 | 1994 - 1996 | 山田久美 |
47 - 49 | 1997 - 1999 | 藤森奈津子 |
50 - 52 | 2000 - 2002 | 中倉彰子 |
53 - 55 | 2003 - 2005 | 千葉涼子 |
56 - 58 | 2006 - 2008 | 中倉宏美 |
59 - 63 | 2009 - 2013 | 矢内理絵子 |
64 - 65 | 2014 - 2015 | 清水市代 |
66 - 67 | 2016 - 2017 | 藤田綾 |
68 | 2018 | 藤田綾(飯野愛、和田あき) |
69 - 71 | 2019 - 2021 | 藤田綾、中村桃子 |
72 - 73 | 2022 - 2023 | 中村桃子、鈴木環那 |
74 - | 2024 - | 鈴木環那、室谷由紀(2024年5月以降)(藤田綾=2024年 5/05-12、6/2-9。7/28-) (貞升南=2024年 6/23) |
決勝戦の放送では、冒頭で対局者へのインタビューなどが放送され、また、最後に表彰式が放送されるため番組構成が若干異なる。これらのコーナーについては司会進行役をNHKアナウンサーが務める。まず、番組の冒頭の部分では、対局室とは別のスタジオに決勝戦の対局者・解説者・聞き手が集まり、対局者に対しては今期のトーナメントで印象に残っている対局や決勝戦への意気込み、解説者や聞き手に対しては決勝戦の見所などについてインタビューがなされる。それに引き続いて、決勝戦では振り駒の様子やNHK杯将棋トーナメントの歴代優勝者など放送される。また、最後の部分では表彰式が放送され、優勝者に対してはNHK杯(優勝カップ)と賞状及び「NHK杯選手権者」の称号が贈られる(「NHK杯選手権者」の称号を贈ることは賞状に記されている)。また、準優勝者に対しては賞状が授与される。
第60回から第62回の決勝戦についてはNHKラジオ第1放送でのラジオ放送も行われ、NHKオンラインでも公開されている[25]。
2010年12月25日に『NHK杯将棋トーナメント60周年記念 歴代優勝者が選ぶ名勝負十局』を放送。ゲストは羽生善治、矢内理絵子。司会は長野亮。
順位 | 回 | 年度 | 放送 | 回戦 | 対局者 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 38 | 1988 | 1989年2月 | 準々決勝 | 加藤一二三 九段 | 羽生善治 五段 | 羽生の▲5二銀が炸裂。 |
2 | 44 | 1994 | 1995年3月 | 決勝 | 米長邦雄前名人 | 中原誠 永世十段 | 長年のライバルが決勝で戦う(この対局前まで中原97勝、米長77勝)。優勝は中原。 |
3 | 47 | 1997 | 1998年3月 | 決勝 | 羽生善治 四冠 | 村山聖 八段 | 村山、これが人生最後の出場。最終盤で錯覚して逆転負け。村山は局後に「優勝したはずだったんですが・・・」とこぼした。 |
4 | 38 | 1988 | 1989年3月 | 決勝 | 中原誠 NHK杯 | 羽生善治 五段 | 羽生、大駒2枚を切る攻めで初優勝。 |
5 | 39 | 1989 | 1990年3月 | 決勝 | 島朗 前竜王 | 櫛田陽一 四段 | 四段の棋士が優勝(初)。 |
6 | 54 | 2004 | 2005年3月 | 決勝 | 羽生善治 四冠 | 山崎隆之 六段 | 羽生が考慮時間10分を残している中で考慮時間を使い切った山崎が勝ち、初優勝。 |
7T | 53 | 2003 | 2003年7月 | 1回戦 | 畠山鎮 六段 | 中井広恵 女流三冠 | 女流棋士の勝利(初)。 |
7T | 57 | 2007 | 2008年2月 | 準々決勝 | 羽生善治 王座・王将 | 長沼洋 七段 | 本戦初出場の長沼が羽生を下してベスト4。 |
7T | 57 | 2007 | 2007年10月 | 2回戦 | 羽生善治 王座・王将 | 中川大輔 七段 | 羽生が大逆転勝利(1歩も余らない自玉の即詰みを見落とした中川がトン死)。 |
10 | 29 | 1979 | [注釈 49] | 3回戦 | 大山康晴 十五世名人 | 加藤一二三 王将 | 勝勢にあった加藤が指した悪手▲8八金を見て、大山が電光石火のアクションで△同角成。 |
第38回 NHK杯戦 準々決勝 第60手 △3二同玉まで (この次の一手が▲5二銀) △加藤一二三 持駒:桂歩
|
第47回 NHK杯戦 決勝 第67手 ▲3二飛成まで (この次の△7六角が悪手) △村山聖 持駒:角歩四
|
第29回 NHK杯戦 3回戦 第124手 △6九銀まで (この後、▲8八金△同角成) △大山康晴 持駒:歩三
|
段位、称号は当時のもの。
|
第74回開始時点で、現役棋士174名のうちNHK杯本戦に出場経験がないのは17名[注釈 58](74回本戦出場者を除く)。この17名中、最多予選敗退者は大平武洋(参加21回中、予選敗退21回)。全現役棋士174名中の最多予選敗退者は室岡克彦(参加42回中、本戦出場3回/予選敗退39回)。次いで所司和晴(参加38回中、本戦出場2回/予選敗退36回)、長沼洋(参加36回中、本戦出場1回/予選敗退35回)。
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