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日本の将棋棋士 ウィキペディアから
近藤 誠也(こんどう せいや、1996年7月25日 - )は、日本将棋連盟所属の棋士。所司和晴七段門下。棋士番号は303。千葉県八千代市出身[1]。
5歳の頃に祖父に将棋を教わったことをきっかけに、将棋を覚える[1]。小学1年の秋から、所司和晴が席主を務める将棋教室に通い始め、4歳年上の石井健太郎と共に研究に励み、小学3年生の頃からアマチュアの将棋大会で活躍し始めた[2]。
2007年9月に、6級で奨励会に入会、14歳で二段に昇段してから三段昇段に2年を費やした以外は順調に昇段し、2013年度後期(第54回)より三段リーグに参加。当初2期は勝ち越しもままならなかったものの、2014年度後期(第56回)では他力ながらも四段昇段の可能性を残した状態で最終日を迎えた[注釈 1][3]。翌2015年度前期(第57回)では前半戦から連勝を続け、高野智史が暫定1位・近藤が暫定2位・石川泰が暫定3位(勝敗はいずれも12勝4敗)の状態で最終局面を迎え、近藤は石川との直接対決に敗れ暫定の順位が逆転したものの、次戦に勝ち、一方の石川は次戦で敗れたため、最終的に近藤がリーグ2位となり、四段に昇段した[4][1]。
プロ棋士としてのデビュー戦は2015年12月24日・第42期棋王戦で対局相手は加藤一二三。最新参の棋士の公式戦初対局が現役最古参の棋士、年齢差56歳7か月・プロ棋士歴の年数差61年2か月という非常に珍しい対局となった[注釈 2](結果は近藤の勝ち)。
第66回(2016年度)NHK杯将棋トーナメント予選の決勝で野月浩貴七段に勝ち、初の予選参加にもかかわらず、本戦トーナメントに出場(2016年度の最初の放送となったが、1回戦で船江恒平五段に敗れた)。
第66期王将戦でも、初出場ながら一次予選から勝ち上がり、将棋界屈指の難関とされる王将リーグへの出場権を獲得。四段の棋士が同リーグに出場したのは第39期(1990年)の屋敷伸之以来27期ぶりの快挙であった。リーグでは前半戦の3連敗が響き陥落(最終成績は2勝4敗)してしまったものの、6回戦(最終局)で羽生善治を撃破する金星を挙げた。羽生はこの1敗により、王将のタイトル在位期間も含めて四半世紀に渡り在籍していた王将リーグから陥落することとなった。
2017年3月2日、第75期(2016年度)順位戦C級2組で小林健二に勝ち、9勝1敗でC級1組への昇級が決定。これに伴い五段へ昇段[5]。
第30期(2017年度)竜王戦6組ランキング戦で決勝まで勝ち進み、5組への昇級を決めたものの、ランキング戦決勝で公式戦18連勝無敗中だった藤井聡太に敗れた[注釈 3]。
第59期(2018年度)王位戦で予選を勝ち抜き、挑戦者決定リーグに進出。リーグ戦紅組では、同じ組となった羽生善治や谷川浩司に敗れる等で苦戦し、1勝4敗に終わった。第77期順位戦では、前期C級2組デビューから順位戦18連勝無敗中だった藤井聡太との一戦に勝利する等で最終的には9勝1敗の成績を挙げ、順位差でB級2組への昇級と六段への昇段を果たした[6]。
第67期王座戦では初の挑戦者決定トーナメントまで進出したが、1回戦で羽生善治に敗れた[7]。第32期竜王戦5組ランキング戦でランキング戦初優勝を決め、初の決勝トーナメント進出。1回戦で梶浦宏孝を退けるも[8]、2回戦で藤井聡太に敗れた[9]。
第78期(2019年度)順位戦では、9回戦で直接の昇級争いの相手である横山泰明に敗れるが、その後横山が連敗、近藤が連勝となりB級1組への逆転昇級を決め七段への昇段を果たした[10]。B級2組以下の参加者が増加した近年は、短期間で上位クラスへ昇級することが難しくなっており、順位戦初参加から4期でのB級1組昇級は、1984年度第43期にB級1組昇級を決めた南芳一以来、35年ぶりであった[注釈 4]。
第71期王将戦では、初年度以来となる挑戦者決定リーグに進出し、4勝2敗と初の残留を果たした。
開始 年度 |
順位戦 出典[16] |
竜王戦 出典[17] | ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
2015 | 74 | 四段昇段前 | 29 | 6組 | -- | 4-2 | ||||||||||||
2016 | 75 | C249 | 9-1 | 30 | 6組 | -- | 5-1 | |||||||||||
2017 | 76 | C131 | 8-2 | 31 | 5組 | -- | 2-2 | |||||||||||
2018 | 77 | C106 | 9-1 | 32 | 5組 | 6-1 | 5-0 | |||||||||||
2019 | 78 | B221 | 8-2 | 33 | 4組 | -- | 6-1 | |||||||||||
2020 | 79 | B113 | 7-5 | 34 | 3組 | -- | 3-2 | |||||||||||
2021 | 80 | B105 | 5-7 | 35 | 3組 | -- | 2-2 | |||||||||||
2022 | 81 | B109 | 8-4 | 36 | 3組 | -- | 3-1 | |||||||||||
2023 | 82 | B103 | 7-5 | 37 | 2組 | -- | 0-2 | |||||||||||
2024 | 83 | B103 | 38 | 3組 | -- | |||||||||||||
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 |
年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
---|---|---|---|---|---|
2015 | 11 | 8 | 3 | 0.7272 | [18] |
2016 | 60 | 44 | 16 | 0.7333 | [19] |
2017 | 50 | 35 | 15 | 0.7000 | [20] |
2018 | 52 | 37 | 15 | 0.7115 | [21] |
2019 | 43 | 27 | 16 | 0.6279 | [22] |
2020 | 42 | 28 | 14 | 0.6666 | [23] |
2015-2020 (小計) |
258 | 179 | 79 | ||
年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
2021 | 52 | 36 | 16 | 0.6923 | [24] |
2022 | 47 | 27 | 20 | 0.5744 | [25] |
2023 | 37 | 18 | 19 | 0.4864 | [26] |
2021-2023 (小計) |
136 | 81 | 55 | ||
通算 | 394 | 260 | 134 | 0.6598 | [27] |
2023年度まで |
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