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日本の男性声優、俳優 (1935-2022) ウィキペディアから
清川 元夢(きよかわ もとむ、1935年4月9日[6][9] - 2022年8月17日[10])は、日本の俳優、声優。東京俳優生活協同組合所属(死去時)[4]。神奈川県出身[2][3][注 1]。本名は清 辰蔵(きよし たつぞう)[1]。
声優業を中心に活動しており、アニメでの主な出演作品は『機動戦士ガンダム』(テム・レイ役[11])、『ふしぎの海のナディア』(ガーゴイル役[12][13][11])、『新世紀エヴァンゲリオン』(冬月コウゾウ役[2][4][13][11])、『ご注文はうさぎですか?』(ティッピー役[13])。
1957年、俳優座養成所に入所(6期生)[2][4]。同年、劇団仲間に入り、1962年に劇団演劇座、劇団劇舎を結成する[2][4]。俳優企画[14]を経て、1968年、東京俳優生活協同組合に所属[2][4]。
舞台俳優が本業だが、『コンバット!』の兵士役で声優デビューし[8]、以降吹き替え、特撮、アニメなど、さまざまな作品に出演した。自身は声優業をやる理由について「稼ぐため」[8]と述べている。
劇舎設立に協力した山田礼子とともに「劇舎声優塾D.D.」において講師を務めていた[15]。
アニメでは庵野秀明監督作品の常連であり[3]、1990年の『ふしぎの海のナディア』のガーゴイル役以降、たびたび出演していた。
声優としては腺病質な人物役で知られる[17]。特撮作品では怪人役の声を多く担当しており、上述の庵野が清川に出演を依頼するようになったきっかけは『秘密戦隊ゴレンジャー』で清川が声を当てた青すじ仮面役を気に入ったことである[18]。怪人以外にも『ウルトラマンレオ』以降、「ウルトラシリーズ」の複数の作品でウルトラマンキング役を演じている。
悪役も多く演じているが、清川は自身の声について「音として柔らかい」と分析しており、「どうしてもほんとのワルになりきれない」と述べている[8]。それゆえに『ふしぎの海のナディア』で敵役のガーゴイルを演じることになった際、ガーゴイルの生い立ちについて述べた上で「だったら、どちらがワルかはっきりしない、そういうのでやらない?」と監督の庵野に提案し、庵野は最初からそうしようと思っていたとしてこの提案を取り入れた(なお、作中では味方役であるノーチラス号の乗組員の役も演じている他、第2話から23話までは冒頭部の粗筋解説も行っていた)[8]。『機動武闘伝Gガンダム』においてミカムラ博士を演じた際、清川の声を聞いた監督の今川泰宏は「どうしても、悪人に出来ない」として、本来は悪人として設定されていたミカムラ博士を最終的には善人に変更したという[8]。
上述のように本人はあくまで舞台志向であり、「僕マンガ大嫌いなんですよね(笑)。仕事場から逃げ出したいくらいなんです」、「『マンガは嫌い』だとか、仕事をホサれるようなことばっかり言ってるんですよ」と自身がアニメの声優をやることに対して抵抗感がある旨の発言をしている[19]。また、収録スタジオではアフレコ前に漫画を読んでいた若手声優を叱ったり、体調管理についても苦言を呈するなど、若手に注意を促している。1990年代後半時期には作品の制作スタッフに対しては敬意を払う一方で、声優については、役者を育てる機関が日本になくスタッフの求めるだけの演技ができないことや、プロ意識の欠けた者が多くなっていることを憂う発言をしている[8]。
歌を歌うことについても、自分の柄ではないと否定的である。『ふしぎの海のナディア』のCDアルバム『Bye Bye Blue Water』で歌う企画の打診に対して(歌いたくなかったため)「演歌ならいいですよ」と答えたところ、演歌調の歌である「本命盤 恨み舟」が作られ、清川が歌った数少ない歌となっている。清川のこの歌に対して、共演していた日髙のり子は、「『ナディア』って始まった頃から結構歌とかの仕事も多くて、キャラクターとして歌うことも多かったんですけど、清川さんの『恨み舟』を聞いた時は「やっぱり違うなあ」って思いました。間のセリフとかもテレビと同じく淡々と喋っているのに、聞いているこっちはたまらなくおかしかったです。で、やっぱりガーゴイルなんですよねえ。私がジャンで歌っても、やっぱり日高が見え隠れするところってあるじゃないですか。でもこの歌の中にいるのは清川さんじゃなくてガーゴイルなんですよ。それがやっぱりすごいと思いました。」[20]と述べている。
『新世紀エヴァンゲリオン』で演じた冬月コウゾウの容姿のモデルは、アニメ制作当時の清川本人である[21]。
清川の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。
太字はメインキャラクター。
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