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1977年から1978年に日本テレビ系列で放送された日本のアニメーション作品 ウィキペディアから
『家なき子』(いえなきこ)は、エクトール・アンリ・マロ[注釈 1]の同名児童文学作品を原作にした、東京ムービー新社製作のテレビアニメである。1977年10月2日から1978年10月1日まで日本テレビおよびその系列局で放送された。
日本テレビ開局25周年を記念した本作は、初の試みとなる立体映像「ステレオクローム方式」を用いた立体アニメーションとして制作された[1][注釈 2]。それ以前の立体映像では特殊なメガネをかけないと映像が不鮮明だったのだが、この方式はメガネがなくても普通に視聴することができ、メガネがあればより立体感のある映像[注釈 3]になる[1]。視神経の伝達誤差(プルフリッヒ効果)を利用したもので、立体感の感じ方には個人差がある[1]。この立体映像は、背景が常に動いていなければ効果が得られないため、その背景として異様なほど大量に流れる雲がそのほとんどを占めた。このような作法は、のちの3D映像や3Dテレビ放送の先駆けとも言える。マーチャンダイジングはもちろん「立体メガネ」がメインアイテムとなった。日本テレビによると最低50万個の販売を見込んでいたようである。このため、1本当たりの制作費は「ゴールデンタイムの一時間番組」に相当した。
同じ原作を元に、2018年に制作されたフランス映画『家なき子 希望の歌声』(日本公開は2020年)の監督を務めたアントワーヌ・ブロシエは、本作について「プロットだけじゃなく細部のアートディレクションまで、日本のアニメが最も原作に忠実な解釈をしている」と評している[2]。
南フランスの農村シャバノン。捨て子だった少年レミは、怪我で出稼ぎから帰ってきた養父ジェロームにより、旅芸人ビタリスに売られてしまう。優しい養母と別れて哀しむレミだったが、ビタリスの深い人間性と仲間の動物たちとの絆によって成長していく。
フランス中央部の中央山塊の山間にあるシャバノン村に暮らす農家。夫妻とその子・レミの3人家族。
旅芸人ビタリスの率いる一座でフランス中を旅して回っている。レミが座員となるまではビタリス以外の座員はすべて動物であった。
アキャン家の離散後に再び旅芸の道に戻ったレミが結成した一座で、またの名を“レミ&カピ+マチヤ一座”[注釈 5]、略して“レミ一座”。当初の座員はレミとカピのみであったが、その後にマチヤが、次いで2代目ジョリクールが加わることとなる。
ロンドン郊外に邸宅を構えるイギリスで指折りの名門貴族。当主の事故死・第一子の誘拐・第二子の難病と不幸続きであったが、10余年の歳月を経てこれらの不幸は終息を迎える。
パリ郊外のグラスイェール村で花の栽培をしている農家で父と子供の5人家族。ある冬の朝、自宅の前で行き倒れているビタリスたちを見つけて助け、ビタリスの葬儀をするとともにレミとカピを家族として引き取った。花の栽培に使う温室のガラスの購入費用として莫大な額の借金をしているが、不測の事故によりその返済が不能となり、宅地・農地ともに借り物であったために一家は離散することとなる。
ロンドン郊外の裏町・ベスナルグリーンを根城にする、数十名の構成員から成る窃盗団。ロンドン警視庁の手入れを受けてほぼ全員が逮捕され、組織は壊滅した。
本作のナレーションを担当する宇野重吉は劇団民藝を創設した俳優兼演出家であり、高い演技力を誇る名優として知られている。本作は通常の作品に比較するとナレーションの量が多く、作中の状況説明や登場人物の心理描写などがナレーションによって語られる比重が高い。宇野の計算され、かつ趣きのある語り口は作品の完成度を高めるのに多大な貢献をしている。
最初にオープニング主題歌が流れ、続いてスポンサードテロップと1回目のCMを挟んで本編Aパートが開始される。Aパートは各回とも概ね1分程度のアバンタイトルの後にサブタイトルを挟んでその回のストーリーに移行する。Aパート終了の後、2回目のCMを挟んで本編Bパートが開始。Bパート終了後は3回目のCMを挟んで予告編(詳細は下記)が開始され、引き続きエンディング主題歌が開始される。エンディング主題歌の後に2回目のスポンサードテロップが入って終了となる。
本編内で表示されるサブタイトルは約5秒、ステンドグラス風の背景に白文字で「第一回 シャバノン村のレミ少年」などと表示される。また、Bパート終了時には、最終回以外の回で画面右下の位置に “つづく[注釈 11]” の文字が表示される。なお、本作はアイキャッチは使用されておらず、A・B両パートとその前後のCMには本編から直接移行する。
Bパートとエンディング主題歌の間に30秒の予告編が入る。ナレーションは全ての回で菅谷政子がレミとして行っており、レミが一人称で視聴者に話し掛ける形式が取られている。
ナレーションの基本パターンは「レミです[注釈 12]」で始まり、次回放送分の簡単なあらすじの紹介の後に「次回の『家なき子』をお楽しみに」で終わる。サブタイトルの読み上げは行われず、ラストの約5秒間で青バックの画面に白文字で「次回 運命の子レミ お楽しみに」などと表示される。
「ゲスト声優」は登場人物節に記載済みの者は除く。ただし、異なる役柄で出演している場合はその限りでない。
「放送日」はキー局でのものである。
話数 | サブタイトル (シナリオタイトル) | 演出 | 脚本 | ゲスト声優 | 備考 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | シャバノン村のレミ少年 (シャヴァノン村のレミ少年) | 竹内啓雄 高屋敷英夫 さきまくら | 山崎晴哉 | 糸博、村松康雄 大久保正信 | 1977年 10月2日 | |
2 | 運命の子レミ (運命の子) | 竹内啓雄 | 伊東恒久 | 増岡弘、国坂伸 岡田道郎、中谷ゆみ | ビタリス一座登場。 | 10月9日 |
3 | レミの旅立ち (別れの鐘) | 高屋敷英夫 さきまくら | 増岡弘 | レミ、ビタリスに売られ村を旅立つ。 | 10月16日 | |
4 | レミ・前へ進め! (前へ-進め!) | 竹内啓雄 さきまくら | 山崎晴哉 | 宮下勝、石森達幸 藤夏子、三田ゆう子 | 10月23日 | |
5 | レミの初舞台 (はじめての芝居) | 高屋敷英夫 さきまくら | 兼本新吾 | 10月30日 | ||
6 | レミと青空教室 (青空の教室) | 竹内啓雄 さきまくら | 伊東恒久 | 沼波輝枝 高田竜二 | 11月6日 | |
7 | ドレミファ、レミ (わが心の師匠) | 高屋敷英夫 さきまくら | 寺島幹夫、河合義雄 村山明 | 11月13日 | ||
8 | 迷子のレミ (ひとりぼっちのレミ) | 竹内啓雄 さきまくら | 山崎晴哉 | 細井重之、肝付兼太 飯塚昭三、千田光男 | 11月20日 | |
9 | はじめての友だち、グレース (はじめての友だち) | 高屋敷英夫 さきまくら | 大木民夫 筈見純 | 11月27日 | ||
10 | 思いがけない出来事 (ヴィタリスとの別れ) | 竹内啓雄 さきまくら | 富田耕生、藤本譲 中村武巳、山口健 | ビタリス、逮捕される。 | 12月4日 | |
11 | ビタリスの裁判 | 高屋敷英夫 さきまくら | 伊東恒久 山崎晴哉 | 富田耕生、北村弘一 千田光男 | ビタリス、投獄される。 | 12月11日 |
12 | 小さな座長・レミ (小さな座長) | 竹内啓雄 さきまくら | 伊東恒久 | 原田一夫、遠藤晴 飯塚昭三、小宮和枝 | 12月18日 | |
13 | 白鳥号との出会い (運河のほとりで) | 高屋敷英夫 | 渡部猛、筈見純 森篤夫、川村登 | ミリガン夫人、アーサー、ほか登場。 | 12月25日 | |
14 | 白鳥号のレミ一座 (白鳥号の人々とレミ) | 竹内啓雄 | 山崎晴哉 | 緒方賢一 | 1978年 1月1日 | |
15 | しあわせな船旅 (船の旅) | 高屋敷英夫 | 杉江慧子 | 野本礼三、緒方賢一 | 1月8日 | |
16 | 夢に見た二人の母 (幻の母を慕うレミ) | 竹内啓雄 | 山崎晴哉 | 野本礼三、岡田道郎 | 1月15日 | |
17 | さようなら白鳥号 (その日、レミは…) | 高屋敷英夫 | 緒方賢一 | ビタリス、放免される。 | 1月22日 | |
18 | ふりむくなレミ (明日へ向かって進め!) | 竹内啓雄 | 伊東恒久 | 田中勝 | 1月29日 | |
19 | 猛吹雪の中で… (吹雪の中で) | 高屋敷英夫 | 国坂伸、加藤修 小沢かおる | 2月5日 | ||
20 | レミと狼 (吹雪の中の狼) | 竹内啓雄 | 杉江慧子 | ゼルビーノ、ドルチェ死亡。 | 2月12日 | |
21 | 新しい生命の誕生 (レミの胸に生きよ) | 高屋敷英夫 | 山崎晴哉 | 栗葉子、渡辺知子 池田勝 | 2月19日 | |
22 | 名優ジョリクール (偉大なる役者の死) | 竹内啓雄 | 矢田耕司、清川元夢 鈴木れい子 | ジョリクール死亡。 | 2月26日 | |
23 | 素敵なお師匠さん (哀しみのパリ) | 高屋敷英夫 | 伊東恒久 | 増山江威子、翠準子 浅井淑子、斉藤昌子 西村知道、黒部鉄 | 3月5日 | |
24 | パリの親友 マチヤ | 竹内啓雄 | 加藤正之、井上瑤 間嶋里美、稲葉実 | マチヤ登場。 | 3月12日 | |
25 | ガロフォリ親方 (ルールスイーヌ通りの親方) | 高屋敷英夫 | 杉江慧子 | 小宮和枝、田中康夫 柴田清子、井上遥 三田ゆう子 | マチヤ、一旦退場。 | 3月19日 |
26 | さらば わが息子よ | 竹内啓雄 | 山崎晴哉 | 緒方賢一、小出和明 矢野洋子 | ビタリス死亡。 | 3月26日 |
27 | ビタリスの過去 (リーズとの出会い) | 高屋敷英夫 | 岡田道郎 | アキャン家登場。 ビタリスの素性が判明する。 | 4月2日 | |
28 | リーズの思いやり (アキャン家のレミ) | 竹内啓雄 | 伊東恒久 | 4月9日 | ||
29 | しあわせの温室 | 高屋敷英夫 | 4月16日 | |||
30 | 兄弟の輪 | 竹内啓雄 | アキャン家離散。 レミ、再び旅立つ。 | 4月23日 | ||
31 | ありがとう マチヤ (新しい座員・マチヤ) | 高屋敷英夫 | 杉江慧子 | 宮内幸平、野島昭生 玄田哲章、左近惠子 峰あつ子、宮下勝 | マチヤ再登場。 (以降レギュラー) | 4月30日 |
32 | すてきな思いつき | 竹内啓雄 | 山崎晴哉 | 今西正男、安田隆 小野文雄、桜本晶弘 | 5月7日 | |
33 | とんでもない仲間 (新しい仲間) | 高屋敷英夫 | 槐柳二、細井重之 仲木隆二、弥永和子 | 2代目ジョリクール登場。 (以降レギュラー) | 5月14日 | |
34 | 嵐! 地下250メートル | 竹内啓雄 | レミ、炭鉱で落盤に遭う。 | 5月21日 | ||
35 | レミを救え! | 高屋敷英夫 | 村松康雄、島田彰 田の中勇 | 5月28日 | ||
36 | 音楽の天才 マチヤ (音楽のレッスン) | 竹内啓雄 | 杉江慧子 | 遠藤征慈、たてかべ和也 弥永和子、千々松幸子 笹岡繁蔵 | マチヤ、音楽の天才と指摘される。 | 6月4日 |
37 | ママへの贈り物 | 高屋敷英夫 | 伊東恒久 | 岸野一彦、藤城裕士 戸部光代、桜本晶弘 三田ゆう子 | 6月11日 | |
38 | バルブラン・ママ (ホットケーキはママの匂い) | 竹内啓雄 | 6月18日 | |||
39 | 急げ! パリへ | 高屋敷英夫 | 山崎晴哉 | 矢田稔、牧野和子 | 6月25日 | |
40 | レミは イギリス人! | 竹内啓雄 | 市川千恵子、野本礼三 東美江、緒方賢一 龍田直樹、円福恵子 | ジェローム死亡。 | 7月2日 | |
41 | やっと会えた パパとママ (ほんとうのパパとママ) | 高屋敷英夫 | 杉江慧子 | 安原義人、水鳥鉄夫 熊倉重之 | ドリスコル夫妻登場。 | 7月9日 |
42 | ドリスコルの正体 | 竹内啓雄 | 水鳥鉄男、安原義人 熊倉重之 | 7月16日 | ||
43 | ミリガン家の紋章 | 高屋敷英夫 | 山崎晴哉 | 水鳥鉄男、熊倉重之 | レミ、自分がミリガン家の子と知る。 | 7月30日 |
44 | 母と子を結ぶ糸 | 竹内啓雄 | 国坂伸、安原義人 安田隆、水鳥鉄男 熊倉重之 | エイムズ警部登場。 | 8月6日 | |
45 | 遠ざかる母 | 高屋敷英夫 | 伊東恒久 | 千葉耕市、安原義人 田中秀幸、水鳥鉄男 熊倉重之、飯田道郎 | ドリスコル一味、逮捕される。 | 8月13日 |
46 | 絶望の中で… (悪魔の嘘) | 竹内啓雄 | 矢田耕司、筈見純 田中秀幸、飯田道郎 | 8月20日 | ||
47 | 決死のダイビング (跳べ!逃げろ!) | 高屋敷英夫 | 杉江慧子 | 平林尚三、田中秀幸 鈴木清信、宮下勝 | 9月3日 | |
48 | 嵐の英仏海峡 | 竹内啓雄 | 肝付兼太、千葉繁 二又一成 | 9月10日 | ||
49 | 二人の母 (ふたりのママ) | 高屋敷英夫 | ミリガン夫人、レミが我が子であると知る。 | 9月17日 | ||
50 | はじめての言葉…レミ! (はじめての言葉・レミ) | 竹内啓雄 | 山崎晴哉 | 村越伊知郎、安田隆 | リーズ、言葉を取り戻す。 レミとミリガン夫人、再会。 | 9月24日 |
51 | 新たな旅立ち | 高屋敷英夫 | レミ達、三たび旅立つ。 | 10月1日 |
※系列は放送当時のもの、放送時間は1978年9月中旬 - 10月終了時点のものとする[6]。
放送地域 | 放送局 | 放送時間 | 系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関東広域圏 | 日本テレビ | 日曜 18:30 - 19:00 | 日本テレビ系列 | 制作局 |
北海道 | 札幌テレビ | |||
青森県 | 青森放送 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | ||
岩手県 | テレビ岩手 | |||
宮城県 | 宮城テレビ | 日本テレビ系列 | ||
秋田県 | 秋田放送 | |||
山形県 | 山形放送 | |||
福島県 | 福島中央テレビ | 火曜 18:00 - 18:30 | 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | |
山梨県 | 山梨放送 | 日曜 18:30 - 19:00 | 日本テレビ系列 | |
新潟県 | 新潟放送 | 水曜 17:30 - 18:00 | TBS系列 | |
長野県 | 信越放送 | 金曜 17:30 - 18:00 | ||
静岡県 | 静岡放送 | 土曜 17:00 - 17:30 | 静岡けんみんテレビ開局後も静岡放送にて放送。 | |
富山県 | 北日本放送 | 日曜 18:30 - 19:00 | 日本テレビ系列 | |
石川県 | 北陸放送 | 水曜 17:30 - 18:00 | TBS系列 | |
福井県 | 福井放送 | 日曜 18:30 - 19:00 | 日本テレビ系列 | |
中京広域圏 | 中京テレビ | |||
近畿広域圏 | 読売テレビ | |||
島根県・鳥取県 | 日本海テレビ | |||
広島県 | 広島テレビ | |||
山口県 | 山口放送 | |||
徳島県 | 四国放送 | 火曜 18:00 - 18:30 | ||
香川県 | 西日本放送 | 日曜 18:30 - 19:00 | 当時の免許エリアは香川県のみ。 | |
愛媛県 | 南海放送 | |||
高知県 | 高知放送 | |||
福岡県 | 福岡放送 | |||
長崎県 | テレビ長崎 | 木曜 18:00 - 18:30 | フジテレビ系列 日本テレビ系列 | |
熊本県 | 熊本放送 | 水曜 17:30 - 18:00[7] | TBS系列 | |
大分県 | テレビ大分 | 土曜 18:00 - 18:30[8] | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | |
宮崎県 | 宮崎放送 | TBS系列 | ||
鹿児島県 | 鹿児島テレビ | 日曜 18:30 - 19:00[9] | フジテレビ系列 日本テレビ系列 テレビ朝日系列 | |
沖縄県 | 琉球放送 | 金曜 17:30 - 18:00 | TBS系列 |
本作継続中の1978年3月18日に東宝系で公開された『東宝チャンピオンまつり』で、第9話「はじめての友だちグレース」のブロウアップ版が公開された[10]。
同時上映は『地球防衛軍』(リバイバル版)、『ルパン三世 ベネチア超特急』・『新・巨人の星』・『まんが日本昔ばなし かぐや姫』の計4本[10]。
テレビシリーズを再編集して1980年3月15日に東宝系にて公開。上映時間は96分。画面サイズはスタンダード。同時上映は『パンダの世界 ホアンホアンと仲間たち』。
声の出演は主要キャラクターの大半はテレビシリーズと同じだが、主要キャラの一部と周辺キャラの大半は声優が変更されている。
制作上でのテレビシリーズとの顕著な相違点は、立体アニメーション方式を取っていないこと[注釈 13]と、ナレーションを全廃していることが挙げられ、これらによってテレビシリーズとは若干違った雰囲気のものに仕上がっている。
また、ストーリー上はレミとミリガン夫人との再会に向けてのエピソードが中心とされ、物語もレミの視点によるものとして構成されている。しかし、約1年間続いたテレビシリーズを100分程度の時間に再編集するのは無理があったようで、かなりのダイジェストとなっている。
大まかな構成は、「始まり 〜 ビタリスに売られるレミ」→「オープニング」→「ビタリスの投獄」→「白鳥号との出会い」→「ビタリスの放免 〜 旅の再開」→「ビタリスの死亡」→「マチヤとの出会い」→「シャバノン村への帰郷」→「渡英 〜 ドリスコルの登場」→「レミ、ロンドン警視庁に逮捕される」→「ロンドン警視庁から逃亡」→「ミリガン夫人と再会 〜 エンディング 〜 終了」となる。
以上のように、シャバノン村での生活・ビタリスとの旅・白鳥号での旅・新ビタリス一座の旅のエピソードの大半がカット、ドリスコルおよびロンドン警視庁絡みのエピソードが3分の1程度にカットされ、ビタリスの死亡およびマチヤとの出会いのエピソードは変更されている。このため、テレビシリーズの重要な要素であった“主人公レミの成長譚”という側面は全く失われている。また、アキャン家に関するエピソードが丸ごとカットされたため、テレビシリーズでは重要キャラクターだったリーズも、ラストシーンに2カット登場するのみでセリフもない[注釈 14]。
なお、再編集に伴う構成上の矛盾点や説明不足となる点などを補うため、セリフの多くがテレビシリーズとは変更されている。このため、全編にわたって新規にアフレコが行われたものと思われる[独自研究?]。
本作と同時期にフジテレビ系で放送されていた『ヤッターマン』では、本作のパロディ「家あり子の冒険だコロン」(第47話、1977年11月19日放送)が作られた。ミレ(←レミ)を麻上洋子が演じている。
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