三条市
新潟県の市 ウィキペディアから
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三条市(さんじょうし)は、新潟県のほぼ中央部に位置する市である。
さんじょうし 三条市 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 |
中部地方、北陸地方 甲信越地方 | ||||
都道府県 | 新潟県 | ||||
市町村コード | 15204-8 | ||||
法人番号 | 5000020152048 | ||||
面積 |
431.97km2 | ||||
総人口 |
90,004人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) | ||||
人口密度 | 208人/km2 | ||||
隣接自治体 |
新潟市、加茂市、五泉市、燕市、魚沼市、見附市、長岡市、東蒲原郡阿賀町 福島県南会津郡只見町 | ||||
市の木 |
五葉松 イチイ(推奨) | ||||
市の花 |
ヒメサユリ ハナショウブ(推奨) ヒマワリ(推奨) | ||||
市の鳥 | 芝地鶏 | ||||
三条市役所 | |||||
市長 | 滝沢亮 | ||||
所在地 |
〒955-8686 新潟県三条市旭町二丁目3番1号 北緯37度38分12秒 東経138度57分42秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
県下有数の工業都市。市域の大部分が旧南蒲原郡の町村から成り、新潟県の中越地方に分類されるが、後述のとおり下越地方に含まれる場合もある。また、これらとは別に「県央地域」の呼び名も一般的となっており、隣接する燕市や加茂市、田上町、弥彦村などから成る同地域(三条都市圏)の中心都市となっている。
2005年5月1日、三条市、南蒲原郡栄町及び下田村を廃し、その区域をもって三条市を設置する。合併当時の人口は約10万8千人を数え、新潟市、長岡市、上越市に次ぐ県内第4位の人口を擁する都市となった。近年の人口は同規模を有する新発田市とともに、県内4位から5位の間を推移している。
隣接する燕市は、ともに金属加工を中心に栄えたこともあって古くから相互補完の関係が深い。三条は「商人の町」、燕は「職人の町」とも称される。
一方で根深い対立を抱えている側面もあり、過去には両市の境界に所在する日本国有鉄道(当時。現在の東日本旅客鉄道)上越新幹線の燕三条駅や、北陸自動車道の三条燕インターチェンジについて、名称の扱いを巡り論争が起こったことがある。また2000年代の市町村合併を巡っては、両市の財界や市民団体などから三条・燕の両市の合併による「燕三条市」を実現しようとする動きが見られたものの、燕市の住民投票で反対票が賛成票を僅差で上回るなどし、結局実現には至らなかった[1][2][3]。
三条市は県のウェブサイト[4]や気象庁[5]、農協の区分などにおいては中越地方に分類されているが、電話帳が「下越版」であるなど、場合によっては加茂市や南蒲原郡田上町とともに下越地方に含まれる漸移地域となっている。
市の中心には、東西に五十嵐川が流れ、市西部で南北に流れる信濃川と合流する。また市域東部の笠堀地区は、国の特別天然記念物であるニホンカモシカの生息地として知られる。
古くからの市街地は五十嵐川に沿って形成されており[6]、近世(江戸時代)初期の三条藩・市橋長勝によって整備された城下町の系譜を引く在方町の性格を持つ(これは近隣の新津や加茂と類似した性格である)[7]。この主要な通りには雁木やそれを置き換えた片持ち式アーケードが備えられている[7][8]。昭栄通りにはかつて全蓋式アーケードが架けられていた[9]。また、真宗大谷派三条別院門前の本寺小路周辺は歓楽街の要素がある。
一方、高速道路のインターチェンジや幹線国道が集中するJR燕三条駅周辺にはロードサイド型の市街地が燕市域にまたがって形成されている。
市の区域は下田地域が特別豪雪地帯に、三条地域・栄地域が豪雪地帯に指定されている[13]。
台風シーズンはフェーン現象によって異常な高温を観測することがある[14]。アメダス三条地点では最高気温40 °C以上を3回観測しており[15]、9月および10月の歴代全国最高気温を観測している[16][17]。猛暑対策として、市内では消雪パイプを用いた打ち水の試みが行われている[18]。なお、夏季の気温は平均値としては特別高いものではなく、アメダス東京地点や金沢地点と比べても低い。
夏季に晴れやすい日本海側気候の特徴を有しており、三条地点の月間日照時間は5・6・8・9・10月において東京地点よりも長くなっている。
三条(三条地域気象観測所)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 14.3 (57.7) |
21.7 (71.1) |
24.1 (75.4) |
30.5 (86.9) |
33.7 (92.7) |
36.1 (97) |
39.5 (103.1) |
40.4 (104.7) |
40.4 (104.7) |
36.0 (96.8) |
28.3 (82.9) |
19.1 (66.4) |
40.4 (104.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 4.9 (40.8) |
5.6 (42.1) |
10.0 (50) |
16.6 (61.9) |
22.2 (72) |
25.5 (77.9) |
29.1 (84.4) |
30.8 (87.4) |
27.0 (80.6) |
20.8 (69.4) |
14.2 (57.6) |
8.0 (46.4) |
17.9 (64.2) |
日平均気温 °C (°F) | 2.0 (35.6) |
2.2 (36) |
5.5 (41.9) |
11.2 (52.2) |
17.0 (62.6) |
21.0 (69.8) |
24.9 (76.8) |
26.2 (79.2) |
22.3 (72.1) |
16.1 (61) |
9.9 (49.8) |
4.6 (40.3) |
13.6 (56.5) |
平均最低気温 °C (°F) | −0.5 (31.1) |
−0.8 (30.6) |
1.5 (34.7) |
6.3 (43.3) |
12.4 (54.3) |
17.3 (63.1) |
21.5 (70.7) |
22.5 (72.5) |
18.4 (65.1) |
12.0 (53.6) |
6.1 (43) |
1.7 (35.1) |
9.9 (49.8) |
最低気温記録 °C (°F) | −12.5 (9.5) |
−10.3 (13.5) |
−5.6 (21.9) |
−2.2 (28) |
3.8 (38.8) |
8.6 (47.5) |
13.9 (57) |
12.4 (54.3) |
7.8 (46) |
2.8 (37) |
−2.2 (28) |
−10.4 (13.3) |
−12.5 (9.5) |
降水量 mm (inch) | 219.6 (8.646) |
137.0 (5.394) |
123.6 (4.866) |
98.0 (3.858) |
94.2 (3.709) |
132.5 (5.217) |
243.2 (9.575) |
171.6 (6.756) |
144.6 (5.693) |
160.4 (6.315) |
236.7 (9.319) |
287.8 (11.331) |
2,056.3 (80.957) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 23.7 | 19.1 | 17.5 | 12.9 | 11.1 | 11.2 | 13.0 | 11.2 | 13.2 | 14.6 | 18.8 | 23.6 | 190.0 |
平均月間日照時間 | 41.1 | 66.5 | 123.4 | 167.9 | 196.4 | 160.6 | 148.4 | 195.7 | 143.7 | 136.0 | 88.0 | 50.1 | 1,517.8 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1976年-現在)[19][20] |
三条市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 三条市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 三条市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
三条市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
2005年6月12日執行(無投票) ‐ 高橋一夫(67歳・無・新)が当選
2006年11月12日執行 ※当日有権者数:86,494人 最終投票率:62.85%(前回比:pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
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國定勇人 | 34 | 無所属 | 新 | 28,866票 | 53.10% | |
山井伸泰 | 59 | 無所属 | 新 | 24,927票 | 45.86% |
2010年10月31日執行 ※当日有権者数:85,377人 最終投票率:66.32%(前回比:+3.47pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
---|---|---|---|---|---|---|
國定勇人 | 38 | 無所属 | 現 | 37,035票 | 65.40% | |
山井伸泰 | 63 | 無所属 | 新 | 19,071票 | 33.68% |
2014年10月26日執行(無投票) ‐ 國定勇人(42歳・無・現)が当選
2018年10月28日執行(無投票) ‐ 國定勇人(46歳・無・現)が当選
2020年11月8日執行 ※当日有権者数:81,644人 最終投票率:59.82%(前回比:pts)
候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 得票率 | 推薦・支持 |
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滝沢亮 | 34 | 無所属 | 新 | 26,097票 | 53.88% | |
名古屋豊 | 47 | 無所属 | 新 | 22,342票 | 46.12% |
保内地区は、昭和中期には埼玉県川口市、愛知県稲沢市と並ぶ「日本三大植木生産地」として知られていた[30]。現在でも植木業者の展示見本場(オープンガーデン)が多数所在する。
17世紀初頭、毎年のように起こる風水害に疲弊した三条・燕地域の領民を救うため、三条城に在任していた出雲崎陣屋代官の大谷清兵衛が、江戸から和釘の鍛冶職人を招き、農民の副業として和釘製造を奨励した。これが三条鍛冶の始まりである[31]。
1661年(寛文元年)に会津地方から鋸、鉈などの新しい製法が伝来し、三条町の鍛冶は一層盛んになった。製品の種類が増えたことにより、18世紀後半になると、今まで地元や近郷だけを商圏としていた地廻り金物商人が遠方へも足を伸ばす金物行商人として本格的に活動を始めた。金物問屋と鍛冶屋の結びつきは非常に強くなり、問屋の指導により和釘の生産を減らし、明治初期には鎌、銚、小刀、包丁、鋸が中心になっていった[32]。
小中一貫教育が導入されており、2009年度よりモデル校で、2010年度より市内すべての公立小中学校において連携型(施設分離型)の形式で試行が始まった[34][35][36]。2014年度には第一中学校と嵐南小学校の一体型校舎が開校し、一体型(施設一体型)の小中一貫教育が始まった[37][38]。なお、一体型の学校は義務教育学校への移行が予定されている[39]。
校名 | よみ | 児童数(前期) | 生徒数(後期) | |
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三条市立大崎学園 | おおさき | 541 | 255 | 2018年4月に三条市立大崎小学校、同大崎中学校を改編 |
学園名 | 校名 | よみ | 略通称 | 生徒数 | 小学校区 |
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三条嵐南学園 | 三条市立第一中学校 | だいいち | イッチュウ | 430 | 嵐南小 |
一ノ木戸ポプラ学園 | 三条市立第二中学校 | だいに | ニチュウ | 288 | 一ノ木戸小 |
三条学園 | 三条市立第三中学校 | だいさん | サンチュウ | 249 | 裏館小、上林小 |
四つ葉学園 | 三条市立第四中学校 | だいし | ヨンチュウ | 191 | 井栗小、旭小、保内小 |
瑞穂学園 | 三条市立本成寺中学校 | ほんじょうじ | ホンチュウ | 276 | 西鱈田小、月岡小 |
三条おおじま学園 | 三条市立大島中学校 | おおじま | シマチュウ | 85 | 大島小、須頃小 |
さかえ学園 | 三条市立栄中学校(旧栄町立栄中学校) | さかえ | サカエチュウ | 282 | 大面小、栄中央小、栄北小 |
しただの郷学園 | 三条市立下田中学校(旧下田村立下田中学校) | しただ | シタチュウ | 195 | 長沢小、笹岡小、大浦小、森町小、飯田小 |
学園名 | 校名 | よみ | 児童数 |
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- | 旧三条市立三条小学校(2017年3月31日に廃校、裏館小に統合) | さんじょう | - |
一ノ木戸ポプラ学園 | 三条市立一ノ木戸小学校 | いちのきど | 618 |
三条嵐南学園 | 三条市立嵐南小学校(2013年4月1日に四日町小・条南小・南小を統合して開校) | らんなん | 809 |
- | 旧三条市立四日町小学校 | よっかまち | - |
三条学園 | 三条市立裏館小学校 | うらだて | 454 |
三条市立上林小学校 | かんばやし | 104 | |
四つ葉学園 | 三条市立井栗小学校 | いぐり | 214 |
三条市立旭小学校 | あさひ | 58 | |
瑞穂学園 | 三条市立西鱈田小学校 | にしたらだ | 190 |
三条市立月岡小学校 | つきおか | 282 | |
四つ葉学園 | 三条市立保内小学校 | ほない | 108 |
三条おおじま学園 | 三条市立大島小学校 | おおじま | 47 |
三条市立須頃小学校 | すごろ | 112 | |
- | 旧三条市立条南小学校 | じょうなん | - |
- | 旧三条市立南小学校 | みなみ | - |
さかえ学園 | 三条市立栄中央小学校(旧栄町立中央小学校) | さかえちゅうおう | 231 |
三条市立栄北小学校(旧栄町立北小学校) | さかえきた | 103 | |
三条市立大面小学校(旧栄町立大面小学校) | おおも | 146 | |
しただの郷学園 | 三条市立長沢小学校(旧下田村立長沢小学校) | ながさわ | 89 |
三条市立笹岡小学校(旧下田村立笹岡小学校) | ささおか | 55 | |
- | 旧三条市立荒沢小学校(旧下田村立荒沢小学校)(2014年3月31日に廃校、森町小に統合) | あらさわ | - |
しただの郷学園 | 三条市立大浦小学校(旧下田村立大浦小学校) | おおうら | 49 |
三条市立森町小学校(旧下田村立森町小学校) | もりまち | 88 | |
三条市立飯田小学校(旧下田村立飯田小学校) | いいだ | 85 | |
市内を走るJR線全域(上越新幹線を除く)は新潟近郊区間に指定されており、東三条駅と三条駅には自動改札機が設置されている。弥彦線では1990年代に連続立体交差事業が行われた。
このほか、市が事業に関わるものとして、以下のものがある。詳細は「三条市の公共交通(三条市)」および「三条市地域公共交通協議会(三条市)」を参照。
市内中心部は狭隘部が多く、そのために一方通行も多い。また五十嵐川に比べて信濃川に架かる橋梁が少ないため、朝夕に主要道で交通渋滞が発生する。
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※三条市:名誉市民で、諸橋轍次、岩田正巳、小林ハル、渡辺義雄、鶴巻三郎、ジャイアント馬場を参照できる。
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