Remove ads
米や麦を炊いたり蒸した食品 ウィキペディアから
「めし」は、「食ふ(食う)」の敬語のうち尊敬語である「召す」に由来する[1]。日本語に継続的に生じている「敬語のインフレーション」(初めは尊敬を込めた表現でも、長く使っているとありがたみが薄れて普通またはそれ以下の表現になる)
加熱しないままの生米に含まれる結晶デンプンをβデンプンといい、糖が鎖状に繋がる巨大分子である。人は生米をほとんど消化できず、食べてもうまみを感じない。ところが水を加えて加熱することによりβデンプン分子中のいくつかの水素結合が外れて網状になって水分を取り込み粘性を伴って膨張する。これを糊化(こか、またはアルファ化)といい、糊化したデンプンをαデンプンという。炊飯はこの加水と加熱を行う調理法であり、分子が小さくなったαデンプンは消化や吸収が良くなり、単離された糖により飯にはうまみを感じるようになる。この糊化したデンプンを使い、一部には接着剤としての糊(のり)に利用することがある[注 1]。
室温以下で保存すると、冷めて冷やご飯となるが、時間の経過と共にαデンプンがβデンプンに戻っていき(デンプンの老化)、硬くなる。消化が悪くなり、味も劣化する[2]。温め直せばα化する(焼いて作られた食パンをトーストすることに相当する)。
食事を指す場合には、飯を伴わない食事にも用いられる。
なお、αデンプンをすばやく乾燥させることにより飯をβデンプンに戻さずに#保存食とすることが古くから行われていた。現在ではアルファ化米としてインスタント食品にも利用されている。これは凍結乾燥によっても同じ効果があり、冷凍食品として利用される。
カロリーや糖質の摂取量を抑えることなどを目的として、上記のような穀物を減らすか、まったく使わずに飯に近い食感や食べ応えを味わえるようにした市販食品や家庭料理も存在する。
炊飯法には炊き干し法、湯取り法、湯立て法、炒め煮、蒸しの5種類がある[4]。
炊き干し法での調理例[10]。
ボウル等に米を入れ水で洗う。最初の洗米では米の吸水量が多いため[2]、糠の風味を吸収させないよう、ざっと混ぜてすぐに水を捨てる。手で上から押すようこすり合わせて米を研ぎ、たっぷりの水を注ぎすぐ水を捨てる。研いで水を注ぎ捨てることを4〜5回程繰り返す[10]。
米にたっぷりの水を注ぎ30分から2時間ほどおいて吸水させる。ざるに米を上げ水気を切る[10]。なお、水温が高いほど時間当たりの吸水率が低下するとの報告がある[11][12][13]。
鍋や釜に米を入れ、体積比で20%増量した水を加えて蓋をする[10]。100℃・20分の加熱[14]が必要なため強火にかけ沸騰させ、ふきこぼれる寸前の火加減に弱め5分炊き、弱火にして7分炊く。これで水分が無くなっているが、量や器具、室温等で異なる場合がある。火を止めて蓋をしたまま10分蒸らす[10]。炊飯時の水に 1.7% 程度のみりんを添加すると、米ぬか臭さが低減し中心部が柔らかくふっくらし粘りのある炊きあがりになるとされている[15]。
蒸らした飯を水で湿らせた盤台に移し、しゃもじで切るようにして広げ、余分な蒸気をとばす。[10]保存する場合は飯櫃に移す。
乾燥させた飯や凍結した飯は保存性が高く、日本では古来から糒(乾飯、かれいい)、餉(かれい)などと呼んで保存食や、旅行や戦場での武士や兵士の携帯食、非常食として利用していた。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.