『名探偵コナン 銀翼の奇術師』(めいたんていコナン ぎんよくのマジシャン)は、2004年4月17日に公開された劇場版『名探偵コナン』シリーズの第8作目にあたる劇場版アニメである。上映時間は108分。興行収入は28億円[1][2][3][4][5][6]。キャッチコピーは「運命だったのさ、俺たちの出逢いはな…」[8]「これが、運命なのか…」[9]。
概要 名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン), 監督 ...
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本作からこだま兼嗣に代わって山本泰一郎が監督を引き継いでいる。
主人公・江戸川コナンのライバル・怪盗キッドがメインキャラクターとして、第3作『世紀末の魔術師』以来2作目の登場となる。キッドがコナンの正体(工藤新一)に気づいている設定は『世紀末の魔術師』で作られたが、本作でも再びその設定が採用され、以降の劇場版でも引き継がれている。
警察関係者では、警視庁捜査二課に所属するキッド専門の刑事・中森警部が主に登場する(『世紀末の魔術師』では前半に登場)。そのため、いつもはコナンたちに協力してくれる目暮警部ら捜査一課の登場は終盤だけになっており(目暮・白鳥警部・高木刑事の3人で北海道に出張していた)、佐藤刑事・千葉刑事ら他のメンバーは登場しない。エピローグではワンシーンだけだが、原作・アニメ「上野発北斗星3号」で捜査を担当していた北海道警の西村警部と田村刑事が登場している。また、変装をしているがキッドがエピローグに登場した最初の作品である。
「魔術師」と「奇術師」は意味も語呂も似た言葉であるが、本作では「奇術師」の振り仮名を英語読みの「マジシャン」にしている。
オープニングCGに登場するキッドは、テレビシリーズの第219話「集められた名探偵!工藤新一vs怪盗キッド」(2001年1月8日放送)[10]で東都タワーにいるキッドの映像がそのまま使用されている。また、オープニング映像でカメラのフラッシュがたかれている際の新一の顔が前作までは口が開いていたが、本作以降は閉じている。オープニングで紹介されるキャストは一部変更され、目暮役の茶風林に代わり灰原役の林原めぐみ[注 1]が紹介された他、山口勝平は新一ではなくキッドとしてのクレジットになっている。
本作では、第4作『瞳の中の暗殺者』とは逆に蘭が新一に対して思いを打ち明けるという試みが行われている。蘭が告白していたときに聞かれていた相手は新一に変装したキッドだと勘違いされ、蘭の中では無かったことになっている。
本作では毛利小五郎を狙った麻酔針が誤って妃英理に当たってしまい、コナンはやむなく英理を探偵役にしている。英理が探偵役になったのは、現時点で原作・アニメを通して本作のみである。また、英理が劇場版に登場するのは『瞳の中の暗殺者』以来となった。
本作のダジャレクイズは阿笠博士ではなくキッド(新一に変装)が出題しているが、彼がコナン以外のレギュラーと本格的に交流したのは本作が初である[注 2]。
本作の女性オリジナルキャラクター(容疑者)は3名と今までの作品で最も多く、初めて日本人女性が犯人になった[注 3]。
本作では汐留が舞台の一つであり、ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線が実名で登場している(本作が公開された2004年は日本テレビが社屋を汐留へ移転した年である)。
本作の挿入歌は、前年まで定番となっていた「キミがいれば」ではなく、「ぼくがいる〜コナンのテーマ〜」が使用された。
映画シリーズでは初めて本編終了後に「この作品はフィクションです」というテロップが流された。これは、実在する路線や駅名が実名で登場したことに加え、航空機のコックピットに一般人が立ち入る、その機長と副操縦士が飛行中に同じものを飲食するなど、現実とはかけ離れた描写があったためである[注 4]。第17作『絶海の探偵』でも同様のテロップが流されている。
前作に引き続き、劇場版シリーズの定番となるエンディング後の次回作の予告は、今作でも放映された。エピローグ終了後に、海の映像が映し出されるとともに、船の警笛が流れ、2005年の製作が決定した旨の字幕による予告が流れた。のちに次回作は、海上を走る船を舞台に殺人事件が起きるという内容の『水平線上の陰謀』であることが発表された。
毛利小五郎は、「Romeo Juliet Victor Bravo!」 と書かれた怪盗キッドの予告状についての相談を、舞台女優の牧樹里から受ける。狙いは「運命の宝石」というスターサファイアで、小五郎はこれを牧の出演する舞台『ジョゼフィーヌ』の終幕の場面で、キッドがナポレオン役の人物に扮して実行するものだと推理し、牧の要望もあって江戸川コナンたちとともに劇場に赴く。コナンたちは劇場で中森警部と会い、助っ人として工藤新一が来ていることを知る。この新一はキッドの変装であるが、彼は素顔そのものが新一と似ていたことから、変装ではないと見なされていた。舞台の終盤、キッドが抜け出すのを見たコナンは後を追い、規定より長い警棒を持っていた警備員に変装していたキッドを見破ると、ハンググライダーで逃走する彼をパラグライダーを利用して追跡するが、取り逃してしまう。
翌日、宝石を守った礼としてコナンたちは函館にある樹里の別荘で行われる打ち上げに招待され、俳優の成沢文二郎、田島天子、俳優で演出家の伴亨、樹里のマネージャーの矢口真佐代、樹里のヘアメイクの酒井なつきと、体調不良で欠席するはずだった俳優の新庄功とともに、羽田発函館行きのスカイジャパン航空865便(ボーイング747-400D)に搭乗する。昨日のキッドの様子を訝しんでいたコナンは、キッドの暗号が実際にはフォネティックコードを表しており、この機内での犯行を予告したものであると気付くが、その直後に矢口のチョコレートを食べた樹里が青酸中毒で死亡する。機内で樹里が口にしたのは矢口のチョコの他には気分が悪くなった際に田島から貰ったビタミン剤のみで、同じくチョコを食べた小五郎に異常はなかった。真相を見抜いたコナンは妃英理を探偵役として[注 5]、推理を披露する。
犯人はなつきであり、彼女は樹里が機内で毎回鼻を摘んで耳抜きを行うことを知っていたため、毒を混ぜたファンデーションを鼻に塗ってそこから指へ毒を移し、チョコの付着した指を舐めることで毒を口に入れさせていた。樹里がチョコを食べる前に気分が悪くなっていたのは、ファンデーションの毒が皮膚を通じて体内に吸収されていたためであった。なつきは犯行動機を、牧にハリウッドでの仕事を潰されたうえ、彼女がそうした理由がなつきをメイクとして必要としたためではなく、付き人として置いておきたかったに過ぎなかったことから、メイクとしてのプライドによって及んだものであると主張する。しかし、小五郎から仕事道具を凶器として使う者にプライドを語る資格はないと叱責されたうえ、阿笠博士から罪を償ってやり直すよう諭されたなつきは、泣き崩れる。
殺人事件は解決したが、樹里は以前同僚だった機長と副操縦士のいるコックピットへ挨拶に行った際に自分の手の甲にキスをさせており、そこから毒入りファウンデーションが口に移った彼らも中度の青酸中毒に陥ってしまっていた。命に別状はなかったものの2人とも操縦できる状態ではないことから、操縦の経験があるという新庄が操縦の代行を買って出て、助手としてコナンを指名する。2人きりのコックピットで、コナンは新庄がキッドの変装であることを指摘する。本物の新庄は余興でキッドに扮して先に別荘へ到着しており、キッドは牧の手に口づけをした際、本来口に含むと冷たいスターサファイアが偽物であることをすでに知っていた[注 6]。コナンとキッドは管制塔との連絡を経て函館空港への着陸を試みるが、落雷でオートパイロットが故障して中止を余儀なくされたうえ、強風で機体がバランスを崩し、何とか立て直すものの管制塔にエンジンが1基接触して脱落して地上に落下、爆発して地上支援車両群を爆風で吹き飛ばしてしまう。更には爆風で弾き飛ばされた車両で給油車が爆発し、しまいにはそれから給油を受けていた旅客機も爆発するという大惨事となり、滑走路が使用不能となってしまう。
滑走路の状態が整うまで上空での待機はできたはずだったが、機長たちを運び出す際のトラブルでクロスフィードバルブが開いていた結果、燃料がエンジンの脱落跡から大量に漏れていた。そのため機体にはあと10分間程度飛行できるだけの燃料しか残されておらず、無線も不通になってしまう。コナンは別の着陸先として室蘭の崎守埠頭に向かうが、キッドは強風の際に片腕を強打して着陸の操作ができなくなっていたことから、毛利蘭を代役に指名したうえ、埠頭の周辺に夜間の着陸に必要な照明がないのを確認すると、機外へ脱出してしまう。
コナンは不安げな様子の蘭を見てコックピット外へ出ると、新一の声で励ましの電話をかけるが、蘭は新一の真意を質して自身の好意を伝える。コナンが虚を突かれて答えあぐねている中、蘭は地上を動いていく光の帯を発見する。これはキッドがパトカーの赤色灯を照明として用いるためにおびきよせたものであり[注 7]、蘭は新一による指示のもとで鈴木園子と協力して着陸に成功する。
着陸後、救急隊員に扮したキッドから話しかけられた蘭は、機内で通話した新一がキッドの変装だったと解釈し、告白は不成立だったと考えて胸を撫で下ろすのだった。
レギュラーキャラクター
- 江戸川 コナン(えどがわ コナン)
- 声 - 高山みなみ
- 本作の主人公。本来の姿は「東の高校生探偵」として名を馳せている工藤新一だが、黒ずくめの組織に飲まされた毒薬・APTX4869の副作用で小学生の姿になっている。
- 父・優作にハワイで飛行機の操縦を教わっており、飛行機が急降下した際は咄嗟の機転で機体を立て直した。
- 毛利 蘭(もうり らん)
- 声 - 山崎和佳奈
- 本作のヒロイン。新一の幼馴染かつガールフレンドで、都大会で優勝するほどの空手の達人。
- 終盤ではキッドに代わり飛行機を操縦する事態となる。不安に怯える中、電話をかけてきた新一に想いを告白する。
- 毛利 小五郎(もうり こごろう)
- 声 - 神谷明
- 蘭の父親で「眠りの小五郎」の異名で有名な私立探偵。コナンの保護者。元警視庁捜査一課強行犯係の刑事。
- 怪盗キッドが現れる場所を予告状の文面から舞台「ジョゼフィーヌ」の公演が行われる劇場「そら」であると推理する。
- 怪盗キッド(かいとうキッド)
- 声 - 山口勝平
- 本作のキーパーソン。神出鬼没な大怪盗。本名は黒羽 快斗(くろば かいと)。コナンのライバルで、その正体を新一と知る数少ない人物の1人。
- スターサファイヤ「運命の宝石」を盗む予告状を送り様々な人物に変装して周囲を奔走させるが、コナンと共に操縦不能になった飛行機を着陸させるために奮闘する。
- 工藤 新一(くどう しんいち)
- 声 - 山口勝平
- コナンの本来の姿で高校生探偵。
- 新一としての登場は回想シーン、蘭との電話の会話、コナンの姿と重なるイメージシーンのみで、それ以外はキッドの変装である。
- 灰原 哀(はいばら あい)
- 声 - 林原めぐみ
- 元黒の組織の一員かつAPTX4869の開発者で、コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人。
- 燃料がなくなり墜落間近になった飛行機内で、着陸可能な場所を探す。
- 目暮 十三(めぐれ じゅうぞう)
- 声 - 茶風林
- 警視庁刑事部捜査一課強行犯捜査三係の警部。
- 白鳥警部、高木刑事と共に北海道に出張で訪れており、終盤で登場する。
- 阿笠 博士(あがさ ひろし)
- 声 - 緒方賢一
- コナンの正体を新一と知る数少ない人物の1人で、発明家。
- 吉田 歩美(よしだ あゆみ)、小嶋 元太(こじま げんた)、円谷 光彦(つぶらや みつひこ)
- 声 - 岩居由希子(歩美)、高木渉(元太)、大谷育江(光彦)
- 少年探偵団の3人。
- 妃 英理(きさき えり)
- 声 - 高島雅羅
- 蘭の母親で小五郎の妻。「法曹界のクィーン」の異名で有名な敏腕弁護士。
- 蘭の計らいで同じ飛行機で函館に向かうが、隣の座席が小五郎であったため、喧嘩になる。その後、飛行機の振動により小五郎を狙った時計型麻酔銃が誤って彼女に当たってしまい、今回コナンはやむなく英理を探偵役として推理を開始した。
- 鈴木 園子(すずき そのこ)
- 声 - 松井菜桜子
- 蘭の同級生で親友。鈴木財閥の令嬢で、蘭や新一とは幼馴染でもある。
- 終盤ではコナンに代わり、飛行機の操縦席に座ることになる。
- 中森 銀三(なかもり ぎんぞう)
- 声- 石塚運昇
- 警視庁捜査二課知能犯捜査係の警部。
- キッドを捕まえることに奮闘しているが、毎度振り回されている。
- 白鳥 任三郎(しらとり にんざぶろう)
- 声 - 井上和彦
- 警視庁捜査一課のキャリア組警部。
- 目暮警部や高木刑事と共に北海道へ出張に訪れており、白鳥大橋を案内する。
- 高木 渉(たかぎ わたる)
- 声- 高木渉
- 警視庁捜査一課の刑事で巡査部長。
- 目暮警部や白鳥警部と共に北海道へ出張中。
オリジナルキャラクター
- 牧 樹里(まき じゅり)〈37〉
- 声 - 戸田恵子
- 舞台女優。演劇「ジョゼフィーヌ」フランス皇后・ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ役。
- 怪盗キッドからスターサファイヤ「運命の宝石」を頂くという予告状が届き、毛利探偵事務所を訪れた。
- 美人だが傲慢な性格で、俳優仲間やマネージャーには高圧的な態度で接している。一見愛想はいいが、自身にメリットのない相手を見下すような冷酷な発言も多い。子供嫌いなようで、灰原や歩美が自身用の化粧道具に興味を示した際には不機嫌な表情をしていた。スキューバダイビングが趣味。
- 元客室乗務員で、スカイジャパン航空「865便」に乗務している機長達とは親密な関係にある。
- 新庄 功(しんじょう いさお)〈28〉
- 声 - 三木眞一郎
- 本作のキーパーソン。舞台俳優。演劇「ジョゼフィーヌ」軍人・イポリット・シャルル役。
- 若くハンサムな樹里の恋人。しかし彼女からは飽きられており、他に可愛い子はいないか探していたことをなつきに漏らされていた。
- 北海道では怪盗キッドの変装をして皆を驚かせるよう樹里に命令され、前もって別荘で待機していたが、勘違いした警察に追われ半べそをかきながら車で逃走する羽目になってしまった。逃走した理由は別荘の時計を盗んだからであり、噴水につかまり「助けてください」と哀願する醜態まで晒してしまう。一方、飛行機ではキッドが新庄に変装して、ルックスに相応しい活躍を繰り広げていた。
- 伴 亨(ばん とおる)〈45〉
- 声 - 柴田秀勝
- 舞台俳優。演出家。演劇「ジョゼフィーヌ」総裁・バラス・ド・ポール役。
- サングラスをした強面の俳優だが、性格は紳士的。樹里を女優として見出した恩人だが、現在は演出を仕切られ逆らうことができない。そのため、妻の天子から不満をぶつけられていた。事件発生時には、チョコレート毒入り説を強く主張する。
- 足腰が弱く、最初の揺れでは樹里に助けられるも、青酸中毒に陥ったパイロット達をコックピットから運び出そうとした際に起きた二度目の揺れでは倒れそうになり、その際に体を支えようとしてコックピットのクロスフィードバルブ開閉ボタンを押してしまったことで燃料切れ騒動の引き金を作ってしまう。新庄が飛行機を操縦することを知ると、セスナの免許でも持っているのかと不思議がっていた。
- 成沢 文二郎(なるさわ ぶんじろう)〈34〉
- 声 - 森功至
- 舞台俳優。演劇「ジョゼフィーヌ」フランス皇帝・ナポレオーニ・ボナパルト役。
- 樹里の元夫。数年前に協議離婚しているが、未練を残しており復縁を望んでいる。しかし、樹里には冷たくあしらわれて相手にされていなかった。
- 小五郎の大ファンで、他の俳優仲間を一同に紹介した。その小五郎に怪盗キッドの変装だと疑われ、舞台の幕が引いた瞬間、中森警部の部下に取り押さえられて顔を引っ張られてしまう。北海道旅行の当日、小五郎に謝罪されるも気にしていないと語る心の広い人物。飛行機事故では、意識不明の機長らをファーストクラスに連れて行った。
- 田島 天子(たじま てんこ)〈36〉
- 声 - 島津冴子
- 舞台女優。演劇「ジョゼフィーヌ」侯爵夫人・テレジア・タリアン役。
- 樹里の友人。樹里との仲は良好だが、夫の伴が樹里に逆らえないのには我慢できないらしく、若い新庄と恋人関係にあることをからかい不敵な笑みを浮かべるなど、微妙な温度差を醸し出している。だが、気分が悪いという樹里に酔い止めの薬を分け与えるなど、他の関係者ほど深刻な仲にはなってない様子。事件ではそのことで小五郎から犯人だと疑われてしまう。自分には動機がないと主張するも、酒井なつきに夫と樹里のトラブルを指摘され、苛立ちながら席に座った。
- 矢口 真佐代(やぐち まさよ)〈32〉
- 声 - 久川綾
- 牧樹里のマネージャー。
- 要領が悪く気の利かない性格から、樹里に文句を言われたり人前で恥をかかされたりしていた。
- 最初の依頼時にも、コーヒーを飲む横で中々話を切り出さず樹里を怒らせている。自身とは違い、よく気の利くヘアメイクのなつきには、サインペンやチョコレートなどで先を越されるなど、マネージャーとしての立場がないような場面もあった。
- 樹里お気に入りのチョコレートは彼女が購入したものであり、毒を盛った可能性を指摘され疑われたが、開封したばかりであり、食べる順番もいつもバラバラであったと容疑を否認した。
- 酒井 なつき(さかい - )〈26〉
- 声 - 氷上恭子
- 牧樹里の専属ヘアメイク。
- 美人で明るい性格。化粧道具に興味を持った灰原と歩美にまだ早いと笑顔でウインクした。まだ若いが、ハリウッドから誘いを受けるなど一流の技術を持っている。よく気の利く性格から、樹里に付き人の様な扱いをされるなど、矢口とは反対に彼女から気に入られている。だが、他の仕事をすることも許されなかったため、複雑な感情を抱いていた。
- 事件発生後、動機がないと騒ぎ立てる天子に対して動機なら全員にあると関係者それぞれの樹里とのトラブルを暴露し、皆から睨まれていた。
スカイジャパン航空
- 大越(おおこし)
- 声 - 井原啓介
- スカイジャパン航空「865便」の機長。樹里が客室乗務員をしていた頃からの知り合い。
- 樹里がコックピットを訪れた際に手の甲にキスをするが、それによって樹里に付着していた毒入りファンデーションが移ったことで中度の青酸中毒状態に陥ってしまい、飛行中に突然苦しみ出す。最終的に一命を取り留めたものの意識不明となってしまい、コナンとキッドによって操縦が代行されることとなった。
- 中屋(なかや)
- 声 - 中村大樹
- スカイジャパン航空「865便」の副操縦士。同じく樹里の知り合いで、女優になってからも応援していた。
- 大越機長と同様に樹里の手の甲にキスをしたことで毒入りファンデーションが移り、中度の青酸中毒に陥ったことで意識不明となってしまった。
- 進藤 玲子(しんどう れいこ)
- 声 - 引田有美
- スカイジャパン航空「865便」の客室乗務員。
- 小五郎の指示から伝達役などの捜査協力をする。着陸時には、他の客室乗務員達と乗客に指示を与えていた。
- 三沢 千秋(みさわ ちあき)
- 声 - 伊倉一恵
- スカイジャパン航空「865便」の客室乗務員。
- 乗客に飲み物やお菓子のサービスを提供しており、小五郎からビールを注文されていた。
- 由紀(ゆき)
- 声 - 百々麻子
- スカイジャパン航空「865便」の客室乗務員。
- 飛行機が緊急着陸するため、他の客室乗務員達と共に、不安がっている乗客へ着陸時の指示を出していた。
- 石田(いしだ)
- 声 - 藤城裕士
- 偶然にも「865便」に乗り合わせていた医師。
- 機長と副操縦士を治療するために、2人をコックピットからファーストクラスに移すように伝える。
函館空港
- 島岡(しまおか)
- 声 - 菅原正志
- 函館空港の管制コントロール室で、新庄功(キッド)と連絡を取り合っていた機長。
- コックピットにコナンが座っていることに驚愕するも操縦方法を伝える。
- 上杉(うえすぎ)
- 声 - 金尾哲夫
- 函館空港の管制部長。島岡機長と協力して事態の収拾に努める。
- 強風で飛行機がターミナルビルに向かってきたため、愕然としていた。
- 村木(むらき)
- 声 - 細井治
- 函館空港の管制官。
- 雷雨から不穏な気配を予感していたのか、上杉管制部長に心配そうに呟いていた。
- 事件発生後は飛行機を無事に着陸させるために尽力する。
- 無線会話
- 声 - 水内清光、仮屋昌伸
- 函館空港で天候の情報を伝えていた空港の職員。
- コナンと新庄(キッド)が必死で操縦している中、現在の飛行状況や天候などの連絡をしていた。
警察関係者
- 紺野(こんの)
- 声 - 松本保典
- 中森警部の部下。
- 怪盗キッドを捕まえるため、総動員して樹里の別荘に先回りしていた。
- 正確には本作オリジナルのキャラクターではなく、原作の「まじっく快斗」で登場し、本作公開から6年後に2010年より定期的に放送されたテレビアニメの「まじっく快斗」シリーズでも登場しているが、声優は異なっている[注 8]。
- 西村(にしむら)
- 声 - なし[注 9]
- 北海道警の警部。
- 本作では、飛行機の着陸後に自首した犯人を迎えに現れている。
- 正確には本作オリジナルのキャラクターではなく、本作以前に原作とテレビアニメの「上野発北斗星3号」に登場し、捜査を担当していた。
- 田村(たむら)
- 声 - なし[注 10]
- 西村警部の部下
- 西村と共に自首した犯人を迎えに現れている。
- 正確には本作オリジナルのキャラクターではなく、西村警部同様に本作以前も原作とテレビアニメの「上野発北斗星3号」に登場し、捜査を担当していた。
警備関係者
- 警備員A
- 声 - 巻島直樹
- 汐留ビュータワーの警備員。
- 曲がり角でコナンとぶつかった小太りの男性。遅れて来た警備員B(コナンが追うキッドの変装)が持つ警棒型のフラッシュライトで目くらましに遭う。
- 警備員B
- 声 - 神奈延年
- 汐留ビュータワーの警備員。正体は怪盗キッド。
- 工藤新一の次に変装したものだったが、キッドにしては完璧さに欠け、警棒の長さが規定外である不手際をたちまちコナンに見破られる。
さらに見る 回数, 番組名(放送枠名) ...
回数 | 番組名(放送枠名) | 放送形態 | 放送日 | 放送時間(JST) | 放送分数 | 平均視聴率 | 備考 |
1 |
通常拡大枠 |
|
2005年3月28日 |
19:00-21:09 |
129分 |
|
「春休み映画スペシャル」と題し、初放送された。 『天国へのカウントダウン』以来、放送終了時刻が21時を回っている。 |
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サウンドトラック
概要 『名探偵コナン 銀翼の奇術師』, 大野克夫 の サウンドトラック ...
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収録曲
- ミッドナイト・ステップ
- 怪盗キッド出現 (銀翼ヴァージョン)
- 名探偵コナン メイン・テーマ (銀翼ヴァージョン)
- 回想・10時間前......
- 怪盗キッドの予告状 (銀翼ヴァージョン)
- 謎の26文字
- 汐留
- 少年探偵団のテーマ (銀翼ヴァージョン)
- 力んだ握手
- 新一登場!?
- キッドの誘惑
- 汐留トワイライト
- クイズ・ナポレオン (「フランス国歌」 アレンジ曲)
- コナンと警備員
- 追跡・非常階段
- コナンVS怪盗キッド (銀翼ヴァージョン)
- 別荘の人影
- 蘭の思惑
- フォネティックコード
- スカイ・ジャパン865
- 機上のサスペンス1
- 機上のサスペンス2
- 機上のサスペンス3
- 小五郎の検証
- コナンのモノローグ
- 犯人はあなた
- 告白
- スカイ・ジャパン865便の危機
- 揺れる機内
- やるぞ!
- コナンのテーマ (銀翼ヴァージョン) 1
- 空港大爆破
- 緊急事態発生!
- どこだどこだ!!
- 新たな事件
- コナンのテーマ (銀翼ヴァージョン) 2
- ぼくがいる (銀翼ヴァージョン) ~コナンのテーマ~
- 歓喜の時
- コナン 「ニャロ」
- ぼくがいる (コナン・ヴァージョン) ~コナンのテーマ~ 【ボーナス・トラック】
本作は劇場版名探偵コナンシリーズとしては最後のVHSビデオ版発売作品となった。
『名探偵コナン コナンとキッドとクリスタル・マザー』は、2004年のOVA作品。少年サンデー読者サービスビデオ第4弾。
解説
原作は『まじっく快斗』第4巻に掲載された「クリスタル・マザー」で、コナンと蘭が登場するオリジナルストーリーとなっている。また、エピローグシーンは『銀翼の奇術師』に繋がるように描かれている。のちにこの話は2度リメイクされた。
登場人物(OVA)
- 名探偵コナン
- 名探偵コナンのオリジナルキャラクター
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- まじっく快斗
- まじっく快斗のオリジナルキャラクター
- セリザベス・マクシミリアンド・イングラム女王 - 篠原恵美
- フィリップ・マクシミリアンド・イングラム王子 - 鉄炮塚葉子
- 新名次官 - 中田和宏
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スタッフ
- 企画 - 小学館少年サンデー編集部
- 原作 - 青山剛昌
- 原案協力 - 三上信一、浅井認、坪内崇、高島雅、杉中実
- 脚本 - 古内一成
- 絵コンテ - 青木雄三
- 演出 - 荻原露光
- 音楽 - 大野克夫
- キャラクターデザイン、総作画監督 - とみながまり
- 作画監督 - 西城隆詞、渡辺章
- デザインワークス - 新沼大祐
- 原画 - 渡辺章、西城隆詞、津吹明日香、森中正春、八木原幹枝、菅原浩喜、柳田幸平、兼高里圭、楠田悟、長谷川一美、川口弘明、阿部ルミ、田中修司、依田正彦、早川淳一、秋山由樹子、鍵山仁志、大久保修、西村貴世、片岡康治、細居美恵子、山内則康
- 動画検査 - 阿部ルミ 安井美喜
- 動画 - 富田美穂子、山口幸俊、柴山智隆、近藤史門、塩田夕子、長谷川一美、安井美喜
- 作画協力 - かぐら タマ・プロダクション ゴールデンベル
- 美術監督 - 石垣努
- 美術設定 - 生形奈緒美
- 背景 - 代々木アートプランニング(有)石垣プロダクション)長谷川弘行<スタジオ風雅(大野広司、立田一郎、中山美名、大野久美子)、小倉工房(植田竜太郎、鈴木姿帆美、合六弘、田中孝典、金子雄司)
- 色彩設計 - 中尾総子
- 色指定 - 熊谷妙子
- 仕上検査 - 熊谷妙子、木幡美雪、大塚奈津子
- 仕上 - 井浦祥子、秋元由紀、利根川有紀、小日置知子、加藤英恵、熊谷妙子、木幡美雪、大塚奈津子
- 仕上協力 - かぐら、タマ・プロダクション、ゴールデンベル
- 撮影監督 - 桑良人
- 撮影 - P・P・M(神木正士、西川知宏、萩原悠加)
- 撮影協力 - トムス・フォト T.D.I.
- 音響制作 - AUDIO PLANNING U
- 音響監督 - 浦上靖夫、井澤基
- ミキサー - 山本寿
- アシスタントミキサー - 金子俊也
- 音響効果 - 横山正和、横山亜紀
- 音楽制作 - ZET、ポリドール
- レコーディングスタジオ - APU MEGURO STUDIO
- タイトル - 田上淑子
- タイトルロゴデザイン - ベイブリッジスタジオ
- 編集 - 岡田輝満
- 制作担当 - 岡畑徹
- 設定制作 - 沼田学
- 制作進行 - 風間有紀子(タマ・プロダクション)
- ビデオ編集スタジオ - 東京現像所
- 制作協力 - タマ・プロダクション
- アニメーション制作 - 東京ムービー
- プロデューサー - 小島哲
- エグゼクティブプロデューサー - 都築伸一郎
- 監督 - 佐藤真人
- 製作 - 小学館 トムス・エンタテインメント
映像ソフト化
- 名探偵コナン シークレットファイル Vol.2(DVD)2006年3月24日発売[15]
注釈
本作以降の全作品のオープニングで灰原役の林原がクレジットされている。
ただし、『世紀末の魔術師』のプロローグでキッド本人に偶然とはいえ出逢い、会話をしている吉田歩美のみ例外。
それまでは『世紀末の魔術師』の香坂夏美(こうさか なつみ。声 - 篠原恵美。)と浦思青蘭(ほし せいらん。声 - 藤田淑子。)の2名だったが、前者はこの作品のキーアイテム・「メモリーズ・エッグ」を犯人に奪われたことで容疑者から完全に外れ、女性の容疑者は青蘭のみだった。また、この作品の犯人は青蘭だが彼女は「中国人のふりをしたロシア人」である。
当初は普段通り小五郎を眠らせるつもりだったが、飛行機の揺れで麻酔銃の針が英理に命中してしまったため。
キッドがキスをしたのは彼女が耳抜きを行う前だったため、キッドは青酸中毒になっていない
中森は別荘にキッドが来ると見込んだ結果、多数の警官とともにキッドに扮した新庄を追い詰めており、彼も時計を盗んでいたことから逃走していた。
「まじっく快斗」シリーズでは、中谷一博が担当している。
出典
『まじっく快斗』単行本4巻No.21「ブラック・スターの巻 (前編)」