則巻家
則巻千兵衛の一家。ゲンゴロウ島ペンギン村モモンガ1番地にある2階建ての家に暮らしている。当初は千兵衛の一人暮らしだが、徐々に人数が増え、原作、アニメ第1作終了時には6人となる。10年後ではアラレはオボッチャマンと結婚し家を出るが、ニトロが誕生し、ガジラが8匹となり12人となる。
- 則巻アラレ
- 声 - 小山茉美(右記を除く各種アニメ・劇場版・ゲームなど)、川田妙子(アニメ第2作、劇場版第10作、PS版ゲーム)
- 本作の主人公[1]で、千兵衛が作った人間型の女の子ロボット(アンドロイド)。
- 則巻千兵衛(のりまき せんべえ)
- 声 - 飯塚昭三(パイロット版)[要出典][A 1]、内海賢二(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第9作、ドラゴンボール)、屋良有作(アニメ第2作、『ドラゴンボール超』以降の関連作品[2])、野田順子(アニメ第2作・少年時代)
- 自称天才科学博士。身長175cm、体重80kg(28歳時)[3]→83kg(29歳時)[4][5]。1952年ハコフグ17日(1月17日)生まれ[4][5][注 1]。28歳[8]→32歳[9]。ゲンゴロウ島立大学理工学部卒。同大学院理工学研究科博士課程修了。両親は小さいころに亡くなっている。毎日のように珍作品を作り出している。趣味はスケベ本鑑賞[4][5]。住所は〒AB-5-13ゲンゴロウ島ペンギン村モモンガ1番地[5]。得意技はガールハントで嫌いなものはいぬとカミナリ[5]。発明品には失敗が多いが、宇宙船やタイムマシンなど凄い物も製作している。また、発明品をうっかり置いて悪用されることもある。結婚するまでカップ麺ばかり食べていた。みどりと話している時や自らを褒め称える時などに、急に頭身が高い男前な外見や劇画調の顔に変化する特技があるが、3分間しか保つことができない。初期の髪型はアフロヘアーのようなボサボサ頭だったが、床屋ロボットバーバーマンに角刈りにされ[ep 1]、スポーツ刈りへと変化していった。10年後の世界では側頭部と後頭部を残して禿げていて、みらいカメラで60年後を写した88歳の姿は白い髭を生やしており、残った髪や眉毛も白くなっていた[8]。スケベではあるが同時に非常に純情で恥ずかしがりであり、山吹みどりと出会うまで、女性と一回も手をつないだことがなかった。アラレを開発していた当時は一度も女性器を見たことが無いため作れなかったり、アラレの服を買うために、怪しまれないようにわざわざ女装してデパートに行ったりもしていた。みどりに対しては何度もパンツを見ようとしたり、発明品を使って裸を盗み見ようとして失敗して痛い目を見ているが、紆余曲折を経て結婚。プロポーズの場所は自宅のトイレだった。スケベな割に性知識には乏しく、みどりと結婚後も、子供の作り方を知らなかった。アラレの暴走ぶりに毎日のように振り回されている。時には生みの親として不真面目なアラレを叱ることもあるが、結局はアラレの自由気ままなペースに巻き込まれてしまうため、効果が出たためしがない。場合によっては、自身もアラレのペースにつられて間抜けな振る舞いをすることも少なくない。カミナリ[4]と猫や犬が苦手で、犬が苦手な理由は、幼少期に犬から「あほ」と言われたから[ep 2]。
- アラレが割ろうとして力加減を誤って飛ばしたヤシの実が当たって一回死んだことがある[ep 3]が、チビルがこっそり逃がしてくれたことにより生き返っている[10][A 2]。また、外出したときに妻みどりと間違えて別の女性に後ろから抱きつき誤ってその胸を触ってしまい、このままでは痴漢で逮捕されると思い込み、警察から逃れるために「変身コンコンヘルメット」を作って、一時的にみどりに変身した(しかし、ガジラが変身コンコンヘルメットを持ち去ってしまい、この発明品を知ったあかねがいたずら目的で千兵衛に変身して痴漢をしたため、千兵衛は警察に痴漢容疑で手配されてしまう[A 3])。生活費は、自身が作り上げた発明品を村の住人に売ることで得ているが、千兵衛が結婚していない頃に鳥山は、発明品を売った収入だけではなく親のわずかな遺産を地味に食いつなぎながらのんびりと暮しており、ペンギン村にネジの付いた変な生物やロボット蝙蝠がいるのは、千兵衛が村に売ったものだからと答えている[11][12]。原作では過去の恋愛の話は語っていないが、アニメ第1作では、幼少期にみどりそっくりの先生が好きだったが、好きだとは言えなかったことを語っている[ep 4]。また、みっちゃんという好きな女の子がいたが、突然引っ越したと話している[ep 5]。別の話では、猫の「グルグル」と喉を鳴らす行動が原因で振られており、それ以来、猫が嫌いになっている[ep 6]。
- また、アニメ第1作・186話「スターさんがやってきた!!」では、牛のおばさんのためにお乳が出る薬を作っていたが失敗し、アラレが砂糖と間違えてその薬を入れたコーヒーに入れ、それを飲んだことで女体化した[ep 7]。
- 原作の千兵衛は全ての回に登場するわけではなく、1コマしか登場しない回や[ep 8]、一切登場しない回も存在する[ep 9]。アニメではアラレと同じく全ての回に皆勤登場している。
- 単行本9巻に載っている裏話の漫画で鳥山は「好きな海苔巻き煎餅から名前は決まった。主人公だからかっこよくしようと思ったが、千兵衛はかっこいいのに鳥山はかっこ悪いと言われると凄く悔しいので不細工にしたが、読者から千兵衛そっくりと言われ落ち込んだ」と描いている[13]。鳥山は「本来、主人公になるはずだった哀れなキャラクター。愛すべきオッサンで、自分の等身大でいけるから描いてて楽だった[14]」、「科学者であるにもかかわらず、単純で本能に素直なのでとても描きやすいキャラクターだった。エロオヤジ的な部分も鳥山そのままだし[15]」と語っている。木緑葵から「あらドクタースカンク」と言われたり[ep 10]、撃たれた熊をアラレの部品を使って蘇生させた際にアラレから「今日の博士はドクタースランプじゃなかった」と言われたり[ep 11]、2度と馬鹿力が出ないようにアラレを普通の女の子と同じ力にする再改造をしたが、直っておらず千兵衛が宇宙まで弾き飛ばされたとき、地球から「やっぱしアンタはスランプだわ」と言われたりしているように[ep 12]、「Dr.スランプ」の表題は千兵衛の異名である。タイトル・ロールである千兵衛が主人公の予定だったが、編集担当者・鳥嶋の主張により主人公はアラレになった。
- 則巻ガジラ(のりまき ガジラ)
- 声 - 中野聖子(アニメ第1作、劇場版第1作[16] - 第5作)、鉄砲塚葉子(劇場版第6作 - 第9作)、石橋千恵(アニメ第2作、劇場版第10作)、西原久美子(劇場版第11作以降の関連作品[2])
- 通称「ガッちゃん」。身長61cm、体重17kg(1歳時)、1980年プランクトン2日(11月2日)生まれ(卵からの孵化)[17][5]。初登場時0歳。2本の触角と羽根の生えた赤ちゃんで、敵への攻撃手段として触角から破壊光線を出す。初期設定では字はまだ書けない。趣味はくるまかじり[5]。
- アラレたちが原始時代にタイムスリップした時に持ち帰った卵から生まれた。実は地球に危険な文明が栄えたら食べ尽くすという使命で神様が原始時代に送り込んだ天使であったが、アラレが現代に連れて来たために神様の計画は崩れた。卵については鳥山いわく、実はカプセルとのことで[18]、地球へ来た神様はガジラを中に吸い込む卵型カプセルを手の平に出現させて、別の銀河系の中で新たに人類が出現した星にガジラの一人を行かせようとした[A 4]。「クピポ」「クピプー」などといった独特な「ガッちゃん語」を話す。その言葉がわかるのは、神様とアラレ、ターボだけである。股間には性器が無く無性生物であるが、アラレは「女の子」と認識した[注 2]。ただし肛門は備えている[注 3]。ゴム以外のあらゆるものを食べるのが特徴。特に金属が好みの模様[注 4]、土はあまりおいしくないとのこと(アラレ訳)。体の成長は無いが、定期的に分裂していき、分裂の際は大量に食べた後で口から糸を吹き出して繭を作り、その中で分裂して2人になる。その後も増殖し、10年後には8人に増えていた。
- 原始人風の少年やキャラメルマン7号を相手にした戦闘でも優位に戦い、体当たりで転倒させたり攻撃をまともに受けても怪我ひとつ負わない強さで攻守ともにアラレやオボッチャマン以上の強さを見せた[ep 13]。タイムスリッパーで大昔に行ったときには、後に月となる巨大隕石が地球に衝突しそうになったのを受け止めた[ep 14]。
- ガジラという名前はゴジラとガメラの合成語であり、原作ではアラレが名付けた名前だが、アニメ第1作では「お皿、花瓶、額縁、窓ガラスが割れた音=ガッチャン」で「ガッちゃん」を正式名称とし、原作でかしこまって「ガジラ君」と呼ぶ台詞も、アニメでは一貫して「ガッちゃん君」に変えられた。第2作では「ガジガジかじるから」で「ガジラ」を正式名称とした。2人になって以降も、それぞれが「ガジラ」または「ガッちゃん」であり、2人まとめて「ガッちゃんズ」と呼ばれることもある。
- 無表情と笑い顔の2パターンが多いが、ガジラが千兵衛たちと釣りを楽しんでいる姿を見た神様いわく、笑い顔を見たことは初めてとのことで、ペンギン村で育って表情豊かになったといえる。作中で千兵衛が死んだ(ただし生き返っているが)時に、1回だけ泣き顔を見せた。
- 単行本9巻に載っている裏話の漫画では、則巻家がアラレとセンベエの2人だとさみしいという理由で、ペットを飼わせようと怪獣の子どもを提案したが、担当編集者の鳥嶋和彦からボツにされた鳥山は、妹の子どもを高い高いして、空飛ぶ赤ん坊ガッちゃんを思い浮かんだと描かれている[19]。後に鳥山は、アラレは小さく、他のキャラクターなどと同じコマにいる場合、アラレの上などに大きな空間ができてしまうので、その空間を埋めるために考えたが、パタパタ飛べるので、とても便利なキャラクターと語っている[20]。鳥山は「ちょっと可愛い感じで描きすぎたかなと当時は思ったけど、とても好きなキャラクター」と語っている[20]。単行本8巻では、かっこいい部門で1位だった[21]。『ドラゴンボール』関係の作品にも登場している。
- キャラクターの原型は、『Dr.スランプ』以前に鳥山により描かれた没漫画『アゲハ町観察日記』に登場する羽のはえた子供[22]。
- 山吹みどり(やまぶき みどり)→則巻みどり(のりまき みどり)
- 声 - 向井真理子(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作、ドラゴンボール)、川浪葉子(劇場版第6作 - 第9作)、皆口裕子(アニメ第2作、劇場版第10作、ぷよぷよ!!クエスト)
- アラレたちが通う中学園の女性教師。アニメ第1作では高学園も兼ねている[ep 15]。アラレたちの担任をしている時は、道徳[ep 16]、理科、数学[ep 17]などをほとんどの教科を担当していた[注 5]。アニメ1作でも同じだが、アニメ第1作ではアラレたちが中学園に通っている途中で栗頭が担任になっており、栗頭がアラレたちの担任になってからは、主に音楽[ep 18]を担当している(一方で職業はマンガのわき役で、趣味は学校の教師をすることという資料もある[5])。身長159cm、体重49kg(23歳時、24歳時には48kgになっている[5]。)[23]→48kg(24歳時)[24]。1957年ハリセンボン13日(8月13日)生まれ[24][5][注 6]。嫌いなものは間違えて塩を入れたココア[24][5]。住所は〒AB-7-20ゲンゴロウ島ペンギン村アンギラスマンション102号[5]。かなりおっちょこちょいでやや天然ボケな性格だが、ペンギン村でも屈指の美人であり、初対面した千兵衛に一目惚れされる。普段は清楚でお淑やかだが、怒ると非常に怖い。原作およびアニメ第1作では髪は金髪のパーマで、アニメ第2作では茶髪のストレート。また、アニメ第2作のみ口元にホクロがある。得意技はロケットパンチ[5]。
- 結婚前は、千兵衛に対する感情が作中で直接的に描写されることは無いが、アンギラスマンション102号室のみどりの部屋に、以前サンタクロースに化けた千兵衛が強制的に置いていった色紙[ep 19]が飾ってあり[ep 20]、千兵衛と宇宙にデートに行ったり、たまに則巻家に食事を作りに訪問していた。2人の結婚のきっかけは、みどりが則巻家に来訪した際に千兵衛が「みどりさん、結婚してください! …なんちゃって」とトイレの前で口にした独り言に、トイレの中にいたみどりが「はい!」と答えたのがプロポーズの成立という、あっさりとしたものだった[注 7]。これについて鳥山は、「この2人を結婚させてしまおうと思ったのには、ぜんぜん深い意味は無くて、これというネタがなかったから、ま、いいかという軽い気持ちだったし、担当の鳥嶋はラブロマンスものが大好きだけど、ラブロマンスが大嫌いなわしはネチネチ描くのが嫌なので、あっさりと結婚させてしまった」と語っている[25]。
- 鳥山によると、キャラクターのイメージはマリリン・モンローあたり[26]。鳥山は「スケベな千兵衛が大好きになるヒロインということで、とにかくセクシーで色っぽいキャラをとの目的で生まれて、シンプルなオッサンの発想でマリリン・モンロー風になった。ボケたキャラクターにしたのは、まともにセクシーなキャラクターを描くのがどうも恥ずかしいからで、色っぽいキャラクターは昔からこんな感じになってしまう」と語っている[27]。アニメ第1作ではマリリン・モンローの専属吹き替え声優だった向井真理子がみどりを演じた。アニメ第1作では、みどりが独身だった頃の千兵衛の前に現れるシーンのBGMには、白鳥の歌(D 957)第4曲「セレナーデ」が使われている。
- 則巻ターボ(のりまき ターボ)
- 声 - 三田ゆう子(アニメ第1作、劇場版第4作[28]、ぷよぷよ!!クエスト)、江森浩子(劇場版第8作)、松井摩味(劇場版第9作)
- 千兵衛とみどりの長男[注 8]。作中では「ターボくん」と呼ばれている。誕生直後の外出中、千兵衛がのぞきで目を離している内に、地球に着陸しようとしていた宇宙船に撥ねられ命を失う。その宇宙人による蘇生手術で無事に生き返るが、手術のあと与えたOBショックの副作用で超能力と千兵衛のものをも上回る発明品を造るほどの高い知能を身につける。千兵衛より高性能なタイムマシンをつくったり、千兵衛も作るのに1ヶ月かかるポンポコガンを「わりとやっかいなものなので」と言いつつも1日で作ったり[ep 21]、赤ん坊でありながら言葉が達者でありガッちゃんの言葉も話せるほどの天才で、『ドラゴンボール』にゲスト出演したときには、ドラゴンレーダーの内部構造を一目見ただけで記憶し、千兵衛の飛行機の部品を使ってあっという間に作った[注 9]。山を浮かせるほどの念力や、自分たちが乗っている車ごと瞬間移動する[ep 22]だけではなく、ニコチャン星にいるニコチャン大王も強制的に呼び出したり送り返したりできる瞬間移動も使えることができ[ep 23]、時間を停止することもできる[ep 22]。鬼ごっこでは、オボッチャマンやアラレ、宇宙空間を本気で飛んで逃げるガッちゃんも捕まえるほど速く飛び回り、ヘトヘトにさせるほどの飛行能力を見せつけた[ep 24]。アニメ第1作の234話「ほよよ!!地球バラバラ」では、地球がバラバラになったときにも超能力でくっ付けて元に戻すほどの力を見せた。アニメ第1作の、帰ってきたDr.スランプアラレちゃんスペシャル「祝!!結婚 あかねと突詰」(1990年)、『んちゃ!ペンギン村より愛をこめて』(1993年)『ほよよ!!助けたサメに連れられて…』(1994年)『んちゃ!!わくわくハートの夏休み』(1994年)では少し成長している。
- 名前は『週刊少年ジャンプ』連載中に読者公募によって決定したものである。鳥山は「正直、あまりキャラクター設定の練り込みをしないまま急いで登場させてしまった感がある。もっと作り込むべきだった」と語っている[14]。
- 則巻ニトロ(のりまき ニトロ)
- 声 - 神保なおみ(アニメ第1作)[A 5][29]、不明(劇場版第7作 - 第9作)
- 千兵衛とみどりの長女で、ターボの妹。原作・アニメ1作はリボンを付けていた。アニメ1作では茶髪、劇場版第7作 - 第9作では金髪。オボッチャマンが未来に見に行く話のみの登場で、アニメ1作では196話「もういちど10年後」でも登場したため、2回登場した。劇場版シリーズでも7作目から登場した。名前は原作では付いていなかったが、『ちょっとだけかえってきた Dr.SLUMP』で判明した。
- 則巻千兵衛の父
- 声 - 田中崇(現・銀河万丈)(劇場版第1作)、野田圭一(アニメ第2作)
- 原作では、桑方村から来た千兵衛の祖父が「千兵衛の父親と母親は20年前に亡くなった」と説明しており[ep 25]、ペンギン村中学園の園長も小さい頃に亡くなったことを知っていた[ep 17]。名前は原作・アニメ共に明かされていない。メガネをかけており、鼻の下に髭を生やし、ぼさぼさ頭である。生前残しておいたビデオで、千兵衛に惚れ薬「ホーホレチャッタノヨララランラン薬」の作り方を教えた。千兵衛の父は、この惚れ薬を千兵衛の母に飲ませて結婚したらしい。
木緑家
ゲンゴロウ島ペンギン村カモノハシ4番地にある喫茶店「Coffee Pot」を営む一家。喫茶店は建物自体がポットの形状となっている。
- 木緑あかね(きみどり あかね)
- 声 - 杉山佳寿子(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作、ドラゴンボール)、松井摩味(劇場版第6作 - 第7作)、小西寛子(アニメ第2作、劇場版第10作)
- 身長154cm、体重42kg(13歳時)[30]→41kg(14歳時)[5][31]。1967年シーラカンス21日(12月21日)生まれ[31][注 10]。13歳[8]→18歳。木緑家の次女であり、アラレの同級生。連載開始時中学生ながら酒・タバコを常習するワルだが、奇人変人だらけの作品中ではまともなキャラクター。いたずら好きで、千兵衛をよくからかっている[注 11]。中学園での小学校低学年並みでしかない低レベルな授業に嫌気がさしている。一人称は「オレ」で、男口調で話す。アラレとは悪友で特に仲が良く、原作では最末期まで「あかねちゃん」、アニメでは最初の方は原作と同じ「あかねちゃん」だったが途中から「あかねちん」と呼ばれる(原作も最末期は「あかねちん」に統一)。アラレが毎朝玄関で大声で叫ぶのでその時はいつも怒っている。苦手なものは人参、ピーマン[31]、毛虫[31]、蛇。店で働くなにかと口煩い姉も苦手とされる。口は悪いが根は優しい。アラレをダシにマネージャーを名乗り出たり、怪獣ドドンガドンの騒ぎで見物人に飲食物を売ったりと折あらば小遣い稼ぎをしようとする場面もある。職業は「ねー」、趣味はわるさできらいなものはけむし・ピーマン、得意技はコブラツイスト[5]。住所はペンギン村カモノハシ4[5]。
- みどりとは顔が似ており、みどりに変装したことが何度かある[ep 26][ep 27][注 12]。アラレにも入れ替わりに変装したことがある。
- 摘突詰と恋人関係となり、10年後の未来では彼と結婚している。また、「Coffee Pot」の経営を姉から引き継いでいるが、その性格が接客にもあらわれているため、「最近、客が来なくてよー」とアラレにこぼす場面がある[注 13]。
- 原作およびアニメ第1作ではパーマがかった金髪だったが、アニメ第2作では直毛の茶髪になった。アニメ第1作ではタイトル読み上げも担当。
- 鳥山は「アラレとの対比で、生意気でちょっとヤンキーっぽい女友達が欲しかった。僕はいかにも可愛い女の子のキャラクターが凄く苦手なので、あかねのような男と変わらないようなキャラクターは描きやすくていい」と語っている[27]。
- 木緑葵(きみどり あおい)
- 声 - 神保なおみ(アニメ第1作、劇場版第2作[34])、三田ゆう子(アニメ第1作・代役[ep 28])、江森浩子(アニメ第2作)
- あかねの姉で、木緑家の長女。喫茶店「Coffee Pot」を営む。1981年4月1日時点で20歳[31][5]。初登場はあかねよりも早い第1回目。千兵衛の唯一の女友達で、当初は千兵衛と一緒に映画に行くなど親しくしていた。様々なキャラクターのいたずらの対象になるなど損な役回りが多い。10年後には「Coffee Pot」の経営をあかねに譲っている。紅髪で、瞳はブラウン。あかねに比べると言葉遣いも丁寧で、良心的な一面もある。日ごろ態度の悪いあかねには厳しく、なにかと口うるさいがあかねを思ってのことである。
- 作中で運転免許を取っているがカージャック犯もすくみ上がるほどの暴走運転をし、アニメでは「すうぱー・どらいばー」と恐れられている。
- 当初は千兵衛を巡ってみどりと三角関係になる構想があったという。その構想が破棄された結果、作中の出番は少ない。
- アニメ第2作でも出番が少なく、原作で葵が出演しているシーンもほとんどが他のキャラクター(主にアキコ)に差し替えられている。
- 木緑紺(きみどり こん)
- 声 - 田中崇(現・銀河万丈)(アニメ第1作)、田中秀幸(アニメ第2作)
- あかねの父。1981年4月1日時点で41歳[31]。地味な顔立ちで、眼鏡をかけている(アニメ第1作、第2作ではサングラス)。登場回数は非常に少ない。原作ではあかねの授業参観に赤ずきんのコスプレで初登場し[注 14]、アニメ第1作では子供たちと遊ぶためにマッカーサー風の軍人コスプレで授業参観のエピソードより先に登場した。摘一家との初対面時、妻(紫)の尻をつついた鶴天のことを、謝る鶴燐たちに「なかなかおもしろいお父さんだね」と冷や汗交じりに言っていた。
- 木緑紫(きみどり むらさき)
- あかねの母。全く似ていないが空豆まめの妹。1981年4月1日時点で39歳[31]。ペンギン村高学園の運動会の話でのみ登場。マリリン・モンローのような風貌で、尻を振って歩く。運動会ではお酒を派手に飲んでいた。
- 摘鶴天に尻をつつかれても拒絶せず「キモチよかった〜」と言うなどの天然ぶりであかねに突っ込まれる。
空豆家
ペンギン村アルマジロ9番地にある、カニの看板の理髪店「バーバーそらまめ」を営む一家。
- 空豆タロウ(そらまめ タロウ)
- 声 - 古川登志夫(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作・第11作)、島田敏(劇場版第7作 - 第9作)、太田真一郎(アニメ第2作、劇場版第10作)
- アラレの友人で、空豆家の長男。1981年4月1日時点の体格は、身長171cm、体重56kg。1964年ザリガニ24日(9月24日)生まれ[35][注 15]。15歳[8]→20歳。アラレ、あかねより2学年上で登場時は中学3年生。常にタバコを吸っており、リーゼントにサングラスという典型的な不良の格好をしているが、あかね同様根は善良で作中では比較的まともな人物。アニメ第2作では、刈り込んだ金髪にサングラスという格好となっている。趣味はバイクと野球[35][5]。職業は無しょく、きらいなものはオバケ、得意技はケンカ[5]。住所はゲンゴロウ島ペンギン村アルマジロ5番地[5]。1981年4月1日時点ではポチという2歳の亀を飼っている[35]。中学園、高学園では弟ピースケと共に野球部に所属、ポジションはピッチャー。実は怖がりでオバケが苦手。第2巻では、アラレからは「タロさ」と呼ばれているが、本人は「田舎もんみたいだから」という理由で気に入っていない[要出典]。鳥山のミスで本来の卒業時期以降もアラレたちに追いつかれるまで通学していたが、それに気付いて高学園を卒業した後は警察官になる。
- 警察官に採用された後、パトカーを運転しようとして自動車免許を持っていないことに気づき(原付免許は持っている)、免許に興味を持ったアラレと一緒にゲンゴロウ島自動車学校に行き免許を取得する。また、『ドラゴンボール』では、レッドリボン軍のことを周知している。
- 摘鶴燐に一目惚れして、熱烈なアプローチの末に恋人関係となる。10年後の未来では結婚し、2人でアンギラスマンションで暮らしている。
- 『ドクター・スランプ2007特別編 Dr.MASHIRITO ABALEちゃん』や『劇場版Dr.SLUMP Dr.マシリト アバレちゃん』の1年前[注 16]には、安易な気持ちで印税生活に憧れて、自叙伝「オレも昔はワルだった」という本を書いて出版したが、バレバレの脚色がされていて内容も薄かったため脅して買わせたものを含めても数十部しか売れずに、ペンギン村の本屋では今も埃を被ったまま平積みになっているらしい[38]。
- 鳥山は「悪ぶってるのに小さなアラレに一目置き、仲間になってしまうというのは楽しいかなという、ほぼあかねと同じ発想で生まれた。正直、女の子を描くよりこういう不良の男の子を描いてるほうがわかりやすくていい」と語っている[27]。
- 空豆ピースケ(そらまめ ピースケ)
- 声 - 神保なおみ(アニメ第1作、劇場版第1作 - 第5作)、中野聖子(アニメ第1作・代役[ep 29]、1992年SP)、鈴木富子(劇場版第7作)、浦和めぐみ(アニメ第2作、劇場版第10作)
- タロウの弟で、空豆家の次男。1981年4月1日時点の体格は、身長102cm、体重34kg。1967年ザリガニ1日(9月1日)生まれ[39][注 17]。13歳[8]→18歳。小さい頃に母親のまめからもらった猫耳付きの帽子をいつもかぶっている。臆病な性格で、タロウに泣きついてばかりいる。兄や同学年のあかねにくっついて不良のような振る舞いをするが、どうみても小学生にしか見えずバカにされる。高校生になってもランドセルを背負って通う。趣味はサイン集め[39][5]。長髪だったがタロウによって丸坊主にされたことがあり、後にその頭をタイムスリッパーのツンツル板代わりにされた。職業は学せい、きらいなものは皿田きのこ、得意技はひっさつサインちょバズーカ[5]。
- ヒヨコという少女に一目惚れし、紆余曲折の末に恋人となる。10年後の未来では彼女と結婚し、息子のプースケをもうけている。10年経った成人後も中高生時代同様小柄なままで、みらいカメラでそれを知って愕然としていた。10年後では帽子は同じものを被っており鼻の下に髭を生やしていたが、みらいカメラで60年後を写した73歳の姿は、相変わらず同じ帽子を被っていたが、白髪で髭は剃っていた[8]。
- 鳥山は「タロウの弟だけど、兄弟で全く違うタイプにしたかった。一番、素直で真面目なキャラクターなんじゃないか」と語っている[27]。
- 空豆クリキントン(そらまめ クリキントン)
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作、劇場版第2作[34])、掛川裕彦(劇場版第9作)、金光宣明(アニメ第2作)
- タロウとピースケの父親で、バーバーそらまめの店主。1981年4月1日時点で38歳[35]。アラレに百点を上げるほどの彼女のファン。モデルはクリント・イーストウッドで、渋い風貌をしているがスケベなところがある。子供じみた性格で千兵衛同様、大人気ない行動が多い。元刑事で、劇中44マグナムをイーストウッドが演じたダーティハリーばりに撃ってみせるシーンがある。本人いわく、警官の仕事は「なかなか儲かる」らしい。
- 空豆まめ(そらまめ まめ)
- 声 - 中谷ゆみ(アニメ第1作・32話)、上村典子(劇場版第8作[40]・第9作)
- タロウとピースケの母。1981年4月1日時点で39歳[35]。まるっこい体型で、肝っ玉母さんといった風貌。ネズミの耳の形の帽子をかぶっている。まったく似ていないが木緑紫の姉である(したがって、木緑姉妹と空豆兄弟は互いに母方の従兄妹という関係になる)。
- 空豆プースケ
- 1985年から10年後の未来に登場するピースケとヒヨコの息子。ピースケと同じ猫耳付きの帽子をかぶっている。
摘家
中華人民共和国の山奥にある村・鍔北弊(つばぺっぺい)からペンギン村に来た一家。宇宙船「烈津號(れっつごう)」に乗って一家で月旅行へ出たが、アラレの「んちゃ砲」[A 6]を受けて烈津號が故障し、ペンギン村の則巻家隣に不時着。そのまま烈津號を自宅として村に住むようになる。原作では、彼らは家族以外の相手と会話する際には、協和語調の話し方(いわゆる「〜ある」という言いまわし)で話しているが、家族同士で話をする時には、日本語の会話文に無理やり漢字を当てはめた言葉で喋っている(中には記号や、英語の発音を当てたものもある)。10年後には、両親は中国に帰っている(烈津號は結局直らず、旅客機で帰った)。作中では、突詰が新聞配達の仕事をしている描写がある以外は、どのようにして家族の生活費を稼いでいるのか謎である。
鳥山は「たぶん昔からよく観ていたカンフー映画からの発想で生まれた。とにかくコミカルな要素の多い、ジャッキー・チェン映画からの影響は大きいかもしれない。揃って妙な家族にすれば楽しいかなと思った。たぶん中国旅行に行ったりして中国がマイブームになっていたんじゃないかと思う。その後、突詰が悟空に、親父が亀仙人にと、ドラゴンボールへ発展していったんじゃないかと思う」と語っている[27]。
- 摘突詰(つん つくつん)
- 声 - 千葉繁(アニメ第1作、劇場版第5作)、田中和実(劇場版第7作)、置鮎龍太郎(アニメ第2作)
- 摘一家の長男。鶴燐の弟でアラレやあかねと同学年[注 18]。初登場時15歳[ep 30]。女性が苦手で、女性に触られるとトラの姿に変身する特異体質で、男性に触ると元に戻る。アラレはロボットなので影響を受けなかったが、アニメでは同じロボットであるオボッチャマンに触れてトラから人間の姿に戻ったことがある。拳法の達人で、常に体を鍛えている。非常にまじめで温厚な好青年だが、本気で激怒すると理性を失った野獣のようになり、アラレやガッちゃん2人を返り討ちにした茶ビン魔人すらも倒してしまうパワーを発揮するが、本人にその間の記憶は無い[ep 31]。第2回ペンギングランプリでは自転車(鶴天が超パワーのバイクを作ったが、大き過ぎて人間には乗れなかった)での参戦ながら、アラレたちに次ぐ2位という大健闘だった。
- 後に、あかねと恋人関係になり(烈津號が直りそうでお別れと思った際に告白)、10年後の未来では彼女の夫としてコーヒーポットに住んでいる模様(アニメ第2作では克服と同時にトラに変身しなくなる面があった)。小学園の教師になっており、功夫道場の先生もしている。
- 摘鶴燐(つん つるりん)
- 声 - 三田ゆう子(アニメ第1作、劇場版第4作 - 第5作)、桑島法子(アニメ第2作)
- 摘一家の長女。突詰の姉でタロウと同学年[注 19]。超能力を持ち、自分の体や物体を浮かせたり、瞬間移動などができる。弟の突詰は彼女に頭が上がらない。年齢の割に身長は低く、突詰より年下にも見える外見だが、可憐な風貌から学園の男子生徒にもモテる。怒りで超能力を爆発することがある。
- 後に、タロウと恋人関係になり、10年後の未来では彼の妻として専業主婦になっている。
- 摘鶴天(つん つるてん)
- 声 - 大竹宏(アニメ第1作)、矢田耕司(アニメ第2作)
- 摘一家の大黒柱で、突詰と鶴燐の父親。禿頭、眼鏡をかけている。アニメ第1作では、1986年のとき45歳と自己紹介していた[A 7]。鍔北弊の発明家で「烈津號」を製作した。スケベなので千兵衛とは気が合うが、千兵衛よりも積極的にセクハラや痴漢行為を実行し、その度に相手や妻に殴られる。寝ている鶴燐のパンツを見て超能力でぶっ飛ばされたこともある。妻には頭が上がらない恐妻家。アニメ1作では千兵衛とよくキャバレーに行っている。クリキントンにも千兵衛以上のスケベと評されている。
- 摘詰角田野廷遊豪(つん つんつのだのていゆうごう)
- 声 - 中野聖子(アニメ第1作)、富沢美智恵(アニメ第2作)
- 鶴天の妻であり、突詰と鶴燐の母親。中国拳法やハンマーを使って、スケベな夫を諌める。鍔北弊を発つ時に洗濯物を取り込み忘れ、ずっとそれを気にしている。名前の元ネタは当時放送していた自転車メーカーツノダのCM。第2作では摘多香麺之秘宝(つん たーかーめんのひほう)と改名されている[A 8]。口元にホクロがある。
オボッチャマン家
元はスッパマンの家だったが、空き家と思い込み勝手に貰い受け、アラレの近所に家ごと運んで住んでいる[A 9]。10年後にはアラレと結婚し、アラレと一緒に暮らしている。
- オボッチャマン
- 声 - 堀江美都子(アニメ第1作、劇場版第4作 - 第5作、ドラゴンボール、ぷよぷよ!!クエスト)、くまいもとこ(アニメ第2作、劇場版第10作)
- マシリトがアラレの構造を真似して作った少年型アンドロイド。そのため戦闘能力はアラレと同等で、アラレと同じ「ロボビタンA」をエネルギー源とし[注 20]、オボッチャマンの体にアラレの頭を取り付けることもできる。頭の一部分が尖っているのが特徴。一人称は「わたくし」[注 21]。ロボットでありながら男性器が付いており、アラレがオボッチャマンの胴体を借りたときは珍しがっていた。ペンギン村で暮らしはじめてからは、牛乳配達のアルバイトで収入を得ている。きわめて上品で礼儀正しく正義感の強い性格で、この物語きっての常識人である。ただし、アラレに関しては妄想癖があり、度を越すこともある。当初はマシリトに「アラレと則巻千兵衛は地球征服をたくらむ敵である」と教えられ倒すためにやってきた敵(ライバル)だったが、アラレに一目惚れしてしまった他、則巻家に泊めてもらい、ロボビタンAまで出してくれたことに疑問を感じるようになり、マシリトの野望は失敗する。その後、オボッチャマンもろともアラレを倒すためにキャラメルマン7号を従えてやってきたマシリトに真実を聞かされ、袂を分かつ決意をする。「世界一つおいのだーれだ大会!!」でキャラメルマン9号となったマシリトをアラレに扮装して乱入し、ごあいさつ砲でキャラメルマン9号を破壊する[ep 32]。その後、第2回ペンギングランプリの借り物競走で、「あなたの恋人」の紙を引いた(その意味が「一番好きな男子」と聞いた)アラレに選ばれた形で恋人宣言をされる[ep 33]。アニメ1作ではデートなどもしている。後にアラレと結婚し、オボッチャマンと同じ髪型の赤ちゃんアンドロイド(ロボット)を密かにもらって幸せな家庭を築いていた。
- 最初は名前が決まっていなかったため「キャラメルマン4号(仮名)」と名乗っていたが、『週刊少年ジャンプ』の読者から名前を募集し「オボッチャマン」と名前が決まった。アラレは「おぼっちまんくん」と呼ぶ。アニメ第1作ではペンギン村のみんなで名付け、第2作では自分で名づけたことになっている。同型のアラレとテレパシーをする能力がある。アラレのんちゃ砲と同様の「ごあいさつ砲」を発射でき、語尾に「…で、ございまぁ〜す!」が付く。千兵衛から燃料のロボビタンAを分けてもらっている。
- アニメ第1作の第185話「さようなら!! アラレさん」の予告はその内容ゆえアラレに代わってオボッチャマンが担当している。これ以後もオボッチャマンが予告を担当するエピソードがいくつかある。
- 鳥山は「そろそろネタもなくなってきたし、ここらでアラレにライバルかボーイフレンドでもと思って生まれた。軽いノリで鉄腕アトムみたいな髪型にしたけど、後で文句を言われやしないかと、ちょっとドキドキした」と語っている[14]。キャラメルマン4号と呼ばれていたが、マシリトが自分を改造したキャラメルマンを含めると実は5号である[38]。
- キャラメルマン10号(アニメ第1作)
- アニメ第1作第236話・237話で、地獄から復活したマシリトに電子頭脳を再プログラムされ洗脳されたオボッチャマン。乱暴な性格になり、一人称も「オレ」に変わっている。マシリトを様付け、アラレや千兵衛、ガジラを呼び捨てで呼んでいた。背負ったジェットで空を飛ぶことができ、本気のガジラの攻撃も効かず、遠くに飛ばした。アラレと都会島で戦うが、今までのことを思い出し、洗脳が解け、地球の鍵穴を守る魔人からアラレをかばって潰される。その後、千兵衛に修理されて元のオボッチャマンに戻る。
- アラレとオボッチャマンの赤ちゃん
- 1984年(アニメ第1作では、1985年[A 10])から10年後の未来[A 11]に登場する、千兵衛が用意したアラレとオボッチャマンの子どもアンドロイド。現在のオボッチャマンがアラレとの未来が気になりターボが製作したタイムマシンを借りて見にきた時に初登場した[ep 34]。アラレは「キングギドラ」と名付けようとしたが、オボッチャマンが反対したために名前は決まっていない[ep 35]。アニメ第2作では、名前のことには触れていない。「父親」のオボッチャマンと似た髪形で、髪の色はアニメ第1作では紫色、原作漫画およびアニメ第2作では黒。おしゃぶりをしており、言葉はまだしゃべれない。エネルギー源は「両親」と同じ「ロボビタンA」で、アニメ第1作ではアラレが哺乳瓶から飲ませているシーンがある[ep 36]。また、アニメ1作ではターボがメリーゴーラウンドのような玩具を作っており、それに乗って喜んでいた[ep 36]。
- ネコ
- 声 - 三田ゆう子(アニメ第1作)
- アラレが拾ってきた2匹の猫だが、千兵衛が猫嫌いのためオボッチャマンに引き取られる。食費を稼ぐためにアラレは「世界一つおいのだーれだ大会」に出場、賞金全額でキャットフードを買い込んだ。アニメ第1作では後に子猫ができたため、7匹になった。のちに『ドラゴンボール』にゲスト出演した際にも、オボッチャマンがこの猫たちについて語っている[ep 37]。
ペンギン村警察署の警察官
- ガラ
- 声 - 田の中勇(アニメ第1作、劇場版第1作[16]・第2作[34]・第4作)、岸野幸正(劇場版第6作)、風間信彦(アニメ第2作)
- ペンギン村警察署署員。口髭を生やしており、色黒で背丈が小さく唇が厚い。パゴスの後輩。ガラとパゴスはともに行動することが多く、アラレとガジラにパトカーや白バイを破壊されるのが定番[注 22]で、アラレを「メガネっこ」「ほよよっこ」「ほよよ娘」、ガジラを「クピピっ子」と呼んで恐れている。アラレからは「ケーサツ屋さん」と呼ばれている。
- 10年後では頭頂部が禿げている。1985年から来た鳥山の前でまたもアラレにパトカーを壊され「これで300台目だ」と発言。
- パゴス
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作、劇場版第1作[16]・第2作[34]・第4作・第11作)、平野正人(劇場版第6作)、中尾みち雄(アニメ第2作)
- ペンギン村警察署署員。口髭を生やしており、色白で背丈が大きい。ガラの先輩。
- 10年後では白髪になっている。アラレに300台目のパトカーを壊され、退職の意思を発言。
- ギャオス
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作)、郷里大輔(劇場版第6作)、島田敏(アニメ第2作)
- ペンギン村警察署署長。原作本編では名前は出ていないが、『少年ジャンプ特別編集 Dr.スランプSpecial』で判明している[43]。口髭が特徴。
- 基本的にボケの面が目立つ[注 23]が、タロウが就任してからはツッコミの面が目立つようになった。
- ポリー・バケッツ[43]
- 声 - 藤田淑子(アニメ第1作)、勝生真沙子(アニメ第2作)
- ペンギン村警察署の婦警。原作本編では名前は出ていないが、『少年ジャンプ特別編集 Dr.スランプSpecial』で判明しており[43][注 24]、アニメ第1作でも「ポリー」と表記されている。むやみやたらに機関銃を撃ちまくる。口元にホクロがある。千兵衛に駐車違反の濡れ衣を着せ強引に取り締まろうとした(近くに停められていた三輪車が千兵衛の短足にぴったりという理由、しかも持ち主がきのこと分かっても謝らなかった)ため、彼を激怒させ「透明人間になる薬」を作るきっかけになる。また、アラレが良い子以上に振る舞っていた時は他の警察官と共に被害に遭っている[A 12]。
- ドロップくん[43]
- 『スター・ウォーズ』のストームトルーパーのヘルメットに似た顔の警官。ポリーの色仕掛けにかかっていたが性別を含め詳しいことは不明。
- チャーミー山田
- 声 - 堀川亮(アニメ第1作)
- 大都会島からペンギン村警察にやってきた超エリート警察官。どんな些細なことも法律違反とみなしてしまうために、ほとんどの村人から山にいたるまで逮捕してしまう。また、警察官になった空豆タロウのパトカーの運転を注意している。極度の潔癖症で、そのため「不潔のチャンピオン、大便」の串刺しを手にしたアラレにはかなわなかった[注 25]。低頭身・短足ながら神業的なバイクテクニックを持ち、犯罪者追跡に活用。第2回ペンギングランプリに出場の際も予選を通過したが、村に程近いジャングルで脱落。アニメ第1作では祖父は元警視総監、祖母は元看護婦、父は弁護士、母は給食のおばさん、兄は消防士、姉はビルの掃除をしているパートで皆同じ顔をしており、潔癖で正義感が強い性格は遺伝によるもの。
ペンギン村の教員
原作では前述の山吹みどりに加え、高学園の先生として2年担任のゴジラの東宝(あずまだから)先生、3年担任のトドの豆藤(とうどう)先生が運動会に登場する。アニメ第1作では東宝先生は登場せず、2年生は運動会荒らしで有名なプロ選手団として登場する。
- ペンギン村村立中学園園長
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作)、松尾銀三(劇場版第6作)、松田重治(アニメ第2作)
- 陽気な性格の中年男性。眼鏡をかけている。時折羽のついた帽子をかぶったり、校舎内をローラースケートで滑る。アニメ第2作では千兵衛の恩師。
- ペンギン村村立高学園校長
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作)
- スーツにネクタイでメガネをかけたイノシシ。学園の運動会では教頭とコンビを組んで解説役を務め、アラレが投擲したハンマー(大きな金槌)が顔面を直撃する不運に見舞われる。
- ペンギン村村立高学園教頭
- ビン底メガネをかけた痩せ型の男性。お春ばあさんの息子でもある。学園の運動会では実況アナウンサーとして活躍。
- 栗頭大五郎(くりがしら だいごろう)
- 声 - 水鳥鉄夫(アニメ第1作)、飛田展男(アニメ第2作)
- アラレたちが入学した高学園(アニメ第1作では中学園兼任、第2作では中学園のみ)に赴任し、担任となった先生。その名の通り、栗のような形の大きな頭を持ち、顔の幅は約1メートル、頭だけで150kgはある[ep 38]。そのため、手が頭の上に届かず頭の重さでまったく泳げない。学生時代はサッカーのゴールキーパーを務め、巨大な頭で「鉄壁」を誇った[ep 39]。「愛こそが全て」が教育方針で、得意技は「愛の頭突き」。性格は基本的に真面目で教育熱心で特に粗暴な性格のあかねに厳しい。赴任当時は校長がイノシシであることや、生徒にアリやえんどう豆などがいることに戸惑っていた[ep 40]。授業をすることに楽しみを感じており、授業シーンがあまり描かれないことに不満を漏らしたこともある。
- マイカーは装甲車である(頭がでかく車に入らないため、ハッチから頭がでている)。また、ヘルメットがかぶれないため第2回ペンギングランプリに参加できず、第一関門であるクイズの出題者を担当することになった。アニメ第1作では道徳の授業を担当しており、納豆が苦手となっている[ep 41]。
- 鳥山は「見た目のインパクトのみで生まれたキャラクターだけど、そのデカイ頭のおかげで、あまりバックを描かなくてすむという思いがけない利点もあった」と語っている[14]。
動物たちなど
- サイボーグくま[43]
- 人間によって剥製[A 13]にされるために幼い頃から檻に閉じ込められていたが、アラレに助けられたクマ。山に放された直後ハンターたちに鉄砲で撃たれるが、千兵衛によってアラレの体の部品を移植されてサイボーグとして蘇り怪力になる。檻に入れられていた時は人間に対して強い警戒心を持っていたが、アラレたちに解放され優しい表情になる。その後は山で暮らしており、アラレたちと再会したときには一緒に遊んでいた。
- なお、元飼い主はアラレが身代わりに置いて行ったぬいぐるみを「餌をやらなかったら縮んでしまった」と勘違いし、ハンターたちは怒ったアラレによってアフリカのライオンの群れの中へ投げ飛ばされた。
- ブータレブー
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作、劇場版第2作[34])
- サングラスをかけた生意気なブタ。則巻家の一員のように振舞っていた時期もある。高学園の大運動会ではレフェリーを務めており、優勝者をまったく関係ない観客(となり村のベティ)にしてしまった。アニメ第1作では3話以降、タキシードと頭に拡声器を乗せた姿で登場し、物語冒頭で木の枝の上から「ペンギン村に朝が来たぞーい!」と叫ぶのが定番となっている。物語終盤、チャーミー山田に路上での立ち小便が見つかって逮捕されてしまい、息子が木の上で叫んでいた。時間には厳しく、寝坊した太陽に大砲を撃ち込んで叩き起こしたこともある。身長はアラレより小さい。44話ではアラレたちと一緒に大都会島にいって戦争ごっこし、大都会島でヘリやビルなど壊している。初期は生意気なことを言っても何も言われなかったが、中盤から千兵衛やきのこ、鳥山などに「今日の晩飯はとんかつがたべたいな」と脅されるようになる[注 26]。
- アニメ第1作のクレジットでは「ブタ」や「メガネブタ」、「ブタさん」と表記されている。
- ドンベ
- 声 - 千葉繁(アニメ第1作)、中友子(劇場版第6作)、山口勝平(アニメ第2作)
- 長靴を履いたキツネで、非常に悪戯好き。一人称は「オイラ」。いろいろな物に化けることができる。両親がいたがそれぞれの理由で死んでしまった[注 27]。それ以来人間が大嫌いになったが、アラレと千兵衛には罠にかかった所を助けられて少し心を開いている。
- アニメ第1作145話では、蝶々にだまされ、キツネ子というドンべの好きなキツネの前でのぞきにされていまい、通りかかったオボッチャマン、タロウ、摘突詰に腹いせに偽のラブレターを送るが、最後はばれて袋叩きにされる。しかしキツネ子への想いを書いた写真をアラレに見られたのをきっかけに、最終的には両想いとなる。
- ドドンガドン
- 声 - 田の中勇(アニメ第1作)、山本圭子(劇場版第7作)、沼田祐介(アニメ第2作)
- 地底怪獣[44]。土の中から現れた自称大怪獣だが、背丈はアラレ程度。目が1個しかない代わりに口が前後にあり、後ろ側の口には鋭い歯がある上、ミサイルを発射する。銃弾を跳ね返すほど強固な身体だが、アラレにはかなわなかった。
- ヤギ医者
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作)、島田敏(アニメ第2作)
- ペンギン村にある「ヤギ医院」の院長。ウンチ(後述)の怪我を手当てしたり、妊娠したみどりを診察した。麻酔と言ってトンカチで気絶させる不安な面も。看板によると、病気・怪我の他、カメラなどの道具も治(直)してしまうらしい。
- ブタオ
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作)、風間信彦(アニメ第2作)
- 名前はアニメ第1作より。スッパマンが結成した「地球防衛隊」に入隊したただのブタ。となり村の花子に想いを寄せている。キャラメルマン3号との戦いでは逃亡したと思いきや、竹槍で3号のタイヤを刺す奇襲で活躍をする[A 14]。
- ワニ三郎
- 声 - 木原正二郎(アニメ第1作)
- 銀行強盗の犯人で前科23犯の凶暴なワニ。母親ワニ(声 - 鈴木れい子)とペンギン村警察の依頼で連れてこられたアラレに追い回されて自首する。
- 虎八郎(とらはちろう)
- 声 - 飯塚昭三(アニメ第1作)
- サングラスを掛けてスーツを着たトラ。村の暴れ者でみんなは怖がって近くには寄らないようにしている。たまによその町などから虎八郎を知らない人がやってくると大変な目にあう。
- 昔は農業に励む勤勉で優しいトラで、巣から落ちた文鳥のヒナを育てたりもしていた。しかし文鳥を交通事故で失った悲しみから、酒に溺れ暴れ回る荒くれ者になってしまった。しかしアラレが持ってきた文鳥を預かり育てることで、かつての優しさを取り戻し更生する。
- トラだが菜食主義。クリキントンとは旧知の仲。
- カン太
- 声 - 小宮和枝(アニメ第1作・168話)、山本圭子(アニメ第1作・236話)
- ドンベから、タヌキなのに変身できないことを指摘され血のにじむ修練で変身を習得するが、実はパンダであることが判明する。アニメ第1作ではアラレのクラスメイトになっている。
- ペンギン村の村長
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作)、風間信彦(アニメ第2作)
- 眼鏡をかけたペンギン。最終回間際に鳥山に漫画のネタを相談されたが、主人公であるアラレのことや漫画の内容をほとんど知らなかったため、彼を怒らせた。南極に引越したがっていた矢先だったので、第2回ペンギングランプリを開催し、その優勝者に村長の座を譲るという話でまとめる。村長は、村の中ならばどこへ行っても何をしてもタダという待遇付き。アニメ第2作ではアラレに村長代理を任せて温泉旅行に行ったことがある。一人称は「わし」。
その他の住人
- ねじしきくん[43]
- 声 - 田の中勇(アニメ第1作・90話)、戸谷公次(アニメ第1作・196話)
- アラレたちのクラスメート。背が低く、着物を着ている坊主頭の男の子。いつも狐の面をつけている。一度だけ、あかねにお面を取られて素顔が晒されたが、お面と全く同じ顔をしている。アニメでの10年後の姿は背が高くネクタイに背広を着たサラリーマンになっていたが、狐のお面はつけたままだった。
- つげ義春の息子つげ正助は、子供の頃『Dr.スランプ』のファンで、ねじしきくんのキャラクターが父の漫画『ねじ式』のパロディだとは知らずに、父の漫画は「おかしいんじゃないの?」と考え、だからビデオデッキも買えないほど貧乏なのだと思っており、「アラレちゃん」を描いてほしいと願っていたという[45]。
- 怪獣博士
- 声 - 田中秀幸(アニメ第1作)、野島昭生(アニメ第2作)
- 怪獣マニアの男性。「みんなの怪獣大百科」を買うためにアラレを誘拐したが、あっさり拘束を解かれる。忘れ物を取りに戻って来たアラレがエネルギー切れし、死んだと思って驚愕した。その後、誘拐する際アラレに買い与えたガメラ(ゼニガメ)の礼にゴジラの赤ちゃん(トカゲ)を贈られる。
- お春(おはる)
- 声 - 向井真理子(アニメ第1作、劇場版第2作[34])、くまいもとこ(アニメ第2作)
- タバコ屋のばあさん。あまり物事は語らないが、則巻家でターボ出産時、ウォーカーマシン[46]に乗ってやって来て産婆としてターボをとりあげた。高学園の教頭をしている息子がいる。親子共々、ビン底メガネ。原作ではあまりセリフがないが、アニメ第1作では出番が増えており、作中の幕間につなぎとして登場し、お茶と煎餅を食べる。また、大抵は「たたりじゃ」というセリフを言っている。メイン回もあり、村人たちから神通力を持っていると思われており[ep 42][ep 43]、お化けたちをつづらに封印したということになっている[ep 43]。アニメ第1作では、1986年のときに「72歳、身長145cm、体重35kg」と自己紹介していた[A 7]。
- カミナリ・ゴロンボ
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作・22話、220話)
- ペンギン村の天気を司るカミナリ様。デートを控えていた時にアラレたちが飛び込んできた上に悪戯をしたため、デートに遅刻してふられてしまった[注 28]。
- アニメ第1作では死んだ父親が子供の頃、雲から落ちてペンギン村の子供たち(中学園園長、ギャオス署長)にいじめられていたところをお春ばあさんに助けられた恩があり、そのため父親からお春ばあさんの言うことを聞くように言われている[ep 42]。
- ジョー・ダン
- 声 - 飯塚昭三(アニメ第1作)、田中康郎(アニメ第1作・66話)
- 銀行強盗をするつもりが、間違えて警察署に押し入って追われる身となった男。アラレとガジラを誘拐したりバーバーそらまめで人質を取って立てこもったりするが、振り回されて自分がひどい目にあう。アニメでヨウ・チエンらが地球侵略に来たときは宇宙刑事の役で登場するが、強盗と間違えられる。原作では名前が付いていない。
- のんきおじっさ
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作)、飛田展男(アニメ第2作)
- 畑で農業をしているおじさん。カバのようなぼんやりとした表情としゃべりが特徴。千兵衛がみどりに対するスカートめくりのために考案した、動物による仕掛けで、上着の裾をめくられる羽目になる。アニメ第2作では神龍に願いを叶えてもらい、トラクターを手に入れた。
- 皿田きのこ(さらだ きのこ)
- 声 - 杉山佳寿子(アニメ第1作、劇場版第2作[34])、金丸日向子(劇場版第6作)、上村典子(アニメ第2作)
- ペンギン村在住の幼児。1980年当時5歳の保育園児[ep 44]。アニメ1作では、1986年になっても「5歳。保育園レディよ」と自己紹介していた[A 7]。血液型はA型。ませた口調で「ナウい」「イモ」「ダサい」といった言葉を多用する[注 29]。非常に驚いたときにはすぐチビる。オカッパと刈上げがナウい髪型と信じ(自称カリアゲギャル)、常にサングラスをかけている。三輪車に乗り、「パパパーマのうた」をよく歌っている。お化けが苦手。両親は原作とアニメでは顔が異なる。
- 初登場時にアラレとガジラに「ナウいかっこう」をコーディネートするが、それはオバケと間違われるほどケバケバしい代物だった。ケーキに乗っているマンモスイチゴが大好物。しかし、カステラ部分を食べているスキに楽しみに取っておいたイチゴを、食べないのかと勘違いした父親にあっさり食べられたことから、大激怒し家出したという事件があった。そしていろいろ「ワル」になるため試行錯誤するもののうまくいかず、結局「ワルはまた今度にしよう」と当日の夕方帰宅した[A 15]。
- 後に小学生となり、自転車(補助輪付)に乗り換える[ep 45]。アニメでは、それ以前に1回だけ自転車(補助輪付)に乗っている[ep 46]。
- 10年後の世界では、刈り上げた髪型やサングラスに面影が残るものの、8頭身に成長して相変わらずパパパーマのうたを歌いながら自転車に乗っていた。鳥山が描いた『ドクター・スランプ2007特別編 Dr.MASHIRITO ABALEちゃん』のラフ段階では成長したきのこが登場しており、マシリトJr.が彼女を見て顔を赤らめている[47]。
- 鳥山は「実生活では、生意気で大人みたいな子供は大嫌いだけど漫画では別。田舎で、つっぱっているっていうキャラクターを描くのが楽しいので、そんなのが僕の漫画ではよく登場する。きのこもそのひとり。子供なので可愛く、さらに単純な部分を強調している」「実は、やっぱり田舎の子供というところが好き」と語っている[20]。
- ワイルドランドのこけ士[43]
- 声 - 八奈見乗児(アニメ第1作)、西村朋紘(アニメ第2作)
- 動物園「ワイルドランド」の案内人。まったく表情を変えず、ことあるごとに「ぐは!ぐは!」と笑う。ギャグでアラレたちをこけさせるつもりが逆に何度もこけさせられる。悔しさのあまり車をわざと追突させてこけさせ、猛獣が歩き回る中で立往生の破目になる。アラレが動物たちの親分になったので事なきを得て、それにまたこけさせられた。アニメ第1作での名前はサファリ。
- 番長
- 声 - 寺田誠(アニメ第1作・23話)、戸谷公次(アニメ第1作・178話、209話)、龍田直樹(アニメ第2作)
- アラレに一目惚れしたカナリヤ高校の番長で、彼女にデートを申し込んだがあかねと千兵衛に引っ掻き回された。原作のまともな出番はそれだけだが、アニメ(第1、2作とも)では後にアラレを巡ってオボッチャマンと張り合う話がある。
- 子分
- 声 - 竜田直樹(アニメ第1作・178話)、柏倉つとむ(アニメ第2作)
- 番長の子分。サングラスをかけており、尖った髪形をしている。身長はピースケと同じくらい。
- パーザン
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作、劇場版第1作[16]・第3作[48]・第4作)
- ペンギン村のジャングルに住む、自称「ジャングルの王者」。原作では黒髪だが、アニメ第1作では金髪である。スッパマンと顔がそっくりだが非常に仲が悪く、互いに「アホのスッパマン」「バカのパーザン」と嫌いあっている。スッパマンに間違われるのがイヤで服を着なくなった。スッパマンといい勝負のアホ。鳥山によるとスッパマンよりアホで、悪知恵が働くスッパマンに比べて単純バカだという[11]。相棒のチーター(小さいゴリラ)と行動を共にするが、ある事情で別れ、巨大なカエルを新たにチーターとしたものの、言うことを聞いてもらえなかった(ペンギングランプリで乗り物にした際も、動いてもらえずスタートラインすら切れずに脱落)。劇場版『ほよよ!世界一周大レース』では、ゴリラを集めてフロント王女の手助けを協力してもらう(ゴリラから金は取られている)。アニメ第1作・125話ではスッパマンと顔が似ている事を逆手に取り、スッパマンに変装して様々な悪事を働いた。
- クリストファー・クリス
- 名前は劇場版『ほよよ!世界一周大レース』より。ジェット機に似た自動車を駆り、スッパマンの彼女を横取りした男。ウンチを車ではねた上、車に傷をつけたと足蹴にしたため千兵衛の怒りを買い、車を壊されて退散する。
- スコップくん
- 声 - 田中秀幸(アニメ第1作)
- 都会島からペンギン村に引っ越してきたガリ勉少年。常に厳しい顔つきをしているエリート意識丸出しの少年で、転校したばかりの中学園のあまりにも低レベルな授業内容(間違えて小学校へ来てしまったと思うほどだった)や同級生のアホ丸出しな振る舞いを見て嘆息し、周囲のペースに乱されることなく独りで勉学に励もうとする。しかし都会島から持参してきた「超むずかしい数学の問題集」をアラレが目の前で事も無げに全問正解して見せ、あまりのショックのために人格に異常を来たし、以降はずっとアホ面になる(容姿がそっくりの両親は、明るい性格になったことを喜んでいる)。
- アニメではペンギン村でアホをうつされ「アホ・ノイローゼ」にかかっている。時おり元の性格に戻り、アホの素を全滅させるために馬鹿博士に頼んでサイボーグにしてもらい、アラレとほぼ同速で動き、アラレのあいさつ砲を弾き返して倒すなどの凄まじい力を見せる。しかし実際は馬鹿博士にサイボーグのような格好をさせられただけで、それに気付いた後は元に戻る。頭の良さだけはその後も失われることがなく、都会の高校の難しい受験を全受験生中唯一満点で突破するが、合格発表に出席せずペンギン村に残って楽しい毎日を過ごす道を選ぶ。モデルは『宇宙大作戦』(『スタートレック』オリジナルシリーズ)のミスター・スポックで、おかっぱ頭に尖った耳、白けた表情をしている。
- びびるマン
- 声 - 寺田誠(現・麦人)(アニメ第1作)、佐藤正治(アニメ第1作・199話)
- 殺し屋。ジョー・ダンからアラレの抹殺依頼を5800円で受ける。銃床と照準器をつけた自動拳銃という、およそ狙撃向きとは言えない装備だが(しかもジョーに試射を披露した際は1メートルの至近距離で当てたことを自慢し、ジョーもジョーで絶賛している)、アラレに命中させる。しかし銃弾は通用せず、その後も失敗を繰り返した末、おとぎマシーンによってアラレたちと一緒に本の中に入り、本の中に置き去りにされて本ごと千兵衛に処分される。アニメ第1作では再登場し姿三角と決闘をしたり、マシリトの部下として登場したりする。ジョー・ダン、カージャクと共にアラレに復讐しようとする[ep 47]。
- ヒヨコ
- 声 - 島津冴子(アニメ第1作)、桑島法子(アニメ第2作)
- ピースケの初恋相手で、彼より2歳年下だが背が高く、タロウの肩ぐらい。1981年時点で、小学6年生。ピースケとの身長差を解消するつもりでアラレにデカチビ光線銃で小さくされた時、悪者コガネムシからピースケに救ってもらったことがきっかけで交際。後にピースケと結婚し一児をもうけている。
- スズメ
- 声 - 三輪勝恵(アニメ第1作)
- ヒヨコの妹で、常に空飛ぶじゅうたんに乗っている。まだおしゃぶりを咥えた赤ちゃん。
- フライミルクオヤブン
- 声 - 寺田誠(現・麦人)、戸谷公次(アニメ第1作・223話)、郷里大輔(アニメ第2作)
- 牛乳屋「蠅牛乳(フライミルク)」を経営。「最近の男は軟弱になった」と叫び、暴走族風のファッションに身を包む。2人の部下(リンチとサトーシ[43])を連れている。逆らう部下には握りっ屁や顔にハナクソをつけるなどのリンチを加えるため恐れられるが、仕事は真面目にやっている。「フライミルク」倒産後に、耕運機「豊作一番号」を買って暴走の末に八百屋「八百蝿」を起業。アニメ第1作での名前はビッグフライ。アニメ第1作の第2回ペンギングランプリでは予選敗退となっている。
- モスキートミルクダンナ
- 声 - 西村朋紘(アニメ第2作)
- 「フライミルク」のライバルである「蚊牛乳(モスキートミルク)」を経営。
- パタパタ山
- ペンギン村の西に存在する顔がある活火山。両手に団扇を持ちながら煙を扇いでいる。火口からドラゴンに乗ったチビル(後述)を噴出させた。
- バキュームカーの兄さん
- 声 - 伊武雅刀(アニメ第1作・46話)、古川登志夫(アニメ第1作・171話、219話)
- アニメ第1作での名前はジェームス・ボトン。自称・世界最速の改造バキュームカーを操るキザな男前。バキュームカーには改造が施され各種ギミックが搭載されている。アニメでは国際バキュームライセンスを持ち、都会島情報部の命を受け汲み取り業者としてペンギン村を視察する。職業柄ウンチに関する造詣が深く、ウンチを指に引っ掛けてクルクル回すこともできる。得意技は「お手玉ウンチ」だが、アラレたちによる「お散歩ウンチ」に敗れ、悔し紛れに彼女たちの頭にウンチを乗せ逃走したが海に空に追い回された挙句車を破壊された。その後厳しい修行で体を鍛え抜いてアラレに復讐しにきたが、あっという間に敗れる(勝負を付けるつもりだった場所へ逃げ切る前に、幼児たちの横断で足止めされた)。原作ではおやつとしてカレーライスを供されて(おやつには相応しくない食品であることと、ウンチを連想させることから)絶句しているが、アニメでは大好物として美味しく食べている。
- たこ焼きマクサ
- 声 - 兼本新吾(アニメ第1作)
- たこ焼き屋の主人。台詞はない。モデルはさくまあきら。菓子屋「太陽堂」を開いている場面もあり、オボッチャマンは則巻家への挨拶品を買っている。他に「まくさ堂」という店を開いている場面もあり、オボッチャマンは高校のみんなへ挨拶する品を買おうとした。たこ焼きが売れると奇妙に笑う。
- ふくすけくん
- ペンギン・グランプリに参加した選手。走りだしたら止まらない不思議な「暴走たび」を履いて出場したが、途中で片方だけ脱げてしまい、片足だけ止まってもう片足だけ走り続けるという状態になってぐるぐる回ってしまい、それがもとで失格となった。
- ジャック
- 声 - 第1作・木原正二郎(アニメ第1作・ 55話)、寺田誠(現・麦人)(アニメ第1作・104話)、青森伸(アニメ第1作・112話)、飯塚昭三(アニメ第1作・167話)
- 名前はアニメ第1作より。子分と共に葵の運転する車をカージャックしようとした男。しかし同席していたアラレのパワーと葵の運転に恐れをなし失敗する。アニメ第1作ではハイジャッカーとして再登場し、アラレたちが都会島に修学旅行へ行くために乗った飛行機を狙うが、またもやアラレのパワーと葵の操縦により失敗に終わる。
- カート
- 声 - 竜田直樹(アニメ第1作・55話、167話、劇場版第4作)、玄田哲章(アニメ第1作・104話)
- 名前はアニメ第1作より。ジャックの子分で一緒にカージャックをしようとする。アニメ第1作では後にジャック、びびるマン、ジョー・ダンと「則巻アラレに復讐しちゃう会」を結成し、成り行きでリーダーとなる。
- 怪盗ルル
- 声 - 川浪葉子(アニメ第1作)
- 名前はアニメより。自称「華麗なドロボウ」で、摘家に泥棒に入る。服の中に本を隠し持っており、誰かに見つかったときはそれを見せてその場をやり過ごす作戦を得意とする。キャッツ・アイ[A 16]のような華麗な盗みのテクニックを披露しようとするが、アラレや虎になった突詰たちに恐れをなして退散する。
- パン
- 声 - 田中秀幸(アニメ第1作・103話)、大竹宏(アニメ第1作・205話)
- ルルの手下の小男。名前はアニメ第1作からで、103話のクレジットのみ「パル」と表記されている。205話ではルルではなく、犬の子分とともに登場する。
- 八龍(ぱーろん)
- 声 - 間嶋里美(アニメ第1作)
- ペンギン村の最高峰イチニーノ山の頂上で修業をする若者。研修のために老師に代わってサンタクロースの仕事をするが、姿を見られてはいけないという厳命を、自分の姿を見た相手を殴打して気絶させるという強引な方法で実行した。結局殴られずにプレゼントをもらったのは、目を覚まさなかったアラレとガジラだけだった。
- 老師
- 声 - 宮内幸平(アニメ第1作)
- 毎年サンタクロースを務める老人で、八龍の格闘技の師匠。サンタクロースと格闘技がどう結びつくのかは不明。既に格闘の腕前は弟子に抜かれているが、空威張りでごまかしている。八龍に殴られた村の子供たちに、八龍と間違えられ仕返しされる。
- うんちくん
- 声 - 山本圭子(アニメ第1作)
- 草むらで千兵衛から生まれたウンチ。ピンクの身体に手袋をはめ、スニーカーを履いている。単行本7巻に掲載されている絵本風の話では、ペンギン村を散歩し、すずめのうんちくんと牛のうんちくんやソフトクリームくんと友達になり、色々な場所を冒険する話が描かれている[ep 48]。アニメでは千兵衛に再会するが、最後はトイレに流れて消えていく。
- 鳥山によると、ペンギン村のウンチはタケノコのように自然に地面からはえてくるという[11]。また、鳥山は「子供向けだから、こういうのを登場させたと思われがちだけど、こういうバカバカしさは本当に今でも大好き」と語っている[14]。
- オートバイこぞう
- 声 - 堀秀行(アニメ第1作)
- 原作では最末期、最終18巻から登場。オートバイにひたすら乗り続ける若者。素顔は不明。「オートバイカラオリタラシンジャウ病」というオートバイから降りると死んでしまう奇病にかかっているため、オートバイを止めることができない(降りた瞬間から苦しみだすが乗れば再び元通りになる)。一応バイクは幼児向け遊具や、バイク仕様のアラレ(口でのエンジン音が必須)でも代用可能。食事は店にトランシーバーで注文して投げてもらい(お好み焼きが好物)、排泄はバイクの後ろから出すようになっている(そのためライダースーツは陰部が露出して、搭乗中はシートで隠れている)。
- 路上で一目惚れした女性と交際を賭けてレースをすることになるが、彼女はフォーミュラカーに乗っていたため初戦は惨敗する。再戦でバイクに模したアラレに乗って勝利し、その後結婚し妻をサイドカーに乗せる。アニメでは暴走行為で警察に目を付けられていたが、結婚後は幸せ速度になり逮捕できなくなった。
- 第2回ペンギングランプリでは命をかけた走りで最終チェックポイントまで突破しベスト3に入る。だが惜しい所でガス欠寸前となり、ガソリンスタンドでの支払いに小銭が無くて手間取り追いつけなくなって脱落した。
- むっつりじいさん
- 声 - 佐藤正治(アニメ第1作)
- ペンギン村一番の頑固者。第2回ペンギングランプリ最大の難関と言われるC地点は、彼を笑わせないと通過することはできない。笑わせることができても、同じ方法は2度と通じない。
- 船吉さん(ふなきちさん)
- 声 - 戸谷公次(アニメ第1作)
- 第2回ペンギングランプリD地点の池を渡るために必要なイカダの船頭。21年間、正確な船出の時間を守らなかったことは無いのが自慢。グランプリでもそれにこだわったため、D地点到達選手は全員同じ便に乗り、それまでの順位はリセットされた。