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日本の女性声優 (1947-) ウィキペディアから
杉山 佳寿子(すぎやま かずこ、1947年4月9日[1] - )は、日本の声優、ナレーター、舞台女優、大阪芸術大学教授(放送学科声優コース)[10]。愛知県名古屋市出身[5]。青二プロダクション所属[5]。シンガーソングライター、俳優、声優の渋川チワワは息子[11]。
すぎやま かずこ 杉山 佳寿子 | |
---|---|
プロフィール | |
本名 |
渋川 佳寿子 (しぶかわ かずこ)[1] |
愛称 | カコ[2][3][4] |
性別 | 女性 |
出身地 | 日本・愛知県名古屋市[5] |
生年月日 | 1947年4月9日(77歳) |
血液型 | AB型[6] |
職業 | 声優、ナレーター、舞台女優、大学教員 |
事務所 | 青二プロダクション[5] |
配偶者 | あり |
著名な家族 | 渋川チワワ(長男) |
公式サイト | 杉山 佳寿子|青二プロダクション |
公称サイズ(時期不明)[7] | |
身長 / 体重 | 153[1] cm / 47 kg |
声優活動 | |
活動期間 | 1967年[8] - |
ジャンル | アニメ、ゲーム、吹き替え、ナレーション |
デビュー作 | 『冒険ガボテン島』(トマト役)[8][9] |
女優活動 | |
活動期間 | 1966年 - |
ジャンル | テレビドラマ、舞台 |
少女時代は無口で周りから自閉症かとも思われ、学校では放課後に1人で木にもたれかかって遊んでる児童を眺めていた[12]。図工の授業では白黒の暗い色彩の絵ばかりを描いて先生から心配され、父と一緒に呼び出されて「もっとコミュニケーションをとるように」と言われた[12]。小学2年生の時、地元にあった話し方教室へ通うことになり、話ができなかった自分は発声練習や早口言葉のトレーニングが楽しかった[8][12]。
そこで講師をしていたのはNHK名古屋放送児童劇団の顧問で、小学校4年生の時に自分のところの試験を受けないかと言われ、合格した[8][13]。NHK名古屋のラジオやテレビで活動を始め、『中学生時代』に出演した[13]。自分から喋るのが苦手だが、台本には台詞が書かれていることから大丈夫だったという[8]。日常生活では言えないことも気兼ねなく言えてしまい、それがとても楽しくようやく自由なれた感じがして、どんどん芝居にのめり込んでいったという[8]。中学2年生の時、杉山が主人公のナレーションで担当した中部日本放送製作の『助走距離31M80』が、文化庁芸術祭のドキュメンタリー部門で奨励賞を受賞[8][14]。その時のディレクターから役者になるなら東京都か大阪府に出ることを勧められたという[8]。市邨学園名古屋女子商業高校(現・名古屋経済大学市邨高等学校)に入学[5]。高校時代は生徒会の委員を務める。その頃には本格的に役者を目指そうという想いがあったため、1966年に卒業して上京[8][15]、劇団テアトル・エコーに研究生として入団する[16]。入団して3年ほどは俳優業だけで生計を立てられず、アルバイトをしていた[17]。1967年に『冒険ガボテン島』のトマト役で声の仕事を始める[8][9]。
タカラのリカちゃん人形のテレホンサービス、リカちゃん電話のリカちゃん役は発売当初の1967年から担当して、25年以上続けた[18]。
1969年に『ウメ星デンカ』のデンカ、1970年に『魔法のマコちゃん』のマコと主役を演じる[19]。二頭身体型に近い子供役と、美少女役という対照的な二つの主役で声も使い分け、この両路線はその後も続く。むしろ、テン、コロ助、ガンモ、白鳥のジュン、オーロラ姫のようにコミカルキャラと美形・美声キャラへと両極端の隔たりを大きくしていった。
1972年には戦うヒロインのはしりである『科学忍者隊ガッチャマン』白鳥のジュンを演じ[20]、この頃にグラフィックデザイナーと結婚していたが[21][22]、のちに離婚している。
1974年には、『アルプスの少女ハイジ』で主人公のハイジを演じて一世を風靡、自身の代表作となった[23][24]。
1975年頃、9年間在籍したテアトル・エコーを離れ、青二プロダクションへ移籍[1]。
1981年にファーストアルバムをリリース[25]。1983年8月10日に長男(渋川チワワ)を出産[26][27]。
代役や交代を何度か経験しており、1989年に死去したつかせのりこが演じた『つるピカハゲ丸くん』のハゲ丸役を引き継いだ[28]。1990年にも『キテレツ大百科』のコロ助を小山茉美から引き継ぎ、6年にわたって演じた。
1993年に『スーパーボンバーマン』のコマーシャルでボンバーマンを演じて以降、自身を代表するゲームキャラクターとなり[29]、1999年以降他の声優[注 1]が演じるようになるまでボンバーマンを演じ続けた。また、コマーシャルやゲーム起動時におけるカンパニーロゴのナレーション(「バイハドソン」の声)も併せて担当しており、こちらは2001年[注 2]頃まで使用された。
1998年頃より「杉山佳寿子のプライベートクラス」を開催し、10年目を迎えた2008年からはワークショップ形式の「杉山佳寿子のワークショップ」に改める[33]。
2011年度から大阪芸術大学放送学科声優コース主任教授に就任[35]。デジタルアーツ東京・仙台両校における講師も務めるなど、後進の指導に当たっている[36]。
声種はマリンブルーでロマンチックなメゾソプラノ[4][38]。音域は地声G - C、男の子A - D、女の子A - E[5]。方言は名古屋弁[5]。杉山の芝居の基礎になっているのはリー・ストラスバーグのメソッドでリラクゼーション、五感開発、集中力、持続力、信じる力、衝動に従う能力を習得するためにゼン・ヒラノの演技講座に通った[39]。
趣味は黒ネコ(まねきネコ)集め、絵画・映画鑑賞、雲・星の観賞、読書(絵本から村上春樹まで)。特技は小犬のなき声、犬のほえる声[5]。
『デジモンフロンティア』で共演した竹内順子に子猫を譲ったことがある。子猫は「殿下」と名づけられた。
『アルプスの少女ハイジ』のハイジは放送当時に高い人気を博し、2000年代以降においてもCMなどに使用されているため、杉山が演じた代表的な役柄として紹介されることが多い。本人にとっても最も思い入れの深い役柄であり、特定のシーンに話が及んだ際にも、すぐに思い出せるのはハイジのみと語っている。
演出を務めた高畑勲は、杉山をハイジに選んだ理由として、2年前の1972年に高畑監督作品『パンダコパンダ』シリーズで杉山が演じたミミ子役のイメージが強くあったからとしている。音響監督の浦上靖夫は「隣に住んでいる身近な女の子みたいな声だったのがよかった」と杉山に教えている[40]。
ハイジ役はオーディションにより決まったもので、一発勝負なので体調を万全にして臨みたかったのだが、その当日に風邪をひき、熱も38℃近くまで出た。それでもあきらめられず、不調のまま挑戦したという。しかし、従来のヒロイン調とは違った作っていない声として却って気に入られ、選ばれたという[41][42][43]。
ハイジ役を獲得した後も、ハイジと同年齢の女の子を一日中観察したり声を聞いたりして役作りをしていた。杉山にとってハイジは「アニメをやり続けている原点」とのことで[42]、ビデオや関連商品を送ってもらえないため自腹で購入しているという[44]。
後に「ハイジのイメージがあまりにも強烈過ぎて、他の仕事が全く来ない時が暫くあった」と語ったことがある[要出典]。
ハイジの放映期間は一年だったが、CMなどでその後も長く演じている。家庭教師のトライのCMは既存の音声の継ぎ接ぎではなく全て新たに録音したものである。それを知らない人に「あなたとそっくりの声と演技の若い子が声を当てているね」と言われ、それは自分で毎回新録だと返答するととても驚かれるという[要出典]。
『うる星やつら』では当初、ヒロインであるラム役のオーディションを受けていた。しかし、本人としてはラムの従兄弟であるテンをどうしても演じたかったため、自ら願い出てオーディションに参加し、熱望していたテン役を勝ち取ったという[45]。同作のオーディションは参加者が多かったため全員終わってから演技を見てもらったが、音響監督の斯波重治は一言出しただけで「あ、これはカコで決まりだな」と思った[46]。
コロ助#声優の交代も参照
『キテレツ大百科』の放送決定時にオーディションに参加し、コロ助役は自分だと思ったが不合格となる。しかし番組開始2年後の1990年、コロ助役を担当していた小山茉美が渡米のため休業することになり、再オーディションを経てコロ助役を引き継ぐことになった。この際、視聴者に極力違和感を与えないようにと考え、小山が演じたコロ助の声をウォークマンに録音して毎日聴き込んでは、小山の演技を真似た自分の声も録音して比較を行っていたという。ある程度キャラクターを把握し、スタッフのOKが出た4か月後からは、役を掘り下げ、自分なりのコロ助を見つけていった[47]。
太字はメインキャラクター。
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