熊本空港
熊本県上益城郡益城町にある空港 ウィキペディアから
熊本県上益城郡益城町にある空港 ウィキペディアから
熊本空港(くまもとくうこう、英: Kumamoto Airport、IATA: KMJ, ICAO: RJFT)は、熊本県上益城郡益城町にある空港。2020年4月1日より、熊本国際空港株式会社に運営が移管され、コンセッション方式で民営化された[1][3]。国際航空輸送網又は国内航空輸送網の拠点となる空港として空港法に基づく区分では第4条第1項第6号に該当する空港として政令で定める空港(国管理空港)に区分されている[4]。愛称は阿蘇くまもと空港(あそくまもとくうこう)。
熊本空港 Kumamoto Airport | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
熊本空港国内線ターミナル外観(2023年) | |||||||||
熊本空港空撮(2019年2月) | |||||||||
IATA: KMJ - ICAO: RJFT | |||||||||
概要 | |||||||||
国・地域 | 日本 | ||||||||
所在地 | 熊本県上益城郡益城町小谷 | ||||||||
母都市 | 熊本市 | ||||||||
種類 | 商業 | ||||||||
運営者 | 熊本国際空港[1] | ||||||||
運用時間 | 7:30 - 21:30 | ||||||||
敷地面積 | 150[2] ha | ||||||||
標高 | 196 m (642 ft) | ||||||||
座標 | 北緯32度50分14秒 東経130度51分18秒 | ||||||||
公式サイト | 阿蘇くまもと空港 | ||||||||
地図 | |||||||||
熊本空港の位置 | |||||||||
滑走路 | |||||||||
| |||||||||
統計(2022年度) | |||||||||
旅客数 | 2,642,798人 | ||||||||
貨物取扱量 | 7,713t | ||||||||
リスト | |||||||||
空港の一覧 |
熊本市から北東へ約20kmの阿蘇山の山麓にある。空港ビルは益城町にあるものの、滑走路のほとんどは菊池郡菊陽町にあたる。 空港周辺が霧の多い場所であるため、ILSカテゴリーIIIb(CATIII-b)で運用しており、(規定以下の横風・機体側の装備・操縦士の保持資格が整えば)自動着陸が可能である。
国の一般会計からの繰り入れを考慮しない営業損益では、2011年度以降黒字となった[5][6]。空港は2020年4月から、熊本国際空港株式会社に運営が移管し、民営化された。これまでの国内線ターミナルビルを取り壊し、国内・国際線が一体となった新しいターミナルビルが、2023年3月23日に開業した[3]。
陸上自衛隊の高遊原分屯地を併設し、また民間機と滑走路を共用しているため、自衛隊機の発着も見ることができる。CH-47J(A)、OH-6D、UH-1などのヘリコプターが多い。
イギリスの航空・空港関係格付会社スカイトラックス社「世界ベスト空港(World's Best Airport)」国内線部門(調査対象期間:2017年3月~2018年2月)において、熊本空港(当時)が世界第8位に選出された[7]。
現在、技術上の問題で一時的にグラフが表示されなくなっています。 |
元のウィキデータクエリを参照してください. 2016年度の年間利用客数は298万2,198人(国内線294万7,589人、国際線3万4,609人)[8] で、着陸回数、旅客数とも日本の空港で第13位、九州沖縄の空港では第4位となっている[9]。
誘導路を備えた長さ3,000メートルの滑走路1本がある。旧空港では1,200メートル、移転後に2,500メートルで供用を開始し、1977年に3,000メートルに延長された。
現在の旅客ターミナルは国内線と国際線が一体として2023年3月23日に供用を開始した。熊本国際空港株式会社が運営している。旧旅客ターミナルに比べて面積は1.3倍となり、制限エリア内の商業面積は50倍となった。また国内線制限エリア内の商業エリアは国際線旅客も利用可能である(その場合、保安検査を2度受けることになる)。熊本地震の経験を活かし、震度7の揺れにも耐える構造としており、非常ライフラインを72時間確保することができる。またこれを機に保安検査に地方空港初のスマートレーンを導入し、電子機器や水などの取り出しが不要になったことで混雑が緩和された。もう一つ地方空港初としては国際線チェックインにおいて自動バゲージドロップを導入した。
2024年秋までに新たに商業施設が旅客ターミナル東側に開業完了する。(延床面積1400㎡)
場所 | 店舗名 | 業態 | ||
---|---|---|---|---|
ターミナルビル | 1F | 保安検査前 | タリーズコーヒー | カフェ |
和食りんどう | 和食レストラン | |||
あそ~ら ロビー店 | 総合土産 | |||
セブンイレブン | コンビニエンスストア | |||
ポーたま 阿蘇くまもと空港店 | ポーク玉子おにぎり | |||
格之進ハンバーグ | ハンバーグ | |||
迷客夏 Milksha ft. 一流二事 1624 | 台湾まぜそば・タピオカ(10月26日オープン) | |||
菅乃屋 | 馬肉・馬刺し(10月26日オープン) | |||
ロイヤルホスト | ファミリーレストラン(10月4日オープン) | |||
3F | 国内線
保安検査後 |
あそ~ら ゲート店 | 総合土産 | |
これっと九州沖縄 | 総合土産/バー | |||
JAL PLAZA | 総合土産 | |||
くまもと旬彩館 | 総合土産 | |||
gogaku | ファッション | |||
MIYABI クマモトマーケット | 雑貨/食品セレクトショップ | |||
GIGO | アミューズメント | |||
QSHU HUB | 熊本・九州の PR エリア&ショップ | |||
阿蘇の逸品 | ハム・ソーセージ | |||
おだ商店 | からし蓮根 | |||
平家屋 | にしめ万十・総菜 | |||
五木屋本舗 | 山うにとうふ・油揚げかりふわ | |||
馬肉専門店 菅乃屋 | 馬刺し土産 | |||
杉養蜂園 | 蜂蜜 | |||
お酒の美術館 | スタンディングバー | |||
米白餅本舗 | フルーツ大福・餅 | |||
PREMIUM TENTE | フルーツギフト・ソフトクリーム | |||
TEASTAND Tsuguto | 日本茶・茶粥・茶菓子 | |||
WITCH‘S BEER FLIGHT | クラフトビール専門店/バー/ボトルショップ | |||
珈琲回廊 | ドリンク/焙煎豆販売 | |||
あか牛食堂よかよか | あか牛料理 | |||
コッコファーム | たまご料理 | |||
馬肉料理 菅乃屋 | 馬肉料理 | |||
鮨 福伸 | 寿司・海鮮丼 | |||
味千×桂花ラーメン | ラーメン | |||
国際線 出国審査後 | ASO KUMAMOTO AIRPORT
DUTY FREE SHOP 免税店 |
(化粧品、香水、酒、たばこ、食品、雑貨) |
熊本国際空港は、以前はターミナル東側の商業施設の開業を新ターミナル開業と同時の2023年春を予定していたが、新型コロナウイルスの世界的流行により今後の需要予測が困難となったことにより、商業施設の開業を2024年秋へとずらした。そのため現段階(2024年9月現在)では見送り客や到着客は出発客に比べ、利用できる店舗数に差があることから、多少の不満の声が上がっている。その声を受け熊本国際空港は方針を変更し、2024年秋に開業する予定の商業エリアをテナントが決まり次第開けていく方針を示している[24]。23年12月からは商業エリア第1号店となる沖縄の飲食店「ポーたま」が出店し、24年4月からは2号店として岩手のハンバーグレストラン「格之進ハンバーグ」が出店した。また10月4日にはファミリーレストラン「ロイヤルホスト」、10月26日には熊本の馬肉レストラン「菅乃屋」、台湾のまぜそばを提供する「一流二事1624」とタピオカを提供する「迷客夏Milksha」のコラボ店舗の出店が決まっている。商業棟全体の内訳は飲食店5店・雑貨物販2店・(残り1店舗は検討中)の8店舗が入る予定である。現在は飲食店2店舗、イートインスペース、自動販売機ゾーン、フォトコン受賞作品の掲示を商業施設内で行っている。
2020年までの旧ターミナルビルは、現在の旅客ターミナルの場所に移転した1971年に供用を開始。その後、5次にわたり増改築が行われてきた。1階に到着ロビーとチェックインカウンター、2階に出発ロビーと飲食店・物販店が、3階に展望デッキがある。
国際線ターミナル 1983年に供用を開始。1階に到着ロビーとチェックインカウンター、2階に出発ロビーと免税店がある。2023年3月の新旅客ターミナル開業と共に運用を終了し、県警によるテロ対策訓練として活用されたのち、解体された。
国土交通省は2018年3月、熊本地震からの復興の加速化や民間のノウハウを活かした利用促進・サービス向上を図るため、2020年4月から運営の民間委託を決定した。運営事業者は、三井不動産を筆頭とする11社によるコンソーシアムが出資する熊本国際空港株式会社である[25]。
熊本国際空港株式会社は、国内線・国際線が一体となった新ターミナルビルを整備し[26][3]、2023年(令和5年)3月23日に計画通り開業した。
また仮設ターミナルはビジターセンターとして改修され、24年10月には一部を肥後銀行が運営する「SDGs教育テーマパーク」として開設される予定である。
航空会社名が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便(コードシェア便)となる。
※ 語末の★は、格安航空会社(LCC)
2024年6月現在、熊本空港に乗り入れている航空会社は6社である。大阪/伊丹線は新幹線との競合路線であるが、時間的にも料金的にもあまり変わらず、ANAが6往復、JALが4往復、AMXが1往復運航している。
かつて熊本空港に乗り入れていた航空会社
2016年、スカイマークは経営状況や保有機材など条件が揃えば熊本への再就航も視野に入れると発言した。
2023年10月30日、ジェットスター・ジャパンの片岡優社長は大阪/関西線の運航再開を前向きに検討するとした。
2024年1月25日、FDAは2024年夏ダイヤを発表し、静岡線を引き続き運休するが、GWやお盆休みなど大型連休のみは運航すると発表した。また高知線を同期間にチャーター便として運航し、半分の座席数を一般販売した。同社は定期便化を見据えたトライアル運航だとしている。
2021年1月1日、熊本国際空港は仙台線の新規開設を誘致すると発表した。
2023年8月2日、蒲島熊本県知事並びに鈴木北海道知事は札幌/新千歳線の開設の実現を目指すと表明した。AIRDOは同路線を2024年2月と7月に計4往復チャーター便として運航した。
行き先 | 旅客数 | 国内線順位 |
---|---|---|
東京国際空港 | 約160万人 | 上位 | 8位
大阪国際空港 | 約 | 46万人上位49位 |
過去に熊本空港に乗り入れていた航空会社
航空会社 | 就航地 |
---|---|
日本航空 (JL) | ソウル/仁川 (1979年〜1994年) |
大韓航空 (KE) | ソウル/仁川 (1979年〜1981年)(1991年~1997年) |
エアプサン (BX)★ | 釜山 (2017年〜2018年)《定期チャーターで20席ずつ一般販売》 |
エアソウル (RS)★ | ソウル/仁川 (2017年〜2019年) |
ティーウェイ航空 (TW)★ | 大邱 (2018年〜2019年) |
チャイナエアライン (CI) | 高雄 (2015年〜2020年) |
マンダリン航空 (AE) | 高雄(2013年〜2015年)《プログラムチャーター》 |
香港エクスプレス航空 (UO) ★ | 香港 (2017年〜2019年) (2023年〜2024年) |
乗り入れを計画したが就航に至っていない航空会社
2021年1月1日、熊本国際空港は成都線の定期便を誘致していることを明らかにした。
2023年6月27日、韓国の新興LCCであるエアロKは、今後清州線の開設を計画していることを明らかにした。 また2023年8月2日、韓国聯合紙は清州〜熊本線を2023年10月〜12月の間から開設する計画だと報じたが、路線開設には至っていない。 2024年5月15日、エアロKは3年間の清州空港の使用義務が終了しソウル/仁川発着路線を開設できるようになったことから、東京/成田、ニャチャン、熊本線の3路線を年内にも開設することを発表した。このうち東京/成田線は2024年5月30日に開設され、残りの2路線についても追加機材が導入され次第開設するとした。
2023年8月18日、新大空港構想の有識者会議にて上海線の誘致をめざすとした提言がされた。
2023年12月2日、香港航空の張有強会長は、熊本空港の人員などの受け入れ環境が整えば、翌年3月の夏ダイヤから週7往復(毎日運航)に増便を検討すると発言した。2024年4月25日現在、週4往復に増便して運航している。
2024年2月28日、台湾の民進党国会議員である邱志偉議員は、チャイナエアラインと交通部(国土交通省に相当)半年以内の熊本〜高雄線の運航再開を呼びかけた。 また2024年5月16日、台湾民航局は2024年冬スケジュールから熊本〜高雄線を再開させる方針を示した。2024年9月4日、チャイナエアラインが熊本~高雄線を2025年1月から週3往復で再開することが報じられたが、詳しい再開日やダイヤは未発表となっている。
2024年6月4日、スターラックス航空の梁文龍客運商務長は、熊本〜台北/桃園線の高搭乗率が維持できているため今後の増便を検討していると発言した。そのため、同路線の需要増に伴い2024年10月27日からは熊本初となるA330-900neo型機を投入することが決定した。
2024年7月11日、大韓航空は熊本でのグランドスタッフの募集を開始し、改めて熊本への就航へ意欲を見せた。大韓航空は2024年1月から3月にかけて熊本〜ソウル/仁川線の定期チャーター便を28往復運航する予定だったが、これを中止していた。大韓航空は今冬からの運航を視野に入れて準備を進めており、もし運航されれば熊本へは27年半ぶりの運航再開となる。
2024年9月13日、イースター航空は熊本支店のスタッフの募集を開始しており、初の熊本就航を計画していることが明らかとなった。公式HP上では熊本も行先として追加されているものの予約情報は出てこず、今後同社から何らかの発表があるとみられる。
熊本県は豊肥本線の支線として空港に乗り入れる空港連絡鉄道の建設を検討している。分岐点として「三里木駅」「原水駅」「肥後大津駅」の3案が検討されたが、有識者による検討委員会で「肥後大津ルートが妥当」と判断された[29]。県は今後、国やJR九州と調整を進め、2034年度末の開業を目指す[29]。2022年11月29日、蒲島郁夫熊本県知事と古宮洋二JR九州社長が肥後大津ルートを採用することで合意した[30]。
熊本空港が現在地に移る以前の旧空港は現在の熊本市北東部(長嶺・月出地区)に存在した。この空港は戦時中に陸軍の飛行場(東町に存在した旧三菱重工熊本航空機製作所に付属)として建設された後、1960年に民間転用された。当時は住居表示実施前であり、空港敷地の地名は健軍町(滑走路の一部は熊本市合併前の飽託郡託麻村)であったので一般的には「健軍空港(健軍飛行場)」と呼ばれ、広く熊本県民に親しまれていた。滑走路の総延長は1200mであり、当時の東京までの所要時間(途中経由地あり)はプロペラ機で5時間15分であった。 市街地にも近く立地的には便利であったが、滑走路が短くジェット化に対応することが難しかったことから1971年に現在地(高遊原)に移転した。
現在、空港ターミナルの跡地は熊本県立大学のキャンパスとなり、滑走路の南側の一部は片側一車線の道路として転用されたが、のちの1999年に「国体道路」の一部として取り込まれた際に片側二車線に拡幅された。現在でも当時の滑走路部分(旧免許センター跡・ジョイフル熊本帯山店 - 市営長嶺団地・モスバーガー長嶺日赤通り店の場所)までは道路が一直線に伸びている。また、滑走路跡を公共用地として転用したことから、国体道路のこの部分の北側には道路に沿って旧免許センター・熊本県赤十字血液センター・熊本赤十字病院・日赤熊本健康管理センター・熊本県身体障害者福祉センター・熊本県児童福祉相談所・業務スーパー長嶺店(旧:RKKカルチャーセンター(解体済み))・市営長嶺団地と、公共の施設や公営団地が帯状に連なっている。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.