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やまびこ号(やまびこごう)とは、九州産交バスと大分バスが運行する、熊本県熊本市と大分県大分市を結ぶ特急バスである。愛称は、経由地である阿蘇の山並みにちなんだもの。
また、この項では2016年に発生した熊本地震の影響で2019年4月1日から2020年10月11日までの間当路線の補完的路線として九州産交バスが単独で運行していた熊本 - 阿蘇線についても述べる。
全便とも、大分発熊本行きが金池ターミナル→熊本駅前間、熊本発大分行きが熊本駅前→大分県庁正門前間の運行である。熊本桜町バスターミナル - 大分(中央通り)間の所要時間は約4時間20分~30分前後(途中30分間の休憩時間を含む。ただし、便により所要時間は多少異なる)。
20席限定予約定員制で座席は全席自由席だが、満席時は乗車できない場合がある。運賃は車内精算。
太字は停車停留所。熊本駅前 - 阿蘇くまもと空港(熊本行は益城インター口)間ならびに米良バイパス入口 - 金池ターミナル(大分行は県庁正門前)間のみにおいては相互利用は不可<クローズド・ドア>。2021年4月1日現在。
両社とも元々は4列シート(横2+2列)の一般観光タイプの標準床車両で運行されていたが、1989年における高速バス開設ブーム時期に便乗する形で運行車両が大幅リニューアルされ、高速バスと同じ設備(テレビ(ビデオ映画)、マルチステレオ(音楽サービス)、車内公衆電話、トイレ、おしぼり・飲み物サービス)を備えた右横の写真にある両社共通の本路線専用カラーリングを纏った3列シート(横2+1列 乗客定員29人)のハイデッカー車両が導入され、座席指定制となり事前予約が必要であった。
2002年に座席指定制が廃止されて以降、九州産交便では他路線との車両汎用化によって徐々に4列シート車での運行が多くなり、2010年までにおける経年式車一掃によって全便4列シート車に置き換えられた。大分バス便も、2003年以降に導入された新車は4列化されたが、一部便では長きにわたりそのまま3列シート車が用いられるも、2015年4月のダイヤ改正時には全車が4列シート車に置き換わったが、2023年現在では1日1往復のみ3列シート車での運行が復活している。
現在は、車両コストダウン化によって車内サービスは全て廃止され、トイレ以外の車内設備・サービスはない。また熊本地震以降、九州産交便では基本的にトイレのない車両が使用されるようになった(ただし、運用の都合上、日によっては稀にトイレ付車両が入る事もある)。
2019年4月1日より熊本市の中心市街地からやまびこ号の途中経由地である阿蘇市とを結ぶ路線として運行開始した。従来この区間はJR豊肥本線との競合区間であり、長きにわたりJRとの乗客の奪い合いが続いていた。2016年4月に発生した熊本地震により大津 - 阿蘇間は、2019年1月時点でも寸断されたままとなっていた。そのため、この時点で当該区間を直接結ぶアクセス手段はやまびこ号、または九州横断バスのみであった事、特にこの区間は通勤・通学客のほか、県外や外国人観光客の利用者も多く、バスによる輸送手段しかない状況下では平日も満席になる事も多く、土休日は続行便が出るほどの盛況ぶりである事などから、やまびこ号の補完的役割を果たす路線として設定された。1日1往復の運行で九州産交バス熊本営業部高速バス営業所が担当し、阿蘇側の運行支援(改札・発着案内・乗務員休憩)は産交バス阿蘇営業所がおこなった。
座席定員制で予約不要。運賃は車内精算。座席は全席自由席だが、満席時は乗車できない。
2020年10月12日を以って運行終了となった[11]。理由として、2020年に入り新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響により利用が低迷していた事、ならびに、熊本地震で不通となっていたJR豊肥本線の一部区間が同年8月8日に完全復旧し、運行再開した[12]。さらに、同年10月3日には寸断されていた国道57号の現道が復旧し、北側復旧ルートも開通し[12]、熊本 - 阿蘇間の交通事情が地震前の状態に戻った事から、当該区間の補完系統である一定の役割を終えたため。
太字は停車停留所。西部車庫 - 阿蘇くまもと空港(熊本行は益城インター口)間のみの利用は不可。
本路線は阿蘇 - 福岡線「ASOエクスプレス号」への車両送り込み運用としての要素も兼ねているため、トイレ付きの高速仕様車が用いられる。
片道・往復乗車券は、熊本・阿蘇の両営業所窓口のほか、熊本桜町バスターミナル、熊本空港、阿蘇駅に設置の自動券売機で発売。熊本県内のみを通るため、SUNQパスは北部九州版・南部九州版・全九州版いずれも利用可能であった。このほか、「くまモンのICカード(熊本地域振興ICカード)」ならびに「nimoca」ほか全国10社交通系ICカードが利用できた。
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