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日本のテレビドラマ番組、メディアミックス作品、その主人公たる架空のヒーローグループの名前 ウィキペディアから
『電撃戦隊チェンジマン』(でんげきせんたいチェンジマン)は、1985年2月2日から1986年2月22日まで、テレビ朝日系列で毎週土曜18:00 - 18:25(JST)に全55話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローの名称。
クレジットなどで確認できないスーツアクターの役柄を記載する場合には、必ず信頼可能な情報源からの出典を示してください。出典の無い情報については、Wikipedia:独自研究は載せないに基づき一定期間ののち除去されるおそれがあります(プロジェクト:特撮/スーツアクターの役名記載についてでの議論に基づく) |
スーパー戦隊シリーズ | ||
第8作 | 超電子 バイオマン |
1984年2月 - 1985年1月 |
第9作 | 電撃戦隊 チェンジマン |
1985年2月 - 1986年2月 |
第10作 | 超新星 フラッシュマン |
1986年3月 - 1987年2月 |
電撃戦隊チェンジマン | |
---|---|
ジャンル | 特撮テレビドラマ |
原作 | 八手三郎 |
脚本 | 曽田博久 他 |
監督 | 堀長文 他 |
出演者 | |
声の出演 | |
ナレーター | 田中信夫 |
音楽 | 矢野立美 |
オープニング |
「電撃戦隊チェンジマン」 歌:KAGE |
エンディング |
「NEVER STOPチェンジマン」 歌:KAGE |
言語 | 日本語 |
製作 | |
プロデューサー |
|
制作 | テレビ朝日 |
放送 | |
放送局 | テレビ朝日系列 |
音声形式 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1985年2月2日 - 1986年2月22日 |
放送時間 | 土曜 18:00 - 18:25 |
放送枠 | スーパー戦隊シリーズ |
放送分 | 25分 |
回数 | 全55話 |
特記事項: 「スーパー戦隊シリーズ」 第9作 |
スーパー戦隊シリーズは一種のファンタジーとして企画されている都合上、それまで現実の軍隊や警察機構といった存在の描写は極力抑え目であったが、本作品では宇宙的なSF色の濃かった前作『超電子バイオマン』や、従来のシリーズのヒーローとの差別化を図り、シリーズそのもののマンネリを防ぐため、自衛隊をベースとしたミリタリー性やヒーローの若さ、汗くささなどといった要素を前面に押し出す形で企画されている[1][2]。また、脚本の曽田博久によると高年齢を狙った前作が低年齢に不評だったため、本作品では低年齢向けの作劇が目指された[3]。プロデューサーの鈴木武幸は本作品を成功させれば、スーパー戦隊シリーズはある程度自分の理想とした完成形となると意気込んでいた[4]。企画時の名称は『コスモマン』であったが、タイトル以外は初期から大きく変わらず決定している[5]。
前作では従来のパターンを脱し、新たな試みが取り入れられたのとは対照的に、本作品では毎回の主役5人の名乗りや怪人の巨大化など、従来のパターンへの回帰が見られている。一方、前作も含めた従来の路線との差別化も試みられており、その最たるものが一枚岩の組織ではない大星団ゴズマの存在である。前作の敵組織である新帝国ギアが主にメカニカルなロボットによって構成されていたことから、本作品ではゴズマを止むに止まれぬ事情で侵略に加担せざるを得ない立場のエイリアン集団として設定すると同時に、デザイン面でも全体を生物的なイメージで統一することで、単純な悪の組織とは一線を画した路線が打ち出された[2][6]。
また、一部の敵幹部や単発エピソードのみ登場のゲスト怪人を単なる悪役に設定せず、単発エピソードの怪人の関係者が後のエピソードでも登場するなど、前述の設定をクローズアップする形で敵側の苦悩を描くことにより物語の幅を広げ、高い年齢層へ向けてのドラマ強化も行われた[出典 1]。鈴木武幸は敵の女性キャラを魅力的にをつくることに腐心し、黒田福美演ずる「女王アハメス」を登場させた。デザイナーの出渕裕の気合いの入れようも物凄かったという。登場編の第17話、18話(脚本曽田博久、監督山田稔)は大スタッフで長崎ロケを敢行(当時建設中の長崎オランダ村で撮影)、退場編の第53話「炎のアハメス!」(脚本曽田博久、監督長石多可男)は本作品における最高視聴率16.1%を記録した[4][9]。
これ以外にも、変身後の名前に色ではなくモチーフとなっている伝説獣の名前を取り入れたり[2][9]、敵怪人の巨大化に初めてそれ専用のキャラクターを登場させたり[2]するなどの試みがなされている。
宇宙刑事シリーズ終了を受けて本作品では宇宙指向で制作されている[10]。
全55話という放送回数は、『秘密戦隊ゴレンジャー』に次ぐ記録である[注釈 1]。これは当時スーパー戦隊シリーズが2月開始、メタルヒーローシリーズが3月開始と1ヶ月の間隔を置いていたが、次年度のメタルヒーローシリーズ『時空戦士スピルバン』が4月開始となり、次作『超新星フラッシュマン』をこれに併せて3月開始とするため、本作品が延長されたものである[1]。
玩具の売上は商業的にスーパー戦隊シリーズでの過去最高を達成した前作『超電子バイオマン』を上回った[11]。1984年のテレビキャラクターでキャラクター使用料のトップだった『キン肉マン』が玩具市場において失墜したため、本作品は1985年のテレビキャラクターとしてはトップのキャラクター使用料を誇る[12](当時はファミコンブームの影響で、男児キャラクター玩具市場は低迷していた[13])。こうした環境の中で、前年の男児キャラクターの三本柱であるスーパー戦隊シリーズ、メタルヒーローシリーズ、キン肉マンのうち、同年も期待通りの売上だったのは本作品のみであり、玩具市場におけるスーパー戦隊シリーズの安定感を印象づけた[11]。
玩具展開以外については、本作品から新たに雪印食品がスポンサーとして加わり、同社からソーセージやウインナーのキャラクター食品が発売された。以後、同社は『百獣戦隊ガオレンジャー』までスーパー戦隊シリーズのスポンサーとして名を連ねた。
地球防衛を任務とする世界的な軍事組織・地球守備隊の日本支部では、各部隊から集められた精鋭たちに対して、鬼軍曹と呼ばれる教官・伊吹の激しい訓練が繰り広げられていた。しかし、あまりに過酷な極限状態の訓練に隊員は次々と脱落していってしまう。
そうした時、星王バズーが率いる数々の異星人が集まった宇宙帝国大星団ゴズマの地球侵略が始まった。ゴズマの戦闘員であるヒドラー兵から逃げ惑う隊員たちは惨殺され、絶体絶命のピンチに陥る。
その時、地球から光が放たれ、生き残った剣飛竜をはじめとした5人の隊員は演習中にその光を浴びて、強化服をまとった戦士に変身してしまう。自分たちの身に起きたことに驚く5人だが、目の前の危機を脱すべく、襲い掛かるヒドラー兵やゴズマの怪人宇宙獣士と戦って撃退する。
自分たちのパワーに驚く彼らに向けて伊吹は言った。自分がしてきた非常識ともいえるこの訓練は、地球守備隊内に設置されている特殊部隊電撃戦隊のメンバー選抜のためだったことと、電撃戦隊の長官は伊吹自身であること、そして彼ら5人は地球に危機が迫ったときに、その危機を脱するために発するアースフォースに選ばれ、その力によって強化服をまとうことができるようになった、と。
こうして5人は、これまで伊吹が選抜してきた電撃戦隊の新しい一員チェンジマンとしてゴズマの地球侵略に立ち向かうことになった。
アースフォースに選ばれた5人の戦士による、地球守備隊内の特殊部隊である。5人はそれぞれ地球に宿る5体の伝説獣(ドラゴン、グリフォン、ペガサス、マーメイド、フェニックス)の力を宿しており、それぞれ赤・黒・青・白・桃のスーツを纏う。軍服は男性陣は灰色、女性陣は赤を基調としており、女性陣はスカートでもある[注釈 2]。5人の名前には必ず聖獣にちなんだ漢字が含まれている。
従来の戦隊よりもメンバーの個性化が意識されており、変身前後のイメージの統一が図られたほか、プライベートの場面も多くなっている[5]。
チェンジマンがそれぞれ所持するパワーバズーカのパーツで、それぞれ必中必殺の最強武器としても使用可能で、強力な弾丸を放つ[25][41]。チェンジマンのベルト左部にあるズーカボックスに収納されている[41]。
名称 | 全長 | 重量 | スピード | その他 |
---|---|---|---|---|
シャトルベース | 90.3 m[出典 28] | 6,700 t[出典 28] | マッハ1.2[出典 28] | |
ジェットチェンジャー1 | 34.9 m[出典 28] | 98 t[出典 28] | マッハ8.5[出典 28] | |
ヘリチェンジャー2 | 36.9 m[出典 28] | 62 t[出典 28] | 620 km/h[出典 28] | |
ランドチェンジャー3 | 30.6 m[出典 28] | 870 t[出典 28] | 280 km/h[出典 28] | |
オートチェンジャー | 2.3 m[出典 24] | 340 km/h[出典 26] | 最大跳躍力:50 m[56][55] | |
チェンジクルーザー | 4.9 m[出典 24] | 520 km/h[出典 26] | ||
電撃戦隊ヘリ | 235 km/h[69] | |||
名称 | 全高 | 重量 | スピード | 出力 |
チェンジロボ | 54.2 m[出典 37] | 1,030 t[出典 38] | 飛行速度:マッハ1.5[出典 39] | 175万馬力[出典 34] |
星王バズーを頂点とし、全宇宙の支配を目論む強大な各惑星の異星人の混成軍団[57][53]。全宇宙で侵略を進めており、地球も侵略対象の1つでしかない。宇宙の星々を次々と滅ぼし、その生き残りを自軍の戦力として取り込み戦力を増大させており、全宇宙最大級の脅威となっている。組織の規模は強大で、全宇宙の大部分を既に支配しており、地球にやって来たギルークたちの部隊でさえ一方面軍に過ぎず、歴代のスーパー戦隊の敵組織でも群を抜く規模を持つ。メンバーの中にはかつてはギルークやアハメスのようにゴズマの侵略に立ち向かった者もいるが、圧倒的な力の前に屈し、母星の再興を条件に忠誠を誓っている。地球遠征軍は戦艦ゴズマードを拠点とし、ゴズマ戦闘機や宇宙各地から呼び寄せた宇宙獣士を地球に送り込む。また、作戦によっては、宇宙獣士に関連した生物を持ち込んだこともある。
各幹部・レギュラーの身長・体重などの設定はない[70]。
メインライターの曽田博久は、メンバーについて意図的にイケメン俳優を選んだと述べている[83]。
チェンジドラゴン / 剣飛竜役の選考は難航し、適任者が見つからなかった場合は過去に2度ブラックを演じた春田純一を起用する案もあった[1]。これはヒーローが軍隊に所属していることから、変身前でも激しいアクションが要求されることに因るものである[2]。このためクランクインは従来より遅い1984年11月末からとなった[1]。実際に起用された浜田治希は、面接1回のみで合格したという[18]。
シーマ役の藤枝かなは本職がモデルで役者経験はなかったため、キャラクター性を確立させるために男性の声が当てられた[31]。
女王アハメス役の黒田福美は特撮にまったく縁がなかったが、時代劇の若娘のような役ばかりで不遇をかこっていたこともあり、鈴木武幸からの出演オファーを快諾[9]。彼女の登場を印象づけるために長崎オランダ村でのロケが組まれた[77]。
ブーバ役の岡本美登は、ブーバが退場する第52話の撮影終了後に交通事故で重傷を負い、退院後にアフレコには参加したが、その後半年間休養した[75]。
岡元次郎と清家利一は本作品でスーツアクターデビューした[84]。
※宇宙獣士関連は全てノンクレジット
当初は、軍隊であることから激しいアクションが変身前でも要求されるため、春田純一がレッド役の候補として一時期挙げられていた[2]。
メインライターは前年までに引き続き曽田博久。脇を固めるサブライターも藤井邦夫、鷺山京子が健筆を振るっている。東映プロデューサーの鈴木武幸は、シリーズが続くにつれて曽田が飽きていると感じたことから、番組設定を変えることで刺激を与えていったことを語っている[9]。曽田はインタビューにおいて自分がメインで関わった中では『チェンジマン』が一番のお気に入りであると述べている[要文献特定詳細情報]。
監督陣は前作から引き続き堀長文、山田稔が続投。堀は演出本数は少ないが劇場版2本を成功に導き、山田は1年間フルにローテーションを守り続け、1年間で31作品の演出を手掛けた。その布陣に加え、第9話より長石多可男が新たに参加。長石は途中で4か月ローテーションを離れているが、この間はTBS『赤い秘密』でメイン監督を担当している。
『ダイナマン』『バイオマン』に続いてキャラクターデザインで登板となった出渕裕は、本作品では敵側キャラやメカのデザインに加えて、電撃戦隊側の制服デザインなども担当した。当時は後年のようにバンダイがヒーロー側の変身前コスチュームをアパレル展開することはしていなかったため、キャラクターデザインの一環として出渕が手掛けている。
放送日 | 放送回 | サブタイトル | 登場怪人 | 脚本 | 監督 |
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1985年 | 2月 2日1 | 出現!秘密の力! |
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曽田博久 | 堀長文 |
2月 | 9日2 | 星王バズーの怒り |
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2月16日 | 3 | スクラム!戦士団 |
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山田稔 | |
2月23日 | 4 | キスは戦いの後で | |||
3月 | 2日5 | ペガサス逮捕指令 |
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3月 | 9日6 | 狙われた女子高生 | |||
3月16日 | 7 | 悲しき宇宙獣士! |
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藤井邦夫 | |
3月23日 | 8 | お嬢さんは吸血鬼 | |||
3月30日 | 9 | 輝け!必殺の魔球 |
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曽田博久 | 長石多可男 |
4月 | 6日10 | 恐怖の無人車軍団 |
|
藤井邦夫 | |
4月13日 | 11 | SOSココとキキ | 山田稔 | ||
4月20日 | 12 | ママはマーメイド |
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曽田博久 | |
4月27日 | 13 | 地球を売るパパ |
|
長石多可男 | |
5月 | 4日14 | 攻撃!巨大トカゲ | |||
5月11日 | 15 | 暴走ライダー麻衣 |
|
鷺山京子 | |
5月18日 | 16 | 翼を持った少女! |
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藤井邦夫 | |
5月25日 | 17 | 長崎の謎の幽霊船 |
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曽田博久 | 山田稔 |
6月 | 1日18 | アハメスの挑戦! | |||
6月 | 8日19 | さやかに賭けろ! |
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6月15日 | 20 | 大逆襲!ギルーク |
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6月22日 | 21 | ゴズマの大スター |
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長石多可男 | |
6月29日 | 22 | 鏡に消えた戦士! |
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鷺山京子 | |
7月 | 6日23 | イルカに乗る少年 | 藤井邦夫 | 山田稔 | |
7月13日 | 24 | ギョダーイの家出 |
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曽田博久 | |
7月20日 | 25 | 歌え!大きな声で |
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長石多可男 | |
7月27日 | 26 | 麻衣20歳の初恋 | 藤井邦夫 | ||
8月 | 3日27 | ゲーター親子の夢 |
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曽田博久 | 山田稔 |
8月10日 | 28 | 呪われたクレヨン |
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鷺山京子 | |
8月17日 | 29 | 花を守れ!幻の蝶 |
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藤井邦夫 | |
8月24日 | 30 | 走れ!ペガサス! |
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8月31日 | 31 | 暴け!バズーの謎 | |||
9月 | 7日32 | ナナ!危険な再会 |
|
曽田博久 | 堀長文 |
9月14日 | 33 | ギルークの最期?! | |||
9月21日 | 34 | 恐ろしきアハメス | |||
9月28日 | 35 | 地球よ!助けて! |
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10月 | 5日36 | 見たか!俺達の力 |
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山田稔 | |
10月12日 | 37 | 消えたドラゴン! |
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藤井邦夫 | |
10月19日 | 38 | 幽霊ベースボール |
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曽田博久 | 堀長文 |
10月26日 | 39 | 恐怖のかくれんぼ |
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11月 | 2日40 | おかしなお菓子 |
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山田稔 | |
11月 | 9日41 | 消えた星の王子! | 藤井邦夫 | ||
11月16日 | 42 | セーラー服のナナ |
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曽田博久 | 長石多可男 |
11月23日 | 43 | スーパーギルーク |
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11月30日 | 44 | 麻衣におまかせ! | 山田稔 | ||
12月 | 7日45 | 虹色の少女アイラ |
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12月14日 | 46 | 美しきシーマ! |
|
藤井邦夫 | |
12月21日 | 47 | ゲーター親子の涙 |
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曽田博久 | 長石多可男 |
1986年[注釈 30] | 1月 8日48 | 海賊ブーバ愛の嵐 |
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1月11日 | 49 | 哀しきシーマ獣士 |
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山田稔 | |
1月18日 | 50 | ゴズマが震えた日 |
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1月25日 | 51 | ナナよ!伝えて! |
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長石多可男 | |
2月 | 1日52 | ブーバ地球に死す |
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2月 | 8日53 | 炎のアハメス! |
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山田稔 | |
2月15日 | 54 | ギルーク大爆発! |
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2月22日 | 55 | さらば宇宙の友よ |
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いずれも発売元は東映ビデオ。
いずれも東映まんがまつりの一編として上映された。1作品につき、劇場版オリジナル作品が複数公開されたのはこれが初めてである。
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