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遠山の金さん (テレビ朝日)
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遠山の金さん(とおやまのきんさん)は、テレビ朝日(旧:NET)系列にて放送された杉良太郎主演の連続テレビ時代劇。全2シリーズ計131話。第1シリーズ(全101話)が1975年10月2日から1977年9月29日まで、毎週木曜夜8時からの「木曜時代劇」枠で放送され、1979年2月15日から同年10月18日には同枠で第2シリーズ(全30話)が放送された。NET → テレビ朝日と東映(京都撮影所)の製作による『遠山の金さん』シリーズ第4作目にあたる。
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概要
江戸北町奉行「遠山左衛門尉」とお節介焼きの遊び人「金さん」と言う二つの顔を持つ男、遠山金四郎の活躍を描く。前作の橋幸夫版終了から半年後に、放送時間枠をそれまでの日曜日夜8時枠から木曜日夜8時枠に移動して制作された。主演の杉良太郎は、中村梅之助・市川段四郎・橋幸夫に次いで4代目にあたる。
テレビ朝日はNETテレビ時代から『遠山の金さん』シリーズを製作していたが、杉良太郎版以前のものは『-捕物帳』や『ご存知-』がタイトルについていた。それらのタイトルがつかないのはこの杉版と高橋版および松平版の3シリーズのみで、以降製作された松方弘樹版も『名奉行-』、『-VS女ねずみ』がつくこととなる。
杉版第2シリーズのオープニング映像は時代劇では珍しいアニメと実写を織り交ぜたものになっている。また杉版の金さんは、立ち回りの最中に被弾し(桜吹雪が散りかけ)、瀕死の重傷を負いながらお白洲で吟味するという他の歴代金さんにない異色回が存在する[注 1]。また悪人達に強要されたり利用されてやむなく罪を犯してしまった者には不問にしたり軽微な裁きで終わらせるのが常であるが、第2シリーズでは利用されたとはいえ生じた被害が大きいこと(第13話、第19話)から遠島。人を殺した(第23話、第25話)ので死罪と厳しい裁きが下される話がある。杉が歌った主題歌「すきま風」もロングヒットした。
キャストにおいても、岸部シローが南町のドジ同心・赤目玄蕃に扮し[注 2]、伊東四朗が北町の筆頭与力・青木紋十郎に扮し人気を盛り上げた。また赤目玄蕃と、植田峻[注 3] 演じる岡っ引き・花川戸の新八のコンビは、後のシリーズで恒例となる“ドジな同心と腰巾着の岡っ引き”の原型となった[注 4]。第2シリーズでは青空球児・好児がレギュラー出演している。
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放送日時
- 第1シリーズ(全101話)
- 第2シリーズ(全30話)
キャスト
第1シリーズ
- 江戸北町奉行。町中では酒と博打が好きな遊び人に扮している。悪を憎むが、情に厚い。赤目から「金公」「金の字」と呼ばれている。悪人たちとの立ち回りでは、長い手拭いを頭から顔全体に頬被りで巻き付ける形で現れ(回によってはしない場合もあり)、相手の浪人から奪った刀を用いて峰打ちで応戦する他、悪人目掛けてサイコロを投げつける小技も披露。さらにお白洲で自らの正体を明かす際には、「数ある花のその中で、大江戸八百八町に紛れもねぇ、背中に咲かせた遠山桜。目ん玉ひんむいてよーっく見ろ!」「立派な証拠があるんだよ、それも目の覚めるような証拠がな、おぅ、てめぇら、これでもまだぁ白を切れるのかい!花のお江戸は北町の、咲いた命も曲げられねぇ、生きた証しと山桜、両の目開いてよぉーく見ろい!」[注 5]と啖呵を切りながら背中の桜吹雪の刺青を右の片肌を脱いで見せつけた(エピソード毎に台詞は多少異なる。第1クールから第3クール初期のみ)。
- お竜:小鹿ミキ(第1話 - 第33話)
- 元女盗賊の密偵。金さん=遠山奉行との最初の関わりについては、劇中では語られていない。第33話で幼馴染と結ばれて江戸を去る。
- おすみ(永沢寿美):岡崎友紀(第34話 - 第53話)
- 密偵。北町奉行所の隠密回り同心・永沢兵庫(佐藤英夫)の娘で、父の死後に彼が追っていた奥女中の死の真相を確かめるため、父の形見の十手を手に行動を開始。父の死を機に知り合った金さん = 遠山奉行の助力を経て、事件を見事に解決した。その後金さんの正体をお白洲の場で知る事になるが、その際に金さんの反対を押し切る形で父の形見の十手を正式に譲り受け、女目明かし兼遠山の密偵となる。父である兵庫からは、捕物の技を全て習得していた。第53話で大坂にて亡き父の職の跡継ぎと婿を探すために江戸を去る。演じる岡崎友紀は、第34話でレギュラー入りする以前に第22話に別の役で出演している。
- お京:水沢アキ(第53話 - 第81話)
- 密偵。表向きは行商本屋でフットワークに長けている。第81話で敵の罠にはまり、毒を盛られたことによって白洲の場で苦しみながら死亡。今作品中、歴代の密偵の中で唯一の殉職した密偵である。
- お仙:山口いづみ(第81話 - 第101話)
- 密偵。加賀前田家・伊賀者組頭の娘である。いわゆるくの一だったが、忍者の冷酷な掟に嫌気がさして江戸に出た。金さん=遠山奉行は最初の頃お仙が密偵として活動することに反対していたが、のちに容認。表向きは船宿「美よし」の女将で、探索の際にはしばしば革製の戦闘服(くの一仕様である)を身に付けている。第101話(最終話)で赤目玄蕃と花川戸の新八に素性を疑われており、詳細は描かれなかったものの密偵としてはお役御免になったものと思われる。
- そば屋「長命庵」の主人。ろくに働いていない遊び人の金さんを心配している。演じる美川陽一郎は、病気の為に第40話で降板。第41話以降は美川の代役として村田正雄が最終話まで甚兵衛を演じた。
- 伊藤一葉斎:伊藤一葉(第1話 - 第51話)
- 手品易者。本業は易者だが、あまり当たらない事のほうが多い。劇中で手品(一葉斎本人は「手妻」と言っている)を披露する事もある。
- お初:三浦リカ(第1話 - 第56話)
- 「長命庵」の看板娘。金さんに惚れている。第56話で花嫁修業の為に退職した。
- お絹:西崎みどり(第82話 - 第101話)
- 「長命庵」の看板娘。
- 花川戸の新八:植田峻(第1話 - 第10話、第12話 - 第50話、第52話 - 第101話)
- 赤目配下の岡っ引き。
- 駕籠かき。
- 丈八:東竜明(第2話 - 第33話、第41話 - 第101話)
- 幇間。
- 堺文之進:田中弘史(第1話 - 第28話)
- 北町同心。金さんの正体を知る数少ない同心。降板後、役名は不明確ながら笹木俊志が同心役で出演していた。
- 太吉:細井伸悟(第1話 - 第5話) ※子役
- 一平:岡本健(第9話、第13話 - 第14話) ※子役
- 秀駒:二宮さよ子(第2話、第4話 - 第33話、第41話 - 第101話)
- 芸者。金さんに岡惚れしている。第56話でお初が花嫁修業の為に「長命庵」を去ってからは、本職の傍らでたまに「長命庵」を手伝う事もある。
- 三郎太:中島正二(第81話 - 第101話)
- 船宿「美よし」の番頭。金さん = 遠山奉行からは「さぶ」と呼ばれている。かつては加賀前田家・伊賀組配下の忍びであった。元々は伊賀組を抜けたお仙を斬るために加賀から送られた人物だったが、お仙に同調する形で自身も伊賀組から抜けた。金さんにのめり込むお仙に対し疑問を抱きつつも、のちには自身も積極的に捜査に加わるようになった。
- 赤目玄蕃:岸部シロー
- 南町同心。いつも現場にひょっこり現れては手柄を横取り(?)している金さんを疎ましく思っている。大阪弁が特徴。
- 青木紋十郎:伊東四朗(第1話、第4話、第6話 - 第101話)
- 北町筆頭与力。堅物で、いつも遊び人に扮して江戸の町に行く遠山を心配している。遠山によるお白洲での吟味に同席する事は滅多にないが、第58話では凶弾により重傷を負いながらも、白洲での吟味に臨む遠山を見守る形で同席している。
- 幕府老中主座で、遠山の良き理解者。第58話に於いて、遠山 = 金さんが長崎奉行に推挙されていた藤堂伊織(青山良彦)殺害の首謀者である目付の伊庭刑部(菅貫太郎)の屋敷に乗り込んだ際に、長崎屋徳右衛門(浜田寅彦)の放った短筒の銃弾により重傷を負った直後のお白洲で、長崎屋と伊庭に対する吟味を陰から見守っていた。そして長崎屋と伊庭の裁きを終え、倒れる寸前だった遠山を吟味に同席していた与力の青木と共に支えていった。ちなみに、中村竹弥が第57話と第58話で演じる以前は第38話に名前のみ登場し(代わりに忠邦の母であるたか(毛利菊枝)が登場)、さらに第46話では別の俳優(永野達雄)が忠邦を演じる形で登場している。
第2シリーズ
- 金さん(遠山金四郎):杉良太郎
- お駒:岡田奈々(第1話 - 第12話、第14話 - 第30話)[注 6]
- 密偵。かつて遠山家と深い繋がりのあった人物の娘で、自ら志願して密偵となる。小扇と小菊から子供扱いされることを不満に思っている。ただし愛らしいルックスとは裏腹に仕込まれている武術のレベルは高く、悪党と勇猛果敢に戦うシーンが存在する。最初の頃行商人の姿で現れたことがあるが、普段の生業に関しては不明である。潜入捜査の際には盗み装束の場合が多く、第14話で町娘の着物の下に盗み装束をしていることが明らかになる。半ば以降は尾行などの地味な活動が中心となり、見せ場には乏しくなった。
- 小扇:奈美悦子(第1話、第3話、第6話、第9話、第11話、第13話 - 第19話、第23話、第25話 - 第29話)
- 小菊:本阿弥周子(第2話、第4話 - 第5話、第7話 - 第10話、第12話、第14話、第18話、第20話 - 第25話、第27話、第30話)
- 芸者。基本的にどちらか一方が登場する。両名とも金さんにほの字で互いの相性は良くない。
- 北町筆頭与力。やや抜けている。
- 北町与力。
- 久六:中島正二(第1話 - 第12話、第14話 - 第30話)[注 6]
- 木戸番所の番人。元盗賊。第4話で身柄を預かっていた少年に容易く逃げられたり、第5話で昼酒を金さんに見咎められたりと、間が抜けた所のある人物。密偵として活動することもあるが、本人が第7話で地獄耳と称している通り情報屋としての面が目立つ。金さん = 遠山奉行ということには気が付いていない。
- おちよ:立石美由紀(第1話 - 第29話)
- 「長命庵」の看板娘。金さんに恋心を抱いているが、あまり積極的ではない。それでも他のメンバーが金さんの悪口をいった時には激しく食って掛かっている。金さんとの「その後」については描かれていない。
- 辰吉:若杉武徳
- 「長命庵」の店員。
- 「長命庵」の主人。金さんを「金の字」と呼び、本当の遊び人と思い込み、いつも心配している。第7話では、金さんに調査費を渡しに訪れた白木を「金さんを甘やかしてダメにしている人」と思い怒っていた。
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スタッフ
- プロデューサー:小沢英輔(NET → テレビ朝日)、秋田亨(東映)、宮川輝水(東映)(第1シリーズ)、佐々木太郎(金剛プロダクション)
- 原作:陣出達朗
- 脚本:今村文人(19回)、山野四郎(17回)、小川英(9回)、高橋稔(8回)、池田一朗(5回)、鈴木兵吾(同)、結束信二(4回)、中野顕彰(3回)、本山大生(同)、胡桃哲(2回)、中村努(同)、坪島孝(同)、津田幸於(同)、茶木克彰(同)、押川国秋(同)、山浦弘靖(同)、山崎巌(同)、杉山義法(同)、大西信行(同)、宮川一郎(同)、山本英明(同)、八尋大和(同)、鈴木導(同)ほか
- 監督:西山正輝(24本)、林伸憲(22本)、松尾昭典(12本)、荒井岱志(11本)、河野寿一(9本)、池広一夫(8本)、原田隆司(7本)、佐々木康(2本)、岡本静夫(同)、井上昭(同)、高橋繁男(同)
- 企画協力・脚本協力:ジャック・プロダクション(第1シリーズ第1話 - 第26話)
- 音楽:菊池俊輔
- 撮影:平山善樹、安達重穂、柾木兵一、森常次、羽田辰治、河原崎隆夫、脇武夫
- 照明:藤井光春、佐々木政一、岡田耕二、林春海、宇野増太郎、椹木儀一
- 録音:西川潔、高井唯夫、矢部吉三、田中峯生、上田時夫
- 美術:角井博、寺島孝男、塚本隆治、宇佐美亮
- 助監督:古市真也、西垣吉春、尾田耕太郎、上杉尚祺、岡本静夫、曽根勇、津島勝、内沢豊、久郷久雄、福田光、福井司
- 記録:牛田二三子、藤原凪子、平井宇津江、満尾敦子、篠敦子、石田芳子、野崎八重子、長岡君枝、川島庸子
- 整音:草川石文
- 編集:岩本光司、島村智之、鳥居勉、川上忠
- 衣裳:上野徳三郎、工藤昭、米田稔、石倉元一
- 美粧:杉本勢一、林三郎
- 結髪:河野節子
- 刺青絵師:毛利清二
- 擬斗:三好郁夫、上野隆三、土井淳之祐(東映剣会)
- 特技:宍戸大全
- 装置:曽根美装
- 装飾:山中忠知、長尾康久、後藤博敏、山本重治、窪田治、田畑照政、秋田実、土居稲雄、小谷恒義、縄田功、草川啓、小林伊之助、下山能一
- 進行主任 → 制作担当:喜多外志之
- 演技事務:川高敏夫、石川正男
- 計測:山元豊、津田宗之、山口鉄雄、水島淳一、宮川俊夫、佐賀彰
- 現像:東洋現像所
- 小道具:高津商会
- 企画担当(第2シリーズ):菅野哲夫(テレビ朝日)、上阪久和(東映)
- 協力:京都大覚寺
- 制作協力:金剛プロダクション
- 主題歌:「すきま風」(作詞:いではく、作曲:遠藤実、編曲:京建輔、唄:杉良太郎、販売元:CBSソニー・レコード) ※第1シリーズ第53話 - 第2シリーズ[注 8][注 9]
- 制作:NET → テレビ朝日、東映 ※第1シリーズ第78話(1977年4月14日放送)よりクレジット表記が「NET」から「テレビ朝日」に変更。
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放映リスト
要約
視点
第1シリーズ
第2シリーズ
最高視聴率:25.1%(第29話)
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ネット局
※は遅れネット
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備考
ネット配信
- 2021年11月29日よりYouTubeの「東映時代劇YouTube」から無料配信が行われている(月曜11:00)。第1シリーズ・第2シリーズ第1話・第2話は常時、第3話以降は1週間の期間限定となる。
脚注
関連項目
関連作品
Wikiwand - on
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