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宮川一朗太

日本の俳優 (1966-) ウィキペディアから

宮川一朗太
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宮川 一朗太(みやかわ いちろうた、1966年3月25日[2] - )は、日本俳優声優ナレーターである。

概要 みやかわ いちろうた 宮川 一朗太, 本名 ...

東京都新宿区出身[3]グリーンメディア所属。

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来歴

武蔵中学校・高等学校卒業、早稲田大学第一文学部中退。

1983年、16歳の時に映画『家族ゲーム』のオーディションで、約3,000人の応募者の中から合格し、主人公・沼田茂之役で主演デビュー[3]日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、若手俳優のホープとして大きな注目を集めた。1984年からテレビドラマに出演。フジテレビの『青い瞳の聖ライフ』など等身大の高校生役を多くこなした。映画『姉妹坂』では助演として好演、存在感を示した。

20代になると、柔和なルックスを活かした好青年から、そのイメージを逆手にとった悪役まで幅広くこなし、テレビドラマを中心に出演。バイプレーヤーとしてドラマ、映画などの出演の他、CMナレーションなど多方面に活躍の場を広げる[3]。声優として、マイケル・J・フォックスの吹替えを担当している(後述)。

1991年から2006年12月24日有馬記念当日)まで、『ドリーム競馬』(FNS西日本ブロックネット番組)の関西テレビ放送制作分(阪神京都開催時)の総合キャスターを務めた[4]。2013年、ドラマ『半沢直樹』に江島副支店長役で出演、銀行支店長の腰巾着で部下たちには横暴な態度を取り威張り散らすという難儀な役柄演じ、新境地を開拓した[4]。以後、善人から一癖も二癖もあるワルまで幅広く演じ分ける俳優となった[3]。バラエティ番組にも多く出演。特にクイズ番組で知識の豊富さを発揮した[5]

2021年7月1日、横浜市に学習塾「いち塾」を開校[6]、塾講師を務めていた娘婿を塾長に迎えた。また、宮川が自ら演技指導を行う芸能コースも併設した。しかし、受験合格の実績がないため塾生が集まらず、固定費の維持が難しくなり学習塾は止むなく閉鎖。芸能コースのみ独立させて仕切り直す[5]。2025年5月現在、横浜から港区南青山のスタジオに教室を移し、俳優育成スクール「いち塾」を主宰。後進の指導にあたっている[5]

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エピソード

要約
視点

芸能界入りのきっかけ

私立男子中学校在学中(2年生か3年生の頃)にテレビドラマ『3年B組金八先生』第1シリーズを見ていたところ、小学校時代の同級生が生徒役で出演していた。ドラマとは言え、男女共学の学校生活は中高一貫教育の男子校に通っていた宮川の目には羨ましく映り「自分も役者になってテレビに出ればモテるかもしれない」と考えるようになった[6][7]。高校1年の16歳の時に劇団「東京芸術学院」に入所[3]。同学院では、アメリカ的な自由な演技の気持ちや感情表現を教わった。このため、一般的な劇団がやる発声・滑舌の練習[注釈 1]などを教わることは全くなかった[3]

両親は当初、部活動の延長のような感じだろうと捉え、宮川が芝居に傾倒していることを認めていたが、劇団に入って1年以上経っても一向に進展が見られないため心配になった。高校2年生の夏、両親から「芝居は一旦辞めてとりあえず受験勉強しなさい。大学に入ってからもう一回やればいい」と諭されたが「もうすぐ何かのオーディションに受かる気がする」などと嘯いた[3]

俳優デビュー後

1981年10月、映画『家族ゲーム』のオーディションを受ける[3][7]。それまで10回ぐらいオーディションに落ち続けていたため、同作の面接でも「どうせ落ちるだろうな」との思いからやる気なく受答えをした。するとその生意気な感じが主人公・沼田茂之役のキャラにピッタリということで、思いがけず合格をもらえた[3]

通っていた高校は非常に自由な校風だったため、学業に支障を来さず、一定の成績を修めていれば芸能活動を認めていた[3]。芝居の魅力に取り付かれてずっと役者を続けたいと考え、大学に行くにして演劇を学びたいとの思いから早稲田大学第一文学部演劇科に進学[3]。『家族ゲーム』以降20代半ばまでは、テレビ・映画と順調に出演を続けた[4]

かなりの童顔で30歳を過ぎた頃に20歳に見えるほどだったが、このことは作品によって武器にもウィークポイントにもなった[注釈 2]。このため20代後半ぐらいから大人っぽい役が中々もらえないという不遇の時代を迎え、数年間は役者としての仕事が激減した[4][注釈 3]

競馬

20歳の時にとある先輩役者から誘われたことがきっかけで、競馬をやり始めた[8]。25歳から担当した関西の競馬中継番組『ドリーム競馬』の司会の収入は、その後役者として不遇の時代を迎えた宮川家の生活を支えることとなった[注釈 4]

2003年の二冠馬ネオユニヴァース皐月賞日本ダービー優勝)や重賞勝ちのあるロサードステイゴールドの全妹のレクレドールディープインパクトの全弟のオンファイアといった各馬の一口馬主でもあった。ちなみに2006年サンテレビジョン園田・姫路競馬ダイジェスト』で「兵庫ジュニアグランプリイベント」(ゲスト出演)の募集告知があった際、肩書きが「競馬キャスター」となっていた。

マイケル・J・フォックスの吹き替え

マイケル・J・フォックスの多くの作品で吹き替えを担当。声優としてデビューした作品は、日本で1986年から放送が始まった、マイケル主演の海外ドラマ『ファミリータイズ』である[9]。この作品でマイケル演じる主人公アレックス・P・キートンの吹き替えを担当したが、開始直後は自分の声がマイケルに合うのか不安を抱えながら収録に臨んだ[10]。ほどなくしてこの吹替えが視聴者から好評を得たことで、自信を持ってマイケルの声を演じられるようになった[10]

マイケルの役作りで本人が重要と思うことは、彼が演技をしてる最中に身振り手振りをする事が多い為、それに合わせて声の強弱や高低を付けたり、場面に応じて声を裏返らせる事だとしている[10]。以来マイケルの主演ドラマ『スピン・シティ』の他、主に長編映画のフジテレビ放送版で彼の吹き替えを多く担当した(詳しくは、「出演」の吹き替えの欄を参照)。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ

マイケルの代表作である『バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズ』の主人公マーティ役の吹替えについて、「いつかはやらせてもらえるだろう」と思っていたが、何年経っても声が掛からなかった。長年同役を熱望していた[注釈 5]ため、2014年にBSジャパン(BSテレビ東京)放送の第1作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティ役に起用された時は[注釈 6]、震えるほど感激したという[10]。第2作以降は予算等の関係から実現しなかったが、4年後の2018年に同じくBSジャパンでの放送用として『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』の宮川による新吹き替え版が実現した[11][12]

第1作の吹替えの話をもらった時点で48歳頃だった宮川は、若かりし頃のマイケルの声のイメージを思い出す必要があると考えた。事前にもらった『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の原盤と台本を自宅などで読み、独自に演じた音声を携帯電話で繰り返し録音・再生して細かくチェックした。第2作、第3作の依頼を受けた際も、同じ形でそれぞれ約10時間を費やし(計30時間)、当時のマイケルの声のイメージを掴んでから本番に臨んだ[10]。また、視聴者にマーティ役を身近な存在に感じてもらうため、意図的にせりふの途中や語尾に息を混じらせたり、息を漏らす、という役者の発声法を用いている[注釈 7]

かつてソフト版の同シリーズでマーティを吹き替え、BSジャパン版で相棒ドク・ブラウン(クリストファー・ロイド)の吹き替えを担当した山寺宏一は、「かつて(マーティを)吹替えた者から見ても、宮川さんのマーティは悔しいくらいピッタリ!」と絶賛している[11]。宮川は山寺からこう評されたことを「本当にうれしいですし、僕の心の支えです」と語りつつも、競合してマイケルの吹き替えを担当した山寺や三ツ矢雄二については敬意を払っており、「(自身は)声優としての力量はお二人の足元にも及びません」としている[13]

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人物

要約
視点

家族

私生活では、1990年にフリーライターの女性と結婚。2人の娘をもうけたが、2005年6月10日に離婚(2013年11月9日放送の番組『ギリギリくりぃむ企画工場 くりぃむのまいったなぁ互助会SP』で公表)[14][15]。離婚のきっかけは妻に内緒で前述のネオユニヴァースの一口馬主に175万円を投じていたこと。最終的に3000万円以上も儲かったというが、その時はすでに別居中だったという[16]。協議離婚に際し、宮川が親権者となり父子家庭生活が始まった。当時10代の思春期だった娘たちから「(自分たちが20歳を過ぎるまで)離婚したことを内緒にして欲しい」と懇願されたため公表せず[4]、他者に頼らずシングルファーザーとして悪戦苦闘しながら娘たちを育てた[注釈 8]

離婚後、元妻は東京を離れて地方で生活していたが折につけ連絡を取っており、各々子どもたちの親としての務めを果たしていた。2017年頃に元妻はガンを患い、その2年後には転移が確認される。高度医療を受けるために東京の病院に転院したが長期の入院生活を拒んだため、娘の提案で現在の自宅に迎え入れて在宅介護をする用意を整えた。しかし、自宅に迎え入れた翌日の2023年3月21日、宮川と長女に看取られ息を引き取ったことを自身のX(旧Twitter)で報告した[17][18]

2023年8月、初孫が誕生した[19][20]

趣味など

  • 趣味は競馬、麻雀、パソコン、映画鑑賞[1]で、とくに競馬への造詣が深い。パソコンでは、日常の空いた時間にこれを駆使して国旗百人一首の一覧を作っている[4]。映画鑑賞は「基本的に映画館で見る」と決めており、年間100本を観ることを目標にしている[13]
  • 2014年には漢字検定準1級を取得しており[4]、クイズ番組『東大王』(TBS系列)においては、漢字の知識のみならず「難問オセロ」のコーナーにて司令塔を務めることから番組内で「オセ朗太」と呼ばれており[3]、通算対戦成績では東大王チームに勝ち越している。
  • 子供の頃から趣味程度にオセロ好きだったが、『東大王』の「難問オセロ」で「オセロができるヤツが一人現れたらとんでもなく番組的に画期的な出来事かな」と考えたことから、オセロの勉強を本格的にやり始めた[4]。また、『東大王』などのクイズ番組の勉強を兼ねて、仕事の合間に世界遺産や日本各地の代表的な祭り[注釈 9]など様々な知識を得ている[4]

その他

  • 2017年放送のドラマ『Re:Mind』で共演したことがきっかけで日向坂46(共演当時はけやき坂46)のファンとなり、2019年3月に行われたライブではVTRのナレーションも担当した。
  • ウッチャンナンチャン内村光良に似ており、内村も「自分は宮川一朗太の分身」などとネタにしていた。『夢で逢えたら』のコント、「いまどき下町物語」にも内村演ずるムギ太郎の弟、ネギ太郎として準レギュラー出演していた。2021年放送の『あしたの内村』では、シミュレーションドラマで内村役を演じた[21]

出演

要約
視点

太字はメインキャラクター。

テレビドラマ

映画

オリジナルビデオ

Web配信ドラマ

舞台

ゲーム

吹き替え

俳優

洋画

ラジオドラマ

  • アドベンチャーロードNHK-FM
    • さらば・おやじどの(1986年9月1日 - 26日) - 新吾 役
    • ウィンブルドン(1989年1月16日 - 27日) - ヴィサリオン・ツァラプキン(ラスタス) 役
    • 空色勾玉(1989年6月5日 - 16日) - 稚羽矢 役
    • 時はそよ風、時はつむじ風(1989年9月11日 - 15日) - 俊司 役
  • SFファンタジー ビバ!スペース・カレッジ(1987年1月3日、NHK-FM) - 裕司 役
  • 夢のひととき ニコルの青春記(1987年8月10日 - 14日、FM東京
  • ミッドナイト・ファンタジー・ドラマ サヨナラおもちゃ箱(1987年8月17日 - 21日、NHK-FM)
  • FMシアター (NHK-FM)
    • サヨナラおもちゃ箱デラックス(1988年4月2日) ※90分バージョン
    • ぼくのスカート(1989年1月28日)
    • 熱愛(1989年9月23日)
    • 乳房の記憶(1997年11月15日) - 陽一郎 役[49]
    • リトルプリンセス二号(2006年6月24日) - 靖 役[50]
    • おしゃべりな夏(2011年7月16日)[51]
  • サウンド夢工房 (NHK-FM)
    • 折原みとの“夢みるように愛したい”(1990年12月10日 - 14日) - 天使・リョウ 役
    • 折原みとの“天使の降る夜”(1990年12月17日 - 21日) - 天使・リョウ 役
  • 青春アドベンチャー (NHK-FM)
    • 夢の木(1993年4月5日 - 16日) - 島崎先生 役[52]
    • ふたり(1993年7月5日 - 16日) - 神永哲也 役
    • おいしいコーヒーのいれ方Ⅱ 〜僕らの夏〜(1997年1月13日 - 17日) - 中沢博巳 役
    • おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ 〜夢のあとさき〜(2006年12月18日 - 22日) - 中沢博巳 役[53]
  • SOUNDS OF STORY〜ASADA JIRO LIBRARY〜 宰相の器(2014年5月17日、J-WAVE[54]

CM

その他

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ディスコグラフィ

シングル

  • 乾杯できない夜 (1985年10月21日発売、日本コロムビア AH-671 ※廃盤) - テレビドラマ『OH!わが友よ』挿入歌
作詞:秋元康 / 作曲:木戸やすひろ / 編曲:志熊研三

受賞歴

脚注

外部リンク

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