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『やさしい手(やさしいて)』は、2010年に制作された日本のオリジナルビデオ映画。ジャンルは、風俗店での性的サービスを扱ったドラマ。
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漁港近くに住む主婦・岩崎あおいは突然パート先の水産加工工場が休業することを聞かされ帰宅すると、夫・潤一がケータイを残したまま蒸発したことに気づく。突然のことにあおいは姑と動揺していたその時、昔、岩崎家と親しくしていた圭太が15年ぶりに岩崎家を訪ねてくる。あおいは圭太を懐かしく思ったのもつかの間、貸金業を営む彼から夫が家を担保に300万円もの借金をしていたことが発覚。このことを知った姑が軽い脳梗塞で突然倒れて入院することになり、蒸発した夫の借金、姑の入院代とあおいは一人で金銭問題を抱え込むことになる。
とにかくお金が必要になったあおいは、翌日求人誌で給料の良い求人を見つけて『オアシス』という店に連絡を入れ、早速、面接に向かう。あおいは女性経営者・あまちとの面談で採用が決まるが、その時初めてこの店が男性客相手に手淫(手を使った性的行為)する風俗店だと知る。夫の借金返済のためと自身を鼓舞したあおいは、従業員から手淫の手ほどきを受けた後、客を相手に初仕事をするが上手く行かない。帰宅した彼女は家に残された夫のケータイの留守電に自分の気持ちを吹き込む形で自身を励まし、店での行為を夫に詫ながら夫の帰りを待ち望む。
その後あまちの助言を受けたあおいはコツを掴み、彼女目当ての客で2時間待ちになるほどの評判になり店の売れっ子となる。その甲斐あって稼いだ金をコツコツ借金返済に充てるあおいだったが、時々返済日以外でも圭太に会うことがあり彼が自身を監視しているのではと疑いを持つ。そんなある日、あおいは地元の漁師から夫が別の漁港からマグロ漁船に乗ったとの情報を聞き、入院中の姑にそのことを伝え2人で夫の身を案じる。
数日後、帰宅中のあおいが酒に酔った男にしつこく声をかけられて困っていたところ、“偶然”通りかかった圭太に助けられるが、怖くなりそのまま帰ってしまう。その後あおいは必死に働いて借金返済のメドが立ったのを機に『オアシス』を辞め、圭太と会うのもこれで最後と意気揚々と彼に会いに行く。最後の返済金を渡そうとするあおいだったが、圭太から近々夫が帰ることになり残りの返済も既に夫から受け取ったことを知らされる。夫のため惨めな生活にも耐えて必死に借金を返してきたあおいは、これまで連絡もせず身勝手に振る舞い続けた夫の行動に怒り打ちひしがれる。
あおいが働く店は、男性客を相手に女性従業員が手淫による性的サービスを行う店である。女性従業員はそれぞれ決まった番号の個室で待機する。
風俗店ではあるが、使うのは手のみで女性従業員は裸になる必要もなく、客と顔を会わせる事もなく客の個室と従業員の個室を手が入るだけの小さな穴越しにサービスを行っている。ちなみにお互いの顔は分からないが、壁の穴を通してお互いの声は聞こえており、あおいが客と壁越しに会話をすることもある。
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