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日本の漫画、メディアミックス作品 ウィキペディアから
『黒執事』(くろしつじ、英語: Black Butler)は、枢やなによる日本の漫画作品。『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス刊)にて、2006年10月号から連載中。19世紀末期のイギリスを舞台とし、作者は「いわゆるパラレルワールド的な世界である」と言及している[1]。
黒執事 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ジャンル | ダーク・ファンタジー ブラック・コメディ ミステリー オカルト アクション 時代劇(パラレルワールド) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
漫画 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
作者 | 枢やな | ||||||||||||||||||||||||||||||||
出版社 | スクウェア・エニックス | ||||||||||||||||||||||||||||||||
掲載誌 | 月刊Gファンタジー | ||||||||||||||||||||||||||||||||
レーベル | Gファンタジーコミックス | ||||||||||||||||||||||||||||||||
発表号 | 2006年10月号 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||
巻数 | 既刊34巻(2024年4月26日現在) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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映画 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
原作 | 枢やな | ||||||||||||||||||||||||||||||||
監督 | 大谷健太郎 さとうけいいち | ||||||||||||||||||||||||||||||||
脚本 | 黒岩勉 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
音楽 | 松浦晃久 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
制作 | C&Iエンタテインメント | ||||||||||||||||||||||||||||||||
製作 | 映画「黒執事」製作委員会 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
配給 | ワーナー・ブラザース映画 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
封切日 | 2014年1月18日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
上映時間 | 119分 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
関連作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
テンプレート - ノート | |||||||||||||||||||||||||||||||||
プロジェクト | 漫画・ゲーム・映画 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
ポータル | 漫画・ラジオ・ゲーム・映画 |
作者にとって初の長期連載作品である。当初は、短期連載作品の予定であり、1巻収録分(1話 - 4話)は短期連載版、2巻収録分(5話 - )からが長期連載版だった。2019年4月時点で国外累計発行部数は750万部を[2]、2023年12月時点で全世界シリーズ累計発行部数は3500万部をそれぞれ突破している[3]。2024年7月号の掲載後より作品のクライマックスに向けて長期休載され[4]、休載中は「寄宿学校編」が再掲載される[5]。
2007年8月10日にドラマCDが発売。2008年からテレビアニメ化。2009年5月には舞台が上演された。2014年1月18日に実写映画が公開された。
19世紀末期のイギリス。名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家には知識・教養・料理・武術など、すべて完璧な執事セバスチャン・ミカエリスがいた[6]。まだ12歳の幼く我儘な当主シエル・ファントムハイヴの命令を忠実にこなし、役立たずの使用人たちの失敗もフォローする。
実はファントムハイヴ伯爵家は、代々政府の汚れ仕事を引受け、英国裏社会の秩序を守る悪の貴族であり、幼いシエルも「女王の番犬」として任務にあたっていた。さらにシエルには両親を殺害され、自らも誘拐・慰み者になっていたという悲惨な過去があった。セバスチャンの正体はその際に出会った悪魔であり、シエルは自らの魂を対価に彼と契約し、復讐を果たすために敵の正体を追っていた。
ロンドンで娼婦の連続殺人事件が発生。それもただの殺しではなく肉体はおろか、内臓さえも原形も留めない程に滅茶苦茶に切り裂かれることから、犯人は「切り裂きジャック」と呼ばれていた。シエルは女王の番犬として協力者のマダム・レッドや劉と共に捜査を始める。
シエルは同じく協力者の葬儀屋(アンダーテイカー)から、実は事件は知られているよりも以前から起きており、遺体の共通点として子宮が取られていることを聞かされる。そしてセバスチャンの調査の結果、容疑者としてドルイット子爵が挙がり、彼の社交パーティへ怪しまれないように潜入するためシエルは女装することになる。
インドから帰国した貴族や軍人などの英国人が身ぐるみを剥がされ、英国への挑戦的な文章が書かれた紙を貼られて、次々と街中で逆さ吊りにされる事件が発生する。
状況や情勢などから犯人はインド人が疑われるため、シエルとセバスチャンはインド移民が集まる貧民街を訪れた。そこでシエルらは凄腕の執事アグニを連れたインドの王子ソーマと出会い、紆余曲折でソーマはシエルの町屋敷に滞在することとなる。ソーマの目的はある想い人の女性を捜すことであったが、彼に忠誠を誓っているはずのアグニは影で不穏な動きをしていた。やがて、アグニは悪徳商人のハロルド側に付いてソーマと敵対し、ロイヤルワラント(王室御用達)をかけてセバスチャンとカレー勝負をすることとなる。
イギリス国内で子供達が行方不明となる事件が次々発生。その現場が「ノアの方舟」という移動サーカス団の巡業先と重なることから、シエルはサーカス団の調査を女王より命令される。そこで調査のため見に行ったサーカスで、成り行きからセバスチャンの技能が団員達の目にとまり、2人は入団テストをパスして新人団員としてサーカス団に潜入することを決める。さらにそこでは、同じく潜入していた死神ウィリアムと出くわす。
ソバカスの少年と同室で慣れない共同生活を始めるシエルだったが、やがて誘拐事件に関わっているのは、ジョーカーら幹部らのみと見当をつける。孤児院出身で、それぞれが身体的障害と、超絶的な技能を持つ彼らは善良に見えたが、実は彼らの恩人ケルヴィン男爵の狂った欲望により、子供たちの誘拐を行っていたのだった。さらにケルヴィンは、シエルを誘拐した黒ミサの関係者であったことが明らかとなる。
シエルは女王からの依頼でドイツの銀行員ジーメンスを主賓に屋敷で正餐会を開くこととなる。他にもダイヤモンド研磨業社長ウッドリー、造船・海運企業の御曹司フェルペス、有名な舞台演出家キーン、美貌のオペラ歌手アイリーンといった名立たる名士達に加えて、ジーメンスが女王の客人でもあることから、彼女の付き人であるチャールズ・グレイとチャールズ・フィップスもやってくる。さらに、シエルは気に入っているという理由で場違いな新人小説家アーサーを招く。
そして正餐会が終わった深夜、ジーメンスが何者かに殺害される。シエルはすぐに犯人捜査をセバスチャンに命令するが、その後、何者かに殺害されたセバスチャンの死体が発見され、シエルの部屋を借りていたフェルペスまでもが死体で発見される。
客や使用人達の中に3人全員を殺せた機会があった者はおらず、部外者による犯行も疑われる中、嵐の中をセバスチャンの伝書梟で呼ばれたという神父ジェレミー・ラスボーンが訪問してくる。シエルとも顔馴染みであるというラスボーンは、その鋭い観察力と推理力で犯人捜査を開始する。
死者を蘇らせる病院の話を知り調査を進めるシエルは、彼らが非合法な人体実験を行い、次に暁学会と称する会合を豪華客船カンパニア号の処女航海で行う情報を掴む。リジーらミッドフォード家も乗船する予定を思い出したシエルは、セバスチャン、そして新たに使用人となったスネークを伴い乗船を決める。一方で、その船には一般人を装った死神・ノックスも乗り込んでおり、不吉な言葉を漏らす。
夜、暁学会の会員を装ってその集会に潜入したシエルらは、そこで葬儀屋やドルイット子爵と出くわす。そして会長のリアン・ストーカーにより人体蘇生のデモンストレーションが行われるが、大勢の蘇生した死体は生きた人間を襲い始めた。一つ一つ倒していくだけでは既に手遅れと判断したシエルは、死体を止める装置があるというリアンの部屋を目指す。
動く死体達が次々と乗員乗客を襲う大混乱の中、船は氷山に衝突し沈没し始める。
名門寄宿学校ウェストン校の生徒ら何名かが1年にわたって姿を見せていない。その内の1人デリックが女王の縁故であったことから調査を命令されたシエルは寄宿学校に入学することとなる。ウェストン校は特徴的な4つの寮を持ち、各寮の最高位の生徒で尊敬を集める4人監督生、通称「P4」が、不在の校長に代わって校内秩序を管理していた。さらに他にも寮弟など独特な伝統や制度に守られた特殊な場所であった。
シエルは、寮監ミカエリス先生として潜入したセバスチャンと、さっそくデリックの情報を集めようとする。おかしな話は聞けるものの、生徒達は常に校長の決定だからとそれ以上のことは知らず、調査は行き詰ってしまう。校長に会える機会があるのは「真夜中のお茶会」という行事を通してP4とその寮弟だけと知ったシエルはP4に取り入るべく行動を起こす。
シエルは女王より何故かドイツでの調査を命令される。それは人狼の目撃報告と目撃した者の不可解な死というものであり、イギリスはまったく関係ない。使用人一同を伴い人狼がいるという森近くの村「狼の谷」にやってきたシエルらだったが、村人達は部外者として敵視する。そこに谷の若き領主で、村人達からは「緑の魔女」とも呼ばれる少女ジークリンデ・サリヴァンが、執事ヴォルフラムを伴って現れ、村人達の反対を押し切ってシエルらを客人として迎え入れる。
ジークリンデの厚意で屋敷にしばらく滞在することとなったシエルは、彼女の警告を無視して夜中に森の探索を行う。そこで出くわした人狼が発する瘴気によって重篤な状態に陥った結果、シエルはセバスチャンにすら心を閉ざし部屋に引き篭もってしまう。
近頃、ロンドンでは社会階級や性別、年齢の区別なく集まり歌う場所「スフィア・ミュージックホール」が話題となっていた。シエルは女王から調査を命じられる一方で、リジーがスフィア・ミュージックホールに嘘をついてまで通い詰め、やがて家に帰ってこなくなったこと連絡を受ける。セバスチャンを一目で悪魔と見抜く、ミュージックホールの占い師ブラバットの存在や、かつてのP4達が現れて歌と踊りでアイドル「S4」として客達を熱狂させる様子など、シエルを驚かせる。
やがてシエルはミュージックホールの特別イベントの最中に密かに血を抜かれたことが判明し、さらに客の中には血を抜かれすぎて死亡した者も多くいることが判明する。「輸血」という新技術が関わっていること、ミュージックホールの真の目的が血液収集であると知ったシエルらは、その思惑を潰し、黒幕の正体を探ろうとする。
セバスチャンとシエルは、奇策でスフィア・ミュージックホールを壊滅に追いやるも、主犯と思われるブラバットには逃げられ、リジーの行方は依然としてしれない。そしてロンドン市内の町屋敷に帰ってきた2人が見たものは、謎の襲撃者に襲われ動揺するソーマと、彼を助けようとして死んだアグニだった。さらに、壁には「Who stole the Candy from my tummy?(お腹のキャンディ盗(と)ったのだあれ?)」の文言が刻まれ、それを見たシエルはありえないと動揺する。
急いで本邸に帰ってきたシエルらを待ち構えていたのは、自分こそ本物のシエル・ファントムハイヴと名乗る、シエルと瓜二つの少年だった。使用人たちが混乱する中、事情を知る老執事のタナカは、確かに彼こそが本物のシエルだと認め、先代ヴィンセントの元に生まれた双子の少年たちについて話し、彼らの10歳の誕生日の日に起こった悲劇が明かされる。
本物のシエルの正体は、葬儀屋によって蘇った自我を持つ「歪んだ肉人形」であった。彼らの策略により、シエルは偽者の烙印を押された上に、スフィア・ミュージックホールの真犯人にされてしまい、警察から追われる身となる。ロンドン市警の護送から逃亡に成功するシエルであったが、兄の策謀は抜かりなく追い詰められていく。ひとまず劉に匿われた後に再起を決意したシエルは、兄がミュージックホール以外に有しているであろう血液供給源を断つべく行動を開始する。こうしてイギリス国内の東西南北4ヶ所の怪しい場所をピックアップしたシエルらは、4班に分けて同時に調査と施設の破壊を行おうとする。
北のノース・ヨークシャーにて常時メイドの募集を掛け、大量雇用しているヒースフィールド男爵家にメイリンと藍猫がメイドとして潜入する。一見すると妻を亡くした好色な男爵が片っ端からメイドに手をつけているだけのようであったが、手を付けられたメイドは辞めたとして屋敷からいなくなる不思議があった。本星と睨むメイリンらであったが、男爵に見初められた藍猫がそのまま行方不明になるといった事態に陥る。
南のウィルトシャーにて「奇跡の癒やし手」がいるという退役軍人療養所にバルドとラウが、退役軍人とその主治医として潜入する。退役軍人療養所といえば劣悪な環境が一般的だが、そこは女軍人のような従軍看護婦エイダの指導の下、公衆衛生など最新技術に基づいた素晴らしい施設であった。しかし、やはり血液供給所と判明し、ラウはこれを破壊しようとするが、バルドは反対し、エイダの説得に奔走する。
多くの子供を迎え入れ、先進的な教育が施されているという東のノーフォークのF.O.L.児童養護院に、フィニとスネイクは孤児として向かう。そこは素質に合わせて4つのクラスに編入して教育を行い、やがて「巣立ちの日」を迎え、里親の元に向かうという場所であった。しかし、血液検査を伴う事前調査で適正がないとして2人は拒絶されそうになる。そこに実は生きていたドールが施設の職員として現れ、彼女の計らいで雑用係として施設に入ることが認められる。好ましい施設に見える中、フィニはこのままでは殺されると恐れる4人の年長者の子供たちに助けを求められる。
「デビュー10周年記念 黒執事原画展〜枢 やな の世界〜」と題して、作者枢やなのデビュー10周年を記念し初の原画展が開催された。東京を始め、福岡、大阪も巡回。
本作の連載15周年を記念し、「黒執事展 -Rich Black-」と題した展示イベントが開催予定[58]。東京会場が2021年8月13日から8月31日まで松屋銀座8階イベントスクエアで、大阪会場が同年10月30日から11月28日までひらかたパークイベントホールIで、福岡会場が同年12月7日から12月19日まで博多阪急8階催場で、兵庫会場が同年12月26日から2022年1月5日まで神戸阪急本館9階催事場で、石川会場が2022年3月18日から3月30日まで香林坊大和8階ホールで行われる[58]。新潟会場と愛知会場の開催も決定している[58]。
MBS / TBS系列10局を中心に、2008年に第1期、2010年に第2期が放送された。2014年7月には新シリーズが放映開始した。2017年1月に劇場アニメが公開。
レディオ・ブラックサイドで紹介しきれなかったメールなどをおまけラジオとして配信する。
通称『生執事』と呼ばれている。命名は枢やな。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
19世紀、英国。ヴィクトリア女王の「裏」の仕事を請け負う“悪の貴族"ファントムハイヴ家の万能執事・セバスチャン。その正体は悪魔。呪われし運命に立ち向かう孤高の若き当主シエルとの契約のもと、シエルの影となり裏社会の事件を闇で片付けている。ある日、二人は女王の命により、ロンドンで頻発する無差別殺人事件の捜査に乗り出す。一方、“魂を回収する仕事"を担う死神派遣協会では“回収されない魂"の異常発生が問題になっていた。死神ウィリアムはさぼってばかりの同僚のグレルに頭を痛めつつ、優等生死神アランとその相棒エリックに調査を命じる。悪魔、死神、不治の病、呪われた過去。事件はそれぞれの運命と絡みながら、哀しい事実を浮き彫りにしていく。そんな中、ドルイット子爵が開催する一大オペラ公演の幕があけようとしていた。死神に死は訪れるのか?何故魂は回収されないのか?哀しく切ない調べとともに黒き執事が暗躍するノワール・ファンタジー。
この作品記事はあらすじの作成が望まれています。 |
原作の人気エピソード「切り裂きジャック編」の舞台化。ロンドンで起こった連続猟奇殺人事件。犯人は「切り裂きジャック」と呼ばれ、その被害者は すべて娼婦。女王の命令で事件を追うシエルがロンドンのタウンハウスに向かうと叔母で あるマダム・レッドとその執事グレル・サトクリフが出迎える。女王の憂いを払うため、犯人の 特定を急ぐシエル。やがて一人の貴族が容疑者として浮上するが-。
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
スタッフ
2014年1月18日公開の日本映画。原作者・枢やな承認のもと、原作から約130年が経過した2020年のアジア某国で繰り広げられる映画完全オリジナルストーリーとなっている[66][67]。主演の水嶋ヒロは3年ぶりの映画出演で、俳優復帰作となった[68]。また、本名名義で本作の共同プロデューサーも務めている。
犯罪組織が若い女性を多数さらい監禁する倉庫内で、その組織を探る一人の少女が構成員に追及される。そこへ現れた彼女の執事は、十数名の敵を一人であっさりと殺害して彼女を救いだす。銃で撃たれても全く傷つかないこの男・セバスチャンの正体は悪魔で、彼の主人である幻蜂伯爵家の若き当主・清玄こと男装した少女の汐璃が幼い頃両親を目の前で殺害されたとき以来、死の際にその魂を食らうことと引き換えに契約を結び仕えている。映画の舞台となる2020年では、世界は西側と東側に別れ、西側を治める女王は東側某国の幻蜂家に命じて公にできないさまざまな事件を「処理」しており、彼らは当局に正体不明の「女王の番犬」として警戒されている。清玄は女王の命により、セバスチャンと共に大使館員が次々にミイラ化した遺体で発見されるという怪事件を追いつつ、いつか両親の敵を討つことを願っている。
警察の捜査資料を手に入れ、裏のルートでミイラ遺体を調べた二人は、被害者が死の前に製薬会社社長・九条新兵主催のドラッグパーティーに出席していた事実をつかむ。清玄は叔母・若槻華恵の伝手を頼り、メイドのリンとそのパーティーに潜入するが、九条に目的を見抜かれ捕らえられる。清玄はその場で、ドラッグを求める客たちにミイラ化して死に至る毒物「ネクローシス」を吸入させ、その解毒剤に群がるさまを楽しむ九条の姿を見る。だが九条は殺され、清玄たちはその場から逃げだす。清玄たちはミイラ事件の目的がこのネクローシスを使って権力を支配するテロの前哨戦であることを確信する。ミイラ化事件は世間で悪魔の仕業と恐れられており、予定される大規模な悪魔払いのミサでテロが行われる可能性があった。二人は犯人と目される武器商人・篠崎洋造を追う。しかし篠崎が殺害されスケープゴートに過ぎないことを知った清玄はその刺客たちに襲われる。
自分を守って傷を負ったリンをセバスチャンに託した清玄は、華恵とミサの会場へ向かう。華恵は突然豹変して清玄を脅し、会場近くで大量のネクローシスを拡散させる時限爆破装置を仕掛ける。清玄を救いに現れたセバスチャンは華恵が九条に不老不死の薬を生産させ、その副産物として出来たネクローシスをテロに利用していることを指摘し、華恵の執事・明石と対決する。清玄はネクローシスのカプセルを一粒割り華恵と共に毒に蝕まれるが、その行動と連携するセバスチャンに明石を倒させることに成功する。逆上した華恵は、自分が清玄の父の前妻だったが、幻蜂家の生業に関連して襲撃され流産し不妊となったために、後継ぎを求める父が華恵と別れ姉(清玄の母)と結婚したこと、それを恨んで反西側の犯罪組織による清玄の両親殺害を手引きし、不死の肉体を得て生き続けることで清玄から幻蜂家を奪おうとしていたことを暴露する。そして黒幕犯罪組織の正体を知らないと言い、清玄はショックを受ける。セバスチャンに欺かれさらにネクローシスを服用した華恵は、急激にミイラ化し肉体を消滅させ死ぬ。
その後、爆破を防ぎ人々を救うため命がけで装置を運び出す清玄をセバスチャンは冷ややかに見つめるが、彼女が自力で装置を解除し倒れたあと、解毒剤を口移しで飲ませて救う。一連の事件を追う警察外事局には問題のネクローシスが「悪魔の正体」として届けられ、それを前にした局長は、黒幕組織の紋章で手紙を封印する。屋敷に戻った清玄は、自分も含めた人間に対する失望を語る。セバスチャンは眠る彼女にその命が尽きるまで側にいることを誓い、映画は幕を閉じる。
2011年5月、水嶋に主演のオファーがされた。撮影は2013年4月1日から5月14日まで行われた。ロケ地としては幻蜂家の屋敷として佐賀県の有田ポーセリンパークが使用されたほか、北九州市、山口県など九州・西日本地域を中心にオールロケで撮影された[74]。
日本での封切りは2014年1月18日に丸の内ルーブル、新宿ピカデリー、新宿ミラノ、TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国327スクリーンで公開され、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場4位となり、公開初週の土日2日間の成績は動員11万6,253人、興収1億4,557万3,100円を記録した[68]。
この節の加筆が望まれています。 |
『黒執事 Phantom & Ghost』のタイトルで制作。
『黒執事 Cinematic Card Collection』のタイトルで制作。ゲームだけの描き下ろしカードや、オリジナルボイスも実装された。
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