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KADOKAWAが発行する日本のテレビ情報誌 ウィキペディアから
『ザテレビジョン』は、KADOKAWA発行の日本のテレビ情報誌である。毎週水曜日に発売していた[注 1]週刊版(2023年3月休刊)、毎月24日発売の月刊版、同じく毎月24日発売の地上波・BS・CSを扱う専門版の「月刊大人ザテレビジョン」(げっかんおとなザテレビジョン)がある。週刊版では、有名人がレモンを持った表紙で知られていた(休刊後は月刊版に移行)。
しばしば「ザ・テレビジョン」と誤記されるが、正式名称は掲題の通りである[注 2]。
1994年6月より1クール毎にテレビドラマを対象とした賞・ザテレビジョンドラマアカデミー賞を主催し発表している[1]。
通常は発売週の土曜日から7日間の地上波とBSのテレビ番組表が掲載されており、ゴールデンタイムを中心に番組の見所が併載されている。バラエティー、音楽、アニメ等のジャンル別番組表も掲載。放送局の略称は、ロゴ表記に準じたものが使われている[注 3]。1年の最後に発売される12月中旬頃の発売号および8月中旬・お盆休みの号は、その期間内(年末年始号は2週間 - 3週間分・年によって日数は異なる)のガイドを掲載。価格も通常より若干高めになるが、年末号が1年で最も部数増となる号でもある。
放送地域ごとに各地区版を発行しており、全国47都道府県をカバーしている。地域のローカル番組を紹介するページもあり地元アナウンサーのコラムなども掲載され、地元に密着した誌面作りが行われている。年末年始号を中心に特集が組まれることもある。過去には「2000年のテレビジョン」のように、放送行政など踏み込んだマニアックな連載もあった。ローカル情報の手厚さは、テレビ情報誌としては先輩格の『週刊TVガイド』を凌駕するとされる。創刊当初のごく一時期、FM放送(NHK-FM放送と各地の県域民放)の番組表を載せていたことがあったが、FM県域民放の拡大などによる紙面スペースの都合でその後廃止された。
2023年1月25日、同年3月1日発売号(3月10日号)をもって本誌を休刊し、連載コラムやレモン表紙(後述)などを同年3月24日発売の「月刊ザテレビジョン」に統合することを発表した[2][3]。
1 - 3月 | 4 - 6月 | 7 - 9月 | 10 - 12月 | |
---|---|---|---|---|
2008年(平成20年) | 538,451 部 | 531,881 部 | 642,317 部 | |
2009年(平成21年) | 512,585 部 | 507,134 部 | 483,986 部 | 596,950 部 |
2010年(平成22年) | 456,618 部 | 449,314 部 | 437,902 部 | 507,402 部 |
2011年(平成23年) | 393,754 部 | 369,466 部 | 367,058 部 | 448,547 部 |
2012年(平成24年) | 349,247 部 | 353,705 部 | 353,339 部 | 419,405 部 |
2013年(平成25年) | 340,694 部 | 338,413 部 | 324,573 部 | 370,308 部 |
2014年(平成26年) | 278,424 部 | 263,173 部 | 251,856 部 | 327,408 部 |
2015年(平成27年) | 222,780 部 | 207,205 部 | 201,304 部 | 278,430 部 |
2016年(平成28年) | 189,019 部 | 188,977 部 | 182,017 部 | 253,200 部 |
2017年(平成29年) | 172,351 部 | 166,747 部 | 156,257 部 | 213,703 部 |
2018年(平成30年) | 142,292 部 | 132,473 部 | 132,928 部 | 187,155 部 |
2019年(平成31年/令和元年) | 132,941 部 | 131,076 部 | 133,270 部 | 180,751 部 |
2020年(令和2年) | 129,365 部 | 119,994 部 | 120,499 部 | 172,871 部 |
2021年(令和3年) | 116,412 部 | 108,823 部 | 102,190 部 | 148,336 部 |
2022年(令和4年) | 96,709 部 | 93,513 部 | 95,338 部 | 128,124 部 |
1982年、当時の角川書店社長だった角川春樹は、映画『汚れた英雄』で初監督を務め、映画の製作と宣伝に多くの経費を費やした。角川映画の衰退の到来と、テレビの出版分野での可能性を感じた弟・角川歴彦は1982年9月22日に株式会社ザテレビジョンを設立、「テレビと遊ぶ本・週刊カドカワ」の副題で、角川書店の最初の週刊誌として創刊した[4]。創刊号の表紙には角川映画のドル箱スター・薬師丸ひろ子を起用、創刊時のキャンペーン広告には伊武雅刀が出演していた[5]。ノベルティとして「ルンルン番組予約鉛筆」が製作されたこともある[5]。同出版社の映画情報の月刊誌『バラエティ』の週刊版という位置づけで創刊から数年はFMラジオ番組の情報や週間番組表を掲載したり、赤川次郎や西村京太郎など人気作家の連載小説や角川映画の新作情報を掲載するなどバラエティに富んでいた。
創刊からしばらくの間、地域版としては「首都圏関東版」と「関西版」の2版体制で、それ以外の地域は「全国版」として各系列のダイジェストと、18時以降の東京キー局番組表を「○×系列」として掲載していた。のちに「中部版」が独立し創刊されたが、3大都市圏以外では各地域版が創刊されるまでこの体制が続いた。
先駆の『週刊TVガイド』はこの年既に創刊20周年にして1,000号を超えており、テレビ情報誌の代名詞的存在になっていた。『週刊TVガイド』が幼児からお年寄りまでを対象としたオールラウンドな誌面作りをしていたのに対し、同誌はカラーグラビアを多用するなど10代 - 30代の購買層にターゲットを絞る戦略を採った事が奏功し後発ながらもライバル誌に肩を並べるに至った。尚、当時の価格は両誌とも170円であった。
「有名人がレモンを持った表紙」は創刊号で撮影されて以来、しばらく行われなかった。創刊から3年半後の1986年3月14日号(モデル:荻野目洋子)から恒例となり、以降文字通り同誌の「顔」として定着している。皇室関係者や政治家、またはスポーツ選手の試合風景、映画・ドラマのシーンをモチーフにした号以外は必ずレモンを持たされる。1991年11月15日号・1993年10月15日号の長渕剛だけは2度にわたり拒否した[6]が、2013年3月18日放送の『しゃべくり007』(日本テレビ)でこの事が紹介されたのをきっかけとして3度目の表紙となった同年5月24日号ではレモンを持って登場している[7]。
特定作品のキャラクターについては後述。
※2023年2月現在。メインで掲載されたものに限る。W表紙[15]として裏表紙に登場したものを含む。
アニメ・ゲームのキャラクター・機体
実写・特撮キャラクター
号 | キャラクター名 | 出典 | 注釈 |
---|---|---|---|
1983年5月13日号 | ゴジラ | ゴジラ | |
1983年6月17日号 | R2-D2 C-3PO |
スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還[注 12] |
|
1983年9月2日号 | 月光仮面 | 月光仮面 | |
1984年3月30日号 | ウルトラマンタロウ | ウルトラマンタロウ | [注 13] |
1984年11月30日号 | ゴジラ | ゴジラ | [注 14] |
モグワイ | グレムリン | ||
1990年3月30日号 | ロボコップ | ロボコップ | |
1993年7月9日号 | レックス | REX 恐竜物語 | [注 15] |
別冊ザテレビジョン 特撮ザテレビジョン 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』公式読本 (2012年4月13日発売) |
仮面ライダー1号 | 仮面ライダー | [注 16] |
仮面ライダーディケイド | 仮面ライダーディケイド | ||
仮面ライダーフォーゼ | 仮面ライダーフォーゼ | ||
アカレンジャー | 秘密戦隊ゴレンジャー | ||
ゴーカイレッド | 海賊戦隊ゴーカイジャー | ||
レッドバスター | 特命戦隊ゴーバスターズ |
バーチャルYouTuber
その他のキャラクター
メインで掲載されたもの以外でも各種キャラクターが表紙に載ることがあり、中でも自社IPで、2000年代後半における角川書店の看板マスコットであったアニメキャラクターのケロロ軍曹は数回にわたって登場していた(2006年3月17日号、2008年1月14日号、2009年1月12日号(お正月超特大号)、2009年3月13日号など)。
テレビ情報誌における芸能人連載コラムの掲載第一号は同誌であった。初代である高見知佳著「ひとりごとハートヌード」(1984年4月6日号 - 7月13日号、全15回)以降、旬のタレントが連載を担った。1989年に同企画初の単行本として出版された南野陽子著「月夜のくしゃみ」(1989年1月3日号 - 7月14日号)は彼女の人気と相まって好セールスを記録した。
KADOKAWAグループの書籍ということもあり、『今日からマ王!』(NHK)は新聞を含む番組表全般で唯一本来の表記である“マ”に丸囲みの表記で書かれていた。他の番組表にみられる“マ”に丸囲みのない表記は一切無かった。
競合誌のTVガイドはテレビアニメカテゴリーのみで漢字にルビを振るのに対し、本誌はアニメと特撮などの児童向けドラマと子供番組を一括りにして「アニメ&ヒーロー」の番組カテゴリーとしてこの部分のみ漢字にルビを振っている。
2021年9月24日号は発売当初から書店やECサイトなどで完売が続出し、週刊テレビ誌としては異例とされる増刷が行われた[17]。
CMのサウンドロゴは茂木由多加が作曲した[18]。このサウンドロゴは、通信カラオケ・JOYSOUNDにて歌うことが可能だが[19]、演奏時間が約6秒(曲に先立つカウント部を入れても約11秒)しかない[20]。TBSテレビ『ラヴィット!』では、過去数回このカラオケを歌い採点機能で点数を競う「『ラヴィット!』カラオケ採点対決」が行われており、人気企画の一つとなっている[21]。
前身の『TV cosmos』(1987年10月創刊、全国版のみ)を経て、1995年3月に『月刊ザテレビジョン』として首都圏版と関西版の2版で創刊。その後中部版を皮切りに各地域版が順次創刊されている。
2014年10月号を以って富山・石川・福井版は休刊となった。更に2016年2月号を以って青森・岩手版、秋田・山形版、宮城・福島版、長野・新潟版、静岡版、熊本・長崎版、鹿児島・宮崎・大分版も休刊、広島・島根・鳥取版と岡山・香川・愛媛・高知版も休刊となり、広島・岡山・香川版に改編された。
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創刊号(1995年3月号)の表紙は鈴木杏樹、男性初の表紙は1996年4月号の中居正広(SMAP)である[22]。週刊版と統合後、初の表紙は2023年5月号の木村拓哉である[23]。
2015年3月号までの表紙登場回数(グループはメンバーのソロでの登場を含む)は、1位:SMAP(53回、うち木村拓哉が15回、中居正広が9回)、2位:嵐(33回)、3位:KinKi Kids(20回)、4位:TOKIO(12回)、浜崎あゆみ(12回)である[22]。
号 | キャラクター名 | 出典 | 注釈 |
---|---|---|---|
2021年12月号 | キリト | 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア |
[注 10] |
2023年7月号増刊 | IDOLiSH7 | アイドリッシュセブン | [注 18] |
2001年6月23日に『BSザテレビジョン』として首都圏版と関西版が創刊。2002年5月号には「BS&CSザテレビジョン」に改題したが、2版体制から全国版のみに変更された。その後2006年5月に地上波番組表も加わり『月刊ザハイビジョン』として新創刊、再び全国版(首都圏版的位置付け)と関西版の2版体制になった。2008年9月には新たに中部版が創刊されている。
2012年7月24日発売号より『月刊大人ザテレビジョン』としてリニューアルした。CS番組表が掲載されない市販版と、CS番組表も掲載されるスカパー!定期購読版に分かれ、市販版は中部版が休刊となり全国版と関西版の2版体制に戻った。
2013年6月24日発売号をもって市販版(全国版と関西版)が休刊となった。スカパー!定期購読版は発行継続となっており、スカパー!未加入者も角川オンラインショップで購入可能である。
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週刊版休刊後の「2024冬特大号」(年末年始特別号)では、下記の地区割りが継承されている。 [注 19]
2016年3月号以降、全国6版(テレビ東京系列局を掲載する地方版)の発行となっている。2023年3月の週刊版休刊後も変更されていない。
※現在はスカパー!契約者及び角川オンラインショップのみの販売
1982年、角川書店が、東京ニュース通信社の『週刊TVガイド』編集スタッフを引き抜いて、角川書店の編集業務会社として株式会社ザテレビジョンを設立。同年9月22日に『ザテレビジョン』を創刊し、同誌や『TV cosmos』の編集と発行した。1992年10月に、ザテレビジョン社の社長だった角川歴彦が独立したため、1993年3月に、角川書店へ吸収合併され、同社の雑誌事業部となった。
編集業務は、2010年に当時の角川マガジンズ傘下だったムービータイム(現・角川アップリンク)に移管されており、2023年現在も同社の沖縄オフィス内にある「ザテレビジョン情報部」が編集を担当している[25][26]。
1999年から2003年ごろまで[27]、角川文庫の派生レーベル「ザテレビジョン文庫」として、テレビ番組や芸能に関する書籍が出版されていた。
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