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アメリカの映画作品シリーズ、およびその第1作目、その主人公たる架空のサイボーグ ウィキペディアから
『ロボコップ』(RoboCop)は、1987年に公開されたアメリカ映画およびこの映画に登場するサイボーグの名称。殉職した警官の遺体を利用したサイボーグ警官「ロボコップ」が活躍するバイオレンスSFアクション映画である。公開当時、これまでのヒーロー作品に無かった残虐描写が話題となった。主人公は人体と機械を合わせたサイボーグではあるが、物語上、開発した会社の思惑によりロボという言葉が冠せられている。
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ロボコップ | |
---|---|
RoboCop | |
監督 | ポール・バーホーベン |
脚本 |
エドワード・ニューマイヤー マイケル・マイナー |
製作 | アーン・L・シュミット |
製作総指揮 | ジョン・デイビソン |
出演者 |
ピーター・ウェラー ナンシー・アレン ロニー・コックス カートウッド・スミス ミゲル・フェラー |
音楽 | ベイジル・ポールドゥリス |
撮影 |
ヨスト・ヴァカーノ ソル・ネグリン |
編集 | フランク・J・ユリオステ |
製作会社 | オライオン・ピクチャーズ |
配給 |
オライオン・ピクチャーズ ワーナー・ブラザース |
公開 |
1987年7月17日 1988年2月11日 |
上映時間 | 103分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 約1300万$[1] |
興行収入 | $53,424,681[1] |
配給収入 | 9億1000万円[2] |
次作 | ロボコップ2 |
同じオライオン・ピクチャーズ配給の映画『ターミネーター』[3]と同様に、低予算で作られながらも興行収入5300万ドルを超える1980年代を代表するヒット作。本作の人気により、続編の『ロボコップ2』や『ロボコップ3』が製作され、後にテレビシリーズやアニメ、アメコミなども製作された。また、1987年版のリメイクとして『ロボコップ』(2014年版)も製作された。
凶悪犯罪都市となった近未来[4][5]のデトロイト。巨大コングロマリット企業「オムニ・コンシューマ・プロダクツ」(OCP、通称オムニ社)によって民営化されたデトロイト市警察では、現場の警察官が過酷な勤務を強いられ、ストライキを起こそうとの機運すら高まっていた。オムニ社は未来都市「デルタシティ」建設に向け、犯罪を取り締まるロボット警官の開発を進めていたが、ジョーンズ副社長の主導で開発された「ED-209」(エド・ツーオーナイン)はプレゼン中に暴走事故を起こし、死者を出してしまう。別チームのロボット開発計画を主導していたモートンはオールドマン会長に売り込みをかけ、計画の主導権を握る。
モートンが計画するロボット警官には、新鮮で優秀な「警官の遺体」が必要であり、モートンは「候補者」となる優秀な刑事を最も過酷なデトロイト市警西分署へと異動させていた。その内の一人で、転属してきたばかりのアレックス・マーフィ巡査は、バディに指名されたアン・ルイス巡査と共に、大勢の警官殺しで指名手配中のマフィア「クラレンス一味」を追った。2人は一味の隠れ家に潜入したものの、一味に捉えられたマーフィは至近距離から斉射を浴び、瀕死の重傷を負う。マーフィは薄れゆく意識の中で、自分がどこかの手術室に搬送されていくのを悟る。
まもなくモートンが率いる開発チームが「ロボコップ」を発表し、西分署に着任させる。周囲の警察官が呆気に取られる中、ロボコップがマーフィと同じガンスピンを披露する様子を見たルイスは、その正体に疑念を抱く。実はこのロボコップは、殉職したマーフィの生体部分を部品として利用して完成させたものであった。街に出動したロボコップは次々に犯罪を解決していき、モートンは副社長に出世するが、面子を潰されたジョーンズは彼に宣戦布告する。
ロボコップには感情も記憶もなく、プログラムに基づいてのみ行動をするはずだったが、休息中に生前の記憶が断片的に過ると混乱を起こし、開発チームの命令を無視して出動していく。ルイスに「貴方はマーフィなの?」と問いかけられた事や、出動先で取り締まったクラレンス一味のエミールから「俺たちが殺したはずだ」と言い放たれた事で、自分の正体に疑問を持ったロボコップは、エミールの情報を元にデータベースを調べ、自分がクラレンス一味に殺されたマーフィであるという真実を知る。そして生前家族と暮らし、現在は売家になっている家を訪れ、記憶を取り戻すのであった。その頃、ジョーンズと繋がっていたクラレンスによってモートンが殺害される。
ロボコップはクラレンス一味の取引現場である麻薬工場に乗り込み、クラレンスを逮捕するが、その際に一味を支援する黒幕がジョーンズである事を知る。ロボコップはオムニ社へ乗り込み、ジョーンズを逮捕しようとするが、極秘に仕込まれていた「オムニ社の役員には危害を加えない」という指令プログラムによって行動を封じられてしまう。ジョーンズがけしかけたED-209を振り切ったロボコップは、「オフィスを襲撃した」との通報で駆けつけた警官隊に攻撃されるが、ルイスの助けを借りて脱出する。
警察がストライキに突入し、街が無法地帯と化す中、ジョーンズは釈放させたクラレンス一味に重火器を与え、証拠隠滅のためにロボコップ抹殺を指示する。一方クラレンスも、デルタシティ完成後の犯罪利権(麻薬・売春・賭博)を条件に、一味を引き連れロボコップが身を隠す製鉄工場へ向かう。奇襲を受けたロボコップとルイスは力を合わせ、ルイスが重傷を負うもこれの迎撃に成功。再びオムニ社へ向かったロボコップは警備のED-209を一蹴し、役員会議に乗り込む。一同の前で殺人の黒幕である証拠を公開されたジョーンズは、オールドマン会長を人質に取って逃走を図るが、オールドマンが「お前はクビだ!」と宣告したことで「オムニ社の役員の保護」指令の対象外となり、ロボコップに銃撃されて建物から転落する。オールドマンに名前を問われたロボコップは「マーフィ」と答え、笑みを浮かべながら会議室を後にするのだった。
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
---|---|---|---|---|
テレビ朝日版 | VHS版 | DVD版 | ||
アレックス・マーフィ / ロボコップ | ピーター・ウェラー | 磯部勉 | 津嘉山正種 | 菅原正志 |
アン・ルイス | ナンシー・アレン | 小宮和枝 | 鈴木弘子 | 大坂史子 |
リチャード "ディック" ・ジョーンズ | ロニー・コックス | 中村正 | 大木民夫 | 中多和宏 |
クラレンス・ボディッカー | カートウッド・スミス | 田中信夫 | 池田勝 | 青山穣 |
オムニ社会長 | ダン・オハーリー | 納谷悟朗 | 藤城裕士 | |
ボブ "ロバート" ・モートン | ミゲル・フェラー | 富山敬 | 納谷六朗 | 後藤敦 |
ウォーレン・リード巡査部長 | ロバート・ドクィ | 藤本譲 | 島香裕 | 相沢正輝 |
ドナルド・ジョンソン | フェルトン・ペリー | 秋元羊介 | 加藤正之 | |
レオン・ナッシュ | レイ・ワイズ | 江原正士 | 広瀬正志 | 吉田孝 |
エミール・アントノウスキー | ポール・マクレーン | 千田光男 | 塚田正昭 | 樫井笙人 |
ジョー・コックス | ジェシー・D・ゴインズ | 石丸博也 | 西村知道 | 鈴木正和 |
マンソン巡査 | エドワード・エドワーズ | 津田英三 | 石塚運昇 | 吉田孝 |
ヘッジコック警部補 | マイケル・グレゴリー | 筈見純 | 有本欽隆 | |
キニー[8] | ケヴィン・ペイジ | 古田信幸 | 秋元羊介 | |
スティーブ・ミン | カルバン・ジャング | 牛山茂 | 星野充昭 | |
サル | リー・ドゥブロー | 上田敏也 | 小関一 | 相沢正輝 |
ロン・ミラー | マーク・カールトン | 緒方賢一 | ||
ビクシー・スナイダー | S.D.ネメス | |||
ジェス・パーキンス | リーザ・ギボンズ | 高島雅羅 | ||
ケイシー・ウォン | マリオ・マシャード | 小川真司 | 相沢正輝 | |
カプラン巡査[9] | デル・ザモラ | 田原アルノ | ||
スタークウェザー巡査 | タイリース・アレン | 小室正幸 | 青山穣 | |
ラミレス巡査 | ヨランダ・ウィリアム | 坂本千夏 | ||
セシル | レアード・スチュアート | 小室正幸 | ||
ED-209(声) | ジョン・デイヴィソン | 緒方賢一 | 樫井笙人 | |
マクナマラ博士 | ジェリー・ハリス | 上田敏也 | ||
ビル・ウォーカー | リック・リーバーマン | 小島敏彦 | ||
ルーズベルト | スティーヴン・ベリアー | 田原アルノ | 樫井笙人 | |
タイラー | セイジ・パーカー | 横尾まり | ||
ボビー | フレディ・ハイス | 小形満 | 相沢正輝 | |
ダフィー | ニール・サマーズ | 西村知道 | ||
エレン・マーフィ | アンジー・ボーリング | 滝沢久美子 | ||
ジミー・マーフィ | ジェイソン・リヴァイン | 坂本千夏 | ||
ブロンド(レイプの被害者) | ドナ・キーガン | 弘中くみ子 | ||
レイプ犯① | ウィリアム・ショックレー | 津田英三 | ||
レイプ犯② | スコット・トムソン | 古田信幸 | ||
店主 | ジョー・リビングストン | 上田敏也 | ||
店主の妻 | マジョーリー・ライナーソン | さとうあい | ||
強盗犯 | マイク・モロフ | 稲葉実 | ||
チャンドラー | ダイアン・ロビン | さとうあい | ||
トーニー[10] | エイドリアン・サックス | 弘中くみ子 | ||
ジャスティン・バラード=ワトキンス | ビル・ファーマー | 西村知道 | 樫井笙人 | |
ピーター・ホイットリー | マイケル・ハンター | 稲葉実 | ||
キーバ・ローゼンバーグ | ジェームズ・スタスキエル | 秋元羊介 | ||
バーバラ | ジョン・パークル | 登場シーンカット | ||
NUKEM CMの父親 | ハリー・ジョンソン | 秋元羊介 | 吉田孝 | |
NUKEM CMの母親 | 弘中くみ子 | |||
NUKEM CMの息子 | さとうあい | |||
NUKEM CMの娘 | ケイティ・グリフィン | 池本小百合 | ||
演出 | 伊達康将 | |||
演出補 | 木村絵理子 | |||
翻訳 | 平田勝茂 | 山田ユキ | 飯田公代 | |
効果 | リレーション | |||
調整 | 小野敦志 | |||
プロデューサー | 猪谷敬二 | |||
解説 | 淀川長治 | |||
製作 | 東北新社 | |||
初回放送 | 1990年4月1日 『日曜洋画劇場』 21:02-22:54 (92分) |
※ DVD/BDのジャケットには、ジョーンズ役が「田中和宏」と誤植されている。
脚本を担当したエドワード・ニューマイヤーは、当時ユニバーサル・ピクチャーズの役員であり、毎日の仕事が退屈で仕方がなかった。その時にマイケル・マイナーから「ロボット警官の話を作ってくれ」と頼まれ、気分転換に本作の脚本を書き上げたが、そのタイトルを見たアメリカ中の監督に敬遠されて監督を依頼できなくなってしまったため、バーバラ・ボイルがバーホーベンに白羽の矢を立てることになった。当初、バーホーベンはこの脚本を1ページ読んだだけで床に投げ捨てたが、妻マルチーヌから「シェイクスピアとは違うけど奥が深い作品よ」と言われて読み進めるうちに夢中になっていき、監督を承諾した。
映画製作の際、バーホーベンからバンダイの村上克司へ『宇宙刑事ギャバン』からのデザイン引用の許諾を求める手紙が送られ、村上が快諾していた[11]。
本作の撮影のためにピーター・ウェラーはパントマイムを特訓したが、いざロボコップのスーツを着用して撮影に挑むと思うように動けず、ショックのあまり放心してしまった。ウェラーが撮影を拒んだために、バーホーベンは解雇を検討したが、高額なスーツはウェラーの体型に合わせて作られていたため、交代させる俳優を見つけることは困難だった。バーホーベンの妻マルチーヌの勧めで、名門ジュリアード音楽院でダンスやパントマイムを研究するモニ・ヤキム教授がロケ現場に呼ばれ、ロボコップの動きを振り付けた[12]。
スーツ内はかなりの高温となるため(最高で46℃にも達する[13])、ウェラーはあせもや体重減少に悩まされるなどの苦労を経験したため、待機のための冷蔵車が用意された。またスーツの重量が12kgあった(発想元の『宇宙刑事ギャバン』のスーツは繊維強化プラスチックをベースに蒸着という手法で金属の質感を出していたため比較的軽量だった)。独特の「サイボーグ歩き」とも呼ばれる歩行はウェラー以外に真似できるものがおらず、スタントマンが使えなくなってしまい、ほとんどのスタントシーンはウェラー自身が演じた[13]。
映画第2作『ロボコップ2』でのスーツは素材などの見直しと水冷式冷却装置の内蔵を図り、前作の物から改良されている[14][15]。また、『ロボコップ2』ではロボコップをより強く見せるため、カラーリングがシルバー・メタリックからメタリック・ブルーへ変えられた。青みがかったボディはスクリーンに映し出されたとき、見る人に色彩心理学の応用でより洗練されて強力になった印象を与えるという効果がある[14]。
デトロイトは当時から既に自動車産業の衰退で荒廃していたため、ロケ地に使われていない。ロケのほとんどは、近未来的な超高層ビルが多く建っていたダラスで行われた。
ロボコップが使用する拳銃「AUTO9」は普段は右太腿内部に収納されている。3バースト射撃(一回引き金を引くごとに3発連射する)が可能であり、またロボコップの眼と同期することで人間のように視線と銃を一直線上に構えることなく照準をさだめられる(『2』では弾道を計算して跳弾で敵を倒したり、反対方向を向いたまま射撃する場面がある)。ベースとなっているのはベレッタ社製M93Rで3バースト射撃はこの銃本来の機能である。映画「ロボコップ」のヒットをうけて、日本では当初無版権でAUTO9のトイガンが発売されていた。しかしそのクオリティの高さから2作目以降の撮影で射撃をしないシーンで用いられるようになり、正式に版権も取得された。
バーホーベンは、台本を読むのと同じスピードで演技するリアルタイム・アクティングを提唱した。台本に掛かれていない演義を全て排除し、ストーリー上意味のある動きだけが撮影された。また編集を担当したベテランのフランク・J・ユリオステに対し、バーホーベンは3秒以上1つのカットが続くと「長すぎる」と注文を出し、映像をカットさせた[12]。これにより、ユリオステはアカデミー編集賞にノミネートされた。
無駄をすべて省き高速に展開される映像は、ハリウッドに影響を与えた。『ニューヨーク・タイムズ』は「『ロボコップ』では何かがつねに動いている」と書いた。動きのない会話シーンでは、ステディカムを使ってカメラのほうを動かした。『ダイ・ハード』の監督ジョン・マクティアナンは本作に衝撃を受け、DVDの音声解説で『ロボコップ』の映像を絶賛し、バーホーベン作品の常連カメラマンであるヤン・デ・ボンと、本作の編集を担当したユリオステを採用したことを語っている[12]。
ジョーンズが主導して開発した治安維持用ロボット。読みは「エド・トゥー・オー・ナイン」、EDはEnforcement Droid(法務執行ドロイド)の略である。稼動時に発する音声は、本作の製作総指揮のジョン・デイヴィソンが担当している。
二足歩行で移動し、武装解除した人間には攻撃を加えないよう制御されている。将来的には、アメリカ合衆国陸軍による発注に応えての売り込みも計画されている。両腕には機関砲、右腕の外側には3門のロケット発射器をそれぞれ装備している。火力の面ではロボコップを圧倒しているが、階段を下りられないうえに転倒しても自力で立ち上がれないなど、機動性はロボコップに著しく劣る。
本作の冒頭では、オムニ社内で開かれたデモンストレーションの場で、銃を持った犯人役の社員キニーに銃を捨てるよう警告するが、銃を捨てたことを認識できずキニーを射殺してしまう。更にキニーが倒れ込んで死亡したことも認識できず、メインコントロールが遮断され機能停止するまで彼に向けて連射するというお粗末さを見せている。
ED-209の動きはフィル・ティペットによってストップモーションアニメで表現された[16][17]。
『2』や『3』にも登場するが、『2』では機動性を改善されないまま故障する、『3』では簡単なクラッキングによってコントロールを失うといった、相変わらず不完全さを示すシーンが盛り込まれている。
あまりに激しい暴力描写のため、ヨーロッパでの公開では『映画のレイティングシステム』に合わせて、シーン削除が行なわれた。劇場公開版が102分に対し、ドイツでは78分というデータもある。
一方で上映禁止指定を回避するため、劇場版ではカットされた以下のような場面を含む、ディレクターズ・カット版が存在する。
初出は米ヴォイジャー社のクライテリオン・コレクションLD。日本においてこのディレクターズ・カット版は、2007年8月発売のDVD『新生アルティメット・エディション』にてようやく視聴可能となった。2007年12月にはBDでも発売されたが、劇場公開版との2枚組であったDVD版とは異なり、ディレクターズ・カット版のみの収録となっている。
公開当時、一見ヒーロー映画にも関わらず、激しい暴力描写でR指定を受けた[18]ことなどが話題になった。また、純粋な娯楽作品に見える本作の秀逸な設定に、多くのSFファンが唸った[要出典]。それは“主人公のロボコップ=マーフィー巡査が「法医学的に死体の状態で機械的に復活した人間」である”というものである。当時は、サイバーパンク系のSF作品が流行しており、それらのファンから“「死を克服したヒーロー」ではなく「死んだ状態で生前の意識を持ち、葛藤しながら闘うヒーロー」という設定が、非常に明快なサイバーパンク的描写である”と評価された。[要出典]劇中においても、主人公は機械的に「蘇生」したわけではなく、単に「死体の状態での細胞死を迎えていない新鮮な生体部分を、ロボットの部品として利用されている存在に過ぎない」「彼は法的には死体であり、人権はない」と描写されている。
劇中に何度か挿入されるニュース番組やCMは、近未来という舞台設定を踏まえた事件・事故・商品を報じているが単なる未来予測ではなく、「代表する車」としてCMで宣伝されている車がその直後に悪役の車として登場する、子供っぽい単純な応酬で簡単に核戦争へと拡大するシミュレーションゲーム、など、ブラックユーモアを内包したものも多い。同様のシーンは、同じく未来を舞台とする他のバーホーベン作品にも確認できる。
劇中、ロボコップ起動時のメッセージにMS-DOSの「COMMAND.COM」や「CONFIG.SYS」という表示が見えるため、「ロボコップはMS-DOSで動いているらしい」とパソコン雑誌などで話題になった。
2018年1月、続編の制作に関する情報が公開され、2作目以降は考慮せずに1作目と直接繋がる内容となることなどが公表された。[19]
タイトルは「RoboCop Returns」、監督は「第9地区」のニール・ブロムカンプが務める。[20]
当初、2010年公開予定でダーレン・アロノフスキー監督による3D映画としてのリメイクが企画されていたが、製作スタジオのMGMの財政難(2010年11月に連邦倒産法第11章適用)によって絶望的となった[21]。しかし、その後にソニー・ピクチャーズ配給、ジョゼ・パジーリャ監督、ヨエル・キナマン主演によって製作されることが決定した。こちらは2013年8月9日に公開予定であったが、2012年10月19日には2014年2月7日に公開予定へと延期された[22]。なお、世界各国にてIMAXでも同時公開予定である[23]。
2013年11月8日には、日本での公開開始日が2014年3月14日に決定した旨が報じられた[24]。ロボコップのデザインは『ターミネーター』シリーズや『アイアンマン』シリーズなどのプロダクトデザインを担当したスタッフによって改訂され、黒を基調とした配色となっている[24]。
『ロボコップ THE ANIMATION』(原題:Robocop)のタイトルで、1988年にアメリカのみで放送された。全12話。
日本では、1989年7月28日に、玩具メーカーのタカラ(現:タカラトミー)より、3話入り日本語吹替版のビデオソフトが全4巻で発売された。テレビドラマ版と同じく、人体損壊を含む残虐シーンやロボコップが相手を射殺するシーンは皆無であるうえ、ロボコップがガルウィングドア仕様の特製スーパーカーをパトカーとして運転する、ロボコップやルイスが光線銃を使う、敵としてロボットやモンスターが登場するなど、バラエティに富むキッズアニメらしくアレンジされている。なお、ロボコップの配色は映画版と細部が異なる[25]。最後の敵は宿敵・クラレンス(映画版そっくりに描かれている)である。
ロボコップのドラマシリーズの制作が予定されている。制作はAmazon MGMスタジオが担当し、脚本をピーター・オッコが、そして制作総指揮をジェームズ・ワンが務める予定。ストーリーは巨大なテクノロジー複合企業が地元警察と力を合わせ、増加傾向にある犯罪と戦うための技術的に進歩した、半分人間で半分機械の警察官を導入する物語が描かれるという[26]。
その他に日本では、『コミックボンボン』増刊号にて4コマ漫画、『月刊少年ジャンプ』で映画のストーリーをアレンジしたオリジナルストーリーによる読みきり漫画が製作された。
その他アーケード版などが存在する。FC版2は、データイースト製の日本版が開発されていたが、中止になり、日本国外版の輸入となった模様[27]。
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