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『ONE PIECE』のキャラクター ウィキペディアから
トニートニー・チョッパー(Tony Tony Chopper)は、尾田栄一郎の漫画『ONE PIECE』に登場する架空のキャラクター。
海賊「麦わらの一味」船医。異名は「わたあめ大好きチョッパー」。「偉大なる航路(グランドライン)」のドラム島出身。
ルフィの5人目の仲間。青い鼻のトナカイ。動物系悪魔の実「ヒトヒトの実」の能力者で、人獣型・人型・獣型に変形でき人語を話せる「人間トナカイ」。何でも治せる医者を目指している。一人称は「おれ」。
麦わらの一味における最年少者。年齢的に幼いため、性格は純粋無垢。異名の通り、大の甘党。医者としての知識・技術に加え、動物ゆえによく鼻が利き、動物の言語を理解し通訳を行う。人から褒められると照れ隠しで口が悪くなるが、素直すぎる性格から感情や嬉しさを隠すことが出来ずに顔面をデレデレに緩ませてしまう。見知らぬ人間相手には警戒心が強く、すぐ物陰に隠れる癖があるが、隠れる方向が逆で体の大半がはみ出てしまう。冬島であるドラム島生まれのため暑さに弱く、鼻が利くため香水などのキツイ匂いも苦手。基本的には争い事を好まず、ナミの怒った姿が大の苦手。
一味のメンバーではウソップと仲が良く、よく嘘に騙されたりコンビを組んだりしている。ウォーターセブン編でゴーイングメリー号の処遇を巡って一時決別した際、単身でウソップの説得を試みたり、彼が一味に復帰した際は泣いて喜ぶなど、その友情は固い。
普段は小柄な人獣型の姿をしている。人獣型はタヌキ、人型はゴリラによく間違えられる。人の能力を持っているが、トナカイなので人間の女の体や色気には基本的に興味が無く[1]、ナミ、ロビンと一緒に入浴できる。一方で、モコモ公国で出会ったトナカイのミンク族の女性ミルキーにはメロメロになっていた。人獣形態の時は一味で最短身である。人型の身長は不明。
ドルトンが「医師として最高の技術と精神を受け継いだ」と評するように、命の尊さを誰よりも理解しており、傷ついた者はたとえ敵であっても分け隔てなく治療する。ドクトル・ホグバックやシーザー・クラウンといった非道な科学者や医者には強い怒りと嫌悪感を露わにする。
Dr.ヒルルクと出会って以降、彼やDr.くれはと学問・研究に従事していたが、技は全て自己流である。ルフィ達の仲間に加わってから数多の修羅場を医療技術でフォローして、仲間の危機を多く救ってきた。戦闘時はランブルボールを駆使することで高い戦闘力を発揮する。かつては能力者が故に拒絶されることを怖れて人間になろうともしていたが、自身を受け入れてくれたルフィのために本当の化け物になることを決意するようになる。
上記の通り医学には精通しているが、それ以外の事柄には疎い。また、ルフィ同様に騙されやすい性格である。
「トニートニー・チョッパー」という名前と、チョッパーが現在被っている帽子は、いずれもヒルルクから貰ったもの。ヒルルク曰く、名前の由来はトナカイであることと、木をも切り倒す立派な角を持っているから。左の角についている金具は、アミウダケ採取の際に折れてしまった角をDr.くれはが繋ぎとめた跡である。トレードマークの「×印」がついたピンクのシルクハットは、ヒルルクがチョッパーとの初めての喧嘩の仲直りの印としてプレゼントした物である。2年後の現在はバツ印の付いたピンクと水色の帽子を被っているが、これは元々被っていたシルクハットに水色の被り物をしているだけで、帽子を変えたわけではない[2]。
作者によれば、「客にこび甘ったれた『マスコットキャラ』という奴らが嫌いだった」ため、当初チョッパーの口元を本物のトナカイと同じく隆起させ、チョッパーの可愛さは「健気さ」で表現しようとしていた。しかし、アニメでの小泉昇の描く可愛らしいチョッパーと、声優の大谷育江の「反則もの」の声に感化され、「ちゃんとチョッパーには中身がある。顔が可愛くても媚びては見えまい」と考えを変えて、「マスコット・チョッパー」を徹底的に解禁した[3]。
彼を主人公とした番外編「チョッパーマン」がある。
『スーパー歌舞伎II ワンピース』では、大監獄インペルダウンで瀕死となったルフィの夢に現れ、励ます役どころとして登場する。
ドラム島生まれ。青っ鼻のためにトナカイ達の間で仲間外れにされ、さらに「ヒトヒトの実」を食べて「人間トナカイ」となったことで、完全に仲間から追い立てられる。仲間を求め人里に下りるが、人間からも「化け物」として疎まれて迫害を受け続けてきた。人間から雪男と間違えられて攻撃され傷ついていた時、Dr.ヒルルクに助けられる。人間不信に陥っていたため、ヒルルクの治療を拒否し攻撃を仕掛けるが、極寒の中で真裸になってまで敵意のないことを示そうとするヒルルクを見て、心を開く。ヒルルクから「トナカイで木でも斬れ倒せそうな立派な角」を持っていたことに由来して「トニートニー・チョッパー」と名付けてもらい、後に帽子も貰った。そして、ヒルルクからドクロが不可能をものともしない「信念の象徴」であることを学んだ。
1年後、怪我が完治し、ヒルルクと共に暮らすことを望むが、余命僅かであり親しい者を失う悲しみを味わわせたくないと考えたヒルルクから突き放されてしまう。その後、ヒルルクが病身であることを知り、万能薬と噂される「アミウダケ」をボロボロの状態になりながら手に入れ、スープにしてヒルルクに飲ませる。しかし、アミウダケは口にすれば1時間で死に至るほどの猛毒を持つ毒キノコであり、チョッパーは「ドクロは信念の象徴」という教えから、図鑑に記載されていた毒性を示すドクロマークを万能薬の印と思い込んでいた。チョッパーはDr.くれはから、自分の犯した過ちと、ヒルルクが自分を気遣って何も言わずにスープを飲んでくれたことを知り、ドラム城に向かったヒルルクを追うが、ヒルルクはチョッパーの眼前で自ら命を絶ってしまう。
ヒルルクの死後、彼の遺志を継ぎ、どんな病気でも治せる「万能薬」のような医者になるべくDr.くれはに弟子入りを乞い、医術を学んだ。それと並行し、自身の能力を強化するため「ランブルボール」の開発研究も行っていた。
黒ひげ海賊団の襲撃によりワポルが国外に逃亡すると、ドラム城にヒルルクの墓標を立てるため、住まいをドラム城に移した。
2年間の研究による強化と身体的成長の結果、新七段変形を用いるようになった(後述)。
チョッパーは通常の動物系能力者が持つ3つの変身形態に加え、複数の変身形態を持っている。
通常の動物系能力者が持つ能力と同じ、人型・獣型・人獣型の3形態。
チョッパーが長年の研究で開発した、動物系悪魔の実の変形の波長を狂わせる丸薬「ランブルボール」による変身形態。服用すると3分間、通常の3形態に加えてさらに4形態、合わせて七段変形を可能としている。
ランブルボールはいわば「本来不可能な変形を無理矢理可能にする劇薬」である。それゆえに服用すれば通常有り得ない形態への変形を可能とするが、適量は6時間に1つとされる。6時間以内に2つ服用すると薬効が重複し、変形の波長が狂い過ぎて七段変形を上手くコントロールできなくなり、思い通りの形態に変化することが難しくなる。さらに3つ目を服用すると狂いすぎた波長により変形能力が暴走し、「巨大な怪物(モンスター)」に変形し理性も失ってしまう。この形態になると、CP9のクマドリを一方的に叩きのめす程のパワーと攻撃力を得ることができるが、命に関わる程体力の消耗が激しく、変形が解けた後は反動でしばらく動けなくなる。3つ目を服用した際の巨大な形態も悪魔の実の能力によるものであるため、海に落ちれば変形が解けて暴走が収まる。
新世界編では、従来の七段変形を強化一新。6つはランブルボールなしで自由に変形可能になり、それぞれの形態も姿や能力が大きく強化された。「飛力強化」と「腕力強化」は他の変形点に統合され、さらに意識を保ったままでの「怪物形態(暴走状態)」への変形も、ランブルボール1つで可能になった。
2020年11月7日、2016年に発生した熊本地震からの復興プロジェクトである「麦わらの一味 ヒノ国復興編」の一環として、熊本市動植物園(熊本市東区)に等身大のチョッパーの銅像が設置された[26]。
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